JP2013132212A - ポジティブ・エアウェイ・プレッシャ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】改良された軸受を有するブラシレス直流モータを提供する。
【解決手段】ブラシレス直流モータ（１０）は、回転子（１４）と、回転子（１４）に設けられる磁石（１６）と、回転子（１４）を回転可能に支持するための一対の軸受（２０）と、回転子（１４）及びその磁石（１６）を少なくとも部分的に取り囲んで、回転子（１４）の動作を制御するよう適合された固定子組立体（１８）と、外部表面（４２）及び管の内部を区画する内部表面（４８）を有する軸受管（２２）と、を備える。固定子組立体（１８）は、管（２２）の外部表面（４２）に沿って設けられ、軸受（２０）は、管の内部内に回転子（１４）及び磁石（１６）を支持するよう管（２２）の内部表面（４８）に沿って設けられる。該モータは、ユーザまたは患者に対して正の気道圧配送治療のためのＰＡＰ装置での使用に対してサンプル応用を有する。
【選択図】図１

Description

出願の相互参照
本出願は、２００６年１０月２４日に提出された米国仮出願第６０／８５３，７７８号及び２００７年７月３日に提出された米国仮出願第６０／９２９，５５８号の特典を主張するものであり、その各々は、その全体において参照によりここに組込まれるものである。

発明の分野
本発明は、電気モータに関し、特に、電気モータの軸受支持される回転子に関するものである。本発明は、また、例えば、非侵襲性の正圧通気（ＮＩＰＰＶ）を有する睡眠障害呼吸（スリープ・ディスオーダード・ブリージング（ＳＤＢ））の治療のために用いられる正の気道圧（ポジティブ・エアウェイ・プレッシャ（ＰＡＰ））装置または流れ発生器のための電気モータに関する。

軸受は、回転部材、例えばモータ・シャフトを支持するために、一般に、対でかつ共軸配列で用いられる。理想的には、２つの軸受は、該２つの軸受を完全な軸方向配列に束縛する固定部材によって配置される。現実の世界の設計は完全以下であり、従って、軸受性能を危険にさらす。

広く用いられている軸受支持モードは、分離したハウジング構造内に各軸受を保持し、そして共軸の軸受配列を近似するようそれらのハウジング構造を一緒に取付けることを含む。例えば、図７は、軸受Ｂ１を保持するハウジングＨと、軸受Ｂ２を保持するキャップＣとを示し、キャップＣは、軸受Ｂ１、Ｂ２間に回転子Ｒを支持するようハウジングＨに取付けられる。

軸受のパッケージングに関し主に２つのクラスの制約がある。１つの制約は、製造の精度の実際的な限界に関し、そしてもう１つの制約は、回転しなければならない品目を装着しかつ効率的にパッケージする必要性に関する。

第１の制約に関しては、部品形成技術の精度は、絶え間なく向上しているけれども、技術の状態は、完全なものから遠い。さらに、増加する精度は、通常、一層大きい費用に変換され、しばしば製造者が技術状態のプロセスを採用するのを思い止まらせる。

第２の制約は、軸受対間に（回転子／固定子のような）品目を置くための必要性によって余儀なくされる。このことは、２つの部分のハウジング構成の使用をもたらす。複数部分のハウジングの結果は、それらが各密着または接合表面において創設される不所望の許容誤差を蓄積するということである。

あまり広く用いられていない軸受支持モードは、軸受対を収容するよう単一の金属の管もしくは筒を用いることであり、そして片持ち態様ですなわち外部回転子設計で、一端から回転子を吊るすことである。例えば、図８は、軸受Ｂ１、Ｂ２を収容する金属管Ｔ、並びにインペラＩを支持するよう片持ち態様で軸受Ｂ１、Ｂ２によって支持される回転子Ｒを示す。しかしながら、金属管は、高速磁気回転子が軸受間でパッケージングされるのを、すなわち内部回転子設計を、阻止し、その理由は、磁界が、相当の磁束密度の損失及び／または増加された熱無しでは、金属障壁を効果的に横切ることができないからである。また、一組の高速軸受から如何に多くの質量かつ長さが片持ちされ得るかに対する実際的な制限がある。従って、このような設計は、長さにおいて軸方向に短くなる傾向がある。

特開平０５−１１１２１６号公報 実願平０１−１４７３８９号（実開平０３−００７６７１号）のマイクロフィルム 特開２００５−２９９６１７号公報 特開平０４−０３３５５０号公報 実願昭６０−０６８０６０号（実開昭６１−１８５２４８号）のマイクロフィルム 国際公開第２００４／０９２５８２号 特開昭６２−１８５５２８号公報 登録実用新案第３０８６０１９号公報 国際公開第２００４／１０８１９８号

このように、上述の欠点を被らない改良された配列のための当該技術における必要性が生じてきている。

本発明の一態様は、使用中に回転子を支持するための回転子支持構造体に関する。

本発明のもう１つの態様は、共通部材、例えば軸受け管上に支持される少なくとも２つの軸受け部分を有する軸受け配列に関する。

本発明のもう１つの態様は、磁界がそれを通して通過するのを許容する充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する固定の管、例えば、非導電性及び／非磁性の管、に保持される軸受けを有するブラシレス直流モータに関する。本発明の実施形態の文脈においては、非導電性材料は、比較的高い抵抗（例えば、２マイクロ・オーム−ｍ近辺またはそれ以上）を有する材料であり得、非磁性材料は、比較的低い導磁率（例えば、２近辺またはそれ以下）を有する材料であり得る。これら材料特性の受容可能な範囲は、場合に応じて変わり得る。管は、概して熱伝導性であり得、このような管は、金属及び／または非金属または半金属であり得る。

本発明のもう1つの態様は、回転子と、回転子に設けられる磁石と、回転子を回転可能に支持するための一対の軸受と、回転子及びその磁石を少なくとも部分的に取り囲む固定子組立体と、外部表面及び管の内部を区画する内部表面を有する軸受管と、を備えたブラシレス直流モータに関する。固定子組立体は、管の外部表面に沿って設けられ、軸受は、管の内部内に回転子及び磁石を支持するよう管の内部表面に沿って設けられる。管は、磁石と固定子組立体との間を磁界が通過するのを許容するよう充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する。

本発明のもう1つの態様は、磁石を有する回転子と、回転子の動作を制御するよう適合された固定子組立体と、回転子と固定子組立体との間に提供される管であって、磁石と固定子組立体との間を磁界が通過するのを許容するよう充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する前記管と、を備えたブラシレス直流モータに関する。

本発明のもう１つの態様は、一対の軸受間に回転可能に支持される磁気回転子と、回転子を取巻いて回転子の動作を制御するよう適合された固定子組立体と、管の内部に軸受及び回転子を保持するための管であって、磁気回転子と固定子組立体との間を磁界が通過するのを許容するよう充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する前記管と、を備えたブラシレス直流モータに関する。

本発明のもう１つの態様は、治療のために患者に提供されるべき加圧された気体の供給を生成するためのＰＡＰ装置に関する。該ＰＡＰ装置は、ハウジングと、モータ及び少なくとも１つのインペラを含むコアと、柔軟な振動隔離された態様でハウジング内にコアを支持するための振動隔離システムと、を備える。

本発明のもう１つの態様は、治療のために患者に提供されるべき加圧された気体の供給を生成するためのＰＡＰ装置に関する。該ＰＡＰ装置は、ハウジングと、モータ及び少なくとも１つのインペラを含むコアと、柔軟な振動隔離された態様でハウジング内にコアを支持するための振動隔離システムと、を備える。振動隔離システムは、外部源から巻線に電流を導通させるよう固定子組立体の巻線に結合されるよう適合されている。

本発明のもう１つの態様は、回転子と、回転子を取り囲んで回転子の動作を制御するよう適合された固定子組立体と、回転子及び固定子組立体を動作位置に支持するための支持構造体と、支持構造体に提供され、柔軟な振動隔離された態様でハウジング内に支持構造体を支持するよう適合された振動隔離システムと、を備えたブラシレス直流モータに関する。

本発明のもう１つの態様は、モータを製造するための方法に関する。該方法は、磁界が通過するのを許容するよう充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する管を形成する段階と、管の内部部分に磁気回転子を提供する段階と、磁気回転子の動作を制御するよう管の外部部分に固定子組立体を提供する段階と、を含む。

本発明のもう１つの態様は、軸受を支持するよう適合された少なくとも１つの軸受支持部分と、磁界が通過するのを許容するための充分に磁気的に透過性の部分と、を備えた回転子支持構造体に関する。

本発明の他の態様、特徴及び長所は、この開示の部分でありかつ本発明の原理を例示によって示す添付図面と一緒に読まれるとき以下の詳細な説明から明瞭となるであろう。

添付図面は本発明の種々の実施形態の理解を容易にする。

本発明の実施形態による軸受管を含む電気モータの部分断面図である。 本発明の実施形態による電気モータを含むＰＡＰ装置の概略図である。 本発明のもう１つの実施形態による電気モータのための回転子、管、及び固定子組立体の斜視図である。 図３−１に示された電気モータの組立体の断面図である。 本発明のもう１つの実施形態によるＰＡＰ装置の断面斜視図である。 図４−１に示されたＰＡＰ装置の上面図である。 図４−１に示されたＰＡＰ装置のもう１つの断面図である。 本発明のもう１つの実施形態によるＰＡＰ装置の断面斜視図である。 図５−１に示されたＰＡＰ装置のもう１つの断面図である。 図５−１に示されたＰＡＰ装置の部分の拡大断面図である。 図５−１に示されたＰＡＰ装置の側面図である。 図５−１に示されたＰＡＰ装置のコアの斜視図である。 図５−５に示されたコアの断面図である。 本発明の実施形態による軸受を組み立てるための方法を示す断面図である。 従来技術の軸受支持モードの概略図である。 もう１つの従来技術の軸受支持モードの断面図である。

共通の特性及び特徴を共有し得る幾つかの実施形態に関する以下の説明が提供される。任意の１つの実施形態の１つまたは複数の特徴は、他の実施形態の１つまたは複数の特徴と結合し得るということが理解されるべきである。さらに、実施形態の幾つかにおける任意の単一の特徴または特徴の結合が追加の実施形態を構成し得る。

本明細書において、語「備える」は、その「開かれた」意味において、すなわち、「含む」の意味において理解されるべきであり、従って、その「閉じられた」意味、すなわち「だけから成る」の意味に制限されるべきではない。対応の意味は、それらが出現する対応の語「備える」、「備えられた」及び「備える」に帰属されるべきである。

用語「空気」は、呼吸可能な気体、例えば、補充酸素を有する空気を含むよう取られる。ここに記載されるＰＡＰ装置は、空気以外の流体または気体をポンピングするよう設計され得るということも認識される。

１． 電気モータ
図１は、本発明の実施形態による電気モータまたは管モータ１０を示す。示された実施形態において、モータ１０は、ブラシレス直流モータの形態にある。モータ１０は、任意選択的なハウジング１２と、回転可能なシャフトまたは回転子１４と、回転子１４上に装着された永久磁石１６と、回転子１４及びその磁石１６を取り囲む固定子組立体１８とを含む。回転子１４は、軸受管２２によって保持されるまたは収容される一対の軸受２０によって回転可能に支持される。軸受２０は、当該技術で知られているような任意の適切な型のものであって良く、例えば、通常の転がり素子軸受、流体軸受（空気または液体）、スリーブ軸受、または他の型のものであって良い。

任意選択的なハウジング１２は、固定子組立体１８と、回転子１４と、磁石１６と、軸受２０と、軸受管２２とを収容する。ハウジング内部へのそしてその内部に収容された構成要素への接近を許容するように、ハウジング１２に端キャップ（もしくはエンド・キャップ）２４が設けられる。さらに、端キャップ２４及びハウジングの端壁２６の各々は、回転子１４のそれぞれの端部３０、３２がそれを通して延びるのを許容するよう、開口２８を含む。各端部３０、３２は、装置、例えば、インペラに結合されて、装置のスピンニング動作を生じるように適合されている。しかしながら、モータ１０は、回転子１４の一方の端部だけがハウジング１２から延びるように構成されても良い。使用中、電子制御器（代表的には、ＲｅｓＭｅｄから入手可能な流れ発生器またはＰＡＰ装置の部分として提供される）は、固定子組立体１８の動作を制御して、回転子１４の回転動作を、それ故、装置、例えば、インペラを制御する。

１．１ 軸受管
示された実施形態において、軸受管２２は、比較的薄い壁の固定の安定な管を供える。

１．１．１ 特性
軸受管２２は、充分に磁気的に透過性である部分を少なくとも有し、それを通して磁界が通るのを許容する。実施形態において、このような「磁気透過性」は、管の１つまたは２つ以上の材料特性、例えば、非導電性、磁気的透過性または非磁気的、及び／または熱伝導性の管によって提供され得る。代替的には、このような「磁気透過性」は、以下に一層詳細に説明するように、管における１つまたは複数の穿孔によって与えられ得る。

幾つかの応用においては、管がこれらの特性の１つまたは複数及び／またはこれらの特性の充分な程度（例えば、部分的な導電性及び／または部分的な熱伝導性）を単に含み得るので、管が上述の材料特性（非導電性、磁気透過性、及び熱伝導性）のすべてを有する必要はない。さらに、非導電性は電気の（非）導通に言及するけれども、管２２は、実施形態においては、熱伝導性であり得、このことは、空気を温めるために及び／またはブロア素子を冷却するために有利であり得る。管は、過熱することなく磁石近辺の充分な磁束を許容するために、適切な「磁気透過性」、「非導電性」、及び／または「熱伝導性」を含む。

本発明の実施形態の文脈において、非導電材料は、比較的高い抵抗性（例えば、２マイクロＯｈｍ−ｍ近辺またはそれ以上）を有する物質であるよう理解され、そして非磁気材料は、比較的低い透磁率（例えば、２の近辺またはそれ以下）を有する物質であるよう理解される。これらの物質特性の受入可能な範囲は、例えば、用途に依存して変り得る。

管は、放熱（熱は、モータ上のドラッグ、不充分な電力、軸受上の減少された寿命、管のひずみ、等を創成し得る）を許容するよう、熱伝導性であり得る。

さらに、管は、その長さまたは周囲に沿って異なった物質特性、例えば、「磁気透過性」、「非導電性」、及び／または「熱伝導性」の異なったレベルまたは領域を有し得る。すなわち、管の部分は、これらの特性の１つまたは複数を有し得るが、管の他の部分は、有し得ない。

磁気透過性は、磁束密度が一層高いことが予想される、磁石及び固定子組立体の近辺で一層大きくあるべきである。その領域の外側では、異なった特性が許容され得、幾つかの場合においては、必要でない。例えば、一緒に締着される異なった素子から管を構成することが長所的であり得、それにおいて、素子の幾つかは、それが望ましい場所においては、磁気的透過性であり、管の他の素子は、例えば、一層熱伝導性である。

１．１．２ 材料
軸受管２２は、非金属材料、例えば、セラミックス（例えば、安定化ジルコニア）、ガラス、ポリマ、充填された（しかし非導電性）ポリマ、または強化ポリマ（例えば、ファイバグラス、カーボン、ボロン、等）、から構成され得る。しかしながら、管は、また、金属性または半金属性であっても良い。実施形態においては、管は、その長さまたは周囲に沿って異なった材料を含み得る。

１．１．３ 形状
示された実施形態において、管は、その長さに沿って円形の断面形状を有する。しかしながら、管は、他の適切な形状、例えば、円形または丸形、方形、多角形、円錐形、等を有し得る。

また、管は、１つまたは複数の部分（例えば、多数部の構成）、例えば、一緒に締着された異なった特性を有する異なった素子、を有し得る。

実施形態においては、管は、充分に貫通（穿孔）されて（例えば、１つまたは複数の孔、開口、及び／またはスリット）、磁界がそれを通過するのを許容する。このような実施形態においては、管は、非導電性の、磁気透過性の、及び／または熱伝導性の物質特性を含んでいても、含んでいなくても良い。

１．１．４ 組合せ
任意の単一の特徴または上述した特徴の組合せが管の実施形態を構成し得ることが理解されるべきである。すなわち、管は、上述したような、特性の任意の適切な組合せ、物質、及び／または形状を含み得る。

１．１．５ 部分
また、管の部分は、上述した特徴の１つまたは複数を有し得るが、管の他の部分は、有し得ないということが理解されるべきである。

１．１．６ 軸受支持
示されたように、固定子組立体１８は、管２２の中央部４０に、その外部表面４２に沿って設けられる。軸受２０は、管２２のそれぞれの端部４４、４６に、その内部表面４８に沿って設けられる。管２２は、実質的に完全な軸方向配列で軸受２２を保持する。軸受２０は、管内部に回転子１４及び磁石１６を支持する。さらに、磁石１６は、該磁石１６が固定子組立体１８と整列するように軸受２０間に位置付けられる。

管２２の内側直径は、軸受２０の外側直径と実質的に同様である。このことは、軸受２０が、例えば、摩擦ばめ、粘着等により、管２２内に確実かつ安定に保持されるのを許容する。

管２２は、充分に「磁気透過性」（例えば、非磁気、非導電性、及び／または熱伝導性）であり、このことは、磁気回転子１４が図１に示されるように管２２内で軸受２０間に位置付けられるという設計をモータ１０が有するのを許容する。すなわち、固定子組立体１８は、磁束密度の相当の損失なしで及び／またはもしあるならば、熱の増加なしで管２２内に位置付けられた磁気回転子１４上に作用することができる。このように、管２２は、安定な物理特性を提供し、モータ適用の必要性を支援するのに充分である。軸受管２２は、他のモータ配列または「磁気透過性」が有利であり得る他の応用に組込まれることに留意されたし。

１．２ 利点
磁気回転子１４が「磁気透過性」の管２２内に位置付けられる図１のモータ配列は、幾つかの利点を有する。例えば、該モータ配列は、すぐれた軸受対軸受配列を提供する。すぐれた配列は、改良されたノイズ及び／または改良された寿命に帰結する。さらに、すぐれた配列は、例えば回転子及び管の材料が密接に整合された熱膨張係数を有するとき（例えば、管及び回転子の双方が安定化ジルコニアから作られ得る）、流体軸受を良好に収容する能力に帰結する。

モータ配列は、また、すぐれた小型化（例えば、回転子は、装着された軸受間に存在し得、片持ちではない）、固有に低い慣性の回転子に起因するすぐれた動的応答性、そして構成の単純さに起因するすぐれた剛性を提供する。さらに、回転子配列は、流体軸受及びダブルエンドのインペラ・ブロア構成の双方のすぐれた収容性を提供する（例えば、モータが、以下に説明するように、ＰＡＰ装置または流れ発生器に組込まれるとき）。

さらに、転がり素子軸受が用いられるとき、管及び回転子の整合された熱係数は、一方が前負荷のばねを除去するのを許容する。詳細には、軸受を組立てるための１つの方法は、軸受に力を適用する前負荷ばねを用いて、管の端部に対する位置に、例えば、図４−３に示されるように下部の軸受のためのフランジ３８０に対するかつ上部の軸受のための先細りされたフランジ３８２に対する位置に、それらが正しく整列されかつ保持されるのを確実にすることを含む。このような方法に対する代替として、前負荷ばねは除去され得、そして軸受は、接着剤によって、例えば、にかわまたは他の適切な固定手段、例えば、機械的締結部材、等によって適正位置に保持され得る。軸受は、種々の範囲のものであって良い。例えば、軸受は、スリーブ型、重複型、磁気型、等として構成され得る。

このような代替的方法が図６に示されている。このような方法において、軸受５２０、５２５をそれぞれのフランジ５８２、５８０に対して正しい配列で付勢するために（例えば、点線によって示されるばね５３６によって）力が適用され得る。一旦整列されると、接着剤Ａ、例えば、にかわまたは他の固定手段が軸受５２０、５２５と管５２２との間に適用され得て、力が例えばばね５３６によって適用されている間、軸受５２０、５２５を適正位置に固定して保持する。軸受５２０、５２５が固定的に装着されると、力は除去され得る。

この代替的な方法での内在的な問題は、モータがウォーミング・アップするとき、異なった構成要素（例えば、回転子及び管のような）が、該構成要素を作るために使用される材料に関するそれらの個々の熱膨張係数に従って膨張するということである。従って、もし回転子及び管の材料が２つの異なった熱膨張係数を有して、それらが異なったレベルで膨張するのを許容するならば、軸受は、移動するかもしくは不整列となり得てモータに不平衡を起す。このような問題が生じるのを回避するために、管及びモータは、同じ熱膨張係数を有するよう同じ材料から作られ得るか、もしくは管及びモータは、同じ熱膨張係数を有する２つの異なった材料から作られ得る。

２．０ ＰＡＰ装置に組込まれたモータ
モータ１０は、手術の患者に提供されるべき加圧気体の、例えば、非侵襲性の正の圧力通気（ＮＩＰＰＶ）を有する睡眠障害呼吸（ＳＤＢ）の、供給を発生するよう構成された流れ発生器またはＰＡＰ装置に組み込まれ得る。実施形態において、モータは、約３０，０００ｒｐｍ及び／または８ｍＮｍトルクまで動作するよう構成され得る。

例えば、図２は、モータ１０を含むＰＡＰ装置または流れ発生器６０の概略図である。示されているように、ＰＡＰ装置６０は、ハウジング６２と、該ハウジング６２内に支持されるブロア６４とを含む。ブロア６４は、１つまたは２つ以上の取り込み開口（図示されていないが、代表的には流れ発生器のハウジングの底部または側壁に設けられる）を通してハウジング６２内に気体の供給を引き込むよう動作可能であり、そして出口６６に気体の加圧された流れを提供する。加圧された気体の供給は、空気配送導管を介して患者に配送され、空気配送導管は、ＰＡＰ装置６０の出口６６に結合される一端と、患者の顔に安楽に係合してシールを提供するマスク・システムに結合される他端とを含む。実施形態においては、ブロアは、ＣＰＡＰまたはＮＩＰＰＶにとって適切な加圧気体、例えば、患者の要件に依存して、（マスクにおいて測定される）１８０Ｌ／分までの流量で４−２８ｃｍＨ_２Ｏの範囲における加圧気体を配送するよう構成されている。また、ブロアは、二層の治療または可変圧力の治療（例えば、２−６ｃｍＨ_２Ｏの低範囲及び６−３０ｃｍＨ_２Ｏの高範囲）を配送するよう構成され得る。

ブロア６４は、ハウジング６２によってまたは内に支持され、そして少なくとも１つのインペラ６８と、少なくとも１つのインペラ６８を駆動するためのモータ１０とを含む。示された実施形態において、ブロア６４は、ダブルエンドのインペラ・ブロア構成を有する。詳細には、モータ１０は、図１に示された配列を含み、そして回転子１４の各端部３０、３２は、インペラ６８に結合される。しかしながら、ブロア６４は、モータ１０に結合された単一のインペラを含み得る。

モータは、米国特許第６，９１０，４８３号、米国特許公開第２００５／０１０３３３９号、及び２００５年１０月２８日に提出された「多段ブロア及びそのネスト状のボルート」という名称の米国仮特許出願第６０／７３０，８７５号、及び２００６年２月２２日に提出された「可撓性の支持スリーブを有したブロア・モータ」という名称の米国仮特許出願第６０／７７５，３３３号に開示されたもののようなブロア組立体に組込まれ得、その各々は、その全体において参照によりここに組込まれる。

また、モータ１０は、他の応用においても用いられ得る。

２．１ 利点
図１のモータ配列を含むＰＡＰ装置または流れ発生器６０は、幾つかの利点を有する。例えば、図１のモータ配列は、一層静かで、一層長い寿命で、一層小型で、一層信頼性があって、そして高い応答性のＰＡＰ装置を提供する。このことは、患者にとって一層安楽で、一層使用し易いＰＡＰ装置を提供する。患者が一層満足するので、医者にとって治療を一層管理し易い。

さらに、図１のモータ配列を含むＰＡＰ装置６０は、少ない部品数及び一層少ない機械仕上げ、通常の転がり素子軸受を履行するためのすぐれたモータのプラットホーム、流体軸受を収容するためのモータのプラットホーム、流体軸受及びダブルエンドのインペラ・ブロア構成を収容するためのモータのプラットホーム、及び／または流体軸受及びダブルエンドのインペラ・ブロア構成及び一体のボルート及び／またはブロア・ハウジングを収容するためのモータのプラットホームに起因して、内在的に一層低価格を提供する。

３． 電気モータの代替的実施形態
図３−１及び３−２は、本発明のもう１つの実施形態による電気モータまたは管モータ２１０を示す。管モータ２１０は、上述した管モータ１０と実質的に同様であり、また、ハウジングまたはエンド・キャップの要件無しでモータとして作用するモータの能力を示す。

示されているように、モータ２１０は、提供される永久磁石２１６を含む回転可能なシャフトもしくは回転子２１４と、管２２２内で回転子２１４を回転可能に支持する軸受２２０を保持または収容するよう構成された「磁気的に透過性の」軸受管２２２と、（例えば、摩擦により管上に保持される）管２２２の外部表面に沿って提供される固定子組立体２１８と、を含む。

示された実施形態において、固定子組立体２１８は、巻線２１９と、巻線２１９に設けられる固定子または固定子積層スタック２２１と、該スタック２２１を巻線２１９から絶縁するために、巻線２１９及びスタック２２１間に設けられる１つまたは２つ以上の絶縁体２２３とを含む。上述したように、管２２２は、「磁気的に透過性」であり、このことは、固定子組立体２１８が、もしあるならば磁束密度の相当の損失及び／または増加された熱無しで管２２２内に位置付けられた磁気回転子２１４に作用するのを許容する。

スペーサ２３４は、回転子磁石２１６と、軸受２２０の一方との間に設けられ、ばねまたは偏倚素子２３６は、回転子磁石２１６と、軸受２２０の他方との間に設けられる。この配列は、回転子磁石２１６の固定子組立体２１８との整列を維持する。

ここに記載される「管モータ」において、ハウジング素子は、固定子組立体２１８のコアを通して延びる単一の管によって置き換えられる。管２２は、薄壁であり（しかし強固である）、そして「磁気的に透過性」であり、このことは、軸受が、両者間に入れ子された回転子磁石と共に単一の内孔内に装着されるのを許容する。回転子の磁束は、管の壁を貫通し（管が「磁気的に透過性」であるので）、シャフトのトルクを生成するよう固定子の巻線電流と相互作用する。

このように、「管モータ」は、自己収容されており、これにおいて、固定子及び回転子は、管モータがモータとして作用するのを許容する態様で管によって支持され及び／または収容される。すなわち、ハウジングまたは端キャップ（エンド・キャップ）は、固定子及び／または回転子を支持し及び／または収容するためには必要とされず、例えば、ハウジングは、モータ軸受を支持するためには必要とされない。ＰＡＰ装置においては、ハウジング及び／または端キャップは、加圧された気体のためのプレナム室を区画するために管モータに設けられ得る。

３．１ 利点及び特徴
管モータ２１０の利点及び特徴は以下の１つまたは２つ以上を含む：
低価格；
ハウジング無し：ハウジングもしくは端キャップのための必要性が無い；
高性能の能力；
低い慣性；
二重シャフトの能力；
管は内孔対内孔のすぐれた同心性を提供する（高精度に加工されたハウジング部品に対する必要が無く、低ノイズである）；
振動の隔離を容易にする；
高い電力効率（低い鉄損）；
例えば、固定子の回りに向けられる加圧気体での固定子への冷却効果に起因した、良好な熱特性（特に固定子に対して）。固定子及び軸受への減少された熱は、モータの信頼性及び寿命を高め得る。また、熱は、加圧気体に通されて、気体を温めるのを助け得る；
小型の構成；
高い製造可能性；
スロットの無い固定子（ゼロ・コギング）；
センサが無い（または必要ならば、「センサ付けされる」）；
正弦波駆動可能（例えば、約１．１％ＴＨＤ（総合高調波ひずみ））；及び／または
管を使用することによる許容差における減少もしくは除去（例えば、回転子／固定子整列から固定子に対するどんな許容差も必要とされ得ない）。

モータ１０、２１０は、１つまたは２つ以上の同様の長所、利点及び／または特徴を含み得ることを理解すべきである。

４． ＰＡＰ装置の代替的な実施形態
図４−１から図４−３は、本発明のもう１つの実施形態によるＰＡＰ装置またはブロア３６０を示す。示されているように、ＰＡＰ装置３６０は、概して螺旋形状の通路３６３を区画するボリュートまたはハウジング３６２と、ハウジング３６２によってまたは内に支持される「磁気的に透過性」の管３２２を含む管モータ３１０と、管モータ３１０の回転子３１４に設けられるインペラ３６８と、インペラ３６８を囲むためにハウジング３６２に設けられる蓋または端キャップ３６５とを含む。

図４−２に最も良く示されるように、ＰＡＰ装置３６０は、入口３６７を通してハウジング内に気体の供給を引き込み、そして出口３６６に気体の加圧流体を提供するように動作可能である。ＰＡＰ装置３６０は、ＰＡＰ装置の軸線と整列した入口３６７及びほぼ接線方向にＰＡＰ装置を出る気体を向けるように構成された出口３６６を有して、ほぼ円筒形状である。

実施形態においては、ＰＡＰ装置３６０は、約８５ｃｍ^３の円筒形の容積を提供する、約６０ｍｍの直径及び約３０ｍｍの高さを有し得る。出口３６６は、約１０ｍｍの直径を有し得る。これらの寸法は単に例示的なものであり、応用に応じて他の寸法も可能であることを理解すべきである。

４．１ 管モータ
管モータ３１０は、それに設けられた永久磁石３１６を含む回転可能なシャフトまたは回転子３１４と、管３２２内に回転子３１４を回転可能に支持する軸受３２０、３２５を保持するまたは収容するよう構成された「磁気的に透過性」の管３２２と、管３２２の外部表面に沿って設けられた（例えば、摩擦により管上に保持された）固定子組立体３１８と、を含む。

固定子組立体は、巻線３１９と、巻線３１９に設けられた固定子または固定子積層スタック３２１（例えば、スロットの無いまたは歯の無い）と、巻線３１９からスタック３２１を絶縁するために巻線３１９及びスタック３２１間に設けられた１つまたは２つ以上の絶縁体３２３と、を含む。コイル巻線のさらなる詳細は、２００６年１２月２８日に提出された米国仮出願第６０／８７７，３７３号に開示されており、その全体において、参照によりここに組込まれる。

４．１．１ ワンピース（一体形）の管
管モータ３１０の管３２２は、管部分３７０と、管部分３７０の一端に設けられたシールド３７２と、シールド３７２から延びる環状フランジ３７４とを含む。示された実施形態において、管３２２は、ワンピース（一体形）構造として一体に成型（例えば、射出成型）されている。しかしながら、管３２２は、他の適切な態様でも構成され得る。

４．１．２ 軸受整列及び保持
管３２２の管部分３７０は、回転子３１４を回転可能に支持する軸受３２０、３２５を保持及び整列するよう構成されている。示された実施形態において、管部分３７０は、混合された軸受サイズが用いられ得るように構成されている。

示されたように、管部分３７０の上端は、軸受３２０を支持するように構成され、管部分３７０の下端は、軸受３２０よりも小さいサイズまたは直径を有する軸受３２５を支持するように構成されている。

詳細には、管部分３７０の上端は、直径Ｄを限定して軸受３２０を支持するよう適合された環状表面３７６を含む。管部分３７０の下端は、より小さい直径ｄを限定して軸受３２５を支持するよう適合された環状表面３７８を含む。示されているように、ワンピースの管部分３７０は、正確な軸受対軸受整列を提供する、正確な内孔対内孔整列を提供する。管部分３７０の上端は、また、軸受３２０を支持する管部分３７０の上端を強化するよう構成された１つまたは２つ以上の伸張部３３８をも含む。

実施形態においては、管部分は、それぞれの軸受３２０、３２５を支持するよう適合された表面３７６、３７８に沿って相当の抜き勾配が提供されないように製造され得る。しかしながら、抜き勾配は、引き込み線に沿って成型を容易にするように、表面３７６及び３７８間の表面に沿って提供され得る。

回転子３１４を（それぞれの端部に設けられた軸受３２０、３２５でもって）管部分３７０の下端に案内するために、表面３７６、３７８間に、傾斜された表面３７７が設けられ得る。例えば、回転子３１４のより小さい軸受側は、管部分３７０の上端を通して管部分３７０に挿入されるかもしくは「落とし入れ」され得る。より小さい軸受３２５が下端に接近するとき、傾斜された表面３７７は、減少された直径を有する表面３７８と係合するように軸受３２５を案内する。このように、軸受３２５は、その動作位置に自己案内される。

示された実施形態において、管部分３７０の下端は、その下端において軸受３２５のための停止または支持を提供するフランジ３８０を含む。また、管部分３７０の上端は、軸受３２０と係合するよう適合された１つまたは２つ以上の先細りされたフランジ部分３８２を含み、それ故、回転子を管部分３７０内に保持する。

先細りされたフランジ部分３８２は、スナップインの軸受保持を提供する。すなわち、先細りされたフランジ部分３８２は、軸受３２０が管部分３７０にスナップインするのを許容するが、一度組立てられると、軸受３２０（従って、回転子）が管部分３７０から外れるのを阻止するように、回転子組立体上に弾性的に撓められ得る。

回転子磁石３１６の固定子組立体３１８との整列を維持するために、軸受３２０と回転子磁石３１６との間にばねまたは偏倚素子３３６が設けられ得る。

４．１．３ シールド
管３２２のシールド３７２は、出口３６６に加圧気体を向ける溝路３６３のための上部壁またはカットオフを形成する。示された実施形態において、シールド３７２は、インペラ３６８に隣接する管部分３７０の端（例えば、ワンピースで一体に形成された）に与えられる円形板の形態にある。

示された実施形態において、シールド３７２の外部エッジは、インペラ３６８の外部エッジと実質的に整列するかもしくはその外部エッジを半径方向に超えて延びる。シールド３７２は、その外部エッジとハウジング３６２の壁との間に狭い環状のギャップ３８５（例えば、約１ｍｍ）を提供し、これは、出口３６６に導く溝路３６３に気体を向けるのに充分である。

４．２ 管モータ及びハウジングの係合
管モータ３１０及びハウジング３６２は、管モータ３１０をハウジング３６２内に支持する、整列させる及び／または収容するよう適合された相補的構成素子を提供する。

示された実施形態において、ハウジング３６２は、シールド３７２（例えば、図４−１を参照）の外部エッジに沿って設けられたそれぞれのタブ３８６を受けるよう適合されたハウジング壁の上部における１つまたは２つ以上のスロット３８４を含む。実施形態においては、シールド３７２は、ハウジング３６２のそれぞれのスロット３８４に受けられる３つのタブ３８６を含む。しかしながら、任意の適切な数のスロット／タブが設けられ得る。

ハウジング３６２及び管３２２は、動作位置に固定子組立体３１８を支持して維持するように協働する。図４−１及び４−３に示されるように、管３２２の環状フランジ３７４は、巻線３１９の上部を取囲んでスタック３２１の上部側と係合するように構成されている。同様に、ハウジング３６２の底壁は、巻線３１９の下部を取り囲んでスタック３２１の下部側と係合するように構成された環状フランジ３８８を含む。このように、環状フランジ３７４、３８８は、ハウジング３６２と管３２２との間に固定子組立体３１８を取り囲んで挟持するように協働する。

また、各フランジ３７４、３８８は、スタック３２１を通して設けられる対応の孔３９１内に係合するよう適合される１つまたは２つ以上の係留突起３９０（係留ピップまたは位置付けピンとしても言及される）をも含む。この配列は、ハウジング３６２及び管３２２をスタック３２１に自己固着及び／または整列させる。示された実施形態において、フランジ３７４、３８８の外部表面は、スタック３２１の外部表面と実質的に同一平面にある。

さらに、ハウジング３６２の底壁は、管３２２の管部分３７０の下端を受けるように適合された開口３９２を含む。管部分３７０の下端に設けられるそれぞれの開口３９６内に係合するように適合された開口３９２のエッジに沿って、１つまたは２つ以上のタブ３９４が設けられ得る。

実施形態において、管モータ３１０及びハウジング３６２に設けられた上述の相補的構造素子は、スナップ嵌めの保持を提供し得る。

４．３ インペラ
示された実施形態において、ＰＡＰ装置３６０は、単一のインペラ３６８を含む。示されたように、インペラ３６８は、一対の円板状のシュラウド３７１、３７３間に挟持された複数個の連続的に湾曲したまたは直線の羽根３６９を含む。より小さいシュラウド３７３は、回転子３１４の端部を受けるよう適合されたハブまたはブッシング３７５を組込んでいる。インペラのさらなる詳細は、２００６年１０月２７日に提出されたＰＣＴ出願第ＰＣＴ／ＡＵ２００６／００１６１７に開示されており、その全体において、参照によりここに組込まれる。

この配列は、低価格及び低い慣性変動のシュラウド・インペラを提供する。実施形態において、ギャップＧ（例えば、図４−３を参照）は、プレスツーシム（a press-to-shim）技術によって制御され得る。例えば、（ハブ３７５が回転子３１４に装着されるので）インペラ３６８のハブ３７５の下端と係合するようかつ従ってギャップＧのサイズを制御するよう適合された管３２２の上端に沿って、シム３３３が設けられ得る。

実施形態においては、インペラ３６８は、約５０ｍｍの直径を有し得る。この寸法は単に例示的であり、他の寸法が応用に依存して可能であることを理解すべきである。

４．４ 任意選択的な平衡リング
図４−１に示されるように、平衡リング３９８が回転子３１４の反対の端部（インペラ３６８を支持する端部とは反対の）に任意選択的に設けられ得る。

この配列は、管モータ３１０の単一平面または２平面の平衡を容易にし得る。

４．５ 流体の流れ経路
図４−３に最も良く示されるように、気体は入口３６７においてＰＡＰ装置に入り、インペラ３６８に通り、そこで接線方向に加速され、半径方向外側に向けられる。シールド３７２の外側エッジとハウジング３６２の壁との間のギャップ３８５は、気体が溝路３６３内にそして管モータ３１０の両側の回りを下方に通るのを許容する。気体は、溝路３６３及び管モータ３１０の両側の回りを通って、出口３６６に向かって螺旋態様で流れる。

４．５．１ 固定子の冷却
示された実施形態において、固定子組立体３１８のスタック３２１の外部表面は、ハウジング３６２の溝路３６３に露出され、それ故、溝路３６３を通る気体に露出される。この配列は、気体が使用中に溝路３６３を通って流れるので、スタック３２１の強制された対流冷却を許容する。

４．６ 単純な構成及び低価格
ＰＡＰ装置３６０は、比較的基本的なＣＰＡＰ及び／またはＳｎｏｒｅＰＡＰ治療を提供するよう、単一のインペラを有する比較的基本的な構成を含む。

さらに、ＰＡＰ装置３６０は、４つのプラスチック成型された（例えば、射出成型された）部品、すなわち、ハウジング３６２、管３２２、インペラ３６８、及び端キャップ３６５、を提供する。これらの成型された部品は（回転子３１４、固定子組立体３１８、軸受３２０、３２５、及びばね３３６と一緒に）、比較的低価格の構成要素及び組立体を有する配列を提供する。

５． 可撓性のコアを有するＰＡＰ装置
図５−１から５−６は、本発明のもう１つの実施形態によるＰＡＰ装置またはブロア４６０（例えば、ＢｉＬｅｖｅｌ ＮＩＶ治療を通してＣＰＡＰを提供するために）を示す。この実施形態においては、ＰＡＰ装置４６０は、ハウジング４６２と、振動隔離システム４５５によりハウジング４６２内に支持されるコア４６１とを含む。以下に一層詳細に説明するように、振動隔離システム４５５は、コア４６１がハウジング４６３から実質的に隔離されるように、ハウジング４６２に対して柔軟な振動隔離された態様でコア４６１を支持する。このように、振動及び／または使用中にコア４６１によって発生される他の動作は、ハウジング４６２から実質的に隔離される。

５．１ コア
示された実施形態において、コア４６１は、「磁気的に透過性」の管４２２を含む管モータ４１０と、管モータ４１０を実質的に取囲むよう構成されたコア・ハウジング４５０と、管モータ４１０の回転子４１４の一方の端部分に設けられるインペラ４６８と、回転子４１４の反対の端部分に設けられる平衡リング４９８とを含む。

５．１．１ 管モータ
上述したように、管モータ４１０は、永久磁石４１６を含む回転可能なシャフトもしくは回転子４１４と、管４２２内に回転子４１４を回転可能に支持する軸受４２０を保持するようまたは収容するように構成された「磁気的に透過性」の管４２２と、管４２２の外部表面に沿って設けられた（例えば、摩擦により管上に保持される）固定子組立体４１８とを含む。

固定子組立体４１８は、巻線４１９と、該巻線４１９に設けられた固定子または固定子積層スタック４２１（例えば、スロットの無いまたは歯の無い）と、巻線４１９からスタック４２１を絶縁するよう巻線４１９及びスタック４２１間に設けられた１つまたは複数の絶縁体４２３とを含む。

回転子磁石４１６の固定子組立体４１８との整列を維持するよう、軸受４２０の１つと回転子磁石４１６との間に、ばねまたは偏倚素子４３６が設けられ得る。

５．１．２ コア・ハウジング
示された実施形態において、コア・ハウジング４５０は、管４２２の一端に設けられた第１のハウジング部４５２と、管４２２の反対の端に設けられた第２のハウジング部４５４とを含む。

示されているように、第１のハウジング部４５２は、ハウジング溝路４６３のための上部壁またはカットオフを形成するシールド４７２を含む。内部の環状フランジ４７４及び外部の環状フランジ４７９は、シールド４７２から延びている。示された実施形態において、シールド４７２及びインペラ４６８は、その半径方向長さに沿って、先細りされたもしくは勾配付けられた構成を有する。しかしながら、シールド及びインペラの他の適切な構成も可能である。

上述したように、シールド４７２は、その外部エッジとハウジング４６２との間に狭い環状のギャップ４８５を提供しており、該ギャップは、気体をハウジング溝路４６３に向けるために充分である。

シールド４７２は、開口を含んでおり、該開口は、回転子４１４の一端部分がそれを通して通過するのを許容する。開口のエッジは、管４２２の一端を受けるように適合された環状のスロット４８４を含む。

また、内部の環状フランジ４７４は、巻線４１９の上部分を取り囲んで、スタック４２１の上側に係合するよう構成されている。内部の環状フランジ４７４は、スタック４２１を通して設けられた対応の孔４９１内に係合するよう適合された１つまたは複数の係留突起４９０を含む。

第２のハウジング部４５４は、主壁４８７と、該主壁４８７から延びる環状のフランジ４８８とを含む。主壁４８７は、開口を含み、該開口は、回転子４１４の反対の端部分がそれを通して通過するのを許容する。開口のエッジは、管４２２の反対の端を受けるよう適合された環状のスロット４８９を含む。

また、環状のフランジ４８８は、巻線４１９の下部分を取り囲んで、スタック４２１の下側と係合するよう構成されている。環状のフランジ４８８は、スタック４２１を通して設けられた対応の孔４９１内に係合するよう適合された１つまたは複数の係留突起４９３を含む。

このように、フランジ４７４、４８８は、固定子組立体４１８を取り囲んで挟持するように協働する。示された実施形態において、フランジ４７４、４８８の外部表面は、スタック４２１の外部表面、すなわち露出されたスタックの外部表面、と実質的に同一表面にある。上述したように、この配列は、気体が使用中にハウジング溝路４６３を通して流れるとき、スタック４２１の強制された対流冷却を許容する。

コア・ハウジング４５０は、また、第２のハウジング部４５４に設けられて回転子４１４の一端部分において平衡リング４９８を取り囲むよう適合されたキャップ４９５をも含む。

代替的な実施形態において、コア・ハウジング４５０の一部または複数部分は、例えば、上述の管３２２と同様に、管４２２とワンピースで一体に形成され得る。

５．２ ハウジング
ハウジング４６２は、ハウジング溝路４６３のための外部壁を提供する本体４８１と、コア４６１を取り囲むよう本体４８１に設けられる蓋または端キャップ４６５とを含む。

図５−１及び図５−４に最も良く示されるように、ＰＡＰ装置４６０は、入口４６７を通してハウジング内に気体の供給を引き込んで、出口４６６に気体の加圧された流れを提供するように動作可能である。ＰＡＰ装置４６０は、概して円筒形であり、入口４６７がＰＡＰ装置の軸と整列し、出口４６６が概して接線方向にＰＡＰ装置を出る気体を向けるように構成されている。

５．３ 振動隔離システム
振動隔離システム４５５は、コア４６１の前部分を支持するための前支持４５６（または前振動隔離器）と、コア４６１の後部分を支持するための後支持４５８（または後振動隔離器）とを含んでいる。前及び後懸垂４５６、４５８は、一緒に、ハウジング４６２に対して柔軟な振動隔離される態様でコア４６１を支持する。

５．３．１ 前支持
前支持４５６は、複数の偏倚素子４５７、例えば板ばね、を含む。図５−３に最も良く示されるように、各偏倚素子４５７は、コア４６１のシールド４７２の外部環状フランジ４７９に提供される一端部分４５７（１）と、ハウジング４６２の本体４８１に提供される反対の端部分４５７（２）と、ハウジング４６２からコア４６１を隔離するよう柔軟な構造を提供する中間部分４５７（３）とを含む。

示された実施形態において、一端部分４５７（１）は、フランジ４７９の自由端を受けるよう適合された屈曲構造を含む。反対の端部分４５７（２）は、本体４８１に提供されるスロット４８３内に係合するよう適合された屈曲構造を含む。中間部分４５７（３）は、柔軟な構造を提供するようコンセルチーナまたはベロー状の形状に屈曲される。

使用中、偏倚素子４５７は、ハウジング４６２からコア４６１を隔離しつつ、例えば、振動隔離されて、ハウジング４６２内にコア４６１の前部分を支持する。

さらに、巻線４１９からのワイヤＷは、偏倚素子４５７の１つまたは２つ以上に結合され得、例えば、ワイヤＷは、端部分４５７（１）に接続される。このことは、偏倚素子４５７（例えば、金属で形成される板ばね）が外部源から巻線４１９に電流を導通させるのを許容する。例えば、図５−１及び図５−２は、偏倚素子４５７を通して巻線４１９からワイヤＷに電流を導通させるように端部分４５７（２）に結合され得る外部源Ｓを示す。

５．３．２ 後支持
後支持４５８は、コア・ハウジング４５０のキャップ４９５に提供される一端４５９（１）及びハウジング４６２の本体４８１に提供される反対の端４５９（２）を有する弾性的に柔軟なニップル４５９（例えば、シリコン材料から形成される）の形態にある。

示された実施形態において、端４５９（２）は、本体４８１の下部壁に設けられる開口４９９のエッジを受けるよう適合された環状のくぼみ４９７を含む。

使用中、弾性的な柔軟なニップル４５９は、ハウジング４６２からコア４６１を隔離しつつ、例えば、振動が隔離されつつ、ハウジング４６２内にコア４６１の後部分を支持する。

現在最も実際的かつ好適な実施形態であるよう考慮されているものと関連させて本発明を説明してきたけれども、本発明は、開示された実施形態に制限されるものではなく、反対に、本発明の精神及び範囲内に含まれる種々の変更及び等価な配列を包摂するよう意図されていることが理解されるべきである。また、上述した種々の実施形態は、他の実施形態と共に履行され得、例えば、一実施形態の態様は、さらに他の実施形態を実現するよう他の実施形態の態様と結合され得る。さらに、任意の与えられた組立体の各独立した特徴もしくは構成要素は、さらなる実施形態を構成し得る。さらに、任意の与えられた組立体の各個々の構成要素、任意の与えられた組立体の個々の構成要素の１つまたは２つ以上の部分、及び１つまたは２つ以上の実施形態からの構成要素の種々の組合せは、１つまたは２つ以上の装飾的な設計特徴を含み得る。さらに、本発明は、ＯＳＡを被っている患者に対する特定の応用を有するけれども、他の病気（例えば、鬱血性心不全、糖尿病、病的肥満、脳卒中、肥満手術、等）を被っている患者が上述の教示から利益を引き出すことができることが理解されるべきである。さらに、上述の教示は、非医療的な応用においても患者または非患者に対して等しく応用可能性を有する。

１０ 電気モータ
１２ ハウジング
１４ 回転子
１６ 永久磁石
１８ 固定子組立体
２０ 軸受
２２ 軸受管
２４ 端キャップ
２６ 端壁
２８ 開口

Claims (1)

1. ブラシレス直流モータであって、
   磁石を有する回転子と、
   回転子の動作を制御するよう適合された固定子組立体と、
   回転子と固定子組立体との間に提供される管であって、磁石と固定子組立体との間を磁界が通過するのを許容するよう充分に磁気的に透過性である少なくとも部分を有する前記管と、
   を備えたブラシレス直流モータ。

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