JP2014119605A - コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体 - Google Patents

コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体 Download PDF

Info

Publication number
JP2014119605A
JP2014119605A JP2012274824A JP2012274824A JP2014119605A JP 2014119605 A JP2014119605 A JP 2014119605A JP 2012274824 A JP2012274824 A JP 2012274824A JP 2012274824 A JP2012274824 A JP 2012274824A JP 2014119605 A JP2014119605 A JP 2014119605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
cholesteric liquid
layer
group
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012274824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6159081B2 (ja
Inventor
Shunya Kato
峻也 加藤
Yasuhiro Kubota
靖浩 久保田
Masao Nakajima
正雄 中島
Kazuhiro Oki
和宏 沖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2012274824A priority Critical patent/JP6159081B2/ja
Priority to PCT/JP2013/082726 priority patent/WO2014097895A1/ja
Priority to CN201380065920.5A priority patent/CN104871046A/zh
Priority to KR1020157014024A priority patent/KR101766102B1/ko
Publication of JP2014119605A publication Critical patent/JP2014119605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6159081B2 publication Critical patent/JP6159081B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/26Reflecting filters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3016Polarising elements involving passive liquid crystal elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • G02B5/3041Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid comprising multiple thin layers, e.g. multilayer stacks

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有し、反射性能の高いコレステリック液晶積層体の提供。
【解決手段】コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xaと、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xbを有し、すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接して積層されたコレステリック液晶積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体に関する。より詳しくは、左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有するコレステリック液晶積層体およびその製造方法、該コレステリック液晶積層体を複数有するコレステリック液晶積層体の組合せ体に関する。
コレステリック液晶を硬化させた反射膜は、原理的には片方の円偏光を反射し、もう片方の光は透過する。コレステリック液晶のピッチをある程度まで短くすることで可視光を反射させることができる。
コレステリック液晶膜を用いて両方の光を反射させる技術としては、1/2λ板を2層の同じコレステリック液晶層によって挟み、透過光を逆の円偏光にすることで、反射させる技術が知られている。この方法では、1/2λ板の波長分散が広帯域でない場合、波長によっては光モレが生じてしまう欠点があった。
一方、1/2λ板を用いない方法として、選択反射波長が等しく、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層する方法が知られている。この選択反射波長が等しく、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層する方法としては、基材の表と裏側にそれぞれ異なる捩れセンスのコレステリック液晶を設置する方法や、左捻りと右捻りのコレステリック液晶層を積層する際に層間に粘着材を用いる方法や、コレステリック液晶層の上に別のコレステリック液晶層を直接積層する方法が知られていた。
基材の表と裏側にそれぞれ異なる捩れセンスのコレステリック液晶を設置する方法では、原理的に基材を撤去することができないため、フィルム厚が厚くなる欠点があった。
左捻りと右捻りのコレステリック液晶層を積層する際に層間に粘着材を用いる方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法が知られている。特許文献1にはグランジャン配向のコレステリック層を、円偏光の選択反射波長域が同じとなり、かつ、選択反射される円偏光の左右が逆転する組合せで積層してなる光学素子を用いることで、可視光領域に選択波長を有し、隣接部材との密着による性能低下や形態の損傷を生じにくくて取扱作業性に優れると共に、面光源の正面輝度アップができる光学素子が得られると記載されている。特許文献1では、左右の異なる捩れピッチのコレステリック液晶を積層する際に粘着材を用いている例や図面が記載されており、同文献の[0015]段落には螺旋方向が逆巻きのコレステリック液晶層の重畳層は別途形成物を粘着層等の透明接着層を介して行うことができると記載がある。また、特許文献1にはキラル剤のHTPは記載がない上、実施例におけるキラル剤の添加量についても記載がない。
コレステリック液晶層の上に別のコレステリック液晶層を直接積層する方法については、基材を撤去することは可能で薄膜化でき、赤外光反射に関する例は知られている。しかしながら、選択反射波長が等しく、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層するときに、コレステリック液晶層の上に別のコレステリック液晶層を直接積層し、かつ、可視光領域を反射した例は知られていなかった。
選択反射波長が等しく、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層する方法とは異なるが、可視光全域を任意の割合で反射する技術として、コレステリック層内のピッチを厚み方向に変化させて傾斜をつける方法により広帯域反射を実現する技術が知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2では、粘着材を用いずに可視光領域のコレステリック液晶層を積層しているが、左右のキラル剤のHTPは明らかに小さいものを使用している。しかし、このコレステリック層内のピッチを厚み方向に変化させて傾斜をつける方法はキラル剤や液晶化合物の重合速度を精密にコントロールする必要があり、得率が低いという欠点がある。また、捩れセンスの異なる2つのコレステリック液晶層を積層する場合、重合速度の精密コントロールも2度必要となり、生産性が悪いという問題があった。
特開2002−90535号公報 特開2001−56484号公報
このような状況のもと、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層する方法として、特許文献1に記載の左捻りと右捻りのコレステリック液晶層を積層する際に層間に粘着材を用いる方法を採用する場合について本発明者らが検討したところ、製造工程の簡略化や、膜厚の増加の点で不満が残ることがわかった。さらに、特許文献1の[0025]には粘着材を用いていた理由として光軸のズレ防止が挙げられていることから、粘着材を用いない場合には光軸のズレが生じる懸念や、その原因の一種である面状が悪化する懸念があった。
また、選択反射波長が等しく、捩れセンスの異なる少なくとも2つのコレステリック液晶層を積層する方法として、コレステリック液晶層の上に別のコレステリック液晶層を直接積層する方法を採用する場合、可視光領域を反射する場合にはコレステリックピッチを短くするために多くのキラル剤が必要となり、配向性が悪化して透明性が損なわれる懸念や、面状が悪化する懸念があった。
本発明が解決しようとする課題は、左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有し、反射性能の高いコレステリック液晶積層体を提供することである。
本発明者らは、前記目的を解決すべく、鋭意検討した結果、HTPの高いキラル剤を用いることで、いかなる理論に拘泥するものでもないが、多量のキラル剤添加による組成物の液晶性低下を防ぎ、適度な液晶性を維持したコレステリック液晶組成物とすることによって、左右逆捻りのコレステリック液晶層を欠陥やスジなどが無く面状が良好な状態できれいに積層させ、高透明かつ反射性能の高い可視光反射フィルムを提供することができることを見出した。すなわち、HTPの高いキラル剤を用いることによって、左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有し、反射性能の高いコレステリック液晶積層体を提供できることを見出し、本発明の完成に至った。
なお、キラル剤の性能を表す指標として、HTPは一般的に用いられている。HTPは、Helical Twisting Powerの略であり、下記式で表されるラセン配向能力を示すファクターである。詳しくは、非特許文献1『液晶ディスプレー用カラーフィルターのためのコレステリック液晶用光反応性キラル剤の開発』(湯本眞敏、市橋光芳)に説明がある。
式:
HTP=1/(液晶組成物の固形分中のキラル剤の質量%濃度×らせんピッチ長)
ただし、らせんピッチ長=選択反射波長/液晶組成物の固形分の平均屈折率
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明は、以下のとおりである。
[1] コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xaと、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xbを有し、すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接して積層されたことを特徴とするコレステリック液晶積層体。
[2] [1]に記載のコレステリック液晶積層体は、さらに基材を有し、前記基材、少なくとも1層の前記光反射層Xaおよび少なくとも1層の前記光反射層Xbがこの順で配置されたことが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載のコレステリック液晶積層体は、前記左旋回性のキラル剤が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されることが好ましい。
Figure 2014119605
(一般式(1)中、Mはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R1は以下に示す連結基のいずれかを表す。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(1)中の酸素原子との結合部位を表す。R3はそれぞれ独立に炭素数1から3のアルキル基または炭素数6から10のアリール基を表す。)
Figure 2014119605
(一般式(2)中、R2は以下に示す置換基のいずれかを表し、2つのR2は互いに同じでも異なっていてもよい。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(2)中の酸素原子との結合部位を表す。Y1はそれぞれ独立に単結合、−O−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−のいずれかを表し、Sp1はそれぞれ独立に単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z1はそれぞれ独立に水素原子または(メタ)アクリル基を表し、nは1以上の整数を表す。)
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、前記左旋回性のキラル剤が下記一般式(3)または下記一般式(4)で表されることが好ましい。
Figure 2014119605
(一般式(3)中、Raは以下に示す連結基のいずれかを表す。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(3)中の酸素原子との結合部位を表す。)
Figure 2014119605
(一般式(4)中、Rbは以下に示す置換基を表し、2つのRbは互いに同じでも異なっていてもよい。
Figure 2014119605
ただし*は一般式(4)中の酸素原子との結合部位を表し、Y2は単結合、−O−、−OC(=O)−のいずれかを表し、Sp2は単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z2は水素原子または(メタ)アクリル基を表す。)
[5] [1]〜[4]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbを1層ずつ有することが好ましい。
[6] [1]〜[4]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbのうち少なくとも一方を2層以上有し、すべての前記光反射層Xaに含まれるキラル剤がすべて同一であり、すべての前記光反射層Xaに含まれるキラル剤がすべて同一であることが好ましい。
[7] [1]〜[4]および[6]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組を2組以上有し、各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なり、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なることが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、前記コレステリック液晶積層体のヘイズが1%以下であることが好ましい。
[9] [1]〜[8]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、易接着層、ハードコート層、紫外線吸収層、粘着層および表面保護層のうち少なくとも1つをさらに有することが好ましい。
[10] [1]〜[9]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることが好ましい。
[11] [1]〜[10]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体は、450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、550nmの透過率が20%以上であることが好ましい。
[12] 複数の[1]〜[11]のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体を有し、前記コレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長が互いに異なり、前記コレステリック液晶積層体どうしの間に粘着層および接着層のうち少なくとも一方を有することを特徴とするコレステリック液晶積層体の組合せ体。
[13] [12]に記載のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることが好ましい。
[14] [12]に記載のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、550nmの透過率が20%以上であることが好ましい。
[15] 棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xa用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xaを形成する工程と、
棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xb用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xbを形成する工程とを有し、
すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長は互いに等しく、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接するように上層の光反射層用の重合性液晶組成物を下層の光反射層の上に直接塗布することを特徴とするコレステリック液晶積層体の製造方法。
本発明によれば、左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有し、反射性能の高いコレステリック液晶積層体を提供することができる。
本発明のコレステリック液晶積層体の一例を示す概略図である。 本発明のコレステリック液晶積層体の他の一例を示す概略図である。 本発明のコレステリック液晶積層体の他の一例を示す概略図である。 コレステリック液晶積層体(G1−1)、(G4)、(G5)、(G6)、(G7)、(G8)、(G9)、(G10)の透過スペクトルを示すグラフである。 コレステリック液晶積層体の組合せ体(G12)の透過スペクトルを示すグラフである。 コレステリック液晶積層体の組合せ体(G13)の透過スペクトルを示すグラフである。
以下、コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体の好ましい態様について説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[コレステリック液晶積層体]
本発明のコレステリック液晶積層体は、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xaと、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xbを有し、すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接して積層されたことを特徴とする。
このような構成により、本発明のコレステリック液晶積層体は、左右逆捻りのコレステリック液晶層が粘着材を用いずに互いに接して積層され、面状が良好であり、透明性が高く、可視光領域に選択反射特性を有し、反射性能が高い。
以下、本発明のコレステリック液晶積層体のより好ましい態様について、具体的に説明する。
<コレステリック液晶積層体の特性>
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記コレステリック液晶積層体のヘイズが1%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、0.4%以下であることが特に好ましい。
<コレステリック液晶積層体の構成>
本発明のコレステリック液晶積層体の構成の一例を図面により説明する。ただし、本発明は図面により限定されるものではない。
以下の各図においては基材を有する構成を記載しているが、本発明のコレステリック液晶積層体は、基材を有する構成に限定されるものではない。
図1は、本発明のコレステリック液晶積層体の一例を示した概略図であり、基材12の上に、コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xa(14a)およびコレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xb(14b)が積層されていて、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士は互いに接して配置される。例えば、図1のように前記光反射層Xaと前記光反射層Xbがそれぞれ1層ずつの場合、前記光反射層Xa(14a)と前記光反射層Xb(14b)は互いに接して配置される。前記光反射層Xa(14a)と前記基材12は隣接していてもよいし、他の層を介して積層されていてもよい。前記他の層としては、後述のその他の光反射層や、配向層や、下塗り層などを挙げることができる。
基材12、前記光反射層Xa(14a)および前記光反射層Xb(14b)の積層順に特に制限はない。その中でも、本発明のコレステリック液晶積層体は、図1に記載したように前記基材、前記光反射層Xa(HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有)および前記光反射層Xb(HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有)がこの順で配置されたことが、右旋回性のキラル剤を含有する光反射層が下層にある方が用いるキラル剤種の違いによっては、面状が良好になる点で、好ましい。
(コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層)
本発明のコレステリック液晶積層体は、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層として、少なくとも1層の前記光反射層Xaおよび少なくとも1層の前記光反射層Xbを有する。
本発明のコレステリック液晶積層体は、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接して積層される。
前記光反射層Xaは、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であり、前記光反射層XaはHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有し、すべての前記光反射層Xaの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲である。
前記光反射層Xbは、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であり、前記光反射層XbはHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有し、すべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲である。
本発明のコレステリック液晶積層体は、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しい。少なくとも1層の前記光反射層Xaと少なくとも1層の前記光反射層Xbが同程度の螺旋ピッチを有するとともに、互いに逆向きの旋光性を示している態様では、同程度の波長の左及び右円偏光のいずれも反射することができるので好ましい。
前記光反射層の選択反射波長とは、該光反射層における透過率の極小値をTmin(%)とした場合、以下式で表される半値透過率:T1/2(%)を示す2つの波長の平均値のことを言う。
半値透過率を求める式: T1/2= 100−(100−Tmin)÷2
より詳細には、光反射層1層あたりには前述の半値透過率を示す波長が長波側(λ1)と短波側(λ2)に2つ存在し、選択反射波長の値は、λ1とλ2の平均値で表される、
また、前記光反射層の選択反射波長が「互いに等しい」とは、厳密に等しいことを意味するものではなく、光学的に影響のない範囲の誤差は許容される。本明細書中、2つの光反射層の選択反射波長が「互いに等しい」とは、2つの光反射層の選択反射波長の差が20nm以下であることを言い、この差は15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
選択反射波長が互いに等しく、左右異なる旋回性を有する2つの光反射層を積層することで、積層体の透過スペクトルは、概選択反射波長において1つの強いピークを示し、反射性能の観点から好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaと前記光反射層Xbのうち少なくとも1層は400nm〜750nmにおける反射率の極大値が40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましい。すべての前記光反射層Xaとすべての前記光反射層Xbは400nm〜750nmにおける反射率の極大値が40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層として、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xb以外のその他のコレステリック液晶相を固定してなる光反射層(以下、その他の光反射層とも言う)を有していてもよい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbを1層ずつ有することが好ましく、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbを1層ずつ有し、かつ、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xb以外のその他のコレステリック液晶相を固定してなる光反射層を有さないことが好ましい。
なお、本明細書中では、前記光反射層Xa、前記光反射層Xbおよびその他の光反射層に共通する点については、「各光反射層」の説明として記載する。
前記その他のコレステリック液晶相を固定してなる光反射層の積層数は特に制限はなく、例えば0〜10層とすることができ、0〜8層が好ましく、0〜6層がより好ましい。なお、その他の光反射層を0層とすることは、薄膜化の観点からは好ましい。
前記その他の光反射層の積層構成としては特に制限はない。
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbのうち少なくとも一方を2層以上有する場合、すべての前記光反射層Xaとすべての前記光反射層Xaのキラル剤が同一であることが部材の共通化によるコスト効果の観点から好ましい。
図2に、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbのうち少なくとも一方を2層以上有する場合の本発明のコレステリック液晶積層体の他の一例を示した概略図を示す。図2では、基材12の上に、コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xa(14a)、コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xa(16a)、コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xb(14b)およびコレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xb(16b)が積層されていて、前記光反射層Xa(14a)と前記光反射層Xa(16a)は互いに接して配置され、前記光反射層Xa(16a)と前記光反射層Xb(14b)は互いに接して配置され、前記光反射層Xb(14b)と前記光反射層Xb(16b)は互いに接して配置されている。
前記光反射層Xaは、すべての前記光反射層Xaの選択反射波長は400〜750nmの範囲である限りその総層数に特に制限はないが、例えば1〜10層とすることが好ましく、1〜5層とすることがより好ましく、1層とすることが特に好ましい。図2では、前記光反射層Xaは2層である。
前記光反射層Xbは、すべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400〜750nmの範囲である限りその総層数に特に制限はないが、例えば1〜10層とすることが好ましく、1〜5層とすることがより好ましく、1層とすることが特に好ましい。図2では、前記光反射層Xbは2層である。
前記光反射層Xaの総層数と前記光反射層Xbの総層数は、互いに独立であり、同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。本発明のコレステリック液晶積層体は、1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組をそれぞれ2組以上有していてもよい。このとき、各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しいことがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体に含まれる前記光反射層Xaが複数存在する場合は、各光反射層Xaの選択反射波長は互いに異なることが、同じ選択反射波長の前記光反射層Xaが複数あっても反射効率は高くならず、製造コストなどの経済的要素の観点からも、好ましい。ここで、2つの光反射層の選択反射波長が互いに異なるとは、2つの選択反射波長の差が少なくとも20nmを超えることを言う。前記光反射層Xaが複数存在する場合は、各光反射層Xaどうしの選択反射波長の差は20nmを超えることが好ましく、30nm以上とすることがより好ましく、40nm以上とすることが特に好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体に含まれる前記光反射層Xbが複数存在する場合は、各光反射層Xbの選択反射波長は互いに異なることが同様に好ましい。前記光反射層Xbが複数存在する場合は、各光反射層Xbどうしの選択反射波長の差は20nmを超えることが好ましく、30nm以上とすることがより好ましく、40nm以上とすることが特に好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組をそれぞれ2組以上有している場合、異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なることがより好ましく、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なることがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組をそれぞれ2組以上有し、かつ各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なり、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なることが特に好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層Xaと前記光反射層Xb以外のその他のコレステリック液晶相を固定してなる光反射層は400nm〜750nmにおける反射率の極大値が40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることが、人の視感度の高い光を効率的に反射する観点から好ましい。
一方、本発明のコレステリック液晶積層体は、450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、550nmの透過率が20%以上であることが特殊フィルタに利用する観点から好ましい。
これらのような特性とする場合、本発明のコレステリック液晶積層体を1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組をそれぞれ2〜10組有し、かつ各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なり、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なる構成とすることが好ましく、1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組をそれぞれ6〜10組有する構成とすることがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体は、合わせガラス等の他の支持部材に一体化させて用いられてもよい。その際に、各光反射層とともに基材も、他の支持部材と一体化してもよいし、基材を剥離して、光反射層を支持部材と一体化してもよい。
また、各光反射層の厚みは、1μm〜8μm程度(好ましくは2〜7μm程度)である。但し、これらの範囲に限定されるものではない。各光反射層の形成に用いる材料(主には液晶材料及びキラル剤)の種類及びその濃度等を調整することで、所望の螺旋ピッチの各光反射層を形成することができる。また各光反射層の厚みは、塗布量を調整することで所望の範囲とすることができる。光反射層の厚みを薄くすることで、意図的に反射率を低下させ、光の一部の透過させることが可能である。
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記各光反射層は、重合性液晶からなるコレステリック液晶を塗布し、配向させたのちに光重合によって固定化されてなることが好ましい。
−光反射層形成用材料−
本発明のコレステリック液晶積層体では、各光反射層の形成に、重合性液晶組成物を用いるのが好ましい。前記重合性液晶組成物の一例として、棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上であるキラル剤、及び重合開始剤を少なくとも含有する態様が好ましい。各成分を2種以上含んでいてもよい。例えば、重合性の棒状液晶化合物と非重合性の棒状液晶化合物との併用が可能である。また、低分子液晶化合物と高分子液晶化合物との併用も可能である。更に、配向の均一性や塗布適性、膜強度を向上させるために、水平配向剤、ムラ防止剤、ハジキ防止剤、及び重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、前記液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
1.棒状液晶化合物
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。
棒状液晶化合物を重合によって配向を固定することがより好ましく、重合性棒状液晶化合物としては、Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許4683327号、同5622648号、同5770107号、WO95/22586号、同95/24455号、同97/00600号、同98/23580号、同98/52905号、特開平1−272551号、同6−16616号、同7−110469号、同11−80081号、および特願2001−64627号などに記載の化合物を用いることができる。また、重合性棒状液晶化合物として好ましくは、下記一般式(X)にて表される重合性棒状液晶化合物である。
一般式(X) Q1−L1−Cy1−L2−(Cy2−L3)n−Cy3−L4−Q2
(一般式(X)中、Q1およびQ2はそれぞれ独立に重合性基であり、L1およびL4はそれぞれ独立に二価の連結基であり、L2およびL3はそれぞれ独立に単結合または二価の連結基であり、Cy1、Cy2およびCy3は二価の環状基であり、nは0、1、2または3である。)
以下にさらに一般式(X)で表される重合性棒状液晶化合物について説明する。
一般式(X)中、Q1およびQ2はそれぞれ独立に重合性基である。重合性基の重合反応は、付加重合(開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応または縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
Figure 2014119605
一般式(X)中、L1およびL4はそれぞれ独立に二価の連結基である。L1およびL4はそれぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−C=N−、二価の鎖状基、二価の環状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記Rは炭素原子数が1から7のアルキル基または水素原子である。Rは、炭素原子数1から4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることがもっとも好ましい。
組み合わせからなる二価の連結基の例を以下に示す。ここで、左側がQ(Q1またはQ2)に、右側がCy(Cy1またはCy3)に結合する。
L−1:−CO−O−二価の鎖状基−O−
L−2:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−
L−3:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−
L−4:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−
L−5:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−CO−O−
L−6:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−O−CO−
L−7:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−8:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−9:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
L−10:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−
L−11:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−CO−O−
L−12:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−O−CO−
L−13:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−14:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−15:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
L−16:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−
L−17:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−CO−O−
L−18:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−O−CO−
L−19:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−20:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−21:−CO−O−二価の鎖状基−O−CO−O−二価の環状基−二価の鎖状基−O−CO−
二価の鎖状基は、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基、置換アルキニレン基を意味する。アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基が好ましく、アルキレン基およびアルケニレン基がさらに好ましい。
アルキレン基は、分岐を有していてもよい。アルキレン基の炭素数は1乃至12であることが好ましく、2乃至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがもっとも好ましい。
置換アルキレン基のアルキレン部分は、上記アルキレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。
アルケニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基の炭素数は2乃至12であることが好ましく、2乃至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがもっとも好ましい。
置換アルキレン基のアルキレン部分は、上記アルキレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。
アルキニレン基は、分岐を有していてもよい。アルキニレン基の炭素数は2乃至12であることが好ましく、2乃至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがもっとも好ましい。
置換アルキニレン基のアルキニレン部分は、上記アルキニレン基と同様である。置換基の例としてはハロゲン原子が含まれる。
二価の鎖状基の具体例としては、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、2−メチル−テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、2−ブテニレン、2−ブチニレンなどが上げられる。
二価の環状基の定義および例は、後述するCy1、Cy2およびCy3の定義および例と同様である。
一般式(X)中、L2またはL3はそれぞれ独立に単結合または二価の連結基である。L2およびL3はそれぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−C=N−、二価の鎖状基、二価の環状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基または単結合であることが好ましい。上記Rは炭素原子数が1から7のアルキル基または水素原子であり、炭素原子数1から4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることがもっとも好ましい。二価の鎖状基、および二価の環状基についてはL1およびL4の定義と同義である。
2またはL3として好ましい二価の連結基としては、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−OCONR−、−COS−、−SCO−、−CONR−、−NRCO−、−CH2CH2−、−C=C−COO−、−C=N−、−C=N−N=C−、等が挙げられる。
一般式(X)において、nは0、1、2または3である。nが2または3の場合、二つのL3は同じであっても異なっていても良く、二つのCy2も同じであっても異なっていてもよい。nは1または2であることが好ましく、1であることがさらに好ましい。
一般式(X)において、Cy1、Cy2およびCy3は、それぞれ独立に、二価の環状基である。
環状基に含まれる環は、5員環、6員環、または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることがもっとも好ましい。
環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。
環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
ベンゼン環を有する環状基としては、1、4−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1、5−ジイルおよびナフタレン−2、6−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1、4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2、5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2、5−ジイルが好ましい。
環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至5のアルキル基、炭素原子数が1乃至5のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至5のアルコキシ基、炭素原子数が1乃至5のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至6のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至6のアルコキシカルホ゛ニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至6のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至6のアシルアミノ基が含まれる。
以下に、一般式(X)で表される重合性棒状液晶化合物の例を示す。本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2014119605
Figure 2014119605
Figure 2014119605
Figure 2014119605
また、前記棒状液晶化合物としては、前記一般式(X)で表される重合性棒状液晶化合物に加え、少なくとも一種の下記一般式(V)で表される化合物を併用することが好ましい。
一般式(V)
1−(L1)p−Cy1−L2−(Cy2−L3)n−Cy3−(L4)q−M2
(一般式(V)中、M1およびM2はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ハロゲン、−SCN、−CF、ニトロ基、または、Q1を表すが、M1およびM2の少なくとも一つは、Q1以外の基を表す。
ただし、Q1、L1、L2、L3、L4、Cy1、Cy2、Cy3およびnは前記一般式(X)で表される基と同義である。また、pおよびqは0、または1である。)
1およびM2がQ1を表さない場合、M1およびM2は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、シアノ基であることが好ましく、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、もしくは、フェニル基であり、pおよびqは0であることが好ましい。
また、前記一般式(X)で表される重合性液晶化合物と、一般式(V)で表される化合物の混合物中における、一般式(V)で表される化合物の好ましい混合比率としては、0.1%〜40%であり、より好ましくは、1%〜30%であり、更に好ましくは、5%〜20%である。
以下に、一般式(V)で表される化合物の好ましい例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2014119605
Figure 2014119605
2.キラル剤:
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層XaがHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有し、前記光反射層XbがHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する。前記キラル剤は、公知の種々のキラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第一42委員会編、1989に記載)から選択することができる。キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤が重合性基を有するとともに、併用する棒状液晶化合物も重合性基を有する場合は、重合性基を有するキラル剤と重合性棒状液晶合物との重合反応により、棒状液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性基を有するキラル剤が有する重合性基は、重合性棒状液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、前記キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
前記キラル剤は、併用される棒状液晶化合物に対して、1〜30モル%であることが好ましい。前記キラル剤の使用量は、より少なくした方が液晶性に影響を及ぼさないことが多いため好まれる。従って、キラル剤として用いられる光学活性化合物は、少量でも所望の螺旋ピッチの捩れ配向を達成可能なように、強い捩り力のある化合物が好ましい。
この様な、強い捩れ力を示すキラル剤としては、例えば、特開2010−181852号公報、特開2003−287623号公報、特開2002−80851号公報、特開2002−80478号公報、特開2002−302487号公報、に記載のキラル剤が挙げられ、本発明に好ましく用いることができる。さらに、これらの公開公報に記載されているイソソルビド化合物類については対応する構造のイソマンニド化合物類を用いることもでき、これらの公報に記載されているイソマンニド化合物類については対応する構造のイソソルビド化合物類を用いることもできる。
ここで、右旋回性のキラル剤として、捩れ力が強いものが、左旋回性のキラル剤よりも多く市場に提供されている。例えば、HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤としては、LC756(BASF社製)を本発明では好ましく用いることができる。
右旋回性のキラル剤のHTPは、40μm-1以上であることが好ましく、50μm-1以上であることがより好ましい。
一方、HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤としては、特に制限はなく、公知のものを用いても、後述の一般式(1)〜(4)で表されるキラル剤を用いてもよい。
左旋回性のキラル剤のHTPは、33μm-1以上であることが好ましく、35μm-1以上であることがより好ましい。
本発明では、前記左旋回性のキラル剤が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されることが好ましく、下記一般式(3)または一般式(4)で表されることがより好ましい。
Figure 2014119605
(一般式(1)中、Mはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R1は以下に示す連結基のいずれかを表す。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(1)中の酸素原子との結合部位を表す。R3はそれぞれ独立に炭素数1から3のアルキル基または炭素数6から10のアリール基を表す。)
Figure 2014119605
(一般式(2)中、R2は以下に示す置換基のいずれかを表し、2つのR2は互いに同じでも異なっていてもよい。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(2)中の酸素原子との結合部位を表す。Y1はそれぞれ独立に単結合、−O−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−のいずれかを表し、Sp1はそれぞれ独立に単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z1はそれぞれ独立に水素原子または(メタ)アクリル基を表し、nは1以上の整数を表す。)
Figure 2014119605
(一般式(3)中、Raは以下に示す連結基のいずれかを表す。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(3)中の酸素原子との結合部位を表す。)
Figure 2014119605
(一般式(4)中、Rbは以下に示す置換基を表し、2つのRbは互いに同じでも異なっていてもよい。
Figure 2014119605
ただし*は一般式(4)中の酸素原子との結合部位を表し、Y2は単結合、−O−、−OC(=O)−のいずれかを表し、Sp2は単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z2は水素原子または(メタ)アクリル基を表す。)
前記一般式(1)で表されるキラル剤について説明する。
前記一般式(1)中、Mはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜12のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基を表すことが好ましく、各基の中のCH2基はそれぞれ独立にO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい。
ここで、炭素数1〜12のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基の中のCH2基が、O、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換される場合、置換されるCH2基の位置は、各基の末端であっても、各基の内部であってもよい。例えば炭素数1のアルキル基がフェニレン基で置換されるとMは実質的にフェニル基を表すこととなり、例えば炭素数3のアルキル基がCOで置換されるとMは実質的にエチルカルボニル基を表すこととなり、例えば炭素数4のアルキル基がSで置換されるとMは実質的にプロピルチオ基を表すこととなるが、これらの置換基はいずれも一般式(1)を満たすMに含まれる。
CH2基が置換されていない炭素数1〜12のアルキル基としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基を挙げることができ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。
CH2基がOにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)もしくは3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−もしくは4−オキサペンチル、2−、3−、4−もしくは5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−もしくは6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−もしくは9−オキサデシルを挙げることができる。
CH2基がSにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基を挙げることができる。
CH2基がOCOまたはCOOにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、好ましくは、直鎖状であり、2〜6個のC原子を有する基である。具体的には、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセチルオキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセチルオキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセチルオキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセチルオキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピル、4−(メトキシカルボニル)−ブチルを挙げることができる。
CH2基がOCOOにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、直鎖状であっても分枝状であってもよいが、好ましくは直鎖状であり、公知の基を用いることがきる。
CH2基がCOにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、カルボニルメチル基、カルボニルエチル基、カルボニルプロピル基、カルボニルブチル基、カルボニルペンチル基、カルボニルヘキシル基、カルボニルヘプチル基、カルボニルオクチル基、カルボニルノニル基、カルボニルデシル基、カルボニルウンデシル基を挙げることができる。
CH2基がフェニレンにより置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、フェニル基を挙げることができる。
また、炭素数1〜12のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基の中のCH2基は、複数の同種または異種のO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されていてもよい。
CH2基が複数の同種または異種のO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されている炭素数1〜12のアルキル基としては、アルキルフェニルカルボニル基、アルキルフェニルオキシカルボニル基、アルキルフェニルカルボニルオキシ基、アルコキシフェニルカルボニル基、アルコキシフェニルオキシカルボニル基、アルコキシフェニルカルボニルオキシ基、
アルキルチオフェニルカルボニル基、アルキルチオフェニルオキシカルボニル基、アルキルチオフェニルカルボニルオキシ基などを挙げることができる。
CH2基が、O、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい炭素数1〜12のアルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−エチニル−2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基、シクロオクチニル基などを挙げることができ、三重結合上の水素を除いた基であることが好ましく、エチニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基、4−ペンチニル基、5−ヘキシニル基、6−ヘプチニル基、7−オクチニル基、8−ノニニル基、9−デシニル基、10−ウンデシニル基、11−ドデシニル基を好ましく挙げることができる。
CH2基が、O、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい炭素数1〜12のアルケニル基としては、直鎖状であっても分枝状であってもよいが、好ましくは直鎖状であり、ビニル、プロプ−1−またはプロプ−2−エニル、ブト−1−、−2−またはブト−3−エニル、ペント−1−、−2−、−3−またはペント−4−エニル、ヘクス−1−、−2−、−3−、−4−またはヘクス−5−エニル、ヘプト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−またはヘプト−6−エニル、オクト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−またはオクト−7−エニル、ノン−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−またはノン−8−エニル、デク−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−またはデク−9−エニルである。C2〜C7−1E−アルケニル、C4〜C7−3E−アルケニル、C5〜C7−4−アルケニル、C6〜C7−5−アルケニルおよびC7−6−アルケニル、特にC2〜C7−1E−アルケニル、C4〜C7−3E−アルケニルおよびC5〜C7−4−アルケニルである。特に好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル等である。5個までのC原子を有する基が、一般的に好ましい。
炭素数1〜12のアルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、ノノキシ基、デコキシ基、ウンデコキシ基、ドデコキシ基を挙げることができる。
前記一般式(1)中、Mは互いに独立して水素原子、フッ素原子、臭素原子または炭素数1〜12のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基(その中のCH2基はそれぞれ独立にO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい)を示すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、臭素原子または炭素数1〜8のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基(その中のCH2基はそれぞれ独立にO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい)を示すことがより好ましく、水素原子、フッ素原子、臭素原子または炭素数1〜4のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基もしくはアルキルオキシ基(その中のCH2基はそれぞれ独立にO、S、OCO、COO、OCOO、COまたはフェニレン基で置換されてもよい)を示すことが特に好ましい。
M中、水素原子以外の置換基の数は0〜4個であり、0〜2個であることが好ましく、0個であることがより好ましい。
前記一般式(1)中、Mがいずれも水素原子を示すことが、高いHTPと合成容易性の両立の観点から好ましい。
前記一般式(1)中、R1は以下に示す連結基
Figure 2014119605
(ただし*はそれぞれ一般式(1)中の酸素原子との結合部位を表す。R3はそれぞれ独立に炭素数1から3のアルキル基または炭素数6から10のアリール基を表す)のいずれかを表し、この中でも。
Figure 2014119605
を表すことが好ましい。
3はそれぞれ独立に炭素数1から3のアルキル基またはフェニル基であることが好ましく、アルキル基、アリール基、アルケニル基であることがより好ましい。
前記一般式(1)で表されるキラル剤は、下記記一般式(3)で表されるキラル剤であることが特に好ましい。
Figure 2014119605
(一般式(3)中、Raは以下に示す連結基のいずれかを表す。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(3)中の酸素原子との結合部位を表す。)
以下に前記一般式(1)で表されるキラル剤の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。なお、以下に前記一般式(1)で表されるキラル剤のR体のみまたはS体のみを例示することがあるが、対応するS体およびR体も本発明に用いることができる。前記一般式(1)で表されるキラル剤は、左旋回性であることが好ましいが、前記一般式(1)で表されるキラル剤はR体であってもS体であっても高いHTPを示すため、右旋回性のキラル剤として用いてもよい。
Figure 2014119605
Figure 2014119605

Figure 2014119605



Figure 2014119605
Figure 2014119605
前記一般式(1)で表されるキラル剤は、公知の文献中に記載されている方法により、またはこれと同様にして合成することができる。例えば、Heteroatom Chemistry, 2011 vol. 22, p.562に記載の方法により合成することが好ましい。
また、前記一般式(1)で表されるキラル剤のR体とS体は、それぞれ原料としてR体のみまたはS体のみの原料を用いて合成することで、合成することができる。その他、公知の方法によりラセミ体を光学分割してもよい。
次に、下記一般式(2)で表される化合物について説明する。
Figure 2014119605
一般式(2)中、R2は以下に示す置換基のいずれかを表し、2つのR2は互いに同じでも異なっていてもよい。
Figure 2014119605
ただし*はそれぞれ一般式(2)中の酸素原子との結合部位を表す。
1はそれぞれ独立に単結合、−O−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−のいずれかを表し、単結合、−O−、−OC(=O)−のいずれかであることが好ましく、−O−であることがより好ましい。
Sp1はそれぞれ独立に単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表すことが好ましく、炭素数1から5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基であることが特に好ましい。
1はそれぞれ独立に水素原子または(メタ)アクリル基を表し、水素原子であることがより好ましい。
nは1以上の整数を表し、1〜3であることが好ましく、1または2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
前記一般式(2)で表されるキラル剤は、下記一般式(4)で表されるキラル剤であることが特に好ましい。
Figure 2014119605
一般式(4)中、Rbは以下に示す置換基を表し、2つのRbは互いに同じでも異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
Figure 2014119605
上記置換基中、*は一般式(4)中の酸素原子との結合部位を表す。
2は単結合、−O−、−OC(=O)−のいずれかを表し、−O−であることがより好ましい。
Sp2は単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、炭素数1から8のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1から5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基であることが特に好ましい。
2は水素原子または(メタ)アクリル基を表し、水素原子であることがより好ましい。
以下に前記一般式(2)で表されるキラル剤の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2014119605
Figure 2014119605
Figure 2014119605
3.配向制御剤
本発明のコレステリック液晶積層体は、前記光反射層に配向制御剤を含むことが好ましい。
本発明に使用可能な配向制御剤の好ましい例には、フッ素系配向制御剤を挙げることができる。2種以上の配向制御剤を含有していてもよい。フッ素系配向制御剤は、層の空気界面において、液晶化合物の分子のチルト角を低減若しくは実質的に水平配向させることができる。
尚、本明細書で「水平配向」とは、液晶分子長軸と膜面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本明細書では、水平面とのなす傾斜角が20度未満の配向を意味するものとする。液晶化合物が空気界面付近で水平配向する場合、配向欠陥が生じ難いため、可視光領域での透明性が高くなり、また赤外領域での反射率が増大する。一方、液晶化合物の分子が大きなチルト角で配向すると、コレステリック液晶相の螺旋軸が膜面法線からずれるため、反射率が低下したり、フィンガープリントパターンが発生したりし、ヘイズの増大や回折性を示すため好ましくない。
前記配向制御剤の例には、特開2005−99248号公報の[0092]及び[0093]中に例示されている化合物、特開2002−129162号公報の[0076]〜{0078}及び[0082]〜[0085]中に例示されている化合物、特開2005−99248号公報の[0094]及び[0095]中に例示されている化合物、特開2005−99248号公報の[0096]中に例示されている化合物が含まれる。
フッ素系配向制御剤として、下記一般式(I)で表される化合物も好ましい。
Figure 2014119605
一般式(I)において、L11、L13、L13、L14、L15、L15はおのおの独立して単結合、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−SCO−、−NRCO−、−CONR−(一般式(I)中におけるRは水素原子または炭素数が1〜6のアルキル基を表す)を表し、−NRCO−、−CONR−は溶解性を減ずる効果があり、膜作成時にヘイズ値が上昇する傾向があることからより好ましくは−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−SCO−であり、化合物の安定性の観点からさらに好ましくは−O−、−CO−、−COO−、−OCO−である。上記のRがとりうるアルキル基は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。炭素数は1〜3であることがより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基を例示することができる。
Sp11、Sp12、Sp13、Sp14はそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表し、より好ましくは単結合または炭素数1〜7のアルキレン基であり、さらに好ましくは単結合または炭素数1〜4のアルキレン基である。但し、該アルキレン基の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。アルキレン基には、分枝があっても無くてもよいが、好ましいのは分枝がない直鎖のアルキレン基である。合成上の観点からは、Sp11とSp14が同一であり、かつ、Sp12とSp13が同一であることが好ましい。
11、A12は3価または4価の芳香族炭化水素である。3価または4価の芳香族炭化水素基の炭素数は6〜22であることが好ましく、6〜14であることがより好ましく、6〜10であることがさらに好ましく、6であることがさらにより好ましい。A11、A12で表される3価または4価の芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。そのような置換基の例として、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基またはエステル基を挙げることができる。これらの基の説明と好ましい範囲については、下記のTの対応する記載を参照することができる。A11、A12で表される3価または4価の芳香族炭化水素基に対する置換基としては、例えばメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、臭素原子、塩素原子、シアノ基などを挙げることができる。パーフルオロアルキル部分を分子内に多く有する分子は、少ない添加量で液晶を配向させることができ、ヘイズ低下につながることから、分子内にパーフルオロアルキル基を多く有するようにA11、A12は4価であることが好ましい。合成上の観点からは、A11とA12は同一であることが好ましい。
11
Figure 2014119605
で表される二価の基または二価の芳香族複素環基を表す(上記T11中に含まれるXは炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基またはエステル基を表し、Ya、Yb、Yc、Ydはおのおの独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す)ことが好ましく、より好ましくは
Figure 2014119605
であり、さらに好ましくは
Figure 2014119605
であり、よりさらに好ましくは、
Figure 2014119605
である。
上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の炭素数は1〜8であり、1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。アルキル基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよく、直鎖状または分枝状であることが好ましい。好ましいアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などを例示することができ、その中でもメチル基が好ましい。上記T11中に含まれるXがとりうるアルコキシ基のアルキル部分については、上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲を参照することができる。上記T11中に含まれるXがとりうるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができ、塩素原子、臭素原子が好ましい。上記T11中に含まれるXがとりうるエステル基としては、R’COO−で表される基を例示することができる。R’としては炭素数1〜8のアルキル基を挙げることができる。R’がとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲については、上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲を参照することができる。エステルの具体例として、CH3COO−、C25COO−を挙げることができる。Ya、Yb、Yc、Ydがとりうる炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などを例示することができる。
前記二価の芳香族複素環基は、5員、6員または7員の複素環を有することが好ましい。5員環または6員環がさらに好ましく、6員環が最も好ましい。複素環を構成する複素原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましい。複素環は、芳香族性複素環であることが好ましい。芳香族性複素環は、一般に不飽和複素環である。最多二重結合を有する不飽和複素環がさらに好ましい。複素環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環およびトリアジン環が含まれる。二価の複素環基は置換基を有していてもよい。そのような置換基の例の説明と好ましい範囲については、上記のA1とA2の3価または4価の芳香族炭化水素が取り得る置換基に関する説明と記載を参照することができる。
Hb11は炭素数2〜30のパーフルオロアルキル基を表し、より好ましくは炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは3〜10のパーフルオロアルキル基である。パーフルオロアルキル基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状または分枝状であるものが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。
m11、n11はそれぞれ独立に0から3であり、かつm11+n11≧1である。このとき複数存在する括弧内の構造は互いに同一であっても異なっていてもよいが、互いに同一であることが好ましい。一般式(I)のm11、n11は、前記のA11、A12の価数によって定まり、好ましい範囲もA11、A12の価数の好ましい範囲によって定まる。
11中に含まれるoおよびpはそれぞれ独立に0以上の整数であり、oおよびpが2以上であるとき複数のXは互いに同一であっても異なっていてもよい。T11中に含まれるoは1または2であることが好ましい。T11中に含まれるpは1〜4のいずれかの整数であることが好ましく、1または2であることがより好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、分子構造が対称性を有するものであってもよいし、対称性を有しないものであってもよい。なお、ここでいう対称性とは、点対称、線対称、回転対称のいずれかに該当するものを意味し、非対称とは点対称、線対称、回転対称のいずれにも該当しないものを意味する。
一般式(I)で表される化合物は、以上述べたパーフルオロアルキル基(Hb11)、連結基−(−Sp11−L11−Sp12−L12m11−A11−L13−および−L14−A12−(L15−Sp13−L16−Sp14−)n11−、ならびに好ましくは排除体積効果を持つ2価の基であるTを組み合わせた化合物である。分子内に2つ存在するパーフルオロアルキル基(Hb11)は互いに同一であることが好ましく、分子内に存在する連結基−(−Sp11−L11−Sp12−L12m11−A11−L13−および−L14−A12−(L15−Sp13−L16−Sp14−)n11−も互いに同一であることが好ましい。末端のHb11−Sp11−L11−Sp12−および−Sp13−L16−Sp14−Hb11は、以下のいずれかの一般式で表される基であることが好ましい。
(Ca2a+1)−(Cb2b)−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−O−(Cr2r)−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−COO−(Cr2r)−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−OCO−(Cr2r)−
上式において、aは2〜30であることが好ましく、3〜20であることがより好ましく、3〜10であることがさらに好ましい。bは0〜20であることが好ましく、0〜10であることがより好ましく、0〜5であることがさらに好ましい。a+bは3〜30である。rは1〜10であることが好ましく、1〜4であることがより好ましい。
また、一般式(I)の末端のHb11−Sp11−L11−Sp12−L12−および−L14−Sp13−L16−Sp14−Hb11は、以下のいずれかの一般式で表される基であることが好ましい。
(Ca2a+1)−(Cb2b)−O
(Ca2a+1)−(Cb2b)−COO−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−O−(Cr2r)−O−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−COO−(Cr2r)−COO−
(Ca2a+1)−(Cb2b)−OCO−(Cr2r)−COO−
上式におけるa、bおよびrの定義は直上の定義と同じである。
本発明のコレステリック液晶積層体に用いられる各光反射層は、前記フッ素系水平配向剤の添加量が、前記重合性液晶化合物に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.01〜1質量%であることが特に好ましく、0.01〜0.09質量%であることがより特に好ましく、0.01〜0.06質量%であることがよりさらに特に好ましい。
また、本発明のコレステリック液晶積層体に用いられる各光反射層は、前記フッ素系水平配向剤の添加量を上記範囲に抑える観点から、前記フッ素系水平配向剤がパーフルオロアルキル基を含むことがより好ましく、炭素数3〜10のパーフルオロアルキル基を含むことが特に好ましい。
4.重合開始剤
本発明のコレステリック液晶積層体に用いられる各光反射層は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。例えば、紫外線照射により硬化反応を進行させて硬化膜を形成する態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63−40799号公報、特公平5−29234号公報、特開平10−95788号公報、特開平10−29997号公報記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、組成物(塗布液の場合は固形分)の0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜8質量%であることがさらに好ましい。
5.その他の成分
本発明のコレステリック液晶積層体に用いられる各光反射層は、前記一般式(Ia)および(Ib)で表される化合物、フッ素系水平配向制御剤および重合開始剤に加えて、必要に応じて溶媒、や他の添加剤(例えば、セルロースエステル)を含むことができる。
(基材)
本発明のコレステリック液晶積層体は、基材を有することが好ましい。
前記基材としては特に制限は無く公知の基材を用いることができ、透明基材であることが好ましい。
前記透明基材としては、光学的に透明な透明基材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、可視光線透過率が70%以上のもの、好ましくは80%以上のもの、近赤外線域の透過率が高いものなどが挙げられる。
前記基材としては、その形状、構造、大きさ、材料などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記赤外線カットフィルムの大きさなどに応じて適宜選択することができる。
前記基材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、透明基材の材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリエチレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロースアセテート等のセルロース系樹脂などからなるフィルム又はこれらの積層フィルムが挙げられる。これらの中で、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、コレステリック液晶積層体の使用目的に応じて適宜選択することができ、通常は10μm〜500μm程度であるが薄膜化の要請の観点からはより薄い方が好ましい。前記基材の厚みは10μm〜100μmであることが好ましく、20〜75μmであることがより好ましく、35〜75μmであることが特に好ましい。前記基材の厚みが十分に厚いと、接着故障が起き難くなる傾向にある。また、前記基材の厚みが十分に薄いと、建材や自動車に貼り合わせる際、材料としての腰が強過ぎず、施工し易くなる傾向にある。更に、基材が十分に薄いことにより、原材料費を抑制できる傾向にある。
(その他の層)
本発明のコレステリック液晶積層体は、易接着層、ハードコート層、紫外線吸収層、粘着層および表面保護層のうち少なくとも1つをさらに有することが好ましい。
−易接着層−
本発明のコレステリック液晶積層体は、一方又は双方の最外層として、易接着層を有していてもよい。易接着層は、例えば、合わせガラス用中間膜との接着性を改善する機能を有する。より具体的には、易接着層は、コレステリック液晶相の光反射層及び/又は基板と、合わせガラス用中間膜との接着性を改善する機能を有する。易接着層の形成に利用可能な材料としては、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂が挙げられる。ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA)とブチルアルデヒドを酸触媒で反応させて生成するポリビニルアセタールの一種であり、下記構造の繰り返し単位を有する樹脂である。
Figure 2014119605
前記易接着層は、塗布により形成するのが好ましい。例えば、コレステリック液晶相の光反射層の表面及び/又は基板の裏面(光反射層が形成されていない側の面)に、塗布により形成してもよい。より具体的には、ポリビニルブチラール樹脂の1種を有機溶媒に溶解して塗布液を調製し、該塗布液を、コレステリック液晶相の光反射層の表面及び/又は基板の裏面に塗布して、所望により加熱して乾燥し、易接着層を形成することができる。塗布液の調製に用いる溶媒としては、例えば、メトキシプロピルアセテート(PGMEA)、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロパノール(IPA)等を用いることができる。塗布方法としては、従来公知の種々の方法を利用することができる。乾燥時の温度は、塗布液の調製に用いた材料によって好ましい範囲が異なるが、一般的には、140〜160℃程度であるのが好ましい。乾燥時間についても特に制限はないが、一般的には、5〜10分程度である。
また、前記易接着層は、いわゆるアンダーコート層といわれる、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等からなる層であってもよい。これらの材料からなる易接着層も塗布により形成することができる。なお、市販されているポリマーフィルムの中には、アンダーコート層が付与されているものもあるので、それらの市販品を基板として利用することもできる。
なお、易接着層の厚みは、0.1〜2.0μmが好ましい。
−下塗り層−
本発明のコレステリック液晶積層体は、コレステリック液晶相の光反射層と基板との間に下塗り層を有していてもよい。コレステリック液晶相の光反射層と基板との密着力が弱いと、コレステリック液晶相の光反射層を積層して製造する際の工程で剥離故障が起き易くなったり、合わせガラスにした際の強度(耐衝撃性)低下を引き起こす。よって、下塗り層として、コレステリック液晶層と基板との接着性を向上させることができる層を利用することができる。一方で、基板、又は基板と下塗り層とを剥離して、中間膜シート等の部材と光反射層を一体化する場合は、基板と下塗り層、又は下塗り層とコレステリック液晶相の光反射層との界面には、剥離可能な程度の接着性の弱さが必要である。後工程で積層中間膜シートにすることを考えると、下塗り層と基板との界面で剥離する方が好ましい。
下塗り層の形成に利用可能な材料の例には、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム(SBR)、水性ポリエステル等が含まれる。また、下塗り層の表面を中間膜と接着する態様では、下塗り層と中間膜との接着性が良好であるのが好ましく、その観点では、下塗り層は、ポリビニルブチラール樹脂も、前記材料とともに含有しているのが好ましい。また、下塗り層は、上記したように密着力を適度に調節する必要があるので、グルタルアルデヒド、2、3−ジヒドロキシ−1、4−ジオキサン等のジアルデヒド類またはホウ酸等の硬膜剤を適宜用いて硬膜させることが好ましい。硬膜剤の添加量は、下塗り層の乾燥質量の0.2〜3.0質量%が好ましい。
下塗り層の厚みは、0.05〜0.5μmが好ましい。
−配向層−
本発明のコレステリック液晶積層体は、コレステリック液晶相の光反射層と基板との間に配向層を有していてもよい。配向層は、コレステリック液晶層中の液晶化合物の配向方向をより精密に規定する機能を有する。配向層は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成等の手段で設けることができる。さらには、電場の付与、磁場の付与、或いは光照射により配向機能が生じる配向層も知られている。配向層は、ポリマーの膜の表面に、ラビング処理により形成するのが好ましい。
配向層は、コレステリック液晶相の光反射層と隣接することが好ましいので、コレステリック液晶相の光反射層と基板又は下塗り層との間に設けるのが好ましい。但し、下塗り層が配向層の機能を有していてもよい。また、光反射層の間に配向層を有していてもよい。
配向層は、隣接する、コレステリック液晶相の光反射層、及び下塗り層又は基板のいずれに対しても、ある程度の密着力を有することが好ましい。ただし、コレステリック液晶相の光反射層から基板を剥離しながら1/2波長の位相差を有する位相差板と貼り合わせて赤外線カットフィルムを作製したり、積層中間膜シートを作製する場合には、コレステリック液晶相の光反射層/配向層/下塗り層/基板のいずれかの界面にて、剥離ができる程度の弱さが必要である。剥離する界面は、どの界面でも構わないが、後工程で積層中間膜シートにすることを考えると、配向層と下塗り層との界面で剥離する方が好ましい。
配向層として用いられる材料としては、有機化合物のポリマーが好ましく、それ自体が架橋可能なポリマーか、或いは架橋剤により架橋されるポリマーがよく用いられる。当然、双方の機能を有するポリマーも用いられる。ポリマーの例としては、ポリメチルメタクリレ−ト、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコ−ル及び変性ポリビニルアルコ−ル、ポリ(N−メチロ−ルアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロ−ス、ゼラチン、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの例としては、ポリ(N−メチロ−ルアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロ−ス、ゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーであり、さらにゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが好ましく、特にポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールを挙げることができる。また、配向層の表面を中間膜と接着する態様では、配向層と中間膜との接着性が良好であるのが好ましく、その観点では、配向層は、ポリビニルブチラール樹脂も、前記材料とともに含有しているのが好ましい。
前記配向層の厚みは、0.1〜2.0μmが好ましい。
−ハードコート層−
耐擦傷性を付加するために、ハードコート性を有するハードコート層を含むことも好適である。ハードコート層には金属酸化物粒子を含むことができる。
前記ハードコート層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜その種類も形成方法も選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。前記ハードコート層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜50μmが好ましい。前記ハードコート層上に更に反射防止層及び/又は防眩層を形成すると、耐擦傷性に加え、反射防止性及び/又は防眩性を有する機能性フィルムが得られ好適である。また、前記ハードコート層に前記金属酸化物粒子を含有してもよい。
−紫外線吸収剤−
本発明のコレステリック液晶積層体は、紫外線吸収剤が含まれている層を有することが好ましい。
前記紫外線吸収剤を含有する層は、目的に応じて適宜選択することができるが、紫外線吸収剤の種類によっては、液晶の配向に影響を与えるため、光反射層以外の部材(層、基板等)に添加するのが好ましい。本発明の実施態様は、種々の形態をとり得るが、光反射層と比較して、より先に光が入射する部材中に添加することが好ましい。例えば、屋外側に配置されるガラス板と、コレステリック液晶相の光反射層との間に配置される層中に添加するのが好ましい。或いは、屋外側に配置されるガラス板に接着させられる中間膜や屋外側に配置されるガラス板そのものに含有させることも好ましい。
紫外線吸収剤として使用可能な化合物の例としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾジチオール系、クマリン系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。特に好ましい紫外線吸収剤の例には、Tinuvin326、328、479(いずれもチバ・ジャパン社製)等が含まれる。また、紫外線吸収剤の種類、配合量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。特に、紫外線吸収剤を含有する部材が、波長380nm以下の紫外線の透過率を0.1%以下にする作用があると、光反射層の劣化を顕著に軽減でき、紫外線による黄変を格段に軽減できるので好ましい。よって、この特性を満足する様に、紫外線吸収剤の種類及び配合量を決定するのが好ましい。
−粘着剤層−
本発明のコレステリック液晶積層体は、粘着剤層(以下、粘着層ともいう)を有することが好ましい。前記粘着層は、紫外線吸収剤を含むことができる。
前記粘着層の形成に利用可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの材料からなる粘着層は、塗布により形成することができる。
さらに、前記粘着層には帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを添加してもよい。
前記粘着層の厚みとしては、0.1μm〜10μmが好ましい。
[コレステリック液晶積層体の製造方法]
本発明のコレステリック液晶積層体を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体などの下層の表面上に、近赤外線反射層や近赤外線吸収層用の塗布液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法、LB膜法、自己組織化法、スプレー塗布などの方法で面配向させる方法が挙げられる。さらにその中でもバーコーターにより塗布する方法が好ましい。
その中でも、以下の本発明のコレステリック液晶積層体の製造方法により、本発明のコレステリック液晶積層体を製造することが好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体の製造方法は、棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xa用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xaを形成する工程と、
棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xb用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xbを形成する工程とを有し、
すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長は互いに等しく、隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接するように上層の光反射層用の重合性液晶組成物を下層の光反射層の上に直接塗布することを特徴とする。
このような構成により、本発明のコレステリック液晶積層体を容易かつ生産性良く製造することができる。
本発明のコレステリック液晶積層体の製造方法は、棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xa用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成する。塗布膜を形成する際に下層は特に制限はないが、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物を基材上に塗布する工程を含むことが好ましい。但し、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物は基材に直接塗布する態様に限定されず、その他の光反射層や、配向層の上に塗布してもよい。
また、本発明のコレステリック液晶積層体の製造方法は、前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xb以外のその他の光反射層についても、その他の光反射層用の重合性液晶組成物を塗布する工程と、その他の光反射層用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とする工程と、その他の光反射層用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定してその他の光反射層用を形成する工程を含むことが好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体の各光反射層を塗布により形成する場合、塗布液として用いる重合性液晶組成物中には溶媒や界面活性剤などのその他の添加剤を添加してもよい。
溶媒:
本発明のコレステリック液晶積層体に用いられる各光反射層を形成するための組成物の溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N、N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1、2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
本発明のコレステリック液晶積層体の各光反射層を塗布により形成する場合、前記塗布液を塗布後、公知の方法で乾燥して、固化し、各光反射層を形成することが好ましい。乾燥方法としては、加熱による乾燥が好ましい。
各光反射層の製造方法の一例は、
(1) 基板等の表面に、重合性液晶組成物を塗布して、コレステリック液晶相の状態にすること、
(2) 前記重合性液晶組成物に紫外線を照射して硬化反応を進行させ、コレステリック液晶相を固定して各光反射層を形成すること、
を少なくとも含む製造方法である。
(1)及び(2)の工程を、基板の一方の表面上で2回繰り返すことで図1に示す構成と同様の構成のコレステリック液晶積層体を作製することができる。
なお、コレステリック液晶相の旋回の方向は、用いる液晶の種類又は添加されるキラル剤の種類によって調整でき、螺旋ピッチ(すなわち、選択反射波長)は、これらの材料の濃度によって任意に調整できる。また、各光反射層の反射する特定の領域の波長は、製造方法のさまざまな要因によってシフトさせることができることが知られており、キラル剤などの添加濃度のほか、コレステリック液晶相を固定するときの温度や照度と照射時間などの条件などでシフトさせることができる。
前記(1)工程では、まず、基板等や下層の光反射層の表面に、前記重合性液晶組成物を塗布する。前記重合性液晶組成物は、溶媒に材料を溶解及び/又は分散した、塗布液として調製されるのが好ましい。前記塗布液の塗布は、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法等の種々の方法によって行うことができる。また、インクジェット装置を用いて、液晶組成物をノズルから吐出して、塗膜を形成することもできる。
次に、表面に塗布され、塗膜となった重合性液晶組成物を、コレステリック液晶相の状態にする。前記重合性液晶組成物が、溶媒を含む塗布液として調製されている態様では、塗膜を乾燥し、溶媒を除去することで、コレステリック液晶相の状態にすることができる場合がある。また、コレステリック液晶相への転移温度とするために、所望により、前記塗膜を加熱してもよい。例えば、一旦等方性相の温度まで加熱し、その後、コレステリック液晶相転移温度まで冷却する等によって、安定的にコレステリック液晶相の状態にすることができる。前記重合性液晶組成物の液晶相転移温度は、製造適性等の面から10〜250℃の範囲内であることが好ましく、10〜150℃の範囲内であることがより好ましい。10℃未満であると液晶相を呈する温度範囲にまで温度を下げるために冷却工程等が必要となることがある。また200℃を超えると、一旦液晶相を呈する温度範囲よりもさらに高温の等方性液体状態にするために高温を要し、熱エネルギーの浪費、基板の変形、変質等からも不利になる。
次に、(2)の工程では、コレステリック液晶相の状態となった塗膜に、紫外線を照射して、硬化反応を進行させる。紫外線照射には、紫外線ランプ等の光源が利用される。この工程では、紫外線を照射することによって、前記重合性液晶組成物の硬化反応が進行し、コレステリック液晶相が固定されて、光反射層が形成される。
紫外線の照射エネルギー量については特に制限はないが、一般的には、100mJ/cm2〜800mJ/cm2程度が好ましい。また、前記塗膜に紫外線を照射する時間については特に制限はないが、硬化膜の充分な強度及び生産性の双方の観点から決定されるであろう。
硬化反応を促進するため、加熱条件下で紫外線照射を実施してもよい。また、紫外線照射時の温度は、コレステリック液晶相が乱れないように、コレステリック液晶相を呈する温度範囲に維持するのが好ましい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達せず、膜強度が不十分の場合には、窒素置換等の方法により、雰囲気中の酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。紫外線照射によって進行される硬化反応(例えば重合反応)の反応率は、層の機械的強度の保持等や未反応物が層から流出するのを抑える等の観点から、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがよりさらに好ましい。反応率を向上させるためには照射する紫外線の照射量を増大する方法や窒素雰囲気下あるいは加熱条件下での重合が効果的である。また、一旦重合させた後に、重合温度よりも高温状態で保持して熱重合反応によって反応をさらに推し進める方法や、再度紫外線を照射する(ただし、本発明の条件を満足する条件で照射する)方法を用いることもできる。反応率の測定は反応性基(例えば重合性基)の赤外振動スペクトルの吸収強度を、反応進行の前後で比較することによって行うことができる。
上記工程では、コレステリック液晶相が固定されて、各光反射層が形成される。ここで、液晶相を「固定化した」状態は、コレステリック液晶相となっている棒状液晶化合物の配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様である。それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該層に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を意味するものとする。本発明では、紫外線照射によって進行する硬化反応により、コレステリック液晶相の配向状態を固定することが好ましい。
なお、本発明においては、コレステリック液晶相の光学的性質が層中において保持されていれば十分であり、最終的に各光反射層中の液晶組成物がもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶組成物が、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
[コレステリック液晶積層体の組合せ体]
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、複数の本発明のコレステリック液晶積層体を有し、前記コレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長が互いに異なり、前記コレステリック液晶積層体どうしの間に粘着層および接着層のうち少なくとも一方を有することを特徴とする。
このような構成により、広帯域の波長において可視光を反射することができる。
前記コレステリック液晶積層体の選択反射波長とは、前記コレステリック液晶積層体において1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組に含まれる前記光反射層Xaと前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しいときの選択反射波長のことを言う。但し、前記コレステリック液晶積層体に1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組を2組以上有し、各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なり、かつ異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なる場合は、全ての組に含まれる前記光反射層Xaと前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しいときの選択反射波長のことを言う(この場合、コレステリック液晶積層体の選択反射波長が複数存在することになる)。
前記コレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長が互いに異なるとは、前記コレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長の差が20nmを超えることを言う。但し、前記コレステリック液晶積層体の選択反射波長が複数存在する場合は、一方のコレステリック液晶積層体のすべての選択反射波長が、他方のコレステリック液晶積層体のいずれの選択反射波長とも差が20nmを超えることを言う。
<コレステリック液晶積層体の組合せ体の特性>
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体の反射特性については特に制限はなく、任意の帯域の可視光を反射する構成とすることができる。また、本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体中に含まれる、選択反射波長が互いに異なる複数の本発明のコレステリック液晶積層体の数は特に制限はなく、可視光を反射する帯域に応じて決定することができる。
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることが、人の視感度の高い光を効率的に反射する観点から好ましい。このような特性とする場合、本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体中に含まれる、選択反射波長が互いに異なる複数の本発明のコレステリック液晶積層体の数は2〜10であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
一方、本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、550nmの透過率が20%以上であることが特殊フィルタに利用する観点から好ましい。このような特性とする場合、本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体中に含まれる、選択反射波長が互いに異なる複数の本発明のコレステリック液晶積層体の数は2〜10であることが好ましく、2〜6であることがより好ましい。
本発明のコレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長(ピーク波長)の差は特に制限はなく、選択反射波長の帯域に応じて適宜変更できるが、例えば20nm以上とすることが好ましく、30nm以上とすることがより好ましく、40nm以上とすることが特に好ましい。
<コレステリック液晶積層体の組合せ体の構成>
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体は、前記コレステリック液晶積層体どうしの間に、粘着層および接着層のうち少なくとも一方を有する。粘着層として、粘着シートを用いてもよい。接着層としては、二液混合型、一液加熱硬化型もしくは光硬化型の接着剤を用いてもよく、無色透明な接着剤を用いることが好ましい。なお、粘着層や接着層はそれぞれ1層ずつ用いても、2層以上としてもよい。また、粘着層と接着層を組み合わせて用いてもよい。
図3に本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体の構成の一例を示す。図3は、基材12の上に、コレステリック液晶層を固定化してなる第1の反射層Xa(14a)およびコレステリック液晶層を固定化してなる第1の光反射層Xb(14b)が積層されていて、粘着層11を介して、第2の光反射層Xb(14b)と第2の光反射層Xa(14a)が積層された、コレステリック液晶積層体の組合せ体22の概略図である。図3の構成では、第1の反射層Xaおよび第1の光反射層Xbの選択反射波長が等しく、第2の反射層Xaおよび第2の光反射層Xbの選択反射波長が等しいところ、さらに第1の反射層Xaおよび第1の光反射層Xbの選択反射波長は互いに異なり、第2の反射層Xaおよび第2の光反射層Xbの選択反射波長は互いに異なる。
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体に含まれる、本発明のコレステリック液晶積層体は前記基材を含んでいても含んでいなくてもよいが、本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体に含まれる前記基材は少ない層数であることが薄膜化の観点から好ましく、1層であることがより好ましい。
<コレステリック液晶積層体の組合せ体の製造方法>
本発明のコレステリック液晶積層体の組合せ体の製造方法としては特に制限はないが、基材の上にコレステリック液晶層を固定化してなる第1の反射層Xaおよびコレステリック液晶層を固定化してなる第1の光反射層Xbがこの順で積層された第1のコレステリック液晶積層体と、基材の上にコレステリック液晶層を固定化してなる第2の反射層Xaおよびコレステリック液晶層を固定化してなる第2の光反射層Xbがこの順で積層された第2のコレステリック液晶積層体を準備し、第1のコレステリック液晶積層体中の第1の光反射層Xbの表面に粘着材を付与し、粘着材の上に第2のコレステリック液晶積層体中の第2の光反射層Xbを貼り合わせて製造することができる。
例えば、図3に記載する構成の基材が1層であるコレステリック液晶積層体の組合せ体を製造する場合、上記の手順で第1のコレステリック液晶積層体と第2のコレステリック液晶積層体を貼り合わせた後、第2のコレステリック液晶積層体中の前記基材を剥がして、製造することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
<コレステリック液晶性混合物(R1)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(R1)とした。
・下記化合物1 80質量部
・下記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・下記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・下記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・下記右旋回性キラル剤LC756(BASF社製) 6.6質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
Figure 2014119605
Figure 2014119605
Figure 2014119605
<コレステリック液晶性混合物(L1−1)の調製>
前記化合物1、前記化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L1−1)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・下記左旋回性キラル剤(A) 10.1質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
<フィルムの製造に用いる他の塗布液の調製>
(下塗り層用塗布液の調製)
下記に示す組成の下塗り層用塗布液(S1)を調製した。
下塗り層用塗布液(S1)の組成:
アクリルエステル樹脂ジュリマーET−410
(東亞合成(株)製、固形分濃度30%) 50質量部
メタノール 50質量部
(配向層用塗布液の調製)
下記に示す組成の配向層用塗布液(H1)を調製した。
配向層用塗布液(H1)の組成:
変性ポリビニルアルコールPVA203(クラレ社製) 10質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
<塗布、乾燥およびフィルムの形成>
PETフィルム(下塗り層無し、富士フイルム(株)製、厚み:50μm、大きさ320mm×400mm)の表面上に、下塗り層用塗布液(S1)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜厚が0.25μmになるように塗布した。その後、150℃で10分間加熱し、乾燥、固化し、下塗り層を形成した。
次いで、形成した下塗り層の上に、配向層用塗布液(H1)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜厚が1.0μmになるように塗布した。その後、100℃で2分間加熱し、乾燥、固化し、配向層を形成した。配向層に対し、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。
次いで、上記にて調製したコレステリック液晶性混合物である塗布液(R1)を用い、下記の手順にてコレステリック液晶相を固定し、可視光反射層であるコレステリック液晶相を固定してなる液晶膜を製造した。
(1)前記塗布液(R1)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜の厚みが5μmになるように、前記PETフィルム上に形成した下塗り層と配向層の上に、室温にて塗布した。
(2)室温にて30秒間乾燥させて溶剤を除去した後、90℃の雰囲気で2分間加熱し、その後35℃でコレステリック液晶相とした。次いで、フージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶フィルム(F1)を作製した。フィルム(F1)を黒い紙の上に置くと青色の選択反射色が確認された。
また、塗布液(R1)の代わりに塗布液(L1−1)を用いた以外はコレステリック液晶フィルム(F1)を作成した方法と同様の方法で、コレステリック液晶フィルム(F1b−1)を作成した
<コレステリック液晶積層体の作製>
(1)前記塗布液(L1−1)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜の厚みが5μmになるように、前記フィルム(F1)上に、室温にて塗布した。
(2)室温にて30秒間乾燥させて溶剤を除去した後、90℃の雰囲気で2分間加熱し、その後35℃でコレステリック液晶相とした。次いで、フージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G1−1)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G1−1)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。また、コレステリック液晶積層体(G1−1)を黒い紙の上に置くと強い青色の選択反射色が確認された。このコレステリック液晶積層体(G1−1)を実施例1のコレステリック液晶積層体とした。
<コレステリック液晶積層体の評価>
コレステリック液晶フィルム(F1)、(F1b−1)の透過スペクトルを測定したところ、それぞれ選択反射波長は455nm、453nmであった。また、コレステリック液晶積層体(G1−1)の透過スペクトルを測定したところ、450nm付近に1つの強いピークが観測された。このことから塗布液(R1)および塗布液(L1−1)を塗布してなるコレステリック液晶層は互いに等しい選択反射波長を有することがわかった。なお、コレステリック液晶積層体(G1−1)の選択反射波長は454nmで、反射巾は66nmであった。ここで、反射巾とは選択反射によって透過率が50%以下となる波長範囲を意味し、反射巾が大きいほど、より広い範囲の光を反射できる。
次に、コレステリック液晶積層体(G1−1)のヘイズ値をヘイズメーターにより測定したところ、3回測定した平均値が0.3(%)であった。
さらに、塗布液(R1)、塗布液(L1−1)に用いたキラル剤のHTPを次式に従って算出した結果、それぞれ、55μm-1、37μm-1となり、どちらもHTPは30μm-1以上であった。
式:
HTP=1÷{(らせんピッチ長(μm))×(固形分中のキラル剤の質量%濃度)}
(ただし、らせんピッチ長(μm)は(選択反射波長(μm))÷(固形分の平均屈折率)で算出され、固形分の平均屈折率は1.5と仮定して算出した。)
これらの結果を下記表1に記載した。
[実施例2]
<コレステリック液晶性混合物(L1−2)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L1−2)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・下記左旋回性キラル剤(B) 7.8質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
<コレステリック液晶積層体の作製>
塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−2)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、実施例1で作製したフィルム(F1)上にコレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G1−2)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G1−2)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。このコレステリック液晶積層体(G1−2)を実施例2のコレステリック液晶積層体とした。さらに塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−2)を用いてコレステリック液晶フィルム(F1b−1)と同様の方法でコレステリック液晶フィルム(F1b−2)を作製した。
実施例1と同様の方法で、実施例2のコレステリック液晶積層体の評価を行った。その結果を下記表1に記載した。
実施例1と同様の方法で、作製したコレステリック液晶フィルム(F1b−2)の評価を行った。
[実施例3]
<コレステリック液晶性混合物(L1−3)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L1−3)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・下記左旋回性キラル剤(C) 9.1質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
<コレステリック液晶積層体の作製>
塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−3)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、実施例1で作製したフィルム(F1)上にコレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G1−3)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G1−3)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。このコレステリック液晶積層体(G1−3)を実施例3のコレステリック液晶積層体とした。さらに塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−3)を用いてコレステリック液晶フィルム(F1b−1)と同様の方法でコレステリック液晶フィルム(F1b−3)を作製した。
実施例1と同様の方法で、実施例3のコレステリック液晶積層体の評価を行った。その結果を下記表1に記載した。
実施例1と同様の方法で、作製したコレステリック液晶フィルム(F1b−3)の評価を行った。
[比較例1]
<コレステリック液晶性混合物(L1−4)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L1−4)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・下記左旋回性キラル剤(D) 18.0質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
<コレステリック液晶積層体の作製>
塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−4)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、実施例1で作製したフィルム(F1)上にコレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G1−4)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G1−4)は欠陥線が観察された。このコレステリック液晶積層体(G1−4)を比較例1のコレステリック液晶積層体とした。さらに塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L1−4)を用いてコレステリック液晶フィルム(F1b−1)と同様の方法でコレステリック液晶フィルム(F1b−4)を作製した。
実施例1と同様の方法で、比較例1のコレステリック液晶積層体の評価を行った。その結果を下記表1に記載した。
実施例1と同様の方法で、作製したコレステリック液晶フィルム(F1b−4)の評価を行った。
[実施例4]
<コレステリック液晶性混合物(R2)の調製>
下記化合物1、化合物B、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(R2)とした。
・前記化合物1 87質量部
・前記化合物群Bの中の化合物3 15質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・右旋回性キラル剤LC756(BASF社製) 6.6質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
<コレステリック液晶性混合物(L2)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L2)とした。
・前記化合物1 85質量部
・前記化合物群Bの中の化合物3 15質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・前記左旋回性キラル剤(A) 10.1質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
<コレステリック液晶積層体の作製>
塗布液(R1)の代わりに塗布液(R2)を用いた以外は実施例1におけるフィルム(F1)の作製と同様の方法でフィルム(F2)を作製し、塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L2)を用いた以外は実施例1におけるフィルム(F1b−1)の作製と同様の方法でフィルム(F2b)を作製し、さらに、塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L2)を用い、フィルム(F1)の代わりにフィルム(F2)を用いた以外は実施例1と同様の方法でコレステリック液晶相を塗布・固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G2)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G2)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。このコレステリック液晶積層体(G2)を実施例4のコレステリック液晶積層体とした。
実施例1と同様の方法で、実施例4のコレステリック液晶積層体の評価を行った。その結果を下記表1に記載した。
実施例1と同様の方法で、作製したコレステリック液晶フィルム(F2)および(F2b)の評価を行った。
[実施例5]
<コレステリック液晶性混合物(R3)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(R1)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物4 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・右旋回性キラル剤LC756(BASF社製) 6.7質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
<コレステリック液晶性混合物(L3)の調製>
下記化合物1、化合物群B中の化合物、フッ素系水平配向剤、キラル剤、重合開始剤、溶媒メチルエチルケトンを混合し、下記組成の塗布液を調製した。得られた塗布液を、コレステリック液晶性混合物である塗布液(L3)とした。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物4 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.007質量部
・前記左旋回性キラル剤(A) 10.2質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
<コレステリック液晶積層体の作製>
塗布液(R1)の代わりに塗布液(R3)を用いた以外は実施例1におけるフィルム(F1)の作製と同様の方法でフィルム(F3)を作製し、塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L3)を用いた以外は実施例1におけるフィルム(F1b−1)の作製と同様の方法でフィルム(F3b)を作製し、さらに、塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(L3)を用い、フィルム(F1)の代わりにフィルム(F3)を用いた以外は実施例1と同様の方法でコレステリック液晶相を塗布・固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を2層固定してなるコレステリック液晶積層体(G3)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G3)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。このコレステリック液晶積層体(G3)を実施例5のコレステリック液晶積層体とした。
実施例1と同様の方法で、実施例5のコレステリック液晶積層体の評価を行った。その結果を下記表1に記載した。
実施例1と同様の方法で、作製したコレステリック液晶フィルム(F3)および(F3b)の評価を行った。
Figure 2014119605
実施例1から5のコレステリック液晶積層体はHTPが30μm-1以上のキラル剤を比較的少量用いたものであり、液晶の配向欠陥がなく、積層膜のヘイズが0.5%以下と良好であった。一方、比較例1はキラル剤のHTPが30μm-1よりも低く、キラル剤の添加濃度を高くして選択反射波長をあわせたものであり、液晶の配向欠陥が生じ、ヘイズが上昇した。
左旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F1b−2)、(F1b−3)および(F1b−4)の選択反射波長は、右旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F1)といずれも互いに等しいことを確認した。左旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F2b)および(F3b)の選択反射波長は、右旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F2)および(F3)の選択反射波長とそれぞれ互いに等しいことを確認した。
また、実施例1から5のコレステリック液晶積層体は、左旋回性のキラル剤を含有する光反射層と右旋回性のキラル剤を含有する光反射層の選択反射波長が互いに等しく、かつ積層体の透過スペクトルにおいても1つの強いピークが観測された。
[実施例6〜12]
<コレステリック液晶性混合物の調製>
前記化合物1、前記化合物2、フッ素系水配向剤、重合開始剤、溶媒を下記のとおり混合し、さらにキラル剤の種類と濃度を下記表2のとおりに混合した各種塗布液を調製した。
・前記化合物1 80質量部
・前記化合物群Bの中の化合物2 20質量部
・前記フッ素系水平配向剤1 0.1質量部
・前記フッ素系水平配向剤2 0.003質量部
・重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
・溶媒(メチルエチルケトン) 溶質濃度が30質量%となる量
Figure 2014119605
<コレステリック液晶積層体の作製>
実施例6では、PETフィルム(下塗り層無し、富士フイルム(株)製、厚み:50μm、大きさ320mm×400mm)の表面上に直接、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施し、次いで、塗布液(R4)を用い、下記の手順にてコレステリック液晶相を固定し、さらに塗布液(L4)を用いて、可視光反射層であるコレステリック液晶相を二層固定してなる液晶膜を製造した。
(1)塗布液(R4)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜の厚みが5μmになるように、前記PETフィルム上に、室温にて塗布した。
(2)室温にて30秒間乾燥させて溶剤を除去した後、90℃の雰囲気で2分間加熱し、その後35℃でコレステリック液晶相とした。次いで、フージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定した。作製したコレステリック液晶フィルムを、コレステリック液晶フィルム(F4)とした。
(3)塗布液(L4)を、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜の厚みが5μmになるように、(2)で固定化したコレステリック液晶フィルム(F4)上に、室温にて塗布した。
(4)室温にて30秒間乾燥させて溶剤を除去した後、90℃の雰囲気で2分間加熱し、その後35℃でコレステリック液晶相とした。次いで、フージョンUVシステムズ(株)製無電極ランプ「Dバルブ」(90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定し、PETフィルム上にコレステリック液晶相を二層固定してなるコレステリック液晶積層体(G4)を作製した。作成したコレステリック液晶積層体(G4)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。また、コレステリック液晶積層体(G4)を黒い紙の上におくと強い選択反射色が確認された。
上記(1)および(2)の工程において、用いた塗布液(R4)を(L4)に変更した以外は上記(1)および(2)の工程と同様にして作製したコレステリック液晶フィルムを、コレステリック液晶フィルム(F4b)とした。
実施例7〜12では、1層目塗布液と2層目塗布液を下記表3に記載のものに変更した以外は実施例6と同様の方法で以下の表3に示すコレステリック液晶積層体を作製した。このとき、上記(1)および(2)の工程において、用いた塗布液(R4)を(R5)〜(R10)に変更した以外は上記(1)および(2)の工程と同様にして作製したコレステリック液晶フィルムを、コレステリック液晶フィルム(F5)〜(F10)とした。また、コレステリック液晶フィルム(F4b)の作製において、用いた塗布液(L4)を(L5)〜(L10)に変更した以外はコレステリック液晶フィルム(F4b)の作製と同様にして作製したコレステリック液晶フィルムを、コレステリック液晶フィルム(F5b)〜(F10b)とした。
Figure 2014119605
作製した実施例6〜12のコレステリック液晶積層体である(G4)、(G5)、(G6)、(G7)、(G8)、(G9)、(G10)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。黒い紙の上におくとコレステリック液晶積層体(G4)、(G5)、(G6)、(G7)は強い選択反射色が確認された。
左旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F5b)〜(F10b)の選択反射波長は、右旋回性のキラル剤を含有するコレステリック液晶フィルム(F5)〜(F10)の選択反射波長とそれぞれ互いに等しいことを確認した。
<透過スペクトル評価>
実施例1、6〜12でそれぞれ作製したコレステリック液晶積層体(G1−1)、(G4)、(G5)、(G6)、(G7)、(G8)、(G9)、(G10)の透過スペクトルを測定した結果を図4に示した。コレステリック液晶積層体(G4)、(G5)、(G6)、(G7)を構成するそれぞれ2つのコレステリック液晶層は互いに等しい選択反射波長であるため、積層体の透過スペクトルは表3に示す選択反射波長において1つの強いピークが観測され、高い反射性能を有することがわかった。
[実施例13]
(コレステリック液晶積層体の作製)
塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(R4)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、実施例1で作製したフィルム(F1)上にコレステリック液晶相を塗布・固定し、さらにその上に塗布液(L1−1)を用いて同様の方法でコレステリック液晶相を塗布・固定し、最後に塗布液(L4)を用いて同様の方法でコレステリック液晶相を塗布・固定して、PETフィルム上にコレステリック液晶相を4層固定してなるコレステリック液晶積層体(G10−2)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G10−2)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であった。
コレステリック液晶積層体(G10−2)のヘイズ値をヘイズメーターにより測定したところ、3回測定した平均値が0.4(%)であった。
[実施例14]
(コレステリック液晶積層体の作製)
塗布液(L1−1)の代わりに塗布液(R5)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、実施例1で作製したフィルム(F1)上にコレステリック液晶相を塗布・固定し、さらにその上に塗布液(R7)、塗布液(L1−1)、塗布液(L5)、塗布液(L7)を用いて同様の方法でコレステリック液晶相を順次塗布・固定して、PETフィルム上にコレステリック液晶相を6層固定してなるコレステリック液晶積層体(G11)を作製した。作製したコレステリック液晶積層体(G11)は顕著な欠陥やスジがなく面状は良好であり、銀色の反射を示すことを確認した。
コレステリック液晶積層体(G11)のヘイズ値をヘイズメーターにより測定したところ、3回測定した平均値が0.6(%)であった。
[実施例15]
(コレステリック液晶積層体の組合せ体の作製)
実施例1のコレステリック液晶積層体(G1−1)の上に両面粘着シート(PDS−1、リンテック社製)を貼り、もう一方の粘着面に実施例6で作製したコレステリック液晶積層体(G4)の塗布面を張り合わせ、コレステリック液晶積層体(G4)の基材のPETフィルムを剥がして積層フィルムを作製した。さらにその上に両面粘着シート(PDS−1、リンテック社製)を貼り、もう一方の粘着面に実施例8で作製したコレステリック液晶積層体(G6)の塗布面を張り合わせ、コレステリック液晶積層体(G6)の基材のPETフィルムを剥がして積層フィルムを作製した。同様の方法で、実施例9で作製したコレステリック液晶積層体(G7)を張り合わせ、コレステリック液晶積層体(G7)の基材のPETフィルムを剥がして、コレステリック液晶積層体の組合せ体(G12)を作製した。
実施例15で作製したコレステリック液晶積層体の組合せ体G12の透過スペクトルを測定した結果を図5に示した。
[実施例16]
(コレステリック液晶積層体の組合せ体の作製)
実施例1のコレステリック液晶積層体(G1−1)の上に両面粘着シート(PDS−1、リンテック社製)を貼り、もう一方の粘着面に実施例6で作製したコレステリック液晶積層体(G4)の塗布面を張り合わせ、コレステリック液晶積層体(G4)の基材のPETフィルムを剥がして積層フィルムを作製した。さらに同様の方法でコレステリック液晶積層体(G5)、(G6)、(G7)、(G8)、(G9)、(G10)を、各コレステリック液晶積層体の基材のPETフィルムを剥がしつつ順次張り合わせ、コレステリック液晶積層体の組合せ体(G13)を作製した。
実施例16で作製したコレステリック液晶積層体の組合せ体G13の透過スペクトルを測定した結果を図6に示した。
11 粘着層
12 基材
14a、16a コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xa(HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有)
14b、16b コレステリック液晶層を固定化してなる光反射層Xb(HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有)
21 コレステリック液晶積層体
22 コレステリック液晶積層体の組合せ体

Claims (15)

  1. コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xaと、
    コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層であって、かつHTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する少なくとも1層の光反射層Xbを有し、
    すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、
    少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、
    隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接して積層されたことを特徴とするコレステリック液晶積層体。
  2. さらに基材を有し、
    前記基材、少なくとも1層の前記光反射層Xaおよび少なくとも1層の前記光反射層Xbがこの順で配置されたことを特徴とする請求項1に記載のコレステリック液晶積層体。
  3. 前記左旋回性のキラル剤が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のコレステリック液晶積層体。
    Figure 2014119605
    (一般式(1)中、Mはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R1は以下に示す連結基のいずれかを表す。
    Figure 2014119605
    ただし*はそれぞれ一般式(1)中の酸素原子との結合部位を表す。R3はそれぞれ独立に炭素数1から3のアルキル基または炭素数6から10のアリール基を表す。)
    Figure 2014119605
    (一般式(2)中、R2は以下に示す置換基のいずれかを表し、2つのR2は互いに同じでも異なっていてもよい。
    Figure 2014119605
    ただし*はそれぞれ一般式(2)中の酸素原子との結合部位を表す。Y1はそれぞれ独立に単結合、−O−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)O−のいずれかを表し、Sp1はそれぞれ独立に単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z1はそれぞれ独立に水素原子または(メタ)アクリル基を表し、nは1以上の整数を表す。)
  4. 前記左旋回性のキラル剤が下記一般式(3)または下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
    Figure 2014119605
    (一般式(3)中、Raは以下に示す連結基のいずれかを表す。
    Figure 2014119605
    ただし*はそれぞれ一般式(3)中の酸素原子との結合部位を表す。)
    Figure 2014119605
    (一般式(4)中、Rbは以下に示す置換基を表し、2つのRbは互いに同じでも異なっていてもよい。
    Figure 2014119605
    ただし*は一般式(4)中の酸素原子との結合部位を表し、Y2は単結合、−O−、−OC(=O)−のいずれかを表し、Sp2は単結合または炭素数1から8のアルキレン基を表し、Z2は水素原子または(メタ)アクリル基を表す。)
  5. 前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbを1層ずつ有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  6. 前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbのうち少なくとも一方を2層以上有し、
    すべての前記光反射層Xaに含まれるキラル剤がすべて同一であり、
    すべての前記光反射層Xbに含まれるキラル剤がすべて同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  7. 1層の前記光反射層Xaおよび1層の前記光反射層Xbからなる組を2組以上有し、
    各組にそれぞれ含まれる前記光反射層Xaおよび前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに等しく、
    異なる組に含まれる前記光反射層Xaの選択反射波長が互いに異なり、かつ
    異なる組に含まれる前記光反射層Xbの選択反射波長が互いに異なることを特徴とする請求項1〜4および6のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  8. 前記コレステリック液晶積層体のヘイズが1%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  9. 易接着層、ハードコート層、紫外線吸収層、粘着層および表面保護層のうち少なくとも1つをさらに有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  10. 420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  11. 450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、
    550nmの透過率が20%以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体。
  12. 複数の請求項1〜11のいずれか一項に記載のコレステリック液晶積層体を有し、
    前記コレステリック液晶積層体どうしの選択反射波長が互いに異なり、
    前記コレステリック液晶積層体どうしの間に粘着層および接着層のうち少なくとも一方を有することを特徴とするコレステリック液晶積層体の組合せ体。
  13. 420〜680nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であることを特徴とする請求項12に記載のコレステリック液晶積層体の組合せ体。
  14. 450〜500nmの範囲および600〜660nmの範囲における透過率の最大値が10%以下であり、
    550nmの透過率が20%以上であることを特徴とする請求項12に記載のコレステリック液晶積層体の組合せ体。
  15. 棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である右旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xa用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xa用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xaを形成する工程と、
    棒状液晶化合物、HTPが30μm-1以上である左旋回性のキラル剤を含有する光反射層Xb用の重合性液晶組成物を用いて塗布により塗布膜を形成し、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に熱を加えてコレステリック液晶相の状態とし、前記光反射層Xb用の重合性液晶組成物に活性放射線を照射してコレステリック液晶相を固定して少なくとも1層の光反射層Xbを形成する工程とを有し、
    すべての前記光反射層Xaおよびすべての前記光反射層Xbの選択反射波長は400nm〜750nmの範囲であり、
    少なくとも1層の前記光反射層Xaの選択反射波長と少なくとも1層の前記光反射層Xbの選択反射波長は互いに等しく、
    隣り合うすべての前記コレステリック液晶相を固定化してなる光反射層同士が互いに接するように上層の光反射層用の重合性液晶組成物を下層の光反射層の上に直接塗布することを特徴とするコレステリック液晶積層体の製造方法。
JP2012274824A 2012-12-17 2012-12-17 コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体 Active JP6159081B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012274824A JP6159081B2 (ja) 2012-12-17 2012-12-17 コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体
PCT/JP2013/082726 WO2014097895A1 (ja) 2012-12-17 2013-12-05 コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体
CN201380065920.5A CN104871046A (zh) 2012-12-17 2013-12-05 胆甾醇型液晶层积体及其制造方法以及胆甾醇型液晶层积体的组合体
KR1020157014024A KR101766102B1 (ko) 2012-12-17 2013-12-05 콜레스테릭 액정 적층체 및 그 제조 방법 그리고 콜레스테릭 액정 적층체의 조합체

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012274824A JP6159081B2 (ja) 2012-12-17 2012-12-17 コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014119605A true JP2014119605A (ja) 2014-06-30
JP6159081B2 JP6159081B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=50978230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012274824A Active JP6159081B2 (ja) 2012-12-17 2012-12-17 コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6159081B2 (ja)
KR (1) KR101766102B1 (ja)
CN (1) CN104871046A (ja)
WO (1) WO2014097895A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017110629A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士フイルム株式会社 透明スクリーン
CN107111031A (zh) * 2014-12-19 2017-08-29 日本化药株式会社 光反射膜和具有该光反射膜的层叠体
WO2018008231A1 (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 Jxtgエネルギー株式会社 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
JP2018002760A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 富士フイルム株式会社 重合性組成物、フィルム、及び、投影像表示用部材
US10386569B2 (en) 2015-02-10 2019-08-20 Fujifilm Corporation Optical member, optical element, liquid crystal display device, and near-to-eye optical member
WO2019188846A1 (ja) 2018-03-29 2019-10-03 富士フイルム株式会社 画像形成方法
WO2020194831A1 (ja) 2019-03-28 2020-10-01 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法
JPWO2020262621A1 (ja) * 2019-06-28 2020-12-30

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6375219B2 (ja) * 2014-12-11 2018-08-15 富士フイルム株式会社 光学部材および光学部材を有する画像表示装置
TWI697545B (zh) * 2015-03-10 2020-07-01 日商富士軟片股份有限公司 組成物套組、積層體及其製造方法以及帶通濾波器
KR102039843B1 (ko) * 2015-09-30 2019-11-01 후지필름 가부시키가이샤 적층체, 광학 센서, 및 키트
CN105242473B (zh) * 2015-10-30 2018-12-21 南方科技大学 一种胆甾相液晶显示装置及该装置中反射层的制备方法
JP6641009B2 (ja) * 2016-07-01 2020-02-05 富士フイルム株式会社 積層型カラーフィルター、積層型カラーフィルターの製造方法、および光学センサ
JPWO2019013284A1 (ja) * 2017-07-12 2020-03-19 富士フイルム株式会社 液晶組成物、反射層の製造方法、反射層、硬化物、光学異方体
CN108646335A (zh) * 2018-05-07 2018-10-12 深圳市唯酷光电有限公司 多层胆甾醇型液晶薄膜及其制备方法
WO2020122235A1 (ja) * 2018-12-14 2020-06-18 富士フイルム株式会社 成型用加飾フィルム及びその製造方法、成型物、並びに、成型方法
CN110286511B (zh) * 2019-06-20 2022-02-15 湖南皓志纳米技术有限公司 一种含大htp值手性剂的液晶手写板膜及其制备方法
CN114207084A (zh) * 2019-07-30 2022-03-18 日本瑞翁株式会社 复合颜料、识别介质及真实性判断方法
JP7402306B2 (ja) * 2020-02-18 2023-12-20 富士フイルム株式会社 化合物、液晶組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002090535A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Nitto Denko Corp 光学素子、面光源装置及び液晶表示装置
JP2003043460A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示素子
JP2011158750A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Fujifilm Corp 遮熱部材、及び合わせガラス
JP2012078665A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Fujifilm Corp 光反射性フィルムおよびその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3500127B2 (ja) * 2000-03-02 2004-02-23 大日本印刷株式会社 偏光素子

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002090535A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Nitto Denko Corp 光学素子、面光源装置及び液晶表示装置
JP2003043460A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示素子
JP2011158750A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Fujifilm Corp 遮熱部材、及び合わせガラス
JP2012078665A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Fujifilm Corp 光反射性フィルムおよびその製造方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI676827B (zh) * 2014-12-19 2019-11-11 日商日本化藥股份有限公司 光反射薄膜及具有該薄膜之積層體
CN107111031A (zh) * 2014-12-19 2017-08-29 日本化药株式会社 光反射膜和具有该光反射膜的层叠体
JPWO2016098732A1 (ja) * 2014-12-19 2017-09-28 日本化薬株式会社 光反射フィルム及びこれを有する積層体
US10816709B2 (en) 2014-12-19 2020-10-27 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Light reflection film and laminate having the light reflection film
EP3236298A4 (en) * 2014-12-19 2018-08-29 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Light-reflective film and laminate having same
US10386569B2 (en) 2015-02-10 2019-08-20 Fujifilm Corporation Optical member, optical element, liquid crystal display device, and near-to-eye optical member
WO2017110629A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士フイルム株式会社 透明スクリーン
JPWO2017110629A1 (ja) * 2015-12-25 2018-10-04 富士フイルム株式会社 透明スクリーン
US10795254B2 (en) 2015-12-25 2020-10-06 Fujifilm Corporation Transparent screen
JP2018002760A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 富士フイルム株式会社 重合性組成物、フィルム、及び、投影像表示用部材
WO2018008231A1 (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 Jxtgエネルギー株式会社 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
WO2019188846A1 (ja) 2018-03-29 2019-10-03 富士フイルム株式会社 画像形成方法
CN112004686A (zh) * 2018-03-29 2020-11-27 富士胶片株式会社 图像形成方法
CN112004686B (zh) * 2018-03-29 2022-10-28 富士胶片株式会社 图像形成方法
WO2020194831A1 (ja) 2019-03-28 2020-10-01 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法
JPWO2020262621A1 (ja) * 2019-06-28 2020-12-30
JP7445654B2 (ja) 2019-06-28 2024-03-07 富士フイルム株式会社 液晶組成物、コレステリック液晶層、硬化物、光学異方体、コレステリック液晶層の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104871046A (zh) 2015-08-26
KR20150079876A (ko) 2015-07-08
WO2014097895A1 (ja) 2014-06-26
JP6159081B2 (ja) 2017-07-05
KR101766102B1 (ko) 2017-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6159081B2 (ja) コレステリック液晶積層体およびその製造方法ならびにコレステリック液晶積層体の組合せ体
JP5932556B2 (ja) 液晶組成物、高分子、フィルムおよびコレステリック液晶
JP4694929B2 (ja) 重合性組成物、位相差板、高分子膜の作製方法、液晶表示装置
JP5812823B2 (ja) フィルムおよびその製造方法
JP5797148B2 (ja) コレステリック液晶性混合物、フィルム、選択反射板、積層体および合わせガラス
JP5827161B2 (ja) コレステリック液晶性混合物、フィルム、赤外反射板、積層体および合わせガラス
JP6427659B2 (ja) 組成物キット、積層体およびその製造方法、バンドパスフィルター
KR101955952B1 (ko) 중합성 조성물, 및, 그것을 사용한 필름
JP5804991B2 (ja) 光反射フィルム、自動車用フロントガラス、建材用ガラス
JP2013200515A (ja) 光反射層、光反射板並びに合わせガラス用積層中間膜シート及び合わせガラスとそれらの製造方法
JP2010241919A (ja) 組成物、フィルム及びフィルムの製造方法
WO2013133178A1 (ja) 化合物、液晶組成物、高分子材料およびフィルム
WO2019073974A1 (ja) 反射シート、加飾シート、および、反射シートの製造方法
JP4802479B2 (ja) 重合性ビナフタレン誘導体
WO2015046399A1 (ja) 偏光板の製造方法
KR20180037206A (ko) 중합성 액정 조성물 및 그것을 사용한 광학 이방체
TWI676676B (zh) 聚合性組成物、及使用其之膜
JP2013200516A (ja) 液晶フィルム、赤外反射板および合わせガラス
JP5777463B2 (ja) フィルム、赤外反射板、積層体および合わせガラス
JP2005097377A (ja) 配向膜、重合体、それを用いた位相差板およびその作製方法、ならびに液晶表示装置
JP2005301235A (ja) 位相差板および画像表示装置
JP2012184168A (ja) 化合物、重合性組成物、高分子材料、及びフィルム
JP5457970B2 (ja) 赤外光反射膜および赤外光反射板
JPWO2020066910A1 (ja) 積層体の製造方法、光学部材の製造方法
EP2687517A1 (en) Polymerizable compound, polymerizable liquid crystal composition, polymeric compound, and film

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170316

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6159081

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250