JP2014165463A - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層膜構造とすることなく発熱による劣化、硫化による劣化を抑制することができる発光装置及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】基板1と、蛍光体粒子を含む蛍光体層及びセラミック層を含む波長変換層6とを有する発光装置の製造方法であって、少なくとも1種類のシランカップリング剤を含む第1の混合液を基板1上に供給して前記蛍光体層を形成する工程と、第2の混合液を前記蛍光体層上に供給して前記セラミック層を形成する工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置及びその製造方法に関する。なお、発光装置を「LED装置」、発光装置を構成する発光素子を「LED素子」という場合がある。ここでのLED装置は、照明装置として用いられる。
近年、LED(Light Emitting Diode)素子の近傍に蛍光体を配置し、LED素子からの光で蛍光体を励起させて白色光を得る白色LED装置が開発されている。このようなLED装置の例には、青色LED素子からの青色光と、青色光を受けて蛍光体が発する黄色の蛍光とを組み合わせて白色光を得るLED装置がある。また、紫外光を出射するLED素子を光源とし、紫外光を受けて蛍光体が発する青色光、緑色光、及び赤色光を混色させて、白色光を得るLED装置もある。
白色LED発光装置の構成としては、発光素子を、蛍光体が分散された硬化性樹脂により直接的に封止した発光装置が開発されている。発光装置の用途が自動車のヘッドライトなどの高輝度が求められる領域に拡大していることもあり、現在では発光素子の高出力化が進み、発光素子の発熱を招いているため、上述のように封止材が直接的に発光素子上に設けられる場合には、発光素子の発熱により、発光素子を封止する封止剤としての硬化性樹脂が熱劣化する虞がある。
さらに、他の問題としては、発光素子を含む発光装置は、使用環境下において存在するガスや水分によって銀メッキ製のリフレクタ(反射層)が変色しやすく、その結果、経時で出力等が低下してしまう場合がある。
そこで、発光素子の発熱による封止剤の劣化を防止するために、発熱による劣化の小さいセラミックにより発光素子を封止する技術(特許文献1、2参照)が提案されている。また、リフレクタの経時変化を防ぐために、硫化防止技術としては、発光素子上に硫化防止用のバリア層と封止層とからなる多層膜を設ける技術(特許文献3〜6参照)が提案されている。
特開2012−023425号公報 特開2012−124426号公報 特開2010−511267号公報 特開2004−264118号公報 特開2006−172837号公報 特開2005−259432号公報
しかしながら、上記した従来技術で発熱と硫化両方に強いものを製造しようとした場合、熱に強いセラミックで封止した後に硫化防止のためにバリア層と封止層(多層膜)を設ける必要があるため、製造工程が複雑になりコストの増加を招くという問題があった。
そこで、本発明の課題は、多層膜構造とすることなく発熱による劣化、硫化による劣化を両方抑制することができる発光装置及びその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発光装置の製造方法は、基板と、蛍光体粒子を含む蛍光体層及びセラミック層を含む波長変換層とを有する発光装置の製造方法であって、少なくとも1種類のシランカップリング剤を含む第1の混合液を前記基板上に供給して前記蛍光体層を形成する工程と、第2の混合液を前記蛍光体層上に供給して前記セラミック層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の発明は、シランカップリング剤が、メルカプト基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の発明は、シランカップリング剤の添加量が第1の混合液の1〜20重量%であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の発明は、第2の混合液が有機ポリシロキサン化合物を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の発明は、第2の混合液が無機微粒子を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項6記載の発明は、第2の混合液が溶媒を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項7記載の発明は、溶媒が水を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項8記載の発明は、第2の混合液が2価以上の金属(Siを除く)の有機金属化合物を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項9記載の発明は、第2の混合液がシランカップリング剤を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項10記載の発光装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、多層膜構造とすることなく発熱による劣化、硫化による劣化を抑制することができるので、長期間に渡って効率よく光を取り出すことができる。
本発明の一実施形態に係る発光装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を概略的に説明するための模式図である。 実施例1〜実施例8における硫化耐性及び密着性についての評価を説明するための表である。
以下に、本発明のLED装置について図面を参照して説明する。図1は本発明のLED装置の一例を示した概略断面図であり、図2は図1のLED装置の製造方法を概略的に説明するための模式図ある。
(LED装置の構成)
まず図1を参照しながら、LED装置100の構成について説明する。LED装置100は、断面凹状の基板1を有している。基板1の凹部(キャビティ)には電極部2が設けられ、電極部2上には直方体状のLED素子3が配置されている。このLED素子3は、所定波長の光を出射する発光素子の一例である。LED素子3の電極部2に対向する面には、突起電極4が設けられており、電極部2とLED素子3とが突起電極4を介して接続されている(フリップチップ型)。なお、ここでは、一つの基板1に対して一つのLED素子3が設けられる構成を図示しているが、一つの基板1のキャビティに複数のLED素子3を設けることとしてもよい。
本実施形態のLED装置100では、LED素子3として青色LED素子が用いられている。青色LED素子は、例えば、サファイア基板上にn−GaN系クラッド層、InGaN発光層、p−GaN系クラッド層、及び透明電極を積層してなる。基板1のキャビティには、LED素子3の上面を封止するように波長変換部(波長変換層)6が形成されている。
また、別の方法として、例えば、波長変換部6を形成するための混合液の粘度及び乾燥性を調整し、LED素子3上の所望の部分にこの混合液を滴下して乾燥させることで、LED素子3の上面の一部に波長変換部6を形成してもよい。
図示していないが、LED素子3の出射光等を光取り出し面側に反射する反射層が基板1のLED素子3実装領域外の領域で、キャビティ内壁面上に形成されている。
(基板)
本発明のLED装置1における基板1は、図1に示すように、キャビティ(凹部)形状であるが、平板状であってもよい。なお、キャビティの形状は特に制限されない。例えば円錐台状であってもよく、角錐台状や、円柱状、角柱状等であってもよい。
基板1は、絶縁性及び耐熱性を有することが好ましく、セラミック樹脂や耐熱性樹脂からなることが好ましい。耐熱性樹脂の例には、液晶ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ナイロン、エポキシ樹脂、硬質シリコーンレジン、ポリフタル酸アミド等が含まれる。
基板1には、無機フィラーが含まれていてもよい。無機フィラーは、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素、グラスファイバー等でありうる。
電極部2は、銀等の金属からなり、外部の電極(図示せず)とLED素子3とを突起電極4を介して電気的に接続する一対の金属電極部である。
(LED素子)
LED素子3は、例えば図1に示されるように、基板1に配設された電極部2と、突起電極4を介して接続される。なお、図示されていないが、LED素子3が配線を介して電極部2に接続される態様でも本発明を適用できる。この態様をワイヤボンディング型という。
LED素子3が出射する光の波長は特に制限されない。LED素子3は、例えば青色光(420nm〜485nm程度の光)を発する素子であってもよく、紫外光を発する素子であってもよい。
LED素子3の構成は、特に限定されない。LED素子3が、青色光を発する素子である場合、LED素子3は、n−GaN系化合物半導体層(クラッド層)と、InGaN系化合物半導体層(発光層)と、p−GaN系化合物半導体層(クラッド層)と、透明電極層との積層体である。LED素子3は、例えば200〜300μm×200〜300μmの発光面を有するものでありうる。またLED素子3の高さは、通常50〜200μm程度である。図1に示されるLED装置100には、基板1に1つのLED素子3のみが配置されているが、基板1に複数のLED素子3が配置されていてもよい。
(反射層)
反射層(図示せず)は、LED素子3からの出射光や、波長変換層6に含まれる蛍光体が発する蛍光を、LED装置100の光取り出し面側に反射する層である。反射層が配設されることで、LED装置100の光取り出し面から取り出される光量が増加する。
(波長変換部)
波長変換部6は、蛍光体層と透光性セラミック層を有して構成されている。波長変換部6は、LED素子3上に蛍光体層、透光性セラミック層の順に積層されて形成されている。蛍光体層は、蛍光体を含み、蛍光体を含む蛍光体混合液を塗布して乾燥させることにより形成される。この蛍光体は、LED素子3の出射光中の所定の波長の光(励起光)により励起されて、励起光の波長とは異なる波長の蛍光を出射する。なお、蛍光体混合液の塗布方法については後述する。
また、透光性セラミック層は、透光性セラミック混合液の材料(以下、「透光性セラミック材料」と呼ぶ。)を含み、バインダとして、蛍光体層をLED素子3上につなぎとめ保護する機能を有する。この波長変換部6の厚みは、好ましくは、1〜200μmであり、より好ましくは、3〜200μmであり、更に好ましくは、3〜100μmである。以下に、蛍光体混合液、透光性セラミック混合液について詳細に説明する。
<蛍光体混合液>
蛍光体混合液(以下、「蛍光体層用組成物」と呼ぶ。)の塗布工程では、LED素子3上に蛍光体層用組成物を塗布する。蛍光体層用組成物には、蛍光体粒子、膨潤性粒子、無機粒子、溶媒及び少なくとも1種類のシランカップリング剤が含まれる。蛍光体層用組成物には、通常、バインダ成分が含まれない。そのため、蛍光体層用組成物内で、蛍光体粒子が沈降し難く、透光性セラミック層表面に均一な濃度で蛍光体粒子を配置することができる。つまり、得られるLED装置100の照射光の色度が、所望の範囲内となる。また、複数のLED装置を製造した場合にも、各LED装置の照射光の色度を均一にすることができる。
<蛍光体粒子>
蛍光体層用組成物に含まれる蛍光体粒子は、LED素子3が出射する光により励起されて、LED素子3が出射する光とは異なる波長の蛍光を発するものであればよい。例えば、黄色の蛍光を発する蛍光体粒子の例には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体等がある。YAG蛍光体は、青色LEDチップ3が出射する青色光(波長420nm〜485nm)を受けて、黄色の蛍光(波長550nm〜650nm)を発する。
蛍光体粒子は、例えば、所定の組成を有する混合原料に、フラックス(フッ化アンモニウム等のフッ化物)を適量混合して加圧し、これを成形体とする。得られた成形体を坩堝に詰め、空気中で1350〜1450℃の温度範囲で、2〜5時間焼成し、焼結体とすることにより得られる。
所定の組成を有する混合原料は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La、Ga等の酸化物、または高温で容易に酸化物となる化合物を、化学両論比で十分に混合して得られる。また、所定の組成を有する混合原料は、1)Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学両論比で酸に溶解した溶液と、シュウ酸とを混合し、共沈酸化物を得る。2)この共沈酸化物と、酸化アルミニウム、または酸化ガリウムとを混合しても得られる。なお、蛍光体の種類は、YAG蛍光体に限定されるものではなく、例えばCeを含まない非ガーネット系蛍光体等、他の蛍光体であってもよい。
蛍光体粒子の平均粒径は1μm〜50μmであることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。蛍光体粒子の粒径が大きいほど発光効率(波長変換効率)は高くなる。一方、蛍光体粒子の粒径が大きすぎると、蛍光体粒子どうしの間に生じる隙間が大きくなる。これにより、得られる蛍光体層の強度が低下する場合がある。蛍光体粒子の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定することができる。
蛍光体層用組成物に含まれる蛍光体粒子の量は、蛍光体層用組成物の固形分全質量に対して10〜99質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜97質量%である。蛍光体粒子の濃度が10質量%未満であると、蛍光体層から得られる蛍光の量が少なくなり、LED装置100からの光が所望の色度とならない場合がある。一方、蛍光体粒子の量が97質量%を超えると、相対的に膨潤性粒子の量や、無機粒子の量が少なくなり、膜の強度が低下する場合がある。
<膨潤性粒子>
蛍光体層用組成物には、膨潤性粒子が含まれる。蛍光体層用組成物に膨潤性粒子が含まれると、蛍光体層用組成物の粘度が高まり、蛍光体粒子の沈降が抑制される。さらに、得られる蛍光体層の強度が高まる。膨潤性粒子の例には、層状ケイ酸塩鉱物、イモゴライト、アロフェン等が含まれる。層状ケイ酸塩鉱物は、雲母構造、カオリナイト構造、またはスメクタイト構造を有する膨潤性粘土鉱物であることが好ましく、特に膨潤性に富むスメクタイト構造を有する膨潤性粘土鉱物であることが好ましい。膨潤性粒子である層状ケイ酸塩鉱物微粒子は、蛍光体含有液中においてカードハウス構造を形成するため、蛍光体層用組成物に少量含まれるだけで、粘度が高まる。また、層状ケイ酸塩鉱物微粒子は平板状を呈するため、蛍光体層の膜強度が高まる。
層状ケイ酸塩鉱物は、例えば、天然または合成の、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト、ハイデライト、モンモリロナイト、ノントライト、ベントナイト等のスメクタイト属粘土鉱物や、Na型テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシックフッ素雲母、Na型フッ素テニオライト、Li型フッ素テニオライト等の膨潤性雲母属粘土鉱物およびバーミキュラライトやカオリナイト、またはこれらの混合物が含まれる。
膨潤性粒子としては、例えば、ラポナイトXLG(商品名;合成ヘクトライト類似物質)、ラポナイトRD(商品名;合成ヘクトライト類似物質)、サーマビス(商品名;合成ヘクトライト類似物質)、スメクトンSA−1(商品名;サポナイト類似物質)、ベンゲル(商品名;天然ベントナイト)、クニビアF(商品名;天然モンモリロナイト)、ビーガム(商品名;天然ヘクトライト)、ダイモナイト(商品名;合成膨潤性雲母)、ソマシフ(商品名;合成膨潤性雲母)、SWN(商品名;合成スメクタイト)、SWF(商品名;合成スメクタイト)等が含まれる。
膨潤性粒子は、表面アンモニウム塩等で修飾(表面処理)されたものであってもよい。膨潤性粒子の表面が修飾されていると、蛍光体層用組成物における膨潤性粒子の相溶性が良好になる。
蛍光体層用組成物に含まれる膨潤性粒子の量は、蛍光体層用組成物の固形分全質量に対して0.3〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%である。膨潤性粒子の濃度が0.5質量%未満であると、蛍光体層用組成物の粘度が十分に高まらず、さらに得られる蛍光体層の強度が低下しやすくなる。一方、膨潤性粒子の濃度が20質量%を超えると、相対的に蛍光体粒子の量が少なくなり、十分な蛍光が得られない。なお、蛍光体層用組成物中の膨潤性粒子の割合が増えれば増えるほど、粘度が増加するわけではない。粘度は蛍光体層用組成物中の溶媒量、蛍光体粒子量等、その他の成分との含有比率で定まる。
<無機粒子>
蛍光体層用組成物中には、無機粒子が含まれる。蛍光体層用組成物中に無機粒子が含まれると、蛍光体子層用組成物の粘度が高まる。また得られる蛍光体層において、蛍光体粒子と膨潤性粒子との界面に生じる隙間が無機粒子によって埋まり、蛍光体層の強度が高まる。
無機粒子の例には、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の酸化物微粒子等が含まれる。無機粒子の表面は、シランカップリング剤やチタンカップリング剤で処理されていてもよい。表面処理によって、無機粒子と、セラミックバインダとの密着性が高まる。また、無機粒子は、比表面積の大きい多孔質の無機粒子でありうる。
無機粒子の粒径分布は特に制限はない。広範囲に分布していてもよく、比較的狭い範囲に分布していてもよい。なお、無機粒子の粒径は、一次粒径の中心粒径が0.001μm以上50μm以下であることが好ましく、蛍光体粒子の一次粒径より小さいことがより好ましい。また、無機粒子の粒径は、蛍光体層の厚さより小さい範囲であることが好ましい。蛍光体層の表面平滑性が高まる。無機粒子の平均粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定される。
蛍光体層用組成物に含まれる無機粒子の量は、蛍光体層用組成物の固形分全量に対して0.5〜70質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜65質量%であり、さらに好ましくは1.0〜60質量%である。無機粒子の濃度が0.5質量%未満であると、得られる蛍光体層の強度が低くなる虞があり、蛍光体層用組成物の塗布時のハンドリング性が悪化する虞がある。一方、無機粒子の量が70質量%を超えると、相対的に蛍光体粒子の量が少なくなり、十分な蛍光が得られない。さらに、無機粒子によって光が散乱しやすくなり、LED装置100からの光取り出し効率が低下する。なお、蛍光体層用組成物中の無機粒子の割合が増えるほど、粘度が増加するわけではない。粘度は蛍光体層用組成物中の溶媒量、蛍光体粒子の含有量等、その他の成分との含有比率で定まる。
<シランカップリング剤>
シランカップリング剤は、人工大理石、人工樹脂、磁気テープ等の無機充填剤または無機機材等の無機材料と有機材料とを組み合わせた複合素材において界面改良剤として使用されており、LED素子の反射板である銀と透光性セラミック層との界面改良剤としての機能することで、形成される透光性セラミック層がより強固に密着し、ガスバリヤ性の向上を図るために添加している。なお、メルカプト系シランカップリング剤を使用した場合には、他のシランカップリング剤系に比べて硫化耐性が向上する。
また、シランカップリング剤は部分的に縮合したオリゴマー状態でもよい。一般的にシランカップリング剤のオリゴマーはモノマーに比べ揮発性が低い、アルコールの副生量が少ない、多官能であるなどの利点がある。そのため反応自体の制御をし易くするためにオリゴマー状態で使用することにより、例えば未反応のシランカップリング剤の割合を抑えたり、添加量自体を抑制することができる。
シランカップリング剤は、公知のシランカップリング剤が使用でき、例えばメルカプト基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤などがあげられる。シランカップリング剤は部分的に縮合したオリゴマー状態でも構わない。ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリクロロシラン、γ−アシノプロピルトリエトキシシラン、4−アシノブチルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェネチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、(p−クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、4−クロロフェニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。望ましくはメルカプト系を使用した。
シランカップリング剤の添加量は、蛍光体層用組成物の固形分全量に対して1〜20%であることが好ましい。シランカップリング剤が少なすぎると、波長変換層と基板の密着性が向上せず、多すぎると耐熱性が低下する。
<溶媒>
蛍光体層用組成物には、溶媒が含まれる。溶媒の例には、水、水との相溶性に優れた有機溶媒、水との相溶性が低い有機溶媒が含まれる。水との相溶性に優れた有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類が挙げられる。溶媒に水が含まれると、膨潤性粒子が膨潤し、蛍光体層用組成物の粘度が高まる。ただし、水に不純物が含まれると、膨潤性粒子の膨潤を阻害するおそれがある。そこで、膨潤性粒子を膨潤させる場合には、添加する水を純水とする。
また、溶媒には、エチレングリコールや、プロピレングリコール等、沸点が150℃以上の有機溶媒が含まれることも好ましい。沸点が150℃以上の有機溶媒が含まれると、蛍光体層用組成物の保存安定性が向上し、蛍光体層用組成物を塗布装置から安定して塗布できる。一方、蛍光体層用組成物の乾燥性の観点から、溶媒の沸点は250℃以下であることが好ましい。
<蛍光体粒子用組成物の調製・塗布、及び硬化>
蛍光体層用組成物は、蛍光体粒子、無機粒子、膨潤性粒子、溶媒及びシランカップリング剤を混合・攪拌して調製する。撹拌は、例えば、撹拌ミル、ブレード混練撹拌装置、薄膜旋回型分散機等で行う。蛍光体含有液の25℃での粘度は10〜1000cPであることが好ましく、12〜800cPであることがより好ましく、20〜600cPであることがさらに好ましい。粘度は、溶媒の量や、膨潤性粒子の量、無機粒子の量等で調整する。粘度の測定は、振動式粘度計で行う。
蛍光体層用組成物は、透光性セラミック層を介して、LED素子3の発光面を覆うように塗布する。塗布の手段は、特に制限されない。例えば、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ディスペンス法、ジェットディスペンス法等、従来公知の方法でありうる。特に、スプレーコート法が、薄い膜を形成可能であるため好ましい。
蛍光体層用組成物の塗布後に蛍光体層用組成物中の溶媒を乾燥させることが好ましい。蛍光体層用組成物中の溶媒を乾燥させる際の温度は、通常20〜200℃であり、好ましくは25〜150℃である。20℃未満であると、十分に乾燥できない可能性がある。一方、200℃を超えると、LEDチップに悪影響を及ぼす可能性がある。また、乾燥時間は、製造効率の面から、通常0.1〜30分であり、好ましくは0.1〜15分である。
<透光性セラミック混合液>
透光性セラミック混合液(第2の混合液)は、後述する塗布装置(図2参照)を用いて蛍光体混合液(第1の混合液)をLED素子3上に塗布して形成された蛍光体層上に塗布される。この塗布後に所定温度、所定時間で加熱し、その後乾燥させることで、波長変換部6が形成される。
透光性セラミック混合液の材料(透光性セラミック材料)は、ゾル−ゲル反応によって透光性セラミック(好ましくはガラスセラミック)となる化合物である。透光性セラミック材料としては、例えば、金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、金属カルボキシレート、ポリシラザンオリゴマー等が挙げられる。透光性セラミック材料には、反応性が良好であるとの観点から、金属アルコキシドが好ましい。金属アルコキシドは、各種金属のアルコキシドでありうるが、得られる透光性セラミックの安定性、及び製造容易性の観点から、アルコキシシランやアリールオキシシランであることが好ましい。
透光性セラミック材料であるアルコキシシランやアリールオキシシランは、テトラエトキシシランのような単分子化合物(モノマー)であってもよいが、有機ポリシロキサン化合物(オリゴマー)であることが好ましい。有機ポリシロキサン化合物は、シラン化合物が鎖状または環状にシロキサン結合した化合物である。
有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量は、好ましくは1000〜3000であり、より好ましくは1200〜2700であり、さらに好ましくは1500〜2000である。有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量が1000未満であると、透光性セラミック層用組成物の粘度が低くなり、透光性セラミック層用組成物がLEDチップ上ではじかれるおそれがある。一方、質量平均分子量が3000を超えると、透光性セラミック層用組成物の粘度が高くなり、透光性セラミック層用組成物の塗布が困難となる場合がある。質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値(ポリスチレン換算)である。
透光性セラミック材料が有機ポリシロキサン化合物である場合、透光性セラミック層用組成物に含まれる有機ポリシロキサン化合物の量は、透光性セラミック層用組成物全質量に対して1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%である。有機ポリシロキサン化合物の量が1質量%未満であると、透光性セラミック層用組成物の粘度が低くなり過ぎる場合がある。一方、有機ポリシロキサン化合物の量が40質量%を超えると、透光性セラミック層用組成物の粘度が過剰に高くなり、透光性セラミック層用組成物の塗布が困難となる場合がある。
透光性セラミック材料の他の好ましい例に、ポリシラザンオリゴマーがある。ポリシラザンオリゴマーは、一般式(I):(R1R2SiNR3)nで表される化合物である。一般式(I)中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、ビニル基、またはシクロアルキル基を表す。ただし、R1、R2、及びR3のうち少なくとも1つは水素原子であり、好ましくはすべてが水素原子である。一般式(I)中、nは1〜60の整数を表す。ポリシラザンオリゴマーの分子形状はいかなる形状であってもよく、例えば、直鎖状または環状であってもよい。
透光性セラミック材料がポリシラザンオリゴマーである場合、透光性セラミック層用組成物に含まれるポリシラザンオリゴマーの量は多いことが好ましいが、ポリシラザンオリゴマーの濃度が高いと、透光性セラミック層用組成物の保存安定性が低くなる場合がある。そこで、ポリシラザンオリゴマーの量は、透光性セラミック層用組成物全質量に対して、5〜50質量%であることが好ましい。
<溶媒>
透光性セラミック層用組成物には、溶媒が含まれる。溶媒は、前述の透光性セラミック材料を溶解、もしくは均一に分散可能なものであればよい。溶媒の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等の一価アルコール;メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のアルキルカルボン酸エステル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類、あるいはこれらのモノアセテート類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;等が含まれる。透光性セラミック層用組成物中には、溶媒が1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。
溶媒には、水が含まれることが好ましい。水の量は、透光性セラミック層用組成物全質量に対して、3〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜10質量%である。透光性セラミック材料が有機ポリシロキサン化合物である場合、水の含有量が有機ポリシロキサン化合物100質量部に対して10〜120質量部であることが好ましく、80〜100質量部であることがより好ましい。透光性セラミック層用組成物に含まれる水の量が少な過ぎると、透光性セラミック層の成膜時に有機ポリシロキサン化合物を十分に加水分解できない場合がある。一方、透光性セラミック層用組成物に含まれる水の量が過剰であると、透光性セラミック層用組成物の保存中に加水分解等が生じ、透光性セラミック層用組成物がゲル化するおそれがある。
溶媒には、沸点が150℃以上である有機溶媒(例えばエチレングリコールや、プロピレングリコール等)が含まれることも好ましい。沸点が150℃以上の有機溶媒を含む透光性セラミック層用組成物の保存安定性は高い。また、塗布装置内で溶媒が揮発し難いため、透光性セラミック層用組成物を塗布装置から安定して塗布できる。
一方、透光性セラミック層用組成物に含まれる溶媒の沸点は250℃以下であることが好ましい。溶媒の沸点が250℃を超えると、透光性セラミック層用組成物の乾燥に時間がかかる。
<無機微粒子>
透光性セラミック層用組成物には、無機微粒子が含まれてもよい。透光性セラミック層用組成物に無機微粒子が含まれると、透光性セラミック層用組成物を硬化させる際、膜に生じる応力が緩和され、透光性セラミック層にクラックが発生し難くなる。無機微粒子の種類は特に制限されないが、無機微粒子の屈折率が、透光性セラミック材料(ポリシロキサンやポリシラザン等)の屈折率より高いことが好ましい。屈折率の高い無機微粒子が含まれると、得られる透光性セラミック層の屈折率が高まる。一般的にLED素子(LEDチップ)の屈折率は、透光性セラミック材料と比較してかなり高い。そこで、透光性セラミック層の屈折率が高まると、LED素子と透光性セラミック層との屈折率差が小さくなり、LED素子と透光性セラミック層との界面での光の反射が少なくなる。つまり、LED装置の光取り出し効率が高まる。
無機微粒子は、多孔質状の粒子であることが好ましく、その比表面積が200m2/g以上であることが好ましい。無機微粒子が多孔質であると、多孔質の空隙部に溶媒が入り込み、透光性セラミック層用組成物の粘度が高まる。ただし、透光性セラミック層用組成物の粘度は、単に無機微粒子の量によって定まるものではなく、無機微粒子と溶媒との比率や、その他の成分の量等によっても変化する。
無機微粒子の平均一次粒径は、5〜100nmであることが好ましく、より好ましくは5〜80nm、さらに好ましくは5〜50nmである。無機微粒子の平均一次粒径が、このような範囲であると、前述のクラック抑制効果、屈折率向上効果が得られやすい。無機微粒子の平均一次粒径は、コールターカウンター法で測定される。
無機微粒子の例には、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化セリウム、酸化ニオブ、及び酸化亜鉛等が含まれる。これらの中でも、屈折率が高いことから、無機微粒子は酸化ジルコニウム微粒子であることが好ましい。透光性セラミック層用組成物には、無機微粒子が1種のみ含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。
無機微粒子は、表面がシランカップリング剤やチタンカップリング剤で処理されたものであってもよい。表面処理された無機微粒子は、透光性セラミック層用組成物に均一に分散されやすい。
透光層用組成物中の無機微粒子の量は、透光性セラミック層用組成物の固形分全量に対して10〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜45質量%、さらに好ましくは20〜30質量%である。無機微粒子の量が少なすぎると、前述のクラック抑制効果が高まらず、屈折率向上効果も十分とならない。一方で、無機微粒子の量が多すぎると、相対的に透光性セラミック材料(バインダ)の量が減少し、透光性セラミック層の強度が低下するおそれがある。
<有機金属化合物>
透光性セラミック層用組成物には、2価以上の金属(Siを除く)の有機金属化合物が含まれてもよい。有機金属化合物は、Si元素以外の2価以上の金属元素の金属アルコキシドまたは金属キレートでありうる。金属アルコキシドまたは金属キレートは、透光性セラミック層成膜時に、透光性セラミック材料や、LED素子、蛍光体層の表面に存在する水酸基と、メタロキサン結合を形成する。当該メタロキサン結合は非常に強固である。そのため、透光性セラミック層用組成物に金属アルコキシドまたは金属キレートが含まれると、透光層及びLED素子、並びに透光層及び蛍光体層の密着性が高まる。
一方、金属アルコキシドまたは金属キレートの一部は、透光性セラミック層内で、メタロキサン結合からなるナノサイズのクラスタを形成する。このクラスタは、金属腐食性の高い硫化水素ガスを腐食性の低い二酸化硫黄ガスに変化させる光触媒として機能する。そのため、透光性セラミック層用組成物に、金属アルコキシドまたは金属キレートが含まれると、LED装置の硫化耐性も高まる。
金属アルコキシドまたは金属キレートに含まれる金属元素は、Si元素以外の4族または13族の金属元素であることが好ましく、以下の一般式(II)で表される化合物が好ましい。
Mm+XnYm−n ・・・(II)
一般式(II)中、Mは4族または13族の金属元素を表し、mはMの価数(3または4)を表す。Xは加水分解性基を表し、nはX基の数(2以上4以下の整数)を表す。ただし、m≧nである。Yは1価の有機基を表す。
一般式(II)において、Mで表される4族または13族の金属元素は、アルミニウム、ジルコニウム、チタンであることが好ましく、ジルコニウムであることが特に好ましい。ジルコニウムのアルコキシドまたはキレートの硬化物は、一般的なLEDチップの発光波長域(特に青色光(波長420〜485nm)に吸収波長を有さない。つまり、ジルコニウムのアルコキシドまたはキレートの硬化物には、LEDチップの出射光が吸収され難い。
一般式(II)において、Xで表される加水分解性基は、水で加水分解され、水酸基を生成する基でありうる。加水分解性基の好ましい例には、炭素数が1〜5の低級アルコキシ基、アセトキシ基、ブタノキシム基、クロル基等が含まれる。一般式(II)において、Xで表される基は、全て同一の基であってもよく、異なる基であってもよい。
Xで表される加水分解性基は、加水分解されて遊離する。そのため加水分解後に生成される化合物が中性であり、かつ軽沸である基が好ましい。そこで、Xで表される基は、炭素数1〜5の低級アルコキシ基であることが好ましく、より好ましくはメトキシ基、またはエトキシ基である。
一般式(II)において、Yで表される1価の有機基は、一般的なシランカップリング剤に含まれる1価の有機基でありうる。具体的には、炭素数が1〜1000、好ましくは500以下、より好ましくは100以下、さらに好ましくは40以下、特に好ましくは6以下である脂肪族基、脂環族基、芳香族基、脂環芳香族基でありうる。Yで表される有機基は、脂肪族基、脂環族基、芳香族基、及び脂環芳香族基が連結基を介して結合した基であってもよい。連結基は、O、N、S等の原子またはこれらを含む原子団であってもよい。
Yで表される有機基は、置換基を有してもよい。置換基の例には、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子;ビニル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシ基、イミノ基、フェニル基等の有機基が含まれる。
一般式(II)で表されるアルミニウムの金属アルコキシドまたは金属キレートの具体例には、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリn−ブトキシド、アルミニウムトリt−ブトシキド、アルミニウムトリエトキシド等が含まれる。
一般式(II)で表されるジルコニウムの金属アルコキシドまたは金属キレートの具体例には、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトラi−プロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラi−ブトキシド、ジルコニウムテトラt−ブトキシド、ジルコニウムジメタクリレートジブトキシド、ジブトキシジルコニウムビス(エチルアセトアセテート)等が含まれる。
一般式(II)で表されるチタン元素の金属アルコキシドまたは金属キレートの具体例には、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトラi−ブトキシド、チタンメタクリレートトリイソプロポキシド、チタンテトラメトキシプロポキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンラクテート、チタニウムビス(エチルヘキソキシ)ビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタンアセチルアセトネート等が含まれる。
ただし、上記で例示した金属アルコキシドまたは金属キレートは、入手容易な市販の有機金属アルコキシドまたは金属キレートの一部である。科学技術総合研究所発行の「カップリング剤最適利用技術」9章のカップリング剤及び関連製品一覧表に示される金属アルコキシドまたは金属キレートも、本発明に適用できる。
透光性セラミック層用組成物に含まれる金属アルコキシドまたは金属キレート(有機金属化合物)の量は、透光性セラミック材料100質量部に対して、5〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは8〜40質量部、さらに好ましくは10〜15質量部である。金属アルコキシドまたは金属キレートの量が5質量部未満であると、前述の密着性向上効果等が得られない。一方で、金属アルコキシドまたは金属キレートの量が100質量部を超えると、透光性セラミック層用組成物の保存性が低下する。
<反応促進剤>
透光性セラミック層用組成物には、反応促進剤が含まれていてもよい。反応促進剤は、透光性セラミック材料が、ポリシラザンオリゴマーである場合に含まれることが特に好ましい。反応促進剤は、酸または塩基などでありうる。反応促進剤の具体例には、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びトリエチルアミン等の塩基;塩酸、シュウ酸、フマル酸、スルホン酸、及び酢酸等の酸;ニッケル、鉄、パラジウム、イリジウム、白金、チタン、アルミニウムを含む金属のカルボン酸塩などが含まれるが、これに限られない。反応促進剤は金属カルボン酸塩であることが特に好ましい。反応促進剤の量は、ポリシラザンオリゴマーの質量に対して0.01〜5mol%であることが好ましい。
<透光性セラミック層用組成物の塗布及び乾燥>
透光性セラミック層用組成物の塗布方法は、特に制限されない。例えば、ブレード塗布、スピンコート塗布、ディスペンサー塗布、スプレー塗布などでありうるが、スプレー塗布によれば、厚みの薄い透光性セラミック層を成膜できる。
透光性セラミック層用組成物の塗布後、塗膜を100℃以上、好ましくは150〜300℃に加熱し、透光性セラミック層用組成物を乾燥・硬化させる。透光性セラミック材料が、有機ポリシロキサン化合物である場合、加熱温度が100℃未満であると、脱水縮合時に生じる有機成分等を十分に除去できず、透光性セラミック層の耐光性等が低下する可能性がある。
一方、透光性セラミック材料がポリシラザンオリゴマーである場合には、170〜230nmの範囲の波長成分を含むVUV放射線(例えばエキシマ光)を塗膜に照射して硬化させた後、さらに加熱硬化を行うことが好ましい。透光性セラミック層が緻密な膜となり、LED装置の耐湿性が高まりやすい。
<有機ポリシロキサン化合物の調製方法>
透光性セラミック材料である有機ポリシロキサン化合物は、アルコキシシラン化合物、またはアリールオキシシラン化合物を重合して得られる。アルコキシシラン化合物またはアリールオキシシラン化合物は、例えば以下の一般式(III)で表される。
Si(OR)nY4−n ・・・(III)
一般式(III)中、nはアルコキシ基またはアリールオキシ基(OR)の数を表し、2以上4以下の整数である。また、Rは、それぞれ独立にアルキル基またはフェニル基を表し、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、またはフェニル基を表す。
上記一般式(III)式中、Yは、水素原子、または1価の有機基を表す。Yで表される1価の有機基の具体例には、炭素数が1〜1000、好ましくは500以下、より好ましくは100以下、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは6以下の脂肪族基、脂環族基、芳香族基、脂環芳香族基が含まれる。これらの1価の有機基は、肪族基、脂環族基、芳香族基、及び脂環芳香族基が連結基を介して結合した基であってもよい。連結基は、O、N、S等の原子またはこれらを含む原子団であってもよい。また、Yで表される1価の有機基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、例えば、F、Cl、Br、I等のハロゲン原子;ビニル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシ基、イミノ基、フェニル基等の有機官能基等が含まれる。
一般式(III)において、Yで表される基は、特にメチル基であることが好ましい。Yがメチル基であると、透光性セラミック層の耐光性及び耐熱性が良好になる。上記一般式(III)で表されるアルコキシシランまたはアリールオキシシランには、以下の4官能のシラン化合物、3官能のシラン化合物、2官能のシラン化合物が含まれる。
4官能のシラン化合物の例には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラフェニルオキシシラン、トリメトキシモノエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、トリエトキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシトリブトキシシラン、モノメトキシトリペンチルオキシシラン、モノメトキシトリフェニルオキシシラン、ジメトキシジプロポキシシラン、トリプロポキシモノメトキシシラン、トリメトキシモノブトキシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、トリエトキシモノプロポキシシラン、ジエトキシジプロポキシシラン、トリブトキシモノプロポキシシラン、ジメトキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジエトキシモノプロポキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシモノブトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシモノブトキシシラン、ジブトキシモノメトキシモノエトキシシラン、ジブトキシモノエトキシモノプロポキシシラン、モノメトキシモノエトキシモノプロポキシモノブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン、テトラアリールオキシシラン等が含まれる。これらの中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
3官能のシラン化合物の例には、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリフェニルオキシシラン、ジメトキシモノエトキシシラン、ジエトキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノメトキシシラン、ジプロポキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシルモノメトキシシラン、ジペンチルオキシモノエトキシシラン、ジペンチルオキシモノプロポキシシラン、ジフェニルオキシルモノメトキシシラン、ジフェニルオキシモノエトキシシラン、ジフェニルオキシモノプロポキシシラン、メトキシエトキシプロポキシシラン、モノプロポキシジメトキシシラン、モノプロポキシジエトキシシラン、モノブトキシジメトキシシラン、モノペンチルオキシジエトキシシラン、モノフェニルオキシジエトキシシラン等のモノヒドロシラン化合物;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリペンチルオキシシラン、メチルモノメトキシジエトキシシラン、メチルモノメトキシジプロポキシシラン、メチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、メチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、メチルメトキシエトキシプロポキシシラン、メチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノメチルシラン化合物;エチルトリメトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリペンチルオキシシラン、エチルトリフェニルオキシシラン、エチルモノメトキシジエトキシシラン、エチルモノメトキシジプロポキシシラン、エチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、エチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、エチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノエチルシラン化合物;プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリペンチルオキシシラン、プロピルトリフェニルオキシシラン、プロピルモノメトキシジエトキシシラン、プロピルモノメトキシジプロポキシシラン、プロピルモノメトキシジペンチルオキシシラン、プロピルモノメトキシジフェニルオキシシラン、プロピルメトキシエトキシプロポキシシラン、プロピルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノプロピルシラン化合物;ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリペンチルオキシシラン、ブチルトリフェニルオキシシラン、ブチルモノメトキシジエトキシシラン、ブチルモノメトキシジプロポキシシラン、ブチルモノメトキシジペンチルオキシシラン、ブチルモノメトキシジフェニルオキシシラン、ブチルメトキシエトキシプロポキシシラン、ブチルモノメトキシモノエトキシモノブトキシシラン等のモノブチルシラン化合物が含まれる。これらの中でも、メチルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランがより好ましく、メチルトリメトキシシランがさらに好ましい。
2官能のシラン化合物の具体例には、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジプロポキシシラン、ジペンチルオキシシラン、ジフェニルオキシシラン、メトキシエトキシシラン、メトキシプロポキシシラン、メトキシペンチルオキシシラン、メトキシフェニルオキシシラン、エトキシプロポキシシラン、エトキシペンチルオキシシラン、エトキシフェニルオキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルメトキシエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルメトキシプロポキシシラン、メチルメトキシペンチルオキシシラン、メチルメトキシフェニルオキシシラン、エチルジプロポキシシラン、エチルメトキシプロポキシシラン、エチルジペンチルオキシシラン、エチルジフェニルオキシシラン、プロピルジメトキシシラン、プロピルメトキシエトキシシラン、プロピルエトキシプロポキシシラン、プロピルジエトキシシラン、プロピルジペンチルオキシシラン、プロピルジフェニルオキシシラン、ブチルジメトキシシラン、ブチルメトキシエトキシシラン、ブチルジエトキシシラン、ブチルエトキシプロポキシシシラン、ブチルジプロポキシシラン、ブチルメチルジペンチルオキシシラン、ブチルメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジペンチルオキシシラン、ジメチルジフェニルオキシシラン、ジメチルエトキシプロポキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルメトキシプロポキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルエトキシプロポキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジペンチルオキシシラン、ジプロピルジフェニルオキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジブチルジプロポキシシラン、ジブチルメトキシペンチルオキシシラン、ジブチルメトキシフェニルオキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジプロポキシシラン、メチルエチルジペンチルオキシシラン、メチルエチルジフェニルオキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルブチルジメトキシシラン、メチルブチルジエトキシシラン、メチルブチルジプロポキシシラン、メチルエチルエトキシプロポキシシラン、エチルプロピルジメトキシシラン、エチルプロピルメトキシエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルメトキシエトキシシラン、プロピルブチルジメトキシシラン、プロピルブチルジエトキシシラン、ジブチルメトキシエトキシシラン、ジブチルメトキシプロポキシシラン、ジブチルエトキシプロポキシシラン等が含まれる。中でもジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましい。
有機ポリシロキサン化合物は、上記シラン化合物を、酸触媒、水、有機溶媒の存在下で加水分解し、縮合反応させる方法で調製できる。有機ポリシロキサン化合物の質量平均分子量は、反応条件(特に反応時間)等で、調整可能である。
この際、4官能シラン化合物と、3官能シラン化合物や2官能シラン化合物とを所望のモル比率で予め混合し、ランダムに重合させてもよい。また3官能シラン化合物または2官能シラン化合物を単独である程度重合させてオリゴマーとした後、このオリゴマーに4官能シラン化合物のみを重合させる等して、ブロック共重合体としてもよい。
有機ポリシロキサン化合物の調製用の酸触媒は、下記一般式(IV)で表わされる有機スルホン酸であることが特に好ましい。
R8−SO3H ・・・(IV)
上記一般式(IV)において、R8で表される炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状の飽和もしくは不飽和の炭素数1〜20の炭化水素基である。環状の炭化水素基の例には、フェニル基、ナフチル基、またはアントリル基等の芳香族炭化水素基が含まれ、好ましくはフェニル基である。また、一般式(IV)においてR8で表される炭化水素基は、置換基を有してもよい。置換基の例には、直鎖状、分岐鎖状、または環状の、炭素数1〜20の飽和若しくは不飽和の炭化水素基;フッ素原子等のハロゲン原子;スルホン酸基;カルボキシル基;水酸基;アミノ基;シアノ基等が含まれる。
上記一般式(IV)で表わされる有機スルホン酸は、特にノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、またはドデシルベンゼンスルホン酸であることが好ましい。
有機ポリシロキサン化合物の調製時に添加する酸触媒の量は、有機ポリシロキサン化合物調製液全量に対して1〜1000質量ppmであることが好ましく、より好ましくは5〜800質量ppmである。
有機ポリシロキサン化合物調製時に添加する水の量によって、最終的に得られるポリシロキサンの膜質が変化する。したがって、目的とする膜質に応じて、有機ポリシロキサン化合物調製時の水添加率を調整することが好ましい。水添加率とは、有機ポリシロキサン化合物調製液に含まれるシラン化合物のアルコキシ基またはアリールオキシ基のモル数に対する、添加する水分子のモル数の割合(%)である。水添加率は、50〜200%であることが好ましく、より好ましくは75〜180%である。水添加率を、50%以上とすることで、透光性セラミック層の膜質が安定する。また200%以下とすることで透光性セラミック層用組成物の保存安定性が良好となる。
有機ポリシロキサン化合物調製時に添加する溶媒の例には、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等の一価アルコール;メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のアルキルカルボン酸エステル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類、あるいはこれらのモノアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基をすべてアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類;等が含まれる。これらは1種単独で添加してもよく、また2種以上を添加してもよい。
続いて、発光装置100(波長変換部6)の製造方法について図2を参照して説明する。発光装置100の波長変換部6を製造する場合、例えば、図2に示すような製造装置10が使用される。製造装置10は、主に、上下、左右、前後に移動可能な移動台20と、上記で説明した第1の混合液(蛍光体混合液)及び第2の混合液(前駆体溶液)を塗布液40として噴射可能な塗布装置(以下、「スプレー装置」と呼ぶ場合がある。)30とを有している。
(スプレー装置)
第1及び第2の混合液の塗布に用いるスプレー装置30について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る塗布装置の構成を示した概略図である。このスプレー装置30は、基板1上に設置されたLED素子3に、上述した第1の混合液及び第2の混合液を塗布するための装置である。
スプレー装置30は移動台20の上方に配置されている。スプレー装置30はエアーが送り込まれるノズル32を有している。また、スプレー装置30が移動台20の下方に設置され、上方に向かって塗布液40を噴射する構成であってもよい。ノズル32の先端部の孔径は20μm〜2mmであり、好ましくは0.1〜0.3mmである。ノズル32は移動台20と同様に、上下、左右、前後に移動可能となっている。特にノズル32は角度調整も可能であり、移動台20(またはこれに設置されるLED基板1)に対し傾斜させることができるようになっている。ノズル32には温度調整機構が内蔵されており、噴射物の温度を調整することができる。ノズル32には連結管34を介してタンク36が接続されている。タンク36には塗布物である混合液(即ち、第1の混合液または第2の混合液)が貯留されている。タンク36には撹拌子が入っており、混合液が常に撹拌されている。このような構成とすることで、例えば、第1の混合液を撹拌して、比重の大きい蛍光体の沈降を抑止し、蛍光体が第1の混合液中で分散した状態を保持することが可能となる。このタンク210としては、例えば、PC−51(商品名)が使用される。
なお、スプレー装置30では、ノズル32にエアーを送り込むのに代えて、モーターなどを駆動源として利用しタンク36の塗布液40自体に圧力を加えてノズル32から塗布液40を噴射するか、または押し出すような機構としてもよい。塗布液40を押し出すような機構とする場合、塗布液40に対する圧力のパラツキを10%以内とする。
(蛍光体混合液等の塗布)
次に、上述した塗布装置30を用いて、基板1上に配置されたLED素子3に第1の混合液を塗布する方法について説明する。
LED素子3をあらかじめ実装した複数のLED基板1を移動台20に設置し、LED基板1とスプレー装置30のノズル32との位置関係を調整する(位置調整工程)。詳しくは、ガラスプレート60を設置したときと同様に、LED基板1を移動台20に設置し、LED基板1とノズル32の先端部とを対向配置する。LED基板1とノズル32の先端部との距離は5〜30cmとする。LED素子3に対し蛍光体混合液を均一に塗布するには、LED基板1とノズル32の先端部との間に一定の間隔をあけて、LED基板1からノズル32の先端部を離間させたほうがよい。
その後、LED基板1とノズル32とを互いに相対移動させながら、ノズル32から蛍光体混合液を噴射してLED基板1に蛍光体混合液を塗布する(噴射・塗布工程)。詳しくは、一方では、移動台20とノズル32とを移動させてLED基板1とノズル32とを前後左右に移動させる。移動台20とノズル32とのうちいずれか一方の位置を固定し、他方を前後左右に移動させてもよい。また、移動台20の移動方向と直交する方向にLED素子3を複数配置し、ノズル32を移動台20の移励方向と直交する方向に移動させながら塗布する方法も好ましく用いられる。他方では、ノズル32にエアーを送り込み、蛍光体混合液をノズル32の先端部からLED基板1に向けて噴射する。LED基板1への蛍光体混合液の塗布が終了したら、塗布液40として第2の混合液(例えば、セラミック前駆体液)を用い、蛍光体混合液の噴射・塗布と同様、LED基板1とノズル32の先端部との間に一定の間隔をあけて、LED基板1とノズル32とを互いに相対移動させながら、ノズル32から第2の混合液を噴射し、第2の混合液を、蛍光体混合液が塗布されたLED基板1に塗布する。
また、第1の混合液中に粘土鉱物を含有させることによって、第1の混合液を塗布・乾燥させ形成した蛍光体層の強度が向上し、蛍光体層の剥離を防止することができ、ひいては製造後の発光装置100において色度のバラツキの発生を抑制することができる。
なお、スプレー装置30に代えて、ディスペンサーやインクジェット装置を用いて第1の混合液及び第2の混合液を塗布(滴下または吐出)するようにしてもよい。ディスペンサーを使用する場合には、塗布液の滴下量を制御可能であり、蛍光体などのノズル詰まりが発生しないようなノズルを用いることが好ましい。インクジェット装置を使用する場合も、塗布液の吐出量を制御可能であり、蛍光体などの
ノズル詰まりが発生しないようなノズルを用いる。
なお、上記では、第1の混合液と第2の混合液とに分けて塗布する場合(2液処方)について説明したが、蛍光体混合液にセラミック前駆体も混合させた混合液を塗布すること(1液処方)で波長変換部6を形成してもよい。この場合においても、上述した塗布装置200及び塗布方法により、混合液を塗布すればよい。
なお、蛍光体、粘土鉱物、及び無機粒子の粒径は加熱後の波長変換部の厚さよりも小さいものを使用することが望ましい。
また、基板1の上面に接続用の電極が露出している場合には、その上から波長変換部やセラミック層をスプレーしてしまうと、通電しなくなる場合がある。そのため、このような場合には、基板1上にマスクをして必要箇所にのみ塗布することが望ましい。
以下に、実施例1〜8及び比較例1〜4に係る波長変換層と透光性セラミック層を有するLED装置の硫化耐性及び密着性に関する評価の測定を行った。実施例1〜8及び比較例1〜4に係るLED装置の評価測定の結果を図3に示した。
(硫化耐性の評価)
硫化耐性の評価測定については、硫化水素10〜15ppm、温度25℃、湿度75%RHの環境条件下で被試験体(実施例1〜8及び比較例1〜4に係るLED装置)を投入後、投入前及び投入後50時間経過後におけるLED発光素子の発光効率を評価し、投入前後(試験前後)の低下率を算出した。評価結果は◎◎、◎、○、△、×で図3の表に記載した。なお、これらの評価内容は以下のとおりである。
◎◎:3%未満
◎:3%以上かつ5%未満
○:5%以上かつ10%未満
△:10%以上かつ20%未満
×:20%以上
(密着性の評価)
密着性の評価測定については、表面が銀(Ag)で出来ている基板上に蛍光体層と透光性セラミック層からなる波長変換層を形成し、その上からセロハンテープ(No.405、ニチバン社製)を張り付けた後に剥がすという剥離試験を行って評価測定を行った。評価結果は○と×で図3の表に記載した。なお、○と×の評価内容は以下のとおりである。
○:剥がれ未発生
×:剥がれ発生
[実施例1]
蛍光体(YAG 405C205(商品名)、粒度分布D50が20.5μm)1gと、合成雲母(MK−100、コープケミカル社製)0.05g、サイリシア470(1次粒子の平均粒径14μm;富士シリシア社製)0.05g、エチレングリコール1g、IPA0.5gを99質量%とし、シランカップリング剤としてアルコシキオリゴマー(X−41−1810、信越シリコーン製)を5質量%混合することで蛍光体混合液を作製した。この蛍光体混合液を、塗布装置を用いて、スプレー塗布した。なお、このときの塗布条件は、スプレー圧0.2MPa、ステージロボット(移動台20)の移動速度55mm/sとしている。150℃で15分間乾燥させ、波長変換層を作成した。
次に、ポリシラザンオリゴマー分散液(NN120−20、(パーハイドロポリシラザンオリゴマー20質量%、ジブチルエーテル80質量%);AZエレクトロニックマテリアルズ社製)を透光性セラミック層用混合液とした。LED実装パッケージをスプレー塗布装置に配置し、LED実装パッケージのLEDチップ実装面全体に前記透光性セラミック層用組成物を塗布した。このとき、スプレー塗布装置におけるスプレー圧は0.05MPa、スプレーノズルとLED実装パッケージとの相対移動速度は150mm/sとした。その後、150℃で1時間加熱・焼成し、厚み1.5μmの透光性セラミック層を形成し、LED装置を作成した。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が3%以上かつ5%未満であり硫化耐性は高いことがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例2]
シランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−903、信越シリコーン製)を使用する以外は実施例1と同様に作成した。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が5%以上かつ10%未満であり硫化耐性は良好であることがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例3]
シランカップリング剤として3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−802、信越シリコーン製)を使用する以外は実施例1と同様に作成した。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が3%以上かつ5%未満であり硫化耐性は高いことがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例4]
シランカップリング剤として3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−802、信越シリコーン製)を使用し、添加量を1質量%とする以外は実施例1と同様に作成した。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が5%以上かつ10%未満であり硫化耐性は良好であることがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例5]
シランカップリング剤として3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−802、信越シリコーン製)を使用し、添加量を20質量%とする以外は実施例1と同様に作成した。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が5%以上かつ10%未満であり硫化耐性は良好であることがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例6]
蛍光体混合液を調製する際のシランカップリング剤としてアルコシキオリゴマー(X−41−1810、信越シリコーン製)を5質量%混合し、実施例1と同様に塗布液を作成した。塗布液をスプレーにより塗布を行い、150℃−1時間乾燥を行った。発光装置用封止剤を調製する際のシラン化合物を、メチルトリメトキシシランの添加量を35.4g、テトラメトキシシランの添加量を26.2gとし、3官能モノメチルシラン化合物:4官能シラン化合物の重合モル比を6:4とした。シラン化合物80重量部とAl2O3微粒子が分散したスラリー(TECNADIS−AL−220、TECNAN社製)を10重量部とジルコニウムジメタクリレートジブトキシドを10重量部混合し塗布液とした。その塗布液をスプレーにより塗布を行い、150℃−1時間乾燥を行った。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が3%未満であり硫化耐性は極めて高いことがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれは未発生であり、密着性が高いことがわかる。
[実施例7]
蛍光体混合液を調製する際のシランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−402、信越シリコーン製)を5質量%混合し、実施例1と同様に塗布液を作成した。塗布液をスプレーにより塗布を行い、150℃−1時間乾燥を行った。透光性セラミック層用組成物については、実施例1と同様に作製した。その後、メチルシリコーン(KER−2500、信越シリコーン製)を脱泡し、作製した基板1の凹部及びLED素子3表面に塗布し150℃で1時間過熱を行い、発光装置100を得た。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が5%以上かつ10%未満であり硫化耐性は高いことがわかる。
[実施例8]
蛍光体混合液を調製する際のシランカップリング剤としてアルコシキオリゴマー(X−41−1810、信越シリコーン製)を5%添加し、実施例1と同様に作成した。
透光性セラミック層用組成物液については、実施例1と同様に作製したものにアルコシキオリゴマー(X−41−1810、信越シリコーン製)を5質量%混合した以外は実施例1と同様に作製した。従って、波長変換層用組成物液に5%、透明セラミックス層に5%の計10%のアルコキシオリゴマーを含む。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が3%以上かつ5%未満であり硫化耐性は高いことがわかる。
[比較例1]
メチルシリコーン(KER−2500、信越シリコーン製)9gに上記蛍光体1gを混合脱泡し、基板1の凹部及びLED素子3表面に塗布し150℃で1時間過熱を行い、発光装置100を得た。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が20%以上であり硫化耐性は極めて低いことがわかる。
[比較例2]
この比較例では、発光装置用封止剤を調製する際にシランカップリング剤を混合しなかった。その塗布液をスプレー塗布により塗布を行い、150℃−1時間乾燥を行った。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が10%以上かつ20%未満であり硫化耐性は低いことがわかる。密着性の評価測定については、波長変換層の剥がれが発生し、密着性が低いことがわかる。
[比較例3]
この比較例では、比較例2を作製した後、メチルシリコーン(KER−2500、信越シリコーン製)を脱泡し、基板1の凹部及びLED素子3表面に塗布し150℃で1時間過熱を行い、発光装置100を得た。
(評価結果)
硫化耐性の評価測定については、低下率が10%以上かつ20%未満であり硫化耐性は低いことがわかる。
<効果>
上記した評価結果によれば、蛍光体粒子、膨潤性粒子、無機粒子、溶媒及びシランカップリング剤を含む波長変換層用組成物を基板上に塗布して波長変換層を形成する工程と、少なくとも1層の透明セラミック層を形成する工程とを有する製造方法により製造されたLED装置は、硫化によって劣化しにくいことがわかる。したがって、長期間に渡って効率よく光を取り出すことができる。
密着性についても、上記した製造方法の各工程における条件を満たさないLED装置(比較例1〜4)に比較して向上した。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 基板
2 電極部
3 LED素子(発光素子)
4 突起電極
6 波長変換部(波長変換層)
100 LED装置(発光装置)

Claims (10)

  1. 基板と、蛍光体粒子を含む蛍光体層及びセラミック層を含む波長変換層とを有する発光装置の製造方法であって、
    少なくとも1種類のシランカップリング剤を含む第1の混合液を前記基板上に供給して前記蛍光体層を形成する工程と、
    第2の混合液を前記蛍光体層上に供給して前記セラミック層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
  2. 前記シランカップリング剤は、メルカプト基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、又は、アミノ基含有シランカップリング剤である
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記シランカップリング剤の添加量は、前記第1の混合液の1〜20重量%である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記第2の混合液は有機ポリシロキサン化合物を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記第2の混合液は無機微粒子を含む
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記第2の混合液が溶媒を含む
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記溶媒が水を含む
    ことを特徴とする請求項6に記載の発光装置の製造方法。
  8. 前記第2の混合液は、2価以上の金属(Siを除く)の有機金属化合物を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  9. 前記第2の混合液がシランカップリング剤を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法により製造された発光装置。
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