JP2014125940A - 鞍乗り型車両の排気管カバー構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気管50には、排気管カバー71が締結される雌ねじ68を有するボス部67が側面に設けられ、排気管カバー71内側には、ボス部67に遊びを持った状態で掛止可能な掛止穴76が一体に設けられ、掛止穴76がボス部67に掛止された状態で、排気管カバー71の取り付け穴69からボス部67の一部が外観されるようにした。
【選択図】図7
Description
サブアッセンブリする場合には、排気管単体に排気管カバーをあてがい、排気管カバーのボルト挿通穴と排気管側のボルト締結穴とを位置合わせし、ボルトを締結する作業が行われる。
車両のニーズによっては排気管カバーをエンジンの排気ポート近傍まで延ばしたい場合があり、このような場合には、排気管を排気ポートに組み付ける際にナットや工具を使う関係上、排気管に排気管カバーをサブアッセンブリせず、完成車ラインでエンジンに排気管を取り付けた後、排気管カバーを排気管に取り付ける方法を選択することが考えられる。
しかし、完成車ラインで排気管カバーを取り付ける場合には、エンジンに接続された排気管に排気管カバーをあてがい、排気管カバーのボルト挿通穴と排気管側のボルト締結穴とを位置合わせする必要があり、組み付け作業がし難くなるという課題が生じる。しかも、排気管カバーがエンジンの排気ポートまで延びると、カバーの長さが長くなるため、これによっても組み付け作業がし難くなってしまう。
この構成によれば、エンジンに取り付けられた排気管に排気管カバーを取り付ける場合でも、組み付け作業者は、排気管カバーの取り付け穴からボス部の位置を視認することができ、排気管カバーを容易に位置合わせして取り付けることが可能になる。
また、上記構成において、前記掛止部(76)は、前記ボス部(67)に接触して前記排気管カバー(71)の移動範囲を規制する上方凸のアーチ状ガイド(77A)を有しても良い。この構成によれば、排気管カバーの前後方向への移動範囲を確保しながら、上下の移動範囲を狭めることができる。
また、上記構成において、前記排気管カバー(71)に板状片(74)を設け、前記板状片(74)に前記掛止部(76)を設けても良い。この構成によれば、板状片によって排気管カバーの剛性を高めることができる。
また、上記構成において、前記排気管カバー(71)は、前記エンジン(30)の排気ポート(32D)近傍まで延び、前記排気管(50)は、前記排気管カバー(71)より下流位置に触媒を有しても良い。この構成によれば、排気管カバーによって触媒に至る排気ガスの温度低下を抑え、触媒の早期活性化を促すことができる。
また、掛止部は、ボス部に遊びを持った状態で掛止するようにすれば、掛止部を容易にボス部に掛止させることができ、且つ、掛止した状態で、排気管カバーの位置を容易に調整することができる。
また、掛止部は、ボス部が遊貫する略長円状の遊貫穴に形成されるようにすれば、簡易な形状で、遊貫穴の長軸方向への排気管カバーの移動範囲を広く確保しつつ短軸方向への移動範囲を狭くすることができる。
また、排気管カバーに板状片を設け、板状片に掛止部を設けるようにすれば、板状片によって排気管カバーの剛性を高めることができる。
また、排気管カバーは、エンジンの排気ポート近傍まで延び、排気管は、排気管カバーより下流位置に触媒を有するようにすれば、排気管カバーによって触媒に至る排気ガスの温度低下を抑え、触媒の早期活性化を促すことができる。
また、掛止部がボス部に掛止された状態で、排気管カバーの取り付け穴からボス部に設けられた雌ねじの一部が外観されるようにすれば、排気管カバーの取り付け穴からボス部に設けられた雌ねじの位置を視認することができ、排気管カバーを容易に位置合わせして取り付けることが可能になる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、車体フレームFの前部にフロントフォーク10を介して前輪2が支持され、車体フレームFの後部にスイングアーム11を介して後輪3が支持され、車体フレームFの前後中央にエンジン30が支持され、車体フレームFの上方に乗員が鞍乗りするシート12が設けられた鞍乗り型車両である。
サスペンションブラケット16の上端には、シート12を支持するシートフレーム17が連結される。シートフレーム17は、後上方に延出してその前後中間部に、センターフレーム15から後上方に延びるサブフレーム18に連結され、シート12からの荷重を、メインフレーム14およびセンターフレーム15で支持する。
シート12は、前部に運転者が着座し、後部に同乗者が着座する二人乗りシートであり、シート12の同乗者が着座する領域の前方には、同乗者が把持するシートバンド12Aが設けられている。
また、ヘッドパイプ13には、ヘッドライトユニット29も支持される。
メインフレーム14の前部およびシートフレーム17の前部には、タンクステー19が設けられ、これらタンクステー19を介して燃料タンク24が、メインフレーム14の前上方、且つ、シート12の前方に支持される。
また、左右一対のセンターフレーム15には、ピボット軸26を介してスイングアーム11の前端部が回動自在に支持される。スイングアーム11は、車体前後方向に延びる左右一対のアーム部11Aを有し、これらアーム部11Aの後端に後輪3を回転自在に軸支するとともに、この後輪3とセンターフレーム15との間にリヤクッションユニット27の下端が連結される。このリヤクッションユニット27の上端は、車体フレームFのサスペンションブラケット16に連結される。
吸気ポート32Cには、スロットルボディ41が連結され、このスロットルボディ41の上流端にはコネクティングチューブ42を介してエアクリーナボックス43が接続される。これらスロットルボディ41、コネクティングチューブ42およびエアクリーナボックス43によって、エンジン30の吸気系が構成される。排気ポート32Dには、排気管50が接続され、この排気管50の下流端に排気マフラー51が接続される。
排気管50は、前端(上流端)にフランジ部50Aを有し、このフランジ部50Aが、複数の締結ボルト(締結部材)55によってシリンダヘッド32Bに締結されることによってエンジン30に締結される。
排気管50は、エンジン30の排気ポート32Dから下方に延出してクランクケース31の前下方で後方に屈曲し、クランクケース31の下方を通ってセンターフレーム15の後方を上方に屈曲し、センターフレーム15の後上方にて排気マフラー51が接続されている。
この排気管50には、排気管50の側方を覆うとともにエンジン30の排気ポート近傍まで延びる比較的長尺な排気管カバー71が取り付けられている。
採用した取り付け方法では、エンジン30周辺の狭いスペース内で排気管カバー71を位置合わせして取り付ける必要があり、特に、排気管カバー71がエンジン30の排気ポート32D近傍まで延びるため、作業がし難くなる。
そこで、本実施形態では、この取り付け作業の簡易化を図った排気管カバー構造としている。以下、排気管カバー71を含む排気管構造を説明する。
図3に示すように、排気管50は、大別すると、エンジン30の排気ポート52Dから下方に延びた後に屈曲して後方に延びる第1排気管61と、この第1排気管61の下流端に連なり後方に直線状に延びるとともに第1排気管61よりも大径に形成された第2排気管62と、第2排気管62の下流端に連なり上方に延びると共に第2排気管62よりも小径(第1排気管61と同径)に形成された第3排気管63とを備えている。
これら第1〜第3排気管61〜63は、別体に形成されており、第1および第3排気管61,63は金属パイプを曲げて形成されるのに対し、最も大径の第2排気管62は、互いに溶接で接合される左右分割構造で形成され、その内部に不図示の触媒を収容し、触媒コンバータとして機能している。この触媒によって、排気ガス中の炭化水素と一酸化炭素と酸化窒素等を酸化、還元反応によって除去することができる。
本構成では、比較的重量を有する触媒コンバータである第2排気管62がエンジン30後方側に配置されてセンターフレーム15に支持されるので、触媒コンバータの支持強度を容易に確保することができる。また、エンジン30前寄りに触媒コンバータを配置する場合よりも乗員側に寄せて配置するので、重心の適正化も容易である。
図4に示すように、第1排気管61は、単一の金属パイプからなる排気管本体66と、排気管本体66の上流端に接合される金属製のフランジ部50Aと、排気管本体66に接合され、排気管カバー71を取り付けるための雌ねじを有する金属製のボス部67とを備えている。
排気管本体66は、図3および図4に示すように、エンジン30の排気ポートから下方に延びる屈曲管部66Aと、屈曲管部66Aの下端から屈曲して後下方、且つ、車幅方向外側(右側(図4参照))に向けて斜めに直線状に延びる上流側管部66Bと、上流側管部66Bの後端から屈曲して上流側管部66Bと異なる角度で後方へ直線状に延びる下流側管部66Cとを一体に備えている。
そして、下流側管部66Cの後端が車幅方向内側(左側)へ屈曲して第2排気管62に接続される。また、傾斜角度が異なる上流側管部66Bと下流側管部66Cとの各々の右側面に、ボス部67が溶接により各々接合される。
図4に示すように、軸線L1に対して垂直向きに突出することにより、ボス部67Aは、前方右向きに突出するボス部となっており、ボス部67Bは、右向きに突出するボス部となっている。また、ボス部67Aは、上流側管部66Bの中間位置(軸線L1に沿う中間位置)に設けられ、ボス部67Bは、下流側管部66Cの中間位置(軸線L1に沿う中間位置)に設けられている。
図5(A)(B)に示すように、排気管カバー71は、第1排気管61の右側面を覆う略半円断面を有し、第1排気管61に沿って延びる金属製のカバー本体73と、カバー本体73の内側に間隔を空けて取り付けられる金属製の板状片74とを備えている。
カバー本体73の前端は、前傾図2に示すように、締結ボルト55の頭部を逃げるための切り欠き部73Aを有した形状に形成されている。また、カバー本体73には、第1排気管61の各ボス部67A,67Bに対応する位置に、締結ボルト72(図2参照)を通す取り付け穴69が各々設けられ、これら取り付け穴69より車幅方向内側に板状片74が取り付けられている。
なお、取り付け穴69の周辺には、締結ボルト72の座が当接する略楕円形状の平坦面部69Cが形成されている。
板状片74A,74Bは、略長方形形状の板材に、各ボス部67A,67Bが遊びを持って掛止する掛止部となる掛止穴76(図5(B))を空けて形成されている。
図6は、第1排気管61(上流側管部66B)を車幅方向内側から見たときの板状片74Bとボス部67Bとを示した図である。なお、本実施形態の板状片74A,74Bは同一部品であり、ボス部67A,67Bも同一部品であるため、板状片74Bおよびボス部67Bを例に説明する。
掛止穴76は、ボス部67Bの外形よりも大きい貫通孔に形成され、ボス部67Bが、車体の前後方向および上下方向を含む掛止穴76の周方向に遊びを持った状態で遊貫する遊貫穴となっている。このため、ボス部67Bを掛止穴76に掛止させることが容易であり、しかも、掛止した状態で、遊びの範囲内で、排気管カバー71を車体の前後方向および上下方向等に移動させることが可能である。
より具体的には、掛止穴76は、排気管50の軸線L1に沿って延びる略長円状の穴に形成されており、短軸半径R1と長軸半径R2とが以下の条件を満足する。
RA<R1,R2<RA+2(r+t)・・・式(1)
ここで、値RAは、取り付け穴69Bの半径であり、値rは、ボス部67Bに設けられた雌ねじ68の半径であり、値tは、ボス部67Bの肉厚である。つまり、値2(r+t)は、ボス部67Bの直径を示している。
さらに、本構成では、短軸半径R1と長軸半径R2を、上記式(1)の上限値(RA+2(r+t))よりも更に小さい値にすることによって、取り付け穴69Bから、ボス部67Bの雌ねじ68を外観させる穴に形成されている。これによって、排気管カバー71の車幅方向外側から取り付け穴69Bを介してボス部67A,67Bの雌ねじ68を常に外観させることができる。この場合の条件を式(2)に示している。
RA<R1,R2<RA+2r+t ・・・式(2)
RA<R1,R2<3r+2t ・・・式(3)
RA<R1,R2<3r+t ・・・式(4)
図7に示すように、排気管カバー71の各掛止穴76をボス部67A、67Bに入れると、図8(A)に示すように、排気管カバー71の板状片74Bに設けられた掛止穴76の上側内周縁77A(図6参照)が、ボス部67Bの外周面に載置されることになる。このため、排気管カバー71をボス部67Bで支えて、図7に示す状態で、排気管カバー71を第1排気管61に仮固定することができる。
なお、図7の状態では、排気管カバー71の他の板状片74Aに設けられた掛止穴76の上側内周縁77A(不図示)についても、他のボス部67Aの上に載るので、排気管カバー71を前後一対のボス部67A,67Bで支えることができ、これによって、排気管カバー71を排気管50に適切に仮固定することができる。
この場合、ボス部67の雌ねじ68の上側開口部分が、排気管カバー71の取り付け穴69から外観されるので、雌ねじ68が排気管カバー71の取り付け穴69から見えなくなる位置まで排気管カバー71が移動することが回避される。
また、排気管カバー71を最も上方に持ち上げた位置でも、同図8(B)に示すように、排気管カバー71の取り付け穴69Bを挟んだ上下の縁部69Fがボス部67の端面に当接した状態に保持されるので、排気管カバー71が揺動等しない。これによっても、組み付け作業者は、排気管カバー71の取り付け穴69Bと雌ねじ68との位置合わせを容易に行うことが可能である。
従って、組み付け作業者は、雌ねじ68を見ながら排気管カバー71を適正位置に向けて前後或いは上下方向に動かすことができ、排気管カバー71を容易に適正位置に移動して締結ボルト72で締結することが可能である。
従って、完成車ラインでエンジン30に排気管50を取り付けた後、排気管カバー71を排気管50に取り付ける場合でも、排気管カバー71を容易に取り付けることが可能である。
しかも、同図6に示すように、掛止穴76の上側内周縁77Aは、上方凸のアーチ状に形成されるので、ボス部67A,67Bとの接触位置が、排気管カバー71の取り付け穴69と雌ねじ68とが合う位置(「合わせ位置」と言う)から、前後方向に離れる程、上下方向の遊びが少なくなり、排気管カバー71の上下の移動範囲を狭めることができる。
つまり、上側内周縁77Aは、合わせ位置から前後方向に離れる程、排気管カバー71の上下の移動範囲を狭めるアーチ状ガイドとして機能する。これによって、排気管50の前後方向への移動範囲を確保しながら位置合わせ作業をさらに良好にすることができる。
つまり、下側内周縁77Bも、合わせ位置から前後方向に離れる程、排気管カバー71の上下の移動範囲を狭めるアーチ状ガイドとして機能し、これによって、位置合わせ作業をさらに良好にすることができる。
このため、排気管50に沿って長く延びる比較的長尺な排気管カバー71を、排気管50の異なる箇所に異なる角度でボルト締結することができる。一般には、排気管カバーを、排気管カバーの異なる箇所に異なる角度でボルト締結する構成にすれば、排気管カバーの支持力を高めることができるメリットがあるものの、排気管カバーの位置合わせが難しくなる、というデメリットが生じる。
これに対し、本構成では、上記したように、排気管カバー71の位置合わせがし易いので、上記デメリットを解消できる。つまり、本構成では、排気管カバー71の取り付け容易性と支持力とを両立することが可能である。
また、掛止穴76は、図7に示すように、ボス部67に遊びを持った状態で掛止するので、掛止穴76を容易にボス部67に形成されることができ、且つ、掛止した状態で、排気管カバー71を容易に位置調整することができる。
また、ボス部67は、図3に示すように、水平より所定角度だけ上向きに設けられるので、掛止穴76がボス部67から脱落し難く、排気管カバー71の掛止状態を保持し易くなる。
さらに、掛止穴76は、ボス部67が遊貫する略長円状の遊貫穴に形成されるので、簡易な形状で、遊貫穴の長軸方向への排気管カバー71の移動範囲を広く確保しつつ短軸方向への移動範囲を狭くし、位置を調整し易くすることができる。
しかも、板状片74の掛止穴76が排気管カバー71から離間した位置に配されるので、掛止穴76をボス部67に対しある程度の深さを持って掛止させることができ、掛止させ易くすることができる。
さらに、本構成では、排気管50が、上流側に位置する上流側管部66Bと、上流側管部66Bよりも下流に位置し上流側管部66Bと異なる角度で延びる下流側管部66Cとを有し、上流側管部66Bと下流側管部66Cとにボス部67が各々設けられ、排気管カバー71に、ボス部67に対応する掛止穴76および取り付け穴69が各々設けられるようにしたので、上流側管部66Bと下流側管部66Cとの間に渡って配される排気管カバー71を、排気管カバー71を容易に位置合わせ可能にしながら排気管50の異なる箇所に異なる角度で締結することができ、排気管カバー71の取り付け容易性と支持力とを両立することができる。
続いて、この自動二輪車1の排気マフラー51のカバー構造を説明する。
図9は、排気マフラー51を周辺構成と共に右側方から見た図である。
この排気マフラー51は、前後一対のステー51A,51Bを介してシートフレーム17にボルト締結され、これによってシートフレーム17の下方近傍でシートフレーム17に沿う位置に配設されている。
この排気マフラー51には、ヒートガード91およびマフラーカバー92が取り付けられている。ヒートガード91は、排気マフラー51とマフラーカバー92との間に配置され、排気マフラー51からの熱によるマフラーカバー92の温度上昇を抑える金属製の板状部材であり、遮熱板とも称する。
マフラーカバー92は、排気マフラー51の上方から右側方に渡って覆う合成樹脂製の板状部材であり、ヒートガード91よりも大きい外形形状を有している。
ヒートガード91は、マフラーカバー92と略相似形でマフラーカバー92よりも若干小さい外形形状に形成されており、排気マフラー51の前部から後部に渡って排気マフラー51の上方および側方を覆う。このヒートガード91の前半部91Aは、ヒートガード91の後半部91Bよりも排気マフラー51を広く覆う幅広部に形成されている。
排気マフラー51には、間隔を空けて複数(本構成では3つ)のヒートガード固定部51D,51E,51Fが設けられており、ヒートガード固定部51Dは、ヒートガード91を締結ボルト(締結部材)95で締結するための雌ねじ部材に形成されている。
これら突出部51Gには、筒状のラバー部材96が装着され、その状態で、ヒートガード91の被係合部91Gに差し込まれて係合する。また、ヒートガード固定部51Dにも、ヒートガード91の裏面に当接する部位に不図示の環状のラバー部材が装着される。これによって、排気マフラー51とヒートガード91との間にラバー部材96が介在し、ヒートガード91が3点でラバーマウントされる。
そして、この仮固定した状態で、ヒートガード91の前半部91Aを、締結ボルト95によってヒートガード固定部51Dに締結し、これによって、ヒートガード91の取り付けが完了する。ヒートガード91がラバーマウントされることによって、排気マフラー51からの熱がヒートガード91に伝わり難くなる。また、車体振動によるヒートガード91の振動を抑えることもできる。
マフラーカバー固定部92E,92Fは、車体前方に突出する突出部92Hを有し、これら突出部92Hが、マフラーカバー92の裏面に設けられた被係合部(不図示)に差し込まれる差し込み式に形成されている。図11に示すように、これら突出部92Hにも、排気マフラー51に設けられた突出部51Gと同様に、筒状のラバー部材98が装着される。
また、この仮固定した状態で、マフラーカバー92を、締結ボルト97(図9参照)によってマフラーカバー固定部92Dに締結することによって、マフラーカバー92の取り付けが完了する。マフラーカバー92がラバーマウントされることによって、ヒートガード91からの熱がマフラーカバー92に伝わり難くなるとともに、車体振動によるマフラーカバー92の振動を抑えることもできる。
また、上記実施形態では、掛止穴76が、車体の前後方向および上下方向に遊びを持った状態でボス部67が掛止する穴に形成する場合を説明したが、少なくとも遊びを持った状態でボス部67が掛止する穴であれば良く、車体の前後方向または上下方向のいずれかにだけに遊びを持つ穴にしても良い。また、掛止穴76の形状は長円形状に限らず、真円形状、多角形形状等の様々な形状を適用しても良い。
30 エンジン
32 シリンダ部
32C 吸気ポート
32D 排気ポート
50 排気管
51G,92H 突出部
55,72,95,97 締結ボルト(締結部材)
66B 上流側管部
66C 下流側管部
67,67A,67B ボス部
68 雌ねじ
69,69A,69B 取り付け穴
71 排気管カバー
74,74A,74B 板状片
76 掛止穴(掛止部)
77A 上側内周縁(アーチ状ガイド)
96,98〜100 ラバー部材
Claims (8)
- エンジン(30)の排気ポート(32D)に接続される排気管(50)と、当該排気管(50)の側方をカバーするとともに排気管(50)に締結される排気管カバー(71)と、を備える鞍乗り型車両の排気管カバー構造において、
前記排気管(50)には、前記排気管カバー(71)が締結される雌ねじ(68)を有するボス部(67)が側面に設けられ、
前記排気管カバー(71)内側には、前記ボス部(67)に掛止可能な掛止部(76)が一体に設けられ、
前記掛止部(76)が前記ボス部(67)に掛止された状態で、前記排気管カバー(71)の取り付け穴(69)から前記ボス部(67)の一部が外観されることを特徴とする鞍乗り型車両の排気管カバー構造。 - 前記掛止部(76)は、前記ボス部(67)に遊びを持った状態で掛止することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。
- 前記掛止部(76)は、前記ボス部(67)に接触して前記排気管カバー(71)の移動範囲を規制する上方凸のアーチ状ガイド(77A)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。
- 前記掛止部(76)は、前記ボス部(67)が遊貫する略長円状の遊貫穴に形成されることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。
- 前記排気管カバー(71)に板状片(74)を設け、
前記板状片(74)に前記掛止部(76)を設けたことを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。 - 前記板状片(74)の前記掛止部(76)が、前記排気管カバー(71)から離間した位置に配されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。
- 前記排気管カバー(71)は、前記エンジン(30)の排気ポート(32D)近傍まで延び、
前記排気管(50)は、前記排気管カバー(71)より下流位置に触媒を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。 - 前記掛止部(76)が前記ボス部(67)に掛止された状態で、前記排気管カバー(71)の取り付け穴(69)から前記ボス部(67)に設けられた前記雌ねじ(68)の一部が外観されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の排気管カバー構造。
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