JP2013131578A - 積層コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁信頼性がより高い積層コモンモードチョークコイルを提供すること。
【解決手段】ガラスセラミック層13と、前記ガラスセラミック層13を挟んで対向する2つのスパイラル状の内部導体11、12と、前記2つの内部導体11、12を挟み込む絶縁層14〜16とを有し、前記ガラスセラミック層13はAlの偏析を含有し、かつ、前記ガラスセラミック層13中に存在するAl偏析20の層厚方向の寸法tの最大値が上記2つの内部導体11、12間の距離tの80%以下である、積層コモンモードチョークコイル10。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器において使用することができる積層コモンモードチョークコイルに関する。
コモンモードチョークコイルは2つの巻線状の導体を絶縁体に形成してなる電子部品であり、特に、積層タイプのコモンモードチョークコイルは絶縁体層を介して2つのスパイラル状(渦巻き状)の導体が向かい合っている構造を有する。2つの導体間の絶縁体層は誘電率が低いほうが好ましい。このため、ガラスセラミックが絶縁層の材料として好適に用いられる。誘電率をより低くするためにはシリカ(クォーツ)の使用が好ましい。しかし、耐薬品性などを考慮して、多くのコモンモードチョークコイルでは、ガラスセラミックの原料としてシリカのみならずアルミナを加えたフィラーが用いられる。
特許文献1には、非磁性層と、この非磁性層を挟みこんだ2つの磁性層と、前記非磁性層に埋設した2つの対向する平面コイルと、外部端面電極とを備える積層コモンモードノイズフィルタが開示されており、外部端面電極と磁性層との接着強度を高めるために、磁性層にガラス成分を含有させること、好ましくは、非磁性層や外部端面電極の下地層にもガラス成分を含有させることが提案されている。
特許文献2によれば、コモンモード成分のインピーダンスを高くするために、コイル状の2つの導体の上方および下方にそれぞれ少なくとも2つの磁性層と、この2つの磁性層間に設けられた2つの非磁性層を設け、かつ前記非磁性層間にガラスを含有した低誘電率層を形成するとともに、2つの導体の間に位置する絶縁層を、ガラスを含有する透磁率の低い材料で構成することを提案している。特許文献2によれば、この構成により、ガラスを含有した低誘電率層と磁性層との間には非磁性層が存在することになり、これにより、磁性層と低誘電率層とが直接に接しなくなるため、磁性層の透磁率が低下することはなく、その結果、コモンモード成分のインピーダンスを高くすることができるとのことである。
特開2006−319009号公報 特開2008−159738号公報
ガラスセラミックを用いる積層コモンモードチョークコイルでは、内部導体としてAgやCuを用いることにより、ガラスセラミック層と内部導体とを同時に焼成することができる。特に、大気中で焼成することができるという観点から、内部導体としてAgが好適に用いられる。しかし、Agはガラスセラミック層中に拡散しやすく、拡散したAgにより絶縁性が低下することが懸念される。近時、ガラスセラミック層を有する積層コモンモードチョークコイルでは、より高い絶縁信頼性が求められる。
このことを考慮し、本発明は、絶縁信頼性がより高い積層コモンモードチョークコイルを提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、Alはガラス成分であるアルカリ金属、ホウ素、内部導体のAg等を溶解させて偏析を生じやすいことを見出した。このような偏析を制御することにより、積層コモンモードチョークコイルにおける信頼性の向上を達成した。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
本発明の積層コモンモードチョークコイルは、ガラスセラミック層と、前記ガラスセラミック層を挟んで対向する2つのスパイラル状の内部導体と、前記2つの内部導体を挟み込む絶縁層とを有する。そして、このガラスセラミック層はAl偏析を含有し、かつ、このガラスセラミック層中に存在するAl偏析の層厚方向の寸法の最大値は、上記2つの内部導体間の距離の80%以下である。
好適には、前記ガラスセラミック層はガラスとフィラーとを含有しており、前記ガラス中のAlの含有量が0.05〜5wt%である。
別途、好適には、内部導体は銀を含有する導体材料からなる。
本発明者らの知見によれば、Al偏析はガラス中のAlとガラスセラミック層中に拡散したAg等の導体材料と通常はアルカリ金属とが反応することにより形成される。Al偏析が存在するということは、ガラスセラミック層中に拡散したAg等の導体材料を当該Al偏析が取り込んでいることを意味する。よって、導体材料がガラスセラミック層内に拡散することによる絶縁性低下がAl偏析の存在によって回避されている。他方、このAl偏析それ自体はアルカリ金属や導体材料などを多く含むため、低抵抗であり、かつ電位差がかかると抵抗値が劣化しやすい。したがって電位差の生じる内部導体間をAl偏析が架橋すると製品の絶縁信頼性を低下させてしまう。本発明では、Alの存在を必須としつつAl偏析の形状を特定することにより、Ag等の導体材料をAl偏析に取り込ませつつも、Al偏析同士のネットワーク形成や架橋を防ぐことにより、結果として積層コモンモードチョークコイルの信頼性を向上させている。
本発明の好適態様では、Alの含有量を特定しており、これによって、Al偏析の形成がよりコントロールしやすくなる。別の好適態様では、内部導体が銀を含有する導体材料からなるため大気中(空気中)での焼成が容易である。
本発明の積層コモンモードチョークコイルの模式断面図とその部分拡大図である。 Al偏析とその周囲のSEM−EDS分析による元素マッピングの一例の模式図である。 本発明の積層コモンモードチョークコイルの模式的な分解図である。
図面を適宜参照しながら本発明を詳述する。但し、本発明は図示された態様に限定されるわけでなく、また、図面においては発明の特徴的な部分を強調して表現することがあるので、図面各部において縮尺の正確性は必ずしも担保されていない。
図1は本発明の積層コモンモードチョークコイルの模式断面図である。図1(A)は全体図であり、図1(B)は部分拡大図である。図1(A)においてはAl偏析の描写を省略しており、図1(B)においては内部電極11、12の周囲の絶縁層の描写を省略している。本発明の積層コモンモードチョークコイル10では、2つのスパイラル状の内部導体11、12がガラスセラミック層13を挟んで対向して設けられている。内部導体は渦が巻くように、旋回するにつれ中心から遠ざかる(あるいは逆向きにたどれば近づく)曲線、あるいはそのような曲線に近似した折れ線などであって、個々の内部導体11、12はそれぞれ略同一平面上に形成される。内部導体の具体的な形状は積層コモンモードチョークコイルの従来技術を適宜参照することができる。内部導体11、12は導電材料から形成され、一般的には金属製であり、より具体的にはCu、Agやそれらを含む合金が挙げられ、酸化雰囲気中で焼成可能であることから好ましくはAgを含有する導体材料からなり、さらに好ましくはAgを90wt%以上含有する導体材料からなる。
ガラスセラミック層13は、2つの内部導体に挟まれるように形成される。好適には、ガラスセラミック層13は、ガラス(以下、「フリット」または「ガラスフリット」ともいう。)とガラス中に分散したフィラー(図示せず)とを含有する。フィラーの化学種は好ましくはクォーツ(結晶質のSiO)であり、ガラスセラミック層13におけるフィラーの量は好ましくは10〜35vol%であり、フィラーは好ましくはガラスセラミック層13の中に結晶質のまま分散される。
ガラスセラミック層13におけるガラスの材料としては、SiOを主成分とするホウ珪酸ガラスや無ホウ珪酸ガラスなどが例示される。本発明によればガラスセラミック層13、特にガラスの材料としてAlが含まれる。ガラスセラミック層13に含まれるAlは典型的にはガラスのネットワークを構成する。ガラスセラミック層13には、例えば、主な構成要素である、ケイ素、ホウ素に加え、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Cu、Zn、Sn、Fe、Ni、Co、Agなどが含まれていてもよい。
ガラスセラミック層にホウ素が含まれる場合は、ガラスの材料中に占めるホウ素の含有量は、Bの量として、好ましくは、5〜20wt%である。ガラスセラミック層にアルカリ金属が含まれる場合は、ガラスの材料中に占めるアルカリ金属の含有量は、当該アルカリ金属の酸化物の量として、好ましくは、0.5〜4wt%である。
ガラスセラミック層13におけるガラスの材料中に占めるAlの量は、Alの量として、好ましくは0.05〜5wt%であり、より好ましくは0.1〜2wt%である。Alの含有量が少なければ後述するAl偏析が小さくなる点で好ましく、Alの含有量が多ければ内部導体11、12からガラスセラミック層13に拡散し得る導体材料を取り込みやすい点で好ましい。
ガラスセラミック層13の厚さは積層コモンモードチョークコイルの大きさの設計などに応じて適宜設定することができ、非限定的に5〜25μm程度を例示することができる。ガラスセラミック層13の厚さが2つの内部導体11、12の距離に等しくなる。
ガラスセラミック層13にはAl偏析20が存在する。
Al偏析20は、Alに加え、ガラスを構成する元素(ケイ素、ホウ素、アルカリ金属、アルカリ土類金属など)および内部電極を構成するAgを含んでいてもよいガラス質である。また、コモンモードチョークコイルの構成の一つである磁性体成分であるFe、Ni、Cu、Znをわずかに含んでいてもよい。特にAl偏析はガラスの主たる相(以下、主相ともいう。)に比べアルカリ金属とAgを多く含む。
Al偏析20は主としてガラスセラミック層13中のAl成分とアルカリ金属と内部導体11、12から拡散した導体材料とが反応して形成される。Al偏析20の生成により、ガラスセラミック層13中に拡散した導体材料が集積されることになるから、ガラスセラミック層13の絶縁性向上の観点からはAl偏析20の存在は必ずしも悪いことではない。しかし、Al偏析20が大き過ぎると、複数のAl偏析20どうしが接触してネットワークを形成し、ガラスセラミック層13の絶縁性が著しく低下することが懸念される。以上の観点から、本発明によれば、ガラスセラミック層13にAl偏析20が存在し、そのAl偏析20の層厚方向の寸法の最大値が2つの内部導体11、12間の距離の80%以下であり、好ましくは10〜70%である。図1(B)において、2つの内部導体11、12間の距離はtで表され、各々のAl偏析における「層厚方向の寸法」はtで表される。
ガラスセラミック層13にAl偏析が存在することの確認、および、存在するAl偏析の上記寸法tの測定は、測定対象のサンプルを鏡面研磨し、この研磨面のSEM−EDSによる分析で行った。図2はAl偏析とその周辺におけるAl、K、Agの存在比率のSEM−EDSによるマッピングの模式図である。このマッピングのための測定では、ガラスセラミック層13を層厚方向に走査して上記各元素の存在比率をプロットしている。Al偏析20における元素分布は符号31で表現され、Al偏析20の周囲にあるガラスセラミック層13の主相における元素分布は符号32で表現される。本発明によれば、主相で検出されるAlの存在比率に対し1.5倍以上の存在比率を示した領域をAl偏析であると認識する。そのようにして定義されるAl偏析の層厚方向における長さが、上記寸法tに相当する。
Al偏析20の上記寸法tを小さくするためのコントロール法としては、例えば、ガラスセラミック層13を製造するための材料を微粉化することや、Alの量を例えば上述の好適範囲に調節することや、焼成の際の昇温速度を早くすることなどが挙げられ、これらを適宜組み合わせてもよい。
本発明の積層コモンモードチョークコイル10は、ガラスセラミック層13のほかに、さらに絶縁層を有する。少なくとも、2つの内部導体11、12を挟み込む絶縁層が存在する。図1(A)の形態では、絶縁層14a、14bが内部導体11、12を挟み込んでいる。絶縁層は電気的に絶縁性であればよく、その材質や構成等は積層コモンモードチョークコイルの従来技術を適宜参照することができる。例えば、内部導体11、12に直接接触する絶縁層14a、14bの材料を、上述のガラスセラミック層13と同じ材質のガラスセラミックで構成してもよいし、各種フェライトを焼成したもので構成してもよい。図1では内部導体11、12の外側に符号14、15、16を付した複数の層を描写している。これらは例えば、絶縁層として磁性体層と非磁性体層とを適宜組み合わせてもよいことなどを想定したものであり、層の数や絶縁層の材質や厚さによって本発明の範囲を限定する趣旨ではない。
上述のほか、積層コモンモードチョークコイルの従来技術を適宜援用して、本発明の積層コモンモードチョークコイル10は種々の構成をさらに備えていてもよい。例えば、図1では省略されているが、外部端子や外部端子と内部導体11、12との導通のための配線が備えられていてもよい。
積層コモンモードチョークコイルの製造方法については、ガラスセラミック層13として上記所定の材料を用いることのほかは従来技術を適宜援用することができる。図3は本発明の積層コモンモードチョークコイルの模式的な分解図である。図1や図3に示すような各層について、それぞれの原材料である磁性材料、非磁性材料、ガラス材料、フィラー、を樹脂(バインダ)と混合しスラリー又はペーストを作製し、各層に相当するシート13〜16を製造する。
内部導体11、12に挟まれるガラスセラミック層13の製造に際しては、粉砕したガラス材料を溶剤の存在下でバインダと混錬してスラリーを得る方法が一般的である。ガラス材料の粉砕手段は、ビーズミルなどの公知の粉砕機を適用することができる。粉砕後のガラス材料のd50値は好ましくは3μm以下、より好ましくは1.5μm以下であり、下限については特に限定は無く、下限の好適値は0.5μmである。上記程度にまでガラス材料を粉砕することによりAl偏析20の大きさを所定範囲に制御しやすくなる。得られたスラリーからドクターブレード法などによってグリーンシートを得ることができる。
グリーンシート上に内部導体パターンを形成する。
内部導体の材料となる銀粉等を含有するペースト等を上記グリーンシートに印刷することなどにより内部導体パターンを形成することができる。
対向する内部導体11、12のうち少なくとも一方(図3では内部導体11)は上述したガラスセラミック層13のためのグリーンシート上に形成される。他方の内部導体12が形成されるグリーンシート14は絶縁層であればよく、当該絶縁層はガラスセラミック層13と同じ材質であってもよいし、異なる材質の磁性体または非磁性体からなるものであってもよい。
内部導体11、12の形成の際には、適宜、ビアホール11a、21a、12a、22aや、外部端子11b、21b、12b、24bを形成することができ、それらの形成方法については従来技術を適宜援用することができる。
さらに外側の絶縁層15、16等のためのグリーンシートをそれぞれ所定の材料で製造し、それらを積層して焼成を行う。焼成において、昇温速度を早くするほどAl偏析の発生において有利であるが、チップの割れが発生しやすくなる。このため、昇温速度は300〜1200℃/hに制御することが望ましい。焼成温度は材料に応じて適宜変更することができ、例えば900℃前後が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に記載された態様に限定されるわけではない。
(ガラスセラミック層の材料)
酸化物換算でSiO:77.5wt%、B:20wt%、KO:2wt%、Al:0.5wt%に調整したガラスフリット75vol%およびフィラーとしてのクォーツ25vol%をガラスセラミック層の材料として用いた。これらをビーズミルにより1.5μm(d50値)に粉砕した。粉砕媒体はZrOボール、Alボールなどを用いることができ、この実施例ではZrOボールを用いた。必要に応じて分散剤を添加した。分散のための溶剤としては、例えばエタノール、トルエン、メチルエチルケトン等を使用することができ、この実施例ではエタノールを用いた。
(ガラスセラミック層用のグリーンシート製造)
上記材料100重量部と、溶剤300重量部と、バインダ200重量部と分散剤、可塑剤を混錬してスラリーを得て、これをドクターブレード法に供してグリーンシートを得た。混合の媒体としてZrOボール、Alボールなどを用いることができ、この実施例ではZrOボールを用いた。バインダとしては、例えばポリビニルブチラール樹脂、メタアクリル酸樹脂等を用いることができ、可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等を用いることができ、溶剤としては、例えばエタノール、トルエン、メチルエチルケトン等を使用することができ、必要に応じて分散剤を添加してもよく、この実施例では、バインダとしてポリビニルブチラール樹脂を用い、可塑剤としてフタル酸ジブチルを用い、溶剤としてエタノールを用いた。
(内部導体パターンの形成)
次いで、得られたグリーンシート上に、Agの導体金属を含む導体ペーストを、スクリーン印刷法等により印刷し、スパイラル状の導体、外部端子と接続される導体を形成した。スパイラル状の導体、外部端子と接続される導体はグリーンシートにあけられた孔を通し接続した。
(絶縁層の形成)
磁性材(フェライト)200重量部と、溶剤300重量部と、バインダ200重量部と分散剤と、可塑剤とを混錬してスラリーを得て、これをドクターブレード法によってグリーンシート化した。混合の媒体としてZrOボール、Alボールなどを用いることができ、この実施例ではZrOボールを用いた。バインダとしては、例えばポリビニルブチラール樹脂、メタアクリル酸樹脂等を用いることができ、この実施例ではポリビニルブチラール樹脂を用いた。可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等を用いることができ、この実施例ではフタル酸ジブチルを用いた。溶剤としては、例えばエタノール、トルエン、メチルエチルケトン等を使用することができ、この実施例ではエタノールを用いた。この実施例では図1に示す符号13、14および15について全て同じ材料で構成した。
絶縁層用のグリーンシートの一部には、21a、22aや、外部端子21b、24bのためのパターンを形成した。
(積層及び焼成)
下から順に、絶縁層用のグリーンシート、外部端子24bを形成した絶縁層用のグリーンシート、渦巻状の内部導体パターンを形成したガラスセラミック層用のグリーンシート(2枚)、外部端子21bを形成した絶縁層用のグリーンシート、絶縁層用のグリーンシートを積層した。これらを圧着して、空気雰囲気下で脱脂処理をおこなったあと、空気雰囲気下で昇温速度600℃/hで、900℃まで加熱し、その温度で2時間保持した後、冷却することにより、焼成した積層体を形成した。
焼成後に、外部端子を設けることにより積層コモンモードチョークコイルを得た。
(Al偏析の評価)
得られた積層コモンモードチョークコイルの断面を電子顕微鏡で観察し、2つの内部導体11、12の間隔tが10μmであることを確認した。
上述の測定法により、Al偏析の存在を確認し、各々のAl偏析についてその層厚方向の寸法tを測定した。ガラスセラミック層13における80μm×80μmの観測領域に5個以上のAl偏析の存在を認め、それらのtの値の最大値は5μmであった。
(信頼性の評価)
得られた積層コモンモードチョークコイルの絶縁信頼性を評価した。信頼性試験は、測定対象のチップ40個を125℃の条件で電圧を10V、1000時間かけたときの抵抗値を測定し、その値が100MΩを下回った製品を劣化チップであると評価した。
ガラスセラミック層の組成と、粉砕の程度を調整することにより、種々のサンプルを作成し、信頼性を評価した。
後述の表1において、「フィラー量」はフィラーとしてのクォーツの量を、「フリット量」はガラスの量を、「フリット組成」は、ガラス(フリット)に含まれる各元素の量(酸化物の重量換算)である。Alの量を増減させる場合には、ガラスセラミック層の製造の際のビーズミルの処理時間の長短により、材料粒径を制御した。その他は上記と同様にしてサンプルを作成した。結果を表1に記載する。
Figure 2013131578
11,12:内部導体、13:ガラスセラミック層、14〜16:絶縁層、20:Al偏析

Claims (3)

  1. ガラスセラミック層と、前記ガラスセラミック層を挟んで対向する2つのスパイラル状の内部導体と、前記2つの内部導体を挟み込む絶縁層とを有し、
    前記ガラスセラミック層はAl偏析を含有し、かつ、前記ガラスセラミック層中に存在するAl偏析の層厚方向の寸法の最大値が上記2つの内部導体間の距離の80%以下である、
    積層コモンモードチョークコイル。
  2. 前記ガラスセラミック層はガラスとフィラーとを含有しており、前記ガラス中のAlの含有量が0.05〜5wt%である請求項1記載の積層コモンモードチョークコイル。
  3. 前記内部導体が銀を含有する導体材料からなる請求項1又は2記載の積層コモンモードチョークコイル。
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