JP2014022508A - Led装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間にわたって硫化耐性に優れ、光取り出し効率が高いLED装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属部2を有する基板1と、基板上に実装されたLEDチップ3と、基板の金属部を被覆し、かつ平板状粒子を含むバリア層6と、LEDチップを被覆し、かつ透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層7とを有する、LED装置100とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED装置及びその製造方法に関する。
近年、白色LED装置は、従来の蛍光灯や白熱電灯の代替品として、実用化されている。白色LED装置の一例に、窒化ガリウム(GaN)系の青色LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)チップの近傍に、YAG等の黄色蛍光体を配置したものがある。この装置では、青色LEDチップが出射する青色光と、青色光を受けた蛍光体が発する黄色光とを混色して白色光を得る。白色LED装置の他の例に、青色LEDチップの近傍に、赤色蛍光体や緑色蛍光体を配置したものがある。この方式では、青色LEDチップが出射する青色光と、青色光を受けた蛍光体が発する赤色光や緑色光等とを混色して白色光を得る。
白色LED装置を自動車のヘッドライト等、輝度の高い照明装置に適用することが検討されている。しかし、一般的なLED装置では、空気中に存在する硫化水素ガス等で、金属電極や金属製の光反射部が変色しやすい。そのため、長期間使用すると、LED装置の光取り出し効率が低下し、十分な輝度が得られなくなる、という問題があった。
そこで、LED装置の金属電極や光反射部を、各種樹脂で被覆することが提案されている(特許文献1)。
特開2011−096842号公報
しかしながら、特許文献1のような樹脂による被覆だけでは、硫化水素ガスによる金属腐食を十分に抑制できなかった。また、これらの樹脂は、LEDチップからの光や熱によって劣化する場合がある。そのため、LED装置の光取り出し効率が経時で低下する、という問題もあった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。すなわち本発明は、長期間にわたって硫化耐性に優れ、光取り出し効率が高いLED装置、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第一は、以下のLED装置に関する。
[1]金属部を有する基板と、前記基板上に実装されたLEDチップと、前記基板の金属部を被覆し、かつ平板状粒子を含むバリア層と、前記LEDチップを被覆し、かつ透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層とを有する、LED装置。
[2]前記バリア層が、前記LEDチップを被覆する、[1]に記載のLED装置。
[3]前記平板状粒子が、層状粘土鉱物である、[1]または[2]に記載のLED装置。
[4]前記バリア層が、金属酸化物微粒子をさらに含む、[1]〜[3]のいずれかに記載のLED装置。
[5]前記バリア層が、バインダをさらに含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のLED装置。
本発明の第二は、以下のLED装置の製造方法に関する。
[6]金属部を有する基板を準備する工程と、前記基板上にLEDチップを固定する工程と、前記金属部を被覆するように、平板状粒子を含むバリア層用組成物を塗布し、バリア層を形成する工程と、前記LEDチップを被覆するように、透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層用組成物を塗布し、波長変換層を形成する工程とを有するLED装置の製造方法。
本発明のLED装置では、金属部が平板状粒子を含むバリア層で覆われている。このバリア層は、硫化水素ガスの透過性が非常に低い。したがって、金属部の腐食を長期間に亘って抑制することができ、良好な光取り出し性を維持できる。
本発明のLED装置の一例を示す概略断面図である。 本発明のLED装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明のLED装置のバリア層及び金属部を模式的に示す断面図である。
1.LED装置
図1は、本発明のLED装置100の一例を示す断面図である。本発明のLED装置100は、金属部2を有する基板1と、基板1に実装されたLEDチップ3と、基板1の金属部2及びLEDチップ3を覆うように形成されたバリア層6と、バリア層6上に形成された波長変換層7とを有する。
(1)基板について
本発明のLED装置100における基板1は、金属部(金属配線)2を有する。金属部2は、銀等の金属からなり、電極(不図示)とLEDチップ3とを電気的に接続する役割を果たす部材でありうる。また、金属部2は、LEDチップ3からの光を、LED装置の光取り出し面側に反射する役割を果たす部材でもありうる。金属部2の形状は特に制限されず、金属部2の機能に応じて、適宜選択される。
基板1の形状は特に制限されず、図1に示すようにキャビティ(凹部)を有していてもよく、図2に示すように平板状であってもよい。基板1がキャビティの形状は特に制限されない。例えば図1に示すように円柱状であってもよく、角錐台状や円錐台状、角柱状等であってもよい。
基板1は、絶縁性及び耐熱性を有することが好ましく、セラミック樹脂や耐熱性樹脂からなることが好ましい。耐熱性樹脂の例には、液晶ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ナイロン、エポキシ樹脂、硬質シリコーンレジン、ポリフタル酸アミド等が含まれる。
基板1には、無機フィラーが含まれていてもよい。無機フィラーは、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素、グラスファイバー等でありうる。
(2)LEDチップについて
LEDチップ3は、基板1の金属部2と接続される。LEDチップ3は、配線4を介して金属部2と接続されていてもよい。また、例えば図2に示すように、LEDチップ3は、突起電極5を介して金属部2と接続されてもよい。LEDチップ3が配線4を介して金属部2と接続される態様をワイヤボンディング型といい、LEDチップ3が突起電極5を介して金属部2と接続される態様を、フリップチップ型という。
LEDチップ3が出射する光の色は、特に制限されない。LEDチップ3は、例えば青色光(波長420nm〜485nmの光)を発する素子であってもよく、紫外光を発する素子であってもよい。
LEDチップ3の構成は、特に制限されない。LEDチップ3が、青色光を発する素子である場合、LEDチップ3は、n−GaN系化合物半導体層(クラッド層)と、InGaN系化合物半導体層(発光層)と、p−GaN系化合物半導体層(クラッド層)と、透明電極層との積層体でありうる。LEDチップ3は、例えば200〜300μm×200〜300μmの発光面を有するものでありうる。またLEDチップ3の高さは、通常50〜200μm程度である。図1及び2に示されるLED装置100には、基板1に1つのLEDチップ3のみが配置されているが、基板1に複数のLEDチップ3が配置されていてもよい。
(3)バリア層について
バリア層6は、基板1の金属部2を、空気中の硫化水素ガス等から保護する層である。バリア層6は、少なくとも金属部2を被覆していればよいが、図1または図2に示すように、金属部2だけでなく、LEDチップ3を覆っていることが好ましい。この場合、硫化水後ガス等から、LEDチップ3も保護することができる。
前述のように、従来のLED装置では、LED素子を封止剤(例えば硬化性シリコーン樹脂や、硬化性エポキシ樹脂等)で被覆していた。しかし、樹脂製の封止剤ではガスバリア性が不十分であり、さらにLEDチップ3からの光や熱で劣化すること等がある。
これに対し、本発明のLED装置では、平板状粒子を含むバリア層で被覆する。平板状粒子は、薄い板状の構造を有する。そのため、バリア層6は、図3の断面図に示すように、平板状粒子11が多数積み重なった構造となる。このようなバリア層6では、平板状粒子11が障壁となり、ガス10が内部に入り込み難い。またバリア層6内にガス10が入り込んだとしても、バリア層6表面から金属部2表面までのガス透過経路が非常に長い。そのため、ガス10が金属部2に到達し難い。さらに、バリア層6に含まれる平板状粒子11は、LEDチップ3からの光や熱を受けても劣化し難い。したがって、本発明のLED装置では、金属部2の腐食を長期間に亘って抑制することができ、良好な光取り出し効率を維持できる。
本発明のLED装置におけるバリア層6は、平板状粒子のみからなるものであってもよいが、バリア層6に、平板状粒子とともにバインダや金属酸化物微粒子等が含まれてもよい。ただし、バリア層6には、蛍光体粒子が含まれない。
・平板状粒子について
バリア層6に含まれる平板状粒子は、平板状構造を有する粒子であれば、その種類は特に制限されないが、ガスバリア性等の観点から、層状粘土鉱物であることが好ましい。層状粘土鉱物はモンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、スチーブンサイト等のスメクタイト系鉱物;バーミキュライト;ベントナイト;カネマイト、ケニアナイト、マカナイト等の層状ケイ酸ナトリウム;Na型テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシックフッ素雲母、Na型フッ素テニオライト、Li型フッ素テニオライト等の雲母族粘土鉱物等が挙げられる。このような層状粘土鉱物は、天然の鉱物から得られたものであってもよく、化学的に合成されたものであってもよい。さらに、層状粘土鉱物は、表面がアンモニウム塩等で修飾(表面処理)されたものであってもよい。
平板状粒子である層状粘土鉱物の市販品の例には、ラポナイトXLG(英国、ラポート社製合成ヘクトライト類似物質)、ラポナイトRD(英国、ラポート社製合成ヘクトライト類似物質)、サーマビス(独国、ヘンケル社製合成ヘクトライト類似物質)、スメクトンSA−1(クニミネ工業(株)製サポナイト類似物質)、ベンゲル(ホージュン(株)販売の天然ベントナイト)、クニビアF(クニミネ工業(株)販売の天然モンモリロナイト)、ビーガム(米国、バンダービルト社製の天然ヘクトライト)、ダイモナイト(トピー工業(株)製の合成膨潤性雲母)、ミクロマイカ(コープケミカル(株)製の合成非膨潤性雲母)、ソマシフ(コープケミカル(株)製の合成膨潤性雲母)、SWN(コープケミカル(株)製の合成スメクタイト)、SWF(コープケミカル(株)製の合成スメクタイト)等が含まれる。
平板状粒子の平均粒子径は、特に制限されないが、5nm〜50μmであることが好ましく、より好ましくは20nm〜20μmである。平板状粒子の平均粒子径が5nm未満であると、バリア層6を透過するガスの透過経路が短くなりやすく、十分なガスバリア性が得られないおそれがある。一方、平板状粒子の平均粒子径が50μmを超えると、バリア層6の透明性が低くなりやすい。平板状粒子の平均粒子径は、バリア層6を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察して算出する。具体的には、バリア層6のLEDチップ3の発光面に水平な断面を、透過型電子顕微鏡で観察する。面内に含まれる任意の平板状粒子200個について、それぞれ最大径を測定する。そして、これらの最大径の平均値を算出し、これを平板状粒子の平均粒子径とする。
また、平板状粒子のアスペクト比は10〜1500であることが好ましく、より好ましくは30〜1300であり、さらに好ましくは50〜1200である。アスペクト比とは、平板状粒子の平均厚さに対する、平均粒子径をいう。平板状粒子のアスペクト比が大きいほど、バリア層6を透過するガスの透過経路が長くなりやすく、ガスバリア性が高くなる。ただし、平板状粒子のアスペクト比が1500を超えると、平板状粒子が割れやすくなる。一方、平板状粒子のアスペクト比が10を下回ると、前述の透過経路が短くなり、十分なガスバリア性が得られないおそれがある。平板状粒子の平均厚さは、バリア層6を透過型電子顕微鏡で観察して算出する。具体的には、バリア層6のLEDチップ3の発光面に垂直な断面を、透過型電子顕微鏡で観察する。断面に含まれる任意の平板状粒子200個について、最大厚みを測定する。そして、これらの平均値を算出し、これを平板状粒子の平均厚みとする。
・バインダについて
バリア層6には、バインダが含まれていてもよい。バリア層6にバインダが含まれると、バリア層6の強度が高まる。バリア層6に含まれるバインダの種類は、特に制限されないが、LEDチップ3からの光や熱等により変色や劣化しないものであることが好ましい。また、波長350nm以上の波長域において、光透過性が高いことが好ましい。
バインダの種類は特に制限されず、例えばポリシロキサン等の透光性セラミックであってもよく、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、酢酸セルロース、ポリアリレート、及びこれらの誘導体等の有機樹脂であってもよい。バインダが、ガス透過性の低い成分であると、バリア層6のガスバリア性が高まる。そこで、特に好ましいバインダは、ポリシロキサンまたはポリビニルアルコール樹脂である。
・金属酸化物微粒子について
バリア層6には、金属酸化物微粒子が含まれていてもよい。バリア層6に金属酸化物微粒子が含まれると、平板状粒子同士の隙間や、平板状粒子とバインダとの隙間が埋まり、バリア層6にクラックが生じ難くなったり、バリア層6の強度が高まったりする。
金属酸化物微粒子の種類は特に制限されないが、バリア層6が金属部2だけでなく、LEDチップ3も被覆する場合、金属酸化物微粒子の屈折率が、バインダや平板状粒子の屈折率より高いことが好ましい。一般的に、LEDチップ3の屈折率は、バリア層6(平板状粒子やバインダ)と比較して格段に高い。そのため、これらの界面で光の反射が生じやすく、LED装置からの光取り出し性が低くなりやすい。これに対し、バリア層6に屈折率の高い金属酸化物微粒子が含まれると、バリア層6の屈折率が高まる。つまり、LEDチップとバリア層との屈折率差が小さくなり、これらの界面での光の反射が抑制される。
金属酸化物微粒子の屈折率は具体的には1.8以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましい。金属酸化物微粒子の屈折率は、ベッケ線法により測定される。
金属酸化物微粒子の平均一次粒径は、1〜100nmであることが好ましく、より好ましくは1〜80nm、さらに好ましくは1〜50nmである、金属酸化物微粒子の平均一次粒径が100nmを超えると、平板状粒子同士の間に大きな隙間が生じやすく、ガスバリア性が低くなるおそれがある。一方、金属酸化物微粒子の平均一次粒径が1nm未満であると、前述の強度向上効果が得られない可能性がある。金属酸化物微粒子の平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡で観察して、算出できる。具体的には、バリア層6を透過型電子顕微鏡で観察し、金属酸化物微粒子を任意に200個選択する。これらの金属酸化物微粒子の最大径を測定し、その平均値を平均一次粒径とする。
金属酸化物微粒子の例には、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化セリウム、酸化ニオブ、及び酸化亜鉛等が含まれる。これらの中でも、屈折率が高いことから、金属酸化物微粒子は酸化ジルコニウム粒子であることが好ましい。バリア層6には、金属酸化物微粒子が1種のみ含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。金属酸化物微粒子は、表面がシランカップリング剤やチタンカップリング剤で処理されたものであってもよい。
バリア層6に含まれる金属酸化物微粒子の量は、バリア層全質量に対して5〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは20〜50質量%である。金属酸化物微粒子の量が少なすぎると、バリア層6の強度向上効果が得られず、屈折率向上効果も十分とならない。一方で、金属酸化物微粒子の量が多すぎると、相対的に平板状粒子の量が減少し、バリア層6のガスバリア性が低下するおそれがある。
・バリア層の厚み等について
バリア層6には、バインダの有無、もしくはバインダの種類によって、以下の3つの態様がある。
(i)バリア層が平板状粒子のみからなる場合
(ii)バリア層に、透光性セラミックバインダが含まれる場合
(iii)バリア層に、有機樹脂バインダが含まれる場合
それぞれの態様における、バリア層6の好ましい厚みや、バリア層に含まれる平板状粒子量等は、以下の通りである。
(i)バリア層6が平板状粒子のみからなる場合、バリア層6の厚みは、0.1〜5.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0μmである。バリア層6の厚みが、0.1μm未満であると、十分なガスバリア性が得られない可能性がある。また、バリア層6をLEDチップ3上に形成する場合には、バリア層6に透明性が求められる。したがって、バリア層6の厚みが5.0μmを超えると、バリア層6の透明性が低下し、LED装置100の光取り出し性が低下しやすい。
(ii)バリア層6に、透光性セラミックバインダが含まれる場合、バリア層の厚みは0.1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0μmである。バリア層6の厚みが、0.1μm未満であると、十分なガスバリア性が得られない可能性がある。一方、バリア層6の厚みが10μmを超えると、バリア層6にクラックが生じやすくなり、ガスバリア性が低下するおそれがある。また、バリア層6の透明性も低下しやすい。
さらに、バリア層6に、透光性セラミックバインダが含まれる場合、バリア層6に含まれる透光性セラミックバインダの量は、バリア層6の全質量に対して、10〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは30〜60質量%である。バリア層6に含まれる透光性セラミックバインダの量が80質量%を超えると、平板状粒子の量が相対的に少なくなり、ガスバリア性が低下するおそれがある。一方、バリア層に含まれる透光性セラミックバインダ量が10質量%未満であると、バリア層の強度が高まらないおそれがある。
また、(iii)バリア層6に、有機樹脂バインダが含まれる場合、バリア層の厚みは1.0〜100μmであることが好ましく、より好ましくは10〜80μmである。バリア層6に有機樹脂バインダが含まれる場合、バリア層の厚みが1.0μm未満であると、ガスバリア性が十分とならないおそれがある。一方、バリア層6の厚みが100μmを超えると、バリア層6の透明性が低下し、LED装置100の光取り出し性が低下するおそれがある。
さらに、バリア層6に、有機樹脂からなるバインダが含まれる場合、バリア層6に含まれる有機樹脂バインダの量は、バリア層6の全質量に対して、10〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜60質量%である。バリア層に含まれる有機樹脂バインダ量が80質量%を超えると、平板状粒子の量が相対的に少なくなり、ガスバリア性が低下するおそれがある。一方、バリア層に含まれる有機樹脂バインダ量が10質量%未満であると、バリア層の強度が高まらない。
(4)波長変換層について
波長変換層7は、蛍光体粒子を透明樹脂に分散させた層であり、LEDチップが出射する光(励起光)を受けて、蛍光を発する層である。励起光と蛍光とが混ざることで、LED装置100からの光の色が、所望の色となる。例えば、LEDチップ3が発する光が青色であり、波長変換層7に含まれる蛍光体が黄色の蛍光を発すると、LED装置100からの光が白色となる。
波長変換層7は、LEDチップ3を覆うように形成される。LEDチップ3上にバリア層6が形成されている場合には、バリア層6を介してLEDチップ3を被覆;つまり波長変換層7はバリア層6上に形成される。
波長変換層7に含まれる透明樹脂は、可視光に対して透明な硬化性樹脂でありうる。透明樹脂の例には、エポキシ変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、メチルシリコーン樹脂、フェニルシリコーン樹脂等のシリコーン樹脂;エポキシ樹脂;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ウレタン樹脂等の透明樹脂等が含まれる。
波長変換層に含まれる蛍光体粒子は、LEDチップ3から出射する光により励起されて、LEDチップ3からの出射光と異なる波長の蛍光を発するものであれば特に制限されない。例えば、黄色の蛍光を発する蛍光体粒子の例には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体等がある。YAG蛍光体は、青色LEDチップから出射される青色光(波長420nm〜485nm)を受けて、黄色の蛍光(波長550nm〜650nm)を発する。
蛍光体粒子は、例えば1)所定の組成を有する混合原料に、フラックス(フッ化アンモニウム等のフッ化物)を適量混合して加圧し、これを成形体とする。2)得られた成形体を坩堝に詰め、空気中で1350〜1450℃の温度範囲で、2〜5時間焼成し、焼結体とすることで得られる。
所定の組成を有する混合原料は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La、Ga等の酸化物、または高温で容易に酸化物となる化合物を、化学両論比で十分に混合して得られる。また、所定の組成を有する混合原料は、1)Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学両論比で酸に溶解した溶液と、シュウ酸とを混合し、共沈酸化物を得る。2)この共沈酸化物と、酸化アルミニウム、または酸化ガリウムとを混合しても得られる。
蛍光体の種類は、YAG蛍光体に限定されるものではなく、例えばCeを含まない非ガーネット系蛍光体等、他の蛍光体であってもよい。
蛍光体粒子の平均粒径は1μm〜50μmであることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。蛍光体粒子の粒径が大きいほど発光効率(波長変換効率)は高くなる。一方、蛍光体粒子の粒径が大きすぎると、蛍光体粒子と透明樹脂(エポキシ樹脂やシリコーン樹脂)との界面に生じる隙間が大きくなる。これにより、波長変換層7の強度が低下したり、LED装置の外部から、LEDチップ3側にガスが侵入しやすくなる。蛍光体粒子の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
波長変換層7に含まれる蛍光体粒子の量は、波長変換層7の全質量に対して、5〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは6〜13質量%である。
波長変換層7の厚みは、25μm〜5mmであることが好ましく、より好ましくは、0.1mm〜3mmであることが好ましい。波長変換層の厚みが5mmを超えると、蛍光体粒子が均一に分布できないおそれがある。
2.LED装置の製造方法
前述のLED装置の製造方法には、以下の4つの工程が含まれる。
1)金属部を有する基板を準備する工程
2)基板上にLEDチップを固定する工程
3)金属部を被覆するように、平板状粒子を含むバリア層用組成物を塗布し、バリア層を形成する工程
4)LEDチップを被覆するように、透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層用組成物を塗布し、波長変換層を形成する工程
・1)工程、及び2)工程
金属部を有する基板を準備し、この基板上にLEDチップを固定する。このとき、基板の金属部(配線)とLEDチップとを電気的に接続する。金属部とLEDチップとの接続方法は、特に制限されず、前述のように、配線を介して接続してもよく、突起電極を介して接続してもよい。
・3)工程
基板に形成された金属部を覆うように、バリア層用組成物を塗布する。このとき、LED素子も覆うようにバリア層用組成物を塗布してもよい。バリア層用組成物には、前述の平板状粒子が含まれればよく、必要に応じて前述のバインダまたはその前駆体、前述の金属酸化物微粒子、溶媒が含まれる。
バリア層用組成物に含まれる溶媒は、平板状粒子を均一に分散可能なものであれば、特に制限されない。溶媒の例には、水や、水との相溶性に優れた有機溶媒、さらには水との相溶性が低い有機溶媒が含まれる。水との相溶性に優れた有機溶媒の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類が含まれる。
溶媒に水が含まれると、平板状粒子が膨潤し、バリア層用組成物の粘度が高まる。ただし、水に不純物が含まれると、平板状粒子の膨潤を阻害するおそれがある。そこで、平板状粒子を膨潤させる場合には、添加する水を純水とすることが好ましい。
また、溶媒には、エチレングリコールや、プロピレングリコール等、沸点が150℃以上の有機溶媒が含まれることも好ましい。沸点が150℃以上の有機溶媒が含まれると、バリア層用組成物の保存安定性が向上し、バリア層用組成物を塗布装置から安定して塗布できる。一方、バリア層用組成物の乾燥性の観点から、溶媒の沸点は250℃以下であることが好ましい。
ここで、3)工程で形成するバリア層のバインダがポリシロキサンである場合、バリア層用組成物には、ポリシロキサンの前駆体である、アルコキシシランまたはアリールオキシシランのモノマー、またはそのオリゴマーが含まれることが好ましい。これらの前駆体を加水分解・脱水縮合してバリア層を形成すると、ポリシロキサン中に平板状粒子が均一に分散されたバリア層が得られる。ポリシロキサンの前駆体は、バリア層用組成物の保存安定性等の観点から、アルコキシシランまたはアリールオキシシランのオリゴマー(以下、「有機ポリシロキサン化合物」ともいう)であることが特に好ましい。有機ポリシロキサン化合物の調製方法は、後述する。
バリア層用組成物は、平板状粒子や溶媒、必要に応じてバインダまたはその前駆体、及び金属酸化物微粒子等を混合・攪拌して調製される。このとき、バインダまたはその前駆体は、予め溶媒に溶解させてから、他の成分と混合してもよい。
攪拌は、例えば、撹拌ミル、ブレード混練撹拌装置、薄膜旋回型分散機等で行われる。調製後のバリア層用組成物の25℃での粘度は0.1〜100cPであることが好ましく、0.5〜50cPであることがより好ましく、1.0〜40cPであることがさらに好ましい。バリア層用組成物の粘度が100cPを超えると、平板状粒子が均一に配向せず、得られるバリア層のガスバリア性が低くなるおそれがある。バリア層用組成物の粘度は、溶媒の量やバインダの量、金属酸化物微粒子の量等で調整する。バリア層用組成物の粘度の測定は、振動式粘度計で行う。
バリア層用組成物の塗布手段は特に制限されない。例えば、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディスペンス法、ジェットディスペンス法等、従来公知の方法でありうる。特に、スプレーコート法によれば、薄いバリア層を形成可能である。
バリア層用組成物の塗布後、塗膜を加熱し、バリア層用組成物を硬化させることが好ましい。加熱温度や加熱時間は、バリア層用組成物に含まれる溶媒やバインダまたはその前駆体の種類等に応じて、適宜選択される。特にバインダ前駆体がアルコキシシランまたはアリールオキシシランのオリゴマーである場合、塗膜を100℃以上、好ましくは150〜300℃に加熱することが好ましい。加熱温度が100℃未満であると、脱水縮合時に生じる水を十分に除去できず、バリア層の耐光性等が低下する可能性がある。
・有機ポリシロキサン化合物の調製方法
バインダ前駆体である有機ポリシロキサン化合物は、アルコキシシラン化合物、またはアリールオキシシラン化合物を重合して得られる。アルコキシシラン化合物またはアリールオキシシラン化合物は、例えば以下の一般式(III)で表される。
Si(OR)4−n (III)
一般式(III)中、nはアルコキシ基またはアリールオキシ基(OR)の数を表し、2以上4以下の整数である。また、Rは、それぞれ独立にアルキル基またはフェニル基を表し、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、またはフェニル基を表す。
上記一般式(III)式中、Yは、水素原子、または1価の有機基を表す。Yで表される1価の有機基の具体例には、炭素数が1〜1000、好ましくは500以下、より好ましくは100以下、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは6以下の脂肪族基、脂環族基、芳香族基、脂環芳香族基が含まれる。これらの1価の有機基は、肪族基、脂環族基、芳香族基、及び脂環芳香族基が連結基を介して結合した基であってもよい。連結基は、O、N、S等の原子またはこれらを含む原子団であってもよい。また、Yで表される1価の有機基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、例えば、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子;ビニル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシ基、イミノ基、フェニル基等の有機官能基等が含まれる。
一般式(III)において、Yで表される基は、特にメチル基であることが好ましい。Yがメチル基であると、バリア層の耐光性及び耐熱性が良好になる。
上記一般式(III)で表されるアルコキシシランまたはアリールオキシシランには、以下の4官能のシラン化合物、3官能のシラン化合物、2官能のシラン化合物が含まれる。
4官能のシラン化合物の例には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラフェニルオキシシラン、トリメトキシモノエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、トリエトキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシトリブトキシシラン、モノメトキシトリペンチルオキシシラン、モノメトキシトリフェニルオキシシラン、ジメトキシジプロポキシシラン、トリプロポキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノブトキシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、トリエトキシモノプロポキシシラン、ジエトキシジプロポキシシラン、トリブトキシモノプロポキシシラン、ジメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノプロポキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジブトキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジブトキシモノエトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシモノエトキシモノプロポキシモノブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン、テトラアリールオキシシラン等が含まれる。これらの中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
3官能のシラン化合物の例には、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリフェニルオキシシラン、ジメトキシモノエトキシシラン、ジエトキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシルモノメトキシシラン、ジペンチルオキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシモノプロポキシシラン、ジフェニルオキシルモノメトキシシラン、ジフェニルオキシモノエトキシシラン、ジフェニルオキシモノプロポキシシラン、メトキシエトキシプロポキシシラン、モノプロポキシジメトキシシラン、モノプロポキシジエトキシシラン、モノブトキシジメトキシシラン、モノペンチルオキシジエトキシシラン、モノフェニルオキシジエトキシシラン等のモノヒドロシラン化合物;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリペンチルオキシシラン、メチルモノメトキシジエトキシシラン、メチルモノメトキシジプロポキシシラン、メチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、メチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、メチルメトキシエトキシプロポキシシラン、メチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノメチルシラン化合物;エチルトリメトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリペンチルオキシシラン、エチルトリフェニルオキシシラン、エチルモノメトキシジエトキシシラン、エチルモノメトキシジプロポキシシラン、エチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、エチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、エチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノエチルシラン化合物;プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリペンチルオキシシラン、プロピルトリフェニルオキシシラン、プロピルモノメトキシジエトキシシラン、プロピルモノメトキシジプロポキシシラン、プロピルモノメトキシジペンチルオキシシラン、プロピルモノメトキシジフェニルオキシシラン、プロピルメトキシエトキシプロポキシシラン、プロピルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノプロピルシラン化合物;ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリペンチルオキシシラン、ブチルトリフェニルオキシシラン、ブチルモノメトキシジエトキシシラン、ブチルモノメトキシジプロポキシシラン、ブチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、ブチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、ブチルメトキシエトキシプロポキシシラン、ブチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノブチルシラン化合物が含まれる。これらの中でも、メチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランがより好ましく、メチルトリメトキシシランがさらに好ましい。
2官能のシラン化合物の具体例には、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジプロポキシシラン、ジペンチルオキシシラン、ジフェニルオキシシラン、メトキシエトキシシラン、メトキシプロポキシシラン、メトキシペンチルオキシシラン、メトキシフェニルオキシシラン、エトキシプロポキシシラン、エトキシペンチルオキシシラン、エトキシフェニルオキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルメトキシエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルメトキシプロポキシシラン、メチルメトキシペンチルオキシシラン、メチルメトキシフェニルオキシシラン、エチルジプロポキシシラン、エチルメトキシプロポキシシラン、エチルジペンチルオキシシラン、エチルジフェニルオキシシラン、プロピルジメトキシシラン、プロピルメトキシエトキシシラン、プロピルエトキシプロポキシシラン、プロピルジエトキシシラン、プロピルジペンチルオキシシラン、プロピルジフェニルオキシシラン、ブチルジメトキシシラン、ブチルメトキシエトキシシラン、ブチルジエトキシシラン、ブチルエトキシプロポキシシシラン、ブチルジプロポキシシラン、ブチルメチルジペンチルオキシシラン、ブチルメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジペンチルオキシシラン、ジメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルエトキシプロポキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルメトキシプロポキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルエトキシプロポキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジペンチルオキシシラン、ジプロピルジフェニルオキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジブチルジプロポキシシラン、ジブチルメトキシペンチルオキシシラン、ジブチルメトキシフェニルオキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジプロポキシシラン、メチルエチルジペンチルオキシシラン、メチルエチルジフェニルオキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルブチルジメトキシシラン、メチルブチルジエトキシシラン、メチルブチルジプロポキシシラン、メチルエチルエトキシプロポキシシラン、エチルプロピルジメトキシシラン、エチルプロピルメトキシエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルメトキシエトキシシラン、プロピルブチルジメトキシシラン、プロピルブチルジエトキシシラン、ジブチルメトキシエトキシシラン、ジブチルメトキシプロポキシシラン、ジブチルエトキシプロポキシシラン等が含まれる。中でもジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましい。
有機ポリシロキサン化合物は、上記シラン化合物を、酸触媒、水、有機溶媒の存在下で加水分解し、縮合反応させる方法で調製できる。有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量は、反応条件(特に反応時間)等で、調整可能である。
この際、4官能シラン化合物と、3官能シラン化合物や2官能シラン化合物とを所望のモル比率で予め混合し、ランダムに重合させてもよい。また3官能シラン化合物または2官能シラン化合物を単独である程度重合させてオリゴマーとした後、このオリゴマーに4官能シラン化合物のみを重合させる等して、ブロック共重合体としてもよい。
有機ポリシロキサン化合物の調製用の酸触媒は、下記一般式(IV)で表わされる有機スルホン酸であることが特に好ましい。
−SOH …(IV)
上記一般式(IV)において、Rで表される炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状の飽和もしくは不飽和の炭素数1〜20の炭化水素基である。環状の炭化水素基の例には、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基等の芳香族炭化水素基が含まれ、好ましくはフェニル基である。また、一般式(IV)においてRで表される炭化水素基は、置換基を有してもよい。置換基の例には、直鎖状、分岐鎖状、または環状の、炭素数1〜20の飽和若しくは不飽和の炭化水素基;フッ素原子等のハロゲン原子;スルホン酸基;カルボキシル基;水酸基;アミノ基;シアノ基等が含まれる。
上記一般式(IV)で表わされる有機スルホン酸は、特にノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸であることが好ましい。
有機ポリシロキサン化合物の調製時に添加する酸触媒の量は、有機ポリシロキサン化合物調製液全量に対して1〜1000質量ppmであることが好ましく、より好ましくは5〜800質量ppmである。
有機ポリシロキサン化合物調製時に添加する水の量によって、焼成後のポリシロキサンの膜の性質が変化する。したがって、目的とする性質に応じて、有機ポリシロキサン化合物調製時の水添加率を調整することが好ましい。水添加率とは、有機ポリシロキサン化合物調製液に含まれるシラン化合物のアルコキシ基またはアリールオキシ基のモル数に対する、添加する水分子のモル数の割合(%)である。水添加率は、50〜200%であることが好ましく、より好ましくは75〜180%である。水添加率を、50%以上とすることで、焼成後のポリシロキサン膜にクラック等が生じ難い。また200%以下とすることでバリア層用組成物の保存安定性が良好となる。
有機ポリシロキサン化合物調製時に添加する溶媒の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等の一価アルコール;メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のアルキルカルボン酸エステル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類、あるいはこれらのモノアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類;等が含まれる。これらは1種単独で添加してもよく、また2種以上を添加してもよい。
有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量は、1000〜4000であることが好ましく、1200〜3500であることがより好ましく、さらに好ましくは1500〜3000である。有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量が1000未満であると、バリア層用組成物の粘度が低くなり、金属部上ではじかれる場合がある。一方、前述のオリゴマーの質量平均分子量が4000を超えると、バリア層用組成物の粘度が高くなり、バリア層用組成物の塗布が困難となる場合がある。質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値(ポリスチレン換算)である。
・4)工程について
少なくともLEDチップ3を覆うように、波長変換層7を形成する。LEDチップ3がバリア層で被覆されている場合、バリア層上に波長変換層を形成する。波長変換層7は、透明樹脂もしくはその前駆体と、蛍光体粒子とを含有する波長変換層形成用組成物を調製し、これをLEDチップ3及び金属部2を被覆するように塗布し、硬化させることで得られる。
波長変換層形成用組成物には、前述の透明樹脂もしくはその前駆体と、蛍光体粒子とが含まれる。必要に応じて溶媒や各種添加剤等が含まれてもよい。溶媒は、上記透明樹脂またはその前駆体を溶解させることが可能なものであれば、特に制限はなく、例えばトルエン、キシレンなどの炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルアセテートなどのエステル類等でありうる。
波長変換層形成用組成物の混合は、例えば、撹拌ミル、ブレード混練撹拌装置、薄膜旋回型分散機等で行うことができる。撹拌条件を調整することで、波長変換層形成用組成物における蛍光体粒子の沈降を抑制することができる。
波長変換層形成用組成物の塗布方法は、特に制限はない。例えばディスペンサ等の一般的な塗布装置により波長変換層形成用組成物を塗布することができる。また、波長変換層形成用組成物の硬化方法や硬化条件は、透明樹脂の種類により適宜選択する。硬化方法の一例として、加熱硬化が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら、本発明の範囲はこれによって何ら制限を受けない。
(蛍光体粒子の調製)
本願の実施例及び比較例に添加した蛍光体粒子は、以下のように調製した。
7.41g、Gd 4.01g、CeO 0.63g、及びAl 7.77gを十分に混合した。この混合物に、フラックスとしてフッ化アンモニウムを適量混合し、アルミニウム製の坩堝に充填した。充填物を、水素含有窒素ガスを流通させた還元雰囲気中において、1350〜1450℃の温度範囲で、2〜5時間焼成した。得られた焼成品((Y0.72Gd0.24Al12:Ce0.04)を粉砕、洗浄、分離、乾燥して、体積平均粒径が10μm程度の黄色蛍光体粒子を得た。黄色蛍光体粒子について、波長465nmの励起光における発光波長を測定したところ、おおよそ波長570nmにピーク波長を有していた。
(実施例1)
金属配線が形成された円形パッケージ(基板)(開口径3mm、底面直径2mm、壁面角度60°)の収容部の中央に、1つの青色LEDチップ(直方体状;200μm×300μm×100μm)をフリップチップ実装したLED素子を準備した。
平板状粒子である合成雲母(MK−100、コープケミカル社製)0.5gと、溶媒であるプロピレングリコール15gとを混合してバリア層用組成物を調製した。スプレー塗布装置の移動台上に前記LED素子を配置した。このLED素子の金属配線及びLEDチップを覆うように、バリア層用組成物を塗布した。このときのスプレー圧は0.2MPaとし、移動台とスプレーノズルとの移動速度を100mm/sとした。その後、バリア層用組成物を塗布したLED素子を、150℃で1時間加熱・乾燥させて、LED層用組成物を硬化させた。得られたバリア層の厚みは、1.0μmであった。
さらに、メチルシリコーン(信越化学工業社製;KER−2500)9gと、前述の蛍光体粒子1gとを脱泡しながら混合し、波長変換層用組成物を得た。この波長変換層用組成物を、バリア層上にディスペンサで塗布し、150℃で1時間加熱した。得られた波長変換層層の厚みは、1.0mmであった。
(実施例2)
バリア層用組成物を、合成雲母(MK−100)0.5gと、プロピレングリコール15gと、3官能モノメチルシラン化合物および4官能シラン化合物を重合させた有機ポリシロキサン化合物の分散液(有機ポリシロキサン化合物14質量%、イソプロピルアルコール86質量%)10gとを混合して調製した以外は、実施例1と同様にLED装置を得た。得られたバリア層の厚みは、1.2μmであった。
(実施例3)
バリア層用組成物を、平板状粒子であるスメクタイト(ルーセンタイトSWN、コープケミカル社製)0.5gと、プロピレングリコール15gと、実施例2と同様の有機ポリシロキサン化合物の分散液(有機ポリシロキサン化合物14質量%、イソプロピルアルコール86質量%)10gを混合して調製した以外は、実施例1と同様にLED装置を得た。得られたバリア層の厚みは、1.5μmであった。
(実施例4)
バリア層用組成物を、平板状粒子である合成雲母(ME−100、コープケミカル社製)0.5gと、溶媒である水15gとを混合してバリア層用組成物を調製した以外は、実施例1と同様にLED装置を得た。得られたバリア層の厚みは、2μmであった。
(実施例5)
バリア層用組成物を、合成雲母(ME−100、コープケミカル社製)0.5gと、プロピレングリコール15gと、実施例2と同様の有機ポリシロキサン化合物の分散液(有機ポリシロキサン化合物14質量%、イソプロピルアルコール86質量%)10gとZrO粒子(TECNAN社製、TECNADIS−Zr−210)5gとを混合して調製した以外は、実施例1と同様にLED装置を得た。得られたバリア層の厚みは、1.5μmであった。
(実施例6)
バリア層用組成物を、スメクタイト(ルーセンタイトSWN、コープケミカル社製)0.5gと、水15gと、10%ポリビニルアルコール水溶液(PVA−103 クラレ株式会社製)5gと、TiO粒子(TECNAN社製、TECNADIS−TI−210)5gとを混合して調製した以外は、実施例1と同様にLED装置を得た。得られたバリア層の厚みは、13μmであった。
(比較例1)
メチルシリコーン(信越化学工業株式会社;KER−2500)9gと前述の蛍光体1gとを脱泡しながら混合し、波長変換層用組成物と得た。これを、前述のLED素子の凹部にディスペンサで塗布し、150℃で1時間加熱してLED装置を得た。
(比較例2)
バリア層用組成物を、針状酸化チタン(石原産業社製、FTL−100)0.5gと、水15gと、10%ポリビニルアルコール水溶液(PVA−103 クラレ株式会社製)5gと、とを混合して調製した以外は、実施例1と同様にバリア層を形成した。得られたバリア層の厚みは、10μmであった。
さらに、メチルシリコーン(信越化学工業社製;KER−2500)9gと、前述の蛍光体粒子1gとを脱泡しながら混合し、波長変換層用組成物を得た。この波長変換層用組成物を、バリア層上にディスペンサで塗布し、150℃で1時間加熱した。得られた波長変換層層の厚みは、1.0mmであった。
(比較例3)
バリア層用組成物を、針状酸化チタン(石原産業社製、FTL−100)0.5gと、実施例2と同様の有機ポリシロキサン化合物の分散液(有機ポリシロキサン化合物14質量%、イソプロピルアルコール86質量%)10gとを混合して調製した以外は、実施例1と同様にバリア層を形成した。得られたバリア層の厚みは、0.9μmであった。
さらに、メチルシリコーン(信越化学工業社製;KER−2500)9gと、前述の蛍光体粒子1gとを脱泡しながら混合し、波長変換層用組成物を得た。この波長変換層用組成物を、バリア層上にディスペンサで塗布し、150℃で1時間加熱した。得られた波長変換層層の厚みは、1.0mmであった。
<評価>
各実施例および比較例で作製したLED装置について、発光効率及び硫化耐性を以下のように評価した。
・発光効率評価
各実施例および比較例で作製したLED装置の全光束を、分光放射輝度計(CS−2000;コニカミノルタセンシング社製)で測定した。比較例1のLED装置の全光束を基準とし、当該LED装置からの発光効率の上昇率または低下率で評価した。
・硫化耐性評価
各実施例及び比較例で作製したLED装置を、硫化水素濃度10〜15体積ppm、温度25℃、湿度75%Rhの環境下で、48時間静置した。各LED装置について、上記環境下に静置する前後の発光効率を測定した。静置前の発光効率からの変化率で評価した。変化率の絶対値が小さい方が、硫化耐性が高い。
Figure 2014022508
表1に示されるように、バリア層を形成しなかった場合(比較例1)には、硫化耐性が低く、硫化耐性試験後に発光効率が著しく低下した。硫化耐性試験によって、金属配線が腐食し、金属配線により光が反射されなくなったと推察される。これに対し、平板状粒子からなるバリア層を形成した実施例1では、バリア層を形成しなかった比較例1と比較して、硫化耐性試験後も、発光効率が低下し難かった。平板状粒子からなるバリア層を形成したことで、金属配線が腐食され難くなったと推察される。
針状酸化チタンと有機樹脂バインダとからなるバリア層を形成した場合(比較例2)、硫化耐性が低く、硫化耐性試験後に発光効率が著しく低下した。針状酸化チタンはバリア性が低く、これを含むバリア層を形成しても、硫化耐性試験によって、金属配線が腐食したと推察される。また、針状酸化チタンが含まれる場合、発光効率が低下した。針状酸化チタンによって、バリア層の光の透過性が低下したと推察される。
これに対し、平板状粒子と有機樹脂バインダと、金属酸化物粒子からなるバリア層を形成した場合(実施例6)には、針状酸化チタンを含む比較例2と比較して、非常に硫化耐性が高まった。バリア層に平板状粒子が含まれることで、硫化水素ガスがバリア層を透過し難くなり、さらに金属配線が腐食され難くなったと推察される。
また、針状酸化チタンと透光性セラミックバインダ(ポリシロキサン)とからなるバリア層を形成した場合(比較例3)にも、硫化耐性が低く、硫化耐性試験後に発光効率が著しく低下した。針状酸化チタンを含む層ではバリア性が十分でなく、硫化耐性試験によって、金属配線が腐食したと推察される。また、針状酸化チタンが含まれることで発光効率も低下した。これに対し、平板状粒子と透光性セラミックバインダとが含まれる場合(実施例2、3、及び5)には、針状酸化チタンを含む比較例3と比較して、非常に硫化耐性が高まった。
また、バリア層に透光性セラミックバインダまたは有機樹脂バインダが含まれる場合(実施例2、3、5、及び6)、バリア層にバインダが含まれない場合(実施例1及び実施例4)と比較して、硫化耐性が高まった。バリア層にバインダが含まれることで、硫化水素ガスがバリア層を透過し難くなり、さらに金属配線が腐食され難くなったと推察される。
さらに、バリア層に金属酸化物微粒子が含まれる場合(実施例5及び6)、発光効率が非常に高まった。金属酸化物微粒子が含まれることで、バリア層の屈折率が高まり、LED素子とバリア層との屈折率差が小さくなった。そのため、これらの界面における光の反射が減少し、光取り出し効率が向上したと推察される。
本発明のLED装置は、硫化耐性に非常に優れる。したがって、屋内で使用する照明装置等だけでなく、屋外で使用する照明装置等にも適用可能である。
1 基板
2 金属部
3 LEDチップ
4 配線
5 突起電極
6 バリア層
7 波長変換層
100 LED装置

Claims (6)

  1. 金属部を有する基板と、
    前記基板上に実装されたLEDチップと、
    前記基板の金属部を被覆し、かつ平板状粒子を含むバリア層と、
    前記LEDチップを被覆し、かつ透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層と
    を有する、LED装置。
  2. 前記バリア層が、前記LEDチップを被覆する、請求項1に記載のLED装置。
  3. 前記平板状粒子が、層状粘土鉱物である、請求項1または2に記載のLED装置。
  4. 前記バリア層が、金属酸化物微粒子をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のLED装置。
  5. 前記バリア層が、バインダをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のLED装置。
  6. 金属部を有する基板を準備する工程と、
    前記基板上にLEDチップを固定する工程と、
    前記金属部を被覆するように、平板状粒子を含むバリア層用組成物を塗布し、バリア層を形成する工程と、
    前記LEDチップを被覆するように、透明樹脂及び蛍光体粒子を含む波長変換層用組成物を塗布し、波長変換層を形成する工程と
    を有するLED装置の製造方法。
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