JP2013189288A - エレベータの群管理制御システム - Google Patents

エレベータの群管理制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013189288A
JP2013189288A JP2012057134A JP2012057134A JP2013189288A JP 2013189288 A JP2013189288 A JP 2013189288A JP 2012057134 A JP2012057134 A JP 2012057134A JP 2012057134 A JP2012057134 A JP 2012057134A JP 2013189288 A JP2013189288 A JP 2013189288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bank
gate
user
unit
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012057134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5721269B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Manabe
嘉章 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Elevator Co Ltd filed Critical Toshiba Elevator Co Ltd
Priority to JP2012057134A priority Critical patent/JP5721269B2/ja
Publication of JP2013189288A publication Critical patent/JP2013189288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5721269B2 publication Critical patent/JP5721269B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】乗りかごのサービスエリアごとに区分されるバンクの乗り場への乗客の移動の効率を改善することで乗り遅れを防止する。
【解決手段】実施形態によれば、エレベータの群管理制御システムは、乗りかごのサービスエリア毎に区分したバンクを複数種類有するエレベータの利用者を、行先階情報を含む利用者情報を読み取ることで認証した場合に、この読み取った階床の乗り場呼びを行なって、読み取った行先階をサービスエリアとするバンクに最適な乗りかごを選定して乗り場呼びを割り当てる割当制御手段と、複数設けられて認証を行なった場合に開扉するゲートと、各バンクの各号機の利用需要と各バンクと各ゲートとの位置関係をもとに、各ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定するバンク決定部と、各ゲートの表示装置に対し、当該ゲートからの誘導先のバンクの識別情報を表示させるバンク表示制御部とをもつ。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、複数台のエレベータを有するエレベータの群管理制御システムに係り、特に各エレベータがサービスエリアの異なる各バンクに分けて群管理制御されたエレベータの群管理制御システムに関する。
従来、一般に事務所ビルにエレベータを設置する場合、使用用途、利用人数などビル内の交通需要、交通流(人の流れ)を計算し、エレベータの設置台数を決定する。特に、高階床ビルの場合、待ち時間を少なくするために、エレベータのサービスエリアを低層エリアと高層エリアを含む複数のエリアに分割した構成をとることが多い。
例えば、エレベータのA号機〜H号機のうちA号機〜D号機を、40階建てのビルにおける1F〜20Fまでをサービスエリアとする第1のバンクに区分し、かつ、E号機〜H号機を、1F及び21F〜40Fまでをサービスエリアとする第2のバンクに区分して、各バンクに属する各号機の群管理制御を行ない、A号機〜D号機のエレベータは1F〜20Fまでのエリアに応答し、E号機〜H号機のエレベータは、1F及び21F〜40Fまでのエリアに応答するといったものである。
また、このようなエレベータのうち、乗り場(ホール)への入場の許可の対象となる利用者を、エレベータ設置ビル内の関係者など、特定の利用者にのみに制限するために、認証装置を備えたゲートをビルの入り口とエレベータの各バンクの乗り場との間に設置して、この認証装置により利用者の認証を行なった際にゲートを開扉して、当該認証を受けた利用者のみがエレベータの乗り場へ入場できるようにしたものがある。
特開2007−320758号公報
上述したような、認証装置やゲートを設置したエレベータにおいて、複数のバンクに共通してゲートが設置されている、つまり、各バンクに対応する乗り場同士が連なっており、利用者がゲートを通行したのちに各バンクの乗り場のいずれへも移動可能であるエレベータがある。
このようなエレベータにおいて、認証とともに群管理制御による乗りかごの割り当てを行なう場合には、認証を受けた利用者が通行したゲートの位置と、当該利用者の行先階に対応するバンクの乗り場の位置との関係によっては、複数の利用者同士の動線(traffic line)の交差の頻度が著しく高くなる原因となり、また、認証を経て利用者が通行したゲートの位置から群管理制御により割り当てられた乗りかごの乗り場までの当該利用者の移動距離が著しく長くなる原因ともなり、これらの原因により、割り当てられた乗りかごへの利用者の乗り遅れが生ずるおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、乗りかごのサービスエリアごとに区分されるバンクの乗り場への乗客の移動の効率を改善することで乗り遅れを防止することが可能になるエレベータの群管理制御システムを提供することにある。
実施形態によれば、エレベータの群管理制御システムは、複数の乗りかごでなる、サービスエリア毎に区分したグループであるバンクを複数種類有し、各バンクに属する乗りかごに対する群管理制御を行なうエレベータの利用者を、エレベータ利用者が所持する通信機器に記憶されて当該利用者固有の行先階情報を含む利用者情報の読み取りに応じて認証する認証装置と、認証装置により認証を行なった場合に、当該認証のために利用者情報を読み取った階床の乗り場呼びを行なって、読み取った行先階情報で示される行先階をサービスエリアとするバンクに属する乗りかごの中から最適な乗りかごを選定して乗り場呼びを割り当てる割当制御手段とをもつ。
また、このエレベータの群管理制御システムは、複数設けられ、認証装置により認証を行なった場合に開扉して各バンクのそれぞれの乗り場への利用者の入場を可能にするゲートと、各バンクの各号機の利用需要、および複数のバンクのそれぞれと複数のゲートのそれぞれとの位置関係をもとに、複数のゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定するバンク決定部と、複数のゲートのそれぞれに対応して設けられる表示装置と、表示装置に対し、当該表示装置が設けられるゲートについてバンク決定部により決定したバンクの識別情報を表示させるバンク表示制御部とをもつ。
第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの全体構成の一例を示すブロック図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムのバンク識別名、号機名およびサービスエリアとの関係を表形式で示す図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの割当表示装置による表示例を示す図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの各種機器の配置形態の概要の一例を示す上面図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムのバンク識別名および当該バンク識別名を表示するゲート識別名との対応関係の一例を表形式で示す図。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる認証処理および運転制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの分担バンク表示装置による表示例を示す図。 第2の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図。 第2の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図。 第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 第4の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図。 第4の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャート。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。本実施形態では、サービスエリアの異なる各バンクに分けて群管理制御されたエレベータにおいて、群管理制御により割り当てられた乗りかごへの乗客への乗り遅れを防止するために、複数のエレベータ利用者同士の同じタイミングでの動線の交差の程度を低減し、また、割り当てられた乗りかごまでのエレベータ利用者の移動距離が著しく長くならないようにすることを特徴とする。
図1は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
ここでは、1F〜20Fの階床を有するエレベータ設置ビルに16台の号機を設け、これら複数台の号機の運転が群管理制御された場合を想定して説明する。なお、ここで言う「号機」とは、基本的には乗りかごのことを示す。
各階の各バンクの乗り場には、ホール呼び登録ボタン20が設けられる。各階の乗り場において、このホール呼び登録ボタン20を押下すると、各号機の中の最適な号機が群管理制御により割り当てられて、押下されたホール呼び登録ボタン20が設けられる乗り場に応答する。なお、各階の各バンクの乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によって登録された呼びのことを「ホール呼び」と言う。これに対し、乗りかご内の行先階指定ボタンの操作により登録された呼びのことを「かご呼び」と言う。
図2は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムのバンク識別名、号機名およびサービスエリアとの関係を表形式で示す図である。
本実施形態では、各号機をサービスエリア、つまりかご呼びに対する応答が可能な階床ごとに4つのバンクに区分している。これらのバンクのうち、第1のバンクであるバンクaには、図2に示すように、基準階である1Fと基準階以外の2F〜5Fとをサービスエリアとする4台の号機であるA号機、B号機、C号機、D号機が属する。本実施形態では、ビルへ入館したエレベータ利用者は、当該ビル内の基準階から乗りかごに乗車するものとする。
第1のバンクであるバンクaに属する各号機は、6Fより上の階には応答不可である。また、バンクaのサービスエリアである1Fと2F〜5Fとにおけるバンクaの乗り場には、ホール呼び登録ボタン20が少なくとも1つ設置される。
第2のバンクであるバンクbには、図2に示すように、基準階である1Fと基準階以外の6F〜10Fとをサービスエリアとする4台の号機であるE号機、F号機、G号機、H号機が属する。このバンクbに属する各号機は、2F〜5Fには応答不可であり、11Fより上の階にも応答不可である。また、バンクbのサービスエリアである1Fと6F〜10Fとにおけるバンクbの乗り場には、ホール呼び登録ボタン20が少なくとも1つ設置される。
第3のバンクであるバンクcには、図2に示すように、基準階である1Fと基準階以外の11F〜15Fとをサービスエリアとする4台の号機であるI号機、J号機、K号機、L号機が属する。このバンクcに属する各号機は、2F〜10Fには応答不可であり、16Fより上の階にも応答不可である。また、バンクcのサービスエリアである1Fと11F〜15Fとにおけるバンクcの乗り場には、ホール呼び登録ボタン20が少なくとも1つ設置される。
第4のバンクであるバンクdには、図2に示すように、基準階である1Fと基準階以外の16F〜20Fとをサービスエリアとする4台の号機であるM号機、N号機、O号機、P号機が属する。このバンクdに属する各号機は、2F〜15Fには応答不可である。また、バンクdのサービスエリアである1Fと16F〜20Fとにおけるバンクdの乗り場には、ホール呼び登録ボタン20が少なくとも1つ設置される。
ここでは、各バンクの間では、基準階以外のサービスエリアが重複していない場合について説明したが、これに限らず、各バンクの間で基準階以外のサービスエリアの一部が重複していてもよい。
図1に示すように、A号機、B号機、C号機、D号機に対応して、A号機かご制御装置21a,B号機かご制御装置21b,C号機かご制御装置21c,D号機かご制御装置21dが設けられ、E号機、F号機、G号機、H号機に対応して、E号機かご制御装置21e,F号機かご制御装置21f,G号機かご制御装置21g,H号機かご制御装置21hが設けられる。
また、I号機、J号機、K号機、L号機に対応して、I号機かご制御装置21i,J号機かご制御装置21j,K号機かご制御装置21k,L号機かご制御装置21lが設けられ、M号機、N号機、O号機、O号機に対応して、M号機かご制御装置21m,N号機かご制御装置21n,O号機かご制御装置21o,P号機かご制御装置21pが設けられる。以下、必要に応じて、これらのかご制御装置を総称して、単にかご制御装置21と称する。各号機のかご制御装置21は、図示せぬ巻上機の駆動制御やドアの開閉制御などを含む号機単体での制御を行なう。
図1に示すように、エレベータの群管理制御システムには、各バンク内の号機の群管理制御を行なう群管理制御装置1が設けられる。なお、群管理制御装置1はコンピュータによって構成される。
また、このエレベータの群管理制御システムの設置ビルの基準階である1Fには、エレベータ利用者を認証する認証装置2、この認証装置2による認証を行なった際に開扉する複数のゲートG1,G2,G3,…が設けられる。
第1のゲートであるゲートG1には、読取装置3a、割当表示装置4a、分担バンク表示装置5aが設けられる。また、第2のゲートであるゲートG2には、読取装置3b、割当表示装置4b、分担バンク表示装置5aが設けられる。また、第3のゲートであるゲートG3には、読取装置3c、割当表示装置4c、分担バンク表示装置5cが設けられる。図1では3つのゲートを示しているが、複数であればこの数に限られない。
また、必要に応じて、それぞれの読取装置を単に読取装置3と称し、それぞれの割当表示装置を単に割当表示装置4と称し、それぞれの分担バンク表示装置を単に分担バンク表示装置5と称する。
認証装置2は、エレベータ利用者が携帯するICカードを介して、当該利用者のエレベータ利用にかかる個人認証を行なう。
また、読取装置3は、利用者のICカードのメモリチップに記憶される、当該ICカードを所持する利用者に固有の利用者情報を近距離無線通信により受信することで、この利用者情報を読み取って、認証装置2に出力する。この利用者情報は、利用者の所定の行先階の情報を含む。
また、ICカードの代わりに、利用者情報を記憶するメモリを備えたモバイル機器である携帯電話機を用いるようにしてもよい。このモバイル機器は、利用者が携帯可能で通信機能を有する機器であれば、例えばPDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)などであってもよい。
認証装置2は、読取装置3により読み取った利用者情報を当該読取装置3から入力した際に、内蔵するデータベースにアクセスし、このデータベースに記憶される利用者情報を読み出す。
認証装置2は、データベースに記憶される利用者情報と読み取った利用者情報とを照合し、データベースに記憶される利用者情報のいずれかと読み取った利用者情報とが一致する場合には、利用者の個人認証が成功したと判断して、読み取り元の読取装置3が設けられるゲートを開扉するとともに、当該ゲートの設置階床である1Fのホール呼びの信号を群管理制御装置1に出力する。これにより、利用者がホール呼び登録ボタン20を押下せずともホール呼びの登録を行なえる。
さらに、認証装置2は、照合対象の利用者情報に含まれる行先階の情報を読み出して群管理制御装置1に出力する。そして、群管理制御装置1は、この行先階がサービスエリアに含まれるバンクに属する号機のいずれかを群管理制御による割り当て号機として、読み取り元のゲートの設置階床に応答させる。
図3は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、群管理制御装置1は、装置全体の処理動作を司る制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19を有する。通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19は、マイクロプロセッサ上のソフトウェアにて実行される処理部であり、図1のように各部間で情報の授受が可能となっている。
これらのうち、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19は、従来技術に比した特徴的な機能を有する。
記憶装置12は、例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19による処理動作のためのプログラムを記憶する他、記憶領域として、需要データ記憶部12a、バンク情報記憶部12bを有する。
割り当て制御部15は、読取装置3による、利用者のICカードに記憶される利用者情報の読み取りにしたがって、基準階である1Fのホール呼びがなされた場合、このホール呼びに対し、読み取り済みの利用者情報に含まれる行先階をサービスエリアとするバンクの各号機の状態情報(かご位置、運転方向、戸開閉状態、各号機の行先階登録情報等)を各号機のかご制御装置21から取得し、この状態情報に基づいて、それぞれの評価値を算出し、評価値が最も良好な号機のかご制御装置21に対して通信インタフェース13を介して割当信号を出力する。なお、一般的に評価関数では、評価値の値が小さいほど評価が高く、その値が大きいほど評価が低いことを意味する。
また、割り当て制御部15は、この割当信号の出力先の号機の識別名、および当該識別名を利用者に知らせるためのメッセージを一定時間表示させるための表示指示信号を通信インタフェース13を介して認証装置2に出力する。認証装置2は、割り当て制御部15からの表示指示信号を入力すると、当該指示信号が示す号機が応答予定である旨を示すメッセージを、ホール呼び元の階床における、利用者情報の読み取り元の読取装置3が設けられるゲートの割当表示装置4に一定時間表示させる。
図4は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの割当表示装置による表示例を示す図である。
例えば、ホール呼び元の階床が1Fであって、このホール呼びにより割り当てられた号機がA号機である場合、この1Fに設置される各ゲートのうち、読み取りを行なった読取装置3が設けられるゲートの割当表示装置4には、図4に示すように、「A号機がまいります。バンクaへお進みください。」と表示され、利用者に対し、ホール呼び元の階床である1Fへ応答する号機、および、当該号機が属するバンクへの移動を促すメッセージを報知する。
また、登録制御部14は、各バンクに属する各号機の乗りかご内に設置された行先階指定ボタンの操作によって発生するかご呼びを記憶する。
本実施形態では、ゲートの認証装置2による認証を行なう際とは別に、各バンクの乗り場のホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びを登録できる。具体的には、バンクaのサービスエリアに属する2F〜5Fの各階、または基準階である1階におけるバンクaに属する各号機の乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びが登録されると、割り当て制御部15は、バンクaに属する4台の号機であるA〜D号機の中から評価値が最良の号機を選定し、この選定した号機のかご制御装置21に割当信号を出力する。
また、バンクbのサービスエリアに属する6F〜10Fの各階、または基準階である1階におけるバンクbに属する各号機の乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びが登録されると、割り当て制御部15は、バンクbに属する4台の号機であるE〜H号機中から評価値が最良の号機を選定し、この選定した号機のかご制御装置21に割当信号を出力する。
また、バンクcのサービスエリアに属する11F〜15Fの各階、または基準階である1階におけるバンクcに属する各号機の乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びが登録されると、割り当て制御部15は、バンクcに属する4台の号機であるI〜L号機中から評価値が最良の号機を選定し、この選定した号機のかご制御装置21に割当信号を出力する。
また、バンクdのサービスエリアに属する16F〜20Fの各階、または基準階である1階におけるバンクdに属する各号機の乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びが登録されると、割り当て制御部15は、バンクdに属する4台の号機であるM〜P号機中から評価値が最良の号機を選定し、この選定した号機のかご制御装置21に割当信号を出力する。
なお、エレベータ設置ビルへの来訪者など、特定の行先階のない利用者を認証装置2により認証する際は、この利用者が行先階情報を含まない来訪者用の利用者情報を含むICカードを携帯し、このICカードを基準階のいずれかのゲートの読取装置3に近接させて認証を行なう。この場合、基準階へのホール呼びの登録や割当表示装置4への表示は行わず、ゲートからセキュリティエリア内に入場した来訪者は、所望の行先階をサービスエリアとするバンクの乗り場のホール呼び登録ボタン20を押下してホール呼びを登録する。
需要統計処理部16は、前述のように、従来技術に比した特徴的な機能を有し、登録制御部14により、各号機について登録したかご呼びの数を過去一定期間内に集計し、この発生頻度を各バンクのそれぞれについて計算し、この計算結果を各バンクの利用需要データとして記憶装置12の需要データ記憶部12aに記憶する。
分担バンク決定部17は、前述のように、従来技術に比した特徴的な機能を有し、需要統計処理部16による計算結果をもとに、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定する。
ゲートからの利用者の誘導先のバンクとは、利用者が、自身の行先階と当該行先階をサービスエリアとするバンクとの関係を把握していることを前提として、割当信号の出力先への号機への利用者による乗り遅れを防止するために、このゲートからバンクまで移動する乗客の動線および他の乗客の同じタイミングの動線の交差ができるだけ発生しないようにするためのバンクである。
具体的には、分担バンク決定部17は、需要統計処理部16による計算結果で示されるかご呼びの発生の頻度が高い号機が属するバンクについては、このバンクを誘導先とするバンクとするゲートの数が多くなり、かつ、需要統計処理部16による計算結果で示されるかご呼びの発生の頻度が高い号機が属さないバンクについては、このバンクを誘導先とするバンクとするゲートの数が少なくなるように、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを決定する。
さらに、本実施形態では、分担バンク決定部17は、ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの決定にあたり、ゲートを起点として、複数の利用者同士の同じタイミングでの動線の交差の程度を軽減し、各バンクのうち利用者の行先階をサービスエリアに含むバンクまでの当該利用者の移動距離が著しく長くならないように、各ゲートの設置箇所と各バンクの乗り場との位置関係を考慮し、分担バンク決定部17による決定結果で示される、各ゲートと、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクとの間の距離が著しく長くならないようにする。
分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名を該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。これにより、利用者は、各ゲートのうち、自身が認識している行先階をサービスエリアとするバンクへの移動のために通行するゲートを容易に把握できる。よって、各利用者が、この分担バンク表示装置5にしたがってゲートからの入場を行なえば、複数の利用者同士の同じタイミングでの動線の交差の発生を軽減できる。
また、需要統計処理部16は、各号機について登録したかご呼びの発生頻度を、所定時間が経過するごとに再計算する。この再計算に伴い、分担バンク決定部17は、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを再度決定し、この決定により、分担バンク表示制御部18による新たな表示制御がなされる。
図5は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの各種機器の配置形態の概要の一例を示す上面図である。
図5では、基準階である1Fにおける、各バンクに属する各号機の配置、および各ゲートの配置形態の一例を示している。
また、本実施形態における、ビル入り口から入った先の1Fのエリアは、認証装置2による認証を経ることなく利用者30が通行可能なフリーエリアと、認証装置2による認証を経てゲートを通行することで利用者30が通行可能なセキュリティエリアとに区分される。各バンクは、このセキュリティエリア内に位置する。
図5に示すように、セキュリティエリアは、壁面および複数のゲートで囲まれている。各ゲートは、バンクa,バンクbに近い、直線状に並んだ第1のグループと、バンクc,バンクdに近い、直線状に並んだ第2のグループとに区分される。
ゲートは、認証装置2による認証を行なっていない状態では閉じられており、認証装置2による認証を行なった場合に開扉する。利用者は、この開扉したゲートを通行することにより、フリーエリアからセキュリティエリアに入場することができる。
次に、セキュリティエリア内における各バンクに対応する乗り場の配置について説明する。また、このセキュリティエリアは一様のエリアであり、このエリア内では、通行したゲートの位置に関わらず、各バンクに対応する乗り場の間を利用者が行き来可能となっている。
また、本実施形態では、セキュリティエリア内におけるバンクaとバンクcとは、バンクaのA号機、B号機、バンクcのI号機、J号機の順で直線状に並び、かつ、バンクaのC号機、D号機、バンクcのK号機、L号機の順で直線状に並ぶ形態で隣接し、バンクaの乗り場とバンクcの乗り場とは利用者が直接行き来可能に隣接している。
また、バンクbとバンクdとは、バンクbのE号機、F号機、バンクdのM号機、N号機の順で一列に並び、かつ、バンクbのG号機、H号機、バンクdのO号機、P号機の順で一列に並ぶ形態で隣接し、バンクbの乗り場とバンクdの乗り場とが利用者が直接行き来可能に隣接している。
次に、各バンクにおける各号機の配置について説明する。本実施形態では、バンクaにおいては、前述のように、A号機とB号機とが併設され、また、C号機とD号機とが併設され、A号機の図示しないホールドアとC号機のホールドアとがバンクaの乗り場を介して対向し、B号機のホールドアとD号機のホールドアとがバンクaの乗り場を介して対向する。
また、バンクbにおいては、前述のように、E号機とF号機とが併設され、また、G号機とH号機とが併設され、E号機のホールドアとG号機のホールドアとがバンクbの乗り場を介して対向し、F号機のホールドアとH号機のホールドアとがバンクbの乗り場を介して対向する。
また、バンクaとバンクbとは、C号機のホールドアからみた乗りかごの背面がE号機のホールドアからみた乗りかごの背面と隣接し、かつD号機のホールドアからみた乗りかごの背面がF号機のホールドアからみた乗りかごの背面と隣接し、バンクaの乗り場とバンクbの乗り場との一方から他方は利用者が視認できないようになっている。
同様に、本実施形態では、バンクcにおいて、I号機とJ号機とが併設され、また、K号機とL号機とが併設され、I号機のホールドアとK号機のホールドアとがバンクcのホールを介して対向し、J号機のホールドアとL号機のホールドアとがバンクcのホールを介して対向する。
また、バンクdにおいて、M号機とN号機とが併設され、また、O号機とP号機とが併設され、M号機のホールドアとO号機のホールドアとがバンクdの乗り場を介して対向し、N号機のホールドアとP号機のホールドアとがバンクdの乗り場を介して対向する。
また、バンクcとバンクdとは、K号機のホールドアからみた乗りかごの背面がM号機のホールドアからみた乗りかごの背面と隣接し、かつL号機のホールドアからみた乗りかごの背面がN号機のホールドアからみた乗りかごの背面とが隣接し、バンクcの乗り場とバンクdの乗り場との一方から他方を利用者が視認できないようになっている。
図5に示した形態では、各バンクの各号機は、直線状に並べられたゲートに挟まれ、かつこれらのゲートと壁面とに囲まれた形態となっているが、これに限らず、例えば、円状に並べられたゲートに囲まれる形態であってもよい。
また、本実施形態では、フリーエリア、つまりビル入口と各ゲートとの間における、利用者によりゲートの全てが一様に視認できない場所にゲート分担状況表示装置6が設けられる。このゲート分担状況表示装置6は、当該ゲート分担状況表示装置6からの誘導先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を表示する。これにより、利用者は、自身が認識している行先階をサービスエリアとするバンクを誘導先とするゲートの設置箇所を容易に把握できる。
具体的には、ゲート分担状況表示装置6は、例えば、図5に示すように、左半分の表示領域には、ビル入口からみたゲート分担状況表示装置6の設置位置から左方向の通路の先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先がバンクaまたはバンクbであることの状況を表示するために、バンクaおよびバンクbの識別名、およびビル入口からみたゲート分担状況表示装置6の設置箇所からの左方向への誘導表示を行なう。
また、ゲート分担状況表示装置6は、例えば、図5に示すように、右半分の表示領域には、ビル入口からみたゲート分担状況表示装置6の設置位置から右方向の通路の先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先がバンクcまたはバンクdであることの状況を表示するために、バンクcおよびバンクcの識別名、およびビル入口からみたゲート分担状況表示装置6の設置箇所からの右方向への誘導表示を行なう。
これにより、ゲート分担状況表示装置6の設置箇所からバンクa,バンクbへの誘導表示を行なうゲートへの利用者の誘導、および当該ゲート分担状況表示装置6の設置箇所からバンクc,バンクdへの誘導表示を行なうゲートへの利用者の誘導のための表示がなされる。
次に、図1に示した構成のエレベータの群管理制御システムの動作について説明する。図6は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
そして、分担バンク決定部17は、各ゲートと各バンクとの位置関係を示す位置情報を記憶装置12から読み出す(ステップS2)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
そして、分担バンク決定部17により各ゲートのうち、前述した誘導先とするバンクが決定していないゲートがある場合には(ステップS5のNO)、S3に戻る。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
図7は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムのバンク識別名および当該バンク識別名を表示するゲート識別名との対応関係の一例を表形式で示す図である。
この対応関係の情報は、記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶される情報である。この例では、ゲートG1,G2,…,G6については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクaであり、ゲートG7,G8,…,G15については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクbであることを示している。
これらゲートG1,G2,…,G15は、図5に示した、バンクa,バンクbに近い、直線状に並んだ第1のグループを指す。
また、ゲートG16,G17,…,G23については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクcであり、ゲートG24,G25,…,G30については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクdであることを示している。
これらゲートG16,G17,…,G30は、図5に示した、バンクc,バンクdに近い、直線状に並んだ第2のグループを指す。
図8は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの分担バンク表示装置による表示例を示す図である。
バンク識別名および当該バンク識別名を表示するゲート識別名との対応関係が図7に示す関係にある場合、ゲートG1,G2,…,G6の分担バンク表示装置5には、図8に示すように、「バンクa(A,B,C,D号機、サービスエリア1〜5F)へは、このゲートからご入場ください」とのメッセージが表示され、行先階がバンクaのサービスエリアに含まれる利用者に対し、このバンクaの乗り場へ入場するための、ゲートG1,G2,…,G6の何れかの通行を促す。また、他のバンク、例えばバンクbについては、ゲートG7,G8,…,G15の分担バンク表示装置5には、「バンクb(E,F,G,H号機、サービスエリア1,6〜10F)へは、このゲートからご入場ください」とのメッセージが表示され、行先階がバンクbのサービスエリアに含まれる利用者に対し、このバンクbの乗り場へ入場するための、ゲートG7,G8,…,G15の何れかの通行を促す。
また、分担状況表示制御部19は、図5に示した各ゲートの設置位置、および、分担バンク決定部17により決定された、これらゲートの分担バンク表示装置5に表示されるバンクの識別名、および、図5に同じく示したゲート分担状況表示装置6の設置位置との関係をもとに、ゲート分担状況表示装置6に対し、ゲート分担状況表示装置6からの移動先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を表示する(ステップS6)。
基準階のフリーエリアに入場して、ゲートの設置箇所に向かっているエレベータ利用者は、ゲート分担状況表示装置6の表示を参照する事で、ゲート分担状況表示装置6からの移動先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を容易に把握する事ができ、自身の行先階をサービスエリアとするバンクの識別名を誘導先として表示する分担バンク表示装置5を有するゲートへ正しく移動する事ができる。
そして、基準階のフリーエリアのゲート群の前に移動したエレベータ利用者は、分担バンク表示装置5の表示にしたがって、自身が認識する行先階をサービスエリアとするバンクを誘導先とするゲートを容易に把握する事ができる。
次に、各ゲートにおける利用者の認証および当該認証に伴う運転制御について説明する。
図9は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる認証処理および運転制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
ここでは、エレベータ利用者の所持するICカードに記憶される利用者情報に含まれる、当該利用者の行先階は、5F、つまりバンクaのサービスエリアに属する行先階であるとする。また、この利用者は、自身の行先階である5Fがバンクaのサービスエリアに属する事を把握しているとする。
そして、このエレベータ利用者は、1Fのフリーエリアに設置されるゲート分担状況表示装置6の、図5に示した表示画面を参照して、自身の行先階である5Fをサービスエリアとするバンクaへの誘導表示である、バンクa,バンクbに近いゲートへの誘導表示に従って、バンクa,バンクbに近いゲートである、前述した第1のグループのゲート群の前へ移動する。
そして、利用者は、この移動先で視認できるゲート群のうち、分担バンク表示装置5に対して、図8に示したように「バンクa(A,B,C,D号機、行先階ゾーン2F〜5F)へは、このゲートからご入場ください。」と表示されるゲートのうちいずれかのゲートの読取装置3へICカードを接近させると、この読取装置3とICカードとの間で近距離無線通信が可能な状態となる。
この場合、読取装置3は、ICカードに記憶される利用者情報を近距離無線通信により受信することで、この利用者情報を読み取る。
すると、認証装置2は、データベースにアクセスし、このデータベースに記憶される利用者情報を読み出す。
認証装置2は、データベースに記憶される利用者情報とICカードから読み取った利用者情報とを照合し、データベースに記憶される利用者情報のいずれかとICカードから読み取った利用者情報とが一致する場合には、利用者の個人認証が成功したと判断し、この旨を示す信号、および、読み取り済みの利用者情報に含まれる行先階の情報、および、利用者情報の読み取り元の読取装置3が設置される1Fのホール呼びの信号を群管理制御装置1に出力する。これによりゲートにおける利用者の認証を行なう(ステップS11)。
群管理制御装置1の割り当て制御部15は、認証装置2からのホール呼びの信号を通信インタフェース13を介して入力すると、認証装置2からの利用者情報に含まれる行先階をサービスエリアとするバンクの各号機の状態情報(かご位置、運転方向、戸開閉状態、各号機の行先階登録情報等)に基づいて、それぞれの評価値を算出する。
各号機の評価値が算出されると、割り当て制御部15は、その中で評価値が最も良好な号機を最適かごとして選定し、この号機のかご制御装置21に対し、割当信号、および、読み取り済みの利用者情報に含まれる行先階の情報を通信インタフェース13を介して出力する(ステップS12)。
具体的には、割り当て制御部15は、認証装置2からの利用者情報に含まれる行先階が前述したように5Fである際は、この5Fをサービスエリアとするバンクaの各号機の状態情報に基づいて、それぞれの評価値を算出し、その中で評価値が最小となる号機を最適かごとして選定する。
そして、割り当て制御部15は、割当信号の出力先の号機の識別名を利用者に知らせるためのメッセージを各ゲートの割当表示装置4に一定時間表示させるための表示指示信号を通信インタフェース13を介して認証装置2に出力する。認証装置2は、割り当て制御部15からの表示指示信号を入力すると、当該割当信号が示す号機が応答予定である旨を示すメッセージをホール呼び元の階床の各ゲートの割当表示装置4に一定時間表示させる(ステップS13)。
そして、群管理制御装置1からの割当信号を入力したかご制御装置21は、自号機を、乗客の待つ階床である1Fに応答させる(ステップS14)。
そして、応答してから、ゲートにいる利用者が、この応答した号機に乗り込めたとする所定のタイミングで、この号機のかご制御装置21は、群管理制御装置1からの行先階の情報で示される行先階の登録を行ない(ステップS15)、この行先階への運転制御を行なう(ステップS16)。
これにより、エレベータ利用者は、自身の所持するICカードをゲートの読取装置3に近接させれば、このICカードに記憶される行先階である、自身の行先階のかご呼びのための操作を行なうことなく、当該行先階まで移動することができる。
以上のように、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムでは、エレベータの乗りかごのサービスエリアごとに区分される各バンクを有するエレベータにおいて、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを決定し、この識別名を該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。よって、利用s多に対する、各バンクのうち利用者の行先階をサービスエリアとするバンクへの誘導を行なうことができる。これにより、利用者が通るゲートの位置から群管理制御により割り当てられた号機までの当該利用者の移動距離が著しく長くなることを防止でき、また、複数の利用者同士の同じタイミングでの動線の交差を低減することができるので、乗りかごのサービスエリアごとに区分されるバンクの乗り場への乗客の移動の効率を改善することができる。よって、ゲートでの認証とともに群管理制御により割り当てられた乗りかごへの乗客への乗り遅れを防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
本実施形態は、現在の時間帯が、エレベータ利用者の数が少なく、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の低減を要しない時間帯に属する場合には、第1の実施形態で説明した、利用者の動線の交差を低減するための分担バンク表示装置5による表示を行なう必要性が無い事に着目し、この分担バンク表示装置5による表示を停止する事で、フリーエリア内のエレベータ利用者の移動距離が長くなる事を防止して、エレベータ利用者の利便性を向上させることを特徴とする。
図10は、第2の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図10に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、計時部31およびバンク分担要否判断部32をさらに有する。
計時部31は、現在時刻を計時する。また、本実施形態では、記憶装置12は、エレベータ利用の閑散時間帯、つまり、前述したように、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が著しく低い時間帯の情報を記憶する。
さらに、記憶装置12は、エレベータ利用の平常時間帯、つまり、前述したように、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が通常であって、この頻度の低減を要しない時間帯の情報を記憶する。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、前述した閑散時間帯や平常時間帯に属する場合には、複数の利用者の動線の交差の発生の頻度の低減の必要が無く、分担バンク表示装置5による表示を停止すべきと判断し、また、計時部31により計時した現在時刻が、前述した閑散時間帯や平常時間帯に属さなくなった場合、つまり、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が閑散時間帯や平常時間帯より高い時間帯には、複数の利用者の動線の交差の発生の頻度を低減させて、この動線の交差の頻度を低減するために、分担バンク表示装置5による表示を継続もしくは再開すべきと判断する。
次に、本実施形態のエレベータの群管理制御システムの動作について説明する。図11は、第2の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
そして、分担バンク決定部17は、各ゲートと各バンクとの位置関係を示す位置情報を記憶装置12から読み出す(ステップS2)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
そして、分担バンク決定部17により各ゲートのうち、前述した誘導先とするバンクが決定していないゲートがある場合には(ステップS5のNO)、S3に戻る。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
また、分担状況表示制御部19は、各ゲートの設置位置、および、これらゲートの分担バンク表示装置5に表示されるバンクの識別名、および、ゲート分担状況表示装置6の設置位置との関係をもとに、ゲート分担状況表示装置6に対し、ゲート分担状況表示装置6からの移動先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を表示する(ステップS6)。ここまでの処理は第1の実施形態と同じである。
そして、本実施形態における、第1の実施形態と比較した特徴的な処理として、群管理制御装置1の計時部31は、現在時刻を計時して、この計時した現在時刻をバンク分担要否判断部32に出力する(ステップS21)。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯に属するか否かを判断する(ステップS22)。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯に属していない場合には(ステップS22のNO)、複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が高く、分担バンク表示制御部18による、分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を継続すべきと判断し、S21に戻る。
一方、バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯に属する場合には(ステップS22のYES)、複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が高くなく、この頻度を低減する必要がないので、分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を停止すべきと判断し、各ゲートの分担バンク表示装置5による表示の停止指示信号を分担バンク表示制御部18に出力する。
分担バンク表示制御部18は、バンク分担要否判断部32からの停止指示信号を入力すると、各ゲートの分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を停止する(ステップS23)。
この表示の停止後に、群管理制御装置1の計時部31は、現在時刻を計時して、この計時した現在時刻をバンク分担要否判断部32に出力する(ステップS24)。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯外に属さなくなったか否かを判断する(ステップS25)。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯外になおも属している場合には(ステップS25のNO)、分担バンク表示制御部18による、分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を引き続き停止させるべきと判断し、S24に戻る。
一方、バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯に属さなくなった場合には(ステップS25のYES)、複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が高くなり、この頻度を低減する必要が生じ、分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を再開すべきと判断し、分担バンク表示装置5による表示の再開指示信号を分担バンク表示制御部18に出力する。
分担バンク表示制御部18は、バンク分担要否判断部32からの再開指示信号を入力すると、分担バンク表示装置5に対する、分担バンク決定部17により決定したバンクの識別名の表示を再開する(ステップS26)。
以上のように、第2の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムでは、第1の実施形態で説明した特徴に加え、現在の時間帯が、エレベータ利用の閑散時間帯や平常時間帯、つまり、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の発生の頻度が著しく低いもしくは通常の頻度にある時間帯に属する場合には、分担バンク表示装置5による表示を行なうことによる、利用者の動線の交差の低減の効果が低くなる事に着目し、分担バンク表示装置5による表示を停止する。よってフリーエリア内のエレベータ利用者の移動距離が長くなる事を防止して、エレベータ利用者の利便性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、基準階のセキュリティエリア内が著しく混雑している場合に、このセキュリティエリア内の混雑を緩和するために、ゲートの稼働台数を減少させてフリーエリアからセキュリティエリアへの利用者の通行を制限することを特徴とする。
図12は、第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図12に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、混雑状況検出部41、およびゲート稼働切替部42をさらに有する。
混雑状況検出部41は、基準階のセキュリティエリア内の混雑状況を、例えば図示しないカメラでの撮影画像を解析する事により検出する。また、混雑状況検出部41は、需要統計処理部16による、各バンクの各号機についてのかご呼びの頻度の計算結果に基づいて、基準階のセキュリティエリア内の混雑状況を検出してもよい。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41により検出した混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件、例えばカメラでの撮影画像を解析結果で示される、セキュリティエリア内の利用者の人数が所定人数以上である条件を満たす場合、各ゲートのうち、稼働するゲートの数を減らすために、所定数のゲートの読取装置3の機能を無効にし、また、当該ゲートの分担バンク表示装置5に対して当該ゲートが使用できない旨の表示を分担バンク表示制御部18に指示する。分担バンク表示制御部18は、この指示を受けると、対象のゲートの分担バンク表示装置5に対して、当該ゲートが使用できない旨の表示を行なう。
次に、本実施形態のエレベータの群管理制御システムの動作について説明する。図13は、第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
そして、分担バンク決定部17は、各ゲートと各バンクとの位置関係を示す位置情報を記憶装置12から読み出す(ステップS2)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
そして、分担バンク決定部17により各ゲートのうち、前述した誘導先とするバンクが決定していないゲートがある場合には(ステップS5のNO)、S3に戻る。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
また、分担状況表示制御部19は、各ゲートの設置位置、および、これらゲートの分担バンク表示装置5に表示されるバンクの識別名、および、ゲート分担状況表示装置6の設置位置との関係をもとに、ゲート分担状況表示装置6に対し、ゲート分担状況表示装置6からの移動先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を表示する(ステップS6)。ここまでの処理は第1の実施形態と同じである。
そして、本実施形態における、第1の実施形態と比較した特徴的な処理として、群管理制御装置1の混雑状況検出部41は、基準階のセキュリティエリア内の現在の混雑状況を検出して、この検出結果をゲート稼働切替部42に出力する(ステップS31)。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果を入力すると、この検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS32)。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件を満たさないと判断した場合(ステップS32のNO)、セキュリティエリア内の混雑を緩和する必要はなく、ゲートの稼働台数を減少させてセキュリティエリアへの利用者の通行を制限する必要はないと判断して、S31へ戻る。
一方、ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件を満たすと判断した場合(ステップS32のYES)、セキュリティエリア内の混雑を緩和する必要があり、この混雑の緩和のために、ゲートの稼働台数を減少させてセキュリティエリアへの利用者の通行を制限する必要があると判断する。
この場合、ゲート稼働切替部42は、認証装置2に対し、所定数のゲートの読取装置3による読み取り機能を無効化するとの指示信号を通信インタフェース13を介して出力する。認証装置2は、ゲート稼働切替部42からの指示信号を入力すると、各ゲートのうち所定数のゲートの読取装置3による読取を無効にすることで、ゲートの稼働を停止させる(ステップS33)。
そして、ゲート稼働切替部42は、読取装置3による読取を無効にしたゲートの分担バンク表示装置5に対して当該ゲートが使用できない旨の表示を行なうとの指示信号を分担バンク表示制御部18に出力する。
分担バンク表示制御部18は、ゲート稼働切替部42からの指示信号を入力すると、読取装置3による読み取りを無効にしたゲートの分担バンク表示装置5に対して当該ゲートが使用できない旨の表示を行なう(ステップS34)。ゲートが使用できない旨の表示形態は、例えば「このゲートは、現在お使いいただけません。」となる。
エレベータ利用者は、この分担バンク表示装置5の表示を確認する事で、当該表示されている分担バンク表示装置5を有するゲートと異なる、稼働しているゲートへ移動することになる。
また、エレベータ利用者がこの表示を見落として、当該分担バンク表示装置5が設けられるゲートの読取装置3へICカードを近接させたとしても、この読取装置3による読取が無効となっているので、当該読取装置3が設けられるゲートは稼働しない。
この結果、認証により通行可能なゲートの数が制限されて、基準階のフリーエリアからセキュリティエリアへの単位時間あたりの入場人数を減少させることができるので、当該セキュリティエリア内の利用者の混雑を緩和する事ができる。
この後、群管理制御装置1の混雑状況検出部41は、基準階のセキュリティエリア内の現在の混雑状況を再度検出して、この検出結果をゲート稼働切替部42に出力する(ステップS35)。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果を入力すると、この検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件を満たさなくなったか否かを判断する(ステップS36)。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件をなおも満たすと判断した場合(ステップS36のNO)、セキュリティエリア内の混雑の緩和のための所定数のゲートの稼働の停止および、当該停止したゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示を継続する必要があると判断し、S36へ戻る。
ゲート稼働切替部42は、混雑状況検出部41からの検出結果で示される混雑状況が、緩和を要する混雑状況にある所定の条件を満たさなくなったと判断した場合(ステップS36のYES)、所定数のゲートの稼働の停止および、当該停止したゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示によりセキュリティエリア内の混雑が緩和されており、停止させていたゲートの稼働を再開して、当該停止していたゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示を終了させる必要があると判断する。
この場合、ゲート稼働切替部42は、認証装置2に対し、所定数のゲートの読取装置3による読み取り機能の無効を解除して稼働を再開させるとの指示信号を通信インタフェース13を介して出力する。認証装置2は、ゲート稼働切替部42からの指示信号を入力すると、所定数のゲートの読取装置3による読み取りの無効を解除して、当該ゲートの稼働を再開させる(ステップS37)。
そして、ゲート稼働切替部42は、読取装置3による読み取りの無効を解除したゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示を終了するとの指示信号を分担バンク表示制御部18に出力する。
分担バンク表示制御部18は、ゲート稼働切替部42からの指示信号を入力すると、読取装置3による読み取りの無効を解除したゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示を終了する(ステップS38)。これにより、セキュリティエリア内の混雑が緩和された場合に、停止させていたゲートの稼働を再開させて、当該停止していたゲートの分担バンク表示装置5に対する当該ゲートが使用できない旨の表示を終了させることができる。
以上のように、第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムでは、基準階のセキュリティエリア内が著しく混雑している場合に、このセキュリティエリア内の混雑を緩和するために、ゲートの稼働台数を減少させてフリーエリアからセキュリティエリアへの利用者の通行を制限することで、セキュリティエリア内の混雑を緩和することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態で説明した、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定する処理を、複数に区分した時間帯のそれぞれについて行なうことで、時間帯によって、各ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定することを特徴とする。
図14は、第4の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの群管理制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図14に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、計時部31をさらに有する。
計時部31は、現在時刻を計時する。また、本実施形態では、群管理制御装置1の需要統計処理部16は、登録制御部14により各号機について登録したかご呼びの数を、過去一定期間内に集計し、この発生頻度を、複数に区分した所定の時間帯、例えば午前中、日中、夜間というように区分された時間帯のそれぞれについて、各バンクのそれぞれについて計算し、この計算結果を各バンクの時間帯毎の利用需要データとして記憶装置12の需要データ記憶部12aに記憶する。
次に、本実施形態のエレベータの群管理制御システムの動作について説明する。図15は、第3の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる表示制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、群管理制御装置1の計時部31は、現在時刻を計時し(ステップS41)、この計時した時刻を分担バンク決定部17に出力する。
分担バンク決定部17は、計時部31からの現在時刻を入力すると、この現在時刻が、記憶装置12の需要データ記憶部12aに記憶される利用需要データで区分される各時間帯のいずれに属するかを判定する(ステップS42)。
そして、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、S42で判定した時間帯に応じた、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS43)。
そして、分担バンク決定部17は、ゲートと各バンクとの位置関係を示す位置情報を記憶装置12から読み出す(ステップS2)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
そして、分担バンク決定部17により各ゲートのうち、前述した誘導先とするバンクが決定していないゲートがある場合には(ステップS5のNO)、S3に戻る。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
また、分担状況表示制御部19は、各ゲートの設置位置、および、これらゲートの分担バンク表示装置5に表示されるバンクの識別名、および、ゲート分担状況表示装置6の設置位置との関係をもとに、ゲート分担状況表示装置6に対し、ゲート分担状況表示装置6からの移動先にあるゲート群の分担バンク表示装置5による誘導先のゲートの表示状況を表示する(ステップS6)。
以上のように、第4の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムでは、第1の実施形態で説明した特徴に加え、複数に区分した時間帯ごとの各バンクの利用需要データをもとに、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを決定する処理を、前述した時間帯ごとに行なう。よって、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを時間帯ごとに決定することができるので、各ゲートから誘導するバンクを、時間帯ごとの各バンクの利用需要に応じて適切に変更できる。
本実施形態では、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、例えば、ある特定のバンクの利用需要が多い時間帯では、このバンクへ誘導する表示を行なうゲートの数を多くし、ある特定のバンクの利用需要が少ない時間帯では、このバンクへ誘導する表示を行なうゲートの数を少なくする。よって、第1の実施形態と比較して、複数の利用者同士の同じタイミングでの動線の交差の低減の効果が向上するので、この動線の交差に起因する、割り当てられた乗りかごへの乗客への乗り遅れをより確実に防止することができる。
これらの各実施形態によれば、乗りかごのサービスエリアごとに区分されるバンクの乗り場への乗客の移動の効率を改善することで乗り遅れを防止することが可能になるエレベータの群管理制御システムを提供することができる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…群管理制御装置、2…認証装置、3…読取装置、4…割当表示装置、5…分担バンク表示装置、6…ゲート分担状況表示装置、11…制御部、12…記憶装置、12a…需要データ記憶部、12b…バンク情報記憶部、13…通信インタフェース、14…登録制御部、15…割り当て制御部、16…需要統計処理部、17…分担バンク決定部、18…分担バンク表示制御部、19…分担状況表示制御部、20…ホール呼び登録ボタン、21…かご制御装置、31…計時部、32…バンク分担要否判断部、41…混雑状況検出部、42…ゲート稼働切替部。

Claims (6)

  1. 複数の乗りかごでなる、サービスエリア毎に区分したグループであるバンクを複数種類有し、各バンクに属する乗りかごに対する群管理制御を行なうエレベータの利用者を、当該エレベータ利用者が所持する通信機器に記憶されて当該利用者固有の行先階情報を含む利用者情報の読み取りに応じて認証する認証装置と、
    前記認証装置により認証を行なった場合に、当該認証のために前記利用者情報を読み取った階床の乗り場呼びを行なって、前記読み取った行先階情報で示される行先階をサービスエリアとするバンクに属する乗りかごの中から最適な乗りかごを選定して前記乗り場呼びを割り当てる割当制御手段と、
    複数設けられ、前記認証装置により認証を行なった場合に開扉して前記各バンクのそれぞれの乗り場への利用者の入場を可能にするゲートと、
    前記各バンクの各号機の利用需要、および前記複数のバンクのそれぞれと前記複数のゲートのそれぞれとの位置関係をもとに、前記複数のゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定するバンク決定部と、
    前記複数のゲートのそれぞれに対応して設けられる表示装置と、
    前記表示装置に対し、当該表示装置が設けられるゲートについて前記バンク決定部により決定したバンクの識別情報を表示させるバンク表示制御部と
    を備えたことを特徴とするエレベータの群管理制御システム。
  2. 前記バンク表示制御部は、
    前記各ゲートに設けられる前記表示装置に対する表示を行なう必要が無い所定の時間帯において、前記各ゲートに設けられる前記表示装置に対する、当該ゲートについて前記バンク決定部により決定したバンクの識別情報の表示を行なわない
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
  3. 前記認証装置は、
    前記認証装置により認証を行なうことで入場可能な区域内の前記利用者の混雑状況が、当該区域内への利用者のさらなる入場を制限すべき所定の状況にある場合に、前記各ゲートのうち、前記認証を行なうことにより開扉させる所定のゲートについては、前記認証を行なうことにより開扉させ、前記各ゲートのうち、前記区域内への利用者のさらなる入場を制限するために、前記所定のゲート以外のゲートについては開扉させない
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
  4. 前記バンク決定部は、
    前記各バンクの各号機の利用需要、および前記各バンクと前記各ゲートとの位置関係をもとに、前記各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートから入場した利用者の誘導先のバンクを前記各ゲートから入場した複数の利用者同士の動線の交差が低減するように決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
  5. 前記認証装置により認証を行なうことで利用者が入場可能な区域外における、前記各ゲートの前記表示装置が一様に視認できない位置において、前記各ゲートの前記表示装置に表示されるバンクの識別情報の表示状況の表示を行なう表示装置をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
  6. 前記バンク決定部は、
    前記各バンクの各号機についての複数に区分した時間帯のそれぞれの利用需要、および前記各バンクと前記各ゲートとの位置関係をもとに、現在時刻が属する時間帯が切り替わるごとに、前記各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
JP2012057134A 2012-03-14 2012-03-14 エレベータの群管理制御システム Active JP5721269B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012057134A JP5721269B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 エレベータの群管理制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012057134A JP5721269B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 エレベータの群管理制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013189288A true JP2013189288A (ja) 2013-09-26
JP5721269B2 JP5721269B2 (ja) 2015-05-20

Family

ID=49389983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012057134A Active JP5721269B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 エレベータの群管理制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5721269B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015171923A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 三菱電機株式会社 エレベータシステム
JP2016055977A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 東芝エレベータ株式会社 エレベータの群管理システム
JP2018002351A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 株式会社日立製作所 エレベーターシステム及び群管理制御装置
WO2018131115A1 (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 三菱電機株式会社 エレベータの群管理制御装置およびエレベータの群管理制御方法
CN109110600A (zh) * 2017-06-26 2019-01-01 株式会社日立制作所 电梯的出入口联动系统和群管理控制方法
WO2019038882A1 (ja) * 2017-08-24 2019-02-28 三菱電機株式会社 エレベータの表示装置、エレベータおよびセキュリティゲートシステム
WO2021166147A1 (ja) * 2020-02-20 2021-08-26 日本電気株式会社 稼働制御装置、稼働制御方法、およびプログラム

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248694A (ja) * 1991-02-05 1992-09-04 Nippon Signal Co Ltd:The 入出場ゲートの入・出場モード切換制御装置
JP3037215U (ja) * 1996-10-25 1997-05-16 フジテック株式会社 エレベータの群管理装置
JPH11195153A (ja) * 1997-12-26 1999-07-21 Toshiba Corp 通行量制御システム、および通行量制御方法
JP2003063760A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの乗り場装置
WO2006043324A1 (ja) * 2004-10-21 2006-04-27 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha エレベータの制御装置
JP2007065734A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 改札機、改札システム、及び改札処理方法
JP2007320758A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Mitsubishi Electric Corp エレベータホール案内装置
JP2011032053A (ja) * 2009-08-03 2011-02-17 Hitachi Ltd 乗り場行先階予約式エレベータ群管理システム
WO2011027429A1 (ja) * 2009-09-02 2011-03-10 三菱電機株式会社 エレベーターシステム
JP2011126690A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Hitachi Ltd 群管理エレベーター

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248694A (ja) * 1991-02-05 1992-09-04 Nippon Signal Co Ltd:The 入出場ゲートの入・出場モード切換制御装置
JP3037215U (ja) * 1996-10-25 1997-05-16 フジテック株式会社 エレベータの群管理装置
JPH11195153A (ja) * 1997-12-26 1999-07-21 Toshiba Corp 通行量制御システム、および通行量制御方法
JP2003063760A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの乗り場装置
WO2006043324A1 (ja) * 2004-10-21 2006-04-27 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha エレベータの制御装置
JP2007065734A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Toshiba Corp 改札機、改札システム、及び改札処理方法
JP2007320758A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Mitsubishi Electric Corp エレベータホール案内装置
JP2011032053A (ja) * 2009-08-03 2011-02-17 Hitachi Ltd 乗り場行先階予約式エレベータ群管理システム
WO2011027429A1 (ja) * 2009-09-02 2011-03-10 三菱電機株式会社 エレベーターシステム
JP2011126690A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Hitachi Ltd 群管理エレベーター

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015171923A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 三菱電機株式会社 エレベータシステム
JP2016055977A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 東芝エレベータ株式会社 エレベータの群管理システム
JP2018002351A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 株式会社日立製作所 エレベーターシステム及び群管理制御装置
WO2018131115A1 (ja) * 2017-01-12 2018-07-19 三菱電機株式会社 エレベータの群管理制御装置およびエレベータの群管理制御方法
CN109110600A (zh) * 2017-06-26 2019-01-01 株式会社日立制作所 电梯的出入口联动系统和群管理控制方法
CN109110600B (zh) * 2017-06-26 2020-08-21 株式会社日立制作所 电梯的出入口联动系统和群管理控制方法
WO2019038882A1 (ja) * 2017-08-24 2019-02-28 三菱電機株式会社 エレベータの表示装置、エレベータおよびセキュリティゲートシステム
CN111032553A (zh) * 2017-08-24 2020-04-17 三菱电机株式会社 电梯显示装置、电梯以及安全门系统
WO2021166147A1 (ja) * 2020-02-20 2021-08-26 日本電気株式会社 稼働制御装置、稼働制御方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5721269B2 (ja) 2015-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5721269B2 (ja) エレベータの群管理制御システム
US8939263B2 (en) Elevator system with assigned car confirmation
JP5855922B2 (ja) エレベータ群管理システム、及びエレベータ群管理方法
JP6540503B2 (ja) エレベータの群管理制御装置及び群管理システム、並びにエレベータシステム
JPWO2007096947A1 (ja) エレベータの制御システム
JP6417290B2 (ja) エレベータ装置
JP5856977B2 (ja) エレベーターシステム
JP2011057322A (ja) エレベータシステム
JPWO2006043324A1 (ja) エレベータの制御装置
US20150314983A1 (en) Elevator system
KR20120061957A (ko) 엘리베이터 시스템
JP2018203421A (ja) エレベータ制御装置、エレベータ群管理制御装置、エレベータシステム、およびエレベータ制御方法
CN103420233A (zh) 电梯的群管理控制装置以及群管理控制方法
JP5911542B2 (ja) エレベータシステム、セキュリティゲート及び表示装置
JP2015171923A (ja) エレベータシステム
JP2013112515A (ja) エレベータの群管理システム
JP6712097B2 (ja) エレベータの表示装置、エレベータ、セキュリティゲートシステムおよびエレベータシステム
JP2019077550A (ja) 呼び情報出力装置、エレベータシステム
JP6068690B1 (ja) エレベータシステム
JP2017001812A (ja) ダブルデッキエレベータシステム
JP2019116388A (ja) エレベータの群管理制御装置及び群管理システム、並びにエレベータシステム
JP5743627B2 (ja) エレベータ群管理制御システム
JP5466430B2 (ja) エレベータシステム
JP7280846B2 (ja) エレベーターシステム及びエレベーター制御方法
CN109110600B (zh) 电梯的出入口联动系统和群管理控制方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130828

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5721269

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150