JP2014016587A - 正帯電性磁性トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で画像形成する場合に、所望の画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れる正帯電性磁性トナーを提供すること。
【解決手段】少なくとも、結着樹脂と、トナーの質量を基準として30〜60質量%の磁性粉と、を含むトナー母粒子の表面に外添剤が付着している、正帯電性磁性トナーについて、初期のトナーの帯電量Qと、ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)と、をそれぞれ所定の範囲内の値とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、正帯電性磁性トナーに関する。
一般に電子写真法では、感光体ドラムの表面をコロナ放電等により帯電させた後、レーザー等により露光して静電潜像を形成する。形成した静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。さらに、形成したトナー像を記録媒体に転写して高品質な画像を得ている。通常トナー像の形成に使用するトナーには、熱可塑性樹脂等の結着樹脂に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を混合した後、混練、粉砕、分級工程を経て得られる、平均粒径5μm以上10μm以下のトナー粒子(トナー母粒子)が用いられる。そしてトナーに流動性を付与したり、トナーに好適な帯電性能を付与したり、感光体ドラムからのトナーのクリーニング性を向上させたりする目的で、シリカや酸化チタン等の無機微粉末がトナー母粒子に外添されている。
現在、実用化されている電子写真法における乾式現像法としては、トナー及びキャリアを用いる2成分現像方式と、キャリアを用いずトナー内部に磁性粉を含有するトナーを用いる磁性1成分現像方式が知られている。従来、磁性1成分現像方式で用いられるトナー(以下、磁性トナーとも記す)では、高温高湿環境下でトナーの帯電量が低下しやすく、所望する画像濃度の画像を得にくいという課題がある。
そこで、高温高湿環境下での帯電特性が優れる磁性トナーとして、結着樹脂中にZn及びCuを含む磁性粉を含有し、磁性粉に含まれるZn及びCuの量が100ppm以下であるトナーが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−270848号公報
しかし、特許文献1に記載のトナーは高温高湿環境下での帯電性に優れる一方で、低温低湿環境下で画像形成をする場合に、トナーが過度に帯電されやすくなる。その結果、特許文献1に記載のトナーを用いて画像を形成する場合、現像ローラーの現像スリーブ周面上に形成されるトナー薄層が乱れやすくなる。トナー薄層の乱れ(層乱れ)が生じる場合、現像ローラーの周期でかぶりが画像を形成した記録媒体の非画像部に生じることがある。
特許文献1に記載のトナーに係る上記の課題を解決する方法として、磁性粉の組成を最適化することにより、低温低湿環境下でのトナーの帯電量を適正化させる方法が考えられる。しかし、この方法で得られるトナーについても、トナーの組成によっては、加熱された定着ローラーにトナーが融着することによる高温オフセットや、低温で被記録媒体にトナーを良好に定着できないことによる低温オフセットが生じるという問題がある。
本発明は、低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で画像形成する場合に、所望の画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れる正帯電性磁性トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、正帯電性磁性トナーについて、少なくとも結着樹脂と所定量の磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に外添剤を付着させ、フェライトキャリアと摩擦させる場合のトナーの初期の帯電量Qを所定の範囲内の値とし、ストレス付与後のトナーをフェライトキャリアと摩擦させる場合のストレス付与後のトナーの帯電量をQとする場合に、QからQを減じた値を所定の範囲内の値とすることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、少なくとも、結着樹脂と磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤を付着させた正帯電性磁性トナーであって、
前記正帯電性磁性トナー中の磁性粉の含有量が、前記正帯電性磁性トナーの質量を基準として、30質量%以上60質量%以下であり、
下記方法A:
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア10gと、トナー試料0.5gとを、容量20mlのポリ容器に入れ、ターブラーミキサーで前記ポリ容器内の混合物を30秒間撹拌した後に、前記トナー試料の帯電量を測定する方法、
により測定される、初期の前記正帯電性磁性トナーの帯電量Qが5.8μC/g以上12.5μC/g以下であり、
機械的ストレスが印加されることにより、前記機械的ストレスが印加される前よりも、BET比表面積が10%低下しているストレス付与後の正帯電性磁性トナーの、前記方法Aにより測定される、帯電量をQとする場合に、前記Qから前記Qを減じた値(Q−Q)が、−2.0μC/g以上2.0μC/g以下である、正帯電性磁性トナーに関する。
本発明によれば、低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で画像形成する場合に、所望の画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れる正帯電性磁性トナーを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
本発明の正帯電性磁性トナー(以下、単にトナーともいう)は、結着樹脂と、トナーの質量を基準として、30質量%以上60質量%以下の磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤を付着させたものである。また、本発明のトナーは、初期のトナーの帯電量Qが所定の範囲内の値であり、ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)が所定の範囲内の値である。以下、初期のトナーの帯電量Q、及びストレス付与後のトナーの帯電量Qと、トナー材料とについて説明する。
[初期のトナーの帯電量Q、及びストレス付与後のトナーの帯電量Q
本発明のトナーは、初期のトナーの帯電量Qが5.8μC/g以上12.5μC/g以下である。また、機械的ストレスが印加されることにより、機械的ストレスが印加される前よりも、BET比表面積が10%低下しているストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)が、−2.0μC/g以上2.0μC/g以下である。
トナーのBET比表面積を10%低下させる機械的ストレスは、特に限定されない。このような機械的ストレスは、通常、画像形成装置で画像形成動作が繰り返される際に、現像部に充填されたトナーが機械的に撹拌されることによって、トナーに付与される。
具体的には、トナー母粒子の表面に外添剤が付着されている本発明のトナーに機械的ストレスが付与されることにより、トナー母粒子の表面に外添剤が埋没される。外添剤の埋没によりトナー表面の凹凸が減少し、トナーのBET比表面積が減少する。
初期のトナーよりも、BET比表面積が10%低下しているトナーの試料は、以下の方法で調製できる。BET比表面積が10%低下しているトナーの試料の調製方法は、以下の方法に限定されない。なお、本出願の明細書、及び特許請求の範囲では、BET比表面積が10%低下するとは、BET比表面積の低下率が、9.5%以上10.5%未満であることをいう。
まず、現像部にトナーを充填して、印字率1%で、連続して画像を形成する。連続して画像を形成する際に、1000枚画像を形成する毎に、現像部内のトナーのBET比表面積を測定する。1000枚画像を形成する毎に測定されるトナーのBET比表面積の値を元に、一方の軸を画像形成枚数に関する軸とし、他方の軸をトナーのBET比表面積に関する軸とする2軸平面に、画像形成枚数毎の、現像部内のトナーのBET比表面積をプロットする。得られる、画像形成枚数と、現像部内のトナーのBET比表面積との相関関係を示すグラフから、トナーのBET比表面積が10%低下するであろう、画像形成枚数の予測値を読み取る。
次いで、現像部内を空にした後、再度、現像部に未使用のトナーを充填し、前述の予測値の枚数の画像を形成する。予測値の枚数の画像の形成後、現像部内のトナーのBET比表面積を測定する。その時のトナーのBET比表面積が、初期のトナーの比表面積より9.5%以上10.5%未満の範囲で低い値であれば、その時点のトナーを、初期のトナーよりも、BET比表面積が10%低下しているトナーの試料とみなす。
前述の予測値の枚数の画像を形成する場合のトナーのBET比表面積が、初期のトナーの比表面積より9.5%未満又は10.5%以上低下している場合、前述のグラフを、予測値の枚数と、予測値の枚数の画像を形成する際の現像部内のトナーのBET比表面積の値とにより、補正し、補正後のグラフから、再度、トナーのBET比表面積が10%低下するであろう、画像形成枚数の補正された予測値を読み取る。そして、補正された予測値の枚数に基づいて、上述の作業を繰り返す。
トナーに機械的ストレスが加わり、トナー母粒子に外添剤が埋没すると、トナーの流動性の低下や、トナーの表面に露出する電荷制御剤や磁性粉が直接摩擦されやすくなることの影響により、未使用の初期のトナーと比較して、トナーの帯電性が変化してしまう。このトナーの帯電性の変化を把握するために、初期のトナーの帯電量Qとストレス付与後のトナーの帯電量Qとを測定し、そのストレス付与後のトナーの帯電量Qから初期のトナーの帯電量Qを減じた値(Q−Q)を求める。なお、トナーのBET比表面積は、例えば、比表面積測定装置(Macsorb 1208(株式会社マウンテック製))を用いて測定できる。
初期のトナーの帯電量Q、及びストレス付与後のトナーの帯電量Qは下記方法Aに従って測定される。
<方法A>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア10gと、トナー試料0.5gとを容量20mlのポリ容器に投入する。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアとトナーとを、ターブラーミキサーにより30秒間撹拌する。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアとトナーとの混合物を試料として用い、帯電量を測定する。
トナー試料と混合するフェライトキャリアとしては、ノンコートフェライトキャリアを用いる。ノンコートフェライトキャリアは、従来から2成分現像剤のキャリアとして用いられる、公知のノンコートフェライトキャリアを用いることができる。好適に使用できるノンコートフェライトキャリアとしては、F−80(パウダーテック株式会社製)、EF−80(パウダーテック株式会社製)及びF50(パウダーテック株式会社製)が挙げられる。
ノンコートフェライトキャリアとトナーとの混合物中のトナーの帯電量は、公知の帯電量測定装置を用いて測定することができる。帯電量測定装置としては、例えば、吸引式帯電量測定装置、及びブローオフ式帯電量測定装置が挙げられる。この中でも、吸引式帯電量測定装置を用いるのが好ましい。
本発明のトナーは、以上説明した帯電特性を備えるため、低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で、所望する画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れる。
これに対し、初期のトナーの帯電量Qが低すぎる場合、高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。一方、初期のトナーの帯電量Qが高過ぎる場合、低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、かぶりのような画像不良が形成画像に発生しやすい。
また、(Q−Q)が、−2.0μC/g超である場合、低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、かぶりのような画像不良が形成画像に発生しやすい。一方、(Q−Q)が2.0μC/g未満である場合、高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。
初期のトナーの帯電量Qは、後述の磁性粉の帯電量Qと、トナー中の磁性粉の含有量とを調整することにより調整できる。磁性粉の帯電量Qを小さくするほど、初期のトナーの帯電量Qは小さくなりやすい。一方、磁性粉の帯電量Qを大きくするほど、初期のトナーの帯電量Qは大きくなりやすい。また、トナー中の磁性粉の含有量を少なくするほど、初期のトナーの帯電量Qは大きくなりやすい。一方、トナー中の磁性粉の含有量を多くするほど、初期のトナーの帯電量Qは小さくなりやすい。
ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)も、後述の磁性粉の帯電量Qと、トナー中の磁性粉の含有量とを調整することにより調整できる。磁性粉の帯電量Qを小さくするほど、(Q−Q)は大きくなりやすい。一方、磁性粉の帯電量Qを大きくするほど、(Q−Q)は小さくなりやすい。また、トナー中の磁性粉の含有量を少なくするほど、(Q−Q)は大きくなりやすい。一方、トナー中の磁性粉の含有量を多くするほど、(Q−Q)は小さくなりやすい。
[トナー材料]
本発明のトナーは、少なくとも、結着樹脂と磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤が付着している。本発明のトナーのトナー母粒子は、結着樹脂及び磁性粉の他に、必要に応じ、離型剤、着色剤、及び電荷制御剤等を含んでいてもよい。以下、本発明のトナーの必須又は任意の成分である、結着樹脂、磁性粉、離型剤、着色剤、電荷制御剤、及び外添剤と、正帯電性磁性トナーの製造方法とについて順に説明する。
〔結着樹脂〕
トナー母粒子に含まれる結着樹脂は、従来からトナー用の結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナーの帯電性、及びトナーの用紙に対する定着性が優れることから、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレンが挙げられる。アクリル系単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものを使用することができる。ポリエステル樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のアルコール成分やカルボン酸成分が挙げられる。
2価又は3価以上のアルコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコール類が挙げられる。
2価又は3価以上のカルボン酸成分の具体例としては、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、又はn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸のようなアルキル又はアルケニルコハク酸のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸等が挙げられる。これらの2価又は3価以上のカルボン酸成分は、酸ハライド、酸無水物、低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
結着樹脂がポリエステル樹脂である場合の、ポリエステル樹脂の軟化点は、80℃以上150℃以下であることが好ましく、90℃以上140℃以下がより好ましい。
結着樹脂としては、定着性が良好であることから熱可塑性樹脂を用いることが好ましいが、熱可塑性樹脂単独で使用するだけでなく、熱可塑性樹脂に架橋剤や熱硬化性樹脂を添加することができる。結着樹脂内に一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性、形態保持性、耐久性等を向上させることができる。
熱可塑性樹脂と共に使用できる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂やシアネート系樹脂が好ましい。好適な熱硬化性樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、2種以上を組み合わせて使用できる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、50℃以上65℃以下が好ましく、50℃以上60℃以下がより好ましい。結着樹脂のガラス転移点が低すぎる場合、画像形成装置の現像部の内部でトナー同士が融着したり、保存安定性の低下により、トナー容器の輸送時や倉庫等での保管時にトナー同士が一部融着したりする場合がある。また、ガラス転移点が高すぎる場合、結着樹脂の強度が低下し、潜像担持部(感光体)にトナーが付着しやすい。ガラス転移点が高すぎる場合、トナーが低温で良好に定着しにくい傾向がある。
なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結着樹脂の比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ株式会社製示差走査熱量計DSC−6200を用い、結着樹脂の吸熱曲線を測定することで求めることができる。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用する。測定温度範囲25℃以上200℃以下、昇温速度10℃/minで常温常湿下にて測定して得られた結着樹脂の吸熱曲線より結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。
〔磁性粉〕
トナー母粒子は、結着樹脂中に磁性粉を含む。結着樹脂中に配合される磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイトのような鉄酸化物粒子;コバルト、ニッケルのような強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。好適な磁性粉の材料の例としては、フェライト及びマグネタイトが挙げられる。特に、磁性粉の帯電量Qを調整しやすい点で、マグネタイトが好適に用いられる。
磁性粉の帯電量Qは、−10.2μC/g以上−20.3μC/g以下であるのが好ましい。このような磁性粉を用いることにより、初期のトナーの帯電量Qが所定の範囲内の値であり、ストレス付与後のトナーの帯電量をQからQを減じた値(Q−Q)が所定の範囲内の値であるトナーを得やすい。磁性粉の帯電量Qは、後述するように、磁性粉としてマグネタイトを用いる場合、マグネタイトの帯電量は、例えば、リン酸ナトリウムの使用量を調整することにより調整することができる。
磁性粉の帯電量Qを小さくするほど、初期のトナーの帯電量Qは小さくなりやすい。一方、磁性粉の帯電量Qを大きくするほど、初期のトナーの帯電量Qは大きくなりやすい。また、磁性粉の帯電量Qを小さくするほど、(Q−Q)の値は小さくなりやすい。一方、磁性粉の帯電量Qを大きくするほど、(Q−Q)の値は大きくなりやすい。
磁性粉の帯電量Qは、以下の方法Bに従って測定することができる。
<フェライトキャリアとの摩擦帯電量の測定方法>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア10gと、磁性粉0.3gとを容量20mlのポリ容器に投入する。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアと磁性粉とを、ターブラーミキサーにより60分間撹拌する。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアと磁性粉との混合物を試料として用い、帯電量を測定する。
磁性粉と混合させることができるノンコートフェライトキャリアは、従来から2成分現像剤のキャリアとして用いられる、公知のフェライトキャリアを用いることができる。好適に用いられるノンコートフェライトキャリアとしては、F−80(パウダーテック株式会社製)、EF−80(パウダーテック株式会社製)及びF50(パウダーテック株式会社製)が挙げられる。
ノンコートフェライトキャリアと磁性粉との混合物中の磁性粉の帯電量は、公知の帯電量測定装置を用いることができる。帯電量測定装置としては、例えば、吸引式帯電量測定装置、及びブローオフ式帯電量測定装置が挙げられる。この中でも、吸引式帯電量測定装置を用いるのが好ましい。
磁性粉の製造方法は、初期のトナーの帯電量Qが所定の範囲内の値であり、ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)が所定の範囲内の値である限り、特に限定されない。磁性粉の製造方法としては、磁性粉としてマグネタイトを用いる場合、下記の方法により製造できる。
以下、磁性粉を製造する方法の好適な具体例として、マグネタイト粒子の製造について説明する。なお、本発明の磁性粉を製造する方法は、以下に説明する方法に限定されない。
(磁性粉の製造方法)
第一鉄塩水溶液に、リン酸ナトリウム水溶液、及びアルカリ水溶液を加えて混合する。混合液を、80℃以上の温度で加熱して水酸化第一鉄コロイドを含む懸濁液を得る。次いで、得られた懸濁液の温度を維持する。次いで、リン酸水溶液を加えながら、空気のような酸素含有ガスを通気して、酸化反応を行い、マグネタイト粒子を含むスラリーを得る。次いで、マグネタイト粒子を含むスラリーからマグネタイト粒子を濾別する。濾別されたマグネタイト粒子を、水洗・乾燥してマグネタイト粒子の凝集物を得る。得られるマグネタイト粒子の凝集物を粉砕して、リン酸塩が担持されたマグネタイト粒子が得られる。
上記方法により製造されるマグネタイトの帯電量は、マグネタイト粒子中に担持させるリン酸塩の量を調整することにより、調整することができる。マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量は、リン酸ナトリウムの使用量を調整することにより調整することができる。リン酸ナトリウムの使用量を増やすほど、マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量が大きくなる。また、リン酸ナトリウムの使用量を減らするほど、マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量が小さくなる。
なお、上記方法では、酸化反応時の懸濁液pHを10以上に調整することにより、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体形状であるマグネタイト粒子を調製することができる。酸化反応をpH8以上pH9以下程度で行うと、6個の四角形で囲まれた凸多面体である六面体形状のマグネタイト粒子を調製することができる。さらに、酸化反応をpH6以下で行うと、球形のマグネタイト粒子を調製することができる。磁性粉の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真(倍率1万倍以上)により確認することができる。
磁性粉の形状は、特に限定されないが、八つの三角形で構成される凸多面体である八面体であるのが好ましい。形状がこのような八面体である磁性粉は、多数の稜線と頂点を有する。このため、形状がこのような八面体である磁性粉を含むトナーは、その表面に露出する磁性粉が有する稜線や頂点によって、現像部内の現像スリーブの表面を研磨しやすい。現像スリーブの表面が研磨されると、現像スリーブ表面でのフィルミングの発生が抑制される。
磁性粉の粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されない。具体的な磁性粉の粒子径は、0.1μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましい。かかる範囲の粒子径の磁性粉を用いる場合、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散させやすい。
磁性粉の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡によって倍率1万倍で撮影した画像をさらに4倍に拡大した画像を用いて測定できる。具体的には、電子顕微鏡画像上の任意の300個の磁性粉についてマーチン径(円相当径)を測定し、300個の磁性粉のマーチン径の平均値を算出することにより、磁性粉の平均粒子径を求めることができる。なお、形状が八面体である磁性粉の粒子径は、公知の方法に従って、製造条件を変更することにより調整できる。例えば、マグネタイトからなる形状が八面体である磁性粉を調製する場合、その粒子径は、前述の製造方法にて酸化反応の時間を調整することにより調整することができる。
磁性粉は、結着樹脂中での分散性を改良する目的等で、チタン系カップリング剤やシラン系カップリング剤のような表面処理剤により表面処理されたものを使用できる。
本発明のトナー中の磁性粉の含有量は、トナーの質量を基準として、30質量%以上60質量%以下である。このような量の磁性粉を用いることにより、低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で画像形成する場合に、画像濃度が所望する値より低くなることや、かぶりのような画像不良が形成画像に発生することを抑制でき、耐高温オフセット性、及び耐低温オフセット性に優れる。
トナー中の磁性粉の含有量が過少である場合、トナー中の結着樹脂の含有量が相対的に多くなることによって、高温で定着を行う際に、定着ローラーに結着樹脂が付着しやすくなり、耐高温オフセット性に優れるトナーが得にくい。トナー中の磁性粉の含有量が過多である場合、トナー中の結着樹脂の含有量が相対的に少なくなることによって、結着樹脂が被記録媒体に定着しにくくなり、低温で定着を行う際に、低温オフセットが発生しやすい。
〔離型剤〕
本発明のトナーは、被記録媒体に対する定着性の向上や、定着ローラーにトナーが融着することによるオフセットの発生を抑制する目的で、離型剤を含んでいてもよい。トナーに添加可能な離型剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。離型剤としてはワックスが好ましく、ワックスの例としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックスが挙げられる。これらの離型剤は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの離型剤をトナーに添加することにより、オフセットや像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)の発生をより効率的に抑制することができる。
トナーでの離型剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的な離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、2質量部以上10質量部以下が好ましい。離型剤の使用量が過少である場合、形成画像でのオフセットや像スミアリングの発生の抑制について所望の効果が得られない場合がある。離型剤の使用量が過多である場合、トナー同士の融着によってトナーの保存安定性が低下する場合がある。
〔着色剤〕
本発明のトナーは、磁性粉を必須の成分として含むため、通常黒色である。このため、トナーは、本発明の目的を阻害しない範囲で、本発明の磁性1成分現像剤を用いて形成した形成画像をより好ましい黒色の色相に調整する目的で、着色剤として、公知の染料又は顔料を含んでいてもよい。具体的には、顔料としてはカーボンブラック等が挙げられ、染料としてはアシッドバイオレット等が挙げられる。
着色剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。典型的には、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、1質量部以上10質量部以下がより好ましい。
〔電荷制御剤〕
本発明のトナーは、結着樹脂中に電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルや、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。第1実施形態に係るトナーは正帯電性トナーであるため、電荷制御剤として、正帯電性の電荷制御剤が使用される。
正帯電性の電荷制御剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来よりトナーに使用されている電荷制御剤から適宜選択できる。正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンのようなアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、及びアジンディープブラック3RLのようなアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体のようなニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZのようなニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの正帯電性の電荷制御剤の中では、より迅速な帯電の立ち上がり性が得られる点で、ニグロシン化合物を使用することが特に好ましい。これらの正帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
官能基として4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、又はカルボキシル基を有する樹脂も正帯電性の電荷制御剤として使用できる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル樹脂、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂の分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。
正帯電性の電荷制御剤として使用できる樹脂の中では、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点から、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂がより好ましい。4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂において、スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキル(メタ)アクリルアミド、又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートが挙げられ、ジアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としてはジメチルメタクリルアミドが挙げられ、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としては、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが挙げられる。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドのようなヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
正帯電性の電荷制御剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。正帯電性の電荷制御剤の使用量は、典型的には、トナー全量を100質量部とした場合に、1.5質量部以上15質量部以下が好ましく、2.0質量部以上8.0質量部以下がより好ましく、3.0質量部以上7.0質量部以下が特に好ましい。電荷制御剤の使用量が過少である場合、所定の帯電量にトナーを安定して帯電させ難いため、形成画像の画像濃度の低下や、画像濃度を長期にわたって維持することが困難になることがある。また、このような場合、電荷制御剤が結着樹脂中に均一に分散し難く、形成画像にかぶりが生じやすくなったり、潜像担持部のトナーによる汚染が起こりやすくなったりする。電荷制御剤の使用量が過多である場合、耐環境性の悪化による、高温高湿下での帯電不良に起因する形成画像での画像不良や、潜像担持部のトナーによる汚染等が起こりやすくなる。
〔外添剤〕
本発明のトナーは、結着樹脂と磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤を付着させたものである。外添剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からトナー用に使用されている外添剤から適宜選択できる。好適な外添剤の具体例としては、シリカや、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの外添剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらの外添剤は、アミノシランカップリング剤やシリコーンオイルのような疎水化剤により疎水化して使用することもできる。疎水化された外添剤を用いる場合、高温高湿下でのトナーの帯電量の低下を抑制しやすく、流動性に優れるトナーを得やすい。
外添剤の粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、典型的には0.01μm以上1.0μm以下が好ましい。
外添剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。外添剤の使用量は、典型的には、外添処理前のトナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5質量部以下がより好ましい。なお、このような量の外添加剤を使用する場合に、外添剤/トナー面積比率(%)が前述の範囲内となるように、外添剤の使用量を調整するのが好ましい。
〔正帯電性磁性トナーの製造方法〕
以下、本発明のトナーの製造方法について説明する。本発明のトナーは、少なくとも、結着樹脂と磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤が付着される。
本発明のトナー母粒子の製造方法は、トナー中の磁性粉の含有量が、トナーの質量を基準として、30質量%以上60質量%以下となるように、磁性粉と、他の任意成分とを良好に分散させることができれば特に限定されず、従来知られるトナーの製造方法から適宜選択できる。好適な製造方法としては、結着樹脂と、磁性粉との混合物に、必要に応じて、離型剤等の任意成分を混合機により混合した後、得られる混合物を溶融混練し、次いで、溶融混練物を粉砕・分級する方法が挙げられる。トナー母粒子の製造に用いる溶融混練装置は特に限定されず、熱可塑性樹脂の溶融混練に使用される装置から適宜選択できる。溶融混練装置の具体例としては、一軸又は二軸の押出機が挙げられる。トナー母粒子の平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、5μm以上10μm以下が好ましい。
このようにして得られたトナー母粒子の表面に対して外添剤を付着させて、本発明のトナーが得られる。外添剤をトナー母粒子に付着させる方法は特に限定されず、従来知られる外添剤による処理方法から適宜選択できる。具体的には、外添剤の粒子がトナー母粒子に埋め込まれないように処理条件を調整し、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機によって、外添剤による処理が行われる。
以上説明した、本発明のトナーは、低温低湿環境下、及び高温高湿環境下で画像形成する場合に、所望の画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れる。このため、本発明のトナーは、種々の画像形成装置において好適に使用される。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
〔調製例1〕
(磁性粉A〜Fの調製)
下記方法に従って、表1に記載の磁性粉A〜Fを調製した。
まず、2.0mol/lのFe2+を含む硫酸第一鉄塩水溶液50リットルと、5.0mol/lの水酸化ナトリウム水溶液40.0リットルと、表1に記載の濃度のリン酸ナトリウム水溶液10リットルとを反応容器に加えて混合した。反応容器内の混合物を85℃に加熱して、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩懸濁液を生成させた。
同温度で、懸濁液のpHを、表1に記載の値に調整した。次いで、懸濁液に毎分20リットルの空気を吹き込んで酸化反応を開始した。第一鉄塩の酸化反応が、反応率が10%まで進行した後から、反応容器内への、正リン酸50gを水5リットルに溶解したリン酸水溶液の、2.5リットル/時の速度での添加を開始した。リン酸水溶液を添加しながら、2時間酸化反応を続けてマグネタイト粒子を含むスラリーを得た。
マグネタイト粒子を含むスラリーから、常法により、マグネタイト粒子を濾別した。濾別されたマグネタイト粒子を洗浄・乾燥した後、粉砕することで磁性粉A〜Fを得た。また、下記手順に従い、得られた磁性粉A〜Fの平均粒子径を求め、形状を確認した。
磁性粉(マグネタイト粒子)A〜Fの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))によって倍率1万倍で撮影した画像をさらに4倍に拡大した画像を用いて測定した。具体的には、電子顕微鏡画像上の任意の300個の磁性粉についてマーチン径(円相当径)を測定し、300個の磁性粉のマーチン径の平均値を算出することにより、磁性粉の平均粒子径を求めた。磁性粉A〜Eの平均粒子径は、0.2μmであり、磁性粉Fの平均粒子径は、0.2μmであった。
また、磁性粉A〜Fの形状を、走査型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製)により撮影した写真(倍率30000倍)にて確認した。磁性粉A〜Eの形状は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体であり、磁性粉Fの形状は、球形であった。
得られた磁性粉A〜Fについて、下記方法Bに従い、磁性粉とフェライトキャリアとの摩擦帯電量である、磁性粉の帯電量Qを測定した。磁性粉A〜Fの帯電量Qの測定結果を表1に記す。
<帯電量Qを測定する方法B>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア(F−80(パウダーテック株式会社製))10gと、磁性粉試料0.3gとを容量20mlのポリ容器に投入した。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアと磁性粉とを、ターブラーミキサーにより60分間撹拌した。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアと磁性粉との混合物を試料として用い、吸引式帯電量測定装置(210HS−2A(TReK社製))により、磁性粉の摩擦帯電量を測定した。
Figure 2014016587
表1によれば、磁性粉のノンコートフェライトキャリアとの摩擦帯電量は、磁性粉を調製する際のリン酸塩(NaPO)の使用量を調整することにより調整できることが分かる。
〔調製例2〕
(ポリエステル樹脂の調製)
温度計、ステンレススチール製撹拌機、ガラス製窒素導入管、及び流下式コンデンサーを備える容量2リットルの4つ口フラスコを反応容器として用いた。エチレングリコール50モル%、テレフタル酸40モル%、1,2,4−トリベンゼンカルボン酸無水物10モル%を各々反応容器に仕込んだ。反応容器をマントルヒーター上に置き、ガラス製窒素導入管より窒素ガスを反応容器内に導入して、反応容器内を不活性雰囲気とした。次いで、単量体の混合物を撹拌しながら反応容器の内温を220℃に昇温し、同温度で撹拌を継続して重合反応を行った。重合反応中に、反応容器中の樹脂を少量採取して酸価の測定を行い、酸価が5mgKOH/gに達した時点で重合反応を停止した。反応容器の内容物をステンレス製のバットに取り出し、室温まで冷却し、ポリエステル樹脂を得た。
〔実施例1〜8、及び比較例1〜8〕
表2及び3に記載の種類及び量の磁性粉を用い、実施例1〜8、及び比較例1〜8の正帯電性磁性トナーを得た。具体的なトナーの製造処方は以下の通りである。
調製例2で調整したポリエステル樹脂45質量%と、正帯電性電荷制御剤(FCA−207P(藤倉化成株式会社製))5質量%と、表2及び3に記載の種類及び量の磁性粉と、離型剤(カルナバワックス(加藤洋行株式会社製))5質量%とをヘンシェルミキサー(FM−20(日本コークス工業株式会社製))により、回転数2000rpmの条件で、5分間混合した。得られた混合物を2軸押出機(PCM−30(株式会社池貝製))により、溶融混錬温度(シリンダー温度)100℃、回転数120rpm、処理速度100g/分の条件にて溶融混練した。得られた溶融混練物をロートプレックス粉砕機(アルピネ社製)で2mm程度に粗粉砕し、機械式粉砕機(ターボミル T250(フロイント・ターボ株式会社製))にて粉砕した。得られた粉砕物を風力分級機(EJ−L3型(日鉄鉱業株式会社製))にて分級して、平均粒子径8μmのトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100質量部と、シリカ微粒子(RA200(日本アエロジル株式会社製))0.8質量部、及び酸化チタン(EC100(チタン工業株式会社製))0.5質量部とを、ヘンシェルミキサーにより回転数2000rpmの条件で、10分間混合して実施例1〜8、及び比較例1〜8のトナーを得た。
≪物性測定≫
下記方法Aに従って、上記の製造処方により得られた実施例1〜8、及び比較例1〜8のトナーについて、初期トナーのフェライトキャリアとの摩擦帯電量Qと、ストレス付与後のトナーの摩擦帯電量Qとを測定した。なお、摩擦帯電量Qはストレスが付与されることにより、BET比表面積が初期トナーのBET比表面積に対して10%低下した状態のトナーのフェライトキャリアとの摩擦帯電量である。
<帯電量Q及びQを測定する方法A>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア(F−80(パウダーテック株式会社製))10gと、トナー試料0.5gとを容量20mlのポリ容器に投入した。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアとトナーとを、ターブラーミキサーにより30秒間撹拌した。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアとトナーとの混合物を試料として用い、吸引式帯電量測定装置(210HS−2A(TReK社製))により、トナーの摩擦帯電量を測定した。
<トナーにストレスを付与する方法>
プリンター(LS−4020DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)、定着ニップ幅6mm、線速300mm/秒)の現像部に、トナー試料200gを充填し、トナーコンテナにトナー試料300gを充填した。23℃50%RH環境下にて、印字率1%で、連続して被記録媒体に画像を形成することで、現像部内での撹拌による機械的ストレスをトナー試料に印加した。現像部内のトナーを、1000枚印字する毎に採取し、BET比表面積測定装置(Macsorb 1208(マウンテック社製))により、採取されたトナーのBET比表面積を測定した。1000枚画像を形成する毎に測定されるトナーのBET比表面積の値を元に、一方の軸を画像形成枚数に関する軸とし、他方の軸をトナーのBET比表面積に関する軸とする2軸平面に、画像形成枚数毎の、現像部内のトナーのBET比表面積をプロットした。得られる画像形成枚数と、現像部内のトナーのBET比表面積との相関関係を示すグラフから、トナーのBET比表面積が10%低下するであろう、画像形成枚数の予測値を読み取った。次いで、現像部内を空にした後、再度、現像部に未使用のトナーを充填し、前述の予測値の枚数の画像を形成した。予測値の枚数の画像の形成後、現像部内のトナーのBET比表面積を測定した。実施例1〜8、及び比較例1〜8の何れのトナーも、その時のトナーのBET比表面積が、初期のトナーのBET比表面積より9.5%以上10.5%未満の範囲で低下していた。
≪評価≫
実施例1〜8、及び比較例1〜8のトナーを用いて、高温高湿環境下での評価、低温低湿環境下での評価、及び耐オフセット性評価を行った。なお、各評価は、定着温度を調節できるように改造したプリンター(LS−4020DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)の改造機、定着ニップ幅6mm、線速300mm/秒)が備える現像部にトナー200g充填し、トナーコンテナにトナー試料300gを充填して行った。
(高温高湿環境下での評価)
下記方法に従って、高温高湿環境下(30℃、80%RH)で24時間静置されたトナーを用いて画像を形成し、得られた形成画像について画像濃度、及びかぶり濃度を測定した。測定結果を表2及び3に記す。画像濃度、及びかぶり濃度の測定を、反射濃度計(TC−6DS(有限会社東京電色製))を用いて行った。評価用の画像を、以下の方法に従って形成した。
まず、30℃80%RH環境下にてプリンターと、トナーが充填された現像部及びトナーコンテナとを24時間静置した後、現像部とトナーコンテナとをプリンターにセットし、印字率1%で、連続して5,000枚の被記録媒体に画像形成を行った。その後、画像濃度評価用の2.5cm×2.5cmのベタ画像と、かぶり濃度評価用の白紙画像とをそれぞれ被記録媒体に出力した。
<画像濃度評価>
画像濃度は、ベタ画像の略中心の画像濃度に基づいて、下記基準により評価した。
○:画像濃度が1.1以上。
×:画像濃度が1.1未満。
<かぶり濃度>
かぶり濃度評価は、白紙画像の画像濃度から、画像出力前の白紙の画像濃度を差し引いた値(かぶり濃度)に基づいて、下記基準により評価した。
○:0.010以下。
×:0.010超。
(低温低湿環境下での評価)
トナーとして、低温低湿環境下(10℃、20%RH)で24時間静置されたトナーを用いることの他は、高温高湿環境下での評価と同様にして、画像濃度とかぶり濃度とを評価した。
(耐オフセット性)
下記方法に従って、耐低温オフセット性と、高温オフセット性の評価を行った。評価結果を表2及び3に記す。
<耐低温オフセット性評価>
定着温度を170℃として、連続して10枚の被記録媒体に形成した2.5cm×2.5cmのベタ画像について、目視で、低温オフセットの発生の有無を判断した。耐低温オフセット性を、下記基準により評価した。
○:低温オフセットの発生無し。
×:低温オフセットの発生有り。
<耐高温オフセット性評価>
定着温度を210℃として、連続して10枚の被記録媒体に形成した2.5cm×2.5cmのベタ画像について、目視で、高温オフセットの発生の有無を判断した。耐高温オフセット性を、下記基準により評価した。
○:高温オフセットの発生無し。
×:高温オフセットの発生有り。
Figure 2014016587
Figure 2014016587
実施例1〜8によれば、結着樹脂と、トナーの質量を基準として30〜60質量%の磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤が付着しており、初期のトナーの帯電量Qが所定の範囲内の値であり、ストレス付与後のトナーの帯電量をQからQを減じた値(Q−Q)が所定の範囲内の値である、トナーを用いれば、低温低湿環境下及び高温高湿環境下で所望する画像濃度の画像を形成でき、形成画像でのかぶりのような画像不良の発生を抑制でき、高温及び低温での耐オフセット性に優れることが分かる。また、実施例1と実施例8との比較によれば、Qと、(Q−Q)の値が所定の範囲であれば、磁性粉の形状によらず、所望の効果を奏するトナーが得られることが分かる。
比較例1及び5によれば、トナー中の磁性粉の含有量が過少である場合、耐高温オフセット性に優れるトナーを得にくいことが分かる。これは、トナー中の結着樹脂の含有量が多くなることによって、高温で定着を行う際に、定着ローラーに結着樹脂が付着しやすくなるためと推察される。
比較例2及び6によれば、トナー中の磁性粉の含有量が過多である場合、低温で定着を行う際に、低温オフセットが発生しやすいことが分かる。これは、トナー中の結着樹脂の含有量が少なくなることによって、被記録媒体上で溶融又は軟化したトナーが被記録媒体に定着しにくくなるためと推察される。
比較例2及び4によれば、初期のトナーの帯電量Qが、低すぎる場合、高温高湿環境下で、所望する画像濃度の画像を形成しにくいことが分かる。これは、高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例1及び3によれば、初期のトナーの帯電量Qが、高過ぎる場合、低温低湿環境下で、形成画像にかぶりのような画像不良が発生しやすいことが分かる。これは、低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例1、3及び7によれば、ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)が、−2.0μC/g超である場合、低温低湿環境下で、かぶりのような画像不良が形成画像に発生しやすいことが分かる。これは、低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例2、4及び8によれば、ストレス付与後のトナーの帯電量QからQを減じた値(Q−Q)が、2.0μC/g未満である場合、高温高湿環境下で、所望する画像濃度の画像を形成しにくいことが分かる。これは、高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。

Claims (3)

  1. 少なくとも、結着樹脂と磁性粉とを含むトナー母粒子の表面に、外添剤を付着させた正帯電性磁性トナーであって、
    前記正帯電性磁性トナー中の磁性粉の含有量が、前記正帯電性磁性トナーの質量を基準として、30質量%以上60質量%以下であり、
    下記方法A:
    平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア10gと、トナー試料0.5gとを、容量20mlのポリ容器に入れ、ターブラーミキサーで前記ポリ容器内の混合物を30秒間撹拌した後に、前記トナー試料の帯電量を測定する方法、
    により測定される、初期の前記正帯電性磁性トナーの帯電量Qが5.8μC/g以上12.5μC/g以下であり、
    機械的ストレスが印加されることにより、前記機械的ストレスが印加される前よりも、BET比表面積が10%低下しているストレス付与後の正帯電性磁性トナーの、前記方法Aにより測定される、帯電量をQとする場合に、前記Qから前記Qを減じた値(Q−Q)が、−2.0μC/g以上2.0μC/g以下である、正帯電性磁性トナー。
  2. 前記磁性粉の、下記方法B:
    平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア10gと、磁性粉試料0.3gとを、容量20mlのポリ容器に入れ、ターブラーミキサーで前記ポリ容器内の混合物を60分間撹拌した後に、前記磁性粉試料の帯電量を測定する方法、
    により測定される帯電量Qが、−20.3μC/g以上−10.2μC/g以下である、請求項1記載の正帯電性磁性トナー。
  3. 前記磁性粉が、リン酸塩が担持されたマグネタイト粒子である、請求項1又は2に記載の正帯電性磁性トナー。
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