JP2013234554A - 緊結部材及びこれを用いた緊結構造 - Google Patents

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圭一 田中
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Abstract

【課題】ハンマー等によって衝打することが不要な緊結部材を提供する。
【解決手段】本発明の緊結部材は、断面視略コの字状に形成されたポケット体2を有する支柱31に対して、ポケット体2に取付けられる緊結部材1であって、略水平方向に延びた水平部材11と、水平部材11の一端に設けられた中空状のくさび13と、水平部材11の端面にポケット体2の幅方向の長さより大とされる所定の間隔Pを隔てて設けられ略鉛直方向に延びた一対の掛止部材12と、くさび13の内方で変位自在に支持されるとともに、くさび13に対して進退自在な突出部23を有するロック部材14とを備え、ポケット体2に取付けられるとき、一対の掛止部材12がポケット体2を上方から狭持しつつくさび13がポケット体2の内方に嵌入するするとともに、ロック部材14がくさび13の内方で変位することにより突出部23がポケット体2の下方から突出する。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば建築現場等で組み立てられる仮設足場において、支柱に緊結される緊結部材に関するものである。また、この緊結部材を用いた緊結構造に関するものである。
従来、仮設足場は、例えばビル等の建築工事現場において建築物に沿うようにして設けられ、作業者が作業を行うための床付布枠や布材等が敷設される。仮設足場としては、各部材の連結に例えばくさびが用いられたくさび緊結式足場が知られている(例えば特許文献1参照)。
くさび緊結式足場では、図12に示すように、例えば複数の支柱31が建築物(図略)の外面に沿って設けられる。隣り合う支柱31には、例えば布材32や腕木材33等が連結されて支柱31が支持される。また、隣り合う腕木材33には、床付布枠34等が掛止されて取付けられる。
支柱31には、上下方向に所定間隔を隔てて複数のポケット体35が形成されている。ポケット体35は、図13に示すように、2つの上部ポケット体35と、その高さ分だけ下げられた位置に取付けられた2つの下部ポケット体35とからなる。これらの上部ポケット体35及び下部ポケット体35は、平面視で四方に広がるように形成されるとともに、側面視で隣り合うポケット体35同士が上下に互い違いになるよう形成されている。
布材32は、その端部にくさび36を有しており、くさび36が各ポケット体35に楔着されることにより、布材32が支柱31に連結される。布材32をポケット体35に取付ける場合、作業者は、ポケット体35の内方にくさび36を嵌入し、くさび36の頭部36a(図13参照)を例えばハンマー等で複数回衝打する。これにより、くさび36は、ポケット体35の内方に食い込むようになりポケット体35に強固に嵌入される。図14は、ポケット体35にくさび36が嵌入されたときの状態を示す平面図であり、ポケット体35にくさび36が嵌入されると、くさび36の一部がポケット体35の内側面に当接された状態となる。
また、布材32等をポケット体35から取外す場合、作業者は、ポケット体35に嵌入されているくさび36の下部36bを下方からハンマー等で衝打する。これにより、くさび36は、ポケット体35から抜脱され、布材32等をポケット体35から取外すことができる。
しかしながら、くさび36がハンマー等で衝打されると、衝打による金属音が周囲に不快感を及ぼすような騒音となる場合がある。特に、仮設足場が住宅地やその付近において敷設されると、近隣の住民から苦情が寄せられるおそれがある。また、くさび36がハンマー等で激しく衝打されると、くさび36の端部と当接するポケット体35の表面にストレスが生じ、ポケット体35が変形したり、くさび36自体が損傷したりすることがある。さらに、誤って支柱31を衝打すると、支柱31が損傷し錆びの原因になることがある。
特開2011−111888号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ハンマー等によって衝打することが不要でポケット体に対する取付け、取外しが容易な緊結部材を提供することをその課題とする。また、この緊結部材を用いた緊結構造を提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供される緊結部材は、断面視略コの字状に形成されたポケット体を有する支柱に対して、前記ポケット体に取付けられる緊結部材であって、略水平方向に延びた水平部材と、前記水平部材の少なくとも一端に設けられた中空状のくさび部材と、前記水平部材の端面に前記ポケット体の幅方向の長さより大とされる所定の間隔を隔てて設けられ略鉛直方向にそれぞれ延びた一対の掛止部材と、前記くさび部材の内方で変位自在に支持されるとともに、前記くさび部材に対して前記支柱と反対側に進退自在な突出部を有するロック部材と、を備え、前記ポケット体に前記くさび部材が取付けられるとき、前記一対の掛止部材が前記ポケット体を上方から狭持しつつ前記くさび部材が前記ポケット体の内方に嵌入するとともに、前記ロック部材が前記くさび部材の内方で変位することにより前記突出部が前記ポケット体の下方から突出することを特徴としている。
本発明の緊結部材において、前記ロック部材は、前記突出部が前記くさび部材から突出したとき、前記くさび部材に設けられた係止ピンが係止される第1の凹部と、前記第1の凹部に連なって形成され、前記突出部が前記くさび部材に退入したとき、前記係止ピンが係止される第2の凹部と、を有するとよい。
本発明の緊結部材において、前記水平部材の下面に設けられ前記水平部材の高さ位置を規定するためのスペーサ部材をさらに備え、前記ポケット体に前記くさび部材が取付けられるとき、前記スペーサ部材の下面が前記ポケット体の上端に当接するとよい。
本発明の緊結部材において、前記くさび部材は、前記ロック部材が変位自在に内在可能な断面視略Uの字状に形成された本体を有しており、前記本体において前記支柱の反対側の表面には、前記突出部が進退可能な開口が形成されているとよい。
本発明の第2の側面によって提供される緊結構造は、前記ポケット体は、断面視略コの字状の本体と、その本体の両端部から拡開して前記支柱に沿って形成されたフランジとによって構成されており、本発明の第1の側面によって提供される緊結部材は、前記ポケット体に取付けられるとき、前記掛止部材が前記本体の側面と前記フランジの表面とにともに当接されて前記ポケット体に取付けられることを特徴としている。
本発明によれば、ポケット体に緊結部材の一端部が取付けられるとき、一対の掛止部材がポケット体を上方から狭持するとともに、くさび部材がポケット体の内方に嵌入する。
そして、ロック部材がくさび部材の内方で変位することにより突出部が支柱の反対側に向いてポケット体の下方から突出する。そのため、一対の掛止部材やロック部材によってくさび部材がポケット体から抜脱することなく強固に固定することができる。したがって、ポケット体に緊結部材を取付けるとき、ハンマー等によってくさび部材を衝打することが不要となるので、騒音の問題や部材の損傷の問題等を解消することができる新規な構成の緊結部材を提供することができる。
本発明に係る緊結部材を示す斜視図である。 図1に示す緊結部材が支柱に取付けられた状態を示す部分斜視図である。 図2に示す緊結部材の部分側面図である。 図2に示す緊結部材の部分平面図である。 支柱に緊結部材が取付けられるときの状態を説明するための図である。 支柱に緊結部材が取付けられるときの状態を説明するための図である。 支柱に緊結部材が取付けられるときの状態を説明するための図である。 支柱から緊結部材を取外すときの状態を説明するための図である。 支柱から緊結部材を取外すときの状態を説明するための図である。 支柱から緊結部材を取外すときの状態を説明するための図である。 支柱から緊結部材を取外した状態を説明するための図である。 従来の仮設足場の概略斜視図である。 従来の緊結部材と支柱とを示す部分斜視図である。 従来の緊結部材のくさびが支柱に嵌入されたときの状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る緊結部材を示す斜視図であり、図2は、図1に示す緊結部材が支柱に取付けられた状態を示す部分斜視図であり、図3は、図2に示す緊結部材の部分側面図であり、図4は、図2に示す緊結部材の部分平面図である。なお、以下の説明では、一つの緊結部材において支柱31に向かう方向を前方といい、支柱31から遠ざかる方向を後方という。
本発明に係る緊結部材1は、背景技術の欄で説明した建築工事現場等の仮設足場(図12参照)において、仮設足場部材の一部として用いられるものである。緊結部材1は、建築物の外面に沿って配置され上下方向に延びる支柱31に連結される部材である。具体的には、緊結部材1は、布材、腕木材、手摺、張り出しブラケット及び梁枠等を含む。
支柱31には、緊結部材1を取付けるための複数のポケット体2(図2ないし図4参照)が設けられている。ポケット体2は、支柱31の上下方向に所定間隔を隔てた部位に平面視で四方に広がるようにして4つずつ設けられている。各ポケット体2は、図2及び図4に示すように、平面視で略コの字状に形成された本体3と、本体3の両端にそれぞれ形成された一対のフランジ4とによって構成されている。一対のフランジ4は、支柱31の円周面に沿うように本体3の両端からそれぞれ拡開されて形成されている。
本体3は、図4に示すように、幅方向の長さWが比較的短く形成されている。すなわち、本体3の幅方向の長さWは、従来のポケット体35(図14参照)の幅方向の長さW0に比べ小とされている(長さW0は、支柱31の直径Rとほぼ同じ長さとされている)。より具体的には、幅方向の長さWは、支柱31の直径Rの約1/2とされている。これにより、4つのポケット体2は、図3に示すように、それらの上端の高さが略同一になるように支柱31の周面に設けられる。また、幅方向の長さWは、本体3の奥行き方向の長さLより小とされており、後述するくさび13が内在可能であって断面視で略矩形状とされている。
各ポケット体2は、それらの上端高さが略同一とされて支柱31に設けられるので、隣り合うポケット体2のフランジ4同士を近接させることができる。そのため、支柱31にポケット体2を溶接する際、隣り合うフランジ4の端部同士を一度のストロークで溶接することができ、例えばポケット体2を支柱31に一つずつ溶接する場合に比べ、溶接時間の短縮を図ることができる。
本体3は、上端の開口面積が下端の開口面積に比べ大となるように上端から下端にかけてテーパ状に形成されている。これにより、ポケット体3の内方に後述するくさび13を嵌入し易くなるといった利点がある。
緊結部材1は、上記ポケット体2に取付けられることにより本実施形態の緊結構造を有する。緊結部材1は例えば布材とされ、図1に示すように、パイプ状の水平部材11と、水平部材11の両端にそれぞれ接続された一対の掛止部材12と、水平部材11の端部から下方に延びたくさび13と、くさび13に内在されたロック片14とによって概略構成されている。なお、上記したフランジ4、一対の掛止部材12及びくさび13は、一体t系に形成されていてもよい。
水平部材11は、その両端部に所定の厚みを有するフランジ部15が形成されている。このフランジ部15は、水平部材11の端面部分を補強するためのものである。フランジ部15は、その端面が平面状とされており、例えば掛止部材12を水平部材11に取付ける際の溶接を行い易くされている。
一対の掛止部材12は、水平部材11の端部において略鉛直方向に並設されており、両掛止部材12の間隔P(図4参照)がポケット体2の幅方向の長さWより大とされている。より詳細には、両掛止部材12がフランジ2と接する点同士の間隔Pは、ポケット体2に緊結部材11が取付けられる際、両掛止部材12が本体3の外表面及びフランジ部4の外表面にともに当接するくらいの長さに設定されている。これにより、ポケット体2に対して緊結部材1を安定的に保持させることができ、支柱31を見て左右の横揺れを可及的に抑制することができる。
すなわち、図14に示したように、従来の構成におけるくさび36のポケット体35に対する取付け状態において、くさび36と支柱31とが接する点同士の幅Sは比較的狭いので、支柱31を見て左右の横揺れが大きくなる。本実施形態によれば、上記したように、一対の掛止部材12は、ポケット体2の外側において掛止されるので、ポケット体2の幅方向の長さWが従来のポケット体35のそれより小とされているにもかかわらず、一対の掛止部材12がフランジ2(支柱31)と接する点同士の間隔Pは、くさび部材56と支柱31とが接する点同士の幅Sより大とされている。
また、この場合、掛止部材12は、支柱31の外周面に沿う接線に対して略後方側に位置している。すなわち、本実施形態においては、ポケット体2のフランジ4が支柱31に沿って設けられているため、掛止部材12が直接的に支柱31に沿う場合に比べて、フランジ4の厚みにより掛止部材12をより後方側に位置させることができる。そのため、後述するように、緊結部材1は、平行移動させて支柱31間から容易に取外すことができるといった利点がある。
くさび13は、断面視で略Uの字状に形成されており、内方にロック片14が十分内在される程度の幅K(図4参照)を有するように形成されている。また、くさび13は、それがポケット体2に嵌入される際、くさび13の後方側の外面がポケット体2の内側面に沿うような大きさとされている。
くさび13は、その後方側が下方に進むほど狭まるようにテーパ状に形成されている。すなわち、ポケット体2のテーパ形状と略同一角度で傾斜されている。くさび13は、その前方側が側面視で略湾曲した形状に形成されている。これにより、くさび13をポケット体2に嵌入させたりポケット体2から抜脱させたりする場合、くさび13が支柱31に引っ掛かることなくスムーズに行うことができる。
また、くさび13は、後方面の下端近傍に開口16が形成されている。開口16は、くさび13がポケット体2に嵌入されたとき、ポケット体2の下端より下方で後方側から臨むようにされている。
くさび13の両側面には、それらを貫通する第1の貫通孔17及び第2の貫通孔18が形成されている。第1の貫通孔17は中央近傍に形成されている一方、第2の貫通孔18は下端近傍に形成されている。これらの第1及び第2の貫通孔17,18には、第1固定ピン19及び第2固定ピン20がそれぞれ貫通支持される。第1及び第2固定ピン19,20は、それぞれ例えばスプリングピンからなる。
ロック片14は、くさび13がポケット体2から抜脱するのを防止するために備えられたものである。ロック片14は、図3に示すように、概して側面視で略タツノオトシゴ状に形成されている。
ロック片14の後方側上部は、下方に進むほど広がるテーパ状に形成されている。これは、ロック片14がくさび13の内部で変位する際にくさび13の内面と衝突しないようにするためである。
ロック片14は、中央やや上部に長穴22が形成されている。この長穴22には、上記した第1固定ピン19が遊嵌支持されている。これにより、ロック片14がくさび13に支持されるとともに、ロック片14がくさび13の内方で変位自在とされている。
ロック片14は、後方側の中央やや下部から突出した突出部23が形成されている。この突出部23は、くさび13がポケット体2に嵌入された状態でくさび13の開口16から突出可能になっている。ロック片14は、くさび13がポケット体2に嵌入された状態で後述するようにその自重によって突出部23が開口16から突出されるので、くさび13がポケット体2に対して保持される。すなわち、突出部23は、ポケット体2に対するくさび13の抜け止め防止の機能を有する(以下、この状態を「抜け止め状態」という)。
ロック片14は、後方側下部に顎部24が形成されており、顎部24は、後方側にやや突出するように形成されている。顎部24は、ロック片14のバランサーとして機能を有する。具体的には、顎部24は、ロック片14を図3に示す右側に変位させるように作用し、図3に示す抜け止め状態に保持させる。
ロック片14の前方側上部角部は、略直角状に形成されており、前方側上部から中央にかけては、略鉛直平面とされている。ロック片14の前方側中央には、滑らかな段差凹部25(特許請求の範囲に記載の「第1の凹部」に相当)が形成されており、抜け止め状態で第2固定ピン20がこの段差凹部25部分に係止されるようになっている。
さらにロック片14の段差凹部25の下部には、後方側であって右斜め上方に向かって凹んだ略Ω字状の凹部26(特許請求の範囲に記載の「第2の凹部」に相当)が形成されている。くさび13がポケット体2から取り外されるとき、第2固定ピン20がこの凹部26に係止される。この場合、凹部26は、右斜め上方に向かって凹んでおり、略Ω字状に形成されているため、第2固定ピン20が容易に凹部26から外れることはない。
ロック片14の前方側下部は、上方に進むほど広がるテーパ状に形成されている。これは、ロック片14がくさび13の内部で変位する際に支柱31の外表面と衝突しないようにするためである。
水平部材11とくさび13の連結部分には、所定の厚みを有するスペーサ21が設けられている。スペーサ21は、くさび13がポケット体2に嵌入されたととき、ポケット体2に対するくさび13の嵌入距離を規定するためのものである。すなわち、くさび13がポケット体2に嵌入されたとき、スペーサ21の下端がポケット体2の上端に当接される。これにより、ポケット体2に対するくさび3の嵌入距離を一定にすることができる。
従来のくさび緊結式足場では、作業者によってハンマー等で衝打される際、その衝打力が異なるので、くさび36のポケット体35への食い込み度合いにばらつきが生じる。そのため、くさび36のポケット体35が比較的浅く食い込んでいる場合には、くさび36がポケット体35に十分に緊結されず、仮設足場が揺れ易くなり最悪くさび36がポケット体35から抜脱したりするおそれがあった。
本実施形態では、上記のようにスペーサ21によってポケット体2に対するくさび3の嵌入距離を一定にすることができるので、従来のくさび緊結式足場における食い込み度合いのばらつきの不具合を解消することができる。
次に、緊結部材1の作用について説明する。
まず、緊結部材1を支柱31のポケット体2に取付ける場合について説明する。この場合、図5に示すように、ロック片14は、下部が前方側に傾いた状態である。すなわち、第1固定ピン19は、ロック片14の長穴22の上部に係止されており、第2固定ピン20は、ロック片14の凹部26に係止されている。そのため、ロック片14の突出部23は、くさび13の内部に退入され、くさび13の表面から突出していない。この状態において緊結部材1は、ポケット体2に嵌入される(白矢印A参照)。
この場合、作業者は、図6に示すように、一対の掛止部材12を、ポケット体2の本体3を挟み込みつつポケット体2のフランジ4に沿わすようにして、くさび13をポケット体2の内方に嵌入する。この場合、くさび13の後方側はテーパ状に形成される一方、前方側は略湾曲状に形成されているため、くさび13をポケット体2にスムーズに嵌入することができる。なお、くさび13内におけるロック片14の状態は、図5に示した状態が維持されたままである。
また、くさび13がポケット体2に嵌入されると、スペーサ21の下端がポケット体2の上端に当接される。スペーサ21の厚みは一定であるので、くさび13のポケット体2に対する嵌入高さを一定にすることができる。すなわち、このスペーサ21によって作業者が異なっても嵌入高さにばらつきを生じさせることなく、嵌入高さを常時一定にすることができる。
次いで、図6の白矢印Bに示すように、作業者は、ロック片14の下端部を後方側に変位させる。これにより、緊結部材1は、ポケット体2にロックされた状態となる。すなわち、図7に示すように、ロック片14がくさび13の内部で第1固定ピン19を軸にして反時計回りに変位されることにより、第2固定ピン20が凹部26から外れ、段差凹部25に移動する。これにより、突出部23がくさび13の開口16から突出する。
そのため、この抜け止め状態においてロック片14の下方から上方側に押圧力が加わったとしても、突出部23がくさび13の開口16上端に当接し、くさび13がポケット体2から抜脱することはない。なお、この場合、ロック片14の顎部24がバランサーとして機能し、突出部23がくさび13の開口から突出した状態を保持する。
このように、本実施形態によれば、一対の掛止部材12をポケット体2の外側から狭持するように保持し、ロック片14によりくさび13をポケット体2から抜脱することがないようにすることができるので、緊結部材1を強固にポケット体2に緊結することができる。この場合、ハンマーなしでその作業を行うことができるので、騒音の問題を生じさせることがなく、また、緊結部材1、ポケット体2及び支柱31が損傷する不具合も解消することができる。
次に、緊結部材1を支柱31のポケット体2から取外す場合について説明する。この場合、図8に示すように、作業者は、ロック片14の顎部24を前方側に押圧する。より厳密には、作業者により顎部24を前方側やや上方に押圧する(白矢印C参照)。
これにより、段差凹部25に係止されていた第2固定ピン20は、図9に示すように、段差凹部25の表面をなぞるようにして変位するとともに、第1固定ピン19は長穴22内を移動し長穴22の下端に至る。そのため、ロック片14は、くさび13の内部で持ち上げられるように変位する。
作業者は、継続してロック片14の下部を前方側に変位させると(図9の白矢印D参照)、図10に示すように、第2固定ピン20は凹部26に係止される。また、ロック片14の突出部23は、くさび13の内方に後退する。次いで、作業者は顎部24から手を放すと、ロック片14は、自重(白矢印E参照)により上部が後方側に傾き、第1固定ピン19は長穴22の上端に変位する。そのため、この状態で緊結部材1を上方に持ち上げれば、くさび13をポケット体2から抜脱することができ、緊結部材1を支柱31同士の間から容易に取外すことができる。
このように、緊結部材1を支柱31のポケット体2から取外す場合も、ロック片14をくさび13の内方で変位させるだけで、くさび13をポケット体2から容易に抜脱することができる。特に、この場合、一対の掛止部材12は、支柱31の外表面から後方側に位置されるので、支柱31同士の間から緊結部材1を平行移動させて取外すことができる。
従来の構成では、支柱31同士の間から布材32を取外そうとする場合、一方側のくさび36を取り外し、布材32を傾けて他方側のくさび36を取外す必要があるが、布材32が支柱31に引っ掛かり布材32を取外すことが困難であった。しかし、本実施形態の緊結部材1では、図11に示すように、両端部のくさび13を一度に各ポケット体2から上方へ抜脱することができるので、容易にかつスムーズに緊結部材1を取外すことができる。特に、足場部材が何層にも組立てられている場合、各緊結部材が強固に取り付けられているため、途中層の緊結部材のみを取外しことは非常に困難であったが、本実施形態では、途中層の緊結部材1のみを容易に取外すことができる。
なお、本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態における緊結部材1を構成する水平部材11、掛止部材12、くさび13及びロック片14等の各部材の数、形態、大きさ及び構造等は、上記実施形態に限るものではなく、適宜設計変更可能である。例えば上記実施形態においては、一対の掛止部材12の形状は円柱状に限るものではなく、半円柱状や角柱状であってもよい。
1 緊結部材
2 ポケット体
3 本体
4 フランジ
11 水平部材
12 掛止部材
13 くさび
14 ロック片
16 開口
19 第1固定ピン
20 第2固定ピン
21 スペーサ
22 長穴
23 突出部
24 顎部
25 段差凹部
26 凹部
31 支柱

Claims (5)

  1. 断面視略コの字状に形成されたポケット体を有する支柱に対して、前記ポケット体に取付けられる緊結部材であって、
    略水平方向に延びた水平部材と、
    前記水平部材の少なくとも一端に設けられた中空状のくさび部材と、
    前記水平部材の端面に前記ポケット体の幅方向の長さより大とされる所定の間隔を隔てて設けられ略鉛直方向にそれぞれ延びた一対の掛止部材と、
    前記くさび部材の内方で変位自在に支持されるとともに、前記くさび部材に対して前記支柱と反対側に進退自在な突出部を有するロック部材と、を備え、
    前記ポケット体に前記くさび部材が取付けられるとき、前記一対の掛止部材が前記ポケット体を上方から狭持しつつ前記くさび部材が前記ポケット体の内方に嵌入するとともに、前記ロック部材が前記くさび部材の内方で変位することにより前記突出部が前記ポケット体の下方から突出することを特徴とする、緊結部材。
  2. 前記ロック部材は、
    前記突出部が前記くさび部材から突出したとき、前記くさび部材に設けられた係止ピンが係止される第1の凹部と、
    前記第1の凹部に連なって形成され、前記突出部が前記くさび部材に退入したとき、前記係止ピンが係止される第2の凹部と、を有する、請求項1に記載の緊結部材。
  3. 前記水平部材の下面に設けられ前記水平部材の高さ位置を規定するためのスペーサ部材をさらに備え、
    前記ポケット体に前記くさび部材が取付けられるとき、前記スペーサ部材の下面が前記ポケット体の上端に当接する、請求項1または2に記載の緊結部材。
  4. 前記くさび部材は、前記ロック部材が変位自在に内在可能な断面視略Uの字状に形成された本体を有しており、
    前記本体において前記支柱の反対側の表面には、前記突出部が進退可能な開口が形成されている、請求項1ないし3のいずれかに記載の緊結部材。
  5. 前記ポケット体は、
    断面視略コの字状の本体と、その本体の両端部から拡開して前記支柱に沿って形成されたフランジとによって構成されており、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の緊結部材は、
    前記ポケット体に取付けられるとき、前記掛止部材が前記本体の側面と前記フランジの表面とにともに当接されて前記ポケット体に取付けられることを特徴とする、緊結構造。
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