JP5713966B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正帯電性磁性トナー、及び画像形成方法に関する。
一般に電子写真法では、感光体ドラムの表面をコロナ放電等により帯電させた後、レーザー等により露光して静電潜像を形成する。形成した静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。さらに、形成したトナー像を記録媒体に転写して高品質な画像を得ている。通常トナー像の形成に使用するトナーには、熱可塑性樹脂等の結着樹脂に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を混合した後、混練、粉砕、分級工程を経て得られる、平均粒径5〜10μmのトナー粒子(トナー母粒子)が用いられる。そしてトナーに流動性を付与したり、トナーに好適な帯電性能を付与したり、感光体ドラムからのトナーのクリーニング性を向上させたりする目的で、シリカや酸化チタン等の無機微粉末がトナー母粒子に外添されている。
現在、実用化されている種々の電子写真法式における乾式現像法としては、トナー及び鉄粉等のキャリアを用いる2成分現像方式と、キャリアを用いずトナー内部に磁性粉を含有するトナーを用いる磁性1成分現像方式が知られている。
磁性1成分現像方式で用いられる磁性粉を含有するトナー(以下磁性トナーともいう)は、低コストであり耐久性に優れるというメリットがある。しかし、磁性トナーには、過酷な環境下で、帯電状態が不安定になりやすい問題がある。過酷な環境下で、磁性トナーの帯電状態が不安定になると、以下のような問題が生じやすい。例えば、低温低湿環境下では、現像ローラーの現像スリーブ上(現像ローラーの表面)に形成されるトナー薄層の厚さの乱れ(層乱れ)が生じやすいため、層乱れに伴う画像不良が形成画像に発生しやすい。また、高温高湿環境下では、所望する画像濃度の画像を形成しにくい問題がある。
そこで、過酷な環境下で画像形成を行っても、帯電状態が安定な磁性トナーとして、例えば、結着樹脂、酸化鉄、及び離型剤(ワックス)を含有し、磁性トナーの平均円形度、磁性トナーのX線光電子分光分析により測定される炭素元素の含有量と鉄元素の含有量との比、及び、磁性トナーの常温常圧での凝集度(e)に対する、磁性トナーの加圧過熱放置後の凝集度(f)の比(f/e)が、それぞれ所定の範囲内の値であって、磁性トナー内部に所定の状態で酸化鉄が含まれる磁性トナーが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−43738号公報
従来、磁性1成分現像方式において用いられる画像形成装置では、現像部(現像装置)の現像ローラーの表面に対するステンレス鋼やアルミニウムのような金属によるメッキ処理により、画像形成装置の耐久性の向上が図られていた。そして近年、現像ローラーのさらなる耐久性の向上のために、現像ローラーの表面に高硬度であるCrによるメッキ処理が施されるようになった。
しかし、特許文献1に記載のトナーをCrメッキ処理がされた現像ローラーを備えた画像形成装置を用いる場合、トナーの帯電状態は安定化しているが、現像ローラーの表面に離型剤等のトナー成分が薄く付着する現象(フィルミング)が発生しやすい。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、フィルミングの発生を抑制でき、高温高湿環境下でも所望する画像濃度の画像を形成でき、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できる、正帯電性磁性トナーを提供することを目的とする。また、本発明は、前述の正帯電性磁性トナーを用いて、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備える現像部を備える画像形成装置により画像を形成する、画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、正帯電性磁性トナーに、結着樹脂と、特定の八面対形状の磁性粉とを含有させ、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量と、電子顕微鏡画像上での、トナーの面積1μm当たりの、正帯電性磁性トナーの表面に露出する磁性粉の数とを所定の範囲内の値とすることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第一の態様は、少なくとも、結着樹脂と、磁性粉と、を含む正帯電性磁性トナーであって、
前記磁性粉の形状が、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体であり、
前記磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が−10.2〜−20.3μC/gであり、
前記正帯電性磁性トナーの、電子顕微鏡画像上での、前記正帯電性磁性トナーの面積1μm当たりの、前記正帯電性磁性トナーの表面に露出する磁性粉の数が4〜12個である、正帯電性磁性トナーに関する。
本発明の第二の態様は、第一の態様の正帯電性磁性トナーを用いて、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備える現像部を備える画像形成装置により画像を形成する画像形成方法に関する。
本発明によれば、フィルミングの発生を抑制でき、高温高湿環境下において印刷する場合に、所望する画像濃度の画像を形成でき、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できる、正帯電性磁性トナーを提供できる。また、本発明によれば、前述の正帯電性磁性トナーを用いて、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備える現像部を備える画像形成装置により画像を形成する画像形成方法を提供できる。
本発明の第2実施形態に係る画像形成方法で用いるプリンター1に関する各構成要素の配置を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態は、結着樹脂と所定の形状の磁性粉とを含み、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量と、正帯電性磁性トナーの電子顕微鏡画像上での、正帯電性磁性トナーの表面1μmあたりに露出する磁性粉の数とが所定の範囲内の値である、正帯電性磁性トナーに関する。本発明の第1実施形態に係る正帯電性磁性トナー(以下、単にトナーともいう)は磁性1成分現像方式に好適に用いられる。
また、本発明の第1実施形態に係るトナーは、結着樹脂と、磁性粉との他に、必要に応じ、離型剤、着色剤、及び電荷制御剤等を含んでいてもよい。また、本発明の第1実施形態に係るトナーは、所望によりその表面を外添剤により処理されたものであってもよい。以下、本発明の第1実施形態に係るトナーの必須、又は任意の成分である、結着樹脂、磁性粉、離型剤、着色剤、電荷制御剤、及び外添剤と、正帯電性磁性トナーの製造方法とについて順に説明する。
〔結着樹脂〕
本発明の第1実施形態に係るトナーに含まれる結着樹脂は、従来からトナー粒子の構成成分としての結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナーの帯電性、用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレンが挙げられる。アクリル系単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものを使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のアルコール成分やカルボン酸成分が挙げられる。
2価又は3価以上のアルコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコール類が挙げられる。
2価又は3価以上のカルボン酸成分の具体例としては、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、又はn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸のようなアルキル又はアルケニルコハク酸のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸が挙げられる。これらの2価又は3価以上のカルボン酸成分は、酸ハライド、酸無水物、低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
結着樹脂がポリエステル樹脂である場合の、ポリエステル樹脂の軟化点は、80〜150℃であることが好ましく、90〜140℃がより好ましい。
結着樹脂としては、定着性が良好であることから熱可塑性樹脂を用いることが好ましいが、熱可塑性樹脂単独で使用するだけでなく、熱可塑性樹脂に架橋剤や熱硬化性樹脂を添加することができる。結着樹脂内に一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性、形態保持性、耐久性等を向上させることができる。
熱可塑性樹脂と共に使用できる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂やシアネート系樹脂が好ましい。好適な熱硬化性樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、2種以上を組み合わせて使用できる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、50〜65℃が好ましく、50〜60℃がより好ましい。結着樹脂のガラス転移点が低すぎる場合、画像形成装置の現像部の内部でトナー同士が融着したり、保存安定性の低下により、トナー容器の輸送時や倉庫等での保管時にトナー同士が一部融着したりする場合がある。また、ガラス転移点が高すぎる場合、結着樹脂の強度が低下し、潜像担持部(感光体)にトナーが付着しやすい。ガラス転移点が高すぎる場合、トナーが低温で良好に定着しにくい傾向がある。
なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結着樹脂の比熱の変化点から求めることができる。より具体的には以下のようにして測定する。測定装置としてセイコーインスツルメンツ株式会社製示差走査熱量計DSC−6200を用い、結着樹脂の吸熱曲線を測定することで結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用する。測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/minで常温常湿下にて測定して得られた結着樹脂の吸熱曲線より結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。
〔磁性粉〕
本発明の第1実施形態に係るトナーは、結着樹脂中に磁性粉を含む。結着樹脂中に配合される磁性粉の種類は、後述する所定の形状であって、フェライトキャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内であれば、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
本発明の第1実施形態に係るトナーに用いる磁性粉の粒子の形状は、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体である。磁性粉は、その粒子形状が八面体であるため、磁性粉の粒子表面に多数のシャープな稜線や頂点を有する。このため、このような形状の磁性粉を用いると、現像ローラー上をトナーが移動する際に、現像ローラー表面の付着物が、トナー表面に露出する磁性粉の稜線や頂点により研磨されるため、現像ローラー表面におけるフィルミングの発生を抑制できる。
これに対し、粒子形状が、6個の四角形で囲まれた凸多面体である六面体である磁性粉は、形状が八面体である磁性粉に比べて、磁性粉粒子の表面の稜線や頂点の数が少ない。よって、形状が六面体である磁性粉を用いる場合、形状が八面体である磁性粉に比べて、現像ローラーの表面が、トナー表面に露出する磁性粉により十分に研磨されにくく、フィルミングの発生を抑制しにくい。また、形状が球形である磁性粉を用いる場合、そもそも磁性粉粒子の表面に稜線がないため、現像ローラーの表面を研磨することができず、フィルミングの発生を殆ど抑制できない。
磁性粉の材料は、前述の所定の八面体の形状であって、フェライトキャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内である磁性粉を製造できれば、特に限定されない。好適な磁性粉の材料の例としては、フェライト及びマグネタイト等が挙げられる。特に、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量を−10.2〜−20.3μC/gの範囲に調整しやすい点で、マグネタイトが好適に用いられる。
本発明の第1実施形態に係るトナーでは、摩擦帯電量が、−10.2〜−20.3μC/gである磁性粉を用いる。このような磁性粉を用いることにより、過酷な環境下で画像を形成する場合でも、トナーの帯電状態を安定させることができる。トナーの帯電状態が安定であると、高温高湿環境下で画像を形成する際に、所望する画像濃度の画像を形成できる。また、トナーの帯電状態が安定であると、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できる。
磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が、−10.2μC/g超である場合、低温低湿環境下で画像を形成する際に、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、現像スリーブ上(現像ローラー表面)にて層乱れが発生しやすい。一方、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が、−20.3μC/g未満である場合、高温高湿環境下で画像を形成する際に、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。高校高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。
磁性粉の製造方法は、得られる磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内である限り、特に限定されない。第1実施形態に係るトナーでフェライトキャリアとの摩擦帯電量が−10.2〜−20.3μC/gである磁性粉の製造方法としては、磁性粉としてマグネタイトを用いる場合、下記の方法により製造できる。
磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量は、以下の方法に従って測定することができる。
<フェライトキャリアとの摩擦帯電量の測定方法>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア(F−80(パウダーテック株式会社製))10gと、磁性粉0.3gとを容量20mlのポリ容器に投入する。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアと磁性粉とを、ターブラミキサーにより60分間撹拌する。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアと磁性粉との混合物を試料として用い、磁性粉の帯電量を測定し、得られる測定値を磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量とする。帯電量を測定する装置としては、例えば、吸引式帯電量測定装置(210HS−2A(TReK社製))を用いることができる。
以下、形状が八面体であって、フェライトキャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内である磁性粉を製造する方法の好適な具体例として、マグネタイト粒子の製造について説明する。なお、形状が八面体であって、フェライトキャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内である磁性粉を製造する方法は、以下に説明する方法に限定されない。
(磁性粉の製造方法)
第一鉄塩水溶液に、リン酸ナトリウム水溶液、及びアルカリ水溶液を加えて混合する。混合液を、80℃以上の温度で加熱して水酸化第一鉄コロイドを含む懸濁液を得る。次いで、得られた懸濁液の温度を維持しながら、懸濁液のpHを10以上に調整する。pH調整された懸濁液に、リン酸水溶液を加えながら、空気のような酸素含有ガスを通気して、酸化反応を行い、マグネタイト粒子を含むスラリーを得る。次いで、マグネタイト粒子を含むスラリーからマグネタイト粒子を濾別する。濾別されたマグネタイト粒子を、水洗・乾燥してマグネタイト粒子の凝集物を得る。得られるマグネタイト粒子の凝集物を粉砕して、磁性粉が得られる。
上記方法により製造される、マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量は、例えば、リン酸ナトリウムの使用量を調整することにより調整することができる。リン酸ナトリウムの使用量を増やすほど、マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量が大きくなる。また、リン酸ナトリウムの使用量を減らするほど、マグネタイトのフェライトキャリアとの摩擦帯電量が小さくなる。
上記方法では、酸化反応時のpHを10以上に調整することにより、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体形状であるマグネタイト粒子を調製することができる。酸化反応をpH8〜9程度で行うと、6個の四角形で囲まれた凸多面体である六面体形状のマグネタイト粒子が生成してしまう。さらに、酸化反応をpH6以下で行うと、球形のマグネタイト粒子が生成してしまう。磁性粉の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真(倍率1万倍以上)により確認することができる。
磁性粉の粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されない。具体的な磁性粉の粒子径は、0.16〜0.25μmが好ましい。このような範囲の粒子径の磁性粉を用いる場合、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散させやすいため、電子顕微鏡画像で観察される、トナーの面積1μm当たりの磁性粉の数を4〜12個の範囲としやすい。以下、電子顕微鏡画像で観察される、トナーの面積1μm当たりの磁性粉の数を、単に「磁性粉露出数(個/μm)」とも記す。また、磁性粉の粒子径を調整することによっても、前述の、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量を調整することができる。磁性粉の粒子径が小さいほど、前述の、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が大きくなる。
磁性粉の粒子径が過小である場合、磁性粉露出数(個/μm)が過少となりやすい。磁性粉露出数(個/μm)が少ないと、現像ローラーの表面が十分に研磨されず、フィルミングの発生を抑制しにくい。一方、磁性粉の粒子径が過大である場合、磁性粉露出数(個/μm)が過多となりやすい。この場合、トナー表面に露出する磁性体の、稜線や頂点から電荷のリークが起こりやく、特に高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすい。高温高湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定になると、所望の画像濃度の画像を形成しにくい。
磁性粉の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡によって倍率1万倍で撮影した画像をさらに4倍に拡大した画像を用いて測定できる。具体的には、電子顕微鏡画像上の任意の300個の磁性粉についてマーチン径(円相当径)を測定し、300個の磁性粉のマーチン径の平均値を算出することにより、磁性粉の平均粒子径を求めることができる。なお、形状が八面体である磁性粉の粒子径は、公知の方法に従って、製造条件を変更することにより調整できる。例えば、マグネタイトからなる形状が八面体である磁性粉を調製する場合、その粒子径は、前述の製造方法にて酸化反応の時間を調整することにより調整することができる。
磁性粉は、結着樹脂中での分散性を改良する目的等で、チタン系カップリング剤やシラン系カップリング剤等の表面処理剤により表面処理されたものを使用できる。
磁性粉の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的な磁性粉の使用量は、トナー全量を100質量部とした場合に、35〜60質量部が好ましく、40〜50質量部がより好ましい。このような量の磁性粉を用いる場合、磁性粉露出数(個/μm)を4〜12個の範囲としやすい。なお、磁性粉の使用量に応じて、磁性粉露出数(個/μm)が変化する。このため、磁性粉の使用量は、磁性粉露出数(個/μm)が所定の範囲内の値となるように、適宜、増減される。
〔離型剤〕
本発明の第1実施形態に係るトナーは、被記録媒体に対する定着性の向上や、定着ローラーにトナーが融着することによるオフセットの発生を抑制する目的で、離型剤を含んでいてもよい。第1実施形態に係るトナーは、離型剤を含むのが好ましい。トナーに添加する離型剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。離型剤としてはワックスが好ましく、ワックスの例としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックスが挙げられる。これらの離型剤は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの離型剤をトナーに添加することにより、オフセットや像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)の発生をより効率的に抑制することができる。
トナーでの離型剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的な離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、2〜10質量部が好ましい。離型剤の使用量が過少である場合、形成画像でのオフセットや像スミアリングの発生の抑制について所望の効果が得られない場合がある。離型剤の使用量が過多である場合、トナー同士の融着によってトナーの保存安定性が低下する場合がある。
トナーでは、離型剤は結着樹脂中に分散されるが、結着樹脂中に分散された離型剤の粒子の平均粒子径(以下、DWAVとも記す。)は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的なDWAVは、0.5μm以下が好ましく、0.4μm以下がより好ましく、0.3μm以下であるのが特に好ましく、0.1〜0.3μmであるのが最も好ましい。DWAVがこのような範囲であるトナーは、オフセットの発生を抑制しやすい。また、DWAVがこのような範囲である場合、長期間にわたり画像形成を行う場合の、現像ローラー表面でのフィルミングの発生を抑制しやすい。
DWAVは、例えば、以下の方法により測定することができる。
<DWAV測定方法>
トナーを樹脂に包埋した試料を作成する。ミクロトームを用いて、得られた試料から厚さ200nmのトナーの断面観察用の薄片試料を作成する。得られた薄片試料を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率10,000〜30,000倍にて観察し、その結着樹脂中に分散された離型剤の粒子のうち、任意に選択した100個の離型剤粒子の画像を取得し、粒子径を測定する。取得した画像を画像解析ソフトウェア(WinROOF、三谷商事株式会社製)により解析して、測定対象とされる粒子についてマーチン径(円相当径)を離型剤の粒子径とする。測定対象とした100個の離型剤の粒子の粒子径の平均値を、DWAVとする。
なお、トナーを、トナーに含まれる成分を溶融混練した後、粉砕して製造する場合、溶融混練の条件を適宜変更することにより、結着樹脂中に分散する離型剤の粒子径を調整できる。例えば、溶融混練装置のスクリューのパターンを混練効果の高いパターンに変更することにより、結着樹脂中の離型剤の粒子の粒子径を小さくできる。反対に、溶融混練装置のスクリューのパターンを混練効果の低いパターンに変更することにより、結着樹脂中の離型剤の粒子の粒子径を大きくできる。また、溶融混練時に、溶融混練装置のシリンダー温度を低くすることにより、結着樹脂中の離型剤の粒子の粒子径を小さく出来る。反対に、溶融混練装置のシリンダー温度を高くすることにより、結着樹脂中の離型剤の粒子の粒子径を大きくすることができる。シリンダー温度が高いほど、溶融混練装置内の混合物が柔らかくなり、装置内の混合物に剪断力がかかりにくくなるためである。
上記測定方法では、例えば、ミクロトームとして、ライカウルトラカットS(ライカ製)を使用でき、透過型電子顕微鏡として、JSM−7600(日本電子株式会社製)を用いることができる。
〔着色剤〕
本発明の第1実施形態に係るトナーは、磁性粉を必須の成分として含むため、通常黒色である。このため、トナーは、本発明の目的を阻害しない範囲で、本発明の磁性1成分現像剤を用いて形成した形成画像をより好ましい黒色の色相に調整する目的で、着色剤として、公知の染料又は顔料を含んでいてもよい。具体的には、顔料としてはカーボンブラック等が挙げられ、染料としてはアシッドバイオレット等が挙げられる。
着色剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。典型的には、結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
〔電荷制御剤〕
トナーは、結着樹脂中に電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルや、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。第1実施形態に係るトナーは正帯電性トナーであるため、電荷制御剤として、正帯電性の電荷制御剤が使用される。
正帯電性の電荷制御剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来よりトナーに使用されている電荷制御剤から適宜選択できる。正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンのようなアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、及びアジンディープブラック3RLのようなアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体のようなニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZのようなニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの正帯電性の電荷制御剤の中では、より迅速な帯電の立ち上がり性が得られる点で、ニグロシン化合物を使用することが特に好ましい。これらの正帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
官能基として4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、又はカルボキシル基を有する樹脂も正帯電性の電荷制御剤として使用できる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂が挙げられる。これらの樹脂の分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。
正帯電性の電荷制御剤として使用できる樹脂の中では、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点から、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂がより好ましい。4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂において、スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキル(メタ)アクリルアミド、又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートが挙げられ、ジアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としてはジメチルメタクリルアミドが挙げられ、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としては、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが挙げられる。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドのようなヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
正帯電性の電荷制御剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。正帯電性の電荷制御剤の使用量は、典型的には、トナー全量を100質量部とした場合に、1.5〜15質量部が好ましく、2.0〜8.0質量部がより好ましく、3.0〜7.0質量部が特に好ましい。電荷制御剤の使用量が過少である場合、所定の帯電量にトナーを安定して帯電させ難いため、形成画像の画像濃度の低下や、画像濃度を長期にわたって維持することが困難になることがある。また、このような場合、電荷制御剤が結着樹脂中に均一に分散し難く、形成画像にかぶりが生じやすくなったり、潜像担持部のトナーによる汚染が起こりやすくなったりする。電荷制御剤の使用量が過多である場合、耐環境性の悪化による、高温高湿下での帯電不良に起因する形成画像での画像不良や、潜像担持部のトナーによる汚染等が起こりやすくなる。
〔外添剤〕
本発明の第1実施形態に係るトナーは、所望によりトナー粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。なお、外添剤による処理対象の粒子を、トナー母粒子と記す。外添剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からトナー用に使用されている外添剤から適宜選択できる。好適な外添剤の具体例としては、シリカや、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの外添剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらの外添剤は、アミノシランカップリング剤やシリコーンオイルのような疎水化剤により疎水化して使用することもできる。疎水化された外添剤を用いる場合、高温高湿下でのトナーの帯電量の低下を抑制しやすく、流動性に優れるトナーを得やすい。
外添剤をトナー粒子の表面に付着させる場合、電子顕微鏡画像上での、トナー粒子の面積(At)に対する、トナー粒子の表面に付着する外添剤の面積(Ae)の比率(%)である、外添剤/トナー面積比率(Ae/At(%))は、30〜60%であるのが好ましい。外添剤/トナー面積比率(Ae/At(%))がかかる範囲となるような量の外添剤を用いる場合、前述の、トナーの表面に露出する形状が八面体である磁性粉による、現像ローラー表面を研磨する効果を阻害することなく、外添剤の使用による所定の効果を得やすい。外添剤/トナー面積比率(Ae/At(%))は、トナー粒子の表面が外添剤により被覆されている程度の指標となる。外添剤/トナー面積比率(Ae/At(%))は、以下の方法により測定することができる。
<外添剤/トナー面積比率(%)の測定方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)によりトナー粒子の二次電子写真画像(SEM画像:倍率30,000倍)を撮影する。撮影されるSEM画像を、画像解析ソフトウェアにて二値化処理し、100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像中のトナー粒子の面積(At)と、トナー粒子の表面に付着した外添剤の面積(Ae)とを測定し、トナーの面積(At)に対する外添剤の面積(Ae)の比率(Ae/At(%))を算出する。100個のトナー粒子について、それぞれ求めたAe/At(%)の平均値を、測定試料であるトナーの外添剤/トナー面積比率(%)とする。
上記方法で使用できる走査型電子顕微鏡としては、例えば、JSM−7600(日本電子株式会社製)が挙げられる。また、上記方法で使用できる画像解析ソフトフェアとしてはWinROOF(三谷商事株式会社製)が挙げられる。
外添剤の粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、典型的には0.01〜1.0μmが好ましい。
外添剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。外添剤の使用量は、典型的には、外添処理前のトナー粒子100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。なお、このような量の外添剤を使用する場合に、外添剤/トナー面積比率(%)が前述の範囲内となるように、外添剤の使用量を調整するのが好ましい。
〔正帯電性磁性トナーの製造方法〕
以下、本発明の第1実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本発明の第1実施形態に係るトナーの製造方法は、磁性粉を所定の状態でトナー粒子表面に露出させつつ、結着樹脂中に、磁性粉と、他の任意成分とを良好に分散させることができれば特に限定されず、従来知られるトナーの製造方法から適宜選択できる。好適な製造方法としては、結着樹脂と、磁性粉との混合物に、必要に応じて、離型剤等の任意成分を混合機により混合した後、得られる混合物を溶融混練し、次いで、溶融混練物を粉砕・分級する方法が挙げられる。トナーの製造に用いる溶融混練装置は特に限定されず、熱可塑性樹脂の溶融混練に使用される装置から適宜選択できる。溶融混練装置の具体例としては、一軸又は二軸の押出機等が挙げられる。トナーの平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、5〜10μmが好ましい。
このようにして得られるトナーは、必要に応じて、その表面を外添剤により処理してもよい。外添剤によるトナーの処理方法は特に限定されず、従来知られる外添剤による処理方法から適宜選択できる。具体的には、外添剤の粒子がトナー母粒子に埋め込まれないように処理条件を調整し、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機によって、外添剤による処理が行われる。
本発明の第1実施形態に係るトナーは、電子顕微鏡画像で観察される、トナーの面積1μm当たりの磁性粉の露出数(磁性粉露出数(個/μm))が4〜12個である。磁性粉露出数(個/μm)は、磁性粉の粒子径を調整することにより調整することができる。
磁性粉露出数(個/μm)は、下記方法に従って測定することができる。
<磁性粉露出数(個/μm)の測定方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)によりトナー粒子の二次電子写真画像(SEM画像:倍率30,000倍)を撮影する。撮影されたSEM画像を、画像解析ソフトウェア(Winにて2値化処理する。2値化処理されたSEM画像に含まれる任意の100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像中のトナー粒子の面積(At(μm))を測定する。トナー粒子の面積(At)の測定対象とする100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像上で、トナー粒子1個の表面に露出する磁性粉の数(Nm(個))を測定する。100個のトナー粒子それぞれについて、At(μm)とNm(個)とから、Nm(個)/At(μm)を算出する。100個のトナー粒子の、Nm(個)/At(μm)の平均値を、電子顕微鏡画像上での、トナーの面積1μm当たりのトナー表面に露出する磁性粉の数(磁性粉露出数(個/μm))とする。
上記方法で使用できる走査型電子顕微鏡及び画像解析ソフトウェアの例としては、外添剤/トナー面積比率(%)の測定方法で使用できるものと、同様のものが挙げられる。
なお、外添剤により処理されたトナーについては、SEMのみで観察する場合、トナー表面に露出する磁性粉と、トナー表面を被覆する外添剤とを区別しにくい場合がある。このような場合、SEMによる観察と共に、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いてトナー表面の元素分析を行うことにより、磁性粉と外添剤とを区別して、磁性粉露出数(個/μm)を測定することができる。
上記方法で使用できるエネルギー分散型X線分析装置(EDX)としては、例えば、JED−2100(日本電子株式会社製)が挙げられる。
以上説明した、本発明の第1実施形態に係るトナーを用いると、フィルミングの発生を抑制でき、高温高湿環境下でも所望する画像濃度の画像を形成でき、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できる。このため、第1実施形態に係るトナーは、種々の画像形成装置において好適に使用される。
[第2実施形態]
本発明の、第2実施形態は、第1実施形態に係る正帯電性磁性トナーを用いて、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備えた現像部を備える画像形成装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。以下、本発明の第2実施形態に係る、画像形成方法について説明する。
第2実施形態に係る画像形成方法において使用できる画像形成装置は、正帯電性磁性トナーを現像用として使用でき、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備えた現像部を備える限り特に限定されない。第1実施形態のトナーは、通常、黒色であるため、単色(通常はブラック)のトナーを用いる画像形成装置が好ましい。ここでは、単色のトナーを用いる画像形成装置による画像形成方法について説明する。
図1は、好適な画像形成装置の構成を示す概略図である。ここでは、画像形成装置として、モノクロプリンター1を例に挙げて説明する。
このモノクロプリンター1は、図1に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、この給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像データ等に基づくトナー像を転写する画像形成部3と、この画像形成部3で用紙P上に転写された未定着トナー像を用紙Pに定着する定着処理を施す定着部4とが設けられている。さらに、機器本体1aの上面には、定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
給紙部2は、給紙カセット121、ピックアップローラー122、給紙ローラー123,124,125、及びレジストローラー対126を備えている。給紙カセット121は、機器本体1aから挿脱可能に設けられ、用紙Pを貯留する。ピックアップローラー122は、給紙カセット121の図2に示す左上方位置に設けられ、給紙カセット121に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラー123,124,125は、ピックアップローラー122によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラー126は、給紙ローラー123,124,125によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで画像形成部3に供給する。
また、給紙部2は、機器本体1aの図1に示す左側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラー127とをさらに備えている。このピックアップローラー127は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラー127によって取り出された用紙Pは、給紙ローラー123,125によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラー対126によって、所定のタイミングで画像形成部3に供給される。
画像形成部3は、画像形成ユニット7と、この画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にコンピューター等から電送された画像データに基づくトナー像が1次転写される中間転写ベルト31と、この中間転写ベルト31上のトナー像を給紙カセット121から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラー32とを備えている。
画像形成ユニット7は、中央位置に像担持体であるドラム型の潜像担持部37が矢符(時計回り)方向に回転可能に配置されている。そして、潜像担持部37の周囲には、帯電部39、露光部38、現像部71、クリーニング部8、及び除電器(不図示)等が、潜像担持部37の回転方向上流側から順に各々配置されている。
帯電部39は、矢符方向に回転されている潜像担持部37の周面を均一に帯電させる。帯電部39は、潜像担持部37の周面を均一に帯電させることができれば特に制限されず、非接触方式であっても接触方式であってもよい。帯電部の具体例としては、コロナ帯電装置、帯電ローラー、帯電ブラシ等が挙げられる。
潜像担持部37の表面電位(帯電電位)は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。現像性と潜像担持部37の帯電能力とのバランスを考慮すると、表面電位は700〜200Vであるのが好ましく、400V〜300Vであるのがより好ましい。表面電位が低すぎる場合、現像電界が不十分となり、形成画像の画像濃度を確保し難くなる。表面電位が高すぎる場合、感光層の膜厚によっては帯電能力が不足、潜像担持部37の絶縁破壊、オゾンの発生量が増加する等の問題が起こりやすくなる。
潜像担持部37としては、アモルファスシリコンのような無機感光体;導電性基体上に電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂等を含有する単層又は積層の感光層が形成された有機感光体等が挙げられる。
露光部38は、いわゆるレーザー走査ユニットであり、帯電部39によって均一に帯電された潜像担持部37の周面に、上位装置であるパーソナルコンピューター(PC)から入力された画像データに基づくレーザー光を照射し、潜像担持部37上に画像データに基づく静電潜像を形成する。
現像部71は、静電潜像が形成された潜像担持部37の周面に第1実施形態のトナーを供給し、画像データに基づくトナー像を形成させる。現像部71は、撹拌装置(不図示)、現像ローラー72、及び、現像ローラー表面に形成される現像剤層の層厚を規制する規制ブレード(不図示)等を備える。現像ローラー72は、マグネットローラーと、マグネットローラーの外周面を覆うように配置される現像スリーブとから構成される。マグネットローラーは、1又は複数の磁極が埋設されると共に、円柱状に形成されている。
現像部71では、撹拌装置により撹拌された帯電された現像剤(トナー)が、現像ローラー72に供給される。現像ローラー72の表面に供給される帯電されたトナーは、現像ローラー表面に付着した後、規制ブレードにより摺擦されて、層厚が規制された現像剤層を形成する。このようにして形成される現像剤層から、潜像担持部37表面の静電潜像上にトナーが移動して、トナー像が形成される。
第2実施形態に係る画像形成方法では、その表面にCrメッキが施された現像ローラー72を備える現像部71を備える画像形成装置(プリンター1)を用いる。その表面にCrメッキが施された現像ローラー72は耐久性に優れる一方で、そのような現像ローラー72を備える現像部71を備える画像形成装置を用いる場合、現像ローラー72の表面に離型剤等のトナー成分が薄く付着する現象(フィルミング)が発生しやすい。しかし、第2実施形態に係る画像形成方法では、その表面にシャープな稜線を多数有する、特定の八面対形状の磁性粉が、所定の状態でトナー表面に露出しているトナーを現像剤として用いるため、現像ローラー72表面をトナーが移動する際に、現像ローラー72の表面が、トナーの表面に露出する磁性粉の稜線や頂点により研磨される。このため、第2実施形態に係る画像形成方法では、その表面にCrメッキが施された現像ローラー72を備える現像部71を備える画像形成装置を用いているにもかかわらず、フィルミングの発生が抑制される。
現像ローラー72表面にCrメッキを施す方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。Crメッキを施す方法としては、均一なメッキ層を形成しやすいことから、電界メッキ法によりCrメッキを施すのが好ましい。現像ローラー72表面のCrメッキ層の厚さは、1〜15μmが好ましい。
現像部71により潜像担持部37の周面に形成されるトナー像は、中間転写ベルト31に1次転写される。中間転写ベルト31へのトナー像の1次転写が終了した後、潜像担持部37の周面に残留しているトナーをクリーニング部8により清掃する。クリーニング部が備えるクリーニング装置は特に限定されないが、ここでは、クリーニング装置として弾性ブレード81を備えるクリーニング部について説明する。クリーニング部8に備えられる弾性ブレード81は、潜像担持部37の表面を摺擦して、潜像担持部37の周面に残留するトナーを除去する。弾性ブレード81はウレタン系ゴムやエチレン−プロピレン系ゴム等により構成されるのが好ましい。
除電器は、1次転写が終了した後、潜像担持部37の周面を除電する。クリーニング部8及び除電器によって清浄化処理された潜像担持部37の周面は、新たな帯電処理のために帯電部39へ向かい、新たな帯電処理が行われる。
中間転写ベルト31は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が潜像担持部37の周面に当接するように駆動ローラー33、従動ローラー34、バックアップローラー35、及び1次転写ローラー36等の複数のローラーに架け渡されている。また、中間転写ベルト31は、潜像担持部37と対向配置された1次転写ローラー36によって潜像担持部37に押圧された状態で、複数のローラーによって無端回転するように構成されている。駆動ローラー33は、不図示のステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト31に無端回転させるための駆動力を与える。従動ローラー34、バックアップローラー35、及び1次転写ローラー36は、回転自在に設けられ、駆動ローラー33による中間転写ベルト31の無端回転に伴って従動回転する。これらのローラー34,35,36は、駆動ローラー33の主動回転に応じて中間転写ベルト31を介して従動回転すると共に、中間転写ベルト31を支持する。
1次転写ローラー36は、1次転写バイアスを中間転写ベルト31に印加する。そうすることによって、潜像担持部37上に形成されたトナー像は、潜像担持部37と1次転写ローラー36との間で、駆動ローラー33の駆動により矢符(反時計回り)方向に周回する中間転写ベルト31に順次転写(1次転写)される。
2次転写ローラー32は、2次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、中間転写ベルト31上に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラー32とバックアップローラー35との間で用紙Pに2次転写され、これによって、用紙Pに未定着トナー像が転写される。
定着部4は、画像形成部3で用紙Pに転写された未定着トナー像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラー41と、この加熱ローラー41に対向配置され、周面が加熱ローラー41の周面に押圧当接される加圧ローラー42とを備えている。
そして、画像形成部3で2次転写ローラー32により用紙Pに転写された未定着トナー像は、当該用紙Pが加熱ローラー41と加圧ローラー42との間を通過する際の加熱及び加圧からなる定着処理で用紙Pに定着される。そして、定着処理の施された用紙Pは、排紙部5へ排紙されるようになっている。また、本実施形態のカラープリンター1では、定着部4と排紙部5との間の適所に複数の搬送ローラー対6が配設されている。
排紙部5は、モノクロプリンター1の機器本体1aの頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ51が形成されている。
モノクロプリンター1は、以上のような画像形成動作によって、用紙Pに対して画像形成を行う。そして、第2実施形態の画像形成方法では、第1実施形態のトナーを用いて画像を形成することにより、フィルミングの発生を抑制でき、高温高湿環境下でも所望する画像濃度の画像を形成でき、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
〔調製例1〕
(磁性粉A〜Iの調製)
下記方法に従って、表1に記載の磁性粉A〜Iを調製した。
まず、2.0mol/lのFe2+を含む硫酸第一鉄塩水溶液50リットルと、5.0mol/lの水酸化ナトリウム水溶液40.0リットルと、表1に記載の濃度のリン酸ナトリウム水溶液10リットルとを反応容器に加えて混合した。反応容器内の混合物を85℃に加熱して、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩懸濁液を生成させた。
同温度で、懸濁液のpHを、表1に記載の値に調整した。次いで、懸濁液に毎分20リットルの空気を吹き込んで酸化反応を開始した。第一鉄塩の酸化反応が、反応率が10%まで進行した後に、反応容器内への、正リン酸50gを水5リットルに溶解したリン酸水溶液の、2.5リットル/時の速度での添加を開始した。リン酸水溶液を添加しながら、所定の時間酸化反応を続けてマグネタイト粒子を含むスラリーを得た。なお、酸化反応の総所要時間が表1に記載の時間となるように、酸化反応を行った。
マグネタイト粒子を含むスラリーから、常法により、マグネタイト粒子を濾別した。濾別されたマグネタイト粒子を洗浄・乾燥した後、粉砕することで表1に記載の形状、及び平均粒子径の磁性粉A〜Kを得た。
磁性粉(マグネタイト粒子)の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))によって倍率1万倍で撮影した画像をさらに4倍に拡大した画像を用いて測定した。具体的には、電子顕微鏡画像上の任意の300個の磁性粉についてマーチン径(円相当径)を測定し、300個の磁性粉のマーチン径の平均値を算出することにより、磁性粉の平均粒子径を求めた。
また、磁性粉A〜Kの形状は、走査型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))により撮影した写真(倍率10,000〜50,000倍)にて確認した。磁性粉Jの形状は、6個の四角形で囲まれた凸多面体である六面体であり、磁性粉Kの形状は、球形であった。
得られた磁性粉A〜Kについて、以下の方法に従い、平均粒子径と、フェライトキャリアとの摩擦帯電量とを測定した。各磁性粉の平均粒子径及び摩擦帯電量の測定結果を表1に記す。
<平均粒子径測定方法>
磁性粉を水に分散させた磁性粉分散液を試料として用いて、粒度分布測定装置(LA−700(株式会社堀場製作所製))により、磁性粉の平均粒子径を測定した。
<フェライトキャリアとの摩擦帯電量の測定方法>
平均粒子径80μmのノンコートフェライトキャリア(F−80(パウダーテック株式会社製))10gと、磁性粉0.3gとを容量20mlのポリ容器(広口瓶
20ml(瑞穂化成工業株式会社))に投入した。次いで、ポリ容器内のノンコートフェライトキャリアと磁性粉とを、ターブラミキサー(T2F(株式会社シンマルエンタープライゼス製))により60分間撹拌した。その後、撹拌されたノンコートフェライトキャリアと磁性粉との混合物を試料として用い、吸引式帯電量測定装置(210HS−2A(TReK社製))により、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量を測定した。
Figure 0005713966
表1によれば、磁性粉のノンコートフェライトキャリアとの摩擦帯電量は、磁性粉を製造する際のリン酸塩(NaPO)の使用量や、磁性粉の粒子径を調整することにより調整できることが分かる。
〔調製例2〕
(ポリエステル樹脂の調製)
温度計、ステンレススチール製撹拌機、ガラス製窒素導入管、及び流下式コンデンサーを備える容量2リットルの4つ口フラスコを反応容器として用いた。エチレングリコール55モル%、テレフタル酸35モル%、1,2,4−トリベンゼンカルボン酸無水物10モル%を各々反応容器に仕込んだ。反応容器をマントルヒーター上に置き、ガラス製窒素導入管より窒素ガスを反応容器内に導入して、反応容器内を不活性雰囲気とした。次いで、単量体の混合物を撹拌しながら反応容器の内温を220℃に昇温し、同温度で撹拌を継続して重合反応を行った。重合反応中に、反応容器中の樹脂を少量採取して酸価の測定を行い、酸価が5mgKOH/gに達した時点で重合反応を停止した。反応容器の内容物をステンレス製のバットに取り出し、室温まで冷却し、ポリエステル樹脂を得た。
〔実施例1〜9、及び比較例1〜6〕
表2〜4に記載の種類の磁性粉、及び量のシリカ微粒子を用い、また、表2〜4に記載の温度で溶融混練を行って、実施例1〜9、及び比較例1〜6の正帯電性磁性トナーを得た。具体的なトナーの製造処方は以下の通りである。
ポリエステル樹脂50質量%と、正帯電性電荷制御剤(FCA−207P(藤倉化成株式会社製))3質量%と、正帯電性電荷制御剤(ボントロン N−07(オリヱント化学工業株式会社))1質量%と、表2〜4に記載の種類の磁性粉43質量%と、離型剤(カルナバワックス(加藤洋行株式会社製))3質量%とをヘンシェルミキサー(FM−20(日本コークス工業株式会社製))により、回転数2000rpmの条件で、5分間混合した。得られた混合物を2軸押出機(PCM−30(株式会社池貝製))により、表2〜4に記載の溶融混錬温度(シリンダー温度)で、回転数180rpm、処理速度100g/分の条件にて溶融混練した。得られた溶融混練物をロートプレックス粉砕機(アルピネ社製)で2mm程度に粗粉砕し、得られた粗粉砕物を機械式粉砕機(ターボミル T250(フロイント・ターボ株式会社製))にて微粉砕した。得られた微粉砕物を風力分級機(EJ−L3型(日鉄鉱業株式会社製))にて分級して、平均粒子径7μmのトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100質量部と、表2〜4に記載の量のシリカ微粒子(RA200(日本アエロジル株式会社製))、及び酸化チタン(EC100(チタン工業株式会社製))0.3質量部とを、ヘンシェルミキサーにより回転数2000rpmの条件で、10分間混合して実施例1〜9、及び比較例1〜6のトナーを得た。
≪物性測定≫
下記方法に従って、実施例1〜9及び比較例1〜6のトナーについて、電子顕微鏡画像上での、トナーの面積1μm当たりのトナー表面に露出する磁性粉の数(磁性粉露出数(個/μm))と、電子顕微鏡画像上での、トナーの面積(At)に対する外添剤の面積(Ae)の比率(%)(外添剤/トナー面積比率(%))と、結着樹脂中に分散した離型剤の粒子の平均粒子径(DWAV)とを測定した。実施例1〜9及び比較例1〜6のトナーの各測定項目の結果を表2〜4に記す。
<磁性粉露出数(個/μm)の測定方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)(JSM−7600(日本電子株式会社製))によりトナー粒子の二次電子写真画像(SEM画像:倍率30,000倍)を撮影した。撮影されたSEM画像を、画像解析ソフトウェア(WinROOF(三谷商事株式会社製))にて自動2値化処理(モード:Pタイル)した。2値化処理されたSEM画像に含まれる任意の100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像中のトナー粒子の面積(At(μm))を測定した。トナー粒子の面積(At)の測定対象とした100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像上で、トナー粒子1個の表面に露出する磁性粉の数(Nm(個))を測定した。100個のトナー粒子それぞれについて、At(μm)とNm(個)とから、Nm(個)/At(μm)を算出した。100個のトナー粒子の、Nm(個)/At(μm)の平均値を、電子顕微鏡画像上での、トナーの面積1μm当たりのトナー表面に露出する磁性粉の数(磁性粉露出数(個/μm))とした。
<外添剤/トナー面積比率(%)の測定方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)(JSM−7600(日本電子株式会社製))によりトナー粒子の二次電子写真画像(SEM画像:倍率30,000倍)を撮影した。撮影されたSEM画像を、画像解析ソフトウェア(WinROOF(三谷商事株式会社製))にて自動2値化処理(モード:Pタイル)した。2値化処理されたSEM画像に含まれる任意の100個のトナー粒子それぞれについて、SEM画像中のトナー粒子の面積(At)と、トナー粒子の表面に付着した外添剤の面積(Ae)とを測定し、トナーの面積(At)に対する外添剤の面積(Ae)の比率(Ae/At(%))を算出した。100個のトナー粒子について、それぞれ求めたAe/At(%)の平均値を、測定試料として用いたトナーの外添剤/トナー面積比率(%)とした。
<DWAVの測定方法>
トナーを樹脂に包埋した試料を作成した。ミクロトーム(ライカウルトラカットS(ライカ製))を用いて、得られた試料から厚さ200nmのトナー断面観察用の薄片試料を作成した。得られた薄片試料を、電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))の透過型電子顕微鏡機能(STEMモード)を用いて倍率10,000〜30,000倍にて観察し、結着樹脂中に分散された離型剤の粒子のうち、任意に選択した100個の離型剤粒子の画像を取得し、粒子径を測定した。取得した画像を画像解析ソフトウェア(WinROOF、三谷商事株式会社製)により解析して、測定対象とした粒子についてマーチン径(円相当径)を離型剤の粒子の粒子径とした。測定対象とした100個の離型剤の粒子径の平均値を、DWAVとした。
≪評価≫
下記方法に従って、実施例1〜9、及び比較例1〜6のトナーを用いて、フィルミング発生評価、画像濃度評価、及び層乱れ発生評価を行った。実施例1〜9、及び比較例1〜6のトナーについて、フィルミング発生評価、画像濃度評価、及び層乱れ発生評価の評価結果を表2〜4に記す。評価機は、表面にCrメッキ層が形成された現像ローラーを備える現像部を備えるプリンター(現像ローラーをCrメッキされた現像ローラーに換装したFS−1370DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)の改造機)を用いた。トナーをトナーコンテナに充填した後、現像部に、実施例1〜9、及び比較例1〜6のトナーを充填した。なお、プリンターの備える現像ローラーへのCrメッキを、以下の手順に従って行った。また、画像濃度の測定は、反射濃度計(TC−6DS(有限会社東京電色製))を用いて、ベタ画像の略中心に対して測定した。
<Crメッキの方法>
プリンター(FS−1370DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))の現像部から現像ローラーを取り出し、現像ローラーの表面をイオン交換蒸留水により洗浄した。次いで、洗浄した現像ローラー表面に、無電界Niメッキにより、Niメッキ層(厚さ:50μm)を形成させた。次いで、現像ローラー表面に形成させたNiメッキ層上に、電界メッキ法により、Crメッキ層(厚さ:10μm)を形成させた。
<フィルミング発生評価>
印字率4%で、連続して被記録媒体に画像を形成し、10,000枚毎に、2.5cm×2.5cmのベタ画像を被記録媒体に出力し、ベタ画像の画像濃度を測定した。画像濃度が1.0以下であり、かつ、目視で、評価機の現像ローラーにトナー成分の固着が確認できる場合に、フィルミングが発生したと判定した。フィルミングが発生した直前までに形成された、印字率4%の画像の枚数を表3〜表4に記す。フィルミング発生の抑制について、下記基準により評価した。
○(合格):フィルミングが発生した直前までに形成された印字率4%の画像の枚数が10万枚以上。
×(不合格):フィルミングが発生した直前までに形成された印字率4%の画像の枚数が10万枚未満。
<画像濃度評価>
まず、2.5cm×2.5cmのベタ画像を被記録媒体に出力して、ベタ画像の濃度を、初期画像の画像濃度として測定した。
その後、30℃80%RH環境下にて評価機を24時間静置した後、印字率1%で、連続して5,000枚、被記録媒体に画像を形成した。その後、2.5cm×2.5cmのベタ画像を被記録媒体に出力して、ベタ画像の濃度を、5,000枚画像形成後の画像の画像濃度として測定した。初期画像、及び5,000枚画像形成後の画像の画像濃度を下記基準により評価した。
○(合格):画像濃度が1.1以上。
×(不合格):画像濃度が1.1未満。
(層乱れ発生評価)
層乱れが生じている場合、現像スリーブ上(現像ローラー表面)にトナー層が厚い部分が形成される。この場合、トナー層の厚い部分に起因して、現像スリーブの周期でかぶりが白紙上に形成される。そこで、まず、10℃20%RH環境下にて評価機を24時間静置した後、印字率1%で、連続して5,000枚、被記録媒体に画像を形成した。その後、白紙画像を被記録媒体に出力し、白紙画像のかぶり濃度を測定した。
かぶり濃度は、得られた白紙画像の画像濃度が一番高い箇所の画像濃度と、ベースペーパー(画像形成前の被記録媒体)の画像濃度との差として求めた。以下の基準に従い、層乱れの発生を評価した。この評価基準は、かぶり濃度が0.01以上である場合に、評価機の現像ローラー上で層乱れが発生しているものとして定めた。
○(合格):白紙画像のかぶり濃度が0.01未満である。
×(不合格):白紙画像のかぶり濃度が0.01以上である。
〔参考例〕
参考例として、評価機を、未改造のプリンター(FS−1370DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))に変え、実施例1のトナーを用いてフィルミング発生評価、画像濃度評価、及び層乱れ発生評価を行った。参考例のフィルミング発生評価、画像濃度評価、及び層乱れ発生評価の評価結果を表3に記す。
なお、参考例の層乱れ発生評価については、印字率1%での5,000枚の画像形成に引き続き、印字率1%での連続画像形成を行い、5,000枚印字する毎に白紙画像を出力して、白紙画像のかぶり濃度を測定した。その結果、参考例では、計50,000の画像を形成するまで、白紙画像にかぶりは発生しなかった。
Figure 0005713966
Figure 0005713966
Figure 0005713966
実施例1〜9によれば、結着樹脂と、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体の磁性粉とを含み、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が−10.2〜−20.3μC/gであり、磁性粉露出数が4〜12(個/μm)である、トナーであれば、フィルミングの発生を抑制でき、高温高湿環境下で印刷する場合でも、所望する画像濃度の画像を形成でき、低温低湿環境下での層乱れの発生を抑制できることが分かる。
比較例1によれば、磁性粉露出数が過少である場合、フィルミングの発生を抑制しにくいことが分かる。これは、トナーの表面に露出する磁性粉により、現像ローラーの表面を十分に研磨することができないためと推察される。
比較例2によれば、磁性粉露出数が過多である場合、高温高湿環境下で、所望する画像濃度の画像を形成しにくいことが分かる。これは、高温高湿環境下で、トナー表面に露出する磁性粉の稜線や頂点から放電しやすく、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例3によれば、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が、−10.2μC/g超である場合、低温低湿環境下で画像を形成する際に、現像スリーブ上(現像ローラー表面)での層乱れが発生しやすいことが分かる。これは、低温低湿環境下で、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例4によれば、磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が、−20.3μC/g未満である場合、高温高湿環境下で画像を形成する際に、所望する画像濃度の画像を形成しにくいことが分かる。これは、高温高湿環境下において、トナーの帯電状態が不安定となりやすいためと推察される。
比較例5によれば、磁性粉の形状が六面体である場合、フィルミングの発生を抑制しにくいことが分かる。トナー表面に露出する磁性粉の稜線部分により、現像スリーブ表面が研磨されることにより、フィルミングが抑制されていると考えられる。この点、六面体の磁性粉は、八面体の磁性粉に比べて、稜線の数が少ない。このため、稜線の数が少ない六面体の磁性粉を用いる場合、現像スリーブの表面を十分に研磨することができず、フィルミングが発生したと考えられる。
比較例6によれば、磁性粉の形状が球形である場合、六面体の磁性粉を用いる場合よりもさらにフィルミングの発生を抑制しにくいことが分かる。六面体の磁性粉がある程度稜線を持ち、不十分ながらも研磨効果を備える一方で、稜線を持たない球形の磁性粉は、研磨効果を殆どないためと推察される。
1 モノクロプリンター
1a 機器本体
2 給紙部
3 画像形成部
37 潜像担持部
38 露光部
39 帯電部
4 定着部
6 搬送ローラー
5 排紙部
7 画像形成ユニット
71 現像部
72 現像ローラー
8 クリーニング部
81 弾性ブレード
P 用紙

Claims (4)

  1. 少なくとも、結着樹脂と、磁性粉と、を含む正帯電性磁性トナーを用いて、表面にCrメッキが施された現像ローラーを備える現像部を備える画像形成装置により画像を形成する画像形成方法であって、
    前記磁性粉の形状が、8個の三角形で囲まれた凸多面体である八面体であり、
    前記磁性粉のフェライトキャリアとの摩擦帯電量が−10.2〜−20.3μC/gであり、
    前記正帯電性磁性トナーの、電子顕微鏡画像上での、前記正帯電性磁性トナーの面積1μm当たりの、前記正帯電性磁性トナーの表面に露出する磁性粉の数が4〜12個である、画像形成方法
  2. 前記正帯電性磁性トナーの表面が外添剤により被覆されており、
    前記正帯電性磁性トナーの、電子顕微鏡画像上の、トナーの面積(At)に対するトナー表面に付着する外添剤の面積(Ae)の比率(Ae/At)である外添剤/トナー面積比率(%)が30〜60%である、請求項1に記載の画像形成方法
  3. 前記正帯電性磁性トナーがさらに離型剤を含み、
    前記離型剤の結着樹脂中の平均粒子径が、0.1μm以上0.3μm以下である、請求項1又は2に記載の画像形成方法
  4. 前記磁性粉の平均粒子径が、0.16〜0.25μmである、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成方法
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