JP2014068639A - 魚節微粉末入り液体調味料及びその製造方法、液体調味料の出汁風味増強組成物、液体調味料の出汁風味増強方法 - Google Patents

魚節微粉末入り液体調味料及びその製造方法、液体調味料の出汁風味増強組成物、液体調味料の出汁風味増強方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非常に細かい魚節微粉末を極少量添加したものであるにもかかわらず、外観、風味及び食感に優れ、魚節の香味や旨味を充分に味わうことができる魚節微粉末入り液体調味料を提供すること。
【解決手段】本発明の魚節微粉末入り液体調味料は、液体調味料に魚節微粉末を添加してなる。魚節微粉末の50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下である。魚節微粉末の90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下である。液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下である。
【選択図】図8

Description

本発明は魚節微粉末入り液体調味料及びその製造方法、液体調味料の出汁風味増強組成物、液体調味料の出汁風味増強方法に関するものである。
鰹節、鯖節などの魚節を使った液体調味液は、従来より日本人に好まれ、広く利用されている。このような液体調味料の例としては麺つゆや出汁調味料等があり、それらは一般的に水等を用いて魚節から出汁を抽出し、得られた出汁液に醤油、食塩、糖類、水等を適宜混ぜることにより製造される。ところが、抽出によって得られた出汁液は、風味原料である魚節の水溶性成分のみを抽出したものであるため、風味原料独特の香りや旨味が少ないという欠点がある。これを解決するための手段として、魚節粉末を含有させることで香りや旨味を補ったつゆが従来提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
なお、特許文献1においては、粒径が60μm以上である粗い魚節粉末を含有させた場合につゆの食感がざらつくことを指摘しており(段落0005参照)、この点を考慮して粒径が50μm以下である細かい魚節微粉末を含有させることが提案されている。具体的にいうと、例えば特許文献3においては、粒径が50μm以下の部分が100%で、かつ粒径4μm以上の部分が80%以上からなる魚節微粉末を含有させたつゆが開示されている。そして特許文献3によると、つゆの風味が向上する旨が記載されている。
特開平8−308526号公報 実開平1−134484号公報 特許第3397936号公報
ところが、出汁に加えてさらに魚節微粉末を添加した上記従来のつゆの場合、風味が向上するものの、その効果は必ずしも十分なものとはいえなかった。また、風味の向上を図るために魚節微粉末の添加量を多くしすぎると、液が濁ったり、沈澱が生じたりする結果、外観が悪化してしまうという問題があった。そればかりでなく、魚節微粉末の添加量を増加すると、ざらつき等の食感低下やコスト高を招くほか、魚節の生臭みが増すことで風味を悪化させてしまう可能性があった。また、できれば出汁に依存せずに魚節微粉末を添加するのみでつゆの風味向上を実現することも望まれている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、非常に細かい魚節微粉末を極少量添加したものであるにもかかわらず、外観、風味及び食感に優れ、魚節の香味や旨味を充分に味わうことができる魚節微粉末入り液体調味料及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、液体調味料の出汁の風味を増強するのに有効な組成物や方法を提供することにある。
そこで本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、液体調味料に添加する魚節微粉末の粒度及び分量に着目し、その適正化を図ることにより、液体調味料に官能的に好ましい魚節の香味や旨味を付与でき、かつ、好ましい外観や食感を付与でき、しかも魚節微粉末の添加量が極少量であっても風味に関して十分な力価を発揮できることを新たに知見した。そして、本発明者らは上記の知見に基づいてさらに鋭意研究を進めることにより、下記の発明を完成させるに至ったのである。
上記の課題を解決するための手段[1]〜[10]を以下に列挙する。
[1]液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たすとともに、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。
[2]前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.1μm以上6.0μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.5μm以上20μm以下であることを特徴とする手段1に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
[3]前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.1μm以上2.1μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.5μm以上10.9μm以下であることを特徴とする手段1に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
[4]前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.01質量%以下であることを特徴とする手段1乃至3のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
[5]前記魚節微粉末は、容器内に球状の無機粉砕媒体とともに被粉砕物を収納して回転させる湿式微粉砕機を用いて微粉砕化したものであることを特徴とする手段1乃至4のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
[6]前記液体調味料は、出汁抽出液を含有することを特徴とする手段1乃至5のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
[7]手段1乃至6のいずれか1項に記載の液体調味料を製造する方法であって、前記液体調味料に、容器内に球状の無機粉砕媒体とともに被粉砕物を収納して回転させる湿式微粉砕機を用いて微粉砕化した魚節微粉末を添加する工程を含むことを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料の製造方法。
[8]50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たす魚節微粉末からなり、液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下となるように液体調味料に添加されることで、前記液体調味料の出汁の風味を増強しうる、液体調味料の出汁風味増強組成物。
[9]50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たす魚節微粉末を、液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下となるように液体調味料に添加することにより、前記液体調味料の出汁の風味を増強させることを特徴とする液体調味料の出汁風味増強方法。
[10]前記液体調味料は、出汁抽出液を含有することを特徴とする手段9に記載の液体調味料の出汁風味増強方法。
以上詳述したように、請求項1〜6に記載の発明によると、非常に細かい魚節微粉末を極少量添加したものであるにもかかわらず、外観、風味及び食感に優れ、魚節の香味や旨味を充分に味わうことができる魚節微粉末入り液体調味料を提供することができる。また、請求項7に記載の発明によると、上記のような優れた魚節微粉末入り液体調味料を確実に製造することができる。さらに、請求項8,9に記載の発明によると、液体調味料の出汁の風味を増強するのに有効な組成物や方法を提供することができる。
本発明を具体化した実施形態の魚節微粉末サンプルA〜Fの粒度分布データを示す表。 上記魚節微粉末サンプルAの粒度分布データを示す図。 上記魚節微粉末サンプルBの粒度分布データを示す図。 上記魚節微粉末サンプルCの粒度分布データを示す図。 上記魚節微粉末サンプルDの粒度分布データを示す図。 上記魚節微粉末サンプルEの粒度分布データを示す図。 上記魚節微粉末サンプルFの粒度分布データを示す図。 実施形態にて行った評価結果を示す表。
以下、本発明の魚節微粉末入り液体調味料について詳細に説明する。
本発明の「液体調味料」は、液体調味料に魚節微粉末を添加してなる液体調味料(魚節微粉末入り液体調味料)である。本発明の液体調味料の具体例としては、麺つゆ、出汁調味料、ドレッシング、たれ、鍋用つゆ、ぽん酢などを挙げることができる。液体調味料を構成しうる成分としては、例えば、旨味成分、塩味成分、甘味成分、酸味成分などがあり、具体的には出汁抽出液、食塩、糖類、醤油、食酢、油脂類、柑橘類、エキス類などがある。とりわけ、麺つゆ等に代表される醤油入りの液体調味料においては、保存中に出汁の風味が徐々に減少していくという傾向があるので、本発明はこの種の液体調味料として具体化されるのが好適である。つまり、液体調味料に魚節の香り、旨味、風味を付与したいという課題は、醤油入りの液体調味料において特に大きいからである。なお、醤油入りの液体調味料における醤油の含有量は特に限定されないが、例えば液体調味料当り5質量%以上、好ましくは10質量%以上であることがよい。
本発明において必須ではないが、例えば液体調味料には出汁抽出液が含有されていてもよい。出汁抽出液とは、肉類、魚介類、野菜類、キノコ類、海藻類などに含まれる旨味成分(アミノ酸や核酸など)を抽出した液体のことを指すものであって、一般的には調味料に旨味や香味を与えるために添加される。好適な出汁抽出液としては、魚節から抽出した液体を挙げることができる。出汁抽出液に使用される「魚節」としては、特に限定されず、原料である魚肉を煮て乾燥させた保存性のある物を広く指す。魚節としては、例えば、鰹節、宗田節、まぐろ節、鯖節、むろ節、枯節、うるめ節、いわし節、さんま節、煮干類などを用いることができる。この場合の液体調味料としては、できるだけ脂質含有量が少ない魚節を用いることが好ましい。その理由は、脂質含有量が多い魚節の粉末を用いると、液中に脂分が溶出する結果、外観の悪化や、脂分による酸化劣化が起こるからである。具体的には、例えば脂質含有量が15質量%未満の魚節(好ましくは12質量%未満の魚節)の粉末を用いることがよく、この場合には液中に脂分が溶出しにくくなる。また、魚節はロースト加工を施したものであることが好ましく、これを用いた場合には生臭味を抑制できるばかりでなく、液体調味料そのものに香ばしさを付与することができる。なお、ロースト加工の方法は特に限定されず、例えば、煮た魚肉を遠赤外線で熱処理する方法でもよいし、煮た魚肉を鉄板上で直接的に焼く方法でもよい。
液体調味料に出汁抽出液を含有させた場合において、出汁抽出液の液体調味料当たりの含有比率(質量比)は特に限定されず、液体調味料の種類や用途に応じて適宜設定することが可能であるが、例えば1質量%以上50質量%以下としてもよく、さらには10質量%以上40質量%以下としてもよく、特には20質量%以上40質量%以下としてもよい。
また、本発明において必須ではないが、液体調味料に旨味や香味を付与するための成分として例えばエキス類が含有されていてもよい。一般的にエキス類とは、食品として用いられる農、水、畜産物を原料として、衛生的管理の下に抽出または搾汁、自己消化、酵素処理、精製、濃縮等を行うことにより製造されたものであって、原料由来の成分を含有するものを指す。
本発明の液体調味料に添加されている「魚節微粉末」は、通常よくある魚節粉末と比べてかなり粒子径の小さい微細な粉末の集合体からなる。このような粉末の集合体としての大きさ(粒子径)を論ずるにあたり、本発明ではその大きさ(粒子径)毎の存在比率の分布(即ち粒度分布)をもって表現している。ここで「n%積算径」といった場合には、例えば従来公知のレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて、魚節微粉末を含むスラリー中の固形分の粒子径分布を測定したときに、粒子径の頻度(%)を小さいほうから累積してその累積がn%であるときの粒子径のことを意味する。
本発明では、魚節微粉末の粒度分布を表すものとして、具体的には「50%積算径(d50;メジアン径)」、あるいは「90%積算径(d90)」という指標を用いて規定している。なお、必須ではないが、当該魚節微粉末の粒度分布を規定するにあたり、上記2つの指標を用いたり、上記2つの指標に加えて「10%積算径(d10)」を用いたり、「MV(体積平均径あるいは算術平均径)」を用いたり、「モード径」を用いたりしても構わない。
本発明において魚節微粉末の50%積算径は、0.05μm以上7.5μm以下という条件を満たす必要があり、好ましくは0.1μm以上6.0μm以下であり、より好ましくは0.1μm以上2.1μm以下であり、最も好ましくは0.37μm以上0.64μm以下である。ちなみに、液体調味料に添加される従来の魚節微粉末の場合、非常に細かいものであっても、一般的に50%積算径の値は10μm超である。そしてこの値が7.5μm超の場合には、生臭みが増し、ざらつきによる食感の低下を来し、濁り等による外観の悪化を来す等の不具合が生じやすくなる。
また、本発明において魚節微粉末の90%積算径は、0.2μm以上35μm以下という条件を満たす必要があり、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上10.9μm以下であり、最も好ましくは0.74μm以上1.4μm以下である。ちなみに、液体調味料に添加される従来の魚節微粉末の場合、非常に細かいものであっても、一般的に90%積算径の値は45μm超である。そしてこの値が35μm超の場合には、生臭みが増し、ざらつきによる食感の低下を来し、濁り等による外観の悪化を来す等の不具合が生じやすくなる。
魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率(質量比)は、0.001質量%以上0.05質量%以下である必要があり、好ましくは0.001質量%以上0.01質量%以下であり、より好ましくは0.005質量%以上0.01質量%以下である。本発明が例えば出汁抽出液を含有する液体調味料である場合、上述した出汁抽出液の液体調味料当たりの含有比率に対し、魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率は極めて少なくてよく、例えば1/20以下、好ましくは1/50以下、さらに好ましくは1/100以下でよいことになる。なお、魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が上記好適範囲よりも少ないと、力価が不十分になり、風味や香味の向上につながらない可能性がある。逆に、当該含有比率が上記好適範囲よりも多いと、液の濁りや沈澱が発生しやすくなり、外観の低下につながってしまう。
ところで、液体調味料にはストレートタイプの商品や、2倍〜5倍程度に濃縮した濃縮タイプの商品などがある。前者の商品に比べて後者の商品には2倍〜5倍多い塩分が含まれている。通常、濃縮タイプの商品は希釈したうえで使用されるが、この場合には濃縮倍率に応じて出汁抽出液や魚節微粉末の含有量を増減するのが一般的である。従って、上記商品タイプの相違により塩分含有量が異なる点に鑑み、塩分含有量を基準として魚節粉末の含有量を規定してもよい。
例えば、液体調味料の塩分含有量が7質量%(2倍濃縮タイプの一般的な塩濃度)である場合、仮に出汁抽出液の含有量の好適範囲をs〜s´(質量%)、魚節微粉末の含有量の好適範囲をt〜t´(質量%)とする。そして、液体調味料の塩分含有量が10.5質量%(3倍濃縮タイプの一般的な塩分濃度)である場合には、出汁抽出液の含有量の範囲を1.5×(s〜s´)(質量%)、魚節微粉末の含有量の範囲を1.5×(t〜t´)(質量%)とすればよいことになる。逆に、液体調味料の塩分含有量が3.5質量%(ストレートタイプの一般的な塩分濃度)である場合には、出汁抽出液の含有量の範囲を0.5×(s〜s´)(質量%)、魚節微粉末の含有量の範囲を0.5×(t〜t´)(質量%)とすればよいことになる。
本発明の魚節微粉末に使用する魚節としては特に限定されず、先に列挙したような、鰹節、宗田節、まぐろ節、鯖節、枯節、むろ節、うるめ節、いわし節、さんま節、煮干類などを広く用いることができる。この場合、外観の悪化や脂分による酸化劣化を裂ける目的で、できるだけ脂質含有量が少ない魚節を用いることが好ましい。具体的には、上述したように脂質含有量が15質量%未満の魚節(好ましくは12質量%未満の魚節)の微粉末を用いることがよく、この場合には液中に脂分が溶出しにくくなる。このような低脂質含有量の魚節微粉末の具体例としては、例えば、鰹節、枯節、まぐろ節などの微粉末が挙げられ、これらを用いると上品な風味に仕上げることができる。
本発明の魚節微粉末は、原料である魚節を被粉砕物としてこれを粉砕して微粉末化することにより得ることができる。より詳しくいうと、上記魚節微粉末は、容器内に球状の無機粉砕媒体とともに被粉砕物を収納して回転させる湿式微粉砕機を用いて微粉砕化することにより得られたものであることが好ましい。このような湿式微粉砕機の好適例としては、いわゆるビーズミルを挙げることができる。なお、湿式微粉砕機を用いた微粉砕化処理によれば、所望とする微粉末を確実にかつ効率よく得ることができるばかりでなく、微粉末の温度をあまり上昇させることなく得ることができるという利点がある。
ビーズミルとは、液体中の粒子をナノメートルサイズまで粉砕・分散する装置のことをいう。処理室とも呼ばれる容器の中には、直径1mm以下の酸化物セラミック製ビーズ(粉砕メディア)が70%〜95%程度充填される。この状態で、処理室の回転子を5m/秒〜15m/秒程度の速度で回転させることにより、ビーズに運動を与える。そして、液体に被粉砕物である粗粉末を混ぜたスラリーをあらかじめ作製しておき、そのスラリーを容器内にポンプで順次送り込むようにする。すると、容器内でのビーズ同士の衝突により、被粉砕物がさらに細かく微粉砕されてスラリー中に分散する。微粉砕処理の後、スラリーとビーズとは、処理室の出口にある分離手段等により分離される。
微粉砕処理の際には、常時冷却水を流通させるなどの方法により、被粉砕物を含むスラリーの温度の上昇を抑制することが好ましい。具体的には、スラリーの温度が40℃以下を保つようにすることが好ましく、特には35℃以下を保つようにすることがより好ましい。このようにすると、熱による風味の劣化が抑えられるとともに、生臭くなることも防ぐことができるため、生臭みが少なくて風味のよい魚節微粉末が得やすくなるからである。
以下、実施形態の魚節微粉末入り液体調味料及びその製造方法をより具体化して行った試験例について図1〜図8に基づいて説明する。
[試験例]
ここでは、魚節(鰹節)の粉末の大きさや分量の好適範囲を決定するために2倍濃縮タイプの魚節微粉末入り液体調味料(2倍濃縮タイプの鰹節微粉末入りつゆ)を作製し、評価試験を行った。
(1)サンプルの作製
A.魚節微粉末サンプルの調製
本試験例では以下の手順で魚節微粉末を調製した。ここでは、湿式微粉砕機として、直径0.5mmのジルコニア製ビーズを原料加工処理室に85%充填したビ−ズミル(アシザワ・ファインテック社製、商品名「スターミル ラボスターミニ LMZ015」)を用いた。そして、回転子を13m/sの速度で回転させながら、あらかじめ粗粉砕した魚節としての鰹節0.14kgを、0.2kg/分程度の速度で原料加工処理室に順次導入し、まず1回目の微粉砕加工処理を90分間行った。次いで、2回目の微粉砕加工処理として、直径0.2mmのジルコニア製ビ−ズを用いて、同ビ−ズミルに同じ条件でスラリーを導入して微粉砕を180分間行った。この操作中に、魚節スラリーを経時的にサンプリングし、図1の表1に示す魚節微粉末サンプルA〜Fの6種類とした。この魚節スラリーの固形分の粒子径分布については、市販のレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(日機装株式会社製、商品名「マイクロトラックMT3300」)にて測定を行った。なお、微粉砕加工処理を通じて15℃程度の冷却水を常時流すことにより、魚節スラリーの温度上昇を抑制した。実際に2回目微粉砕処理時における魚節スラリーの温度を測定したところ、32℃程度に保たれていた。
ここで、図1に示す表1は、魚節微粉末サンプルA〜Fの粒度分布データを示すものであり、各サンプルについての10%積算径(d10)、50%積算径(d50)、90%積算径(d90)、体積平均径(MV)がそれぞれ記載されている。図2〜図7には、魚節微粉末サンプルA〜Fに対応する粒度分布グラフがそれぞれ示されている。各グラフにおいて、左側の縦軸は粒子の頻度(%)を示し、右側の縦軸は頻度の累積(%)を示し、横軸は粒径(μm)を示している。また、棒グラフが頻度分布を表し、折れ線グラフが累積分布を表している。
魚節微粉末サンプルAは、1回目微粉砕処理を開始してから15分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=2.09μm、d50=8.49μm、d90=42.50μm、MV=20.90μmの粒度分布を有していた(表1及び図2のグラフを参照)。
魚節微粉末サンプルBは、1回目微粉砕処理を開始してから30分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=1.93μm、d50=5.54μm、d90=19.67μm、MV=8.63μmの粒度分布を有していた(表1及び図3のグラフを参照)。
魚節微粉末サンプルCは、1回目微粉砕処理を開始してから60分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=0.68μm、d50=2.07μm、d90=10.90μm、MV=3.99μmの粒度分布を有していた(表1及び図4のグラフを参照)。
魚節微粉末サンプルDは、1回目微粉砕処理を開始してから90分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=0.46μm、d50=1.07μm、d90=4.63μm、MV=2.74μmの粒度分布を有していた(表1及び図5のグラフを参照)。
魚節微粉末サンプルEは、2回目微粉砕処理を開始してから60分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=0.35μm、d50=0.64μm、d90=1.44μm、MV=0.81μmの粒度分布を有していた(表1及び図6のグラフを参照)。
魚節微粉末サンプルFは、2回目微粉砕処理を開始してから180分後にサンプリングしたものであって、測定の結果、d10=0.18μm、d50=0.37μm、d90=0.74μm、MV=0.43μmの粒度分布を有していた(表1及び図7のグラフを参照)。
B.液体調味料の製品サンプルの作製
液体調味料の製品サンプルの作製においては、図1の表1に示す原料を全量で2kgになるように、それぞれ図8の表2に示す割合(質量%)で用意し、最終塩分濃度が7質量%となるように均一に混合した。ここでいう「塩分濃度」とは、単に食塩のみの濃度をいうものではなく、醤油等における塩分も含めた濃度のことをいう。魚節微粉末としては、同ロットで粒子サイズの異なる鰹節微粉末(即ち上記の魚節微粉末サンプルA〜Fの6種類)を使用した。得られた各液体調味料サンプルは、80℃〜85℃で5分間殺菌し、常温まで自然冷却させ、実際の調理を想定してさらに10分間沸騰させ、加温状態(約40℃)まで自然冷却した。その後、各製品サンプルについて、それぞれ常温条件で以下の評価試験を行った。また、外観検査用の製品サンプルについては、作製した液体調味料を500mLのPETボトルに入れて24時間放置したものを用いた。
なお、ここでは製品サンプルを12種類作製した。そのうち製品サンプル1〜11では、出汁抽出液を含有させるとともに、魚節微粉末サンプル1〜6のうちのいずれかを所定量添加するものとした。また、製品サンプル1〜11では、魚節微粉末サンプルA〜Fの含有比率を0.001質量%〜0.1質量%の範囲で変更した。製品サンプル12(比較例;コントロール品)では、旨味や香味を付与するものとして出汁抽出液のみを含有させているが、魚節微粉末サンプルA〜Fについては無添加とした。出汁抽出液の含有比率については、製品サンプル12では40質量%に設定する一方、製品サンプル1〜11ではそれよりも2割少ない32質量%に設定した。なお、製品サンプル12については、具体的には40質量%相当の水を使用して2質量%相当の鰹節(3mmメッシュパス破砕品)から出汁を取り、40μm のフィルターにて濾過した出汁抽出液を使用して液体調味料とした。この製品サンプル12には、前記出汁抽出液を含めて60質量%の水を用いた。
(2)サンプルの評価
作製した液体調味料の製品サンプルについて、出汁風味(鰹風味)、生臭み、食感、外観の4項目につき、5名の官能検査官による官能検査を行って評価した。その結果を図8の表2に示す。
出汁風味(鰹風味)の項目については、それぞれ殺菌前、殺菌後及び調理後の各サンプルにつき、絶対評価として、◎(抜群の鰹風味が感じられる)、○(強い鰹風味が感じられる)、△(わずかな鰹風味を感じる)、×(鰹風味をあまり感じない)の4段階で総評した。
生臭みの項目については、殺菌後のサンプルを対象とし、コントロール品(比較例)と比較して評価した。具体的には、◎(コントロール品に比べて生臭みを感じない)、○(コントロール品と同等)、△(コントロール品よりやや生臭い)、×(コントロール品と比較し非常に生臭い)の4段階で評価した。
食感の項目については、殺菌後のサンプルを対象とし、絶対評価を行った。具体的には、◎(全く違和感がない)、○(わずかに舌に残るが気にならない程度)、△(ややざらつきがある)、×(ざらつきが残り好ましくない)の4段階で評価した。
外観の項目については、殺菌後のサンプルを対象とし、絶対評価を行った。具体的には、◎(濁りは確認されず非常に好ましい)、○(濁りがほとんど無く好ましい) 、△(やや濁りが見られるが外観として大きく品質を落とすと感じられるほどではない)、×(濁りおよび沈殿があり好ましくない)の4段階で評価した。
(3)評価結果
表2に示すように、出汁風味(鰹風味)については、コントロール品である製品サンプル12の評価は○(強い鰹風味が感じられる)であった。これを基準にした場合、魚節微粉末の含有比率を0.005質量%〜0.05質量%とした製品サンプル2〜10では、評価が同等またはそれ以上のもの(即ち○か◎)であった。なかでも、製品サンプル3,4では、抜群の鰹風味が感じられたため、◎という高評価となった。これに対し、d50=0.37μmかつd90=0.74μmという好適な大きさの魚節微粉末を含むものであっても、含有比率を0.001質量%とした製品サンプル1では、わずかな鰹風味を感じる程度でありコントロール品よりも劣っていたため、△という低評価となった。また、d50=0.37μmかつd90=0.74μmという好適な大きさの魚節微粉末を含むものであっても、含有比率を0.1質量%とした製品サンプル11では、魚節微粉末が多く含有されているにもかかわらず、生臭みが増すことで風味の悪化を来し、わずかな鰹風味を感じる程度であった。それゆえ、コントロール品よりも劣るものとなり、△という低評価となった。従って、出汁風味(鰹風味)に関しては、魚節微粉末の含有比率が上記好適範囲の上限値や下限値を外れることで評価が低くなる傾向が認められた。
生臭みについては、基本的に魚節微粉末の含有比率が増えると評価が低くなる傾向が認められたほか、魚節微粉末の粒子径が大きくなると評価が低くなる傾向も認められた。より詳細には、魚節微粉末の含有比率を0.001質量%〜0.01質量%とした製品サンプル1〜7では、生臭みの程度がコントロール品と同等であったため、いずれも評価は○となった。ただし、魚節微粉末の含有比率を0.01質量%としたものであっても、粒子径が大きい(d50=8.5μmかつd90=42.5μm)サンプル8に関しては、コントロール品よりやや生臭くなることがわかった。従って、これについては例外的に△の評価となった。また、魚節微粉末の含有比率を0.025質量%、0.05質量%とした製品サンプル9、10でも、コントロール品よりやや生臭くなったため、△の評価となった。そして、魚節微粉末の含有比率を0.1質量%とした製品サンプル11に至っては、コントロール品と比較して非常に生臭かったことから、×という低評価となった。
食感については、基本的に魚節微粉末の含有比率が増えると評価が低くなる傾向が認められたほか、魚節微粉末の粒子径が大きくなると評価が低くなる傾向も認められた。より詳細には、魚節微粉末の含有比率を0.001質量%〜0.01質量%とした製品サンプル1〜4では、コントロール品と同様に全く違和感がない食感であったため、最もよい◎という評価とした。ただし、魚節微粉末の含有比率を0.01質量%としたものであっても、上記のものよりも魚節微粉末の粒子径が大きい製品サンプル5〜7では、わずかに舌に残るが気にならない程度の食感となったため、○という評価とした。これに対し、さらに魚節微粉末の粒子径を大きくした製品サンプル8では、ややざらつきがある食感であったため、△という低評価となった。また、魚節微粉末の含有比率を0.1質量%と他のものよりも多くした製品サンプル11では、ざらつきが残り好ましくない食感となったため、×という最も低い評価とした。
外観については、基本的に魚節微粉末の含有比率が増えると評価が低くなる傾向が認められたほか、魚節微粉末の粒子径が大きくなると評価が低くなる傾向も認められた。より詳細には、魚節微粉末の含有比率を0.001質量%〜0.005質量%とした製品サンプル1〜2では、コントロール品と同様に濁りは確認されず非常に好ましい外観であったため、いずれも評価は◎となった。製品サンプル3〜7では、若干評価は下がるものの、濁りがほとんど無く好ましいものであったため、○という評価とした。一方、高評価であった製品サンプル1〜2と同じ粒子径(d50=0.37μmかつd90=0.74μm)を有するものであっても、それらよりも魚節微粉末の含有比率が多い製品サンプル9〜10では、やや濁りが見られるが外観として大きく品質を落とすと感じられるほどではなかったため、△という評価であった。また、粒子径が大きい(d50=8.5μmかつd90=42.5μm)製品サンプル8に関しては、濁り及び沈殿があり好ましくなかったため、×という低評価となった。
以上の4項目の評価結果を総合すると、比較例である製品サンプル12を除く製品サンプル1〜11のなかでは、製品サンプル1〜7、9〜10が本発明の好適範囲に属する実施例に相当するもの(評価○)である一方、製品サンプル8、10が本発明の好適範囲に属しない比較例に相当するもの(評価×)であった。なお、これら実施例のなかでも特に製品サンプル3、4については、抜群の鰹風味が感じられ、しかも食感にも優れている点で最も好適であった。
(4)まとめ
上述したように、本実施形態の上記実施例によると、非常に細かい魚節微粉末を極少量添加したものであるにもかかわらず、外観、風味及び食感に優れ、魚節の香味や旨味を充分に味わうことができる魚節微粉末入り液体調味料(魚節微粉末入りつゆ)を提供することができる。また、上記実施形態の製造方法によれば、添加すべき魚節微粉末を調製するにあたり湿式微粉砕機としてのビ−ズミルを利用しているため、非常に細かくかつ本発明において好適な粒度を有する魚節微粉末を比較的容易にかつ確実に得ることができる。よって、上記の優れた魚節微粉末入り液体調味料を比較的容易にかつ確実に製造することができる。
なお、本発明の実施形態は発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて以下のように変更してもよい。
・例えば、上記実施形態では本発明の魚節微粉末入り液体調味料を2倍濃縮タイプのものとして具体化したが、これをストレートタイプのものとして具体化してもよい。
・また、上記実施形態では本発明の魚節微粉末入り液体調味料を「魚節微粉末入りつゆ」として具体化したが、例えば「魚節微粉末入りぽん酢」として具体化してもよい。そして、魚節微粉末入りぽん酢においても、上記実施形態のような傾向がみられる。即ち、添加する魚節微粉末の粒度及び分量を好適範囲に設定することにより、官能的に好ましい魚節の香味や旨味を付与でき、かつ、好ましい外観や食感を付与でき、しかも魚節微粉末の添加量が極少量であっても風味に関して十分な力価を発揮することができる。なお、本発明はこれら魚節微粉末入り液体調味料以外にも、例えば、「魚節微粉末入りドレッシング」、「魚節微粉末入りたれ」等として具体化することもできる。
・上記実施形態の魚節微粉末入り液体調味料は、旨味香味付与成分として「出汁抽出液」を含有させたものであったが、例えば出汁抽出液に代わる当該成分として「エキス類」を含有させたものとしてもよいほか、「出汁抽出液」及び「エキス類」の両方を含有させたものとしてもよい。あるいは、出汁抽出液もエキス類も含有せず、魚節微粉末のみで旨味や香味を付与するようにした液体調味料としてもよい。
次に、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)出汁抽出液を含有する液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末の50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であり、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。
(2)出汁抽出液を含有する液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末の50%積算径(d50;メジアン径)が0.37μm以上0.64μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.74μm以上1.4μm以下であり、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.005質量%以上0.01質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。
(3)出汁抽出液を含有する液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末の50%積算径(d50;メジアン径)が0.37μm以上0.64μm以下、90%積算径(d90)が0.74μm以上1.4μm以下、かつ、10%積算径(d10)が0.18μm以上0.35μm以下であり、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.005質量%以上0.01質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。
(4)出汁抽出液を含有する液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末の50%積算径(d50;メジアン径)が0.37μm以上0.64μm以下、90%積算径(d90)が0.74μm以上1.4μm以下、かつ、体積平均径(MV)が0.43μm以上0.81μm以下であり、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.005質量%以上0.01質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。

Claims (10)

  1. 液体調味料に魚節微粉末を添加してなるものであって、前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たすとともに、前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下であることを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料。
  2. 前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.1μm以上6.0μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
  3. 前記魚節微粉末は、50%積算径(d50;メジアン径)が0.1μm以上2.1μm以下、かつ、90%積算径(d90)が0.5μm以上10.9μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
  4. 前記魚節微粉末の液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
  5. 前記魚節微粉末は、容器内に球状の無機粉砕媒体とともに被粉砕物を収納して回転させる湿式微粉砕機を用いて微粉砕化したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
  6. 前記液体調味料は、出汁抽出液を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の魚節微粉末入り液体調味料。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体調味料を製造する方法であって、前記液体調味料に、容器内に球状の無機粉砕媒体とともに被粉砕物を収納して回転させる湿式微粉砕機を用いて微粉砕化した魚節微粉末を添加する工程を含むことを特徴とする魚節微粉末入り液体調味料の製造方法。
  8. 50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たす魚節微粉末からなり、液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下となるように液体調味料に添加されることで、前記液体調味料の出汁の風味を増強しうる、液体調味料の出汁風味増強組成物。
  9. 50%積算径(d50;メジアン径)が0.05μm以上7.5μm以下であるという条件、及び、90%積算径(d90)が0.2μm以上35μm以下であるという条件のうちの少なくとも一方を満たす魚節微粉末を、液体調味料当たりの含有比率が0.001質量%以上0.05質量%以下となるように液体調味料に添加することにより、前記液体調味料の出汁の風味を増強させることを特徴とする液体調味料の出汁風味増強方法。
  10. 前記液体調味料は、出汁抽出液を含有することを特徴とする請求項9に記載の液体調味料の出汁風味増強方法。
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