JP2013189288A - エレベータの群管理制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態によれば、エレベータの群管理制御システムは、乗りかごのサービスエリア毎に区分したバンクを複数種類有するエレベータの利用者を、行先階情報を含む利用者情報を読み取ることで認証した場合に、この読み取った階床の乗り場呼びを行なって、読み取った行先階をサービスエリアとするバンクに最適な乗りかごを選定して乗り場呼びを割り当てる割当制御手段と、複数設けられて認証を行なった場合に開扉するゲートと、各バンクの各号機の利用需要と各バンクと各ゲートとの位置関係をもとに、各ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定するバンク決定部と、各ゲートの表示装置に対し、当該ゲートからの誘導先のバンクの識別情報を表示させるバンク表示制御部とをもつ。
【選択図】 図1
Description
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。本実施形態では、サービスエリアの異なる各バンクに分けて群管理制御されたエレベータにおいて、群管理制御により割り当てられた乗りかごへの乗客への乗り遅れを防止するために、複数のエレベータ利用者同士の同じタイミングでの動線の交差の程度を低減し、また、割り当てられた乗りかごまでのエレベータ利用者の移動距離が著しく長くならないようにすることを特徴とする。
ここでは、1F〜20Fの階床を有するエレベータ設置ビルに16台の号機を設け、これら複数台の号機の運転が群管理制御された場合を想定して説明する。なお、ここで言う「号機」とは、基本的には乗りかごのことを示す。
本実施形態では、各号機をサービスエリア、つまりかご呼びに対する応答が可能な階床ごとに4つのバンクに区分している。これらのバンクのうち、第1のバンクであるバンクaには、図2に示すように、基準階である1Fと基準階以外の2F〜5Fとをサービスエリアとする4台の号機であるA号機、B号機、C号機、D号機が属する。本実施形態では、ビルへ入館したエレベータ利用者は、当該ビル内の基準階から乗りかごに乗車するものとする。
また、読取装置3は、利用者のICカードのメモリチップに記憶される、当該ICカードを所持する利用者に固有の利用者情報を近距離無線通信により受信することで、この利用者情報を読み取って、認証装置2に出力する。この利用者情報は、利用者の所定の行先階の情報を含む。
認証装置2は、データベースに記憶される利用者情報と読み取った利用者情報とを照合し、データベースに記憶される利用者情報のいずれかと読み取った利用者情報とが一致する場合には、利用者の個人認証が成功したと判断して、読み取り元の読取装置3が設けられるゲートを開扉するとともに、当該ゲートの設置階床である1Fのホール呼びの信号を群管理制御装置1に出力する。これにより、利用者がホール呼び登録ボタン20を押下せずともホール呼びの登録を行なえる。
図3に示すように、群管理制御装置1は、装置全体の処理動作を司る制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19を有する。通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19は、マイクロプロセッサ上のソフトウェアにて実行される処理部であり、図1のように各部間で情報の授受が可能となっている。
記憶装置12は、例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19による処理動作のためのプログラムを記憶する他、記憶領域として、需要データ記憶部12a、バンク情報記憶部12bを有する。
例えば、ホール呼び元の階床が1Fであって、このホール呼びにより割り当てられた号機がA号機である場合、この1Fに設置される各ゲートのうち、読み取りを行なった読取装置3が設けられるゲートの割当表示装置4には、図4に示すように、「A号機がまいります。バンクaへお進みください。」と表示され、利用者に対し、ホール呼び元の階床である1Fへ応答する号機、および、当該号機が属するバンクへの移動を促すメッセージを報知する。
本実施形態では、ゲートの認証装置2による認証を行なう際とは別に、各バンクの乗り場のホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びを登録できる。具体的には、バンクaのサービスエリアに属する2F〜5Fの各階、または基準階である1階におけるバンクaに属する各号機の乗り場に設置されたホール呼び登録ボタン20の操作によりホール呼びが登録されると、割り当て制御部15は、バンクaに属する4台の号機であるA〜D号機の中から評価値が最良の号機を選定し、この選定した号機のかご制御装置21に割当信号を出力する。
図5では、基準階である1Fにおける、各バンクに属する各号機の配置、および各ゲートの配置形態の一例を示している。
また、本実施形態における、ビル入り口から入った先の1Fのエリアは、認証装置2による認証を経ることなく利用者30が通行可能なフリーエリアと、認証装置2による認証を経てゲートを通行することで利用者30が通行可能なセキュリティエリアとに区分される。各バンクは、このセキュリティエリア内に位置する。
また、バンクbとバンクdとは、バンクbのE号機、F号機、バンクdのM号機、N号機の順で一列に並び、かつ、バンクbのG号機、H号機、バンクdのO号機、P号機の順で一列に並ぶ形態で隣接し、バンクbの乗り場とバンクdの乗り場とが利用者が直接行き来可能に隣接している。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
この対応関係の情報は、記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶される情報である。この例では、ゲートG1,G2,…,G6については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクaであり、ゲートG7,G8,…,G15については、当該ゲートからの利用者の誘導先として決定されたバンクがバンクbであることを示している。
これらゲートG1,G2,…,G15は、図5に示した、バンクa,バンクbに近い、直線状に並んだ第1のグループを指す。
これらゲートG16,G17,…,G30は、図5に示した、バンクc,バンクdに近い、直線状に並んだ第2のグループを指す。
バンク識別名および当該バンク識別名を表示するゲート識別名との対応関係が図7に示す関係にある場合、ゲートG1,G2,…,G6の分担バンク表示装置5には、図8に示すように、「バンクa(A,B,C,D号機、サービスエリア1〜5F)へは、このゲートからご入場ください」とのメッセージが表示され、行先階がバンクaのサービスエリアに含まれる利用者に対し、このバンクaの乗り場へ入場するための、ゲートG1,G2,…,G6の何れかの通行を促す。また、他のバンク、例えばバンクbについては、ゲートG7,G8,…,G15の分担バンク表示装置5には、「バンクb(E,F,G,H号機、サービスエリア1,6〜10F)へは、このゲートからご入場ください」とのメッセージが表示され、行先階がバンクbのサービスエリアに含まれる利用者に対し、このバンクbの乗り場へ入場するための、ゲートG7,G8,…,G15の何れかの通行を促す。
図9は、第1の実施形態におけるエレベータの群管理制御システムによる認証処理および運転制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
ここでは、エレベータ利用者の所持するICカードに記憶される利用者情報に含まれる、当該利用者の行先階は、5F、つまりバンクaのサービスエリアに属する行先階であるとする。また、この利用者は、自身の行先階である5Fがバンクaのサービスエリアに属する事を把握しているとする。
すると、認証装置2は、データベースにアクセスし、このデータベースに記憶される利用者情報を読み出す。
そして、群管理制御装置1からの割当信号を入力したかご制御装置21は、自号機を、乗客の待つ階床である1Fに応答させる(ステップS14)。
これにより、エレベータ利用者は、自身の所持するICカードをゲートの読取装置3に近接させれば、このICカードに記憶される行先階である、自身の行先階のかご呼びのための操作を行なうことなく、当該行先階まで移動することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態におけるエレベータの群管理制御システムの構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
本実施形態は、現在の時間帯が、エレベータ利用者の数が少なく、基準階のセキュリティエリア内における複数の利用者の動線の交差の低減を要しない時間帯に属する場合には、第1の実施形態で説明した、利用者の動線の交差を低減するための分担バンク表示装置5による表示を行なう必要性が無い事に着目し、この分担バンク表示装置5による表示を停止する事で、フリーエリア内のエレベータ利用者の移動距離が長くなる事を防止して、エレベータ利用者の利便性を向上させることを特徴とする。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図10に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、計時部31およびバンク分担要否判断部32をさらに有する。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
バンク分担要否判断部32は、計時部31により計時した現在時刻が、記憶装置12に記憶される閑散時間帯や平常時間帯に属するか否かを判断する(ステップS22)。
この表示の停止後に、群管理制御装置1の計時部31は、現在時刻を計時して、この計時した現在時刻をバンク分担要否判断部32に出力する(ステップS24)。
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、基準階のセキュリティエリア内が著しく混雑している場合に、このセキュリティエリア内の混雑を緩和するために、ゲートの稼働台数を減少させてフリーエリアからセキュリティエリアへの利用者の通行を制限することを特徴とする。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図12に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、混雑状況検出部41、およびゲート稼働切替部42をさらに有する。
まず、群管理制御装置1の分担バンク決定部17は、記憶装置12の需要データ記憶部12aから、各バンクの利用需要データを読み出す(ステップS1)。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態で説明した、各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定する処理を、複数に区分した時間帯のそれぞれについて行なうことで、時間帯によって、各ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定することを特徴とする。
本実施形態では、群管理制御装置1は、図14に示すように、第1の実施形態で説明した制御部11、記憶装置12、通信インタフェース13、登録制御部14、割り当て制御部15、需要統計処理部16、分担バンク決定部17、分担バンク表示制御部18、分担状況表示制御部19に加え、第1の実施形態と比較した特徴的な要素として、計時部31をさらに有する。
まず、群管理制御装置1の計時部31は、現在時刻を計時し(ステップS41)、この計時した時刻を分担バンク決定部17に出力する。
分担バンク決定部17は、各ゲートのうち1つを選択し(ステップS3)、当該選択したゲートからの誘導先とするバンクを決定し、前述した選択済みのゲート、および当該ゲートからの誘導先として決定したバンクとの対応情報を記憶装置12のバンク情報記憶部12bに記憶する(ステップS4)。
また、分担バンク決定部17により、各ゲートの全てについて前述した誘導先とするバンクを決定した場合には(ステップS5のYES)、分担バンク表示制御部18は、分担バンク決定部17により決定した、各ゲートのそれぞれについての、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクの識別名のメッセージを、該当するゲートの分担バンク表示装置5に表示させる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (6)
- 複数の乗りかごでなる、サービスエリア毎に区分したグループであるバンクを複数種類有し、各バンクに属する乗りかごに対する群管理制御を行なうエレベータの利用者を、当該エレベータ利用者が所持する通信機器に記憶されて当該利用者固有の行先階情報を含む利用者情報の読み取りに応じて認証する認証装置と、
前記認証装置により認証を行なった場合に、当該認証のために前記利用者情報を読み取った階床の乗り場呼びを行なって、前記読み取った行先階情報で示される行先階をサービスエリアとするバンクに属する乗りかごの中から最適な乗りかごを選定して前記乗り場呼びを割り当てる割当制御手段と、
複数設けられ、前記認証装置により認証を行なった場合に開扉して前記各バンクのそれぞれの乗り場への利用者の入場を可能にするゲートと、
前記各バンクの各号機の利用需要、および前記複数のバンクのそれぞれと前記複数のゲートのそれぞれとの位置関係をもとに、前記複数のゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先のバンクを決定するバンク決定部と、
前記複数のゲートのそれぞれに対応して設けられる表示装置と、
前記表示装置に対し、当該表示装置が設けられるゲートについて前記バンク決定部により決定したバンクの識別情報を表示させるバンク表示制御部と
を備えたことを特徴とするエレベータの群管理制御システム。 - 前記バンク表示制御部は、
前記各ゲートに設けられる前記表示装置に対する表示を行なう必要が無い所定の時間帯において、前記各ゲートに設けられる前記表示装置に対する、当該ゲートについて前記バンク決定部により決定したバンクの識別情報の表示を行なわない
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。 - 前記認証装置は、
前記認証装置により認証を行なうことで入場可能な区域内の前記利用者の混雑状況が、当該区域内への利用者のさらなる入場を制限すべき所定の状況にある場合に、前記各ゲートのうち、前記認証を行なうことにより開扉させる所定のゲートについては、前記認証を行なうことにより開扉させ、前記各ゲートのうち、前記区域内への利用者のさらなる入場を制限するために、前記所定のゲート以外のゲートについては開扉させない
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。 - 前記バンク決定部は、
前記各バンクの各号機の利用需要、および前記各バンクと前記各ゲートとの位置関係をもとに、前記各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートから入場した利用者の誘導先のバンクを前記各ゲートから入場した複数の利用者同士の動線の交差が低減するように決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。 - 前記認証装置により認証を行なうことで利用者が入場可能な区域外における、前記各ゲートの前記表示装置が一様に視認できない位置において、前記各ゲートの前記表示装置に表示されるバンクの識別情報の表示状況の表示を行なう表示装置をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。 - 前記バンク決定部は、
前記各バンクの各号機についての複数に区分した時間帯のそれぞれの利用需要、および前記各バンクと前記各ゲートとの位置関係をもとに、現在時刻が属する時間帯が切り替わるごとに、前記各ゲートのそれぞれについて、当該ゲートからの利用者の誘導先とするバンクを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの群管理制御システム。
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