JP2013502337A - 酸素バリアー特性を有するポリマーシートの製造のための高分子電解質複合体の使用 - Google Patents

酸素バリアー特性を有するポリマーシートの製造のための高分子電解質複合体の使用 Download PDF

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Abstract

ポリマーシートからの包装材料に酸素バリアーを付与するための高分子電解質複合体の使用が記載される。高分子電解質複合体のポリマー構成成分は重合した形でポリマーシートに設けられる。ポリマーシートは、前もって水中水エマルション重合によって製造した分散した高分子電解質複合体を含有する水性分散液で、又は、アニオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤から製造した高分子電解質複合体を含有する組成物でコーティングされ、
又は、ポリマーシートが、少なくとも3つの交互層でコーティングされ、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方がアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方がカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、ポリマーシートからの包装材料に酸素バリアーを付与するための高分子電解質複合体の使用に関する。高分子電解質複合体のポリマー構成成分は重合した形でポリマーシートに設けられる。ポリマーシートは、前もって水中水エマルション重合によって製造した分散した高分子電解質複合体を含有する水性分散液で、又は、アニオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤から製造した高分子電解質複合体を含有する組成物でコーティングされ、
又は、ポリマーシートは、少なくとも3つの交互層でコーティングされ、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方がアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方がカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記交互層の双方の(gegenseitig)隣接する界面に高分子電解質複合体を形成する。
酸化敏感性又は酸素敏感性の製品の包装では、使用される包装材料が酸素バリアー特性を有すること、即ち、酸素に関する可能な限り少ない透過性又は可能な限り少ない浸透性を有することが重要である。包装材料として使用されるポリマーシート、例えばポリオレフィン、例えばポリエチレン又は配向したポリプロピレン製のポリマーシート又はポリエステル、例えばポリエチレンテレフタラート製のポリマーシートは、通常は純粋なコーティングしてない形で比較的高い浸透性を酸素に関して示すので、包装材料の酸素バリアー特性を高めるために、様々な処置が提案されている。
WO 03/068869は、酸素遮断特性を有する包装材の製造方法を記載し、その際、担体材料は重合可能な化合物でコーティングされ、かつ、この化合物は引き続き担体材料上で重合される。EP 2 014 730は、亜鉛化合物で架橋されるポリカルボン酸ポリマーを基礎とするガスバリアーフィルムの形成のためのコーティング組成物を記載する。WO 07/002322は、酸素バリアー特性を有するコーティングされたポリマーフィルムを記載する。コーティング組成物は、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びビニル−アルコール/ビニルアミンコポリマーの溶液である。コーティング後には、このコーティング組成物の両方のコポリマーはポリマーフィルム上で架橋する。WO 98/31719は、バリアーコーティングのためのコーティング組成物を記載する。この組成物は、エチレン性不飽和酸モノマー及びポリアミンを含有し、これは組み込まれた架橋剤を含有する。このコーティング後に、ラジカルにより誘発した重合の作動により架橋を行う。
酸素バリアー特性を有する従来知られている包装シートは、なお全ての観点において満足がいかない。しばしば、酸素のための浸透性はなお全ての適用に十分低くないか、又は、ポリマーベースのフィルムを有するバリアーコーティングは十分にフレキシブルでない。次に、折り目領域中の曲げ又は折りでは、バリアーフィルムの損傷が、ひいては条件付けられた不十分なバリアー作用が生じ得る。
本発明の課題は、特に折り、曲げ及び角(Ecke)の領域でも、良好な酸素バリアー特性を有する包装の製造を可能にする、更なる組成物及び提供方法を提供することであった。包装は、この場合に、可能な限り良好な温度抵抗性、柔軟性及びブロッキング抵抗性(blockfest)を有することが望まれ、かつ、可能な限り健康懸念物質、例えば金属を含まないことが望ましい。
本発明の主題は、ポリマーシートからの包装材料に酸素バリアーを付与するための少なくとも1の高分子電解質複合体の使用であって、前記高分子電解質複合体のポリマー構成成分が重合した形でポリマーシートに設けられ、その際、
少なくとも1のポリマーシートが少なくとも一方の側で、前もって水中水エマルション重合によって製造した分散した高分子電解質複合体を含有する水性分散液で、又は、前もってアニオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤から製造した高分子電解質複合体を含有する組成物でコーティングされ、
又は、ポリマーシートが少なくとも一方の側で、少なくとも3つの交互層でコーティングされ、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方が少なくとも1のアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方が少なくとも1のカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記少なくとも3つの交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成できる、使用である。
本発明の主題は、本発明の使用により得られるコーティングしたポリマーシートであって、前記ポリマーシートの少なくとも一方の側が少なくとも3つの交互層でコーティングされており、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方が少なくとも1のアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方が少なくとも1のカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記少なくとも3つの交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成することを特徴とするポリマーシートでもある。
高分子電解質複合体を用いて本発明により製造したコーティングは酸素バリアー特性を有する。バリアー特性は、実施例に記載の浸透性試験で測定されることができる。酸素バリアー特性との概念は、コーティングしてない基材に対して、酸素に対する減少した透過性又は浸透性を意味する。好ましくは、本発明によりコーティングしたポリマーフィルムについての酸素浸透性は、コーティングしてないポリマーフィルムの値の30%未満、特に20%未満、又は10%未満、例えば1%〜3%である(23℃でかつ0%の相対空気湿分)。
一実施態様において、高い空気湿分によるバリアー作用の妨害を防止するか又は少なくとも強く低下させるために、高分子電解質複合体を含有する酸素バリアー層は湿分保護手段を備える。湿分保護手段は、水蒸気又は空気湿分に対するバリアー作用を有する材料を用いた付加的なコーティングによって行われることができる。代替的に又は重畳的に、このような材料での共押出も行うことができ、適しているのは例えばポリオレフィン、特にポリエチレンである。好ましくは、湿分保護手段は、ポリオレフィンでのコーティングによって、又はポリオレフィンと、高分子電解質複合体、アニオン性高分子構成成分及びアニオン性高分子構成成分から選択される少なくとも1の物質との共押出によって形成される。
高分子電解質はイオン性ポリマーである。高分子電解質複合体は本発明の意味合いにおいて、逆に荷電したイオン性高分子電解質構成成分の反応生成物であり、その際、前記構成成分の少なくとも1はカチオン性又はアニオン性ポリマーである。本発明により使用可能な高分子電解質複合体は、例えば、アニオン性ポリマーから及びカチオン性ポリマーから、又はアニオン性ポリマーから及び非ポリマーのカチオン性界面活性剤から、又はカチオン性ポリマーから及び非ポリマーのアニオン性界面活性剤から形成されている。好ましくは高分子電解質複合体は、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーから、又はアニオン性ポリマー及び非ポリマーのカチオン性界面活性剤から構成される。通常は、この高分子電解質複合体は、一定の化学量論的組成を有し、即ち、1又は1の近傍にアニオン性基及びカチオン性基の当量比がこの複合体中にある。この高分子電解質複合体は、しかし、主としてアニオン性に又は主としてカチオン性に荷電していることもできる。本発明により、このような高分子電解質複合体の他に、カチオン性又はアニオン性ポリマーが付加的に過剰量で、即ち、自由な、複合化されていない形で存在もできる。
本発明の一実施態様において、高分子電解質複合体の水性分散液が使用される。この高分子電解質分散液は、いわゆる水中水エマルション重合により製造可能である。この場合にこれは、アニオン性ポリマーからの及びカチオン性ポリマーからの、イオン性に安定化した、均質に分散した複合体である。この高分子電解質複合体は、好ましくは、組み込まれたモノマーに対して、低pH値で主としてカチオン性に荷電している。この分散液は、適したpH値での少なくとも1のカチオン性ポリマーの存在下での水性媒体中でのエチレン性不飽和アニオン性モノマーのラジカル重合により得られることができる。一実施態様において、このアニオン性モノマーは、アニオン性モノマー中のアニオン性基の数がカチオン性ポリマー中のカチオン性基の数をpH2.7で20℃で測定した場合に少なくとも1Mol%だけ下回る量で使用される。適した製造方法は例えばDE 10 2005 007 483に記載されている。
分散した高分子電解質複合体の製造に使用されるカチオン性ポリマーの量は、好ましくは、カチオン性ポリマーのカチオン性基1モルあたり又は全体として重合の際に使用されるカチオン性モノマー中に、例えば150mol%まで又は100mol%まで、好ましくは1〜99mol%又は10〜80mol%の(pH2.7かつ20℃で測定)、少なくとも1のアニオン性ポリマーのアニオン性基が使用されるように決定される。100mol%未満のアニオン性基を用いて生じる高分子電解質複合体はpH2.7で20℃で主としてカチオン性に荷電している。
アニオン性ポリマーは、アニオン性基を有するポリマー、特にカルボキシラート基、ホスファート基又はスルファート基を有する有機ポリマーである。反応媒体中に含有される塩基によって中和されるか又はカチオン性ポリマーの塩基性基によってアニオン性基に変換される限りは、相応する酸も使用することができる。適したアニオン性ポリマーは、例えば、エチレン性不飽和の、ラジカル重合可能なアニオン性ポリマーのラジカル重合により形成されるようなものである。このうち、少なくとも1のアニオン性モノマー及び1又は複数の異なる非イオン性共重合可能モノマーからのコポリマーも含まれている。
エチレン性不飽和のアニオン性モノマーとして、例えばモノエチレン性不飽和C3〜C10−カルボン酸又はC3〜C5−カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、イタコン酸、及び、これらの酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩が考慮される。好ましく使用されるアニオン性モノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が属する。特に好ましくは、アクリル酸ベースの重合体の水性分散体である。前記アニオン性モノマーは、単独で単独重合体へと、又は相互に混合して共重合体へと重合されてもよい。このための例は、アクリル酸のホモポリマー、メタクリル酸のホモポリマー又はアクリル酸及びマレイン酸からのコポリマー、アクリル酸及びメタクリル酸からのコポリマー並びにメタクリル酸及びマレイン酸からのコポリマーである。
アニオン性モノマーの重合はしかし、少なくとも1の他のエチレン性不飽和モノマーの存在下でも実施できる。これらのモノマーは非イオン性であってよく、又は、カチオン性荷電を有してよい。非イオン性コモノマーの例は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−C1〜C3−アルキルアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、1〜20個のC原子を有する1価のアルコールのアクリル酸エステル、例えば特にメチルアクリラート、エチルアクリラート、イソブチルアクリラート及びn−ブチルアクリラート、1〜20個のC原子を有する1価のアルコールのメタクリル酸エステル、例えばメチルメタクリラート及びエチルメタクリラート並びにビニルアセタート及びビニルプロピオナートである。
アニオン性モノマーと一緒に共重合可能である、適したカチオン性モノマーは、ジアルキルアミノエチルアクリラート、ジアルキルアミノエチルメタクリラート、ジアルキルアミノプロピルアクリラート、ジアルキルアミノプロピルメタクリラート、ジアルキルアミノエチルアクリルアミド、ジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ジアルキルアミノプロピルアクリルアミド、ジアルキルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルイミダゾール並びに、それぞれ酸で中和及び/又は四級化された塩基性モノマーである。カチオン性モノマーのための個々の例は、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルアクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリラート、ジメチルアミノプロピルメタクリラート、ジエチルアミノプロピルアクリアート、及びジエチルアミノプロピルメタクリラート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド及びジエチルアミノプロピルアクリルアミドである。
塩基性モノマーは、完全に又は部分的にも中和されているか又は四級化されていることができ、例えばそのつど1〜99%である。塩基性モノマーのために好ましく使用される四級化剤は、ジメチルスルファートである。このモノマーの四級化を、しかしながら、ジエチルスルファート又はアルキルハロゲン化物、例えば塩化メチル、塩化エチル又は塩化ベンジルを用いて実施することもできる。カチオン性モノマーは最高で、この生じる高分子電解質複合体が全体としてpH<6.0及び20℃の温度でアニオン性荷電を有するような量で使用される。発生する両性ポリマー中のアニオン性過剰荷電は、例えば少なくとも5Mol%、好ましくは少なくとも10Mol%である。
このコモノマーは、このアニオン性高分子電解質複合体の製造の際に、例えば、この生じるポリマー分散液が水での希釈の際に及び7.0を超えるpH値及び20℃の温度の際に水溶性であり、かつ、アニオン性荷電を有するような量で使用される。この重合の際に全体として使用されるモノマーに対して、非イオン性の及び/又はカチオン性のコモノマーの量は、例えば、0〜99質量%、好ましくは5〜75質量%であり、かつ、5〜25質量%範囲内に大抵はある。
好ましいコポリマーのための例は、アクリル酸25〜90質量%及びアクリルアミド75〜10質量%からなる共重合体である。好ましくは、少なくとも1のエチレン性不飽和C3〜C5カルボン酸を、他のモノエチレン性不飽和モノマーの非存在下で重合する。特に好ましくは、アクリル酸のホモポリマーであり、これは、他のモノマーの非存在下でのアクリル酸のラジカル重合により得られる。
一実施態様においては、アニオン性ポリマーは2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸(AMPS)を含む。好ましくはアクリル酸はAMPSで共重合されている。AMPS量はこの場合に、全モノマー量に対して例えば0.1〜15mol%又は0.5〜10mol%であることができる。
この重合は、付加的に、少なくとも1つの架橋剤の存在下で実施できる。この際、架橋剤非存在下でのこのアニオン性モノマーの重合の際よりもより高モル質量を有するコポリマーを得る。架橋剤の前記ポリマー中への組み込みは更に、水中での前記ポリマーの減少した溶解性を生じる。重合して組み込んだ架橋剤の量に依存して、前記ポリマーは水不溶性になり、しかし、水中で膨潤可能である。架橋剤として、分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合を提供できる全ての化合物が使用できる。架橋剤の例は、トリアリルアミン、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、メチレンビスアクリルアミド、N,N′−ジビニルエチレン尿素、少なくとも2のアリル基を含有するアリルエーテル又は少なくとも2のビニル基を有するビニルエーテルのうち多価アルコール、例えばソルビトール、1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジエチレングリコール由来の及び糖、例えばサッカロース、グルコース、マンノース由来のもの、完全にアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化した二価アルコールであって2〜4個のC原子を有するもの、例えばエチレングリコールジメチルアクリラート、エチレングリコールジアクリラート、ブタンジオールジメタクリラート、ブタンジオールジアクリラート、分子量300〜600を有するポリエチレングリコールのジアクリラート又はジメタクリラート、エトキシル化トリメチレンプロパントリアクリラート又はエトキシル化トリメチレンプロパントリメタクリラート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタノールトリメタクリラート、ペンタエリトリトールトリアクリラート、ペンタエリトリトールテトラアクリラート及びトリアリルメチルアンモニウムクロリドである。本発明による分散物の製造の際に架橋剤が使用される場合には、そのつど使用される架橋剤の量は、この重合の際に全体として使用されるモノマーに対して、例えば0.0005〜5.0質量%、好ましくは0.001〜1.0質量%である。好ましく使用される架橋剤は、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、N,N′−ジビニルエチレン尿素、少なくとも2つのアリル基を含有するアリルエーテルであって糖、例えばサッカロース、グルコース、又はマンノース由来のもの及びトリアリルアミン、並びにこれらの化合物の混合物である。
少なくとも1のアニオン性モノマーの重合が少なくとも1の架橋剤の存在下で実施される場合には、好ましくは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、N,N′−ジビニルエチレン尿素、少なくとも2つのアリル基含有アリルエーテルであって糖、例えばサッカロース、グルコース又はマンノース由来のもの又はトリアリルアミン並びにこれら化合物の混合物の存在下で重合することにより、アクリル酸及び/又はメタクリル酸からの架橋した共重合体が製造される。この重合の際に使用される架橋剤の量に依存して、この生じる高分子電解質複合体はpH>7.0で希釈した水溶液中で溶解性であるか又は膨潤可能である。
高分子電解質複合体の形成に使用されるカチオン性ポリマーは、好ましくは水溶性であり、即ち、20℃で少なくとも1g/lの水中溶解性を有する。カチオン性ポリマーは、カチオン性基を有するポリマー、特に第四級アンモニウム基を有する有機ポリマーである。第一級、第二級又は第三級アミン基を有するポリマーも、これらが反応媒体中に含有される酸によって又はアニオン性ポリマーの酸基によってプロトン化され、カチオン性基に変換される限りは、使用できる。このカチオン性ポリマーのアミン基又はアンモニウム基はこの場合に、置換基として又はポリマー鎖の一部として存在できる。これは、芳香族性又は非芳香族性の環系の一部でもあり得る。
適したカチオン性ポリマーは、例えば次の群からのポリマーである:
(a)ビニルイミダゾリウム単位含有ポリマー、
(b)ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、
(c)ビニルアミン単位含有ポリマー、
(d)エチレンイミン単位含有ポリマー、
(e)ジアルキルアミノアルキルアクリラート−及び/又はジアルキルアミノアルキルメタクリラート単位含有ポリマー、及び
(f)ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド−及び/又はジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド単位含有ポリマー。
カチオン性ポリマーの例は次のものである:
(a)ビニルイミダゾリウムメトスルファートのホモポリマー及び/又はビニルイミダゾリウムメトスルファートとN−ビニルピロリドンからのコポリマー、
(b)ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、
(c)ポリビニルアミン、
(d)ポリエチレンイミン、
(e)ポリジメチルアミノエチルアクリラート、ポリジメチルアミノエチルメタクリラート、アクリルアミド及びジメチルアミノエチルアクリラートからのコポリマー及びアクリルアミド及びジメチルアミノエチルメタクリラートからのコポリマー、その際、この塩基性のモノマーは、鉱酸との塩の形に又は四級化された形にあることができる、及び
(f)ポリジメチルアミノエチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノエチルメタクリルアミド及びアクリルアミド及びジメチルアミノエチルアクリルアミドからの共重合体。
この塩基性モノマーは、鉱酸との塩の形で又は四級化した形でも存在もできる。このカチオン性ポリマーの平均モル質量Mwは、少なくとも500である。これは例えば500〜100万、好ましくは1000〜500000又は2000〜100000の範囲にある。
好ましくは、カチオン性ポリマーとして次のものが使用される:
(a)ビニルイミダゾリウムメトスルファートのホモポリマー及び/又はビニルイミダゾリウムメトスルファート及びN−ビニルピロリドンからのコポリマーであって、そのつど500〜500000の平均モル質量Mwを有するもの、
(b)平均モル質量Mw1000〜500000を有するポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、
(c)平均モル質量Mw500〜100万を有するポリビニルアミン、及び
(d)平均モル質量Mw500〜100万を有するポリエチレンイミン。
(a)に挙げられた、ビニルイミダゾリウムメトスルファート及びN−ビニルピロリドンからのコポリマーは、例えば10〜90質量%のN−ビニルピロリドンを重合導入して含有する。N−ビニルピロリドンの代わりに、コモノマーとして、エチレン性不飽和C3〜C5−カルボン酸、例えば特にアクリル酸又はメタクリル酸又はこれらのカルボン酸と1〜18個のC原子を有する1価のアルコールとのエステル、例えばメチルアクリラート、エチルアクリラート、イソプロピルアクリラート、n−ブチルアクリラート、イソブチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート又はn−ブチルメタクリラートからの群の少なくとも1種の化合物が使用できる。
群(b)のポリマーとして好ましくはポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドが考慮される。その他に、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジメチルアミノエチルアクリラートから構成されるコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジメチルアミノエチルメタクリラートから構成されるコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジエチルアミノエチルアクリラートから構成されるコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジメチルアミノプロピルアクリラートから構成されるコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジメチルアミノエチルアクリルアミドから構成されるコポリマー、及び、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及びジメチルアミノプロピルアクリルアミドから構成されるコポリマーが適する。ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの上記コポリマーは、例えば1〜50、好ましくは2〜30Mol%の、少なくとも1種の前記コポリマーを重合導入して含有する。
ビニルアミン単位含有ポリマー(c)は、N−ビニルホルムアミドを場合によりコモノマーの存在下で重合及びこのビニルホルムアミドポリマーをホルミル基の分離下でアミノ基を形成しながらの加水分解により得られる。このポリマーの加水分解度は、例えば1〜100%であり、大抵は60〜100%の範囲内であることができる。この平均モル質量Mwは100万までである。ビニルアミン単位含有ポリマーは例えば、商標Catiofast(R)としてBASF SEから販売されている。
群(d)のエチレンイミン単位含有ポリマー、例えばポリエチレンイミンは、同様に市販製品である。これは例えば、Polymin(R)との呼称で、BASF SEから販売されて、例えばPolymin(R) SKである。このカチオン性ポリマーは、エチレンイミンのポリマーであって、エチレンイミンを水性媒体中で少量の酸又は酸を形成する化合物、例えばハロゲン化炭化水素、例えばクロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン又はエチルクロリドの存在下で製造されるか又はエピクロロヒドリンとアミノ基含有化合物、例えばモノ−及びポリアミン、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミン又はアンモニアからの縮合生成物である。これは、例えばモル質量Mw500〜1000000、好ましくは1000〜500000を有する。
カチオン性ポリマーのこの群には、エチレンイミンの、一級又は二級アミノ基を有する化合物へのグラフトポリマー、例えばジカルボン酸及びポリアミンからのポリアミドアミンが属する。エチレンイミンを用いてグラフトされたポリアミドアミンは、場合により更に二官能性架橋剤と一緒に反応されることができ、例えばポリアルキレングリコールのエピクロロヒドリン又はビス−クロロヒドリンエーテルと一緒に反応されることができる。
群(e)のカチオン性ポリマーとして、ジアルキルアミノアルキルアクリラート−及び/又はジアルキルアミノアルキルメタクリラート単位含有ポリマーが考慮される。このモノマーは、遊離塩基の形で、好ましくはしかしながら鉱酸、例えば塩酸、硫酸又はリン酸との塩の形で並びに四級化された形で重合の際に使用されることができる。四級化剤として、例えばジメチルスルファート、ジエチルスルファート、塩化メチル、塩化エチル、塩化セチル又は塩化ベンジルが考慮される。このモノマーから、ホモポリマーもまた同様にコポリマーの製造できる。コモノマーとしては例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン、メチルアクリラート、エチルアクリラート、メチルメタクリラート及び前述のモノマーの混合物が適する。
群(f)のカチオン性ポリマーは、ジメチルアミノエチルアクリルアミド−又はジメチルアミノエチルメタクリルアミド単位含有ポリマーであり、これは塩基性モノマーを好ましくは鉱酸との塩の形で又は四級化された形で含有する。この際、これはホモポリマー及びコポリマーであることができる。例は、ジメチルスルファート又は塩化ベンジルと完全に四級化されているジメチルアミノエチルアクリルアミドのホモポリマー、ジメチルスルファート、塩化メチル、塩化エチル又は塩化ベンジルと完全に四級化されているジメチルアミノエチルメタクリルアミドのホモポリマー、並びに、アクリルアミド及びジメチルスルファートで四級化されているジメチルアミノエチルアクリルアミドからのコポリマーである。
本発明の水性分散液の製造では以下のカチオン性ポリマーが好ましく使用される:
(a)ビニルイミダゾリウムメトスルファートのホモポリマー及び/又はビニルイミダゾリウムメトスルファート及びN−ビニルピロリドンからのコポリマーであって、それぞれ1000〜100000の平均モル質量Mwを有するもの、
(b)平均モル質量Mw2000〜100000を有するポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、及び/又は
(c)平均モル質量Mw1000〜500000を有するポリビニルアミン。ポリビニルアミンは好ましくは硫酸又は塩酸との塩の形で使用される。
カチオン性モノマー単独から構築されているポリマーの他に、全体でカチオン性荷電を有するとの前提の下で、両性ポリマーもカチオン性ポリマーとして使用されることができる。この両性ポリマー中のカチオン性過剰荷電は、例えば少なくとも5Mol%、好ましくは少なくとも10Mol%、大抵は15〜95Mol%の範囲内にある。カチオン性過剰荷電を有する両性ポリマーの例は次のものである:
−アクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリラート及びアクリル酸からのコポリマーであって、少なくとも5Mol%超のジメチルアミノエチルアクリラートをアクリル酸として重合導入して含有するもの、
−ビニルイミダゾリウムメトスルファート、N−ビニルピロリドン及びアクリル酸からのコポリマーであって、少なくとも5Mol%超のビニルイミダゾリウムメトスルファートをアクリル酸として重合導入して含有するもの、
−N−ビニルホルムアミド及びエチレン性不飽和C3〜C5カルボン酸、好ましくはアクリル酸又はメタクリル酸からの加水分解したコポリマーであって、エチレン性不飽和カルボン酸に関する単位よりも少なくとも5Mol%より高い含有量のビニルアミン単位を有するもの、
−ビニルイミダゾール、アクリルアミド及びアクリル酸からのコポリマー、その際、このpH値は、アクリル酸よりも少なくとも5Mol%超のビニルイミダゾールがカチオン性荷電して重合導入されているように選択される。
高分子電解質複合体の水性分散液は、考慮されるアニオン性モノマーが、任意に他のモノマーの存在下で、水性媒体中でカチオン性ポリマーの存在下でラジカル重合されるように製造されることができる。塩基性又はカチオン性モノマーの量はこの場合に、生じるポリマー複合体が常にアニオン性荷電の過剰量(pH7及び20℃で測定)を有するように選択されることができる。この高分子電解質又は高分子電解質複合体の荷電密度の測定は、D. Horn, Progr. Colloid & Polymer Sei., 第65版, 251 -264 (1978)により行うことができる。
塩基性ポリマーは好ましくは、鉱酸又は有機酸、例えばギ酸又は酢酸との塩の形で重合の際に使用される。この塩は、いずれにせよ重合の間に形成され、というのもこの重合はpH値<6.0で実施されるからである。
本発明により好ましい、主としてアニオン性に荷電した高分子電解質複合体の水性分散液は、エチレン性不飽和アニオン性モノマーの水性媒体中の少なくとも1の水溶性カチオン性ポリマーの存在下のラジカル重合により製造されることができ、その際、この重合の際に使用されるアニオン性モノマー全体の1モルあたり好ましくは0.5〜49Mol%の少なくとも1のカチオン性ポリマーが使用される。この重合は水性媒体中でpH値6を下回って、例えば0〜5.9、好ましくは1〜5、特に1.5〜3の範囲内で行われる。考慮されるpH値は、大抵は、酸基含有ポリマーを遊離酸基の形で重合の際に使用することで明らかになる。このpH値は、アニオン性モノマーの酸基の部分中和のために、塩基、例えば特に水性苛性ソーダ又は苛性カリの添加によって記載の範囲で変動できる。しかし、アニオン性モノマーのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩から出発する場合には、鉱酸又は有機酸、例えばギ酸、酢酸又はプロピオン酸がpH値の調節のために添加される。
この重合は、任意に付加的に、少なくとも1つの連鎖移動剤の存在下で実施できる。この際、連鎖移動剤なしで製造したポリマーよりもより低いモル質量を有するポリマーが得られる。連鎖移動剤の例は、結合した形で硫黄を有する有機化合物、例えばドデシルメルカプタン、チオジグリコール、エチルチオエタノール、ジ−n−ブチルスルフィド、ジ−n−オクチルスルフィド、ジフェニルスルフィド、ジイソプロピルジスルフィド、2−メルカプトエタノール、1,3−メルカプトプロパノール、3−メルカプトプロパン−1,2−ジオール、1,4−メルカプトブタノール、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸及びチオ尿素、アルデヒド、有機酸、例えばギ酸、ギ酸ナトリウム又はギ酸アンモニウム、アルコール、例えば特にイソプロパノール並びにリン化合物、例えば次亜リン酸ナトリウムである。単独の又は複数の連鎖移動剤を重合の際に使用できる。連鎖移動剤が重合の際に使用される場合には、前記連鎖移動剤をこの全体のモノマーに対して例えば0.01〜5.0質量%、好ましくは0.2〜1質量%の量で使用する。連鎖移動剤は好ましくは少なくとも1の架橋剤と一緒に重合の際に使用される。連鎖移動剤及び架橋剤の量及び比の変動により、この生じる重合体のレオロジーを制御することが可能である。連鎖移動剤及び/又は架橋剤は、重合の際に、例えば水性重合媒体中へ装入されてよく、又は前記モノマーと一緒に又は別個に、重合の進行に応じて重合バッチへと計量供給されてよい。
重合の際に、この反応条件下でラジカルを形成する開始剤が通常使用される。適した重合開始剤は例えば、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、ナトリウム−又はカリウムペルスルファート、レドックス触媒及びアゾ化合物、例えば2,2−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロリド、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドである。前記開始剤は、重合の際に通常の量で使用される。好ましくはアゾ開始剤は重合開始剤として使用される。この重合をしかしながら、エネルギー豊富な放射線、例えば電子線を用いて、又はUV光の照射を介して開始してもよい。
アニオン性モノマーの重合は例えば、モノマー及び少なくとも1のカチオン性化合物を重合区域中に装入し、重合開始剤を部分量ずつ又は連続的に計量供給することによって、不連続的に実施される。しかし好ましくは、水及び重合開始剤を装入し、少なくとも1のアニオン性モノマー及び少なくとも1のカチオン性ポリマーを連続的に重合条件下で計量供給する半連続的運転である。しかし、開始剤も連続的に又は部分量ずつ、しかしモノマーフィード及びカチオン性ポリマーの計量供給とは別個に重合区域に導入することができる。まずモノマーの一部、例えば5〜10質量%を相応する割合の少なくとも1のカチオン性ポリマーと一緒に重合区域に装入し、この重合を開始剤の存在下で開始させ、そして、この残存分のモノマー、カチオン性ポリマー及び開始剤を連続的に又は部分量ずつ添加するように実施することもできる。重合を通常は全ての場合に酸素の排除下で不活性雰囲気下、例えば窒素又はヘリウム下で行う。重合温度は例えば5〜100℃、好ましくは15〜90℃、大抵は20〜70℃の範囲内にある。重合温度は、使用されるそのつどの開始剤に極めて依存する。
コーティングに使用される溶液又は水性分散液、特に水中水エマルション重合により製造される水性分散液中の高分子電解質複合体の濃度は、好ましくは少なくとも1質量%、特に少なくとも5質量%、そして、〜50質量%又は〜60質量%である。大抵は高分子電解質複合体に関する含有量は水性分散液中で1〜40質量%又は5〜35質量%、特に15〜30質量%である。
高分子電解質複合体の好ましい水性分散液はpH値6.0未満かつ温度20℃で、粘度100〜150000mPas、又は200〜5000mPas(ブルックフィールド粘度計で20℃、20rpm、スピンドル4を用いて測定)を有する。重合条件及びそのつど使用されるモノマー又はモノマーと助剤、例えば連鎖移動剤の組み合わせに依存して、この高分子電解質複合体は異なるモル質量を有する。この高分子電解質複合体の平均モル質量Mwは、例えば1000〜1000万、好ましくは5000〜500万、大抵は10000〜300万の範囲内にある。このモル質量の測定は光散乱を用いて行う。この分散した高分子電解質複合体の平均粒径は例えば0.1〜200μm、好ましくは0.5〜70μmである。これは例えば光学的顕微鏡、光散乱又は凍結破砕電子顕微鏡を用いて測定されることができる。
本発明の実施態様は特に次のものから形成される高分子電解質複合体の使用である:
−アクリル酸のホモポリマー及びビニルイミダゾリウム単位含有ポリマー;
−アクリル酸のホモポリマー及びビニルイミダゾリウム単位を有するホモポリマー;
−アクリル酸のホモポリマー及びビニルイミダゾリウム単位を有するモノマー及びビニルラクタム、特にビニルピロリドンからのコポリマー;
−アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸のコポリマー及びビニルイミダゾリウム単位含有ポリマー;
−アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸のコポリマー及びビニルイミダゾリウム単位を有するホモポリマー;
−アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸のコポリマー及びビニルイミダゾリウム単位を有するモノマーとビニルラクタム、特にビニルピロリドンからのコポリマー。
本発明の一実施態様において、前もってアニオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤から製造された高分子電解質複合体含有組成物を用いてポリマーシートのコーティングは行われる。適したアニオン性ポリマーは、上述してあり、好ましいアニオン性ポリマーは、唯一のモノマーとしてアクリル酸又はメタクリル酸から構築されているか、又はモノマーとして非イオン性コモノマーの他に、例えばポリアクリラートから構築され、これは、アクリル酸又はメタクリル酸並びに1〜20個、好ましくは1〜12個のC原子を有する一価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステルから構築されている。適したカチオン性界面活性剤は非ポリマー物質であり、これはカチオン性基もカチオン化可能基、特にプロトン化アミン基又は好ましくは第四級アンモニウム基も、疎水性基、例えば少なくとも6個のC原子を有するアルキル又はアリール基も有する。
好ましいカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム基を含有する界面活性剤であり、例えば次式の界面活性剤である:
Figure 2013502337
式中、R1〜R4は相互に独立してそのつど1〜22個のC原子を有する脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基又はアルカリール基を意味し、その際、基R1〜R4のそのつど少なくとも1は少なくとも8個のC原子を有し、かつX-1はアニオン、例えばハロゲンイオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン又は硫酸アルキルイオン、好ましくは塩化物イオンである。脂肪族基はC原子及び水素原子の他に架橋又は他の基、例えば更なるアミノ基を含有できる。適したカチオン性界面活性剤の例は、塩化物又は臭化物のアルキルジメチル−ベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、例えばセチルトリメチルアンモニウム塩化物又は臭化物、テトラデシルトリメチルアンモニウム塩化物又は臭化物、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物又は臭化物、ジアルキルジメチルアンモニウム塩化物又は臭化物、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリル−又はセチルピジニウム塩化物、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルスルファート並びにカチオン特性を有する化合物、例えばアミンオキシド、例えばアルキルメチルアミンオキシド又はアルキルアミノエチルジメチルアミノオキシドである。特に好ましくはセチルトリメチルアンモニウム塩化物である。
本発明の一実施態様においてポリマーフィルムは少なくとも一方の側で少なくとも3つの交互層でコーティングされ、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方が少なくとも1のアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方が少なくとも1のカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記少なくとも3つの交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成できる。この場合に、第1〜第3のコーティングからの組み合わせがポリマーシートに酸素バリアー特性を付与する。
少なくとも3つの交互層でのコーティングは好ましくは次のように行われる:
(a1)ポリマーシートに少なくとも一方の側で、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第1のコーティングを備える工程、
(b1)第1のコーティングに、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第2のコーティングを備える工程、及び
(c1)第2のコーティングに、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第3のコーティングを備える工程、又は
(a2)ポリマーフィルムに少なくとも一方の側で、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第1のコーティングを備える工程、
(b2)第1のコーティングに、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第2のコーティングを備える工程、及び
(c2)第2のコーティングに、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第3のコーティングを備える工程。
アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤として、既に上述した高分子電解質構成成分が使用されることができる。好ましくは、3層からのサンドイッチ構造であり、その際、この最も外層はそのつど少なくとも1の同じか又は異なるアニオン性ポリマーを含み、かつ、この中間層は少なくとも1のカチオン性ポリマーを含む。アニオン性ポリマーは特にオレフィン/(メタ)アクリル酸コポリマーである。カチオン性ポリマーは特にポリビニルアミン又は完全に又は部分的に加水分解したポリビニルホルムアミドである。
全ての実施態様に適したアニオン性高分子電解質構成成分は特に、アニオン性ポリマーであって、モノエチレン性不飽和C3〜C10−カルボン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸及び前記酸の塩からなる群から選択されるモノマーから製造できるものである。
全ての実施態様に適するカチオン性高分子電解質構成成分は、特に、カチオン性ポリマーであって、ビニルイミダゾリウム単位含有ポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、ビニルアミン単位含有ポリマー、エチレンイミン単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルアクリラート単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド単位含有ポリマー及びジアルキルアミノアルキルメタクリラートアミド単位含有ポリマーからなる群から選択されたもの、又は、カチオン性界面活性剤であって、一般式
Figure 2013502337
[式中、R1〜R4は相互に独立してそのつど1〜22個のC原子を有するアルキル基を意味し、その際、基R1〜R4のそのつど少なくとも1は少なくとも8個のC原子を有し、かつX-1はアニオン、例えばハロゲンイオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン又は硫酸アルキルイオン、好ましくは塩化物イオンである]
の化合物からなる群から選択されたものである。
好ましい組み合わせは、特に交互層を有する実施態様のためには、1又は複数の、完全に又は部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドと、1又は複数の、アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーとの組み合わせである。
高分子電解質複合体の本発明の使用では、包装のために適したシート基材は、少なくとも1の高分子電解質複合体又は高分子電解質複合体の構成成分少なくとも1の水溶液又は分散液でコーティングされる。適した基材は特にポリマーシートである。コーティングに使用される溶液又は分散液は、更なる添加剤又は助剤、例えば増粘剤(レオロジーの調節のため)、湿潤助剤又はバインダーを含有できる。
担体材料として好ましいポリマーシートは、配向したポリプロピレン又はポリエチレンからのシートであり、その際、このポリエチレンは、高圧又は低圧のエチレン重合法により製造されていることができる。他の適した担体シートは例えばポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートからのシート、ポリアミド、ポリスチレン及びポリビニルクロリドからのシートである。一実施態様において、担体材料とは、生物学的に分解可能なシート、例えば生物学的に分解可能な脂肪族−芳香族コポリエステル及び/又はポリ乳酸から構成され、例えばEcoflex(R)又はEcovio(R)シートである。適したコポリエステルは例えばアルカンジオール、特にC2〜C8−アルカンジオール、例えば1,4−ブタンジオールから、脂肪族ジカルボン酸、特にC2〜C8−ジカルボン酸、例えばアジピン酸から、及び、芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸から形成されている。
担体シートの厚さは一般に、10〜200μmの範囲にあり、ポリアミドからのシートでは30〜50μm、ポリエチレンテレフタレートからのシートでは10〜40μm、ポリビニルクロリドからのシートでは約100μm、そして、ポリスチレンからのシートでは約30〜75μmである。
この適用は例えばコーティング機械で、プラスチックからの担体シートにコーティング組成物が設けられるように実施されることができる。テープ形状の材料が使用される場合には、このポリマー分散液は通常は、槽から塗布ロールを介して設けられ、そして、空気ブラシを用いて均一にされる。コーティングを設ける他の手段は、例えば、リバースグラビア法を用いて、スプレー法、又はドクターロール又は当業者に知られている他のコーティング法を用いて達成される。
このコーティング法の他に、高分子電解質複合体を用いたバリアーコーティングの製造のために、印刷技術から知られている凹版法及び凸版法が同様に適している。カラー印刷ステーションにおける様々なインクの代わりに、ここでは例えば様々なポリマーが印刷塗布毎に交互に適用される。印刷法としては当業者に知られているフレキソ印刷法が凸版印刷法として、グラビア法が凹版の例として、そして、オフセット印刷が平面印刷の例として言及できる。現代的なデジタル印刷、インクジェット印刷、エレクトログラフィ又はダイレクトイメージングも使用できる。
一実施態様において高分子電解質複合体は、2、3又はそれ以上のコーティング組成物を同時に又は作業工程で直接的に相次いで、例えばカスケードコーティングによって設けることで、初めてin situで包装材料上に形成され、その際、コーティング組成物の1つは少なくとも1つのアニオン性ポリマーを含有し、他方のコーティング組成物は少なくとも1のカチオン性ポリマーを含有する。この場合に好ましくは、まず少なくとも1の、第一級、第二級又は第三級アミノ基を有する少なくとも1のカチオン性ポリマーを含有する第1のコーティング組成物を設け、引き続き、酸基を有する少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する少なくとも1の第2のコーティング組成物を設けることである。アミノ基を有するカチオン性ポリマーは、例えば、ビニルアミン、エチレンイミン、ジアルキルアミノアルキルアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド及びその混合物からなる群から選択される単位を有するポリマーであり、特にポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリジメチルアミノエチルアクリラート、ポリジメチルアミノエチルメタクリラート、アクリルアミドとジメチルアミノエチルアクリラートからのコポリマー及びアクリルアミドとジメチルアミノエチルメタクリラートからのコポリマーである。酸基を有するアニオン性ポリマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその混合物から選択される単位を有するポリマー、特にアクリル酸のホモポリマー及びアクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のコポリマーである。
シートに対する付着を更に改善するために、この担体シートは前もってコロナ処理に供されることができる。この平面状材料に設けられる量は例えば好ましくは1〜10g(ポリマー、固形)/m2、好ましくはシートで2〜7g/m2又は好ましくは紙又は厚紙で10〜30g/m2である。高分子電解質複合体を平面状基材に設けた後に、この溶媒を蒸発させる。このために例えば連続的作業法ではこの材料を乾燥チャネルを通じて導き、これは赤外線照射装置を備えていることができる。この後で、このコーティングされ、かつ乾燥された材料を冷却ロールを通じて導き、最終的に巻き取る。この乾燥したコーティングの厚さは好ましくは0.5〜50μ、特に好ましくは2〜20μmである。
高分子電解質複合体でコーティングした基材は、特に曲げ、折り及び角でも、酸素に対する傑出したバリアー作用を示す。このコーティングした基材は、自体で包装材として、好ましくは食品のための包装材として使用されることができる。このコーティングは、極めて良好な機械的特性を有し、かつ、例えば良好なブロッキング挙動を示し、かつ、実質的に裂け形成を示さない。
包装材の特殊な表面特性又はコーティング特性を得るために、例えば良好な印刷能、更に良好な封止挙動及びブロック挙動、良好な耐水性を得るために、このコーティングした基材を、この所望の特性を付加的に付与するカバー層で積層することが好ましくあることができる。高分子電解質複合体で予備コーティングした基材は良好な積層能を示す。再度、上述した方法の1つにより積層するか又は連続的方法においてシートの中間的な巻き取り又は巻き出しなしに、複数回コーティングされることができる。これによって酸素バリアー層は系の内部に存在し、この表面特性は次にカバー層により決定される。カバー層は脂肪バリアー層に対する良好な付着を有する。特に好ましくは、高い空気湿分でも酸素バリアー層の有効性を保証する湿分保護コーティングを設けることである。
実施例
酸素バリアー作用の測定:
酸素透過性又は酸素浸透性をポリマーシート上のコーティングに対してそのつど記載の相対湿度で決定した。この場合にまず酸素通過性(透過性)を測定し、これを引き続き1μmの層厚に換算し、そして、単位cm3(1μm)/(m2×d×bar)(dは日数である)で酸素浸透性として記載される。この測定はASTM-D 3985に準拠して行われる。
実施例1:3層バリアー
シートA(比較):
厚さ25μmを有するポリエチレンテレフタレートからのポリマーシート。
シートB(比較):
厚さ25μmを有するポリエチレンテレフタレートからのポリマーシートを、13μmの厚さの、10質量部のエチレン/メタクリル酸コポリマー及び90質量部のポリ(エチルアクリラート)からの層でコーティングした。
シートC(本発明による):
厚さ25μmを有するポリエチレンテレフタレートからのポリマーシートを、8μmの厚さの、10質量部のエチレン/メタクリル酸コポリマー及び90質量部のポリ(エチルアクリラート)からの第1の層でコーティングした。次に、4μmの厚さのポリビニルアミン(95質量%以上が加水分解したポリ(N−ビニルホルムアルデヒド))からの第2の層でコーティングし、引き続き再度、10質量部エチレン/メタクリル酸コポリマー及び90質量部ポリ(エチルアクリラート)からの8μmの厚さの層でコーティングした(第3の層)。第1及び第2の並びに第2及び第3の層の間の界面には高分子電解質複合体が形成される。この酸素バリアー作用は0%の相対空気湿分で測定した。
酸素透過度 シートA:70cm3/(m2xd)
酸素透過度 シートB:90cm3/(m2xd)
酸素透過度 シートC:3cm3/(m2xd)
酸素透過度 シートC:60cm3(1μm)/(m2xd×bar)。
実施例2:
厚さ30μmを有するoPP(配向ポリプロピレン)からのポリマーフィルムを、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(CTAC)及び80質量部のアクリル酸、10質量部のヒドロキシエチルアクリラート及び10質量部のメチルアクリラートからのコポリマーからの高分子電解質複合体のW/W分散液(NaOHで中和)でコーティングした。前記高分子電解質複合体のW/W分散液を、前記コポリマーとカチオン性界面活性剤との水中の混合により製造した。CTACは錯形成剤(Komplexbildner)として添加する。この混合物を均一なエマルションが発生するまで撹拌し、引き続きNaOHを添加してエマルションを安定化する。この高分子電解質複合体の層の層厚はoPPシート上で3μmであった。この酸素バリアー作用は50%の相対空気湿分で測定した:
酸素浸透性:62cm3(1μm)/(m2xd×bar)。
実施例3:高分子電解質複合体の形成の検出のためのIR測定、第1の試験においてポリアクリル酸(水中35質量%)及びポリビニルアミン(水中6.1%)を質量比1:1.7で混合し、撹拌した。発生した固形反応生成物からIRスペクトルを記録した。IRスペクトルにおいて、ポリビニルアミンのNH振動(3300cm-1)の吸収が消失し、カルボキシル化の新たな吸収が1530cm-1及び1390cm-1で発生した。このことは、高分子電解質複合体の形成を示唆する。
第2の試験において、ZnSe−ウィンドウにポリアクリル酸のフィルム及びポリビニルアミンのフィルムをおおよそ同じ質量比で重ねて設けた。この二重フィルムからIRスペクトルを透過において記録し、二重フィルムとポリビニルアミンの示差スペクトルが形成された。この示差スペクトルにおいて、カルボキシル化の吸収は1530cm-1及び1390cm-1で存在し、かつ、第1の試験の高分子電解質複合体のスペクトルと良好な一致を示した。このことは、二重フィルムの両方のフィルムの共通の界面に高分子電解質複合体が形成されたことを意味する。

Claims (11)

  1. ポリマーシートからの包装材料に酸素バリアーを付与するための少なくとも1の高分子電解質複合体の使用であって、前記高分子電解質複合体のポリマー構成成分が重合した形でポリマーシートに設けられ、その際、
    少なくとも1のポリマーシートが少なくとも一方の側で、前もって水中水エマルション重合によって製造した分散した高分子電解質複合体を含有する水性分散液で、又は、前もってアニオン性ポリマー及びカチオン性界面活性剤から製造した高分子電解質複合体を含有する組成物でコーティングされ、
    又は、ポリマーシートが少なくとも一方の側で、少なくとも3つの交互層でコーティングされ、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方が少なくとも1つのアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方が少なくとも1のカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記少なくとも3つの交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成できる、使用。
  2. 高分子電解質含有層が湿分保護手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の使用。
  3. 湿分保護手段が、ポリオレフィンでのコーティングによって、又はポリオレフィンと、高分子電解質複合体、アニオン高分子電解質構成成分及びカチオン性高分子電解質構成成分から選択される少なくとも1つの物質との共押出によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の使用。
  4. 高分子電解質複合体でのコーティングが、次のように行われる:
    (a1)ポリマーシートに少なくとも一方の側で、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第1のコーティングを備える工程、
    (b1)第1のコーティングに、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第2のコーティングを備える工程、及び
    (c1)第2のコーティングに、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第3のコーティングを備える工程、又は
    (a2)ポリマーフィルムに少なくとも一方の側で、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第1のコーティングを備える工程、
    (b2)第1のコーティングに、少なくとも1のアニオン性ポリマーを含有する第2のコーティングを備える工程、及び
    (c2)第2のコーティングに、カチオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーから選択される少なくとも1のカチオン性物質を含有する第3のコーティングを備える工程、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の使用。
  5. アニオン性高分子電解質構成成分として、モノエチレン性不飽和C3〜C10−カルボン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸及び前記酸の塩からなる群から選択したモノマーから製造可能であるポリマーから選択されているアニオン性ポリマーを使用することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の使用。
  6. カチオン性高分子電解質構成成分として、ビニルイミダゾリウム単位含有ポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、ビニルアミン単位含有ポリマー、エチレンイミン単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルアクリラート単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルメタクリラート単位含有ポリマー、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド単位含有ポリマー及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド単位含有ポリマーからなる群から選択したカチオン性ポリマーを使用するか、又は、カチオン性高分子電解質構成成分として一般式
    Figure 2013502337
    [式中、R1〜R4は相互に独立してそのつど1〜22個のC原子を有するアルキル基を意味し、その際、基R1〜R4のそのつど少なくとも1は少なくとも8個のC原子を有し、かつX-1はアニオンである]
    の化合物からなる群から選択されているカチオン性界面活性剤を使用することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の使用。
  7. カチオン性ポリマーが完全に又は部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドであり、かつ、アニオン性ポリマーがアクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー又はコポリマーであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の使用。
  8. 2つのコーティング組成物が同時に又は作業工程において直接的に相次いで設けられ、その際、前記コーティング組成物の一方がアニオン性ポリマーを、そして他方のコーティング組成物がカチオン性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の使用。
  9. 高分子電解質複合体でのコーティングのために、分散した高分子電解質複合体含有率1〜40質量%を有する、水中水エマルション重合によって製造した水性分散液を使用することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の使用。
  10. ポリマーシートの材料が、ポリエチレンテレフタラート、配向したポリプロピレン、ポリエチレン及び生物学的に分解可能な脂肪族芳香族コポリエステルから選択されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の使用。
  11. 請求項1に記載の使用により得られるコーティングしたポリマーシートであって、前記ポリマーシートの少なくとも一方の側が少なくとも3つの交互層でコーティングされており、その際、2つの隣接する層のうちそのつど一方が少なくとも1のアニオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、2つの隣接する層のうち他方が少なくとも1のカチオン性高分子電解質構成成分を含有し、かつ、前記少なくとも3つの交互層の双方の隣接する界面に高分子電解質複合体を形成することを特徴とするポリマーシート。
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