JP2014109014A - ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びシリコーンゴム組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコーンゴムコンパウンドを製造するに際し、下記(A)〜(D)を混合してから熱処理を行うことを特徴とするシリコーンゴムコンパウンドの製造方法。(A)式:R1 aSiO(4-a)/2(I)(R1は非置換又は置換の一価炭化水素基、aは1.95〜2.05の正数。)で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサン:100質量部、(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ:5〜100質量部、(C)両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサン:0.1〜50質量部、(D)縮合反応用触媒:0.001〜5質量部。
【選択図】なし
Description
〔1〕
シリコーンゴムコンパウンドを製造するに際し、下記(A)〜(D)成分を混合してから、熱処理を行うことを特徴とするシリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
(A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の正数である。)
で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
5〜100質量部、
(C)下記一般式(II)
で示される両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサン
0.1〜50質量部、
(D)縮合反応用触媒 0.001〜5質量部。
〔2〕
(A)〜(C)成分を混合した後、(D)成分を混合し、その後熱処理を行ってミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを製造することを特徴とする〔1〕に記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
〔3〕
(D)成分である縮合反応用触媒が、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物及び有機アルミニウム化合物から選ばれる有機金属化合物である〔1〕又は〔2〕に記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
〔4〕
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法で製造されたコンパウンドに、硬化剤を配合することを特徴とするミラブル型シリコーンゴム組成物の製造方法。
本発明の製造方法により得られるミラブル型シリコーンゴムコンパウンドは、
(A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の正数である。)
で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサン、
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ、
(C)下記一般式(II)
で示される両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサン、
(D)縮合反応用触媒
を含有してなるものである。
本発明において、(A)成分は、下記平均組成式(I)で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサンである。
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の正数である。)
また、全R1中80モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上、更に好ましくは脂肪族不飽和基を除く全てのR1がアルキル基、特にはメチル基であることが望ましい。
(B)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加される充填剤であり、この目的のためには比表面積(BET吸着法)が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/g、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満だと、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
(B)成分は1種単独でも2種以上を併用してもよい。
本発明においては、(C)成分として、下記一般式(II)で表される両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサンを使用する。
また、nは1〜50、好ましくは2〜20の整数である。
(D)成分は縮合反応用触媒であり、(B)成分のシラノール基同士、(B)成分のシラノール基と(C)成分のシラノール基、(C)成分のシラノール基同士を縮合反応させるものである。
(A)〜(C)成分の混合時に、(C)成分である両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサンが、(B)成分である補強性シリカのウェッターとして作用する。この場合、混合は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜90℃、更に好ましくは30〜80℃で、好ましくは1〜120分間、より好ましくは10〜60分間の条件とすることが望ましい。
その後、(D)成分である縮合反応用触媒を添加することで、片末端のシラノール基が(B)成分である補強性シリカと反応した(C)成分である両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサン同士が縮合反応し、可塑度が上昇する。この場合の混合は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜90℃、更に好ましくは30〜80℃で、好ましくは1〜120分間、より好ましくは10〜60分間の条件とすることが望ましい。
R3 bHcSiO(4-b-c)/2 (III)
得られたシリコーンゴムコンパウンドを三本ロールにて15回混練りし、その10分後(初期)にウィリアム可塑度を測定し、次いで40℃で1日後、7日後の可塑度をそれぞれ測定した。また、初期に対する40℃で1日後、7日後の経時変化を算出した。
ろ過性の評価
得られたシリコーンゴムコンパウンド1kgを、ストレーナーろ過機により200メッシュの金網を通して、金網の状態を評価した。
○:金網に詰まり無し
△:金網に少し詰まり有り(ただし、1kgろ過可能)
×:金網に詰まり有り(1kgろ過不可)
物性特性測定
得られたシリコーンゴム組成物を165℃/10分の条件で一次硬化(プレスキュアー)させ、その後200℃/4時間熱処理(ポストキュアー)したシートを作製し、JIS K6249に準じて、各種物性(密度、硬さ(デュロメータA)、引張強さ、切断時伸び)を測定した。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)35質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン6質量部を添加し、40℃で20分間ニーダーにて均一に混練りした後、チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部を配合し、ニーダーにて60℃で10分間均一に混練りした後、更に、170℃で2時間の熱処理を行い、ミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを得た。このコンパウンドを用いて可塑度及びろ過性を評価した。結果を表1に示す。
上記コンパウンド100質量部に対し、架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4質量部を添加し、均一に混合して、ミラブル型シリコーンゴム組成物を調製した後、この組成物を165℃で10分間プレスキュアーを行い、更にその後、200℃で4時間のポストキュアーを行った試験用シートを作製し、各種物性を測定した。結果を表1に併記する。
末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン生ゴム42質量部、比表面積が110m2/gである疎水化処理されたヒュームドシリカ(R−972、日本アエロジル(株)製)8質量部、チタン(IV)テトラブトキシド50質量部を混練し、縮合触媒ペースト1を調製した。
チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部を添加するのではなく、縮合触媒ペースト1を0.4質量部添加した以外は、実施例1と同様な方法によりミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を調製し、実施例1と同様にコンパウンド及び組成物を評価した。これらの結果を表1に示す。
チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部ではなく、チタン(IV)テトラブトキシド0.4質量部を添加した以外は、実施例1と同様な方法によりミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を調製し、実施例1と同様にコンパウンド及び組成物を評価した。これらの結果を表1に示す。
チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部ではなく、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート0.4質量部を添加した以外は、実施例1と同様な方法によりミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を調製し、実施例1と同様にコンパウンド及び組成物を評価した。これらの結果を表1に示す。
チタン(IV)テトラブトキシドを添加しなかった以外は、実施例1と同様な方法によりミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を調製し、実施例1と同様にコンパウンド及び組成物を評価した。これらの結果を表1に示す。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)35質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン6質量部、チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部を添加し、40℃で30分間ニーダーにて均一に混練りした後、170℃で2時間の熱処理を行い、ミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを得た。このコンパウンドを用いて可塑度及びろ過性を評価した。結果を表1に示す。
上記コンパウンド100質量部に対し、架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4質量部を添加し、均一に混合して、ミラブル型シリコーンゴム組成物を調製した後、この組成物を165℃で10分間プレスキュアーを行い、更にその後、200℃で4時間のポストキュアーを行った試験用シートを作製し、各種物性を測定した。結果を表1に併記する。
チタン(IV)テトラブトキシドを6質量部添加した以外は、実施例1と同様な方法によりミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を調製し、実施例1と同様にコンパウンド及び組成物を評価した。これらの結果を表1に示す。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)35質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン6質量部を添加し、40℃で20分間ニーダーにて均一に混練りした後、170℃で2時間の熱処理を行い、その後室温に戻してから、チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部を配合し、ミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを得た。このコンパウンドを用いて可塑度及びろ過性を評価した。結果を表1に示す。
上記コンパウンド100質量部に対し、架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4質量部を添加し、均一に混合して、ミラブル型シリコーンゴム組成物を調製した後、この組成物を165℃で10分間プレスキュアーを行い、更にその後、200℃で4時間のポストキュアーを行った試験用シートを作製し、各種物性を測定した。結果を表1に併記する。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)35質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン6質量部を添加し、40℃で20分間ニーダーにて均一に混練りした後、チタン(IV)テトラブトキシド0.2質量部を配合し、ニーダーにて60℃で10分間均一に混練りした後、更に、170℃で2時間の熱処理を行い、ミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを得た。このコンパウンドを用いて可塑度及びろ過性を評価した。結果を表1に示す。
上記コンパウンド100質量部に対し、付加反応型硬化剤としてC25A(信越化学工業(株)製、白金触媒)0.5質量部及びC25B(信越化学工業(株)製、オルガノハイドロジェンポリシロキサン)2.0質量部を添加し、均一に混合して、ミラブル型シリコーンゴム組成物を調製した後、この組成物を120℃で10分間プレスキュアーを行い、更にその後、200℃で4時間のポストキュアーを行った試験用シートを作製し、各種物性を測定した。結果を表1に併記する。
Claims (4)
- シリコーンゴムコンパウンドを製造するに際し、下記(A)〜(D)成分を混合してから、熱処理を行うことを特徴とするシリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
(A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の正数である。)
で表される重合度が100以上のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
5〜100質量部、
(C)下記一般式(II)
で示される両末端シラノール基封鎖オルガノシラン及び/又はシロキサン
0.1〜50質量部、
(D)縮合反応用触媒 0.001〜5質量部。 - (A)〜(C)成分を混合した後、(D)成分を混合し、その後熱処理を行ってミラブル型シリコーンゴムコンパウンドを製造することを特徴とする請求項1に記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
- (D)成分である縮合反応用触媒が、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物及び有機アルミニウム化合物から選ばれる有機金属化合物である請求項1又は2に記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンドの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で製造されたコンパウンドに、硬化剤を配合することを特徴とするミラブル型シリコーンゴム組成物の製造方法。
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JP2013221090A (ja) | シリコーンゴム組成物 |
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