JP2003147276A - ガスバリアー材、その製法、ガスバリアー層形成用コーティング液及びガスバリアー材を備えた包装材 - Google Patents

ガスバリアー材、その製法、ガスバリアー層形成用コーティング液及びガスバリアー材を備えた包装材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン性高分子成分(A)と、高水素結合性
非イオン性高分子成分(B)と、前記イオン性高分子成
分(A)を架橋する第1の架橋剤成分(C)と、前記高
水素結合性非イオン性高分子成分(B)を架橋する第2
の架橋剤成分(D)とを含有する組成物からなることを
特徴とするガスバリアー材。 【解決手段】 イオン性高分子成分(A)と、高水素結
合性非イオン性高分子成分(B)と、前記イオン性高分
子成分(A)を架橋する第1の架橋剤成分(C)と、前
記高水素結合性非イオン性高分子成分(B)を架橋する
第2の架橋剤成分(D)とを含有する組成物からなるこ
とを特徴とするガスバリアー材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素等のガスに対
するバリアー性と耐レトルト性に優れたガスバリアー材
及びその製法に関するものであり、更にこのガスバリア
ー材を形成するためのガスバリアー層形成用コーティン
グ液、前記ガスバリアー材を備えた包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来包装容器としては、金属缶、ガラス
ビン、各種プラスチック容器等が使用されているが、軽
量性や耐衝撃性、更にはコストの点からプラスチック容
器が各種の用途に使用されている。
【0003】しかしながら、金属缶やガラスビンでは容
器壁を通しての酸素透過がゼロであるのに対して、プラ
スチック容器の場合には器壁を通しての酸素透過が無視
し得ないオーダーで生じ、内容品の保存性の点で問題と
なっている。
【0004】これを防止するために、プラスチック基体
の表面に各種のバリアー膜を形成する方法が既に実施さ
れ、或いは数多く提案されている。塩化ビニリデン共重
合体は種々の気体に対して高いガス遮断性を有してお
り、この共重合体をプラスチック容器や、この容器を製
造するための予備成形物(プリフォーム)に水性ラテッ
クスの形で塗布し、被覆を形成させることにより、ガス
遮断性を向上させることが広く行われている。例えば、
米国特許第4,127,633号明細書(Addlem
an)には、ブロー成形容器を製造するためプリフォー
ムを40乃至80℃に加熱して、塩化ビニリデン共重合
体(以下PVDCと呼ぶことがある)の水性ラテックス
を塗布して、厚肉のガスバリアー被覆層を形成させるこ
とが記載されている。
【0005】特開2000−931号公報には、ポリ
(メタ)アクリル酸及びポリ(メタ)アクリル酸部分中
和物からなる群より選択された少なくとも1種のポリ
(メタ)アクリル酸系ポリマーとポリアルコール類との
混合物からなる成形物層の表面に金属化合物を含む層を
塗工してなることを特徴とするガスバリアー性フィルム
が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニリデン共重合
体は、ガスバリアー性に優れているものであり、耐水性
にも優れているという利点を有するものであるが、その
廃棄処理に当たってハロゲン化水素ガスを発生すること
が問題であり、現在ではあまり利用されるに至っていな
い。
【0007】一方、ポリ(メタ)アクリル酸系ポリマー
とポリアルコール類との混合物からなる成形物層の表面
に金属化合物を含む層を塗工したガスバリアー性フィル
ムは、塗膜の硬化に高温且つ長時間の熱処理が必要とな
り、プラスチック基体への負荷が大きくなると共に、生
産性の面で不利となる。
【0008】本発明者らは、イオン性高分子と高水素結
合性非イオン性高分子と架橋剤成分とを含有する樹脂組
成物は、プラスチック基体などへのコーティング性に優
れていると共に、低温乃至短時間熱処理によりコーティ
ング層を形成させることが可能で、形成されたコーティ
ング層は優れたガスバリアー性を発現し、しかも耐レト
ルト性にも優れていることを見い出した。
【0009】即ち、本発明の目的は、耐レトルト性とガ
スバリアー性とに優れ、生産性にも優れ、更に環境にも
優しいガスバリアー材及びそれを用いた包装材を提供す
るにある。本発明の他の目的は、前記コーティングの形
成に用いることができ、しかも水性系での施用が可能で
あり、環境汚染の問題を発生することなく、コーティン
グが可能なガスバリアー材を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、イオン
性高分子成分(A)と、高水素結合性非イオン性高分子
成分(B)と、前記イオン性高分子成分(A)を架橋す
る第1の架橋剤成分(C)と、前記高水素結合性非イオ
ン性高分子成分(B)を架橋する第2の架橋剤成分
(D)とを含有する組成物から形成されていることを特
徴とする耐レトルト性に優れたガスバリアー材が提供さ
れる。本発明のガスバリアー材においては、 1.2成分基準でイオン性高分子成分(A)を10乃至
90重量%、及び高水素結合性非イオン性高分子成分
(B)を10乃至90重量%の量で含有していること、 2.第1の架橋剤(C)を、イオン性高分子成分(A)
当たり0.5乃至30重量%、第2の架橋剤(D)を、
高水素結合性非イオン性高分子成分(B)当たり0.5
乃至30重量%含有していること、 3.前記第1の架橋剤(C)がイオン性基に対して反応
性を有する化合物であること、 4.前記第1の架橋剤(C)が前記イオン性高分子成分
(A)を選択的に架橋するものであること、 5.前記第1の架橋剤(C)がカルボン酸基含有化合物
乃至その機能誘導体、エポキシ基含有化合物、メチロー
ル基またはN−メチロール基含有化合物或いはアジリジ
ン系化合物であること、 6.前記第2の架橋剤(D)が水酸基に対して反応性を
有する化合物であること、 7.前記第2の架橋剤(D)が前記高水素結合性非イオ
ン性高分子成分(B)を選択的に架橋するものであるこ
と、 8.前記第2の架橋剤(D)がメタリン酸塩、エポキシ
基含有化合物、メチロール基またはN−メチロール基含
有化合物であること、 9.イオン性高分子成分(A)が連続相及び高水素結合
性非イオン性高分子成分(B)が分散相となった海−島
構造を有し、且つ前記連続相中及び分散相中のそれぞれ
に架橋構造が形成されていること、 10.前記(A)乃至(D)成分に加えて更に、(E)
無機分散体を含有していること、が好ましい。
【0011】また、本発明によれば、高水素結合性非イ
オン性高分子成分(B)と前記高水素結合性非イオン性
高分子成分(B)を架橋する第2の架橋剤成分(D)と
を混合し、前処理を行い、これにイオン性高分子成分
(A)及び該イオン性高分子成分を架橋する第1の架橋
剤(C)を混合することを特徴とするガスバリアー材の
製法が提供される。
【0012】本発明のガスバリアー材は、一般に溶液或
いは分散液の形でコーティングされて形成される。本発
明によれば、イオン性高分子成分(A)と前記イオン性
高分子成分(A)を架橋する第1の架橋剤成分(C)と
を含有する水溶液中に、高水素結合性非イオン性高分子
成分(B)及び前記高水素結合性非イオン性高分子成分
(B)を架橋する第2の架橋剤成分(D)が溶解乃至分
散されていることを特徴とするガスバリアー層形成用コ
ーティング液が提供される。前記ガスバリアー層形成用
コーティング液においては、前記高水素結合性非イオン
性高分子成分(B)は、前記水溶液中に、0.005乃
至2μmの分散粒径で分散していることが好ましい。さ
らに、本発明によれば、プラスチック基体の表面或いは
プラスチックの層間に前記ガスバリアー材を備えてなる
ことを特徴とする包装材が提供される。
【0013】
【発明の実施形態】[作用]本発明のガスバリアー材
は、イオン性高分子成分(A)と、高水素結合性非イオ
ン性高分子成分(B)とに加えて、前記イオン性高分子
成分(A)を架橋する第1の架橋剤成分(C)と、前記
高水素結合性非イオン性高分子成分(B)を架橋する第
2の架橋剤成分(D)とを含有していることが特徴であ
る。即ち、本発明においては、イオン性高分子成分
(A)と、高水素結合性非イオン性高分子成分(B)と
を組合せで含有させ、しかも前記イオン性高分子成分
(A)を第1の架橋剤成分(C)で架橋させ、前記高水
素結合性非イオン性高分子成分(B)を第2の架橋剤成
分(D)で架橋させることにより、ガスバリアー性と耐
レトルト性とに優れたガスバリアー材が提供されるもの
である。
【0014】イオン性高分子成分と高水素結合性非イオ
ン性高分子成分とを含有する樹脂組成物としては、従来
高吸水性樹脂材料が知られているが、この樹脂材料は後
述する方法で測定される吸水率が10000重量%以上
と極めて高いのに対して、本発明のガスバリアー材で
は、前記のように(A)及び(B)成分をそれぞれ架橋
する第1の架橋剤成分(C)及び第2の架橋剤成分
(D)が配合されていることから、この吸水率は、30
重量%以下、特に20重量%以下に抑制されていて、こ
れにより、優れたガスバリアー性及び耐レトルト性が達
成されるものである。尚、吸水率とは、ガスバリアー材
を常温(25℃)の蒸留水中に24時間浸漬し、水中か
ら取り出したガスバリアー材から付着水分を拭き取り、
吸水率(Wa)を下記式 Wa=(W−Wo )/Wo ×100 式中、Wは水中浸漬、水分拭き取り後のガスバリアー材
の重量であり、Woは水中浸漬前のガスバリアー材の重
量である、で算出されたものを意味する。実際の測定に
際しては、プラスチック乃至金属基材にガスバリアー材
がコーティングされた状態で行うこともできる。
【0015】吸水性高分子材料における吸水力は、水中
における高分子電解質のイオン反発による分子の拡大
と、橋掛け構造による拡大の制御との相互作用によって
生じることが知られており、この吸水力についても、F
loryにより、下記式 Q5/3=[(i/2VS1/2)+(1/2x)/V]/(ν/
V) 式中、Qは吸水力であり、i/Vは樹脂に固定された電荷
濃度であり、Sは外部溶液の電解質のイオン強度であ
り、(1/2x)/Vは親水性であり、ν/Vは橋掛け密
度である、で与えられている。本発明のガスバリアー材
では、樹脂に固定される電荷濃度を減少させ、即ち高分
子電解質のイオン反発による分子の拡大を抑制し、且つ
バリアー材中での(A)及び(B)成分中での架橋密度
を増大させることにより、吸水率を低減された範囲に抑
制し、優れたガスバリアー性及び耐レトルト性を達成す
ることが可能となるものであって、材料中の微細構造も
原理も全く異にするものである。
【0016】本発明のガスバリアー材の微細構造を模式
的に示す図1において、イオン性高分子成分(A)は連
続相、即ち海の形で存在しており、一方高水素結合性非
イオン性高分子成分(B)は内部に高度の水素結合を含
む分散相、即ち島の形で存在していることが好ましい。
この海を構成する成分(A)中には、第1の架橋剤
(C)による架橋構造が導入され、島を形成している成
分(B)中には、第2の架橋剤(D)による架橋構造が
導入されている。本発明のバリアー材では、前記のよう
にイオン性高分子成分と高水素結合性非イオン性高分子
成分が相分離した形で存在し、しかもイオン性高分子成
分による網目の中に高水素結合性非イオン性高分子成分
が閉じこめられることにより、高水素結合性非イオン性
高分子成分の吸水による膨張や耐水性の低下が抑制さ
れ、更に網目の中に存在する高水素結合性非イオン性高
分子成分が高度の水素結合を有しており且つこの成分自
体にも架橋による網目構造が形成されていることによ
り、良好なガスバリアー性が達成されるものである。
【0017】本発明のガスバリアー材においては、2成
分基準で、(A)イオン性高分子成分を10乃至90重
量%、特に20乃至80重量%、及び(B)高水素結合
性非イオン性高分子成分10乃至90重量%、特に20
乃至80重量%の量で含有していることが特に好まし
い。イオン性高分子成分が前記範囲よりも多く、高水素
結合性非イオン性高分子成分が前記範囲よりも少ない場
合には、前記範囲内にある場合に比して、ガスバリアー
性が低下する傾向があり好ましくない。一方、イオン性
高分子成分が前記範囲よりも少なく、高水素結合性非イ
オン性高分子成分が前記範囲よりも多い場合には、前記
範囲内にある場合に比して、分散性、造膜性、架橋性が
低下する傾向があり、やはり好ましくない。
【0018】また、第1の架橋剤(C)を、イオン性高
分子成分(A)当たり0.5乃至30重量%、特に1乃
至20重量%含有していることが好ましく、第2の架橋
剤(D)を、高水素結合性非イオン性高分子成分(B)
当たり0.5乃至30重量%、特に1乃至20重量%含
有していることが好ましい。これら第1及び第2の架橋
剤成分が前記範囲よりも少ないときには、前記範囲内に
ある場合に比して、耐レトルト性やガスバリアー性が低
下する傾向があり、架橋剤成分が前記範囲よりも多いと
きには、やはりガスバリアー性が低下し、被膜が脆くな
る傾向があるので好ましくない。
【0019】[イオン性高分子成分(A)]本発明にお
いて、イオン性高分子成分としては、アニオン性、カチ
オン性及び両性系の高分子が使用され、これらの単独で
も或いは2種以上の組み合わせでも使用される。
【0020】本発明で使用するイオン性高分子成分は、
アニオン性及び/またはカチオン性の極性基を有する単
独重合体或いは共重合体或いはこれらを含む樹脂組成物
である。アニオン性極性基としては、カルボン酸、スル
ホン酸、ホスホン酸等の任意の極性基を挙げることがで
き、カチオン性の極性基としては、1級、2級、3級の
アミノ基や第4級有機アンモニウム基、アミド基、イミ
ノ基、イミド基、ヒドラジノ基、グアニジノ基、アミジ
ノ基等の塩基性窒素含有基等の任意のカチオン性基を有
するものを挙げることができる。
【0021】アニオン性またはカチオン性の極性基を有
する重合体或いは共重合体は、アニオン性またはカチオ
ン性の極性基を有する単量体を、単独重合、ランダム共
重合、ブロック共重合、或いはグラフト共重合等により
樹脂中に組み込んだものである。この単量体の適当な例
は次の通りである。
【0022】カルボン酸型のアニオン系単量体として
は、エチレン系不飽和カルボン酸、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、フマール酸、マレイン酸或いはフマール酸等の
低級アルキルハーフエステル等が挙げられる。スルホン
酸型のアニオン系単量体としては、スチレンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸等が挙げられる。ホスホン酸型のアニオン系単量体と
しては、2−アシッドホスホキシプロピルメタクリレー
ト、2−アシッドホスホキシエチルメタクリレート、3
−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピルメタクリレ
ート、等が挙げられる。これらのアニオン性極性基含有
単量体単位は、遊離の酸であっても、またアンモニア、
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、
マグネシウム等のアルカリ土類金属、亜鉛等で中和され
ていてもよいが、膜形成の段階では、遊離酸の状態及び
/またはアルカリ金属塩の状態であることが溶解性乃至
分散性の点で望ましい。
【0023】カチオン性の単量体としては、ビニルアミ
ン、アリルアミン、塩基性窒素含有(メタ)アクリル単
量体、その他の塩基性窒素含有ビニル単量体などが挙げ
られる。塩基性窒素含有(メタ)アクリル単量体として
は、一般式(1)、
【化1】 式中、Rは水素原子或いはメチル基であり、R及び
の各々はアルキレン基であり、R及びR
の各々は水素原子或いはアルキル基であり、pはゼロま
たは1である。の化合物或いはその第4級アンモニウム
塩が挙げられる。
【0024】例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアク
リレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジ
メチルアミノプロピルアクリレート、ジブチルアミノエ
チルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−アミ
ノエチルメタクリレート、3−アクリルアミド−3,3
−ジメチルプロピルジメチルアミン、並びにこれらの第
4級アンモニウム塩。
【0025】また、塩基性窒素含有ビニル単量体として
は、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルト
リメチルアンモニウムクロリド、N−ビニルカルバゾー
ル、2−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン、第4級ビ
ニルピリジウム等を例示することができる。
【0026】本発明においては、第1及び第2の架橋剤
を用いて(A)及び(B)成分をそれぞれ選択的に架橋
することから、上述したアニオン性及び/またはカチオ
ン性の単量体のうちでも、特にカチオン性単量体が好ま
しく、中でもアリルアミン系単量体がもっとも好適であ
る。また、アニオン性及び/またはカチオン性の単量体
は、単独重合体の形でも使用しうるが、造膜性や被膜物
性の点で他の単量体と共重合体の形で用いることもでき
る。他の単量体としては、エチレン系不飽和結合を有す
る単量体の1種又は2種以上の組み合わせが使用され
る。このような他の単量体の適当な例は、アクリル系単
量体、モノビニル芳香族単量体、ビニルエステル系単量
体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィン系単量体、
モノオレフィン系単量体等である。また、本発明に用い
るイオン性高分子成分(A)中には、アニオン性及び/
またはカチオン性の官能基以外の官能基が変性の目的で
組み込まれていても差し支えない。
【0027】しかしながら、アニオン性及び/またはカ
チオン性の単量体以外の単量体成分が含有されると、最
終被膜のガスバリアー性が低下し、あるいは第1及び第
2の架橋剤による選択的架橋性が低下する傾向があるの
で、アニオン性及び/またはカチオン性の単量体からな
る単独重合体、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンを用いること
が好ましく、また、カチオン性単量体の単独重合体、特
にポリアリルアミンを用いることが最も好ましい。
【0028】ポリアクリル酸や、ポリメタクリル酸の場
合、カルボキシルの一部はアルカリ金属で中和されてい
ることができるが、その中和度は10%以下、特に1.
0乃至5.0%の範囲にあることが、ガスバリアー性や
耐水性の点で好ましい。
【0029】同様に、ポリアリルアミンや、ポリビニル
アミンの場合、アミノ基の一部は塩酸等の酸類で中和さ
れていることができるが、その中和度は10%以下、特
に1.0乃至5.0%の範囲にあることが、ガスバリア
ー性や耐水性の点で好ましい。
【0030】[高水素結合性非イオン性高分子成分
(B)]本発明に用いる高水素結合性非イオン性高分子
成分としては、実質上非イオン性で、高水素結合を有す
るものであり、例えば水溶性多価アルコールを挙げるこ
とができる。この高分子成分(B)における非イオン性
とは、イオン性基の存在を厳密に排除するものではな
く、高分子の変性基として低濃度のイオン性基が存在し
ても差し支えはない。この多価アルコールは分子当たり
3個以上の水酸基を有するものが好ましく、具体的には
単糖類、オリゴ糖類、多糖類或いは糖類以外の多価アル
コールであることが好ましい。単糖類としては、アラビ
ノース、キシロース、リボース、リキソース、グルコー
ス、マンノース、ガラクトース、フラクトースなどが挙
げられ、オリゴ糖としては、サッカローズ、マルトー
ス、セロビオース、ラクトースなどが挙げられる。ま
た、多糖類としては澱粉、酸化澱粉、デキストリンなど
が挙げられる。糖類以外の多価アルコールとしては、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、
ペンタエリスリトール、キシリトール、アラビトール、
ソルビトール、マンニトール、イジトール、タリトール
などが挙げられる。これらの多価アルコールは、単独で
も或いは2種以上の組み合わせでも使用できる。また、
前記多価アルコール以外に、ポリビニールアルコールを
使用することもできるが、本発明においては、多価アル
コール、中でもデキストリンが最も好適に使用される。
【0031】[第1の架橋剤成分(C)、第2の架橋剤
成分(D)]本発明においては、前述したイオン性高分
子成分(A)及び非イオン性高分子成分(B)に対し
て、第1の架橋剤成分(C)及び第2の架橋剤成分
(D)をそれぞれ組み合わせる。第1の架橋剤成分
(C)はイオン性高分子成分(A)を架橋するものであ
り、一方第2の架橋剤成分(D)は非イオン性高分子成
分(B)を架橋するものである。
【0032】一般に、架橋剤とは1分子当たり2個以上
の官能基を有する分子をいい、架橋反応系としては、 フェノール−ホルムアルデヒド樹脂 レゾール ノボラック ポリエステル類 飽和ポリエステル アルキド樹脂 不飽和ポリエステル エポキシ樹脂 アミン硬化 末端アミンを持つポリアミド硬化 アミドアミン硬化 酸触媒硬化 第三級アミン触媒硬化 カルボン酸硬化 酸無水物硬化 フェノール硬化 イソシアネート類 ビニルエステル類 モノビニル−マルチビニル系 ウレタン類 二成分ウレタン 一成分ウレタン アミノ樹脂 尿素−ホルムアルデヒド樹脂 メラミン−ホルムアルデヒド樹脂 アクリル−メラミン樹脂 官能基を有するアクリル酸誘導体 ヒドロキシル基 グリシジル基 カルボン酸 イソシアネート基 オキサゾリン基 アジリジン基 活性化エステル基 アクリル酸ビニル基 ポリイミド類 シアネート類、イソシアネート類、ニトリル類 ハロゲン化炭化水素類 シリコーン類 不飽和炭化水素類 イオウ架橋 過酸化物硬化 ウレタン硬化 等が知られており、本発明においても、これらの架橋反
応系から適当なものが選択使用される。
【0033】本発明に用いる第1の架橋剤成分(C)
は、イオン性高分子成分(A)を優先的に架橋するもの
であることが好ましい。ここで、優先的架橋を達成する
手段としては、大別して二つの手段があり、一つは、第
一の架橋剤成分(C)としてイオン性高分子成分(A)
の官能基に対して反応性を有する架橋剤を用いる方法で
あり、二つは、第1の架橋剤成分(C)をイオン性高分
子成分(A)中に局在化させる方法である。第1の手段
では、第1の架橋剤(C)の高分子官能基に対する反応
の選択性を利用するものであり、この場合には非イオン
性高分子成分(B)に対する架橋が抑制されることは当
然であるが、第2の手段では、第1の架橋剤(C)がイ
オン性高分子成分(A)及び非イオン性高分子成分
(B)の両者に対して反応性を示す場合にも、第1の架
橋剤(C)がイオン性高分子成分(A)中に局在化する
ことにより、イオン性高分子成分(A)の優先的架橋が
行われるものである。
【0034】同様に、本発明に用いる第2の架橋剤成分
(D)は非イオン性高分子成分(B)を優先的に架橋す
るものであることが好ましい。ここで、優先的架橋を達
成する手段としては、大別して二つの手段があり、一つ
は、第2の架橋剤成分(D)として非イオン性高分子成
分(B)の水酸基に対して反応性を有する架橋剤を用い
る方法であり、二つは、第2の架橋剤成分(D)を非イ
オン性高分子成分(B)中に局在化させる方法であり、
これら何れの場合にも、第1の架橋剤について述べたの
と同様な機構により、非イオン性高分子成分(B)の優
先的架橋が行われる。
【0035】本発明において、架橋剤成分(C)または
(D)としては、イオン性高分子成分及び/または非イ
オン性高分子成分に対して反応性を有する架橋剤、特に
メチロール基含有化合物、イソシアネート基含有化合
物、エポキシ基含有化合物、カルボジイミド化合物、グ
リオキザール化合物、多塩基酸乃至その無水物、アルデ
ヒド化合物、アジリジン系化合物などの少なくとも1種
が使用される。
【0036】メチロール基含有化合物としては、メチロ
ール化乃至エーテルメチロール化アミノ樹脂、特に分子
内に多数のメチロール基を有する尿素樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂等を挙げることができる。エ
ーテル型樹脂は、上記樹脂のメチロール基をエタノール
やブタノール等のアルコール類でエーテル化したものが
好適に使用される。また、メチロール化乃至エーテルメ
チロール化フェノール樹脂等を用いることもできる。
【0037】イソシアネート含有化合物としては、ジイ
ソシアネート類、例えばキシリレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等やそれらのプレ
ポリマーが使用される。イソシアネート基は、ラクタム
等でブロックされていることが好ましいが、自己乳化型
ジイソシアネートも本発明の目的に使用することができ
る。
【0038】エポキシ化合物としては、分子内に2個以
上のオキシラン環を有するエポキシ化合物、特に液状エ
ポキシ樹脂が使用され、中でも、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF等のビスフェノール類とエピクロルヒド
リンとの重縮合により得られたビスフェノール型エポキ
シ樹脂や、水分散可能なアクリル変性エポキシ樹脂、グ
リシジル(メタ)アクリレート共重合体などが使用され
る。
【0039】カルボジイミド系化合物としては、分子
中、特に主鎖中に−N=C=N−基を含む化合物が使用
される。このカルボジイミド化合物は、例えばカルボキ
シル基と反応してカルバモイルアミドによる架橋、水酸
基と反応してイソウレアによる架橋、アミノ基と反応し
てグアニジンによる架橋を生成する。
【0040】グリオキザール系化合物としては、ジメチ
ロールジヒドロキシエチレンウレアやそのエーテル化物
が使用され、このものも前述した官能基に対して架橋す
る。
【0041】多塩基酸としては、ホウ酸、メタリン酸ナ
トリウム等の無機酸や、無水マレイン酸、マレイン酸、
無水イタコン酸、フマール酸、コハク酸、クエン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、等が挙げ
られる。
【0042】アルデヒドとしては、グリオキサール、ス
クシンアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ドなどが挙げられる。
【0043】本発明において、架橋剤(C)及び/また
は架橋剤(D)の官能基と、イオン性高分子成分(A)
及び/または非イオン性高分子成分(B))の官能基と
は、互いに反応性であるような組合せが用いられる。一
定の官能基が、架橋剤(C)及び/または架橋剤(D)
の側に存在するようにするか、或いはイオン性高分子成
分(A)及び/または非イオン性高分子成分(B)側に
存在するようにするかは、当業者にとって自由裁量の範
囲である。
【0044】反応可能な官能基の組合せの例は、以下の
例に決して限定されないが、説明のため例示すると、次
の通りである。カルボキシル基やその塩の基に対しては
エポキシ基、水酸基、アミノ基、イソシアナート基、メ
チロール基或いはエーテル化メチロール基等を有するも
のは容易に反応する。アミド基に対してはエポキシ基、
メチロール基或いはエーテル化メチロール基を有するも
のは容易に反応する。アミノ基に対してはエポキシ基、
イソシアナート基、アジリジン基、メチロール基或いは
エーテル化メチロール基を有するものが容易に反応す
る。エポキシ基に対してはカルボキシル基、その塩の
基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、メチロール基或い
はエーテル化メチロール基を有するものが容易に反応す
る。メチロール基及びエーテル化メチロール基に対して
はカルボキシル基、その塩の基、水酸基、エポキシ基、
メチロール基及びエーテル化メチロール基を有するもの
が容易に反応する。
【0045】イオン性高分子成分(A)に対する第1の
架橋剤(C)は、カルボン酸基含有化合物乃至その機能
誘導体、エポキシ基含有化合物、メチロール基またはN
−メチロール基含有化合物或いはアジリジン系化合物で
あることが好ましい。一方、高水素結合性非イオン性高
分子成分(B)に対する第2の架橋剤(D)はメタリン
酸塩、エポキシ基含有化合物、メチロール基またはN−
メチロール基含有化合物であることが好ましい。
【0046】更に、架橋反応を促進する目的で、触媒を
用いることができ、例えばメラミン樹脂に対しては、触
媒量の有機酸を用いることが推奨される。
【0047】[無機分散体(E)]本発明においては、
前述した(A)乃至(D)成分以外に、無機分散体を用
いることができる。このような無機分散体は、外部から
の水分をブロックし、イオン性高分子成分(A)や高水
素結合性非イオン性高分子成分(B)を保護する機能を
有し、このような無機分散体の配合により、水等の吸収
を一層有効に抑制し、ガスバリアー性や耐水性をさらに
向上させることができる。かかる無機分散体は、球状、
針状、層状等形状は問わないが、イオン性高分子成分
(A)や高水素結合性非イオン性高分子成分(B)に対
して濡れ性を有し、コーティング液中において良好に分
散するものが使用される。特に水分をブロックし得ると
いう見地から、層状結晶構造を有するケイ酸塩化合物、
例えば、水膨潤性雲母、クレイなどが好適に使用され
る。これらの無機分散体は、アスペクト比が30以上2
000以下であることが層状に分散させ、水分をブロッ
クするという点で好適である。
【0048】[ガスバリアー材及び形成用組成物]本発
明のガスバリアー材は、上述したイオン性高分子成分
(A)や高水素結合性非イオン性高分子成分(B)を含
む組成物から形成されており、更に成分(A)及び成分
(B)をそれぞれ架橋する第1の架橋剤成分(C)及び
第2の架橋剤成分(D)を含有しており、例えば、その
固形分基準の吸水率が30重量%以下、特に20重量%
以下に抑制されている。
【0049】本発明のガスバリアー材においては、下記
2成分基準で、イオン性高分子成分(A)を10乃至9
0重量%、特に20乃至80重量%、及び高水素結合性
非イオン性高分子成分(B)を10乃至90重量%、特
に20乃至80重量%の量で含有している。また、第1
の架橋剤(C)を、イオン性高分子成分(A)当たり
0.5乃至30重量%、特に1乃至20重量%含有し、
第2の架橋剤(D)を、高水素結合性非イオン性高分子
成分(B)当たり0.5乃至30重量%、特に1乃至
20重量%含有している。更に、必要により無機分散体
(E)を、前記(A)乃至(D)成分の合計量あたり、
10乃至100重量%、特に10乃至50重量%含有し
ている。
【0050】このようなガスバリアー材は、好ましくは
イオン性高分子成分(A)が連続相及び高水素結合性非
イオン性高分子成分(B)が分散相となった海−島構造
を有し、且つ前記連続相中及び分散相中のそれぞれに架
橋構造が形成されている。
【0051】かかるガスバリアー材を製造するには、先
ず、高水素結合性非イオン性高分子成分(B)と前記高
水素結合性非イオン性高分子成分を架橋する第2の架橋
剤成分(D)とを前述した量比で混合し、前処理(局在
化処理)を行う。この前処理は、成分(D)の種類によ
っても異なるが、一般には、例えば(B)と(D)との
混合物を40乃至100℃程度の範囲に加熱することに
よって行われる。次いで、先に調製された(B)と
(D)との前処理混合物と、イオン性高分子成分(A)
及び第2の架橋剤(C)を均一に混合し、イオン性高分
子成分(A)を架橋することによって、本発明のガスバ
リアー材が得られる。この場合、無機粒子成分(E)を
配合する場合には、(B)と(D)との前処理混合物中
に混合するか、あるいは最終的に調製された混合物中に
混合してもよい。
【0052】本発明において、前記ガスバリアー材は、
一般に水性溶液或いは水性分散液の形でガスバリアー層
の形成に使用される。この場合、前記(B)及び(D)
の前処理混合物の水溶液乃至水性分散液を調製し、この
水溶液乃至水性分散液と(A)乃至(C)を均一に混合
し、(B)及び(D)の前処理混合物を溶解乃至分散さ
せることによってコーティング液を調製することができ
る。この場合、(B)と(D)との前処理を行わず、こ
れらの混合物をそのまま(A)乃至(C)に溶解乃至分
散させることもできるが、高水素結合性非イオン性高分
子成分(B)を優先的に架橋させるためには、前処理混
合物の形で(A)乃至(C)に溶解乃至分散させること
が好適である。
【0053】前記コーティング液の固形分濃度は、一般
に3乃至50重量%、特に8乃至30重量%の範囲にあ
ることが好ましい。この固形分濃度が前記範囲を下廻る
と、ガスバリアー層の厚塗りが困難となり、また固形分
濃度が前記範囲よりも高いと、粘度が高くなりすぎて塗
布が困難となる傾向がある。
【0054】ガスバリアー材の形成に用いるコーティン
グ液には、必要により、それ自体公知の添加剤を配合す
ることができる。例えば、濡れ性を向上させるために、
メタノール、エタノール、プロパノール、アセトンなど
の水混和性有機溶媒を配合したり、界面活性剤を配合す
ることができる。また、コーティング形成に際して泡の
発生を防止するために消泡剤を配合することができる。
また、増量の目的で、充填剤を配合し、着色の目的で着
色剤を配合することができる。さらに、ガスバリアー性
の向上を目指して、前述した無機分散体(E)を配合し
てもよいことは勿論である。
【0055】上述したコーティング液において、高水素
結合性非イオン性高分子成分(B)は、液中に溶解して
いてもよいし、また分散していてもよいが、イオン性高
分子成分(A)が連続相及び高水素結合性非イオン性高
分子成分(B)が分散相となった海−島構造を形成させ
るためには、高水素結合性非イオン性高分子成分(B)
はコーティング液中に微粒分散されていることが好まし
い。すなわち、(B)が微粒分散されているコーティン
グ液を所定の基体表面に塗布し、加熱して水を除去する
ことにより、(A)が連続相となり、(B)が分散相と
なった海−島構造を形成させることができる。この場
合、コーティング液中での(B)の分散粒径は、これに
限定されるものではないが、0.005乃至2μm、特
に0.005乃至1μmの範囲にあることが好ましい。
【0056】本発明において、非イオン性高分子成分
(B)の第2の架橋剤による前処理(局在化処理)は、
室温で行うこともできるし、また加熱下に行うこともで
きる。この前処理(非局在化処理)において、デキスト
リンは溶液中に室温では10〜20nmの粒径のコロイ
ドで存在し、部分的に結晶化した状態で存在していると
考えられ、この溶液を加熱すると水の侵入により結晶構
造が崩れるが、加熱後、冷却過程において、再結晶化が
起こると考えられる。従って、この加熱されたデキスト
リン溶液に架橋剤を加えることにより、非晶部のみなら
ず崩された結晶部分まで架橋剤が入り込み、結果、冷却
後には非晶部だけではなく、再結晶化した結晶部分にも
架橋剤が分散されるものと考えられる。尚、前処理は、
一般に50乃至100℃の温度で10分乃至10時間程
度行うのが好ましい。
【0057】本発明において、非イオン性高分子成分
(B)の架橋は第2の架橋剤により行われ、イオン性高
分子成分(A)の架橋は第1の架橋剤により行われるの
が原則であるが、各架橋剤による架橋区分は、決して厳
密なものである必要はない。例えば、イオン性高分子成
分(A)が連続相及び非イオン性高分子成分(B)が分
散相として存在する系の場合、非イオン性高分子成分
(B)からなる粒子相の中心部分は第2の架橋剤で架橋
されているが、粒子界面及び粒子表面部分は第1の架橋
剤で架橋されている場合がある。反対に、イオン性高分
子成分(A)からなる連続相の大部分は第1の架橋剤で
架橋されているが、層間界面及びこの界面に近接する連
続相表面部分は第2の架橋剤で架橋されている場合があ
る。
【0058】[包装材]本発明では、前記ガスバリアー
材を、包装用プラスチック基材、例えばプラスチックフ
ィルム、シート、容器、予備成形体の表面に塗布してコ
ーティングを形成させる。
【0059】プラスチック基体としては、熱成形可能な
熱可塑性樹脂から、押出成形、射出成形、ブロー成形、
延伸ブロー成形或いは絞り成形等の手段で製造された、
フィルム、シート、或いはボトル状、カップ状、トレイ
状、カン形状等の任意の容器が挙げられる。
【0060】プラスチック基体を構成する樹脂の適当な
例は、低−、中−或いは高−密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−ブテン−共重合体、アイオノ
マー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体等のオレフィン系共重合体;ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリレ
ンアジパミド等のポリアミド;ポリスチレン、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系共重合体;
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の
塩化ビニル系共重合体;ポリメチルメタクリレート、メ
チルメタクリレート・エチルアクリレート共重合体等の
アクリル系共重合体;ポリカーボネート等である。
【0061】これらの熱可塑性樹脂は単独で使用しても
或いは2種以上のブレンド物の形で存在していてもよ
い、またプラスチック基体は、単層の構成でも、或いは
例えば同時溶融押出しや、その他のラミネーションによ
る2層以上の積層構成であってもよい。勿論、前記の溶
融成形可能な熱可塑性樹脂には、所望に応じて顔料、酸
化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤などの添加
剤の1種或いは2種類以上を樹脂100重量部当りに合
計量として0.001部乃至5.0部の範囲内で添加す
ることもできる。また、例えば、この容器を補強するた
めに、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、カーボン繊
維、パルプ、コットン・リンター等の繊維補強材、或い
はカーボンブラック、ホワイトカーボン等の粉末補強
材、或いはガラスフレーク、アルミフレーク等のフレー
ク状補強材の1種類或いは2種類以上を、前記熱可塑性
樹脂100重量部当り合計量として2乃至150重量部
の量で配合でき、更に増量の目的で、重質乃至軟質の炭
酸カルシウム、雲母、滑石、カオリン、石膏、クレイ、
硫酸バリウム、アルミナ粉、シリカ粉、炭酸マグネシウ
ム等の1種類或いは2種類以上を前記熱可塑性樹脂10
0重量部当り合計量として5乃至100重量部の量でそ
れ自体公知の処方に従って配合しても何ら差支えない。
さらに、ガスバリアー性の向上を目指して、鱗片状の無
機微粉末、例えば水膨潤性雲母、クレイ等を前記熱可塑
性樹脂100重量部当り合計量として5乃至100重量
部の量でそれ自体公知の処方に従って配合しても何ら差
支えない。
【0062】本発明によれば、最終フィルム、シート、
或いは容器の表面に前述したハイバリアー材を設けるこ
ともできるし、容器に成形するための予備成形物にこの
被覆を予め設けることもできる。このような予備成形体
としては、二軸延伸ブロー成形のための有底又は無底の
筒状パリソン、プラスチック罐成形のためのパイプ、真
空成形、圧空成形、プラグアシスト成形のためのシー
ト、或いはヒートシール蓋、製袋のためのフィルム等を
挙げることができる。
【0063】[コーティング及びその形成]本発明のガ
スバリアー材を形成するためのコーティング組成物の塗
布は、この水性液中にフィルム、シート、容器或いは容
器形成用の予備成形体を浸漬し塗布するか、或いは水性
液をスラッシュコート、スピンコート、ロールコート、
スプレーコート等の手段で容器等の成形体に施こすこと
により行われる。フィルム、シート、容器或いは予備成
形体が水性液に対して濡れ性を有しない場合には、容器
等の塗布すべき面を、コロナ放電処理、オゾン処理、短
波長紫外線照射処理、火焔処理等に賦して濡れ性を向上
させるのがよい。一般に必要でないが、成形体への塗布
は、所望により二回以上にわたって行い得るのは勿論で
ある。
【0064】塗布したコーティング組成物の乾燥及び架
橋は、組成によっても相違するが、例えば110乃至2
00℃の温度で5秒間乃至10分間行うことができる。
【0065】本発明のガスバリアー材は、一般に0.5
乃至15μm、特に1乃至10μmの厚みを有すること
が好ましい。この厚みが前記範囲を下回ると酸素バリア
ー性が不十分となる場合があり、一方この厚みが前記範
囲を上回っても、格別の利点がなく、包装材のコストの
点では不利となる傾向がある。勿論、このガスバリアー
材は単一の層として、容器の内面、容器の外面、及び積
層体の中間層として設けることができ、また複数の層と
して、容器の内外面、或いは容器の内外面の少なくとも
一方と積層体の中間層として設けることができる。
【0066】被覆予備成形体から最終容器への成形は、
二軸延伸ブロー成形、プラグアシスト成形等のそれ自体
公知の条件により行うことができる。また、コーティン
グ層を設けたフィルム乃至シートを他のフィルム乃至シ
ートと貼り合わせて、積層体を形成し、この積層体をヒ
ートシール蓋、パウチや、容器成形用の予備成形体とし
て用いることもできる。
【0067】
【実施例】本発明を次の実施例により更に説明するが、
本発明は次の例により何らかの制限を受けるものではな
い。 (粒径)コーティング液中の分散相の粒径は、動的光散
乱法による粒度分布測定装置(大塚電子(株)製、EL
S−8000)を用いて測定した。
【0068】(酸素透過量)12μm厚ポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に所定の塗料を乾燥膜厚が4μ
mになる様に塗布した後、ピーク温度140℃−保持時
間0秒になるように熱処理を行った。得られたフィルム
の酸素透過性を酸素透過量測定装置(Modern C
ontrol社製、OX−TRAN2/20)を用い測
定した。また120℃−30分のレトルト殺菌処理を行
った後の酸素透過量の測定も行った。測定条件は環境温
度25℃、相対湿度80%である。
【0069】(実施例1)デキストリン(日澱化学
(株)製、アミコール7H)を水に溶解させて30%水
溶液を調製し、室温にて2時間攪拌した後、更に2時間静
置した。ポリアリルアミン(日東紡(株)製、PAA−
H−10C、20%水溶液)は塩酸(和光純薬(株)
製、1級)を添加してポリアリルアミン中のアミノ基の
5%を中和した後、デキストリン水溶液中にデキストリ
ンとポリアリルアミンが最終固形分重量比で7:3にな
るように攪拌しながら滴下した。全ポリアリルアミン滴
下終了後、更に1時間室温にて攪拌した後、アジリジン
系化合物(相互薬工(株)製、TAZO)をポリアリル
アミンに対して10重量%、続けてメタリン酸ナトリウ
ム(関東化学(株)製、鹿特級)をデキストリンに対し
て10重量%、攪拌しながら添加した。最後に1時間攪
拌した後、室温にて1時間放置してエージングし、コー
ティング液とした。このコーティング液をバーコーター
により、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムに塗布した。塗布後の前記フィルムをガ
スオーブンにより、ピーク温度140℃、ピーク温度保
持時間0秒の条件で熱処理し、厚み4μmのコーティン
グ(層)を有するポリエチレンテレフタレートフィルム
とした。
【0070】(実施例2)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比1:9とする以
外は実施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得
た。
【0071】(実施例3)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比9:1とする以
外は実施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得
た。
【0072】(実施例4)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比6:4とし、ポ
リアリルアミンに対してアジリジン系化合物(相互薬工
(株)製、TAZO)を0.5重量%添加する以外は実
施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0073】(実施例5)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比4:6とし、ポ
リアリルアミンに対してアジリジン系化合物(相互薬工
(株)製、TAZO)を30重量%添加する以外は実施
例1と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0074】(実施例6)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比4:6とし、デ
キストリンに対してメタリン酸ナトリウム(関東化学
(株)製、鹿特級)を0.5重量%添加する以外は実施
例1と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0075】(実施例7)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比6:4とし、デ
キストリンに対してメタリン酸ナトリウム(関東化学
(株)製、鹿特級)を30重量%添加する以外は実施例
1と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0076】(実施例8)実施例1において、アジリジ
ン系化合物(相互薬工(株)製、TAZO)に換えてマ
レイン酸(和光純薬工業(株)製)を使用する以外は実
施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0077】(実施例9)実施例1において、アジリジ
ン系化合物(相互薬工(株)製、TAZO)に換えてエ
チレングリコールジグリシジルエーテル(和光純薬工業
(株)製)を使用する以外は実施例1と同様の方法でコ
ーティングフィルムを得た。
【0078】(実施例10)実施例1において、アジリ
ジン系化合物(相互薬工(株)製、TAZO)に換えて
尿素樹脂(三井サイテック(株)製、UFR65)を使
用する以外は実施例1と同様の方法でコーティングフィ
ルムを得た。
【0079】(実施例11)実施例1において、メタリ
ン酸ナトリウム(関東化学(株)製、鹿特級)に換えて
エポキシ系架橋剤(大日本インキ化学工業(株)製、C
R−5L)を使用する以外は実施例1と同様の方法でコ
ーティングフィルムを得た。
【0080】(実施例12)実施例1において、メタリ
ン酸ナトリウム(関東化学(株)製、鹿特級)に換えて
尿素樹脂(三井サイテック(株)製、UFR65)を使
用する以外は実施例1と同様の方法でコーティングフィ
ルムを得た。
【0081】(実施例13)モンモリロナイト(クニミ
ネ工業(株)クニピア−F)をイオン交換水に3重量%
になるよう添加し、高速ミキサーで12000rpmに
て3分間攪拌した後、12時間以上静置した。更に20
000rpmにて7分間攪拌してモンモリロナイト分散
液を得た。この分散液を実施例1のコーティング液に、
モンモリロナイトが総固形分に対して30重量%になる
よう添加し、超高圧型ホモジナイザー(ナノマイザー
(株)製、ナノマイザー)によって1000kgfの加
圧下で10分間処理した。その後攪拌脱泡してコーティ
ング液とし、実施例1と同様の方法でコーティングフィ
ルムを得た。
【0082】(実施例14)デキストリン(日澱化学
(株)製、アミコール1)を水に溶解させて30%水溶
液を調製し、室温にて2時間攪拌した後90℃まで昇温
して、デキストリンに対してメタリン酸ナトリウム(関
東化学(株)製、鹿特級)を10重量%添加して、更に
2時間90℃にて攪拌した。室温まで冷却後、塩酸(和
光純薬(株)製、1級)を添加してポリアリルアミン中
のアミノ基の5%を中和したポリアリルアミン(日東紡
(株)製、PAA−H−10C、10%水溶液)を、デ
キストリン水溶液中にデキストリンとポリアリルアミン
が最終固形分重量比で7:3になるように攪拌しながら
滴下した。全ポリアリルアミン滴下終了後、更に1時間
室温にて攪拌した後、アジリジン系化合物(相互薬工
(株)製、TAZO)をポリアリルアミンに対して10
重量%攪拌しながら添加した。最後に1時間攪拌した
後、室温にて1時間放置してエージングし、コーティン
グ液とした。以後実施例1と同様の方法でコーティング
フィルムを得た。
【0083】(比較例1)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比1:9とする以
外は実施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得
た。
【0084】(比較例2)実施例1において、デキスト
リンとポリアリルアミンの固形分重量比9:1とする以
外は実施例1と同様の方法でコーティングフィルムを得
た。
【0085】(比較例3)実施例1において、ポリアリ
ルアミンに対してアジリジン系化合物(相互薬工(株)
製、TAZO)を0.1重量%添加する以外は実施例1
と同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0086】(比較例4)実施例1において、ポリアリ
ルアミンに対してアジリジン系化合物(相互薬工(株)
製、TAZO)を40重量%添加する以外は実施例1と
同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0087】(比較例5)実施例1において、デキスト
リンに対してメタリン酸ナトリウム(関東化学(株)
製、鹿特級)を0.3重量%添加する以外は実施例1と
同様の方法でコーティングフィルムを得た。
【0088】(比較例6)実施例1において、デキスト
リンに対してメタリン酸ナトリウム(関東化学(株)
製、鹿特級)を35重量%添加する以外は実施例1と同
様の方法でコーティングフィルムを得た。前記実施例及
び比較例で得られたコーティング液のデキストリン粒子
の粒径及び該積層体のレトルト処理後における酸素バリ
アー性の測定結果を表1に示す。
【表1】
【0089】(実施例15)実施例1において、デキス
トリンの代わりに糖アルコール(東和化成工業(株)
製、PO20)を用いた以外は実施例1と同様の方法で
積層体1を得た。該コーティング液の粒径を測定した
が、完全に溶解しているため検出できなかった。該積層
体のレトルト処理後の酸素透過量は5.5cc/m
day/atmであった。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、ガスバリアー材を、イ
オン性高分子成分(A)と、高水素結合性非イオン性高
分子成分(B)と、前記イオン性高分子成分(A)を架
橋する第1の架橋剤成分(C)と、前記高水素結合性非
イオン性高分子成分(B)を架橋する第2の架橋剤成分
(D)とを含有する組成物から形成していることから、
耐レトルト性と酸素バリアー性とに優れ、生産性にも優
れ、更に環境にも優しいガスバリアー材及びそれを用い
た包装材が提供されるという利点がある。また、本発明
によれば、水性系での施用が可能であり、環境汚染の問
題を発生することないという利点も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスバリアー材の微細構造を模式的に
示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 101/00 C08L 101/00 C09D 5/00 C09D 5/00 Z (72)発明者 村上 恵喜 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内 (72)発明者 後藤 弘明 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町22番地4 東洋製罐グループ綜合研究所内 Fターム(参考) 3E086 AB01 AD04 AD05 AD06 BA04 BA15 BA24 BB05 BB41 CA01 4F006 AA35 AB03 AB12 AB54 AB65 AB77 BA05 CA07 4J002 AB04X AB05X BC10W BE02X BG01W BG07W BG13W BH02W BJ00W CC093 CC094 CC163 CC164 CC183 CC184 CC193 CC194 CD053 CD054 CD193 CD194 CD203 CD204 DH057 DJ008 DJ038 DJ058 EE016 EF066 EL136 EL146 ER006 EU016 FA018 FD143 FD144 FD146 FD147 GH00 HA06 4J038 BA012 BA112 CC091 CG011 CG061 CG141 CG171 CH191 CK001 CK031 CK041 DB002 GA03 GA06 GA08 GA09 GA13 GA14 JA17 JA21 JA35 JB15 JC21 KA03 MA07 MA08 MA09 MA10 NA08 PB04 PC08

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン性高分子成分(A)と、高水素結
    合性非イオン性高分子成分(B)と、前記イオン性高分
    子成分(A)を架橋する第1の架橋剤成分(C)と、前
    記高水素結合性非イオン性高分子成分(B)を架橋する
    第2の架橋剤成分(D)とを含有する組成物からなるこ
    とを特徴とするガスバリアー材。
  2. 【請求項2】 2成分基準でイオン性高分子成分(A)
    を10乃至90重量%、及び高水素結合性非イオン性高
    分子成分(B)を20乃至80重量%の量で含有する請
    求項1に記載のガスバリアー材。
  3. 【請求項3】 第1の架橋剤(C)を、イオン性高分子
    成分(A)当たり0.5乃至30重量%、第2の架橋剤
    (D)を、高水素結合性非イオン性高分子成分(B)当
    たり0.5乃至30重量%含有する請求項1または2に
    記載のガスバリアー材。
  4. 【請求項4】 前記第1の架橋剤(C)がイオン性基に
    対して反応性を有する化合物である請求項1乃至3の何
    れかに記載のガスバリアー材。
  5. 【請求項5】 前記第1の架橋剤(C)が前記イオン性
    高分子成分(A)を選択的に架橋するものである請求項
    1乃至4の何れかに記載のガスバリアー材。
  6. 【請求項6】 前記第1の架橋剤(C)がカルボン酸基
    含有化合物乃至その機能誘導体、エポキシ基含有化合
    物、メチロール基またはN−メチロール基含有化合物或
    いはアジリジン系化合物である請求項1乃至5の何れか
    に記載のガスバリアー材。
  7. 【請求項7】 前記第2の架橋剤(D)が水酸基に対し
    て反応性を有する化合物である請求項1乃至6の何れか
    に記載のガスバリアー材。
  8. 【請求項8】 前記第2の架橋剤(D)が前記高水素結
    合性非イオン性高分子成分(B)を選択的に架橋するも
    のである請求項1乃至7の何れかに記載のガスバリアー
    材。
  9. 【請求項9】 前記第2の架橋剤(D)がメタリン酸
    塩、エポキシ基含有化合物、メチロール基またはN−メ
    チロール基含有化合物である請求項1乃至8の何れかに
    記載のガスバリアー材。
  10. 【請求項10】 イオン性高分子成分(A)が連続相及
    び高水素結合性非イオン性高分子成分(B)が分散相と
    なった海−島構造を有し、且つ前記連続相中及び分散相
    中のそれぞれに架橋構造が形成されている請求項1乃至
    9の何れかに記載のガスバリアー材。
  11. 【請求項11】 前記(A)乃至(D)成分に加えて更
    に、無機分散体(E)を含有している請求項1乃至10
    の何れかに記載のガスバリアー材。
  12. 【請求項12】 高水素結合性非イオン性高分子成分
    (B)と前記高水素結合性非イオン性高分子成分(B)
    を架橋する第2の架橋剤成分(D)とを混合し、前処理
    を行い、これにイオン性高分子成分(A)及び該イオン
    性高分子成分を架橋する第1の架橋剤(C)を混合する
    ことを特徴とするガスバリアー材の製法。
  13. 【請求項13】 イオン性高分子成分(A)と前記イオ
    ン性高分子成分(A)を架橋する第1の架橋剤成分
    (C)とを含有する水溶液中に、高水素結合性非イオン
    性高分子成分(B)及び前記高水素結合性非イオン性高
    分子成分(B)を架橋する第2の架橋剤成分(D)が溶
    解乃至分散されていることを特徴とするガスバリアー層
    形成用コーティング液。
  14. 【請求項14】 前記高水素結合性非イオン性高分子成
    分(B)は、前記水溶液中に、0.005乃至2μmの
    分散粒径で分散している請求項13に記載のガスバリア
    ー層形成用コーティング液。
  15. 【請求項15】 プラスチック基体の表面或いはプラス
    チックの層間に請求項1乃至11の何れかに記載のガス
    バリアー材を備えてなることを特徴とする包装材。
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