JP2013137527A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体、下引き層、および感光層を有する電子写真感光体において、該下引き層が、アミノシラン化合物で特定量処理された酸化亜鉛粒子と、ウレタン樹脂とを含有する電子写真感光体。
【選択図】 なし
Description
該酸化亜鉛粒子の質量に対する下記式(2)で示される構造を有する化合物の質量の割合(質量%)をAとし、該酸化亜鉛粒子の比表面積(m2/g)をBとしたとき、A/Bで定義される表面処理量が、下記式(1)を満足し、Bの値は14以上25以下であることを特徴とする電子写真感光体に関する。
0.010≦A/B≦0.050・・・(1)
該下引き層用塗布液が、イソシアネート基を有する化合物、ポリオール樹脂、および前記式(2)で示される化合物で表面処理された酸化亜鉛粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法に関する。
該酸化亜鉛粒子の質量に対する下記式(2)で示される化合物の質量の割合(質量%)をAとし、該酸化亜鉛粒子の比表面積(m2/g)をBとしたとき、A/Bで定義される表面処理量が、下記式(1)を満足し、Bの値は14以上25以下であることを特徴とする。
0.010≦A/B≦0.050・・・(1)
Bの値が14より小さいと、下引き層の抵抗が低くなりやすく、繰り返し時の明部電位が変動しやすくなる。Bの値が25より大きいと、下引き層にひび割れ等の膜欠陥が発生しやすくなる。
0.025≦A/B≦0.050・・・(3)。
上記式(2)中、R3が炭素数1〜3のアルコキシ基を示す例としては、表1の(X−1)〜(X−6)に示される化合物が挙げられる。
上記式(2)中、R3が炭素数1〜3のアルキル基を示す例としては、表1の(X−7)〜(X−12)に示される化合物が挙げられる。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)である。例えば、アルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル、亜鉛などの金属または合金が挙げられる。アルミニウムやアルミニウム合金性の支持体の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものを用いることもできる。また、金属支持体、樹脂支持体上にアルミニウム、アルミニウム合金、または酸化インジウム−酸化スズ合金等の導電性材料の薄膜を形成したものも挙げられる。
支持体または導電層と、感光層(電荷発生層)との間には、下引き層が設けられる。
下引き層上には、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)が形成される。
本発明に用いられる電荷発生物質としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、スクワリリウム色素、チアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、アントアントロン顔料、ピラントロン顔料、キサンテン色素、キノンイミン色素、スチリル色素などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、感度の観点から、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
使用測定機:マック・サイエンス社製、全自動X線回折装置MXP18
X線管球:Cu
管電圧:50kV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:2deg./min
サンプリング間隔:0.020deg.
スタート角度(2θ):5deg.
ストップ角度(2θ):40deg.
ダイバージェンススリット:0.5deg.
スキャッタリングスリット:0.5deg.
レシービングスリット:0.3deg.
湾曲モノクロメーター使用。
保護層に用いられる樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどが挙げられる。
図1に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
支持体として、直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを用いた。
表面粗さのRzおよびRSmの測定は、(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器SE−3400を用いて行なった。測定は、JIS B0601:2001(ISO 4287:1997)の規定に従い、形成された下引き層の表面を、アルミニウムシリンダーの中央部を長手(長軸)方向に走引することで行った。
実施例1において、上記式(2)で示される構造を有する化合物の質量の割合、および酸化亜鉛粒子の比表面積を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。参考値として、実施例及び比較例で用いた、種々の酸化亜鉛粒子の比表面積と粉体抵抗を表2に示す。
実施例13において、下引き層用塗布液の調製に用いたPMMA粒子の平均一次粒径を表4に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例1において、上記式(2)で示される構造を有する化合物の質量の割合、酸化亜鉛粒子の比表面積、およびPMMA粒子の含有量を表4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例13において、有機樹脂粒子としてPMMA粒子からシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径4.5μm)に変更し、その含有量を表4に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例13において、有機樹脂粒子としてPMMA粒子からシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径2.0μm)に変更し、その含有量を表4に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例12において、有機樹脂粒子としてPMMA粒子からシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径4.5μm)に変更し、その含有量を表4に示すように変更した以外は、実施例12と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例12において、有機樹脂粒子としてPMMA粒子からシリコーン樹脂粒子(書品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、平均一次粒径2.0μm)に変更し、その含有量を表4に示すように変更した以外は、実施例12と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例1において、上記式(2)で示される構造を有する化合物として、上記表1の(X−7)で示される例示化合物(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)を使用し、その含有量、および酸化亜鉛粒子の比表面積を表4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例52において、1,2−ジヒドロキシアントラキノンに替えて、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成社製)0.8部を使用した以外は、実施例52と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例51において、電荷輸送層用塗布液と、保護層用塗布液を下記のように変更して電荷輸送層、および保護層を形成した以外は、実施例51と同様にして電子写真感光体を製造した。
実施例42において、酸化亜鉛粒子として、比表面積:13m2/g、粉体抵抗:1.5×106Ω・cm、純度:98.9%の粒子を使用した以外は、実施例42と同様にして電子写真感光体を製造した。
比較例1において、上記式(2)で示される構造を有するアミノシラン化合物の含有量、および酸化亜鉛粒子の比表面積を表5に示すように変更した以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
評価装置としては、キヤノン(株)製の電子写真複写機(商品名:GP405、プロセススピードは300mm/secになるように改造、帯電手段は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式)を用いた。この評価装置のドラムカートリッジに上述の実施例1〜65および比較例1〜12の電子写真感光体をそれぞれ装着して以下のように評価した。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
Claims (8)
- 支持体、該支持体上に形成された下引き層、及び該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該下引き層が、ウレタン樹脂、および下記式(2)で示される化合物で表面処理された酸化亜鉛粒子を含有し、
該酸化亜鉛粒子の質量に対する下記式(2)で示される化合物の質量の割合(質量%)をAとし、該酸化亜鉛粒子の比表面積(m2/g)をBとしたとき、A/Bで定義される表面処理量が、下記式(1)を満足し、Bの値は14以上25以下であることを特徴とする電子写真感光体。
0.010≦A/B≦0.050・・・(1)
(式(2)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数が1〜3のアルキル基を示す。R3は、炭素数が1〜3のアルキル基、または炭素数が1〜3のアルコキシ基を示す。R4は、下記式(R4−1)、(R4−2)及び(R4−3)のいずれかで示される2価の基を示す。R5は、水素原子、フェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
(式(R4−1)、(R4−2)及び(R4−3)中、mは、1から3の整数である。R6及びR7は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキレン基を示す。) - 前記式(2)で示される化合物の表面処理量が、下記式(3)を満足することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
0.025≦A/B≦0.050・・・(3) - 前記式(2)において、R3は、炭素数が1〜3のアルキル基である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記下引き層が、架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子を含有することを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記下引き層が、さらに、ヒドロキシ基を有するベンゾフェノン化合物およびヒドロキシ基を有するアントラキノン化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、
該製造方法が、下引き層用塗布液の塗膜を形成する工程、および該塗膜を加熱乾燥させることにより前記下引き層を形成する工程を有し、
該下引き層用塗布液が、イソシアネート基を有する化合物、ポリオール樹脂、および前記式(2)で示される化合物で表面処理された酸化亜鉛粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置。
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