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Description
図12は、従来の水晶発振器の一構成例を説明する模式図である。水晶発振器1は、水晶振動子24を収容した平面視が略矩形の水晶パッケージ2と、水晶パッケージ2と平面視が略同サイズで、当該水晶パッケージと共に水晶発振器を構成するための電子回路を集積したICチップ33を搭載した回路部品であるICチップ基板3とで構成される。この構成では、ICチップ基板3はセラミックシート(グリーンシートとも称する)を好適とする絶縁材料で形成した容器の凹部にICチップ33を搭載して、構成されている。
ICチップ33に集積された電圧制御型水晶発振回路40に水晶振動子24が外付けされている。そして、電圧制御型水晶発振回路40の入力側には、水晶振動子24の振動出力のほかに、自動周波数制御入力調整回路41の出力、温度補償回路44の出力が接続されている。電圧制御型水晶発振回路40の出力には水晶振動子24の振動入力のほかに出力バッファ回路46が接続されている。
上記した何れの水晶パッケージも、底壁層の外底面には、後記するICチップ基板に電気的に接続する外部端子が設けられる。外部端子は水晶振動子の励振電極に接続している。
ICチップ基板3を構成する第2底壁層31と第2枠壁層32とで形成した第2容器における第2凹部38の開口端面(第2枠壁層32の水晶パッケージ2の外部端子27と対面する表面)に、水晶パッケージ2の外部端子27に対面して電気的に接続する接続端子36(36a、36b、36c、36d)が設けられる。接続端子36(36a、36b、36c、36d)は第2容器に設けた適宜のスルーホールあるいはビアホールと第2凹部38を構成する第2底壁層31の内底面にパターニングされた配線(図示せず)を介してICチップ33の所定の回路端子に接続している。
接続端子36(36a、36b、36c、36d)のうちの接続端子36aは水晶振動子24の上側励振電極24a(ICチップ33とは反対側)に接続し、接続端子36cは水晶振動子24の下側励振電極24b(ICチップ33と対面する側)に接続している。
図2に示した水晶パッケージは、平面視が矩形の水晶板からなる枠部13の内側から連結部9に支持された水晶片24cが形成された枠壁層(第1枠壁層)22を、同じく水晶板で形成した底壁層(第1底壁層)21と蓋体23でサンドイッチしてパッケージとされる。水晶振動子24は第1凹部28に収容される。第1枠壁層22と第1底壁層21および蓋体23は封止材10で密封し固着される。水晶振動子24は、枠部13に連結部9で連結した水晶片24cの表裏に励振電極24a(上側励振電極)、24b(下側励振電極)が形成され、それぞれの励振電極から引き出し電極24d、24eが上側面と下側面に引き回され、上側の引き出し電極24dは図示しない内壁表面やスルーホールあるいはビアホールを介して第1底壁層21のキャステレーション電極12に接続される。
水晶片24cの表裏には、上側励振電極24aと下側励振電極24bが蒸着、あるいはスパッタリングで形成されている。そして、これらの励振電極から引き出し電極24d、24eが連結部9を渡って枠部13の一対の隅まで引き回されている。上側励振電極24aの引き出し電極24dは図1(b)のインバーター5の出力端に接続され、下側励振電極24bの引き出し電極24eは図1(b)のインバーター5の入力端に接続される。この第1枠壁層で構成された水晶振動子を前記したように、水晶パッケージに構成し、半田粒子入り熱硬化樹脂でICチップ基板と接合して水晶発振器とする。
ICチップ基板3を構成する第2底壁層31と第2枠壁層32とで形成した第2容器における第2凹部38の開口端面(第2枠壁層32の水晶パッケージ2の外部端子27と対面する表面)に、水晶パッケージ2の外部端子27に対面して電気的に接続する接続端子36(36a、36b、36c、36d)が設けられる。接続端子36(36a、36b、36c、36d)は第2容器に設けた適宜のスルーホールあるいはビアホールと第2凹部38を構成する第2底壁層31の内底面にパターニングされた配線(図示せず)を介してICチップ33の所定の回路端子に接続している。
ICチップ基板3はセラミックシートで形成した基板30の主面(水晶パッケージと対向する面)にICチップ33を搭載するための電極パッド35および所要の配線パターン39が形成されている。また、配線パターン39に接続してICチップ基板3の前記水晶パッケージに有する外部端子27と対向する位置には接続端子36aが形成されている。ICチップ33はICチップ基板3の主面に前記実施例1と同様にして搭載される。
図10は、本発明に係る水晶発振器の実施例4の説明図であり、同図(a)は断面図を、同図(b)は同図(a)のICチップ33を搭載した水晶パッケージの外底面の平面図を示す。実施例4に係る水晶発振器1は、図4、図9で説明したものと同様の水晶振動子24を収容した平面視が矩形の水晶パッケージ2と、この水晶パッケージと共に水晶発振器を構成するための電子回路を集積したICチップ33とで構成される。
実施例4では、水晶パッケージを構成する底壁層21とICチップ33の底面(底壁層21側)の間にアンダーフィルとなる樹脂(熱硬化性エポキシ系樹脂など)を充填し、両側の堤状部32aの内側で水晶パッケージを構成する底壁層21の外底面に形成したパッド35にバンプ34を超音波熱圧着等で接続してICチップ33を搭載する。その後、熱処理して樹脂を硬化させ、アンダーフィル10とする。なお、アンダーフィル用の樹脂をICチップ33の全体を覆って塗布して、ICチップ33の搭載部分を、所謂モールド処理してもよい。
Claims (10)
- 水晶振動子を収容した絶縁性容器からなる水晶パッケージと、
前記水晶振動子の振動信号を基に所定周波数の発振信号を生成するための発振回路を集積したICチップを搭載したICチップ基板を具備してなる水晶発振器であって、
前記水晶パッケージは、絶縁材料で形成した平板状の第1底壁層と、前記第1底壁層の端縁に設けて第1凹部を形成する第1枠壁層とで形成した第1容器と、前記第1凹部に前記第1底壁層の内面に沿って収容した水晶振動子と、前記第1枠壁層に固定して前記第1凹部を気密に封止する絶縁材料のみで形成した蓋体と、前記第1容器の前記第1底壁層の外底面に前記水晶振動子の振動信号を出力するための外部端子を備え、
前記水晶振動子は、水晶片と該水晶片の上下両面に上側励振電極と下側励振電極を有し、 前記ICチップに集積された発振回路は、前記水晶パッケージの前記第1底壁層の外底面に設けられて前記外部端子から前記水晶振動子の前記下側励振電極をインピーダンスが高い入力側に接続し、前記上側励振電極をインピーダンスが低い出力側に接続して、当該上側励振電極を当該水晶振動子のシールド電極としたことを特徴とする水晶発振器。 - 請求項1において、
前記水晶パッケージは、水晶板の加工により形成した枠体とこの枠体の内壁に連結部で連結してなる水晶片と、この水晶片の表裏に形成された前記上側励振電極と前記下側励振電極およびこれらの励振電極のそれぞれから前記連結部を渡って前記枠体の表裏に沿って引き回された引き出し電極とを有する水晶パッケージ枠壁層と、絶縁材料で形成されて前記水晶パッケージ枠壁層の前記ICチップ基板側に接合した水晶パッケージの底壁層と、
絶縁材料で形成されて前記水晶パッケージの前記ICチップ基板と反対側の面に接合した蓋体とから構成されたことを特徴とする水晶発振器。 - 請求項2において、
前記水晶パッケージの底壁層と前記蓋体を形成する絶縁材料は水晶材であることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項1において、
前記水晶パッケージは、絶縁材料で形成した平板状の第1底壁層と、前記第1底壁層の端縁に設けて第1凹部を形成する第1枠壁層とで形成した第1容器と、前記第1凹部に前記第1底壁層の内面に沿って収容した水晶振動子と、前記第1枠壁層に固定して前記第1凹部を気密に封止する絶縁材料のみで形成した蓋体と、前記第1容器の前記第1底壁層の外底面に前記水晶振動子の振動信号を出力するための外部端子を備え、
前記水晶振動子は、水晶片と該水晶片の上下両面に上側励振電極と下側励振電極を有し、
前記ICチップに集積された発振回路は、前記水晶パッケージの前記第1底壁層の外底面に設けられて前記外部端子から前記水晶振動子の前記下側励振電極をインピーダンスが高い入力側に接続し、前記上側励振電極をインピーダンスが低い出力側に接続して、当該上側励振電極を当該水晶振動子のシールド電極としたことを特徴とする水晶発振器。 - 請求項1において、
前記ICチップ基板は、絶縁材料で形成した平板状の第2底壁層と、前記第2底壁層の端縁に設けて第2凹部を形成する第2枠壁層とで第2容器を形成し、当該第2凹部に前記第2底壁層の内面に沿って前記ICチップが搭載され、
前記第2容器の前記第2凹部を構成する前記第2枠壁層の開口端面に前記外部端子と電気的に接続する接続端子を備えると共に、前記第2底壁層の外底面に実装機器に平面実装するための実装端子を備え、
前記水晶パッケージの外部端子と前記ICチップ基板の接続端子とは、半田粒子入り熱硬化樹脂に分散された半田粒子の噛み込みによる金属接合で電気的に接続されていることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項5において、
前記水晶パッケージの前記第1容器の前記外底面と前記ICチップ基板で構成された前記第2容器の前記第2枠壁層の開口端面との接合部分前記外部端子と前記接続端子を含めた全域が前記半田粒子入り熱硬化樹脂で密封接合されていることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項4において、
前記ICチップ基板の主面に前記ICチップが搭載され、当該ICチップが搭載された主面の前記水晶パッケージの前記外部端子と対向する位置に接続端子を有し、
前記外部端子と前記接続端子の間に、前記水晶パッケージと前記ICチップ基板との間の間隔を規定すると共に、前記外部端子と前記接続端子とを電気的に接続する金属ボールと前記半田粒子入り熱硬化樹脂を有し、
前記水晶パッケージと前記ICチップ基板が前記半田粒子入り熱硬化樹脂で密閉して固着されていることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項7において、
前記半田粒子入り熱硬化樹脂が前記ICチップの覆う如く前記水晶パッケージと前記ICチップ基板との間に充填されていることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項1において、
前記水晶パッケージの前記第1容器を構成する前記外底壁にパッド電極と配線パターンを形成してなり、前記ICチップのバンプを前記パッド電極に接続してなることを特徴とする水晶発振器。 - 請求項9において、
前記水晶パッケージの前記第1容器を構成する前記外底壁と前記ICチップとの間に樹脂を充填して当該ICチップを強固に固定してなることを特徴とする水晶発振器。
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