JP2014129748A - エンジンのシリンダヘッドの鋳造方法及びシリンダヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直列4気筒エンジンの1/4番シリンダに連通する1/4番マニホールド9及び2/3番シリンダに連通する2/3番マニホールド10をそれぞれ崩壊性の第1及び第2中子22、23を用いて形成する。第1中子22の巾木24は、1/4番マニホールド9の開口部7を形成する部分の延長部の上半分が接合部25Dから突出した形状とする。これらの接合部25D及び延長部に第2中子23の巾木27を嵌合して、1/4番及び2/3番マニホールド9、10の開口部7、8及び開口部7、8が開口する傾斜面16を形成する。この形状により第1及び第2中子22、23は、アンダーカットを生じず型成形できるので、傾斜面16を有するシリンダヘッド1を効率よく鋳造することができる。
【選択図】図3
Description
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置され、
前記中子は、前記傾斜面を形成するための巾木を有し、該巾木は、前記開口部を形成するための部分を延長した延長部と、該延長部の前記シリンダの軸方向に直交する最大幅を有する部分の両側に形成された接合部とを有し、該接合部から前記延長部の上部が突出し、
前記巾木は、更に、隣接する巾木の前記接合部及び該接合部から突出した前記延長部の上部に嵌合する嵌合部を有し、
複数の前記中子を組み合わせて隣接する前記巾木を互いに嵌合して鋳造キャビティを形成することを特徴とする。
また、本発明は、複数のシリンダの燃焼室に連通するポートを集合するマニホールドが複数形成されたエンジンのシリンダヘッドであって、
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置されていることを特徴とする。
以下に、本発明において特許請求が可能と認識される発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の(1)乃至(4)の内容が請求項1乃至4に対応する。
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置され、
前記中子は、前記傾斜面を形成するための巾木を有し、該巾木は、前記開口部を形成するための部分を延長した延長部と、該延長部の前記シリンダの軸方向に直交する最大幅を有する部分の両側に形成された接合部とを有し、該接合部から前記延長部の上部が突出し、
前記巾木は、更に、隣接する巾木の前記接合部及び該接合部から突出した前記延長部の上部に嵌合する嵌合部を有し、
複数の前記中子を組み合わせて隣接する前記巾木を互いに嵌合して鋳造キャビティを形成することを特徴とするシリンダヘッドの鋳造方法。
このように構成したことにより、中子は、アンダーカットを生じることなく、型によって容易に形成することができ、巾木を互いに嵌合して中子を組み合わせて用いることにより、傾斜面に複数のマニホールドの開口部が配置されたシリンダヘッドを駄肉を生じることなく効率よく鋳造することができる。
ここで、マニホールドとしては、吸気マニホールド及び排気マニホールドを想定することができる。
(2)(1)において、前記マニホールドは、排気マニホールドであることを特徴とするシリンダヘッドの鋳造方法。
(3)複数のシリンダの燃焼室に連通するポートを集合するマニホールドが複数形成されたエンジンのシリンダヘッドであって、
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置されていることを特徴とするシリンダヘッド。
(4)(3)において、前記マニホールドは、排気マニホールドであることを特徴とするシリンダヘッド。
シリンダヘッドは、(1)の鋳造方法によって製造することができる。排気マニホールドをシリンダヘッド一体化することにより、排気をシリンダヘッドと共に例えば冷却水によって冷却することができるので、排気温度の制御が可能になり、排出ガスの浄化及び燃料消費率の向上を図ることができる。
図1乃至図3に示すように、本実施形態に係るシリンダヘッド1は、1気筒当り各2つの吸排気バルブを有する4バルブ直列4気筒エンジン用のシリンダヘッドであって、4つのシリンダの燃焼室2(図3に一部のみ示す)と各燃焼室2に連通する各2つの吸気ポート及び排気ポート3を備えている。シリンダヘッド1の下面は、シリンダブロック(図示せず)に結合されるデッキ結合面4を形成し、上面はシリンダヘッドカバー(図示せず)が結合されるカバー結合面5を形成する。図には表れていないが、シリンダヘッド1の各燃焼室2に連通する2つの吸気ポートは、互いに合流し、シリンダヘッド1の長手方向に沿った一側の側面部まで延び、横一列に並ぶ4つの開口部を形成している。また、シリンダヘッド1には、後述するように、4つのシリンダのうち、1番及び4番シリンダの燃焼室2に連通する1/4番マニホールド9と、残りの2番及び3番シリンダの燃焼室2に連通する2/3番マニホールド10との2組の排気マニホールドが形成されている。1/4及び2/3番マニホールド9、10のそれぞれの集合部の開口部7、8は、シリンダヘッド1の吸気ポート側とは反対側の側面の中央部に、上下方向、すなわち、シリンダの軸方向X(図3参照)に沿って並んで配置されている。
シリンダヘッド1は、シリンダヘッド1の下側部分を形成するための下型20、及び、上側部分を形成するための上型21に、図4に示す1/4番マニホールド9を形成するための第1中子22、及び、図5に示す2/3マニホールド10を形成するための第2中子23をセットして鋳造する。第1及び第2中子22、23は、砂中子等の崩壊性の中子であり、中子型を用いて製造可能なものである。
1/4番マニホールド成形部9を上下に半割りする曲面、及び、成形部25の上端の接合部25Dに沿った平面を通るパーティングラインを有する中子型を用いて崩壊性の第1中子22を形成する。また、2/3番マニホールド成形部10を上下に半割りする曲面、及び、成形部28の上端の接合部28Dに沿った平面を通るパーティングラインを有する中子型を用いて崩壊性の第2中子23を形成する。
Claims (4)
- 複数のシリンダの燃焼室に連通するポートを集合するマニホールドが複数形成され、それぞれの前記マニホールドを崩壊性の中子を用いて形成するエンジンのシリンダヘッドの鋳造方法であって、
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置され、
前記中子は、前記傾斜面を形成するための巾木を有し、該巾木は、前記開口部を形成するための部分を延長した延長部と、該延長部の前記シリンダの軸方向に直交する最大幅を有する部分の両側に形成された接合部とを有し、該接合部から前記延長部の上部が突出し、
前記巾木は、更に、隣接する巾木の前記接合部及び該接合部から突出した前記延長部の上部に嵌合する嵌合部を有し、
複数の前記中子を組み合わせて隣接する前記巾木を互いに嵌合して鋳造キャビティを形成することを特徴とするシリンダヘッドの鋳造方法。 - 前記マニホールドは、排気マニホールドであることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの鋳造方法。
- 複数のシリンダの燃焼室に連通するポートを集合するマニホールドが複数形成されたエンジンのシリンダヘッドであって、
前記シリンダヘッドの側面部には、前記シリンダの軸方向に対して傾斜した傾斜面が形成され、前記各マニホールドの集合部の開口部のうち少なくとも一部は、前記傾斜面に前記シリンダの軸方向に沿って並べて配置されていることを特徴とするシリンダヘッド。 - 前記マニホールドは、排気マニホールドであることを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッド。
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