JP2001197868A - 調味料の製造方法 - Google Patents

調味料の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味及びこく味付与効果の高い新規調味料を
製造する方法を提供する。 【解決手段】 魚介類の焙乾物を用いる調味料の製造方
法において、魚介類を焙乾し、粉砕及び酵素分解するこ
とを特徴とする調味料の製造方法。粒径63μm未満に
粉砕すること、また焙乾前又は焙乾後に脱脂することが
好ましい。酵素分解したものをそのまま、圧搾、遠心分
離又はろ過等をして利用することが可能であり、通常火
入れ処理をして製品とする。 【効果】 特に、節をだし抽出した残渣や、従来未利用
である魚頭部分、腹部分も活用でき、経済的にペプチド
含量の高い調味料の生産が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚介類の焙乾物を
用いる調味料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、アミノ酸系調味料としてペプチド
調味料、別名こく味付与調味料の開発がユーザーから要
望されている。こく味付与に関与する主体はペプチドと
みなされており、ペプチドの持つマスキング作用、塩な
れ効果等が総合して、いわゆるこく味付与効果を示すも
のと考えられている。このブームは、最近の消費者の嗜
好が、従来の単純な呈味性追求から、複雑、多様性の要
求へと変化してきたことに起因する。それに従い、アミ
ノ酸調味料の主力商品も、以前のMSG(Monosodium g
lutamate、グルタミン酸ソーダ)単独から、HVP(Hy
drolyzed vegetable protein、植物性タンパク質の加水
分解物)、HAP(Hydrolyzed animal protein、動物
性タンパク質の加水分解物)に代表されるアミノ酸混合
液へ、そして現在はペプチド混合液へと調味料の流れは
変化しつつある。ペプチド調味料としては、穀醤として
の醤油、そして魚醤が良く知られている。しかしなが
ら、醤油には、動物性蛋白質の分解物に見られる味の濃
厚さが無い。また、古来から魚肉を酵素分解することに
より調味料を製造する方法は数多く知らされている。東
南アジアにおいては、フィリピンのパティス、ベトナム
のニョクマム、タイのナンプラ等が有名である。また、
我が国においても、しょっつる、いしりが一部の地域で
生産されている。最近は、これらの調味料に含有する、
ペプチドのこく味付与効果が消費者に好まれ消費は伸び
ている。
【0003】魚介類から調味料を製造する方法として
は、血合肉の水溶性成分を蛋白分解酵素で処理して得ら
れるペプチド組成物(特開平3−119964号公
報)、魚介類を蛋白分解酵素で処理した処理物をアルコ
ール分画後、イオン交換樹脂処理して得られたペプチド
(特開昭62−87058号公報)、魚介類の焙乾物を
用い、プロテアーゼ及びリパーゼで分解する生臭味のな
い調味料の製造方法(特開平4−169165号公報)
が知られているが、消費者の嗜好の要求が、更なる複
雑、多様性を要求する方向へ進んでいるために、新規な
調味料が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、魚介類を用
い、原料由来の特有の生臭さを有せず、かつペプチドを
豊富に含有する、すなわち、風味及びこく味付与効果の
高い新規調味料を製造する方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すると、魚
介類を焙乾し、粉砕及び酵素分解することを特徴とする
調味料の製造方法に関する。
【0006】本発明者らは、魚介類から調味料を製造す
る方法について鋭意検討を行った。その結果、魚介類の
生臭みを相当部分除去するために焙乾し、次いで非常に
細かく粉砕して酵素分解することにより、風味及びこく
味付与効果の高い調味料が得られることを見出し本発明
の完成に至った。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
【0008】〔魚介類〕本発明でいう魚介類としては、
例えば、ホタテ、牡蛎、あさり、蛤等の貝類、蛸、イカ
等の頭足類、えび、かに等の甲殻類、かつお、そうだ、
まぐろ、さば、むろ、うるめ、いわし、さんま等の魚類
等が挙げられる。これらは、いずれの部位を用いたもの
でもよく、経済的に製造するためには、缶詰等の製造時
に副生する頭部や、腹肉部分も活用が可能である。魚介
類を加熱(又は煮熱)し、乾燥(天日干し又は乾燥機等
で乾燥)した後、焙乾を行う。これらの加熱又は乾燥作
業の有無は、使用する魚介類の種類に応じて適宜選択す
ればよい。
【0009】〔焙乾工程〕焙乾とは、乾燥と共に燻煙を
かけることである。同じ燻煙をかけるにしても、燻製食
品の場合には、燻煙をすることが主目的で乾燥は付随的
なものであるが、かつお節を製造する際の焙乾は乾燥が
主目的で、燻煙が付随的なものというように異なってい
る〔だし・エキスの知識、第61頁、著者太田静行、発
行所(株)幸書房、1996年12月20日初版第1刷
発行〕。また、燻煙とは、木材を不完全燃焼させて発生
した煙を食品に付着させることであり、製品は適度に乾
燥する。燻煙の方法には、冷燻法、温燻法、熱燻法、焙
燻法、電燻法、液燻法等がある〔新版・食品工業総合事
典、第419〜420頁、編纂社団法人日本食品工業学
会、発行所(株)光琳、平成5年4月30日発行〕。
【0010】本発明でいう焙乾とは、乾燥と共に燻煙の
みならず、燻煙単独も含む。焙乾は、使用する魚介類に
応じて適宜選択すればよく、一例として節類用魚類の場
合は、例えば80℃〜140℃の、クヌギ、ナラ、樫、
桜等の薪材木の煙を用いて、水分15w/w%〜30w
/w%になるまで乾燥と共に燻煙を行う。
【0011】本発明では、魚介類を焙乾することは非常
に重要であり、焙乾していない魚介類を用いた場合は、
製品中に十分なペプチド成分を含むにかかわらず、原料
中の生臭みが最終製品に迄残り、風味の点で良好な調味
料は得られない。本発明でいう魚介類を焙乾したものの
一例としては、節、例えば、かつお節、そうだ節、まぐ
ろ節、さば節、むろ節、うるめ節、いわし節、さんま節
等がある。本発明の魚介類を焙乾し、粉砕及び酵素分解
することを特徴とする調味料の製造方法は、魚介類の焙
乾物を、次に述べる脱脂をすることなく、後記する粉砕
及び酵素分解することで調味料を製造できる。
【0012】〔粒度測定方法〕本発明でいう粒径は、以
下の方法で測定した値である。測定材料の水分含量が1
0w/w%以下であることを確認し、それより水分含量
が多い場合には、80℃で乾燥して、水分含量を10w
/w%以下にする。次いで、測定材料10gを水100
mlに懸濁し、10℃で24時間放置して、充分に水を
吸わせた後、島津レーザー回折式粒度分布測定装置
〔(株)島津製作所製〕を用いて測定した。
【0013】〔脱脂工程〕本発明でいう焙乾前又は焙乾
後に脱脂とは、魚介類を脱脂した後焙乾する、又は魚介
類を焙乾した後脱脂することをいい、脱脂を行うことが
好ましい。すなわち、脱脂をした魚介類を用いると、原
料中の脂肪分中の不飽和脂肪酸が、製造過程又は製品の
保存中に酸化を受けず、品質の低下を受けることがない
点、更に、酵素分解工程における酵素分解液中に脂肪粒
と思われる微細な物質が多量に浮遊懸濁せず、固液分離
が非常に簡易になる点から脱脂を行うことが好ましい。
【0014】本発明でいう脱脂は、水及び/又は有機溶
剤により脱脂を行えばよい。有機溶剤の種類としては、
ヘキサン、アセトン、エタノール等が使用可能である
が、通常はエタノールを使用する。脱脂条件(有機溶剤
の濃度、温度、時間、かくはんの有無、魚介類の細断程
度等)は、使用する水及び/又は有機溶剤と、魚介類に
応じて適宜設定すればよい。但し、脱脂条件のうち、魚
介類の細断程度は、脱脂効率を高めるためには適当な大
きさ、例えば、粒径約500μm程度迄に粗く粉砕して
おけばよいが、その細断程度は飽くまでも作業効率を勘
案して決定する。すなわち、極度に微少化すると、脱脂
後の固液分離おいて、ケイ藻土等のろ過助剤が必要とな
る。この段階で、ろ過助剤等を添加することは、次の粉
砕において、使用する粉砕設備が制限を受けるために、
避けるべきである。したがって、本発明では、脱脂工程
に用いる魚介類は、250μmのふるいを通過しない粒
径のものを用いることが好ましい。本発明でいう魚介類
を焙乾前又は焙乾後の脱脂とは、その焙乾と脱脂の順序
は、いずれが先でもよいが、作業効率、酸化臭を製品へ
移行させない点から、焙乾後、脱脂することが好まし
い。
【0015】本発明でいう魚介類を焙乾前又は及焙乾後
に脱脂したものは、その状態、保存条件に限定されず、
例えば、脱脂直後の湿潤な状態又は保存性能を高めるた
めに乾燥させた状態、保存しないで直ぐに又は保存後
(常温、低温)使用してもよい。本発明でいう魚介類の
焙乾後の脱脂の一例としては、節のだし抽出がある。す
なわち、節のだし抽出残渣は、だし抽出の過程で、水及
び/又は有機溶剤等により脱脂も行われている。これを
用いると経済的に好都合である。
【0016】〔粉砕工程〕本発明では、魚介類を焙乾
し、粉砕及び酵素分解する。該粉砕の粒径は63μm未
満が好ましい。すなわち、得られる調味料のろ過液量、
アミノ態窒素濃度、全窒素濃度、全窒素総量及び全窒素
総量回収率が増加する並びに風味及びこく味が強い点か
ら、粒径63μm未満に粉砕することが好ましい。ま
た、このことに併せて、粉砕の粒度が小さくなる程、得
られる調味料の全窒素総量及び全窒素総量回収率が更に
増加する点から、更に好ましくは粒径38μm未満、も
っと更に好ましくは風味及びこく味が非常に強い点から
粒径10μm未満に粉砕する。粉砕時の温度は、蛋白質
の変質や腐敗が生じなければよく、限定されない。低温
粉砕、凍結粉砕でもよく、マイナス80℃〜80℃が好
ましい。また、粉砕条件は、乾式又は湿式のいずれでも
良い。
【0017】粉砕機を粉砕機構で分類すると、直圧式圧
縮粉砕機、せん断粗砕機、ローラ転動粉砕機、ロールミ
ル、高速回転粉砕機、容器駆動媒体粉砕機、媒体かくは
ん粉砕機、気流粉砕機〔新版・食品工業総合事典、第1
139〜1140頁、編纂社団法人日本食品工業学会、
発行所(株)光琳、平成5年4月30日発行〕等がある
が、いずれの粉砕機構の粉砕機を用いてもよいし、併用
してもよい。
【0018】〔酵素分解〕酵素としては、プロテアーゼ
酵素製剤を用い、エンド型プロテアーゼとエキソ型プロ
テアーゼを併用することが好ましい。酵素分解の条件
(魚介類粉砕物の量、酵素添加量、pH、温度、時間、
かくはん等)等は、用いる魚介類原料の種類と酵素の種
類に応じて適宜設定すればよい。例えば、粒径63μm
未満に粉砕後、水を加えて粉砕物の蛋白質濃度を1w/
v%〜5w/v%に設定した後、これにプロテアーゼを
所定量添加して45℃〜55℃、pH9.5〜pH5.
5の条件で2時間〜15時間分解すればよい。すなわ
ち、エンド型プロテアーゼの添加量は、好ましくは原料
蛋白質g当り1000単位〜5000単位であればよ
く、特に好ましくは、2000単位〜3000単位であ
ればよい。なお、ここでいうプロテアーゼの活性は、当
該酵素をミルクカゼイン基質に作用させた場合に、1分
間に1μgのチロシンに相当するTCA可溶性のフォリ
ン試薬呈色物質を生成する酵素量を1単位とする。ま
た、この際に副生する苦味ペプチドはエキソ型のプロテ
アーゼを同時に添加することにより、効果的に分解可能
である。すなわち、エキソ型プロテアーゼを好ましくは
原料蛋白質g当り5単位〜50単位、特に好ましくは、
15単位〜25単位添加する。なお、ここでいうエキソ
プロテアーゼの活性は、当該酵素をL−ロイシン−p−
ニトロアニリド基質に作用させた場合に、1分間に1マ
イクロモルのp−ニトロアニリンを遊離する酵素量を1
単位とする。
【0019】本発明でいう粉砕及び酵素分解するとは、
粉砕後、酵素分解を行ってもよく、また粉砕しつつ酵素
分解を行ってもよい。
【0020】本発明でいう調味料は、酵素分解したもの
ををそのまま、圧搾、遠心分離又はろ過等をして利用す
ることが可能であり、通常火入れ処理をして製品とす
る。本発明の調味料の製造工程において、他の材料、例
えば、食品添加物、旨味料、酸味料、甘味料、香料等の
添加は任意であるが、風味とこく味を生かすような材
料、添加量を選択することが好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0022】実施例1 かつおを焙乾したかつお節を粒径約500μmになるよ
うにカッターミルで粗く細断した。該粗粉砕物は、目開
き250μmのふるいを通過しなかった。更に、約60
℃に加熱した80v/v%エタノール溶液中でかくはん
して、脱脂、固液分離を行った。固分を、更に脱脂を充
分に行うために、60℃の熱水で再度抽出し、固液分離
を行い、固分であるかつお節のだし抽出残渣を得た。次
に、得られたかつお節のだし抽出残渣を用いて調味料の
製造を(比較例1〜比較例3、本発明例1〜本発明例
2)を行った。調味料の製造条件を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】比較例1の場合は、かつお節のだし抽出残
渣150g(水分含量50w/w%)に水を350gを
混合し、水酸化ナトリウムでpH8.5に調整した後、
蛋白質分解酵素〔アルカラーゼ:ノボノルディスクバイ
オインダストリー(株)、エンドプロテアーゼ〕を添加
して、55℃で6時間かくはんして反応後、塩酸でpH
7.0に調製し、エキソ型プロテアーゼ〔フレーバーザ
イム:ノボノルディスクバイオインダストリー(株)
製、エキソプロテアーゼ〕を添加して、55℃で一昼夜
かくはんして分解を続け、塩酸でpH5.0に調整後、
吸引ろ過を行い、酵素を不活化(85℃、10分)させ
て調味料を得た。比較例2の場合は、かつお節のだし抽
出残渣150g(水分含量50w/w%)に水350g
を混合し、水酸化ナトリウムでpH8.5に調整した
後、蛋白質分解酵素(アルカラーゼ)を添加して、55
℃で3時間かくはんして反応(1時間毎に水酸化ナトリ
ウムでpH8.5に調整)後、更に55℃で3時間かく
はんして反応後、塩酸でpH7.0に調製し、エキソ型
プロテアーゼ(フレーバーザイム)を添加して、55℃
で一昼夜かくはんして分解を続け、塩酸でpH5.0に
調整後、吸引ろ過を行い、酵素を不活化(85℃、10
分)させて調味料を得た。比較例3の場合は、比較例2
と同様の方法で蛋白質分解酵素(アルカラーゼ)を添加
して、55℃で3時間かくはんして反応(1時間毎に水
酸化ナトリウムでpH8.5に調整)後、更に食塩を添
加し、55℃で3時間かくはんして反応後、以降比較例
2と同様の方法で行い、調味料を得た。
【0025】本発明例1の場合は、まずかつお節のだし
抽出残渣150g(水分含量50w/w%)を自動乳鉢
(海砂を添加して)で10℃、24時間粉砕処理したも
のに、水350gを混合した後、以降比較例3と同様の
方法で酵素反応を行い、調味料を得た。本発明例2の場
合は、まずかつお節のだし抽出残渣150g(水分含量
50w/w%)と水100gを自動乳鉢で10℃、8時
間粉砕したものに、水を340g混合し、容量485m
l(他の試験区と同じ容量)に調整後、以降比較例3と
同様の方法で酵素反応を行い、調味料を得た。なお、本
発明例1と本発明例2の粉砕物をそれぞれ島津レーザー
回折式粒度分布測定装置〔(株)島津製作所製〕を用い
て分析したところ、平均粒径はそれぞれ、約40μm及
び約30μmであった。なお、両粉砕物共に、ふるい目
63μmのふるいを通過した。
【0026】なお、調製した調味料の分析と官能検査を
行い、官能検査は、風味〔非常に強い(++++)、強
い(+++)、やや強い(++)、普通(+)〕とこく
味〔非常に強い(++++)、強い(+++)、やや強
い(++)、普通(+)〕を調べた。調味料の分析と官
能検査の結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2に示したように、比較例2は、比較例
1と比較して、ろ過後液量、全窒素濃度、全窒素総量が
増加した。すなわち、アルカラーゼ反応中にpHを調製
する効果が認められた。比較例3は、比較例2と比較し
て、ろ過後液量は同じであつたが、全窒素濃度、総全窒
素量が増加した。すなわち、酵素分解中に食塩を添加す
る効果が認められた。本発明例1は、比較例3と比較し
て、ろ過後液量は減少したが、アミノ態窒素濃度、全窒
素濃度、全窒素総量が増加した。すなわち、粉砕する効
果が認められた。本発明例2は、比較例3と比較して、
ろ過後液量、アミノ態窒素濃度、全窒素濃度、全窒素総
量が増加した。すなわち、粉砕する効果が認められた。
また、本発明例2は、本発明例1と比較して、ろ過後液
量、全窒素総量が増加した。すなわち、粉砕するときの
水添加の効果が認められた。更に、比較例1、2及び3
は、風味とこく味が普通という官能評価が得られたのに
対し、本発明例1及び2は、風味とこく味が強いという
官能評価が得られた。
【0029】実施例2 実施例1と同様の方法で得られたかつお節のだし抽出残
渣を、粒径約500μmのまま酵素分解(比較例)、粉
砕して粒径を、平均約50μmに調製し酵素分解(本発
明例1)、平均約20μmに調製し酵素分解(本発明例
2)及び平均約5μmに調製し酵素分解(本発明例3)
を行い、種々の調味料を製造した。
【0030】該粉砕は、かつお節のだし抽出残渣(水分
約50w/w%)1重量部と、水を各々0.33重量
部、0.5重量部、1重量部の割合に配合して、磨砕機
〔増幸産業(株)製、MKZA10−15(湿式)〕で
行った。該粒径は、粉砕物を島津レーザー回折式粒度分
布測定装置〔(株)島津製作所製〕を用いて粒径を測定
した。更に、試験を厳密に評価するために、粉砕物をふ
るい分けして、粒径の確認を行った。粉砕条件とその結
果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】比較例の場合は、目開き1000μmのふ
るいを通過し、目開き250μmのふるいを通過しなか
った。本発明例1の場合は、レーザー回折式粒度分布測
定装置の分析で粒径は平均約50μmであり、目開き6
3μmのふるいを通過し、目開き38μmのふるいを通
過しなかった。本発明例2の場合は、粒径は平均約20
μmであり、目開き38μmのふるいを通過し、目開き
10μmのふるいを通過しなかった。本発明例3の場合
は、粒径は平均約5μmであり、目開き10μmのふる
いを通過した。
【0033】次に、比較例の場合はかつお節のだし抽出
残渣をそのまま150g、本発明例1の場合は粉砕物2
00g、本発明例2の場合は粉砕物225g、本発明例
3の場合は粉砕物300gを用いて、水を添加して容量
を485mlにした。水酸化ナトリウムでpH8.5に
調整した後、蛋白質分解酵素〔アルカラーゼ:ノボノル
ディスクバイオインダストリー(株)、エンドプロテア
ーゼ〕を添加して、55℃で3時間かくはんして反応
(1時間毎に水酸化ナトリウムでpH8.5に調整)
後、更に食塩(2.5w/v%濃度分)を添加し、更に
55℃で3時間かくはんして反応後、塩酸でpH7.0
に調製し、エキソ型プロテアーゼ〔フレーバーザイム:
ノボノルディスクバイオインダストリー(株)製、エキ
ソプロテアーゼ〕を添加して、55℃で一昼夜かくはん
して分解を続け、塩酸でpH5.0に調整後、吸引ろ過
を行い、酵素を不活化(85℃、10分)させて調味料
を得た。調製した調味料の分析と官能検査の結果を表4
に示す。
【0034】
【表4】
【0035】全窒素総量回収率は下記式により算出し
た。 (数1) 全窒素総量回収率=(酵素分解ろ過後の全窒素総量/酵
素分解前の全窒素総量)×100
【0036】表4に示すように、本発明例は比較例と比
べて、ろ過時間は少し長くなったが、本実施例において
はろ過助剤を使用していなく、ろ過助剤を使用すること
で充分対応可能であり、実用上問題は無い。また、本発
明例は比較例と比べて、ろ過液量、アミノ態窒素濃度、
全窒素濃度、全窒素総量、全窒素総量回収率は増加し
た。また、本発明例3は、本発明例1及び2と比べて、
ろ過液量、アミノ態窒素濃度、全窒素濃度、全窒素総量
回収率は増加した。官能検査の結果においても、本発明
例1及び2は風味及びこく味が強い、本発明例3は風味
及びこく味が非常に強いという評価が得られた。
【0037】本発明例1、2及び3は、ゲルろ過カラム
( Superdex peptido HR10/30)による分析によ
り、分子量約1000にピークが見られ、ペプチドが主
体の混合物であることが確認された。また、本発明調味
料の比旋光度(20℃)は、−(マイナス)21.6°
であった。
【0038】実施例3 かつおを焙乾したかつお節を粒径約500μmになるよ
うにカッターミルで粗く細断した。該粗粉砕物は、目開
き250μmのふるいを通過しなかった。該粗粉砕した
かつお節を、脱脂せずに(だしを抽出せずに)、実施例
2と同様の方法で、粒径約500μmのまま酵素分解
(比較例)、粉砕して粒径を、平均約50μmに調製し
酵素分解(本発明例1)、平均約20μmに調製し酵素
分解(本発明例2)及び平均約5μmに調製し酵素分解
(本発明例3)を行い、種々の調味料を製造した。調製
した調味料の官能検査の結果を表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】表5に示すように、風味に関して、比較例
はやや弱い、本発明例1及び2はやや強い、本発明例3
は強い、こく味に関して、比較例は普通、本発明例1及
び2は強い、本発明例3は非常に強いという評価が得ら
れた。
【0041】本発明例1、2及び3は、ゲルろ過カラム
( Superdex peptido HR10/30)による分析によ
り、分子量約1000にピークが見られ、ペプチドが主
体の混合物であることが確認された。また、本発明調味
料の比旋光度(20℃)は、−(マイナス)21.6°
であった。
【0042】実施例4 かつおを頭切り、内臓除去、背ビレ取り、三枚おろし、
身きりの後、煮熟、放冷、骨抜きした後、焙乾(1番火
では魚肉の水分が多いので、110℃から140℃で1
時間燻し、2番火から10番火までは80〜120℃で
燻した)した。次に、得られた焙乾物(荒節)を粒径約
500μmになるようにカッターミルで粗く細断した。
該粗粉砕物は、目開き250μmのふるいを通過しなか
った。更に、約60℃に加熱した60v/v%エタノー
ル溶液中でかくはんして、脱脂、固液分離を行った。固
分を、脂肪の抽出を十分行うために、更に60℃の熱水
で再度抽出し、固液分離を行い、固分のかつお処理物を
調製した。この操作でかつおの蛋白質は、約90%かつ
お処理物中に残存する。次いで、このかつお処理物を等
量の水とこねながら、磨砕機〔増幸産業(株)製、MK
ZA10−15〕で、粒径約63μm未満にまで粉砕し
た。
【0043】粉砕物に加水して、pHを8.5に調整し
た後、蛋白質分解酵素〔アルカラーゼ:ノボノルディス
クバイオインダストリー(株)、エンドプロテアーゼ〕
を添加して、55℃で1時間反応後、エキソ型プロテア
ーゼ〔フレーバーザイム:ノボノルディスクバイオイン
ダストリー(株)製、エキソプロテアーゼ〕を添加し
て、更に10時間分解を続けた。分解液をろ過し、酵素
を不活化(85℃、10分)させて調味料を得た。
【0044】該調味料は、生臭みの無く、風味、こく味
が非常に強い調味料であると評価され、ゲルろ過カラム
( Superdex peptido HR10/30)による分析によ
り、分子量約1000にピークが見られ、ペプチドが主
体の混合物であることが確認された。また、本発明調味
料の比旋光度(20℃)は、−(マイナス)21.6°
であった。
【0045】
【発明の効果】本発明の魚介類を焙乾し、粉砕及び酵素
分解することにより、風味及びこく味付与効果の高い調
味料の製造方法を提供できる。また、該粉砕の粒径を6
3μm未満にすること、または該魚介類を焙乾前又は焙
乾後に脱脂することにより、風味及びこく味付与効果が
更に高くなる調味料の製造方法を提供できる。すなわ
ち、本発明の魚介類を焙乾前又は焙乾後に脱脂し、粒径
を63μm未満に粉砕及び酵素分解することにより、魚
介類特有の生臭みや酸化臭の無く、風味が更によくな
り、ペプチド含量の大きい、すなわち風味が強く及びこ
く味が強い調味料の製造方法を提供できる。特に、節を
だし抽出した残渣や、従来未利用である魚頭部分、腹部
分も活用でき、経済的にペプチド含量の高い調味料の生
産が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 裕 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 鳥居 数敏 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 川北 貞夫 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 中嶋 隆太 静岡県焼津市五ケ堀之内853−3 (72)発明者 坂井 和男 静岡県藤枝市旭ケ丘5−2 Fターム(参考) 4B047 LB06 LG54 LP01 LP07 LP08 LP18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚介類の焙乾物を用いる調味料の製造方
    法において、魚介類を焙乾し、粉砕及び酵素分解するこ
    とを特徴とする調味料の製造方法。
  2. 【請求項2】 粉砕が、粒径63μm未満に粉砕するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の調味料の製造方法。
  3. 【請求項3】 焙乾前又は焙乾後に脱脂することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の調味料の製造方法。
  4. 【請求項4】 焙乾後の脱脂が、節のだし抽出であるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の調味料の製
    造方法。
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