JPH1058621A - 帯電防止バリアフィルム - Google Patents

帯電防止バリアフィルム

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JPH1058621A
JPH1058621A JP8235837A JP23583796A JPH1058621A JP H1058621 A JPH1058621 A JP H1058621A JP 8235837 A JP8235837 A JP 8235837A JP 23583796 A JP23583796 A JP 23583796A JP H1058621 A JPH1058621 A JP H1058621A
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Takashi Asakura
隆 浅倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVAコートフィルム12の酸素バリア性及
び帯電防止効果を併せもつ帯電防止フィルムを提供す
る。 【解決手段】基材フィルム1に、PVAコート層2、耐
水層3、帯電防止剤コート層4及びヒートシーラント層
とからなる帯電防止バリアフィルム10であって、該帯
電防止剤コート層4が4級アンモニウム塩基をもつアク
リル酸エステル、アクリル酸エステル、メタ アクリル
酸エステルとポリエチレンイミン及びグリシジル化合物
とからなる界面活性の帯電防止剤コート層である帯電防
止バリアフィルム10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムを基材とする包装用積層体に関し、顆粒状の粉体な
どを包装したときに、静電気による内容物の内面付着
や、ヒートシール部に粉体のかみこみを阻止するととも
に、包装体の表面に外部からの粉塵による汚染を防止し
たバリア性に優れた帯電防止フィルムに属する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、ポリビニルアル
コール(以下本明細書においてはPVAと記載する。)
がもつ酸素バリア性を利用した包装用積層フィルムとす
るために、基材フィルムにPVAを2〜10μmコート
・形成したPVAコートフィルムが利用されていた。し
かしながらPVAコートフィルムのPVAコート層は、
吸湿性があり、吸湿したPVAコート層は、酸素バリア
性が極端に低下して、その機能を発揮できないため、通
常はPVAコート層に他の水蒸気バリア性フィルムを積
層して使用されていた。
【0003】PVAコート層に帯電防止効果に優れる
「4級アンモニウム塩基をもつアクリル酸エステル、ア
クリル酸エステル、メタアクリル酸エステルからなる共
重合体、ポリエチレンイミン及び、グリシジル化合物か
らなる帯電防止剤」(以下、本明細書においては、架橋
型帯電防止剤と記載する。)をコート形成した帯電防止
コートフィルム(以下、本明細書においては、PVAコ
ート層に架橋型帯電防止剤剤層を直接コート・形成した
場合にはASAコートフィルムと記載する。)は、帯電
防止効果には優れるものの、PVAコート層は、吸収し
た水分が除去できないために該層がもつ酸素バリア性を
損なうばかりでなく、架橋型帯電防止剤の結合水をも吸
着して帯電防止効果を経日的に劣化させたりするという
問題点もあった。本発明は、PVAコート層を設けたフ
ィルムにおいて酸素バリア性及び水蒸気バリア性を保持
した帯電防止作用をもつ積層フィルムの提供を課題とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに本発明は、基材フィルムに、PVAコート層、耐水
層、更に、帯電防止剤コート層及びポリオレフィン系ヒ
ートシーラント層とからなる帯電防止バリアフィルムに
あって前記帯電防止剤コート層が、界面活性をもつ架橋
型帯電防止剤コート層である帯電防止バリアフィルムで
ある。そして、上記の耐水層が、ポリウレタン、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、ポリオレフィン系樹脂、セルロース誘導体、ポリア
ミド、塩素化ポリオレフィンの中より選択された一種以
上のものである帯電防止バリアフィルムである。また、
上記基材フィルムが、金属又は金属酸化物の蒸着膜を形
成した帯電防止バリアフィルムである。
【0005】
【従来の技術】従来より、積層フィルムに帯電防止性を
もたせるには、ヒートシーラント層となるポリオレフィ
ンや、基材フィルムに帯電防止性をもつ界面活性剤を含
ませたり、複合フィルム製造の最終工程で放電処理によ
る除電を行ったりしている。しかしながら、界面活性剤
を含ませたものは、フィルム表面に析出してきた界面活
性剤が帯電防止作用をもつため、フィルムの種類、表面
処理の如何により析出面が、一方にかたよるという欠点
があった。例えば、ヒートシーラント層となるポリオレ
フィンフィルムに界面活性剤を含ませたものは、極性を
もつコロナ放電処理面に界面活性剤が析出し、積層フィ
ルムを構成するとき接着剤の硬化を阻害したり、帯電防
止性が必要なヒートシール面に界面活性剤が析出し難い
という問題点があった。また、放電処理による除電は、
その効果を維持する時間が保てないという問題点があっ
た。
【0006】基材フィルムにPVAをコートしたフィル
ムは、吸湿により酸素バリア性が損なわれるために酸素
バリア性フィルムとしての効果は信頼性に欠けるという
問題点があった。
【0007】一方、ポリエチレンイミンを主成分として
含有し、静電誘導防止性を有する架橋性重合体からな
る、接着用アンカーコート剤及び該アンカーコート層を
有する積層フィルムが帯電防止効果を奏する技術も開示
されている。(特開平8ー12755号公報参照)しか
しながら、静電誘導防止性を有する架橋性重合体をPV
Aコート層に形成して、水蒸気バリア性フィルムと積層
したものは、帯電防止効果は奏するものの、PVAコー
ト層がもつ酸素バリア性を損なうという問題点がある。
【0008】
【発明の実施形態】上記の課題を達成するために本発明
は、図1及び図2に示すように、基材フィルム1にPV
Aコート層2を設けてPVAコートフィルム12とし、
更に耐水層3を設けて耐水コートフィルム13及び架橋
型帯電防止剤コート層4を順に設けてASコートフィル
ム14とし、次いで、ポリオレフィン系ヒートシーラン
ト層6とを接着剤層5又は必要に応じてプライマー層7
を含む接着樹脂層8を用いて積層した帯電防止バリアフ
ィルム10である。また、上記の耐水層3が、ポリウレ
タン、アクリル系樹脂、ポリエステル、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリオレフィン系樹脂、セルロース誘
導体、ポリアミド、塩素化ポリオレフィンの中より選択
された一種以上のものである帯電防止バリアフィルム1
0である。そして図3に示すように、上記基材フィルム
が、基材フィルム1に金属又は金属酸化物の蒸着膜Sを
形成した帯電防止バリアフィルム10である。
【0009】本発明のPVAコート層を設ける基材フィ
ルムは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリア
ミド、アクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステル
を主成分とするアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートなどのポリエステル、ポリアセタール、セルロ
ースジ・又はトリアセテートの繊維素誘導体や、ポリカ
ーボネートなどよりなる延伸あるいは未延伸のフィルム
又はこれらの延伸フィルムにアルミニウム、酸化アルミ
ニウム、酸化ケイ素、酸化インジウムなどの蒸着を施し
たものである。また、金属アルミニウムの蒸着や、アル
ミニウム箔を積層したフィルムで金属光沢を活用した装
飾効果を呈することもできる。特にポリエステル、ポリ
プロピレンやポリアミドの二軸延伸フィルムの厚さが6
〜50μmのものが印刷適性、コーティング適性などの
加工適性に優れた基材フィルムとして好ましいものであ
る。
【0010】PVAコート層は、該樹脂の水溶液をコー
トし形成されるが、PVAの性質はケン化度により支配
される。本発明に用いるPVAはケン化度が70〜99
モル%、好ましくは90〜99モル%である。ケン化度
が70モル%以下になると酸素バリア性が低下し、99
モル%以上になると皮膜の耐水性が低下し、吸湿し易く
なり高い湿度での酸素バリア性が低下するという問題が
ある。PVAには所望に応じてグリセリンやグリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどの多価アルコール類を可塑剤として使用すること
もできる。PVAのケン化度が高くなると酸素バリア性
が向上するが冷水に溶解しなくなるので、加熱水溶液を
コートすることが好ましい。
【0011】PVAのコート方法は、ロールコート、エ
アナイフコートなど通常のコート方法を適用でき、その
コート量は、1〜10g/m2 (固形分換算、以下同
様)好ましくは、2〜6g/m2 である。1g/m2
下では、酸素バリア性が充分ではなく、10g/m2
上になると資源の浪費となるばかりでなく、コート層に
クラックを発生し易くなるという問題がある。
【0012】PVAコートフィルムのPVAコート層と
基材フィルムとの接着を強固に、かつ安定させる目的
で、基材フィルムのコート面にコロナ放電処理をした
り、基材フィルムとPVAとの双方に接着性(親和性)
がよい材料をプライマー層として設けたりすることが好
ましい。プライマー層の材料は、基材フィルムの種類に
もよるが、線状ポリエステル、アクリル酸又はメタアク
リル酸のエステルや塩類のポリマー、ポリエチレンイミ
ン、ポリウレタン、硝化綿、塩化ビニル・酢酸ビニル系
共重合体(特に水酸基を含むもの)、ポリビニルブチラ
ールなどからなるワニスがある。
【0013】耐水コートフィルムに形成する耐水層は、
PVA層との接着がよく、酢酸エチル、イソプロピルア
ルコール、トルオールなどの汎用有機溶剤を単独又は混
合溶剤に溶解したワニスから塗工したり、溶融押出しコ
ーティングできる材料から、製膜性がよいものを選択し
て使用する。そして、ヒートシーラント層を設けるとき
接着作用を阻害しない加工性に優れる材料から選択する
ことが好ましい。例えば、ポリウレタン、アクリル系樹
脂、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポ
リオレフィン系樹脂、セルロース誘導体、ポリアミド、
又は塩素化ポリオレフィンなどがある。これらのなかで
も、ポリウレタン、アクリル酸エステルからなるアクリ
ル系樹脂、線状ポリエステル(ポリエステルポリオール
・ポリイソシアネートを含む)、アルキッド、エステル
系可塑剤、又はポリアミド樹脂で可塑化した硝化綿系ワ
ニス、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体(特に水酸基
を含むもの)、ポリビニルブチラールなどがあり、より
好ましくはPVAコート層との接着がよく製膜性がよ
く、耐水層を形成するのに適した材料は、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、硝化綿系のワニスなどが好ま
しく使用できる。
【0014】耐水層は、通常のロールコート、グラビア
コート、バーコートなどで形成でき、そのコート量は、
材料がもつ水の浸透性にもよるが、ピンホールが発生し
ない程度の0.5〜8g/m2 、好ましくは1〜5g/
2 である。ゴムロールコート又は、バーコートはピン
ホールが発生しない点では好ましい方法である。グラビ
ア版によるコートはコート量をコントロールできる点で
は有利な方法である。また、0.5g/m2 以下のコー
ト量ではピンホールを発生したとき、耐水層を設けると
き水が浸透することがあり、また8g/m2 を超えるこ
とは、資源の浪費であるばかりでなく、コート層の種類
によっては亀裂を生じ、剥離・脱落する危険がある。
【0015】本発明の帯電防止バリアフィルムは、所望
に応じて絵柄層を印刷して形成することができる。絵柄
層は、基材フィルムに直接印刷し、更にPVAコート層
を形成したり、PVAコートフィルムのPVAコート層
に印刷したりして設けることができる。PVAコート層
に直接絵柄層を設けたとき、その印刷絵柄層でPVAコ
ート層を全面をカバー(例えば、印刷のためのプライマ
ー層を設けたり、裏刷り印刷で白インキ及び他の着色イ
ンキなどで全面に印刷した場合)した場合は耐水層を省
略することもできる。
【0016】本発明に使用する界面活性をもつ架橋型帯
電防止剤は、化1(1) に示す4級アンモニウム塩基をも
つアクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタアク
リル酸エステルからなる共重合体、平均分子量が300
〜2000のポリエチレンイミンと、グリシジル化合物
との混合物からなる界面活性剤である。そして、グリシ
ジル化合物は、化1(2) に示す多価アルコールのポリグ
リシジルエーテルや、カルボン酸のポリグリシジルエー
テルなどやこれらのポリエーテルが挙げられる。また、
グリシド酸は、エピヒドリン酸などが挙げられる。そし
て、上記混合物は、水とアルコールとからなる混合溶剤
に溶解された「架橋型帯電防止剤」の溶液として使用さ
れるものである。
【0017】
【化1】
【0018】帯電防止剤コート層のコートは、通常のコ
ート方法、例えばグラビアコート方法などを使用するこ
とができるが、溶媒が、水性であるためにエアナイフコ
ート、ロールコートなどが好ましく利用できる。そし
て、そのコート量は0.05〜4g/m2 好ましくは、
0.1〜1g/m2 であり、そのコート膜には、0.1
〜100ppmの水分が残存したときには、より効果的
な帯電防止効果を奏するものである。
【0019】ポリオレフィン系ヒートシーラント層は、
殆どの熱可塑性樹脂は使用できる。例えば低密度、中密
度又は高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・
アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共
重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂がヒ
ートシール強度からいって好ましく使用できる。ヒート
シーラント層は、オレフィン系樹脂に限定されるもので
はなく、特に水蒸気バリア性を必要としないフィルムに
は、ポリエステル、ポリアミド、線状ポリエステル、ポ
リスチレンとポリオレフィンとの混合物などを使用でき
る。
【0020】ヒートシーラント層の形成は、通常のサー
キュラダイスやTダイスを用いて作成することができ
る。その厚みは、15〜60μmが好ましく、材料、用
途によっては多少の増減ができ、また単層フィルムばか
りではななく多層フィルムを使用できることはいうまで
もない。また、ヒートシーラント層は、製膜した熱可塑
性樹脂層ばかりでなく、ヒートシール性をもつ材料であ
る、ポリアミド、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、
ポリ塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、
エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸
エステル共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン
系樹脂、ポリエステルなどの溶液や、ディスパージョン
を常温又は加熱した所謂ホットラッカーの溶液を塗工し
たり、上記の材料を溶融状態で、押出しコートにより使
用できる。特に、溶液やディスパージョンから塗工形成
できるヒートシーラント層は、薄膜に形成でき、易開封
性のヒートシール性をもたせることができる。
【0021】ASコートフィルムとヒートシーラント層
5との積層は、通常のドライラミネーションや、接着樹
脂層を溶融押出して行うサンドイッチラミネーションに
より形成できる。ドライラミネーションは、上記のフィ
ルムを有機溶剤に溶解したポリエステル・イソシアネー
ト系接着剤や、ポリエーテル・イソシアネート系接着剤
を用いたラッカーラミネーションや、有機溶剤を含まな
いいわゆるノンソルベントの接着剤を用いた「ノンソル
ラミネーション」など通常の工程で行うことができる。
サンドイッチラミネーションは、フィルムと溶融樹脂と
の接着を強化安定するために、いずれか一方若しくは双
方のフィルムにコロナ放電処理を行ったり、プライマー
層を設けたり、オゾンガスによる処理を施したりするこ
とが好ましい。
【0022】ASコートフィルムに直接、又は、プライ
マー層を設けてヒートシーラント層の材料を用いた溶融
押出しコーティングや、共押出しコーティングにより形
成することもできる。また、ヒートシーラント層は、上
記熱可塑性樹脂の水性分散体(ディスパージョン、ラテ
ックス)を架橋型帯電防止剤コート層上に直接又は必要
に応じて、双方の層に親和性があるプライマー層を設け
て、エアナイフコートなどにより形成することができ
る。水性分散体のコートによるヒートシーラント層は該
樹脂の使用量を少なくできる利点がある。
【0023】
【実施例】
(実施例 1〜4)表1に示す構成で、基材フィルム1
として厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムOP
Z(東セロ(株)製 商品名)の易接着面に、プライマ
ー層として、ポリエチレンイミンを設けて、更にロール
コートにより、ケン化度97モル%のPVAコート層2
を2g/m2 及び6g/m2 コートしてPVAコートフ
ィルム12を作成した。更に、PVAコートフィルム1
2のPVAコート層2の面に、ウレタン系若しくは硝化
綿系の樹脂ワニスによる耐水層3を1g/m2 又は3g
/m2 コートして耐水コートフィルム13を形成した。
更に、BONDEIP(架橋型帯電防止剤 アルテック
(株) 商品名)をグラビアコートにより、0.5g/
2 コートしてASコートフィルム14を作成した。次
いで、表1の実施例1、2に示すポリオレフィン系ヒー
トシーラント層(HS層とも略記する。)6となるフィ
ルム厚み20μmの未延伸ポリプロピレン(以下CPP
と記載する)をポリエステル・イソシアネート系接着剤
層5を介してドライラミネーションして図1に示す実施
例1及び実施例2の帯電防止バリアフィルム10を作成
した。一方、表1の実施例3、4に示す上記ASコート
フィルム14の帯電防止剤コート層4に、ポリエステル
・イソシアネート系プライマー層7及び厚み15μmの
低密度ポリエチレンを接着樹脂層8として、ポリオレフ
ィン系ヒートシーラント層となる厚み40μmの線状ポ
リエチレンフィルム(以下L−LDPEと記載する)と
をサンドイッチラミネーションして図2に示す実施例3
及び実施例4の帯電防止バリアフィルム10を作成し
た。
【0024】(実施例 5)図3に示す構成で、蒸着フ
ィルム11として、酸化ケイ素蒸着層Sを設けた厚み2
0μmの延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着層Sに、ポ
リエステル系プライマー層を介してロールコートによ
り、ケン化度97モル%のPVAコート層2を2g/m
2 コートしてPVAコートフィルム12Sを作成した。
更に、PVAコートフィルム12SのPVAコート層2
に、硝化綿系のワニスによる耐水層3を3g/m2 コー
トして耐水コートフィルム13Sを形成した。次いで、
実施例1と同様の架橋型帯電防止剤コート層4をグラビ
アコートにより0.5g/m2 コートしてASコートフ
ィルム14Sを作成した。上記ASコートフィルム14
Sの帯電防止剤コート層4に、ポリエステル・イソシア
ネート系プライマー層7及び厚み15μmの低密度ポリ
エチレンを接着樹脂層8として、ポリオレフィン系ヒー
トシーラント層6である厚み40μmのL−LDPEと
をサンドイッチラミネーションして、図3に示す実施例
5の帯電防止バリアフィルム10を作成した。
【0025】
【比較例】
(比較例 1)表1の比較例1に示す構成により、実施
例2と同様にして作成した6g/m2のPVAコート層
2もつPVAコートフィルム12のPVAコート層2
に、耐水層を設けないで、直接、実施例と同様の架橋型
帯電防止剤コート層4を0.5g/m2 コート・形成し
たASAコートフィルム24を作成した。更に、ポリオ
レフィン系ヒートシーラント層6となる厚み20μmの
CPPとをポリエステル・イソシアネート系接着剤層5
を介してドライラミネーションして図4に示す比較例1
の帯電防止バリアフィルム10を作成した。
【0026】(比較例 2)表1の比較例2に示す構成
で、比較例1と同様にして作成したPVAコートフィル
ム12のPVAコート層2に直接実施例と同様の架橋型
帯電防止剤コート層4を0.5g/m2 形成したASA
コートフィルム24を作成した。更にプライマー層7及
び接着樹脂層8を介してポリオレフィン系ヒートシーラ
ント層6となる厚み40μmのLーLDPEとをサンド
イッチラミネーションして比較例2の図5に示す帯電防
止バリアフィルム10を作成した。
【0027】(比較例 3)表1の比較例3に示す構成
で、実施例5と同様に厚み20μmの酸化ケイ素蒸着二
軸延伸ポリプロピレンフィルム11の蒸着層Sに設けた
PVAコート層2を形成したPVAコートフィルム12
Sを作成した。次いで、帯電防止剤コート層4及び接着
樹脂層8を介して厚み40μmのポリオレフィン系ヒー
トシーラント層6となるLーLDPEとをサンドイッチ
ラミネーションして図6に示す比較例3の帯電防止バリ
アフィルム10を作成した。 (以下余白)
【0028】
【表1】 但し、PVA層、帯電防止剤層、接着剤の欄は、コート
量を表す。接着樹脂層の欄は、厚みを表す。*は、蒸着
フィルム使用。
【0029】上記の実施例及び比較例の各帯電防止バリ
アフィルムについて、酸素透過度をJIS K−712
6(1987)、水蒸気透過度をJIS K−7129
(1992)に基づいて測定した。また、巻取り状態で
保存した、各帯電防止バリアフィルムを、温度20℃、
相対湿度60%の条件下で、剥離してそのフィルムの基
材フィルム及びヒートシーラント層を夫々上にしてタバ
コの灰を付着して2秒放置後フィルムを垂直にして、灰
の付着状況により帯電防止効果を評価した。 帯電防止効果を評価基準 ○:灰の付着なし。 △:若干灰の付着が認められる。 ×:灰が著しく付着して残る。
【0030】
【表2】 但し、HS層は、ヒートシーラント層を意味する。
【0031】以上、詳細に説明したように、ASコート
フィルムと、ポリオレフィン系ヒートシーラント層とを
積層した帯電防止バリアフィルムは、PVAコート層に
帯電防止剤をコートするときに水の吸収をしないたよう
に作用する。したがって、PVAコート層の酸素バリア
性を損なうことがなく、また架橋型帯電防止剤層の結合
水を吸収することを防止するため、基材フィルム及びヒ
ートシーラント層との両面に帯電防止効果を奏する。そ
して、蒸着フィルムに形成したASコートフィルムとヒ
ートシーラント層とを積層した帯電防止フィルムは、水
蒸気や酸素バリア性が特に優れた帯電防止バリアフィル
ムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電防止バリアフィルムの断面概略図
である。
【図2】他の積層構成の帯電防止バリアフィルムの断面
概略図である。
【図3】蒸着フィルムに構成した帯電防止バリアフィル
ムの断面概略図の例である。
【図4】PVAコート層に直接架橋型帯電防止剤コート
層を設けた比較例の断面概略図である。
【図5】比較例の他の構成の断面概略図である。
【図6】蒸着フィルムに形成した比較例の断面概略図で
ある。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 PVAコート層 3 耐水層 4 架橋型帯電防止剤コート層 5 接着剤層 6 ヒートシーラント層 7 プライマー層 8 接着樹脂層 10 帯電防止バリアフィルム 11 蒸着フィルム 12、12S PVAコートフィルム(但し、Sは蒸着フィ
ルム) 13、13S 耐水コートフィルム (但し、Sは蒸着フィ
ルム) 14、14S ASコートフィルム (但し、Sは蒸着フィ
ルム) 24、24S ASAコートフィルム(但し、Sは蒸着フィ
ルム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05F 1/00 H05F 1/00 K 1/02 1/02 K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムに、ポリビニルアルコール
    コート層、耐水層、更に、帯電防止剤コート層及びポリ
    オレフィン系ヒートシーラント層とからなる帯電防止バ
    リアフィルムにあって、前記帯電防止剤コート層が、4
    級アンモニウム塩基をもつアクリル酸エステル、アクリ
    ル酸エステル、メタアクリル酸エステルからなる共重合
    体と、ポリエチレンイミン及びグリシジル化合物とから
    なる界面活性の帯電防止剤コート層よりなることを特徴
    とする帯電防止バリアフィルム。
  2. 【請求項2】 上記の耐水層が、ポリウレタン、アクリ
    ル系樹脂、ポリエステル、エチレン・酢酸ビニル共重合
    体、ポリオレフィン系樹脂、セルロース誘導体、ポリア
    ミド、塩素化ポリオレフィンの中より選択された一種以
    上のものであることを特徴とする請求項1記載の帯電防
    止フィルム。
  3. 【請求項3】上記基材フィルムが、金属又は金属酸化物
    の蒸着膜を形成したものであることを特徴とする請求項
    1又は2記載の帯電防止バリアフィルム。
JP23583796A 1996-08-20 1996-08-20 帯電防止バリアフィルム Expired - Fee Related JP3634515B2 (ja)

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JP2008044260A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Denki Kagaku Kogyo Kk 多層フィルムおよびその製造方法
EP2056372A2 (en) 2007-06-11 2009-05-06 FUJIFILM Corporation Gas barrier film and organic device using the same
JP2013502337A (ja) * 2009-08-24 2013-01-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 酸素バリアー特性を有するポリマーシートの製造のための高分子電解質複合体の使用
JP2018171785A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 大日本印刷株式会社 積層体およびそれを備える包装袋

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