JP2014074486A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液状流体センサと他部材と相対的な位置精度を向上させることのできる車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】蓋部材72は、装着状態で該蓋部材72の内部側と外部側とを連通するストレーナ挿入孔94aとセンサ挿入孔82を有し、オイルセンサ80はセンサ挿入孔82に挿入されて蓋部材72に固定される。また、ストレーナ挿入孔94aは、オイルを吸入する吸入口71aが形成される一端側がストレーナ収容室105内に配置され、ケース11の内部と外部とに亙って延在するオイル吸入路94の一部を構成する。そして、オイル吸入路94のストレーナ挿入孔94aから吸入口71aまでの流路は、蓋部材72に固定されるストレーナ71によって構成される。
【選択図】図11

Description

本発明は、車両用駆動装置に関し、より詳細には、センサを備える車両用駆動装置に関する。
特許文献1では、オイルパンの側壁の開口を閉じるようにオイルパン内に配置されたアダプタを備え、アダプタは、シール部材と環状の当て座とを介してオイルパンの側壁を貫通する複数の取付ねじによってオイルパンの側壁に油密に取り付けられている。また、このアダプタには、油面センサ、油温センサ、ヒータ等のいずれか一つのオイルパン用部品が油密に取り付けられることが開示されている。
実開平3−37215号公報
しかしながら、特許文献1では、アダプタに取り付けられたオイルパン用部品は一つのみであり、オイルパン用部品と他部材の相対的な位置については何ら考慮されていない。また、アダプタがオイルパンの側壁に内側から取り付けられているので、オイルパンが取り付けられた状態で外部からアダプタを取り外すことができないという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、液状流体センサと他部材と相対的な位置精度を向上させることのできる車両用駆動装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
車両の車輪(例えば、後述の実施形態の左後輪LWr、右後輪RWr)と動力伝達可能に接続される原動機(例えば、後述の実施形態の第1電動機2A、第2電動機2B)と、
前記原動機の冷却、前記原動機の潤滑、前記原動機と前記車輪との動力伝達経路の冷却、及び前記原動機と前記車輪との動力伝達経路の潤滑の少なくとも一つに供される液状流体を貯留する貯留部(例えば、後述の実施形態のストレーナ収容室105)を有し、内部と外部とを連通する開口(例えば、後述の実施形態の前方開口部105a)と、を有する筐体(例えば、後述の実施形態のケース11)と、
前記開口に着脱可能に設けられるとともに装着状態で前記開口を閉塞する、前記筐体の一部を構成する蓋部材(例えば、後述の実施形態の蓋部材72)と、
検出部(例えば、後述の実施形態の検温部80b)が前記貯留部内に配置され、前記液状流体の性状を検出する液状流体センサ(例えば、後述の実施形態のオイルセンサ80)と、を備える車両用駆動装置(例えば、後述の実施形態の後輪駆動装置1)であって、
前記蓋部材は、前記装着状態で該蓋部材の内部側と外部側とを連通する連通孔(例えば、後述の実施形態のストレーナ挿入孔94a、センサ挿入孔82)を少なくとも二つ有し、
前記液状流体センサは前記連通孔の一方である第1連通孔(例えば、後述の実施形態のセンサ挿入孔82)に挿入されて前記蓋部材に固定され、
前記連通孔の他方である第2連通孔(例えば、後述の実施形態のストレーナ挿入孔94a)は、前記液状流体を吸入する吸入口(例えば、後述の実施形態の吸入口71a)が形成される一端側が前記貯留部内に配置されるとともに、前記筐体の内部と外部とに亙って延在する流体流路(例えば、後述の実施形態のオイル吸入路94)の一部を構成し、
前記流体流路の前記第2連通孔から前記吸入口までの内部側流体流路は、前記蓋部材に固定される別体部材(例えば、後述の実施形態のストレーナ71)によって構成されることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加えて、
前記液状流体センサと前記別体部材とは、鉛直方向視で互いにオーバーラップするように配置されることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、
前記液状流体センサと前記別体部材とは、水平方向視で互いにオーバーラップするように配置されることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加えて、
前記液状流体センサは、前記別体部材よりも下方に配置されることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記別体部材は、前記液状流体センサと対向する位置に凹部(例えば、後述の実施形態の凹部71b)を有し、
該凹部内に前記液状流体センサの少なくとも一部が配置されることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記液状流体センサよりも前記吸入口を、前記貯留部の鉛直方向視での中央部寄りに配置することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載の構成に加えて、
前記液状流体センサの前記検出部の最下部と前記貯留部の底面(例えば、後述の実施形態の底壁103)との距離と、前記吸入口の最下部と前記貯留部の前記底面との距離と、が略等しくなるように前記液状流体センサ及び前記別体部材を配置することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の構成に加えて、
前記液状流体センサは前記蓋部材の前記外部側に固定されるとともに、前記別体部材は前記蓋部材の内部側に固定されることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の構成に加えて、
前記開口を、前記筐体の水平方向を向く面に形成し、
前記蓋部材を該水平方向を向く面に装着することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の構成に加えて、
前記液状流体センサと前記別体部材とは、前記蓋部材の筐体固定部(例えば、後述の実施形態のケース固定部72a)を投影したの外縁投影領域内に収まるように形成されることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の構成に加えて、
前記別体部材は、前記液状流体をろ過するろ過材を備えることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の構成に加えて、
前記蓋部材の前記外部側に、前記第2連通孔と連通し前記液状流体を供給する液状流体供給装置(例えば、後述の実施形態の電動オイルポンプ70)が固定されることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の構成に加えて、
前記蓋部材に、前記液状流体供給装置と連通する液状流体流路(例えば、後述の実施形態の油圧回路99)内に配設される弁部材(例えば、後述の実施形態の低圧油路切替弁73、ブレーキ油路切替弁74、リリーフ弁84)が固定されることを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれかに記載の構成に加えて、
前記筐体は、前記原動機を収容することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、液状流体センサと別体部材の2部材がともに蓋部材に固定されるので、3部材を一体的に取り扱うことできる。従って、3部材の相対位置関係を確定させてから、貯留部内に配置することができ、液状流体センサと別体部材の位置決め精度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、水平方向の幅を抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、鉛直方向の高さを抑制できる。また、吸入口と液状流体センサとを同一高さに配置できる。
請求項4に記載の発明によれば、油面の変動が別体部材によって抑制され、別体部材の下方の液状流体センサが配置される位置にオイルが滞留しやすく、液状流体センサの検出精度が向上する。
請求項5に記載の発明によれば、液状流体センサと別体部材の2部材をより近接して配置でき、鉛直方向視でオーバーラップした状態でも2部材を略同一高さに配置することができる。
請求項6に記載の発明によれば、液状流体センサも吸入口も油面上への露出は避けたいが、相対的に液状流体センサの方が露出に対する耐性が高いので、吸入口を油面の変動の小さい中央部寄りに配置することでエアの吸入を抑制できる。
請求項7に記載の発明によれば、貯留部の底面からの適切な距離を確保することで、装着時における底面への接触を回避することができるとともに、デッドスペースを削減できる。
請求項8に記載の発明によれば、液状流体センサと別体部材の2部材の固定位置を外部と内部とに振り分けることで、部材の固定部同士の干渉を避けることができる。
請求項9に記載の発明によれば、液状流体センサが筐体の下方を避けて配置されるので、液状流体センサに対しての外部からの損傷を抑制できる。また、液状流体センサが筐体の上方を避けて配置されるので、筐体の上方に配置されるフロア等の部材をより低い位置に配置することができる。
請求項10に記載の発明によれば、別体部材を開口から挿入して蓋部材を開口に装着するとき、液状流体センサと別体部材の2部材が筐体と干渉しにくい。
請求項11に記載の発明によれば、ろ過材も蓋部材と一体的に扱うことができるので、筐体から蓋部材を外し、蓋部材から別体部材を外すことで、ろ過材の整備・交換が容易となる。
請求項12に記載の発明によれば、液状流体センサと別体部材と液状流体供給装置と蓋部材の4部材を一体的に取り扱うことができる。
請求項13に記載の発明によれば、弁部材も含めた5部材を一体的に取り扱うことができる。
本発明に係る車両用駆動装置を搭載可能な車両の一実施形態であるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。 図10に示すII−II線に沿った、一実施形態の後輪駆動装置の縦断面図である。 図2に示す後輪駆動装置の上部部分拡大断面図である。 図1の車両用駆動装置がフレームに搭載された状態を示す斜視図である。 電動オイルポンプが取り外された後輪駆動装置の分解斜視図である。 電動オイルポンプ及びストレーナが取り付けられた蓋部材を内部側から見た斜視図である。 ストレーナを取り外した蓋部材を内部側から見た図である。 図6のVIII−VIII線に沿った電動オイルポンプの断面図である。 オイルの流れを模式的に示す後輪駆動装置の正面図である。 オイル吸入路を通る鉛直面で切断した後輪駆動装置の部分断面図である。 オイルセンサを通る鉛直面で切断した後輪駆動装置の部分断面図である。 (a)センサカバーを取り付けたオイルセンサ近傍の正面図であり、(b)センサカバーを取り外したオイルセンサ近傍の正面図である。 (a)センサカバーを取り付けたオイルセンサ近傍の斜視図であり、(b)センサカバーを取り外したオイルセンサ近傍の斜視図である。 センサカバーの斜視図である。 後輪駆動装置の電動機等の冷却及び/または潤滑を行うための油圧回路図である。
本発明に係る車両用駆動装置は、電動機を車輪駆動用の駆動源とするものであり、例えば、図1に示すような駆動システムの車両に用いられる。以下の説明では車両用駆動装置を後輪駆動用として用いる場合を例に説明するが、前輪駆動用に用いてもよい。
図1に示す車両3は、内燃機関4と電動機5が直列に接続された駆動装置6(以下、前輪駆動装置と呼ぶ。)を車両前部に有するハイブリッド車両であり、この前輪駆動装置6の動力がトランスミッション7を介して前輪Wfに伝達される一方で、この前輪駆動装置6と別に車両後部に設けられた駆動装置1(以下、後輪駆動装置と呼ぶ。)の動力が後輪Wr(RWr、LWr)に伝達されるようになっている。前輪駆動装置6の電動機5と後輪Wr側の後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bは、バッテリ9に接続され、バッテリ9からの電力供給と、バッテリ9へのエネルギー回生が可能となっている。図1中、符号8は車両全体を制御するための制御装置である。
先ず、本発明に係る一実施形態の車両用駆動装置について、図2〜図15に基づいて説明する。
図2は、後輪駆動装置1の全体の縦断面図を示すものであり、図3は、図2の上部部分拡大断面図である。同図において、符号11は、後輪駆動装置1のケースであり、ケース11は、車幅方向略中央部に配置される中央ケース11Mと、中央ケース11Mを挟むように中央ケース11Mの左右に配置される側方ケース11A、11Bと、から構成され、全体が略円筒状に形成される。ケース11の内部には、後輪Wr用の車軸10A、10Bと、車軸駆動用の第1及び第2電動機2A、2Bと、この第1及び第2電動機2A、2Bの駆動回転を減速する第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとが、同一軸線上にそれぞれ並んで配置されている。この車軸10A、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aは左後輪LWrを駆動制御し、車軸10B、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは右後輪RWrを駆動制御する。車軸10A、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aと、車軸10B、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは、ケース11内で車幅方向に左右対称に配置されている。左後輪LWrは、第1電動機2Aに対して第1遊星歯車式減速機12Aと反対側に位置し、右後輪RWrも、第2電動機2Bに対して第2遊星歯車式減速機12Bと反対側に位置する。
側方ケース11A、11Bの中央ケース11M側には、それぞれ径方向内側に延びる隔壁18A、18Bが設けられ、側方ケース11A、11Bと隔壁18A、18Bとの間には、それぞれ第1及び第2電動機2A、2Bが配置される。また、中央ケース11Mと隔壁18A、18Bとに囲まれた空間には、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bが配置されている。なお、図2に示すように、本実施形態では、左側方ケース11Aと中央ケース11Mは、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aを収容する第1ケース11Lを構成し、また、右側方ケース11Bと中央ケース11Mは、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bを収容する第2ケース11Rを構成している。そして、第1ケース11Lは、第1電動機2Aと動力伝達経路の少なくとも一方の潤滑及び/又は冷却に供される液状流体としてのオイルを貯留する左貯留部RLを有し、第2ケース11Rは、第2電動機2Bと動力伝達経路の少なくとも一方の潤滑及び/又は冷却に供されるオイルを貯留する右貯留部RRを有する。左貯留部RLと右貯留部RRは、車幅方向に並んで配置され、後述する左中連通路107とストレーナ収容室105と右中連通路(図示せず)とを介して連通している。そして、ケース11は、図4に示すように、車両3の骨格となるフレームの一部であるフレーム部材13の支持部13a、13bと、不図示の駆動装置1のフレームで支持されている。支持部13a、13bは、車幅方向でフレーム部材13の中心に対し左右に設けられている。また、図中の矢印は、後輪駆動装置1が車両に搭載された状態における位置関係を示している。
後輪駆動装置1には、ケース11の内部と外部を連通するブリーザ装置40が設けられ、内部の空気が過度に高温・高圧とならないように内部の空気をブリーザ室41を介して外部に逃がすように構成される。ブリーザ室41は、ケース11の鉛直方向上部に配置され、中央ケース11Mの外壁と、中央ケース11M内に左側方ケース11A側に略水平に延設された第1円筒壁43と、右側方ケース11B側に略水平に延設された第2円筒壁44と、第1及び第2円筒壁43、44の内側端部同士をつなぐ左右分割壁45と、第1円筒壁43の左側方ケース11A側先端部に当接するように取り付けられたバッフルプレート47Aと、第2円筒壁44の右側方ケース11B側先端部に当接するように取り付けられたバッフルプレート47Bと、により形成された空間により構成される。
ブリーザ室41の下面を形成する第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45は、第1円筒壁43が第2円筒壁44より径方向内側に位置し、左右分割壁45が、第2円筒壁44の内側端部から縮径しつつ屈曲しながら第1円筒壁43の内側端部まで延設され、さらに径方向内側に延設されて略水平に延設された第3円筒壁46に達する。第3円筒壁46は、第1円筒壁43と第2円筒壁44の両外側端部より内側に且つその略中央に位置している。
中央ケース11Mには、バッフルプレート47A、47Bが、第1円筒壁43と中央ケース11Mの外壁との間の空間又は第2円筒壁44と中央ケース11Mの外壁との間の空間を第1遊星歯車式減速機12A又は第2遊星歯車式減速機12Bからそれぞれ区画するように固定されている。
また、中央ケース11Mには、ブリーザ室41と外部とを連通する外部連通路49がブリーザ室41の鉛直方向上面に接続される。外部連通路49のブリーザ室側端部49aは、鉛直方向下方を指向して配置されている。従って、オイルが外部連通路49を通って外部に排出されるのが抑制される。
第1及び第2電動機2A、2Bは、ステータ14A、14Bがそれぞれ側方ケース11A、11Bに固定され、このステータ14A、14Bの内周側に環状のロータ15A、15Bが回転可能に配置されている。ロータ15A、15Bの内周部には車軸10A、10Bの外周を囲繞する円筒軸16A、16Bが結合され、この円筒軸16A、16Bが車軸10A、10Bと同軸上に相対回転可能となるように側方ケース11A、11Bの端部壁17A、17Bと隔壁18A、18Bに軸受19A、19Bを介して支持されている。また、円筒軸16A、16Bの一端側の外周であって端部壁17A、17Bには、ロータ15A、15Bの回転位置情報を第1及び第2電動機2A、2Bの制御コントローラ(図示せず)にフィードバックするためのレゾルバ20A、20Bが設けられている。ステータ14A、14B、及びロータ15A、15Bを含む第1及び第2電動機2A、2Bは、同一半径を有し、第1及び第2電動機2A、2Bは互いに鏡面対称に配置される。また、車軸10A及び円筒軸16Aは、第1電動機2A内を貫通して、第1電動機2Aの両端部から延出しており、車軸10B及び円筒軸16Bも、第2電動機2B内を貫通して、第2電動機2Bの両端部から延出している。
また、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bは、サンギヤ21A、21Bと、サンギヤ21A、21Bの外周側に位置するリングギヤ24A、24Bと、これらサンギヤ21A、21Bとリングギヤ24A、24Bに噛合する複数のプラネタリギヤ22A、22Bと、これらのプラネタリギヤ22A、22Bを支持するプラネタリキャリア23A、23Bと、を備え、サンギヤ21A、21Bから第1及び第2電動機2A、2Bの駆動力が入力され、減速された駆動力がプラネタリキャリア23A、23Bを通して車軸10A、10Bに出力されるようになっている。
サンギヤ21A、21Bは円筒軸16A、16Bに一体に形成されている。また、プラネタリギヤ22A、22Bは、サンギヤ21A、21Bに直接噛合される大径の第1ピニオン26A、26Bと、この第1ピニオン26A、26Bよりも小径の第2ピニオン27A、27Bを有する2連ピニオンであり、これらの第1ピニオン26A、26Bと第2ピニオン27A、27Bが同軸にかつ軸方向にオフセットした状態で一体に形成されている。このプラネタリギヤ22A、22Bはニードルベアリング31A、31Bを介してプラネタリキャリア23A、23Bのピニオンシャフト32A、32Bに支持され、プラネタリキャリア23A、23Bは、軸方向内側端部が径方向内側に伸びて車軸10A、10Bにスプライン嵌合され一体回転可能に支持されるとともに、軸受33A、33Bを介して隔壁18A、18Bに支持されている。
リングギヤ24A、24Bは、その内周面が小径の第2ピニオン27A、27Bに噛合されるギヤ部28A、28Bと、ギヤ部28A、28Bより小径でケース11の中間位置で互いに対向配置される小径部29A、29Bと、ギヤ部28A、28Bの軸方向内側端部と小径部29A、29Bの軸方向外側端部を径方向に連結する連結部30A、30Bとを備えて構成されている。
ギヤ部28A、28Bは、中央ケース11Mの左右分割壁45の内径側端部に形成された第3円筒壁46を挟んで軸方向に対向している。小径部29A、29Bは、その外周面がそれぞれ後述する一方向クラッチ50のインナーレース51とスプライン嵌合し、リングギヤ24A、24Bは一方向クラッチ50のインナーレース51と一体回転するように互いに連結されて構成されている。
第2遊星歯車式減速機12B側であって、ケース11を構成する中央ケース11Mの第2円筒壁44とリングギヤ24Bのギヤ部28Bとの間には、リングギヤ24Bに対する制動手段を構成する油圧ブレーキ60が第1ピニオン26Bと径方向でオーバーラップし、第2ピニオン27Bと軸方向でオーバーラップするように配置されている。油圧ブレーキ60は、第2円筒壁44の内周面にスプライン嵌合された複数の固定プレート35と、リングギヤ24Bのギヤ部28Bの外周面にスプライン嵌合された複数の回転プレート36が軸方向に交互に配置され、これらのプレート35,36が環状のピストン37によって締結及び解放操作されるようになっている。ピストン37は、中央ケース11Mの左右分割壁45と第3円筒壁46間に形成された環状のシリンダ室に進退自在に収容されており、さらに第3円筒壁46の外周面に設けられた受け座38に支持される弾性部材39によって、常時、固定プレート35と回転プレート36とを解放する方向に付勢される。
また、さらに詳細には、左右分割壁45とピストン37の間はオイルが直接導入される作動室Sとされ、作動室Sに導入されるオイルの圧力が弾性部材39の付勢力に勝ると、ピストン37が前進(右動)し、固定プレート35と回転プレート36とが相互に押し付けられて締結することとなる。また、弾性部材39の付勢力が作動室Sに導入されるオイルの圧力に勝ると、ピストン37が後進(左動)し、固定プレート35と回転プレート36とが離間して解放することとなる。なお、油圧ブレーキ60は液状流体供給装置としての電動オイルポンプ70(図4他参照)に接続されている。
この油圧ブレーキ60の場合、固定プレート35がケース11を構成する中央ケース11Mの左右分割壁45から伸びる第2円筒壁44に支持される一方で、回転プレート36がリングギヤ24Bのギヤ部28Bに支持されているため、両プレート35、36がピストン37によって押し付けられると、両プレート35、36間の摩擦締結によってリングギヤ24Bに制動力が作用し固定される。その状態からピストン37による締結が解放されると、リングギヤ24Bの自由な回転が許容される。なお、上述したように、リングギヤ24A、24Bは互いに連結されているため、油圧ブレーキ60が締結することによりリングギヤ24Aにも制動力が作用し固定され、油圧ブレーキ60が解放することによりリングギヤ24Aも自由な回転が許容される。
また、軸方向で対向するリングギヤ24A、24Bの連結部30A、30B間にも空間部が確保され、その空間部内に、リングギヤ24A、24Bに対し一方向の動力のみを伝達し他方向の動力を遮断する一方向クラッチ50が配置されている。一方向クラッチ50は、インナーレース51とアウターレース52との間に多数のスプラグ53を介在させたものであって、そのインナーレース51がスプライン嵌合によりリングギヤ24A、24Bの小径部29A、29Bと一体回転するように構成されている。またアウターレース52は、第3円筒壁46により位置決めされるとともに、回り止めされている。
一方向クラッチ50は、車両3が第1及び第2電動機2A、2Bの動力で前進する際に係合してリングギヤ24A、24Bの回転をロックするように構成されている。より具体的に説明すると、一方向クラッチ50は、第1及び第2電動機2A、2B側の順方向(車両3を前進させる際の回転方向)の回転動力が後輪Wr側に入力されるときに係合状態となるとともに第1及び第2電動機2A、2B側の逆方向の回転動力が後輪Wr側に入力されるときに非係合状態となり、後輪Wr側の順方向の回転動力が第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに非係合状態となるとともに後輪Wr側の逆方向の回転動力が第1及び第2電動機2A、2B側に入力されるときに係合状態となる。
このように本実施形態の後輪駆動装置1では、第1及び第2電動機2A、2Bと後輪Wrとの動力伝達経路上に一方向クラッチ50と油圧ブレーキ60とが並列に設けられている。なお、油圧ブレーキ60は、車両の走行状態や一方向クラッチ50の係合・非係合状態に応じて、電動オイルポンプ70から供給されるオイルの圧力により、解放状態、弱締結状態、締結状態に制御される。例えば、車両3が第1及び第2電動機2A、2Bの力行駆動により前進する時(低車速時、中車速時)は、一方向クラッチ50が締結するため動力伝達可能な状態となるが油圧ブレーキ60が弱締結状態に制御されることで、第1及び第2電動機2A、2B側からの順方向の回転動力の入力が一時的に低下して一方向クラッチ50が非係合状態となった場合にも、第1及び第2電動機2A、2B側と後輪Wr側とで動力伝達不能になることが抑制される。また、車両3が内燃機関4及び/又は電動機5の力行駆動により前進する時(高車速時)は、一方向クラッチ50が非係合となりさらに油圧ブレーキが解放状態に制御されることで、第1及び第2電動機2A、2Bの過回転が防止される。一方、車両3の後進時や回生時には、一方向クラッチ50が非係合となるため油圧ブレーキ60が締結状態に制御されることで、第1及び第2電動機2A、2B側からの逆方向の回転動力が後輪Wr側に出力され、又は後輪Wr側の順方向の回転動力が第1及び第2電動機2A、2B側に入力される。
また、図5及び図9に示すように、中央ケース11Mの第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45の外周面は、ブリーザ室41を形成する以外の部分において外部に露出しており、第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45の外周面には、その軸方向両端部から半径方向に張り出した一対の張り出し部101,102が形成されている。
そして、第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45の斜め前方且つ下方には、第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45の外周面、これらの外周面の下方に形成される後壁100(図11参照)、この後壁100の下方から前方へ延出する底壁103、これらの外周面の中間部から前方に延出する上壁104、及び一対の張り出し部101,102とによって、後述のストレーナ71を収容する略四角筒状のストレーナ収容室105が形成されている。このストレーナ収容室105を構成する、一対の張り出し部101,102、底壁103、及び上壁104の先端面は、蓋部材固定部105bをなし、外部側に向かって中央ケース11Mの水平方向を向く面である前方に開口する前方開口部105aの外縁を形成する。前方開口部105aを電動オイルポンプ70が取り付けられる蓋部材72によって閉塞して、オイルを充填すると、第1及び第2電動機2A、2Bのロータ15A、15Bの下端が油没しない程度の油面高さ(図2中、符合H)になる。このとき、ストレーナ収容室105の下半分程度がオイルで満たされた貯留部となる。即ち、前方開口部105aは、ストレーナ収容室105の貯留部と重なる位置に形成され、蓋部材72は貯留部の壁面を構成する。
ストレーナ収容室105を形成する一対の張り出し部101,102には、左貯留部RLとストレーナ収容室105とを連通する左中連通路としての貫通孔107a,107bと、右貯留部RRとストレーナ収容室105とを連通する右中連通路としての2つの貫通孔(図示せず)とがそれぞれ形成されている。これにより、左貯留部RLと右貯留部RRは、左中連通路としての貫通孔107a,107bとストレーナ収容室105と該貫通孔107a,107bに対応する右中連通路としての2つの貫通孔(図示せず)とにより形成される第1左右連通路FPを介して連通する。
下方の後壁100には、一端がストレーナ収容室105に臨んで前後方向に貫通するドレン通路111が形成されており、ドレン通路111の後方の他端は、オイルを外部に排出する排液口(図示せず)を形成している。この排液口は、ドレンボルト(図示せず)によって閉塞されており、ドレンボルトを取り外すことでオイルを外部に排出する。また、下方の後壁100には、ドレン通路111と交差して車幅方向に貫通し、左貯留部RLと右貯留部RRとを連通する第2左右連通路SPが形成されている。従って、第2左右連通路SPは、ストレーナ収容室105を含んで構成される第1左右連通路FPと並列に形成される。
図6及び図7に示すように、ケース11の一部を構成する蓋部材72には、蓋部材固定部105bと対応するように、略四角形状の端面を有するケース固定部72aが設けられる。また、蓋部材72には、ケース固定部72aより内側に後述するストレーナ71を挿入するストレーナ挿入孔94aとオイル温度を検出するオイルセンサ80を挿入するセンサ挿入孔82とが穿設されて内部側と外部側とを連通する。蓋部材72の車幅方向略中央にセンサ挿入孔82が形成されることで、センサ挿入孔82に挿入されるオイルセンサ80は、第1左右連通路FPの車幅方向略中央に配置されることになる。
ストレーナ71は、内部(後方)側から蓋部材72のストレーナ挿入孔94aに挿入され、後述する油路形成カバー96を蓋部材72に締結するボルト69で共締めされることで、蓋部材72のみに着脱可能に固定されている。ストレーナ71は、不図示のろ過材を内蔵し、その下面に設けられた吸入口71aから吸入されたオイルの異物を除去し、異物が除去されたオイルは、電動オイルポンプ70へと送られる。即ち、蓋部材72に固定されるストレーナ71により、電動オイルポンプ70へオイルを供給するためにケース11の内部と外部とに亘って延在するオイル吸入路94のうち、ストレーナ挿入孔94aから吸入口71aまでの内部側流体流路が形成される。
電動オイルポンプ70及び蓋部材72とともにオイル吸入路94を構成するストレーナ71は、蓋部材72のケース固定部72aよりも内部側に延出しており、ストレーナ71の吸入口71aは、蓋部材72がケース11に固定された取付状態において、第1左右連通路FPを構成するストレーナ収容室105の貯留部内に位置する。図8に示すように、電動オイルポンプ70及び蓋部材72には、オイル吸入路94と並列に電動オイルポンプ70から第1及び第2電動機2A、2B及び第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bへオイルを供給するオイル吐出路95が形成されている。
蓋部材72の外部側面には、オイル吸入路94及びオイル吐出路95よりも下方に、後方側に凹状に窪んだセンサ収容空間SS(図11〜図13参照)が確保されている。言い換えると、蓋部材72のセンサ挿入孔82の上方から、電動オイルポンプ70側に台座部87が延出するように形成されている。この台座部87には、電動オイルポンプ70のフランジ部88が当接して固定される。センサ収容空間SSには、オイル温度を検出するオイルセンサ80が蓋部材72にボルト89で外部(前方)側から固定され、オイルセンサ80のセンサ基部80aが蓋部材72から外部側に露出し、先端側に位置する検温部80bがセンサ挿入孔82を通ってストレーナ収容室105に位置している。即ち、第1左右連通路FPを構成するストレーナ収容室105の貯留部内に、オイルセンサ80が配置されている。
ストレーナ収容室105に位置するオイルセンサ80の検温部80bは、図11に示すように、ストレーナ71の下方で、且つ、ストレーナ71の下面前方に形成された凹部71b内に一部が位置すると共に、ストレーナ71の下面に設けられた吸入口71aに近接して配置される。また、オイルセンサ80の検温部80bの最下部と貯留部の底壁103との距離t1と、吸入口71aの最下部と貯留部の底壁103との距離t2と、が略等しくなっている。
吸入口71aと検温部80bは、底壁103に近すぎると底壁103と干渉するおそれがあるとともに、抵抗が増加して吸引性能が悪化したり、底壁103の温度の影響を受けやすくなる。一方で、底壁103から遠すぎると油面上に露出するおそれが高くなる。しかしながら、蓋部材72に予めオイルセンサ80とストレーナ71を取り付けることで、底壁103に対するこれらの相対的な位置ずれが発生しづらくなり、これらの部材を適切な位置に配置することが可能となる。
このように蓋部材72には、外部側にオイルセンサ80が固定されるとともに、内部側にストレーナ71が固定される。そして、オイルセンサ80とストレーナ71とは、鉛直方向視で互いにオーバーラップするように配置され、且つ、水平方向視で互いにオーバーラップするように配置される。これらストレーナ71及びオイルセンサ80は、図7に示すように、前後方向視で、蓋部材72のケース固定部72aを投影した外縁投影領域内に納まるように形成されている。
また、ストレーナ71の吸入口71aは、図11に示すように、オイルセンサ80よりも鉛直方向視で貯留部の中央部寄りに位置する。貯留部の中央部は、周縁部に比べ油面変動が相対的に小さいため、中央部寄りにストレーナ71を配置することでエアの噛み込みが抑制される。なお、オイルセンサ80も油面から露出することは好ましくないため底壁103近傍に配置されているが、露出に対する耐性は吸入口71aよりも高い。
図5に示すように、電動オイルポンプ70は、蓋部材72の前方に位置するようにフランジ部88が蓋部材72の外部側の台座部87に当接するように複数のボルト145で取り付けられる。さらに、蓋部材72に形成されたケース固定部72aと、ストレーナ収容室105の前方開口部105aに形成された蓋部材固定部105bとを複数のボルト106で取り付けることで、電動オイルポンプ70はストレーナ収容室105の前方に取り付けられる。図11に示すように、台座部87の最外端(前方端部)は、取付状態のセンサ基部80aの最外端と略同じ位置に位置している。なお、台座部87の最外端は、取付状態のセンサ基部80aの最外端よりも外部(前方)側に位置していてもよい。このように台座部87を前方に延出させることで、台座部87がオイルセンサ80の上方を覆うことになる。
台座部87に固定される電動オイルポンプ70のフランジ部88は、下端がセンサ基部80aの上端よりも下方に位置し、電動オイルポンプ70をケース11に取り付けた取付状態において、センサ基部80aの前方上部を覆っている。また、電動オイルポンプ70のポンプケース91の下端もセンサ基部80aの上端よりも下方に位置し、センサ基部80aの前方上部を覆っている。
ケース11には、さらにセンサ基部80aの前方及び下方を覆うセンサカバー130がボルト140で取り付けられている。センサカバー130は、図11〜図14に示すように、前面壁131がフランジ部88と水平方向視でオーバーラップするように上方に延出し、フランジ部88より外部(前方)側且つポンプケース91より内部(後方)側に配置され、底面壁132が前面壁131から後方に略直交するように屈曲して形成されている。センサ基部80aの下方を覆う底面壁132には、台座部87の下方に位置するライン圧検出穴98を塞ぐ検圧用閉塞ボルト141を避けるように切り欠き133が形成されている。従って、検圧時には電動オイルポンプ70及びセンサカバー130を取り付けた状態で検圧用閉塞ボルト141を締緩することができる。センサカバー130には、前面壁131と底面壁132に直交する側壁134にセンサケーブル80cを保持する凹溝135が形成され、凹溝135に保持されたセンサケーブル80cの下方に保護プレート136が側壁134から延設されている。さらに、センサカバー130を取り付けるボルト140が挿通するボルト穴137が穿設された固定プレート138が側壁134から立設されている。
図6及び7に戻って、蓋部材72の内部側には、蓋部材72とともに、後述する油圧回路99の電動オイルポンプ70と連通する油路の一部を画成する油路形成カバー96がボルト69によって固定されている。蓋部材72と油路形成カバー96との間には、下から順に、後述する低圧油路切替弁73、ブレーキ油路切替弁74、リリーフ弁84が配置されている。図10に示すように、蓋部材72を介して油路形成カバー96の反対側には、ソレノイド弁83が取り付けられており、通電によって、低圧油路切替弁73とブレーキ油路切替弁74との間に設けられた後述するパイロット油路81の連通・遮断を行う。
電動オイルポンプ70は、いわゆる、トロコイドポンプであり、位置センサレス・ブラシレス直流モータからなる電動機90によって駆動され、高圧モードと低圧モードの少なくとも2つのモードで運転可能となっており、PID制御で制御されている。そして、図8に示す吸引部93に設けられた図示しないインナーロータまたはアウターロータを回転することで吐出量を調整しながら、ストレーナ71から電動オイルポンプ70内及び蓋部材72に設けられたオイル吸入路94に流入したオイルを電動オイルポンプ70内及び蓋部材72に設けられたオイル吐出路95に吐出する。
油路形成カバー96には、図6、図7及び図10に示すように、ストレーナ収容室105内で、中央ケース11Mの外周面に形成された、後述するブレーキ油路77の作動室用ポート108aと、第1及び第2電動機2A、2B及び第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの冷却/潤滑用ポート108bにそれぞれ接続される、2つの出口パイプ97a、97bが取り付けられている。
これら出口パイプ97a、97bは、上述したように、電動オイルポンプ70が取り付けられた蓋部材72がストレーナ収容室105の前方開口部105aに取り付けられた状態において、作動室用ポート108aと、冷却/潤滑用ポート108bとにそれぞれ接続される。また、同時に、ストレーナ収容室105の貯留部と重なる位置に形成された前方開口部105aは蓋部材72によって閉塞され、油路形成カバー96を含む蓋部材72の内壁面は、ストレーナ収容室105の壁面を構成する。
また、ケース11には、作動室用ポート108aから作動室Sまで連通するブレーキ油路77(図15参照)が形成されるとともに、冷却/潤滑用ポート108bから中央ケース11Mの前部で鉛直方向に延びる前方鉛直油路109と、前方鉛直油路109から左右に分岐し、各ケース11A,11B,11Mの前方を水平方向にそれぞれ延びる前方水平油路110A、110Bと、が形成されている。これにより、第1及び第2電動機2A、2Bへオイルを供給するとともに、車軸10A、10B内を経由して第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bにオイルを供給する。
次に、図15を参照して、上述した第1及び第2電動機2A、2Bの冷却及び/または潤滑と、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの潤滑とを行う油圧回路99について説明する。
油圧回路99は、ストレーナ収容室105に配設したストレーナ71から吸入され、電動オイルポンプ70から吐出されるオイルを低圧油路切替弁73とブレーキ油路切替弁74とを介して油圧ブレーキ60の作動室Sに給油可能に構成されるとともに、低圧油路切替弁73を介して第1及び第2電動機2A、2B及び第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの潤滑や冷却が必要な部位(以下、被潤滑・冷却部とも称す)に供給可能に構成される。なお、油圧回路99には、ブレーキ油路77の油圧等を検出するセンサ92が設けられている。
低圧油路切替弁73は、ライン油路75を構成する電動オイルポンプ70側の第1ライン油路75aと、ライン油路75を構成するブレーキ油路切替弁74側の第2ライン油路75bと、被潤滑・冷却部に連通する第1低圧油路76aと、被潤滑・冷却部に連通する第2低圧油路76bと、に接続される。また、低圧油路切替弁73は、第1ライン油路75aと第2ライン油路75bとを常時連通させるとともにライン油路75を第1低圧油路76a又は第2低圧油路76bに選択的に連通させる弁体73aと、弁体73aをライン油路75と第1低圧油路76aとを連通する方向(図15において右方)へ付勢するスプリング73bと、弁体73aをライン油路75の油圧によってライン油路75と第2低圧油路76bとを連通する方向(図15において左方)へ押圧する油室73cと、を備える。従って、弁体73aは、スプリング73bによってライン油路75と第1低圧油路76aとを連通する方向(図15において右方)へ付勢されるとともに、図中右端の油室73cに入力されるライン油路75の油圧によってライン油路75と第2低圧油路76bとを連通する方向(図15において左方)へ押圧される。
ここで、スプリング73bの付勢力は、電動オイルポンプ70が低圧モードで運転中に油室73cに入力されるライン油路75の油圧では、弁体73aが移動せずライン油路75を第2低圧油路76bから遮断し第1低圧油路76aに連通させるように設定され(以下、この弁体73aの位置を低圧側位置と呼ぶ。)、電動オイルポンプ70が高圧モードで運転中に油室73cに入力されるライン油路75の油圧では、弁体73aが移動してライン油路75を第1低圧油路76aから遮断し第2低圧油路76bに連通させるように設定されている(以下、この弁体73aの位置を高圧側位置と呼ぶ。)。
ブレーキ油路切替弁74は、ライン油路75を構成する第2ライン油路75bと、油圧ブレーキ60に接続されるブレーキ油路77と、ハイポジションドレン78を介してオイル貯留部79と、に接続される。また、ブレーキ油路切替弁74は、第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを連通・遮断させる弁体74aと、弁体74aを第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを遮断する方向(図15において右方)へ付勢するスプリング74bと、弁体74aをライン油路75の油圧によって第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを連通する方向(図15において左方)へ押圧する油室74cと、を備える。従って、弁体74aは、スプリング74bによって第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを遮断する方向(図15において右方)へ付勢されるとともに、油室74cに入力されるライン油路75の油圧によって第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを連通する方向(図15において左方)へ押圧可能にされる。
スプリング74bの付勢力は、電動オイルポンプ70が低圧モード及び高圧モードで運転中に、油室74cに入力されるライン油路75の油圧で、弁体74aを閉弁位置から開弁位置に移動させて、ブレーキ油路77をハイポジションドレン78から遮断し第2ライン油路75bに連通させるように設定されている。即ち、電動オイルポンプ70が低圧モードで運転されても高圧モードで運転されても、油室74cに入力されるライン油路75の油圧がスプリング74bの付勢力を上回り、ブレーキ油路77をハイポジションドレン78から遮断し第2ライン油路75bに連通させる。
第2ライン油路75bとブレーキ油路77とを遮断した状態においては、油圧ブレーキ60はブレーキ油路77とハイポジションドレン78を介してオイル貯留部79に連通される。ここで、オイル貯留部79は、ストレーナ収容室105よりも鉛直方向で高い位置、より好ましくは、オイル貯留部79の鉛直方向最上部が、油圧ブレーキ60の作動室Sの鉛直方向最上部と鉛直方向最下部との中分点よりも鉛直方向で高い位置となるように配設される。従って、ブレーキ油路切替弁74が閉弁した状態においては、油圧ブレーキ60の作動室Sに貯留していたオイルが直接ストレーナ収容室105に排出されず、オイル貯留部79に排出されて蓄えられるように構成される。なお、オイル貯留部79から溢れたオイルは、ストレーナ収容室105に排出されるように構成される。また、ハイポジションドレン78の貯留部側端部78aは、オイル貯留部79の底面に接続される。
ブレーキ油路切替弁74の油室74cは、パイロット油路81とソレノイド弁83を介してライン油路75を構成する第2ライン油路75bに接続可能にされている。ソレノイド弁83は、ECU(図示せず)によって制御される電磁三方弁で構成されており、ECUによるソレノイド弁83の非通電時に第2ライン油路75bをパイロット油路81に接続し、油室74cにライン油路75の油圧を入力する。
また、ソレノイド弁83は、通電状態において、油室74cに貯留していたオイルが、排出油路83aを介してストレーナ収容室105に排出され、第2ライン油路75bとパイロット油路81とが遮断される。
また、油圧回路99では、第1低圧油路76aと第2低圧油路76bは下流側で合流して共通の低圧共通油路76cを構成しており、合流部には、低圧共通油路76cのライン圧が所定圧以上になった場合に低圧共通油路76c内のオイルをリリーフドレン86を介してオイル貯留部79に排出させ、油圧を低下させるリリーフ弁84が接続されている。なお、リリーフドレン86の油貯留部側端部86aはオイル貯留部79の鉛直方向最上部よりも高い位置に配置される。
ここで、第1低圧油路76aと第2低圧油路76bには、それぞれ流路抵抗手段としてのオリフィス85a、85bが形成されており、第1低圧油路76aのオリフィス85aが第2低圧油路76bのオリフィス85bよりも大径となるように構成されている。従って、第2低圧油路76bの流路抵抗は第1低圧油路76aの流路抵抗よりも大きく、電動オイルポンプ70を高圧モードで運転中における第2低圧油路76bでの減圧量が、電動オイルポンプ70を低圧モードで運転中における第1低圧油路76aでの減圧量よりも大きくなって、高圧モード及び低圧モードにおける低圧共通油路76cの油圧は略等しくなっている。
このように第1低圧油路76aと第2低圧油路76bとに接続された低圧油路切替弁73は、電動オイルポンプ70が低圧モードで運転中においては、油室73c内の油圧よりもスプリング73bの付勢力が勝りスプリング73bの付勢力により弁体73aが低圧側位置に位置して、ライン油路75を第2低圧油路76bから遮断し第1低圧油路76aに連通させる。第1低圧油路76aを流れるオイルは、オリフィス85aで流路抵抗を受けて減圧され、低圧共通油路76cを経由して被潤滑・冷却部に至る。一方、電動オイルポンプ70が高圧モードで運転中においては、スプリング73bの付勢力よりも油室73c内の油圧が勝りスプリング73bの付勢力に抗して弁体73aが高圧側位置に位置して、ライン油路75を第1低圧油路76aから遮断し第2低圧油路76bに連通させる。第2低圧油路76bを流れるオイルは、オリフィス85bでオリフィス85aよりも大きな流路抵抗を受けて減圧され、低圧共通油路76cを経由して被潤滑・冷却部に至る。
従って、電動オイルポンプ70が低圧モードから高圧モードに切り替わると、ライン油路75の油圧の変化に応じて自動的に流路抵抗の小さい油路から流路抵抗の大きい油路に切り替わるので、高圧モードのときに被潤滑・冷却部に過度のオイルが供給されることが抑制される。
また、低圧共通油路76cから被潤滑・冷却部に至る油路には、他の流路抵抗手段としての複数のオリフィス85cが設けられている。複数のオリフィス85cは、第1低圧油路76aのオリフィス85aの最小流路断面積の方が複数のオリフィス85cの最小流路断面積よりも小さくなるように設定されている。即ち、複数のオリフィス85cの流路抵抗よりも第1低圧油路76aのオリフィス85aの流路抵抗の方が大きく設定されている。このとき、複数のオリフィス85cの最小流路断面積は、各オリフィス85cの最小流路断面積の総和である。これにより、第1低圧油路76aのオリフィス85aと第2低圧油路76bのオリフィス85bで所望の流量を流すことが調整可能になっている。
ライン油路75には、電動オイルポンプ70と低圧油路切替弁73との間に、上記した検圧用閉塞ボルト141で閉塞されたライン圧検出穴98が設けられており、センサカバー130の切り欠き133から検圧用閉塞ボルト141を外すことで、電動オイルポンプ70及びセンサカバー130を取り付けた状態で第1ライン油路75aの油圧を検出可能となっている。
以上説明したように、本実施形態の後輪駆動装置1によれば、蓋部材72は、装着状態で該蓋部材72の内部側と外部側とを連通するストレーナ挿入孔94aとセンサ挿入孔82を有し、オイルセンサ80はセンサ挿入孔82に挿入されて蓋部材72に固定される。また、ストレーナ挿入孔94aは、オイルを吸入する吸入口71aが形成される一端側が貯留部内に配置され、ケース11の内部と外部とに亙って延在するオイル吸入路94の一部を構成する。そして、オイル吸入路94のストレーナ挿入孔94aから吸入口71aまでの流路は、蓋部材72に固定されるストレーナ71によって構成される。これにより、オイルセンサ80とストレーナ71の2部材がともに蓋部材72に固定されるので、3部材を一体的に取り扱うことできる。従って、これまで両部材を別々に固定する場合には位置ずれが発生する虞があり、オイルセンサ80とストレーナ71の両方を所定の位置に位置決めすることが難しかったが、3部材の相対位置関係を確定させてから貯留部内に配置することで位置ずれを抑制することができる。なお、上記実施形態では、冷却、潤滑に供される液状流体としてオイルを用いたが、他の液状流体を用いてもよい。また、液状流体の性状を検出する液状流体センサとしてオイル温度を検出するオイルセンサ80を例示したが、これに限らずオイル粘度、オイル劣化、オイルレベルを検出するオイルセンサを用いてもよい。
また、オイルセンサ80とストレーナ71とは、鉛直方向視で互いにオーバーラップするように配置されるので、水平方向の幅を抑制できる。さらに、オイルセンサ80とストレーナ71とは、水平方向視で互いにオーバーラップするように配置されるので、鉛直方向の高さを抑制できる。また、吸入口71aとオイルセンサ80とを同一高さに配置できる。
また、オイルセンサ80は、ストレーナ71よりも下方に配置されるので、油面の変動がストレーナ71によって抑制され、ストレーナ71の下方のオイルセンサ80が配置される位置にオイルが滞留しやすく、オイルセンサ80の検出精度が向上する。
また、ストレーナ71は、オイルセンサ80と対向する位置に凹部71bを有し、凹部71b内にオイルセンサ80の少なくとも一部が配置されるので、オイルセンサ80とストレーナ71の2部材をより近接して配置でき、鉛直方向視でオーバーラップした状態でも2部材を略同一高さに配置することができる。
また、オイルセンサ80よりも吸入口71aを、貯留部の鉛直方向視での中央部寄りに配置することにより、相対的に露出に対する耐性の低い吸入口71aへのエアの吸入を抑制できる。
また、オイルセンサ80の検温部80bの最下部と貯留部の底壁103との距離と、吸入口71aの最下部と貯留部の底壁103との距離と、が略等しくなるようにオイルセンサ80及びストレーナ71を配置し、貯留部の底壁103からの適切な距離を確保することで、装着時における底壁103への接触を回避することができるとともに、デッドスペースを削減できる。
また、オイルセンサ80は蓋部材72の外部側に固定されるとともに、ストレーナ71は蓋部材72の内部側に固定されるので、オイルセンサ80とストレーナ71の2部材の固定位置を外部と内部とに振り分けることで、部材の固定部同士の干渉を避けることができる。
また、蓋部材72によって閉塞される前方開口部105aを、ケース11の水平方向を向く面である前方に形成し、蓋部材72を該水平方向を向く前面に装着することにより、オイルセンサ80がケース11の下方を避けて配置される。これにより、オイルセンサ80に対しての外部からの損傷を抑制できる。また、オイルセンサ80がケース11の上方を避けて配置されるので、ケース11の上方に配置されるフロア等の部材をより低い位置に配置することができる。
また、オイルセンサ80とストレーナ71とは、蓋部材72のケース固定部72aを投影した外縁投影領域内に収まるように形成されるので、ストレーナ71を前方開口部105aから挿入して蓋部材72を前方開口部105aに装着するとき、オイルセンサ80とストレーナ71の2部材がケース11と干渉しにくい。
また、ストレーナ71は、オイルをろ過するろ過材を備えることにより、ろ過材も蓋部材72と一体的に扱うことができるので、ケース11から蓋部材72を外し、蓋部材72からストレーナ71を外すことで、ろ過材の整備・交換が容易となる。
また、蓋部材72の外部側に、ストレーナ挿入孔94aと連通しオイルを供給する電動オイルポンプ70が固定されるので、オイルセンサ80とストレーナ71と電動オイルポンプ70と蓋部材72の4部材を一体的に取り扱うことができる。
また、蓋部材72に、電動オイルポンプ70と連通する油圧回路99内に配設される低圧油路切替弁73、ブレーキ油路切替弁74、リリーフ弁84が固定されるので、これらの弁部材も含めた5部材を一体的に取り扱うことができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、前輪駆動装置6を内燃機関4を用いずに電動機5を唯一の駆動源とするものでもよい。また、原動機として電動機を例示したが、これに限らず、エンジン等の熱機関、流体機械を用いてもよく、1つの原動機で左右の車輪を駆動するものでもよい。また、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとは異なる他の変速機を採用することができ、さらに変速機を備えずに原動機と車輪とを直結する構成としてもよい。
本実施形態では、左側方ケース11Aと中央ケース11Mとで第1ケース11Lを、また、右側方ケース11Bと中央ケース11Mとで第2ケース11Rをそれぞれ構成している。しかしながら、オイルを貯留する貯留部を有する構成であれば、この構成に限定されるものでなく、第1及び第2電動機2A、2Bを収容していなくてもよく、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bを収容していなくてもよく、オイルパン等にも適用することができる。
また、本発明では、オイルセンサ80を第1左右連通路FPに前方から挿入したが、これに限らず、第1左右連通路FPに後方又は側方から挿入するように構成してもよく、第1左右連通路FPに上方又は下方から挿入してもよい。ただし、下方を避けて挿入することで、車両用駆動装置1の整備、組立などの際に、車両用駆動装置1の底部を下面として仮置きすることができる。また、蓋部材72には、ストレーナ挿入孔94aとセンサ挿入孔82以外にも、内部側と外部側とを連通する連通孔が形成されていてもよい。
また、オイルセンサ80とストレーナ71の位置関係は、適宜変更することができる。
1 後輪駆動装置(車両用駆動装置)
2A 第1電動機(原動機)
2B 第2電動機(原動機)
11 ケース(筐体)
70 電動オイルポンプ(液状流体供給装置)
71 ストレーナ(別体部材)
71a 吸入口
71b 凹部
72 蓋部材
72a ケース固定部(筐体固定部)
80 オイルセンサ(液状流体センサ)
80b 検温部(検出部)
82 センサ挿入孔(第1連通孔)
94 オイル吸入路(流体流路)
94a ストレーナ挿入孔(第2連通孔)
99 油圧回路(液状流体流路)
103 底壁(底面)
105 ストレーナ収容室(貯留部)
105a 前方開口部(開口)
LWr 左後輪(車輪)
RWr 右後輪(車輪)

Claims (14)

  1. 車両の車輪と動力伝達可能に接続される原動機と、
    前記原動機の冷却、前記原動機の潤滑、前記原動機と前記車輪との動力伝達経路の冷却、及び前記原動機と前記車輪との動力伝達経路の潤滑の少なくとも一つに供される液状流体を貯留する貯留部を有し、内部と外部とを連通する開口と、を有する筐体と、
    前記開口に着脱可能に設けられるとともに装着状態で前記開口を閉塞する、前記筐体の一部を構成する蓋部材と、
    検出部が前記貯留部内に配置され、前記液状流体の性状を検出する液状流体センサと、を備える車両用駆動装置であって、
    前記蓋部材は、前記装着状態で該蓋部材の内部側と外部側とを連通する連通孔を少なくとも二つ有し、
    前記液状流体センサは前記連通孔の一方である第1連通孔に挿入されて前記蓋部材に固定され、
    前記連通孔の他方である第2連通孔は、前記液状流体を吸入する吸入口が形成される一端側が前記貯留部内に配置されるとともに、前記筐体の内部と外部とに亙って延在する流体流路の一部を構成し、
    前記流体流路の前記第2連通孔から前記吸入口までの内部側流体流路は、前記蓋部材に固定される別体部材によって構成されることを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 前記液状流体センサと前記別体部材とは、鉛直方向視で互いにオーバーラップするように配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記液状流体センサと前記別体部材とは、水平方向視で互いにオーバーラップするように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記液状流体センサは、前記別体部材よりも下方に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記別体部材は、前記液状流体センサと対向する位置に凹部を有し、
    該凹部内に前記液状流体センサの少なくとも一部が配置されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記液状流体センサよりも前記吸入口を、前記貯留部の鉛直方向視での中央部寄りに配置することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記液状流体センサの前記検出部の最下部と前記貯留部の底面との距離と、前記吸入口の最下部と前記貯留部の前記底面との距離と、が略等しくなるように前記液状流体センサ及び前記別体部材を配置することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記液状流体センサは前記蓋部材の前記外部側に固定されるとともに、前記別体部材は前記蓋部材の内部側に固定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  9. 前記開口を、前記筐体の水平方向を向く面に形成し、
    前記蓋部材を該水平方向を向く面に装着することを特徴とする請求項8に記載の車両用駆動装置。
  10. 前記液状流体センサと前記別体部材とは、前記蓋部材の筐体固定部を投影した外縁投影領域内に収まるように形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  11. 前記別体部材は、前記液状流体をろ過するろ過材を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  12. 前記蓋部材の前記外部側に、前記第2連通孔と連通し前記液状流体を供給する液状流体供給装置が固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  13. 前記蓋部材に、前記液状流体供給装置と連通する液状流体流路内に配設される弁部材が固定されることを特徴とする請求項12に記載の車両用駆動装置。
  14. 前記筐体は、前記原動機を収容することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
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