JP2007132201A - シリンダヘッド用中子 - Google Patents
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Abstract
【課題】左右のバンクに応じるシリンダヘッド用中子を提供する。
【解決手段】左右のバンクで共通し且つシリンダヘッド内に設けるべきウォータジャケットに準じて形作った中子本体1と、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の一端部分に組み付け可能な右バンク通路中子2と、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の他端部分に組み付け可能な左バンク通路中子3とを備えた構成を採り、右バンク通路中子と左バンク通路中子だけを左右のバンクで使い分ける。
【選択図】図1
【解決手段】左右のバンクで共通し且つシリンダヘッド内に設けるべきウォータジャケットに準じて形作った中子本体1と、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の一端部分に組み付け可能な右バンク通路中子2と、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の他端部分に組み付け可能な左バンク通路中子3とを備えた構成を採り、右バンク通路中子と左バンク通路中子だけを左右のバンクで使い分ける。
【選択図】図1
Description
本発明はウォータジャケットを形成させるためのシリンダヘッド用中子に関するものである。
ディーゼルエンジンのシリンダブロックに締結されて燃焼室の一部を構成するシリンダヘッドは、給排気系、動弁系、及び燃料噴射系などが付帯した部品である。
シリンダヘッド内部には、ウォータジャケットが形成してあり、ここを流通する冷却水によって燃焼面や排気通路などの高温部位の過度な昇温を防いでいる。
一般的なシリンダブロックは、金属鋳造と機械加工によって製作されるが、給排気系、動弁系、及び燃料噴射系などを避けるようにウォータジャケットを形成するために、主型内部に組み込む中子の形状が複雑になる(例えば、非特許文献1参照)。
従来、船外機のV型バーチカルエンジンにおいて、左右のバンクのシリンダヘッド間で冷却水の受け渡しを行なう開口を上下中央線に対して線対称な配置とし、シリンダヘッドを同形状にすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
つまり、左右のシリンダヘッドが同一形状であれば、ウォータジャケットを形成させる中子も左右のバンクで共通にでき、中子製作の見掛けの歩留まりの向上により、シリンダヘッドの単価が抑えられる。
特開2003−74349号公報
産業用ディーゼルエンジンのシリンダヘッド、黒田 良一、伊賀 淳郎 エンジンテクノロジー通巻26号 p104−p109 株式会社 山海堂 平成1 5年6月26日発行
動弁系がDOHCであるV型エンジンでカム駆動をギヤトレイン方式とした場合には、ギヤがシリンダヘッドの前端側に配置されるため、ウォータジャケットに付帯する冷却水出口通路をシリンダヘッドのインテーク側、もしくはエキゾースト側に設けることになる。
シリンダヘッドから出た冷却水の経路を考慮すると、冷却水出口通路は、左右のバンクでエンジン長手方向に対して線対称に配置することが望ましいが、このような配置だと、左右のバンクでウォータジャケットを形成させるための中子が二通り必要になり、結果的に中子製作の見掛けの歩留まりが低減してシリンダヘッドの単価が上がる。
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、左右のバンクに応じるシリンダヘッド用中子を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明は、左右のバンクで共通し且つシリンダヘッド内に設けるべきウォータジャケットに準じて形作った中子本体と、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体の一端部分に組み付け可能な右バンク通路中子と、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体の他端部分に組み付け可能な左バンク通路中子とを備えている。
更に、シリンダヘッドのウォータジャケットの上半分を形成する中子本体上部、並びに当該中子本体上部に組み付けられ且つシリンダヘッドのウォータジャケットの下半分を形成する中子本体下部によって、中子本体をなす構成を採る。
これに加えて、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する右バンク通路中子上部、並びに当該右バンク通路中子上部に組み付けられ且つ右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する右バンク通路中子下部によって、右バンク通路中子をなし、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する左バンク通路中子上部、並びに当該左バンク通路中子上部に組み付けられ且つ左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する左バンク通路中子下部によって、左バンク通路中子をなす構成を採る。
つまり、シリンダヘッド内のウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じた形状の右バンク通路中子と左バンク通路中子だけを左右のバンクで使い分ける。
本発明のシリンダヘッド用中子によれば、下記のような優れた効果を奏し得る。
(1)ウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じた形状の右バンク通路中子と左バンク通路中子だけを左右のバンクで使い分け、ウォータジャケットに準じた主要部分である中子本体を左右のバンクで共通にしたので、右バンク通路中子と左バンク通路中子の選択、及びその組み付けにより、左右のバンクの冷却水通路がエンジン長手方向に対して線対称になる配置に応じることができる。
(2)複雑な形状のウォータジャケットを形成させる中子本体が共通になるため、中子製作の見掛けの歩留まりが向上して、シリンダヘッドの単価が抑えられる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1乃至図3は本発明のシリンダヘッド用中子の一例を示すもので、シリンダヘッド内に設けるべきウォータジャケットに準じて形作った中子本体1と、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の一端部分に組み付け可能な右バンク通路中子2と、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体1の他端部分に組み付け可能な左バンク通路中子3とを備えている。
中子本体1は、ウォータジャケットの上半分を形成する中子本体上部4と、ウォータジャケットの下半分を形成する中子本体下部5を、両部材に設けてある「だぼ」及び「だぼ穴」により組み付けたもので、中子本体上部4や中子本体下部5は、複数の円形開口Hを有している。
中子本体1の例えばインテーク側の一端部分に右バンク通路中子2を、両部材に設けてある「だぼ」及び「だぼ穴」により組み付けて右バンクシリンダヘッド用中子とし、これとは別の中子本体1のインテーク側の他端部分に左バンク通路中子3を、両部材に設けてある「だぼ」及び「だぼ穴」により組み付けて左バンクシリンダヘッド用中子とする。
すなわち、左バンクシリンダヘッド用中子を反転させて、その中子本体1のインテーク側の他端部分を、右バンクシリンダヘッド用中子を構成している中子本体1のインテーク側の一端部分に揃えれば、共通した中子本体1を用いながらも、冷却水出口通路を左右のバンクでエンジン長手方向に対して線対称に配置することが可能になり、中子製作の見掛けの歩留まりが向上して、シリンダヘッドの単価が抑えられる。
また当然のことだが、中子本体1のエキゾースト側の一端部分に右バンク通路中子2を組み付けて右バンクシリンダヘッド用中子とし、これとは別の中子本体1のエキゾースト側の他端部分に左バンク通路中子3を左バンクシリンダヘッド用中子としてもよい。
この他に、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する右側中子上部と、当該右側中子上部に組み付けられ且つ右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する右側中子下部とによって、右バンク通路中子2をなし、同様に、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する左側中子上部と、当該左側中子上部に組み付けられ且つ左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する左側中子下部によって、左バンク通路中子3をなしてもよい。
なお、本発明のシリンダヘッド用中子は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
本発明のシリンダヘッド用中子は、様々な内燃機関に適用できる。
1 中子本体
2 右バンク通路中子
3 左バンク通路中子
4 中子本体上部
5 中子本体下部
2 右バンク通路中子
3 左バンク通路中子
4 中子本体上部
5 中子本体下部
Claims (3)
- 左右のバンクで共通し且つシリンダヘッド内に設けるべきウォータジャケットに準じて形作った中子本体と、右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体の一端部分に組み付け可能な右バンク通路中子と、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路に準じて形作られ且つ中子本体の他端部分に組み付け可能な左バンク通路中子とを備えてなることを特徴とするシリンダヘッド用中子。
- シリンダヘッドのウォータジャケットの上半分を形成する中子本体上部、並びに当該中子本体上部に組み付けられ且つシリンダヘッドのウォータジャケットの下半分を形成する中子本体下部によって、中子本体をなす請求項1に記載のシリンダヘッド用中子。
- 右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する右バンク通路中子上部、並びに当該右バンク通路中子上部に組み付けられ且つ右バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する右バンク通路中子下部によって、右バンク通路中子をなし、左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の上半分を形成する左バンク通路中子上部、並びに当該左バンク通路中子上部に組み付けられ且つ左バンクシリンダヘッドのウォータジャケットに連通すべき冷却水通路の下半分を形成する左バンク通路中子下部によって、左バンク通路中子をなす請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載のシリンダヘッド用中子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005323496A JP2007132201A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | シリンダヘッド用中子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005323496A JP2007132201A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | シリンダヘッド用中子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007132201A true JP2007132201A (ja) | 2007-05-31 |
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ID=38154076
Family Applications (1)
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JP2005323496A Pending JP2007132201A (ja) | 2005-11-08 | 2005-11-08 | シリンダヘッド用中子 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104707939A (zh) * | 2015-04-08 | 2015-06-17 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 柴油机缸盖的铸造砂芯 |
CN108421956A (zh) * | 2018-04-11 | 2018-08-21 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 发动机缸盖铸造模具及缸盖 |
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2005
- 2005-11-08 JP JP2005323496A patent/JP2007132201A/ja active Pending
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CN104707939A (zh) * | 2015-04-08 | 2015-06-17 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 柴油机缸盖的铸造砂芯 |
CN104707939B (zh) * | 2015-04-08 | 2016-08-24 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 柴油机缸盖的铸造砂芯 |
CN108421956A (zh) * | 2018-04-11 | 2018-08-21 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 发动机缸盖铸造模具及缸盖 |
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