JP2014105839A

JP2014105839A - チェーンガイド

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Publication number: JP2014105839A
Application number: JP2012261211A
Authority: JP
Inventors: Toshihiko Miyazawa; 敏彦宮澤
Original assignee: Tsubakimoto Chain Co
Current assignee: Tsubakimoto Chain Co
Priority date: 2012-11-29
Filing date: 2012-11-29
Publication date: 2014-06-09
Anticipated expiration: 2032-11-29
Also published as: CN103851145B; DE102013223638A1; KR20140070384A; JP5997022B2; CN103851145A; US9175754B2; US20140148288A1

Abstract

【課題】簡単な構成で、構造をチェーン走行面の反対側に拡大することなく剛性や耐久性を向上させるとともに、部品点数を増加させることなく案内シューを小さく形成し、製造コストを低下させることが可能なチェーンガイドを提供すること。
【解決手段】案内シュー１１０と、該案内シュー１１０を支持するガイド本体１２０とを備えたチェーンガイド１００であって、ガイド本体１２０が、案内シュー１１０の幅方向両側方に少なくとも１箇所においてチェーン側に延びるように設けられた支持壁部１２１を有すること。
【選択図】図１

Description

本発明は、走行するチェーンを摺動案内する案内シューと、該案内シューをチェーン走行方向に沿って支持するガイド本体とを備えたチェーンガイドに関するものである。

従来、スプロケット間を走行するチェーンを安定させ張力を適正に保持するために、走行するチェーンを摺動案内する案内シューを備えたチェーンガイドを用いることは慣用されている。
例えば、図５に示すように、エンジンルームＥ内のクランク軸とカム軸の夫々に設けたスプロケットＳ１、Ｓ２間に無端懸回したローラチェーン等の伝動チェーンＣＨを走行させるエンジンのタイミングシステムであって、タイミングチェーンＣＨがエンジンルームＥ内のクランク軸に取付けた駆動スプロケットＳ１とカム軸に取付けた一対の従動スプロケットＳ２との間に無端懸回されており、このタイミングチェーンＣＨが揺動するチェーンガイド（揺動ガイド）５００とチェーンガイド（固定ガイド）６００とによってガイドされるタイミングシステムが公知である。

この公知のタイミングシステムでは、固定ガイド６００は、２つの取付軸ＱでエンジンルームＥ内に固定され、揺動ガイド５００は、揺動軸Ｐを中心にタイミングチェーンＣＨの懸回平面内で揺動可能にエンジンルームＥ内に取り付けられている。
チェーンテンショナＴは、揺動ガイド５００を押圧することでタイミングチェーンＣＨの張力を適正に保持するとともに振動を抑制している。

このようなタイミングシステムに用いられる公知のチェーンガイド（揺動ガイド）５００は、図２（ｂ）、図６、図７に示すように、案内シュー５１０とガイド本体５２０とを備え、ガイド本体５２０は、チェーン走行面５１１の反対側に延びる支持壁部５２１を介して揺動可能に軸支される揺動ボス部５２３と、テンショナＴによりチェーン側に押圧される押圧部５２４とを有している。
また、支持壁部５２１には補強リブ５２２が適宜の間隔、形状、方向で設けられ、ガイド本体５２０の剛性を高めている。
案内シュー５１０のチェーン走行面５１１の両側には、チェーンの幅方向の離脱を防止するためにチェーン側に突出したリップ５１２が設けられている。

案内シュー５１０のチェーン走行面はチェーンと摺動し高温になることから、揺動ボス部５２３が熱によって変形し揺動軸Ｐとの隙間が拡大して振動等が発生することを防止するために、案内シュー５１０と揺動ボス部５２３との間に所定の距離が必要である。
また、チェーンテンショナＴによりチェーン側に押圧される押圧部５２４も、大きな力が加わるため案内シュー５１０との距離を長く取ることで剛性を高くするように構成されている（特許文献１等参照）。

公知のチェーンガイド（固定ガイド）６００も、前述のチェーンガイド（揺動ガイド）５００の揺動ボス部５２３、押圧部５２４に代えて、２つの取付軸Ｑに固定するための２つの固定ボス部が設けられている点を除いて同様の構造であり、チェーン走行面の反対側（図５の例ではエンジンルームＥ内のタイミングチェーンＣＨの外周側）にそのほとんどの構造を有している。

特開２００１−１５３１９９号公報特開２００９−８５４１２号公報

このような公知のチェーンガイドにおいては、チェーンガイドの剛性や耐久性を確保するためにはガイド本体を大きくして剛性や耐久性を向上させる必要があるが、チェーン走行面の反対側にそのほとんどの構造を有しているため、図５の例のようエンジンルームＥ内のタイミングチェーンＣＨの外周側からガイドする場合、内周側にガイド本体を拡大することができず、外周側にスペースを確保する必要があり、エンジンルームＥをコンパクトに設計することの障害となるという問題があった。

さらに、案内シューの幅方向両側にはチェーンの幅方向の離脱を防止するためにチェーン側に突出したリップを設けるため、案内シューを大きく形成する必要があるが、案内シューは摺動に最適な高価な材料を使用する必要があるため、コストが増大するという問題があった。
この点について、例えば特許文献２等のように、案内シューの外側にガイド壁を別途設けることで案内シューを小さく形成可能な技術が公知であるが、部品点数が増加し、組立てやメンテナンスのコストが増大するという問題があった。

本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡単な構成で、構造をチェーン走行面の反対側に拡大することなく剛性や耐久性を向上させるとともに、部品点数を増加させることなく案内シューを小さく形成し、製造コストを低下させることが可能なチェーンガイドを提供することを目的とするものである。

本請求項１に係る発明は、走行するチェーンを摺動案内する案内シューと、該案内シューをチェーン走行方向に沿って支持するガイド本体とを備えたチェーンガイドであって、前記ガイド本体が、前記案内シューの幅方向両側方に設けられた支持壁部を有し、前記支持壁部のチェーン走行方向の少なくとも１箇所において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることにより、前記課題を解決するものである。

本請求項２に係る発明は、請求項１に係るチェーンガイドの構成に加え、前記ガイド本体が、揺動可能に軸支される揺動ボス部と、他の押圧機構によりチェーン側に押圧される押圧部とを有し、前記支持壁部が、少なくとも前記押圧部において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項３に係る発明は、請求項２に係るチェーンガイドの構成に加え、前記支持壁部が、少なくとも前記揺動ボス部近傍で前記案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられ、かつ、前記支持壁部が、チェーン走行方向の揺動ボス部と前記押圧部との間の所定の位置で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項４に係る発明は、請求項１に係るチェーンガイドの構成に加え、前記ガイド本体が、長手方向の２箇所に固定的に支持される固定ボス部を有し、前記支持壁部が、前記２箇所の固定ボス部の中間部において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項５に係る発明は、請求項４に係るチェーンガイドの構成に加え、前記支持壁部が、少なくとも前記固定ボス部近傍で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられ、かつ、前記支持壁部が、前記固定ボス部から前記２箇所の固定ボス部の中間部に至る間で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項６に係る発明は、請求項１乃至請求項５のいずれかに係るチェーンガイドの構成に加え、前記支持壁部には、補強リブが設けられていることにより、前記課題を解決するものである。

本請求項１に係るチェーンガイドによれば、案内シューの幅方向両側方に設けられたガイド本体の支持壁部を、チェーン走行方向の少なくとも１箇所において案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けることにより、チェーン走行面の反対側に拡大することなく剛性や耐久性を向上させることが可能となるため、エンジンルーム等の設置スペースによる制約を少なくすることが可能となり、適用される装置等の設計の自由度が増加することができる。
また、支持壁部の案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びた部分が、チェーンの幅方向の離脱を防止するためのガイド壁として機能するため、案内シューに突出したリップを設ける必要がなく、案内シューを小さく形成し製造コストを低下させることができる。

本請求項２に記載の構成によれば、支持壁部が少なくとも押圧部において案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることにより、チェーン走行面の反対側で最もスペースの必要な押圧機構の設置スペースを大きく確保することが可能なため、エンジンルーム等の設置スペースによる制約をさらに少なくすることが可能となり、適用される装置等の設計の自由度がさらに増加することができる。
また、押圧部と案内シューの距離を小さくできるため、押圧機構を動作させるオイルが案内シューに近い位置から流出し、チェーンと摺動する案内シューのチェーン走行面へのオイルの供給量が増加して案内シューを効果的に冷却できるとともにチェーン走行面の摩耗を抑制することが可能となる。
本請求項３に記載の構成によれば、支持壁部が少なくとも揺動ボス部近傍で案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられていることで、揺動ボス部を案内シューのチェーン走行面から所定の距離離れた位置に形成でき、チェーン走行面から揺動ボス部に伝わる熱を減少させて、揺動ボス部が熱によって変形し揺動軸との隙間が拡大して振動等が発生することを防止することができる。
さらに、支持壁部が、チェーン走行方向の揺動ボス部と押圧部との間の所定の位置で、案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることで、揺動ボス部から押圧部にかけて支持壁部の幅を必要十分に確保することができるため、剛性や耐久性を充分に確保しつつ、エンジンルーム等の設置スペースによる制約を少なくすることが可能となり、適用される装置等の設計の自由度が増加することができる。

本請求項４に記載の構成によれば、支持壁部が２箇所の固定ボス部の中間部において、案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることにより、固定的に設けられるチェーンガイドにおいて、チェーン走行面の反対側のスペースを小さくして剛性や耐久性を確保することが可能となるため、エンジンルーム等の設置スペースを小さくし、適用される装置等の設計の自由度が増加することができる。
また、支持壁部の案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びた部分が、チェーンの幅方向の離脱を防止するためのガイド壁として機能するため、案内シューに突出したリップを設ける必要がなく、案内シューを小さく形成し製造コストを低下させることができる。
本請求項５に記載の構成によれば、支持壁部が少なくとも固定ボス部近傍で案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられていることで、固定ボス部を案内シューのチェーン走行面から所定の距離離れた位置に形成でき、チェーン走行面から揺動ボス部に伝わる熱を減少させて、固定ボス部が熱によって変形し取付軸との隙間が拡大して振動等が発生することを防止することができる。
さらに、支持壁部が、チェーン走行方向の固定ボス部から中間部に至る間で、案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることで、全体にわたって支持壁部の幅を必要十分に確保することができるため、剛性や耐久性を充分に確保しつつ、エンジンルーム等の設置スペースを小さくし、適用される装置等の設計の自由度が増加することができる。
本請求項６に記載の構成によれば、支持壁部を補強することが可能となり、さらに剛性や耐久性を向上させることが可能となる

本発明の第１実施形態に係るチェーンガイド（揺動ガイド）の側面図。図１の（ａ）Ａ−Ａ断面図、および、（ｂ）従来例の同様の位置の断面図。本発明の第２実施形態に係るチェーンガイド（固定ガイド）の側面図。本発明の第２実施形態の変形例に係るチェーンガイド（固定ガイド）の側面図。従来のエンジンのタイミングシステムの説明図。従来のチェーンガイド（揺動ガイド）の側面図。従来のチェーンガイドの概略断面斜視図。

本発明は、走行するチェーンを摺動案内する案内シューと、該案内シューをチェーン走行方向に沿って支持するガイド本体とを備えたチェーンガイドであって、ガイド本体が、案内シューの幅方向両側方に設けられた支持壁部を有し、支持壁部のチェーン走行方向の少なくとも１箇所において、案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられており、簡単な構成で、構造をチェーン走行面の反対側に拡大することなく剛性や耐久性を向上させるとともに、部品点数を増加させることなく案内シューを小さく形成し、製造コストを低下させることが可能なものであれば、その具体的な構成はいかなるものであってもよい。
ガイド本体、案内シューは別体であっても一体で形成されていてもよく、また材質は、それぞれ、剛性、摺動特性、成形性、コスト等に応じて公知の適宜のものを選択すればよい。

本発明の第１実施形態に係るチェーンガイド（揺動ガイド）１００について図面に基づいて説明する。
本発明の第１実施形態に係るチェーンガイド１００は、タイミングシステムを有するエンジン内に揺動可能に軸支され、タイミングチェーンＣＨの走行をガイドして安定させるとともにテンショナＴによりチェーン側に押圧されて張力を適正に保持するものであり、図１、図２（ａ）に示すように、案内シュー１１０とガイド本体１２０とを備えている。

ガイド本体１２０は、支持壁部１２１を介して揺動可能に軸支される揺動ボス部１２３と、テンショナＴによりチェーン側に押圧される押圧部１２４とを有している。
支持壁部１２１は、案内シュー１１０の幅方向両側方に位置するように設けられており、押圧部１２４近傍では案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられ、揺動ボス部１２３から押圧部１２４近傍に至るまでと先端部近傍では案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーンと反対側に延びるように設けられている。
また、支持壁部１２１がチェーン側に延びる位置とチェーンと反対側の延びる位置の間では、支持壁部１２１は、案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられ、ガイド本体１２０の剛性や耐久性を満足する幅を維持するように連続的に形成されている。
また、支持壁部１２１の外側には補強リブ１２２が設けられ、ガイド本体１２０の剛性を高めている。

支持壁部１２１の案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーン側に延びた部分は、図２（ｂ）に示す公知の案内シュー５１０に設けられたリップ５１２の位置に存在し、リップと同様にタイミングチェーンＣＨの幅方向の離脱を防止するガイドとして作用する。
したがって、案内シュー１１０には、図２（ａ）に示すように、公知の案内シューと同様に、チェーン走行面１１１の両サイドにタイミングチェーンＣＨのプレートを案内するための段差は設けられているが、チェーン走行方向の全長にわたってリップは設けられていない。

以上のように構成された本実施形態に係るチェーンガイド１００によれば、案内シュー１１０の幅を狭くしリップを省略することで、製造コストを低下させることができる。
また、支持壁部１２１が押圧部１２４近傍において案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることで、図２（ａ）、（ｂ）に示すように、従来のチェーンガイド５００と比較して、チェーン走行面１１１の反対側で最もスペースの必要なチェーンテンショナＴの設置スペースを大きく確保することができ、エンジンルームの設置スペースによる制約を少なくすることができる。

また、支持壁部１２１が揺動ボス部１２３近傍で案内シュー１１０の幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられていることで、公知のチェーンガイドと同様に揺動ボス部１２３を案内シュー１１０のチェーン走行面１１１から所定の距離離れた位置に形成でき、チェーン走行面１１１から揺動ボス部１２３に伝わる熱を減少させて、揺動ボス部１２３が熱によって変形し揺動軸との隙間が拡大して振動等が発生することを防止することができる。
さらに、押圧部１２４と案内シュー１１０の距離が小さくなり、チェーンテンショナＴを動作させるオイルが案内シュー１１０に近い位置から流出してチェーン走行面１１１方向のオイルの供給量が増加し、案内シュー１１０を効果的に冷却できるとともにチェーン走行面１１１の摩耗を抑制することができる。

本発明の第２実施形態に係るチェーンガイド（固定ガイド）２００について図面に基づいて説明する。
本発明の第２実施形態に係るチェーンガイド２００は、タイミングシステムを有するエンジン内に固定され、タイミングチェーンＣＨの走行をガイドして安定させるものであり、図３に示すように、案内シュー２１０とガイド本体２２０とを備えている。
ガイド本体２２０は、支持壁部２２１を介してエンジン内に固定される２箇所の固定ボス部２２５を有している。
支持壁部２２１は、案内シュー２１０の幅方向両側方に位置するように設けられており、２箇所の固定ボス部２２５の中間部では案内シュー２１０の幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられ、２箇所の固定ボス部２２５近傍では案内シュー２１０の幅方向両側方からチェーンと反対側に延びるように設けられている。
また、支持壁部２２１の外側には補強リブ２２２が設けられ、ガイド本体２２０の剛性を高めている。

支持壁部２２１の案内シュー２１０の幅方向両側方からチェーン側に延びた部分は、前述の第１実施形態と同様に、タイミングチェーンＣＨの幅方向の離脱を防止するガイドとして作用するため、案内シュー２１０には、前述の第１実施形態と同様に、チェーン走行方向の全長にわたってリップは設けられていない。

図４は、本発明の第２実施形態の変形例に係るチェーンガイド３００を示す。
本変形例では、支持壁部３２１が、２箇所の固定ボス部３２５近傍の所定の位置までは案内シュー２１０の幅方向両側方からチェーンと反対側に延びるように設けられ、中間部では案内シュー３１０の幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられており、支持壁部３２１がチェーン側に延びる位置とチェーンと反対側の延びる位置の間では、支持壁部３２１は、案内シュー３１０の幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられ、ガイド本体３２０の剛性や耐久性を満足する幅を維持するように連続的に形成されている。
他の構成は、具体的な形状等は異なるが、前述の第２実施形態の係るチェーンガイド２００と同様である。

以上のように構成された本実施形態およびその変形例に係るチェーンガイド２００、３００によれば、案内シュー２１０、３１０の幅を狭くしリップを省略することで、製造コストを低下させることができる。
また、支持壁部２２１、３２１が２箇所の固定ボス部２２５、３２５の中間部で案内シュー２１０、３１０の幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることで、スペースを大きく確保することができ、エンジンルームの設置スペースによる制約を少なくすることができる。
例えば、従来タイミングチェーンの外周側にスペースが少なく、剛性の高い金属製のチェーンガイドを使用せざるを得なかったエンジン等に適用することが可能となる。

また、支持壁部２２１、３２１が固定ボス部２２５、３２５近傍で案内シュー２１０、３１０の幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられていることで、公知のチェーンガイドと同様に固定ボス部２２５、３２５を案内シュー２１０、３１０のチェーン走行面２１１、３１１から所定の距離離れた位置に形成でき、チェーン走行面２１１、３１１から固定ボス部２２５、３２５に伝わる熱を減少させて、固定ボス部２２５、３２５が熱によって変形し取付軸との隙間が拡大して振動等が発生することを防止することができる。

以上説明した各実施形態は、本発明に係るチェーンガイドの具体例であるが、本発明に係るチェーンガイドはこれらに限定されるものではなく、各構成部材の形状、位置、寸法、配置関係等、様々な変形が可能である。
例えば、各実施形態では、案内シュー１１０、２１０、３１０の全長にわたってリップを設けないものとしたが、支持壁部１２１がチェーンの反対側にのみ延びる位置にリップを設けるようにしてもよい。
また、前述した各実施形態は、タイミングシステムを有するエンジン内に設けられるものであるが、これに限定されず様々な機器類に適用可能である。
また、チェーンによる伝動機構に限らず、ベルト、ロープ等の類似の伝動機構に適用されてもよく、種々の産業分野において利用可能である。

１００、５００・・・チェーンガイド（揺動ガイド）
２００、３００、６００・・・チェーンガイド（固定ガイド）
１１０、２１０、３１０、５１０・・・案内シュー
１１１、５１１・・・走行面
１１２、５１２・・・リップ
１２０、２２０、３２０、５２０・・・ガイド本体
１２１、２２１、３２１、５２１・・・支持壁部
１２２、２２２、３２２、５２２・・・補強リブ
１２３、５２３・・・揺動ボス部
１２４、５２４・・・押圧部
２２５、３２５・・・固定ボス部
Ｅ・・・エンジンルーム
Ｓ１・・・駆動スプロケット
Ｓ２・・・従動スプロケット
ＣＨ・・・タイミングチェーン
Ｑ・・・取付軸
Ｐ・・・取付軸
Ｔ・・・チェーンテンショナ

Claims

走行するチェーンを摺動案内する案内シューと、該案内シューをチェーン走行方向に沿って支持するガイド本体とを備えたチェーンガイドであって、
前記ガイド本体が、前記案内シューの幅方向両側方に設けられた支持壁部を有し、
前記支持壁部のチェーン走行方向の少なくとも１箇所において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることを特徴とするチェーンガイド。
前記ガイド本体が、揺動可能に軸支される揺動ボス部と、他の押圧機構によりチェーン側に押圧される押圧部とを有し、
前記支持壁部が、少なくとも前記押圧部において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることを特徴とする請求項１に記載のチェーンガイド。
前記支持壁部が、少なくとも前記揺動ボス部近傍で前記案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられ、かつ、
前記支持壁部が、チェーン走行方向の揺動ボス部と前記押圧部との間の所定の位置で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることを特徴とする請求項２に記載のチェーンガイド。
前記ガイド本体が、長手方向の２箇所に固定的に支持される固定ボス部を有し、
前記支持壁部が、前記２箇所の固定ボス部の中間部において、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側に延びるように設けられていることを特徴とする請求項１に記載のチェーンガイド。
前記支持壁部が、少なくとも前記固定ボス部近傍で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーンと反対側にのみ延びるように設けられ、かつ、
前記支持壁部が、前記固定ボス部から前記２箇所の固定ボス部の中間部に至る間で、前記案内シューの幅方向両側方からチェーン側、および、チェーンと反対側の両方に延びるように設けられていることを特徴とする請求項４に記載のチェーンガイド。
前記支持壁部には、補強リブが設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のチェーンガイド。