JP2013143607A - 表面実装用水晶発振器 - Google Patents
表面実装用水晶発振器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013143607A JP2013143607A JP2012001775A JP2012001775A JP2013143607A JP 2013143607 A JP2013143607 A JP 2013143607A JP 2012001775 A JP2012001775 A JP 2012001775A JP 2012001775 A JP2012001775 A JP 2012001775A JP 2013143607 A JP2013143607 A JP 2013143607A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mounting substrate
- crystal
- crystal oscillator
- chip
- oscillator according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】IC実装基板に実装するICチップの搭載スペースを、水晶振動子接続端子と水晶振動子端子とをIC実装基板の長辺側または短辺側の片側に寄せて、導電体により接続することにより拡げ、より大きなICチップの搭載スペースを確保する。
【解決手段】本発明は、ICチップ4を上面に搭載したIC実装基板7と、気密封止された水晶片3と水晶パッケージとからなる水晶振動子2と、を積層・接合して構成した表面実装用水晶振動子1であって、該IC実装基板7の水晶振動子接続端子9aと水晶振動子端子9bとを、前記IC実装基板7の長辺側または短辺側の片側の縁部に寄せて設け、前記水晶振動子接続端子9aと前記水晶振動子端子9bとを導電体6a、例えばコアなし半田ボールまたは異方性導電シート、により接続したことを特徴とする表面実装用水晶発振器に関する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、ICチップ4を上面に搭載したIC実装基板7と、気密封止された水晶片3と水晶パッケージとからなる水晶振動子2と、を積層・接合して構成した表面実装用水晶振動子1であって、該IC実装基板7の水晶振動子接続端子9aと水晶振動子端子9bとを、前記IC実装基板7の長辺側または短辺側の片側の縁部に寄せて設け、前記水晶振動子接続端子9aと前記水晶振動子端子9bとを導電体6a、例えばコアなし半田ボールまたは異方性導電シート、により接続したことを特徴とする表面実装用水晶発振器に関する。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面実装用水晶発振器に係り、とくに、IC実装基板に実装するICチップの搭載スペースを、水晶振動子接続端子と水晶振動子端子とをIC実装基板の長辺側または、短辺側の片側に寄せて接続することにより拡げ、より大きなICチップの搭載スペースを確保することを可能とした温度補償型水晶発振器(TCXO)に関する。
水晶振動子とICチップとを一体化させた水晶デバイスの代表的なものとして、水晶振動子と、この水晶振動子に用いる発振回路を集積したICチップとを一体化させた表面実装用水晶発振器がある。
表面実装用水晶発振器は、小型かつ軽量であることから、とくに携帯型の電子機器、例えば、携帯電話機において、周波数や時間の基準源として広く用いられている。
このような、表面実装用水晶発振器の代表的なものとして、図9に示すように、セラミック板2aの両主面に開口部を形成したセラミック板2b,2cを、それぞれ焼成・積層して凹部12a,12bを形成して、断面がH型のセラミックパッケージ2を構成する。そして、一方の凹部12aに、水晶片3を水晶保持端子3bに導電性接着剤3aにより接合してから金属リング13を介してリッド8により密閉封入し、また、他方の凹部12bに、IC実装基板7にIC実装用バンプ5と異方性導電樹脂14によりICチップ4を固定し、接合端子15a,15bにより水晶振動子に接合してから、凹部内に格納してH型の表面実装用水晶発振器を構成する。そして、実装基板(図示せず)に、発振器実装端子を介して、水晶発振器を実装する(特許文献1)。
とくに、温度補償型水晶発振器(TCXO)は、その小型化が最近進んでおり、外形寸法が2.0mm×1.6mm×0.8mmのサイズまでの発振器が生産されているが、さらなる小型化が要求されており、現在、サイズが1.6mm×1.2mm×0.7mmのTCXOの開発が進められている。しかしながら、TCXOが小型化するに従い、その製造が困難になる反面、その価格は、昨今、下がらざるを得ない傾向にある。そのため、製造が簡単で、低価格、かつ、同一外形寸法であっても、ICチップの搭載スペースがより大きな小型化したTCXOの実現が渇望されている。
しかしながら、この種の従来の表面実装用水晶発振器では、セラミック板を複数枚(例えば3枚)焼成・積層してH型断面のパッケージを形成し、それぞれの凹部に水晶片とICチップを樹脂で覆ってから格納してから密閉封入していたが、セラミックパッケージが極めて高価であるため、水晶発振器がコスト高になるとともに、ICチップを樹脂で覆う際に、樹脂がパッケージの凹部からはみ出さないように注入することが非常に難しいため、その生産性が極めて低い等の問題点があった。
また、圧電発振器において、外部端子と接続端子を電気的に接続するための導電体として半田ボールを用い、発振回路基板に位置規制手段を設け、半田ボールと接続端子と外部端子に対して水平方向に正確に配置するものがあるが、ICチップの高さを位置決めの基準として利用するものではなく、そのためICチップの位置設定が不正確であった(特許文献2)。
そこで、上記した問題点を解決するため、ICチップを接合したIC実装基板と、気密封止された水晶片と水晶パッケージとからなる水晶振動子と、を積層して接合し、該IC実装基板、水晶振動子接続端子と水晶振動子端子を、IC実装基板の四隅部でコアなし半田ボール等の導電体により接続した発明がなされていた。
すなわち、特許文献3に記載の発明は、図10(a),(b)に示すように、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板からなるIC実装基板7の上面主面上にIC実装用バンプ(半田または金バンプ)5、あるいはフリップチップ・ボンディングにより実装されたICチップ4と、このICチップ4の上面主面上に、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板2a,2bからなり、かつ、その内部に水晶片3を水晶保持端子3bに導電性接着剤3aにより接合保持して構成した水晶パッケージ2(以下、“水晶振動子”という)を、コアなし半田ボール6aを介して、接着し、水晶パッケージ2の上部開口をコバールまたは水晶板からなるリッド8をシーム溶接等により、密封封入して、構成されていた。
そして、半田ボール6aがコアなしのため、接合の際、上から加熱押圧すると変形してしまうので、IC実装基板7にIC実装バンプ5を介して接合したICチップ4の垂直方向の高さhを位置決めの基準位置として用い、IC実装基板7の四隅部に設けた水晶振動子接続端子9aと水晶振動子2の底面の四隅部に設けた水晶振動子端子9bとをコアなし(内部にコア部分がない中実の)の半田ボール6a(導電体)を介在させ、半田ボール6aを加熱・溶融させて機械的・電気的に水晶振動子2とIC実装基板の7とに接続していた。
さらに、図10(b)に示したIC実装基板7の下面(底面)主面には、図11(b)に示すように、顧客の実装基板(図示せず)に発振器を実装するための発振器実装端子30(外部端子)(VDD:電源端子、GND:接地端子、OUT:発振出力端子、AFC:自動周波数制御端子)が設けられている。これらの発振器実装端子30は、とくに、IC実装基板7を貫通するビアホールに形成した貫通電極30aによりIC実装バンプ5のIC接続端子5aに接続されていた。
また、IC実装基板7の上面主面には、前述したように、半田ボール6aを用いて水晶振動子2とIC実装基板7とを接続するために、水晶振動子接続端子(GND,X1,X2端子)9aが設けられ、これらの水晶振動子接続端子9aはICチップ4をIC実装基板7に実装するためのIC接続端子5aに接続されていた。
また、図11(a)に示すように、ICチップ4をIC実装基板7に実装した状態では、水晶振動子接続端子9a(GND)はIC端子50(GND)に、X1端子9a(X1)は端子X1に、また、X2端子9a(X2)はX2端子にそれぞれ接続されていた。
しかしながら、特許文献3に示した従来例の表面実装用水晶発振器では、図11(a)に示すように、IC実装基板7の実装面の四隅部に4個の水晶振動子接続端子9a(X1,X2,GND)が形成されているため、これらの水晶振動子接続端子9aとICチップ4とが接触するおそれがあり、そのため、十分なICチップ4の搭載スペースを確保しにくい問題点があった。そのため、TCXOの外形寸法が接触を回避する分だけ大きくなり、小型化に適したTCXOを得ることが極めて困難であった。
上記した課題を解決するため、本発明の表面実装用水晶発振器は、ICチップを上面に搭載したIC実装基板と、気密封止された水晶片と水晶パッケージとからなる水晶振動子と、を積層・接合して表面実装用水晶振動子を構成し、該IC実装基板の水晶振動子接続端子と水晶振動子端子とを前記IC実装基板の長辺側または短辺側の片側の縁部に寄せて設け、前記水晶振動子接続端子と前記水晶振動子端子とを導電体により接続する。
また、本発明の表面実装用水晶発振器では、前記導電体が、コアなし半田ボールからなることを特徴とする。
ここで、前記コアなし半田ボールの直径が、50μmから300μmであることを特徴とする。
さらに、前記導電体が、異方性導電シートからなることを特徴とする。
また、前記異方性導電シートが、接着性を有し、または、前記異方性導電シートが、接着性を有しないことを特徴とする。
また、本発明の表面実装用水晶発振器では、前記ICチップが、金バンプにより前記IC実装基板に接合されていることを特徴とする。
また、前記ICチップが、半田バンプにより前記IC実装基板に接合されていることを特徴とする。
さらに、前記ICチップと前記IC実装基板との接合部を絶縁性のエポキシ系接着剤で保護したことを特徴とする。
またさらに、前記IC実装基板と前記ICチップの間に絶縁性のエポキシ系接着剤を充填したことを特徴とする。
また、本発明の表面実装用水晶発振器では、前記IC実装基板の内部にGND層を埋設して形成したことを特徴とする。
ここで、前記IC実装基板の内部に前記IC実装基板に形成した配線の下に対応するようにGND層を埋設して形成したことを特徴とする。
またさらに、前記IC実装基板の内部にGND層を埋設して形成して、該GND層が四隅の水晶接続用端子を除き全面に形成したことを特徴とする。
さらに、前記表面実装用水晶発振器が、温度補償型水晶発振器であることを特徴とする。
ここで、前記ICチップが、温度補償電圧を発生させる温度センサ回路と、該温度センサ回路の出力を用いて温度補償電圧を発生させる温度補償回路と、温度補償量を決定するための不揮発性メモリと、水晶発振回路と、該水晶発振回路が出力するアナログ信号を出力するためのバッファ回路と、を格納していることを特徴とする。
IC実装基板の水晶振動子接続端子と水晶振動子端子とを、IC実装基板の長辺側または短辺側の片側に寄せて配置し、これらの両端子を導電体、例えば、コアなし半田ボール、または異方性導電シートで、電気的・機械的に接続したので、ICチップの搭載スペースが拡がり、ICチップが両端子と接触しなくなり、ICチップの搭載スペースが大となるので、同一外形寸法の水晶発振器でも、従来例に比べてより大きなICチップの搭載が可能となる。
以下、本発明の表面実装用水晶発振器の実施例を添付した図面に基づいて説明する。
実施例1
実施例1は、IC実装基板と水晶振動子を接続する導電体に、コアなし半田ボールを用いたものである。
実施例1は、IC実装基板と水晶振動子を接続する導電体に、コアなし半田ボールを用いたものである。
すなわち、図1(a),(b),(c)に示すように、本発明の表面実装用水晶発振器の実施例1の温度補償型水晶発振器は、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板からなるIC実装基板7の上面主面上にIC実装用バンプ(半田または金バンプ)5、あるいはフリップチップ・ボンディング、により実装されたICチップ4と、このICチップ4の上面主面上に、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板2a,2bからなり、かつ、その内部に水晶片3を水晶保持端子3bに導電性接着剤3aにより接合保持して構成した水晶パッケージ2(以下、“水晶振動子”という)を半田ボール6aを介して接着し、水晶パッケージ2の上部開口をコバールまたは水晶板からなるリッド8をシーム溶接等により、密封封入して、構成されている。
ここで、本発明の実施例1の温度補償型水晶発振器では、複数個の、例えば3個の水晶振動子接続端子9aを前述した他の従来例のように、IC実装基板7の四隅に設けるのではなく、図1(a)に点線で示すように、IC実装基板7の長辺の片側に寄せて直列に設け、これらの水晶振動子接続端子9aを3個のコアなし半田ボール6aを介して、水晶振動子端子9bに電気的に接続させる。これにより、IC実装基板7の上面におけるICチップ4の搭載スペースが拡がり、同一の外形寸法をもつ水晶発振器であっても、より大きなICチップ4の搭載が可能となり、小型化したTOXOが得られる。なお、複数の水晶振動子接続端子9aをIC実装基板7の長辺方向ではなく、この長辺に直角な短辺方向に直列に配置してもよい。
なお、IC実装基板7の上面主面にIC実装バンプ5またはフリップチップ・ボンディングにより実装されたICチップ4の下面主面と該上面主面との間に、熱応力による接続端子のクラック防止のため絶縁性のエポキシ樹脂を充填し、また、ICチップ4の接合部4aを絶縁性のエポキシ樹脂を介して水晶パッケージ2と接合してもよい。
そして、半田ボール6aがコアなしのため水晶振動子2とIC実装基板7との接合の際、上から加熱押圧すると変形してしまうので、IC実装基板7にIC実装バンプ5を介して接合したICチップ4の垂直方向の高さhを位置決めの基準位置として用い、IC実装基板7の水晶振動子接続端子9aと水晶振動子2の底面に設けた水晶振動子端子9bとをコアなし(内部にコア部分がない中実の)の半田ボール6a(導電体)を介在させ、半田ボール6aを加熱・溶融させて、機械的・電気的に、水晶振動子2とIC実装基板の7とに接続する。ここで、接続後、塵埃の侵入を防止するため、コアなし半田ボール6aの周囲を樹脂封止してもよい。
ここで、コアなし半田ボール6aを直接IC実装基板7の上面に設けた水晶振動子接続端子9a上に載置してもよいが、予めIC実装基板7上に半田を印刷した後、溶融してコアなし半田ボール6aを個片またはウエハレベルで形成してもよい。あるいは、予め水晶振動子端子9b上に半田を印刷した後、溶融してコアなし半田ボール6aを個片またはウエハレベルで形成してもよい。
とくに、本実施例1で、コアなし半田ボール(例えば、鉛フリー半田ボール)を水晶振動子とIC実装基板の接続に用いることにより、例えば、銅コアボールにSnAgメッキしたコアありボールに比べて廉価な導電体としての半田ボールが得られるようになる。
ここで、できるだけ、水晶発振器の低背化をはかるため、接続に用いる半田ボール6aの直径は、50μm〜300μmの範囲内とする。
さらに、IC実装基板7の下面(底面)主面7aには、図2に示すように、顧客の実装基板(図示せず)に発振器を実装するための発振器実装端子30(外部端子)(VDD:電源端子、GND:接地端子、OUT:発振出力端子、AFC:自動周波数制御端子)が設けられている。これらの発振器実装端子30は、とくに、図1(a)及び図3に詳細に示すように、IC実装基板7を貫通するビアホールに形成した貫通電極30aによりIC実装バンプ5のIC接続端子5aに接続されている。
また、IC実装基板7の上面主面には、図3に示すように、半田ボール6aを用いて水晶振動子2とIC実装基板7とを接続するために、水晶振動子接続端子(GND,XT,XTB端子)9aが設けられ、これらの水晶振動子接続端子9aは、ICチップ4をIC実装基板7に実装するためのIC接続端子5aに接続されている。
また、図3に詳しく示すように、ICチップ4をIC実装基板7に6個のIC実装用バンプ5で実装した状態では、水晶振動子接続端子9a(GND)はIC接続端子5a(GND)に、水晶振動子接続端子9a(XT)はIC接続端子5a(XT)に、また、水晶振動子接続端子9a(XTB)はIC接続端子5a(XTB)にそれぞれ接続されている。
また、図4に示すように、水晶振動子2の底面部の長辺側の片側には、直列に、例えば、3個の水晶振動子端子9b(XT,XTB,GND)が設けられ、IC実装基板7に配置されたコアなし半田ボール6aと電気的・機械的に接続されている。
さらに、図5に示すように、本発明の表面実装用水晶発振器の実施例1である温度補償型水晶発振器の温度補償回路は、温度補償電圧を発生させる温度センサ回路20と、温度センサ回路20の出力を用いて温度補償電圧を発生させる温度補償回路21と、温度補償量を決定するための不揮発性メモリ25と、水晶発振回路23と、水晶発振回路23に接続された自動周波数制御入力調整回路26と、定電圧回路27と、水晶発振回路23が出力するアナログ信号を出力するための出力バッファ回路24と、から構成されている。
ここで、この温度補償回路の作用を詳述すると、温度センサ回路20は、温度変化に対し出力が1次関数的に変化する電圧を発生し、温度補償回路21は、温度センサ回路20の出力電圧から水晶振動子2の周波数温度変化分を補償するための電圧を発生する。不揮発性メモリ25は、温度補償に用いるデータを格納し、自動周波数制御入力調整回路26は、AFC入力電圧に対する電圧利得を調整し、AFC入力電圧による周波数可変幅を調整する。また、水晶発振回路23は、ICチップ4の外部に接続された水晶振動子2と内蔵した増幅器、可変容量素子により電圧制御水晶発振器を構成している。さらに、定電圧回路27は、DC電源電圧から温度や電源電圧に依存しないICチップ内部で使用する電圧を発生し、出力バッファ回路24は、水晶発振回路の出力をバッファし、発振出力として出力する。
また、図1(b)に示すように、IC実装基板7の内部に、GND層(ベタアース)7bを、あるいはIC実装基板7の配線の下に、GND層7bを、GND層7bの最大外形寸法が水晶振動子接続端子9a及びICチップ4の配線パターンの外枠寸法よりも大きくなるように埋設して形成して、顧客の実装基板に本発明の表面実装用水晶発振器1を実装した際に、水晶発振器の発振周波数が変動しないようにする。
このようにして、IC実装基板7の配線パターン及びIC実装電極の下にGND層を形成したので、携帯電話などの実装基板に本発明の表面実装用水晶発振器1を実装した場合、水晶振動子接続端子9a及び水晶振動子端子9bとICチップ4の配線パターンと実装基板間の容量が変化して発振周波数が変化することが回避される。
このように、本発明の表面実装用水晶発振器1の実施例1である温度補償型水晶発振器では、コアあり半田ボールと比較して廉価なコアなし半田ボール6aにより、IC実装基板7に実装したICチップ4の高さを位置決めの基準として用いて、IC実装基板7の水晶振動子接続端子9aと水晶振動子端子9bを接続したので、正確、廉価かつ高生産性で、水晶発振器を、個片またはウエハレベルで、製造することができるようになるとともに、複数の水晶振動子接続端子9aをIC実装基板7の長辺方向または短辺方向の片側に寄せて配置したので、IC実装基板7の上面のICチップ4の実装スペースが拡がり、同一外形寸法の水晶発振器であっても、従来例のものと比べて、より大きな外形寸法のICチップ4の搭載が可能となる。
実施例2
実施例2は、IC実装基板と水晶振動子を接続する導電体に異方性導電シートを用いたものである。
実施例2は、IC実装基板と水晶振動子を接続する導電体に異方性導電シートを用いたものである。
すなわち、図6に示すように、本発明の表面実装用水晶発振器の実施例2の温度補償型水晶発振器は、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板からなるIC実装基板7の上面主面上にIC実装用バンプ(半田または金バンプ)5、あるいはフリップチップ・ボンディングにより実装されたICチップ4と、このICチップ4の上面主面上に、セラミックまたは水晶板2a,2bからなり、かつ、その内部に水晶片3を水晶保持端子3bに導電性接着剤3aにより接合保持して構成した水晶パッケージ2(水晶振動子という)を接着し、水晶パッケージ2の上部開口をコバールまたは水晶板からなるリッド8を溶接などにより、密封封入して、構成されている。
IC実装基板7の上面主面にIC端子5a及びIC電極パッド5bを介してIC実装バンプ5またはフリップチップ・ボンディングにより実装されたICチップ4の下面主面と該上面主面との間に、絶縁性のエポキシ樹脂11を充填してもよい。
そして、IC実装基板7にIC実装バンプ5を介して接合されたICチップ4の垂直方向の高さhを位置決めの基準として用い、IC実装基板7の水晶振動子接続端子9aと水晶振動子2の底面に設けた水晶振動子の端子9bに導電体である環状(枠型の)異方性導電シート6bを、例えば3個、介在させて接続し、ICチップ4と水晶振動子2を接着剤4aで固定する。
この異方性導電シート6bは、シートの面方向に絶縁性を保持し、その厚み方向に導通性をもち、厚み方向に挟んで加圧することにより、電気的に水晶振動子接続端子9aと水晶振動子の端子9bとが接続される。
しかし、加圧により異方性導電シート6bが厚み方向に変形するので、実施例1と同様にICチップ4の垂直方向の高さhを位置決めの基準位置として用いる。
ここで、異方性導電シート6aとしては、例えば、厚みが、30μm、導電粒子として粒子径が2μmのニッケル粒子をバインダー中に含有させたもの(接着力がある)、または、カーボン系導電繊維を絶縁性シリコーンの厚さ方向に高密度に配向した異方性導電シート(接着力なし)であって、シートの厚さが、例えば、200μm、導通繊維径が30μmのもの(例えば、信越ポリマー社・MAFタイプ)が用いられる。この異方性導電シート6bは、個片の水晶発振器のIC実装基板7の上面に環状に打ち抜いたものを個々に貼りつけてもよいし、あるいはウエハレベルで水晶発振器を製造する際、無駄を省くため、ウエハ上にテープ状の異方性導電シートを十文字に貼りつけた後、個片に分割してもよい。
また、実施例1と同様に、IC実装基板7の内部にGND層を埋設して形成してもよい。
実施例3
実施例3は、水晶振動子接続基板と水晶振動子とを市販の接着力のある、または接着力のない導電体としての異方性導電シートで接続した温度補償型水晶発振器の実施例に関する。
実施例3は、水晶振動子接続基板と水晶振動子とを市販の接着力のある、または接着力のない導電体としての異方性導電シートで接続した温度補償型水晶発振器の実施例に関する。
この実施例3の接着力のある異方性導電シート6cを用いた水晶発振器では、図7に示すように、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板からなる水晶振動子接続基板29の水晶接続用端子9aに接続用半田バンプ28を形成する。ICチップ4の上面主面上にIC接続端子5a及びIC電極パッド5bを介してIC実装用バンプ(半田または金)5を載置し、セラミックまたは水晶板あるいはガラス板からなり、内部に水晶片3を載置した水晶パッケージ2a,2bからなる水晶振動子2の底面に電極パッド5aを介して接続する。次に、例えば、3個の水晶振動子接続端子9bと環状(枠型)異方性導電シート6cを載置後に水晶振動子接続端子9aを対向させて重ね、加圧加熱して接続する。この時、補強のためICチップ4を接着剤4aで固定してもよい。
また、実施例1と同様に水晶振動子接続基板29の内部にGND層を埋設して形成してもよい。
実施例4
前述した実施例3の接着力のある異方性導電シートでは、異方性導電シート6cを加圧して、バインダー中の導電粒子同士を接触させて接続用半田バンプ28と水晶接続端子9bを導通させる。そのとき、バインダーを加熱することにより水晶振動子2と水晶振動子接続基板29を接着できる。
前述した実施例3の接着力のある異方性導電シートでは、異方性導電シート6cを加圧して、バインダー中の導電粒子同士を接触させて接続用半田バンプ28と水晶接続端子9bを導通させる。そのとき、バインダーを加熱することにより水晶振動子2と水晶振動子接続基板29を接着できる。
これに対して、実施例4の接着力がない異方性導電シートを用いた水晶発振器では、図8に示すように、水晶振動子接続端子9aに接続用半田バンプ28(図7参照)を形成することなく、異方性導電シートを加圧することで水晶接続端子9bと導通できる。そのとき、位置決めと機械的な強度を保つため、ICチップ4と水晶振動子接続基板29の間に接着剤4aを塗布、加熱することで両方を固定する。ここで、上記した接着剤4aとしては、温度を付加して接着する絶縁性のあるエポキシ系接着剤が好適である。
1 温度補償型水晶発振器(表面実装用水晶発振器)
2 水晶パッケージ(水晶振動子)
2a,2b,2c セラミック板
3 水晶片
3a 導電性接着剤
4 ICチップ
5 IC実装用バンプ
5a IC接続端子
5b IC電極パッド
6a コアなし半田ボール
6b,6c 異方性導電シート
7 IC実装基板
7a IC実装基板底面
7b GND層
8 リッド
9a 水晶振動子接続端子
9b 水晶振動子端子
20 温度センサ回路
21 温度補償回路
23 水晶発振回路
24 出力バッファ回路
25 不揮発性メモリ
26 自動周波数制御入力調整回路(AFC)
27 定電圧回路
30 発振器実装端子
50 IC端子
2 水晶パッケージ(水晶振動子)
2a,2b,2c セラミック板
3 水晶片
3a 導電性接着剤
4 ICチップ
5 IC実装用バンプ
5a IC接続端子
5b IC電極パッド
6a コアなし半田ボール
6b,6c 異方性導電シート
7 IC実装基板
7a IC実装基板底面
7b GND層
8 リッド
9a 水晶振動子接続端子
9b 水晶振動子端子
20 温度センサ回路
21 温度補償回路
23 水晶発振回路
24 出力バッファ回路
25 不揮発性メモリ
26 自動周波数制御入力調整回路(AFC)
27 定電圧回路
30 発振器実装端子
50 IC端子
Claims (15)
- ICチップを上面に搭載したIC実装基板と、気密封止された水晶片と水晶パッケージとからなる水晶振動子と、を積層・接合して構成した表面実装用水晶振動子において、該IC実装基板の水晶振動子接続端子と水晶振動子端子とを前記IC実装基板の長辺側または短辺側の片側の縁部に寄せて設け、前記水晶振動子接続端子と前記水晶振動子端子とを導電体により接続したことを特徴とする表面実装用水晶発振器。
- 前記導電体が、コアなし半田ボールからなることを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記コアなし半田ボールの直径が、50μmから300μmであることを特徴とする請求項2に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記導電体が、異方性導電シートからなることを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記異方性導電シートが、接着性を有することを特徴とする請求項4に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記異方性導電シートが、接着性を有しないことを特徴とする請求項4に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記ICチップが、金バンプにより前記IC実装基板に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記ICチップが、半田バンプにより前記IC実装基板に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記ICチップと前記IC実装基板との接合部を絶縁性のエポキシ系接着剤で保護したことを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記IC実装基板と前記ICチップの間に絶縁性のエポキシ系接着剤を充填したことを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記IC実装基板の内部にGND層を埋設して形成したことを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記IC実装基板の内部に前記IC実装基板に形成した配線の下に対応するようにGND層を埋設して形成したことを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記IC実装基板の内部にGND層を埋設して形成し、該GND層が四隅の水晶接続用端子を除き全面に形成したことを特徴とする請求項1に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記表面実装用水晶発振器が、温度補償型水晶発振器であることを特徴とする請求項1から13に記載の表面実装用水晶発振器。
- 前記ICチップが、温度補償電圧を発生させる温度センサ回路と、該温度センサ回路の出力を用いて温度補償電圧を発生させる温度補償回路と、温度補償量を決定するための不揮発性メモリと、水晶発振回路と、該水晶発振回路が出力するアナログ信号を出力するためのバッファ回路と、を格納していることを特徴とする請求項14に記載の温度補償型水晶発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012001775A JP2013143607A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 表面実装用水晶発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012001775A JP2013143607A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 表面実装用水晶発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013143607A true JP2013143607A (ja) | 2013-07-22 |
Family
ID=49039955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012001775A Pending JP2013143607A (ja) | 2012-01-10 | 2012-01-10 | 表面実装用水晶発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013143607A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016111380A (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 株式会社大真空 | 圧電発振器 |
WO2019160051A1 (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 株式会社村田製作所 | Icチップ及びそれを備えた電子装置 |
JP2020191574A (ja) * | 2019-05-23 | 2020-11-26 | セイコーエプソン株式会社 | 振動デバイス、電子機器および移動体 |
-
2012
- 2012-01-10 JP JP2012001775A patent/JP2013143607A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016111380A (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 株式会社大真空 | 圧電発振器 |
WO2019160051A1 (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 株式会社村田製作所 | Icチップ及びそれを備えた電子装置 |
JP2020191574A (ja) * | 2019-05-23 | 2020-11-26 | セイコーエプソン株式会社 | 振動デバイス、電子機器および移動体 |
JP7434724B2 (ja) | 2019-05-23 | 2024-02-21 | セイコーエプソン株式会社 | 振動デバイス、電子機器および移動体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2013207686A (ja) | 水晶発振器 | |
JP4545004B2 (ja) | 圧電発振器 | |
JP2010050778A (ja) | 圧電デバイス | |
JP2013098628A (ja) | 表面実装用水晶発振器 | |
JP2013143607A (ja) | 表面実装用水晶発振器 | |
JP2005244639A (ja) | 温度補償型水晶発振器 | |
JP5097929B2 (ja) | 電子部品の製造方法 | |
JP2005268257A (ja) | 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 | |
JP4578231B2 (ja) | 圧電発振器及びその製造方法 | |
JP2004260598A (ja) | 表面実装型温度補償水晶発振器 | |
JP2013197768A (ja) | 表面実装用水晶発振器及びその製造方法 | |
WO2022024880A1 (ja) | 圧電デバイス | |
JP4384567B2 (ja) | 温度補償型水晶発振器の製造方法 | |
JP2014057131A (ja) | 二段接合型水晶発振器 | |
JP4472445B2 (ja) | 圧電発振器の製造方法 | |
JP4113459B2 (ja) | 温度補償型水晶発振器の製造方法 | |
JP6391235B2 (ja) | 水晶デバイス | |
JP2006129303A (ja) | 圧電発振器の製造方法 | |
JP2004297209A (ja) | 表面実装型圧電発振器 | |
JP2006129187A (ja) | 水晶発振器および水晶発振器の製造方法 | |
KR100593908B1 (ko) | 수정발진기 | |
JP2013172356A (ja) | 表面実装型水晶発振器 | |
JP6098224B2 (ja) | 表面実装型圧電発振器 | |
JP2005210673A (ja) | 表面実装型水晶発振器 | |
JP2006101241A (ja) | 圧電発振器、及びその製造方法 |