JP6999291B2 - たこ焼又はお好み焼用ミックス、及びたこ焼又はお好み焼の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のたこ焼又はお好み焼用ミックスは、結晶セルロースを0.1~15質量%含むことを特徴とする。上記範囲で結晶セルロースを含有するたこ焼又はお好み焼用ミックスを用いて調製した生地を焼成することによって、内部にとろみがあり、口溶けが良く、糊っぽさがない口当たりが軽い食感を有し、且つ保形性が良好なたこ焼又はお好み焼を容易に製造することができる。この作用機作としては明確ではないが、本発明における結晶セルロースが、高い保水性と保形性を有し、且つ不溶性であることに起因しているものと考えられる。すなわち、たこ焼又はお好み焼の焼成時の内部において、高い保水性を有する結晶セルロースがとろみを付与するとともに、生地中の水分と小麦粉等の澱粉を含む材料とに介在し、澱粉の糊化を適度に抑制するため糊っぽさを抑制し、口溶けが良く、口当たりが軽い食感を付与する。また、たこ焼又はお好み焼の焼成時、比較的高温で生地中の澱粉材料が糊化する際には、結晶セルロースが不溶性で熱の影響を受け難く、生地中で骨格の役目を果たすために、保形性が高いたこ焼又はお好み焼が得られるものと考えられる。後述する実施例で示す通り、結晶セルロースの含有率が上記範囲より低い場合は、上述の内部の食感を向上する効果が得難くなり、上記範囲より大きい場合は、上述の保形性を維持する効果が得難くなる。これは、生地中の結晶セルロースと澱粉材料の含有量のバランスが、本発明の効果に大きな影響を与えることを示唆する。本発明のたこ焼又はお好み焼用ミックスにおいて、結晶セルロースの含有率は、0.5~10質量%が好ましく、0.5~5質量%がより好ましい。
本発明のたこ焼又はお好み焼の製造方法は、粉状材料の質量に基づいて、0.1~15質量%の結晶セルロース、及び水を含む生地材料を混合して生地を調製する工程、及び前記生地を、必要に応じて具材と共に焼成する工程を含む。上述の通り、結晶セルロースを上記の含有率で含む粉末材料を含む生地を調製して、たこ焼又はお好み焼を焼成することにより、内部にとろみがあり、口溶けが良く、口当たりが軽い食感を有し、且つ保形性が良好なたこ焼又はお好み焼を容易に製造することができる。生地を調製する工程、及びたこ焼又はお好み焼を焼成する工程は、特に制限は無く、製造する製品に合わせて、従来公知の方法で行うことができる。なお、必要に応じて加える具材は、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はない。例えば、たこ、いか、桜えび等の魚介類又はその加工品;キャベツ、ネギ、紅しょうが等の野菜類又はその加工品;豚肉、牛肉、鶏肉等、それらのひき肉、ハム等の肉類又はその加工品;その他、揚げ玉、チーズ等が挙げられる。
1.たこ焼用ミックス、又はお好み焼用ミックスの調製
表1~3に示した各実施例、比較例の配合で各材料を混合し、各たこ焼用ミックス、又はお好み焼用ミックスを調製した。
2.たこ焼用生地の調製
表1及び2に示した配合で調製した各実施例、比較例のたこ焼用ミックスに、表1及び2に示した配合で、卵液、水を加え、撹拌混合し、各たこ焼用生地を調製した。
3.たこ焼の製造
200℃に加熱した複数の半球状の窪み(穴径:45mm、深さ:20mm)を有するたこ焼器にサラダ油を引き、各生地を流し入れた後、各窪みに茹で蛸(4g)を加え、竹串を用いて球状に形を整えながら10分間焼成し、たこ焼を製造した。
(1)保形性
たこ焼の保形性は、焼成されたたこ焼を約10分室温で放置して冷ました際の形状の保持状況(収縮が生じないか)について、10名のパネラーにより、以下の評価基準で目視にて評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表1及び2に示す。
5:非常に良好
4:良好
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
(2)とろみ
たこ焼のとろみは、焼成されたたこ焼を約10分室温で放置して冷ました後試食し、内部のとろみについて、10名のパネラーにより、以下の評価基準で評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表1及び2に示す。
5:十分なとろみがあり、非常に良好
4:とろみがあり、良好
3:ややとろみがある
2:とろみがあまり感じられない
1:とろみがない
(3)口溶け・口当たり
たこ焼の口溶け・口当たりは、焼成されたたこ焼を約10分室温で放置して冷ました後試食し、口溶けと口当たりの食感について、10名のパネラーにより、以下の評価基準で評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表1及び2に示す。
5:口溶けが良く、非常に口当たりが軽い食感
4:口溶けが良く、やや口当たりが軽い食感
3:普通
2:やや口溶けが悪く、糊っぽさが感じられ重い食感
1:口溶けが悪く、糊っぽく重い食感
表3に示した配合で調製した各実施例、比較例のお好み焼用ミックスに、表3に示した配合で、卵液、水を加えて撹拌混合し、各お好み焼用生地を調製した。
6.お好み焼の製造
各お好み焼生地125質量部と、具材としてキャベツ(粗みじん切り)125質量部を混合したものを、サラダ油を引いて200℃に加熱した鉄板で片面5分焼成し、さらに反転して5分間焼成し、お好み焼を製造した。
7.お好み焼の評価
(1)保形性
お好み焼の保形性は、焼成されたお好み焼を1日冷蔵保管し、電子レンジで加熱した時の形状の保持状況(収縮が生じないか)について、10名のパネラーにより、上記4.(1)と同じ評価基準で目視にて評価した。パネラーの評価点の平均値を評価結果として表3に示す。
(2)とろみ
お好み焼のとろみは、焼成されたお好み焼を約30分室温で放置して冷ました後と、24時間冷蔵保管し、電子レンジで加熱した後に試食し、とろみについて、10名のパネラーにより、上記4.(2)と同じの評価基準で評価した。約30分室温で放置して冷ました後に評価したパネラーの評価点の平均値を評価結果として表3に示す。
(3)口溶け・口当たり
お好み焼の口溶け・口当たりは、焼成されたお好み焼を約30分室温で放置して冷ました後と、24時間冷蔵保管し、電子レンジで加熱した後に試食し、口溶け・口当たりについて、10名のパネラーにより、以下の評価基準で評価した。約30分室温で放置して冷ました後に評価したパネラーの評価点の平均値を評価結果として表3に示す。
5:口溶けが良く、非常にふんわりとして口当たりが軽い食感
4:口溶けが良く、ふんわりとして口当たり軽い食感
3:普通
2:やや口溶けが悪く、やや重い食感
1:口溶けが悪く、重い食感
Claims (3)
- 結晶セルロースを0.1~15質量%含むことを特徴とするたこ焼又はお好み焼用ミックス。
- 大豆、乳、及び卵由来のたん白素材の1種以上を0.5~20質量%含む請求項1に記載のたこ焼又はお好み焼用ミックス。
- 請求項1又は2に記載のたこ焼又はお好み焼用ミックス、及び水を含む生地材料を混合して生地を調製する工程、及び
前記生地を、必要に応じて具材と共に焼成する工程を含むたこ焼又はお好み焼の製造方法。
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JP2017103820A JP6999291B2 (ja) | 2017-05-25 | 2017-05-25 | たこ焼又はお好み焼用ミックス、及びたこ焼又はお好み焼の製造方法 |
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JP2017103820A JP6999291B2 (ja) | 2017-05-25 | 2017-05-25 | たこ焼又はお好み焼用ミックス、及びたこ焼又はお好み焼の製造方法 |
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JP2018198545A JP2018198545A (ja) | 2018-12-20 |
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JP2017103820A Active JP6999291B2 (ja) | 2017-05-25 | 2017-05-25 | たこ焼又はお好み焼用ミックス、及びたこ焼又はお好み焼の製造方法 |
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JP2013252104A (ja) | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Torigoe Flour Milling Co Ltd | たこ焼の製造法ならびにたこ焼用プレミックス |
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- 2017-05-25 JP JP2017103820A patent/JP6999291B2/ja active Active
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