JP2013128419A - ゼリー状調味料及び該ゼリー状調味料を含む食肉加工食品 - Google Patents

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【課題】加工適正が高く、食肉加工品のジューシー感を手軽に向上させることのできるゼリー状調味料及び、ジューシーな食肉加工食品の提供。
【解決手段】調味料、セルロース、及びゲル化剤を含むゼリー状調味料。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工適正が高く、食肉加工食品にジューシー感(肉汁の多い食感)を付与できるゼリー状調味料及び該ゼリー状調味料を用いた食肉加工食品に関する。
餃子、シュウマイ、肉まん、春巻き、ソーセージ、ハンバーグなどの食肉加工食品において、ジューシーな食感を付与するために、脂肪、脂肪代替品、ゲルなどを粒状にして分散する方法が知られている。
例えば、特許文献1では、調味液にゼラチンを加え常温下で固化し、食肉加工品の原材料に分散混入する方法、特許文献2では、大豆蛋白混練物をゲル化し粉砕後、畜魚肉加工に使用する方法が開示されている。特許文献3では、ゼラチンとジェランガムを含むゼリーを分散混入する食肉加工品が開示されている。
実開昭64−32095号公報 特開昭60−186252号公報 特開2007−209283号公報
これまでのゼリーを食肉加工品の原材料に分散混入する技術は、確かにジューシー感を付与できるものではあるが、あらかじめ作成したゼリーをカットしてから原材料と混合する必要があった。そのため、工程が余分にかかること、カットの仕方が悪いとムラができてしまうこと、ゼリーが滑ってしまいカット自体が難しい場合があることなど、工業スケールでは実施困難であるという欠点があった。また、特許文献2のように大豆たんぱくを使用すると、大豆独特の風味が出てしまい、食肉そのものの風味が損なわれるという課題があった。また、特許文献1,2,3のいずれにおいても、特に餃子やシューマイ、肉まんなどでは、中の具に対してゼリーを添加しても、ゼリー自体が加熱で溶解して、外の皮に移行してしまい十分なジューシー感を付与できないという問題があった。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、調味料、セルロース及びゲル化剤を含むゼリー状調味料とすることにより、あらかじめ細かくカットしなくても食肉加工品の原材料と一緒に混ぜることにより適度にゼリーが砕けて分散すること、セルロースをゼリーに添加することにより、驚くべきことに、セルロースを含んでいないゼリーを同量加えるより、さらにジューシー感が向上することを見出し、本発明を成すに至った。すなわち本発明は下記の通りである。
(1)調味料、セルロース、及びゲル化剤を含むゼリー状調味料。
(2)調味料を0.1〜10質量%、セルロースを0.1〜15質量%、及びゲル化剤を1〜15質量%含む、(1)に記載のゼリー状調味料。
(3)前記ゲル化剤がゼラチンである、(1)又は(2)に記載のゼリー状調味料。
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載のゼリー状調味料を含む食肉加工食品。
(5)さらに、セルロースを含有する具材を含む、(4)に記載の食肉加工食品。
(6)餃子、シューマイ、肉まんのいずれかである、(4)又は(5)に記載の食肉加工食品。
本発明により、加工適正が高く、食肉加工品のジューシー感を手軽に向上させることのできるゼリー状調味料及び、該ゼリー状調味料を用いたジューシーな食肉加工食品を提供できる。
本発明のゼリー状調味料とは、セルロース、ゲル化剤、及び各種調味料(例えば、食塩、醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、酢、味噌、化学調味料、はちみつ、ブドウ糖、果糖、砂糖、異性化糖、麦芽糖、ステビア、トレハロース、オリゴ糖(例えば、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、セロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、乳果オリゴ糖など)を含み、食品に対して風味を与えることのできる、常圧、25℃でゼリー状である調味料のことをいう。
ゼリー状とは、実質的にゲルを形成している状態のことである。ゲルとは高分子学会編の「新版高分子辞典」では「あらゆる溶媒に不溶の三次元網目構造をもつ高分子及びその膨潤体」と定義されるものであり、液体と固体の中間の物質形態のことを言う。
本発明のゼリー状調味料は、糖アルコール(例えばソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、還元パラチノースなど)、アセルファムK、ネオテーム、スクラロース、水飴、還元水飴、コショウなどの香辛料、出汁調味料(例えば、かつお出汁、昆布出汁、チキンコンソメ、ビーフコンソメ、ポークコンソメなど)、グルタミン酸ナトリウム、タンパク分解物、エキス類(例えば、チキンエキス、ビーフエキス、ポークエキス、エビエキス、カニエキス)などが挙げられる。)を含んでいてもよい。
本発明で使用するセルロースとは、草木類や微生物などから得られる粒径が0.1〜200μmのセルロースのことであり、最も一般的なものとしては木材パルプを機械的若しくは化学的に処理して得られる粉末セルロースや結晶性セルロースなどが挙げられる。
特に、本発明ではセルロース系粉末のなかでも極めて純度が高く、好食感である結晶性セルロースを用いることが好ましい。結晶性セルロースとは、例えば木材パルプ、精製リンターなどのセルロース系素材を、酸加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解などにより解重合処理して得られる平均重合度30〜400、結晶性部分が10%を超えるものをいう。
粉末セルロースとしては、例えば、KC−フロック W−50,KC−フロック W−100(G)、KCフロック W−200(G)、KCフロック W−250、KCフロック W−300G,KCフロック W−400G(いずれも製品名、日本製紙ケミカル株式会社)などが挙げられる。
結晶性セルロースとしては、例えば、セオラス FD−101、セオラス FD−301、セオラス ST−02、セオラス ST−100、セオラス FD−F20,セオラス UF−F711、セオラス UF−F702(いずれも製品名、旭化成ケミカルズ株式会社)、エンデュランスMCC VE−050(製品名、FMCバイオポリマー社製)などが挙げられる。
また、本発明のゼリー状調味料に用いるセルロースとしては、親水性高分子と結晶性セルロースから成る結晶性セルロース複合体を用いることが更に好ましい。結晶性セルロース複合体は、例えば、結晶性セルロースと親水性高分子を混合し、湿式磨砕して、乾燥・粉砕することにより得られるものである。
親水性高分子としては、例えば、カルボキシメチルセルロース及びその塩、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、キサンタンガム、カラヤガム、カラギナン、アラビアガム、グルコマンナン、ジェランガム、アルギン酸及びその塩や、アルギン酸プロピレングリコールエステルのようなエステル体などが挙げられる。
また、結晶性セルロース複合体には、結晶性セルロースと親水性高分子以外にも、水溶性物質を含んでいても構わない。水溶性物質としては、ショ糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、水あめ、粉末水あめ、還元水あめ、トレハロース、キシロース、アラビノースなどの糖類、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトールなどの糖アルコール類、フラクトオリゴ糖、セロオリゴ糖、キシロオリゴ糖、マンノオリゴ糖などのオリゴ糖類、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの無機塩類などが挙げられる。
一般的に市販されている結晶性セルロース複合体としては、例えばセオラス RC−N81、セオラス RC−N30、セオラス DX−2、セオラス RC−591、セオラス SC−900、SP−N90、SP−N50(いずれも製品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)、アビセル RC−591、アビセル RC−581、アビセル BV1518、ノバゲル GP3282、ノバゲル RCN−15(製品名、FMCバイオポリマー社製)などが挙げられる。
本発明のゼリー状調味料は、水に、調味料、ゲル化剤、セルロース、必要に応じてその他食品素材・食品添加物をいれ、ゲル化剤が溶解する温度(例えば、ゼラチンの場合、通常は60℃以上)まで加熱・撹拌して、ゲル化剤を十分に溶解した後、冷却などの操作によりゼリー状に固めることにより得られる。本発明のゼリー状調味料は、必要に応じて香料、増粘剤、澱粉類などの1種類又は2種類以上を含んでいても構わない。
増粘剤としては、カラギナン、グァーガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、カラヤガム、アラビアガム、ガディガム、タラガム、サイリウムシードガム、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸プロピレングリールエステルなどが挙げられる。
澱粉類としては、例えば、とうもろこし澱粉(コーンスターチ)、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉や、前記の生澱粉を加工した加工澱粉(アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、焙焼デキストリン、酸処理澱粉、アルカリ処理澱粉、漂白澱粉)などが挙げられる。
本発明で用いるゲル化剤としては、例えば、ゼラチン、カードラン、ペクチン、アルギン酸類、ジェランガム、寒天、カラギナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、メチルセルロースなどが挙げられる。これらを一種類もしくは複数併用しても構わない。ゲル化剤の中でも入手の容易さ、食肉類との風味の相性が良い点からゼラチンが最も好ましい。ゼラチンの種類は特に制限はなく、例えば豚由来、牛由来、鶏由来、魚由来のものが挙げられる。これらのゼラチンを一種類もしくは複数併用しても良いし、ゼラチン以外のゲル化剤と併用しても構わない。
本発明のゼリー状調味料中の調味料の含有量は、調味料の風味の強さによって適宜調整するものであるが、通常はゼリー状調味料に対して0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%以上では風味が不十分でジューシーというより水っぽくなることが少なく、10質量%以下であれば、味が濃すぎることも起こりにくい。
また、ゼリー状調味料中のセルロースの含有量は0.1〜15質量%が好ましい。0.1質量%以上では、本発明の効果である良好な加工適正、すなわち、ゼリーの加工適正が良好で、食肉加工品の原材料との混合の際に適度に砕けて分散すること、ゼリー状調味料添加によるジューシー感がより一層増すという効果が得られる。15質量%以下であれば、セルロースの繊維感が強く出てしまうことが起こりにくい。好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜7質量%である。
本発明のゼリー状調味料中のゲル化剤の含有量は、調味料がゼリー状に固まる量が必要であり、調味料の量や種類によって異なるが、通常は1〜15質量%であることが好ましい。1質量%以上ではゼリー状に固まりやすく、15質量%以下では、ドロッとした重い食感になることも少ない。
本発明のゼリー状調味料は、例えば、ドレッシングやソースのように食品に直接かけるなどの方法でも利用できるが、特に食肉加工食品の製造に好適に利用できる。
本発明のゼリー状調味料を含む食肉加工食品とは、加工した食肉を含む食品のことであり、豚肉、猪肉、牛肉、鹿肉、馬肉、鶏肉、鯨肉、魚肉、羊肉、カニ身、エビ身、貝身の少なくとも一種類の食肉を含む。例えば、餃子、シュウマイ、肉まん、春巻き、ソーセージ、ハンバーグ、ナゲット、コロッケなどが挙げられる。食肉加工食品の具材を作製する際に、本発明のゼリー状調味料を、他の食肉加工品の原材料と一緒に混合すれば良い。特に添加の順番の制限もない。本発明のゼリー状調味料は、脆くて、混合時に滑りにくいので混合方法も一般的な食肉加工食品の製造方法に従えば、十分に均一に混合することができる。
具材とは、餃子、シューマイ、肉まんやソーセージであれば皮以外の中身のことであり、ハンバーグではハンバーグそのもののことを言う。具材としては、豚肉、猪肉、牛肉、鹿肉、馬肉、鶏肉、鯨肉、魚肉、羊肉、カニ身、エビ身、貝身の少なくとも一種類の食肉を含み、必要に応じて、キノコ類(例えば、シイタケ、シメジ、マイタケ、エリンギ、マツタケなど)、野菜類(例えば、タマネギ、ニラ、タケノコ、白菜、ニンニク、キャベツなど)、つなぎ類(例えば、澱粉類、卵白、卵黄、大豆たんぱく、パン粉など)、各種調味料などを混合したものが挙げられる。
食肉加工食品中のゼリー状調味料の添加量は、もともとの調味料の味によって適宜調整されるものであるが、具材に対して、0.1〜40質量%であることが好ましい。0.1質量%以上で味を感じやすくなり、40質量%以下であれば、保形性が低下する傾向もほとんど見られない。より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは15〜25質量%である。
本発明のゼリー状調味料を用いる食肉加工食品は、具材を、水分が染み込みやすい小麦粉を主体とした生地類で包み込むシューマイ、餃子、肉まんが好ましい。セルロースを含まないゼリーを添加した場合、生地類へ溶けた調味料が移行しやすく、ジューシー感が損なわれることが多い。一方、本発明のゼリー状調味料では、生地類への移行を抑制し、よりジューシー感を向上させることが可能である。
また、本発明ではゼリー状調味料中だけではなく、ゼリー状調味料を混合する具材中にもセルロースを含むことが好ましい。具材中にセルロースを含有させることにより、よりジューシー感が向上する。具材中のセルロースの含有量は0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは1〜3質量である。0.1質量%以上加えるとジューシー感の向上を感じやすくなり、5質量%以下であれば食感に悪影響を与える可能性は低い。
本発明のゼリー状調味料を含む食肉加工食品は、調理してすぐに喫食するもの、冷蔵もしくは冷凍保存し、再加熱して喫食するもののいずれにでも用いることができる。特に冷凍保存する場合、食肉加工食品は離水を起こしやすく、ジューシー感の低下を起こしやすいため、本発明を有効に利用することができる。
実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
(実施例1、2、比較例1、2)
■ゼリー状調味料の作製
表1に記載の配合比でゼリー状調味料を作製した。
ガラスープの素を3質量%、粉末ゼラチンを5質量%になるように水に加えた。そこに、セルロース複合体であるセオラスDX−2(製品名、旭化成ケミカルズ(株)製、セルロース含有量36質量%)を外割で5質量%(ゼリー状調味料に対してセルロースは1.7質量%)加え、70℃に加熱して、プロペラ攪拌機で400rpm×15分撹拌してゼラチンを完全に溶かした。得られた調味料液をそのまま冷蔵庫で固めてゼリー状調味料Aを得た。
また、ゼリー状調味料Aに用いたセルロース複合体をセオラスRC−N81(製品名、旭化成ケミカルズ(株)製、セルロース含有量80質量%)を外割で8質量%(ゼリー状調味料に対してセルロースは5.9質量%)加えたこと以外は同様の操作で、ゼリー状調味料Bを作製した。
一方、セルロース複合体を加えずに同様の操作を行い、ゼリー状調味料Cを得た。また、セルロース複合体を加えず、ネイティブジェランガムを0.15質量%加えて同様の操作を行い、ゼリー状調味料Dを得た。ゼリー状調味料A及びBは、特に固定しなくても滑ることなく、容易に包丁で切断できたのに対し、ゼリー状調味料C及びゼリー状調味料Dは、切る際にツルっと滑り、しっかりと固定しないと切れない状態であった。特にゼリー状調味料Dは弾力のある固いゲルであり、包丁での切断時に最も抵抗を感じるものであった。すなわち、セルロースを加えたゼリー状調味料A、Bは、非常に作業性が良く、加工適正に優れたものであった。
Figure 2013128419

(実施例3〜5、比較例3〜5)
■食肉加工食品(ギョーザ)の作製
次に、得られたゼリー状調味料A〜Dを用いてギョーザの作製を行った。各ギョーザの具材の配合処方を表2に示す。表2に示す各原材料をフードプロセッサー仕込み、10秒撹拌をして混合しゼリー状調味料を含む具材を作製した。ゼリー状調味料Aを用いたもの(実施例3,4)及びゼリー状調味料Bを用いたもの(実施例5)は、ゼリー状調味料を大きな塊のまま加えても、撹拌により砕け、均一に具材の中に分散した。一方、ゼリー状調味料Cを用いた場合(比較例3、4)、及びゼリー状調味料Dを用いた場合(比較例5)ゼリーが砕けずに大きな塊のままで残ってしまったため、あらかじめ包丁でおよそ5mm角に細かく切ってから加えて具材を作製した。
Figure 2013128419

餃子の皮に、前述で作製した具材を、それぞれ12g包み、餃子とし、下記の基準で評価した。
[評価方法]
140℃に加熱してホットプレートに餃子9個を入れ、蓋を閉めて5分間焼いた。蓋を開け、60gの水を入れて、蓋を閉め160℃で8分間蒸し焼きにした。蓋を取り、1分間焼いて余分な水分を飛ばし、焼き餃子を得た。得られた焼き餃子を、20代女性1名、30代女性1名、60代女性1名、20代男性1名、30代男性1名、40代男性1名、50代男性2名の計8名で官能評価を実施した。官能評価は6つの餃子を食べ比べてジューシー感があると思った順に1位から6位までの順位をつけるとともに、満足度を、ジューシー感に満足で、とても美味しいと思った場合は◎、ジューシー感があり、美味しいと思った場合は○、ジューシー感はあるが、もう少しジューシー感があっても良いと思った場合は△、ジューシー感が全くないと感じた場合は×の基準で評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2013128419

最もジューシーであったのは、ゼリー状調味料と他の具材の両方に、セルロースを添加した実施例4のギョーザであった。2番目に良好な結果だったのは、本発明のゼリー状調味料で用いられるセルロースを実施例3よりも多く含むゼリー状調味料Bを添加し、具材にはセルロースを添加していない実施例5であり、その次が実施例3であった。実施例3、4、5のいずれも、ほとんどの人はジューシー感に満足でとても美味しいという評価で、敢えて比べると実施例4が一番良好であるという結果であった。一方、比較例3は、ゼリー状調味料を添加しているにも関わらずセルロースがゼリー状調味料中に存在しないため、ジューシー感が物足りないという評価であった。具材にのみセルロースを含む比較例4、ゼリー中にネイティブジェランガムを用いた比較例5は、ほとんどの人が比較例3よりはジューシー感があると評価したものの、実施例3〜5に比べると物足りないという評価であった。
ジューシー感の順位の平均値で比べると、実施例4、実施例5、実施例3、比較例4、比較例5、比較例3の順位になった。
以上より、本発明のゼリー状調味料を用いることにより、作製時にあらかじめカットする工程を省略もしくは簡略化できるうえに、食肉加工食品のジューシー感を、セルロースを含んでいないゼリー状調味料よりも向上できることが明確となった。
本発明により、食肉加工食品にジューシー感を付与できるゼリー状調味料及び該ゼリー状調味料を用いた食肉加工食品を提供することができるので、本発明のゼリー状調味料は、食品加工業で好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 調味料、セルロース、及びゲル化剤を含むゼリー状調味料。
  2. 調味料を0.1〜10質量%、セルロースを0.1〜15質量%、及びゲル化剤を1〜15質量%含む、請求項1に記載のゼリー状調味料。
  3. 前記ゲル化剤がゼラチンである、請求項1又は2に記載のゼリー状調味料。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のゼリー状調味料を含む食肉加工食品。
  5. さらに、セルロースを含有する具材を含む、請求項4に記載の食肉加工食品。
  6. 餃子、シューマイ、肉まんのいずれかである、請求項4又は5に記載の食肉加工食品。
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