JP2013120804A - シート状カバリング剤、カバリング方法又は電子デバイスの製造方法 - Google Patents

シート状カバリング剤、カバリング方法又は電子デバイスの製造方法 Download PDF

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浩一 梅本
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Abstract

【課題】比較的低温で電子デバイスなどの被処理部材を有効にカバーリング(又は封止)できるシート状カバリング剤を提供する。
【解決手段】軟質重合体を緩く架橋し、架橋点間分子量が大きく、低温及び高温で所定の貯蔵弾性率を有し、応力緩和率が0.5〜30%である重合体をシート状の形態とし、電子部品などのカバーリング(又は封止)に用いる。前記重合体は、温度25℃での貯蔵弾性率100〜4000MPa、80℃での貯蔵弾性率0.01〜10MPa、架橋点間分子量8000〜30000を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に形成された素子(半導体素子など)を保護するために有用なシート状カバリング剤(又はカバリングシート、封止剤)及びそれを用いたカバリング方法(又は封止方法)若しくは電子デバイスの製造方法に関する。
半導体素子、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、液晶素子(液晶セル)、光電変換素子(太陽電池セルなど)などの機能素子、これらの機能素子パッケージや前記機能素子又はそのパッケージを実装したプリント基板などの精密部品(又は電子デバイス)は、通常、樹脂で封止し、外的影響(特に、湿度)から保護されている。封止方法として、精密部品を金型キャビティ内に配置し、低粘度で流動性の高い熱硬化性樹脂を注入して封止する方法が知られている。しかし、熱硬化性樹脂には、架橋剤などの添加剤が添加されるため、可使時間(ポットライフ)が短いだけでなく、金型キャビティ内での硬化に比較的長時間を要し、生産性が低い。また、生産性が高い方法としては、熱可塑性樹脂を射出成形して精密部品を封止することも知られている。しかし、この方法では高温の熱可塑性樹脂を射出成形するため、基板や基板上に実装された電子部品が熱により損傷しやすい。
一方、フィルム状封止剤を用いてデバイスを封止することも知られている。特開2008−282906号公報(特許文献1)には、基板とフィルムとの間に太陽電池セルが樹脂で封止された太陽電池モジュールの製造方法に関し、基板と太陽電池セルとの間に基板の全面を覆う第1封止樹脂シートを配置し、前記フィルムと前記太陽電池セルとの間に前記基板の全面を覆う第2封止樹脂シートを配置して積層体を作製し、この積層体を複数段積み重ねるとともに、最上段の積層体のフィルムの外側に当て板を配置し、前記基板と前記フィルムとの間の空気を排出し、加熱して樹脂を溶融させて冷却して封止することが開示されている。特開2009−99417号公報(特許文献2)には、基板上に形成された有機電子デバイスを封止するバリアフィルムを含み、前記有機電子デバイスと前記バリアフィルムとの間にホットメルト型部材が配置された有機電子デバイス封止パネルが開示されている。しかし、これらのフィルム状封止剤ではデバイス(又は素子)の凹凸部に対する追従性が劣るため、凹凸部が少ないデバイスにおいては有効ではあるが、凹凸部が多いデバイスの細部を緊密に封止することが困難である。仮に、封止温度を高めて樹脂の流動性を高め、デバイスの凹凸部に対する追従性を高めることも可能であるが、この場合は、熱によりデバイスが損傷する可能性が高くなる。さらに、高温での封止では、樹脂の流動性及び粘着性が大きくなるため、フィルム状封止剤が所定の封止部位から流れ出し、作業効率を低下させたり、設計した封止ができない可能性もある。
特許第4419012号公報(特許文献3)には、25℃では非流動性を有し、かつ50〜100℃の範囲では流動性を有する(A)エポキシ(メタ)アクリレートと(B)光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂層、および光透過性フィルム層からなるシート状封止材により、有機EL素子を有する基板に該シート状封止材を保温された圧着ロールにて圧着して貼合せる工程と、光照射により光硬化性樹脂層を硬化する工程とで、無機膜の下地となる一次被膜を形成することが記載されている。しかし、この方法では光硬化性樹脂層を備えた積層シートを用い圧着工程と光硬化工程と透明性フィルム層の剥離工程とを必要とし、一次被膜の形成が煩雑である。また、光硬化に伴って光硬化性樹脂が収縮するため、デバイスに収縮応力が作用するとともに、この収縮応力が一次被膜に残存し、デバイスに悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、一次被膜には光重合開始剤とその分解物が光硬化性樹脂層に残存するため、デバイスに悪影響を及ぼすおそれもある。
特開2008−282906号公報(特許請求の範囲) 特開2009−99417号公報(特許請求の範囲) 特許第4419012号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、比較的低温で電子デバイスなどの被処理部材の被処理部位(被封止部位など)を有効にカバーリング(又は封止)できるシート状カバリング剤(被覆剤又は封止剤)、それを用いたカバリング方法(又は封止方法)若しくは電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、低温で流動性(又は段差表面などに対する追従性)を有し、残留応力を有効に緩和できるシート状カバリング剤(又は封止剤)、それを用いたカバリング方法(又は封止方法)若しくは電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、低温で電子デバイスなどの被処理部材をカバーリング(又は封止)でき、かつ高温では流動性が低下したシート状カバリング剤(又は封止剤)、それを用いたカバリング方法(又は封止方法)若しくは電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、高温多湿下でも被処理部材を有効に保護でき、デバイスに対する視認性を損なわないシート状カバリング剤、それを用いたカバリング方法若しくは電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、低温で軟化する重合体を緩く架橋し、架橋点間分子量が大きく、低温及び高温で所定の貯蔵弾性率を有する重合体をシート状の形態で電子部品などのカバーリング(被覆又は封止)に用いると、低温で流動性(又は段差表面などに対する追従性)を有するとともに、応力緩和性が高く、残留応力が緩和されるだけでなく、高温では流動することなく、比較的低温で電子部品などを有効にカバーリング(又は封止)できるとともに、変形に対する耐熱性を有することを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のカバリング剤(被覆剤又は封止剤)は、重合体を含み、シート状の形態を有している。前記重合体は、温度25℃での貯蔵弾性率が100〜4000MPa、80℃での貯蔵弾性率が0.01〜10MPa、架橋点間分子量が8000〜30000、歪み停止10秒後から20秒後の応力緩和率が、温度80℃において、0.5〜30%である。
このような重合体は、緩く架橋した低温軟化性を有する重合体で形成されている。前記特性を有する重合体は、25℃での貯蔵弾性率が高いため、室温では機械的強度が大きく、80℃での貯蔵弾性率が低いため、加熱により低温(例えば、100℃以下の温度)で流動し、段差表面に対して高い追従性を示す。そのため、段差が微少であっても有効に被覆又は封止できる。また、架橋点間分子量が大きいため、低温での流動性を損なうことがないものの、高温(例えば、100℃を超える温度)では架橋により流動及び変形が規制され、変形に対する耐熱性を示す。さらに、架橋点間分子量が大きく、応力緩和率が大きいため、固化に伴って収縮しても、残留応力が速やかに緩和され、歪みが残存することがない。
このようなカバリング剤(又は封止剤)において、重合体のガラス転移温度は10〜100℃程度であってもよく、20〜100℃での重合体の線膨張率は500〜5000ppm/K程度であってもよい。また、厚み100μmにおいて、重合体の全光線透過率は89〜95%程度、ヘイズ値は0.1〜1.5%程度であってもよい。
さらに、前記重合体のガスバリア性は高く、例えば、厚み100μmでの重合体の水蒸気バリア性は、0.1〜10g/m/day程度であってもよい。
このような重合体は種々の低温軟化性を有する重合体、例えば、非結晶性オレフィン系重合体(又は非結晶性オレフィン系共重合体など)で構成できる。本発明のカバリング剤は、シート状の形態で種々の部材を被覆(又はカバー)するために利用でき、例えば、電子デバイス(部品)を封止するためのシート状封止剤として有用である。
本発明は、カバリング方法(又は封止方法)も包含する。すなわち、この方法では、被処理部位(又は被封止部位)に前記シート状カバリング剤(又は封止剤)を接触させ、前記カバリング剤(又は封止剤)を加熱した後(又は重合体を流動させた後)、冷却し、被処理部位をカバリング剤(又は封止剤)でカバー(被覆又は封止)する。また、本発明は、電子デバイスの製造方法も包含する。この方法では、前記被着体として電子デバイスが使用される。すなわち、電子デバイスに前記シート状カバリング剤(又は封止剤)を接触させ、前記カバリング剤(又は封止剤)を加熱した後(又は重合体を流動させた後)、冷却し、電子デバイスをカバリング剤(又は封止剤)でカバー(被覆又は封止)することにより、電子デバイスを製造する。これらの方法において、加熱温度は、例えば、重合体のガラス転移温度以上の温度であって100℃以下の温度であってもよい。
なお、本明細書中、特に断りのない限り、所定の架橋点間分子量を有する架橋した重合体を単に「重合体」という場合がある。また、アクリル系単量体とメタクリル系単量体を(メタ)アクリル系単量体と総称する。低温軟化性とは、30〜80℃程度の温度で軟化し、軟化後の弾性率が軟化前に比べて100分の1以下になることを意味する。さらに、「シート」と「フィルム」とを同義に用いる場合がある。なお、本明細書中、数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
本発明では、特定の重合体を含むシート状カバリング剤(被覆剤又は封止剤)で電子デバイスなどの被処理部材の被処理部位(被封止部位など)をカバーリング(被覆又は封止)するため、比較的低温で有効にカバリング(又は封止)できる。また、低温で流動性(又は段差表面などに対する追従性)が高いだけでなく、応力緩和性が高く、残留応力を有効に緩和できるため、シート状カバリング剤(又は封止剤)で有効かつ緊密にカバリング又は封止できる。特に、微少な段差部(凹凸部)であっても精度よく封止できる。さらに、低温で電子デバイスなどの被処理部材をカバーリング(又は封止)できるだけでなく、高温では変形に対する耐熱性を有し、重合体の流動を規制できるため、高い生産性で精度よくカバリング(又は封止)できる。また、透明性の高い重合体を用いたカバリング剤(又は封止剤)では、デバイスに対する視認性を損なうことがないため、カバリング又は被覆状態を容易に確認でき、不良品の発生を防止できる。さらには、ガスバリア性の高いカバリング剤(又は封止剤)を用いると、高温多湿下でも被処理部材を有効に保護できる。そのため、種々の部材、特に精密部品(又は電子デバイス)のカバリング(被覆又は封止)に有効である。
図1は比較例1,2及び実施例3の試験片の貯蔵弾性率と温度との関係を示すグラフである。 図2は比較例2の試験片での時間と貯蔵弾性率との関係を示す応力緩和グラフである。 図3は実施例3の試験片での時間と貯蔵弾性率との関係を示す応力緩和グラフである。
本発明のカバリング剤(又は封止剤)は、シート状の形態を有しており、特定の架橋重合体を含んでいる。この架橋重合体は、低温軟化性を有する重合体が緩く架橋した構造を有しており、室温での貯蔵弾性率が高く、加工温度(カバリング又は封止温度)での貯蔵弾性率が低いという特色を有している。
温度25℃での重合体の貯蔵弾性率は、100〜4000MPa、好ましくは500〜3000MPa(例えば、750〜2500MPa)、さらに好ましくは1000〜2000MPa(例えば、1200〜1800MPa)程度である。また、温度80℃での重合体の貯蔵弾性率は、0.01〜10MPa、好ましくは0.1〜8MPa(例えば、0.5〜7.5MPa)、さらに好ましくは1〜7MPa(例えば、2〜7MPa)程度である。このような特性を有する重合体は、室温付近(20〜25℃程度)では、機械的強度が大きく、被着体を有効に保護でき、加工温度付近(カバリング又は封止温度など)では、流動性が高く、被着体を均一かつ緊密に被覆又はカバーできる。なお、上記80℃での貯蔵弾性率を「1」としたとき、80℃での貯蔵弾性率に対して25℃での貯蔵弾性率は、例えば、0.05×10〜10×10(例えば、0.1×10〜5×10、好ましくは0.2×10〜1×10、さらに好ましくは0.3×10〜0.7×10程度)である。上記貯蔵弾性率の比率が小さすぎると、表面形状の凹凸部などに対する追従性が低下し、大きすぎると、流動性が高くなり、カバリング性及び封止性が低下しやすい。重合体の貯蔵弾性率は、実施例に記載の方法で測定できる。
また、前記架橋重合体は、架橋点間分子量が大きいという特色がある。重合体の架橋点間分子量は、8000〜30000、好ましくは9000〜25000(例えば、9500〜20000)、さらに好ましくは10000〜18000(例えば、10000〜16000)程度である。このような大きな架橋点間分子量は、重合体が低い架橋密度で緩く架橋した構造を有していることを示している。そのため、加熱すると重合体は熱可塑性樹脂のように挙動して流動するものの、所定の温度以上になると重合体の流動及び変形が架橋により規制され、熱可塑性樹脂と異なり耐熱性を有する。そのため、架橋点間分子量が小さすぎると、流動性が低下し、凹凸表面形状に対する追従性が低下し、架橋点間分子量が大きすぎると、流動変形に対する耐熱性が低下する。なお、重合体の架橋点間分子量は、慣用の方法、例えば、ゴム弾性理論を利用した代表的な方法により求めることができる。この方法では、下記式により架橋点間分子量を算出できる。
G=(ρRT)/M
(式中、Gは剪断弾性率(単位Pa)、ρは密度(g/m)、Rはガス定数(8.314J/K/mol)、Tは絶対温度(K)、Mは架橋点間分子量(g/mol)を示す)
上記剪断弾性率Gはゴム状平坦域(例えば、140℃、角周波数0.1Hz)における貯蔵弾性率により測定できる(貯蔵弾性率の測定方法は上記と同様である)。また、密度ρはアルキメデス法で測定でき、成書「Polymer Engineering and Science, MID-JULY, 1990, Vol.30, No13, P753-761」に記載された重合体の密度を参照することもできる。
歪み停止(荷重を除去)して10秒後から20秒後の応力緩和率は、温度80℃において、0.5〜30、好ましくは1〜25、さらに好ましくは1.5〜22%程度である。応力緩和率は、実施例に記載の方法で測定して算出できる。
重合体のガラス転移温度Tg(又は結晶性重合体では融点Tm)は、例えば、10〜100℃(例えば、15〜90℃)、好ましくは20〜80℃(例えば、25〜70℃)、さらに好ましくは25〜60℃(例えば、30〜50℃)程度であり、25〜50℃(例えば、30℃を超えて50℃以下、例えば、31〜50℃、好ましくは32〜45℃、さらに好ましくは33〜40℃程度)程度であってもよい。ガラス転移温度が低すぎると、カバリング性(又は封止性)が低下し、高すぎると、低温でのカバリング性(又は封止性)が低下し易い。前記重合体は架橋していても高い柔軟性を保持している。なお、上記異なる温度で上記貯蔵弾性率の挙動を示す重合体は、通常、25〜80℃の範囲内にガラス転移温度を有する場合が多い。また、結晶性重合体の場合には、25〜80℃の範囲内に融点を有していてもよい。ガラス転移温度Tg及び融点Tmは、実施例に記載のように、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で測定できる。
さらに、重合体の線膨張率(線熱膨張係数)は、温度範囲20〜100℃において、例えば、500〜5000ppm/K、好ましくは1000〜3500ppm/K(例えば、1200〜3000ppm/K)、さらに好ましくは1700〜2700ppm/K(例えば、1500〜2500ppm/K)程度である。線膨張率が小さすぎると、耐熱性に乏しく、線膨張率が大きすぎると、カバリング性が低下する。前記重合体は、適度な線熱膨張係数を有しており、高温でも溶融することがなく、溶融流動を規制し、変形に対する耐熱性を有している。なお、重合体の線膨張率は、実施例に記載の方法で測定できる。
重合体の架橋の程度は、ゲル分率で示すことができる。重合体のゲル分率は、例えば、5重量%以上(例えば、10〜99重量%)であってもよく、30〜98重量%、好ましくは50〜97重量%、さらに好ましくは80〜95重量%(例えば、85〜93重量%)程度であってもよい。ゲル分率が小さすぎると、高温での溶融流動を規制できず、大きすぎると、流動性が低下し、カバリング性及び封止性が低下しやすい。前記架橋重合体は、耐熱性及び耐久性に優れるとともに、適度な柔軟性を保持している。重合体のゲル分率は、実施例に記載の測定方法で測定できる。
さらに、カバリング又は封止状態を評価(又は欠点・異物の存在や封止を検査)するため、透明性の高い重合体が好ましい。重合体の全光線透過率は、厚み100μmにおいて、80〜99%、さらに好ましくは85〜98%(特に90〜95%)程度であってもよく、通常、89〜95%、好ましくは90〜94%、さらに好ましくは91〜93%程度である。全光線透過率は、JIS K 7105に準じて測定できる。重合体のヘーズ値(曇価)は、厚み100μmにおいて、5%以下(好ましくは2%以下(例えば、0〜2%))であり、通常、1.5%以下、例えば、0.1〜1.5%、好ましくは0.1〜1%(例えば、0.2〜0.7%)、さらに好ましくは0.1〜0.5%(例えば、0.2〜0.4%)程度である。ヘーズは、JIS K 7105に準じて測定できる。
封止性を高めるため、重合体はガスバリア性、特に、水蒸気バリア性が高いのが好ましい。重合体の水蒸気透過度(単位g/m/day)は、厚み100μmにおいて、0.1〜10(例えば、0.2〜8)、好ましくは0.5〜5(例えば、0.7〜4)、さらに好ましくは1〜3程度である。水蒸気透過度は、実施例に記載に方法で測定でき、24時間、1mあたりの水蒸気透過量として求めることができる。
シート状カバリング剤(封止剤)は、厚みが大きくても高い流動性を示すため、表面形状に対する追従性が高く、表面の凹凸部や段差部を均一にカバー又は被覆できる。そのため、シート状カバリング剤(封止剤)の厚みは、カバリング又は封止可能である限り特に制限されず、例えば、20〜400μm、好ましくは30〜350μm、さらに好ましくは40〜300μm(例えば、50〜200μm)程度であってもよく、100μm以上(例えば、100〜400μm)、好ましくは150μm以上(例えば、200〜350μm)程度であってもよい。
このような重合体は、未架橋重合体を架橋させることにより形成できる。未架橋重合体としては、例えば、ガラス転移温度(Tg)が、−130℃〜100℃(例えば、−50℃〜90℃)程度の重合体から選択でき、10〜90℃、好ましくは20〜80℃(例えば、25〜75℃)程度であってもよい。未架橋重合体のガラス転移温度(Tg)は、通常、15〜50℃(例えば、20〜40℃)、好ましくは(例えば、25〜35℃)程度である。このような未架橋重合体は低温軟化性を有する重合体である場合が多く、未架橋重合体は、単独重合体が低いTgを有する単量体と高いTgを有する単量体との共重合体である場合が多い。
未架橋重合体は比較的分子量が大きいという特色がある。未架橋重合体の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)において、ポリスチレン換算で、例えば、3000〜500000(例えば、5000〜400000)、好ましくは7000〜300000(例えば、10000〜200000)、さらに好ましくは15000〜100000(例えば、20000〜90000)程度である。
低温軟化性を有する重合体は、通常、上記のようにガラス転移温度が低く、低温での流動性はあるものの耐熱性が低く、低温流動性と耐熱性とを両立させることは困難である。本発明では、低温軟化性を持つ未架橋重合体を架橋(特に、所定の架橋点間分子量とするため緩く架橋)することにより、適度な低温軟化性と耐熱性とを両立できる。
未架橋重合体は、架橋剤により架橋可能な重合体、活性エネルギー線の照射により架橋可能な重合体であってもよい。なお、後者の重合体は、α,β−エチレン性不飽和結合を有する重合体であってもよく、高エネルギー線を利用する場合には、α,β−エチレン性不飽和結合を必要とせず、広範囲の重合体が利用できる。
前記未架橋重合体の種類は特に制限されないが、前記未架橋重合体のうち、架橋剤により架橋可能な重合体(反応性官能基を利用して架橋構造を形成する重合体)の代表的な例としては、例えば、(メタ)アクリル系重合体、脂肪族ポリエステル系重合体、脂肪族ポリアミド系重合体、不飽和ポリエステル系重合体などが例示できる。また、活性エネルギー線の照射により架橋可能な重合体の代表的な例としては、例えば、オレフィン系重合体、ポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体、ポリエステル(メタ)アクリレート系重合体、前記不飽和ポリエステル系重合体などが例示できる。
[架橋剤により架橋可能な重合体]
(メタ)アクリル系重合体には、(メタ)アクリル系単量体を重合成分とする重合体が含まれる。(メタ)アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1−12アルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジル;シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのC5−10シクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレートなどの橋架け環式(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレートなどのC6−10アリール(メタ)アクリレートなどが例示できる。これらの単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい(メタ)アクリル系単量体は、ガラス転移温度が20〜105℃(好ましくは30〜100℃)程度の単独重合体を形成する単量体を含んでいる。すなわち、(メタ)アクリル系単量体は、少なくともメタクリル系単量体(例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシルなどのメタクリル酸C1−10アルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシC2−4アルキルエステル、メタクリル酸グリシジルなど)を含んでいる。これらのメタクリル系単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいメタクリル系単量体は、メタクリル酸C1−6アルキルエステルを含んでいる。
また、(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度及び柔軟性などを調整するため、メタクリル系単量体は、アクリル系単量体(アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸C1−12アルキルエステル;アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステル;アクリル酸グリシジルなど)、有機酸ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのC2−6アルカンカルボン酸ビニルエステルなど)、鎖状オレフィン(エチレン、プロピレンなどのα−C2−4オレフィンなど)の他、芳香族ビニル単量体(スチレンなど)、ハロゲン含有ビニル単量体(塩化ビニルなど)などとの共重合体であってもよい。これらの単量体(共重合性単量体)も単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい単量体(共重合性単量体)は、上記アクリル系単量体(特に、アクリル酸、アクリル酸C1−8アルキルエステル、アクリル酸ヒドロキシC2−4アルキルエステル、アクリル酸グリシジルなど)である。
(メタ)アクリル系重合体は、反応性官能基を有する単量体との共重合により、架橋剤との反応性官能基(例えば、側鎖のヒドロキシル基、カルボキシル基、グリシジル基など)を有している。反応性官能基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが例示でき、これらの単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。反応性官能基を有する単量体の使用量は、単量体全体に対して、0.1〜100モル%程度の範囲から選択でき、通常、1〜30モル%、好ましくは3〜25モル%、さらに好ましくは5〜20モル%程度であってもよい。
(メタ)アクリル系重合体は、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法(パルク重合法)などを利用して、必要であれば、メルカプタン類などの連鎖移動剤を用いて前記所定の分子量に調整できる。
脂肪族ポリエステル系重合体は、ジオール成分及びジカルボン酸成分の反応、ヒドロキシカルボン酸成分及び/又はラクトン成分の反応、ジオール成分及びジカルボン酸成分と、ヒドロキシカルボン酸成分及び/又はラクトン成分との反応による得ることができる。これらの成分のうち、脂肪族ジオール成分及び脂肪族ジカルボン酸成分のうち少なくとも一方の成分(特にジカルボン酸成分)が脂肪族ジカルボン酸成分である場合が多く、脂肪族ジオール成分及び脂肪族ジカルボン酸成分とラクトン成分とを用いる場合も多い。
脂肪族ジカルボン酸成分として、例えば、アルカンジカルボン酸成分(例えば、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などのC4−12アルカンジカルボン酸など)、シクロアルカンジカルボン酸(例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのC5−10シクロアルカン−ジカルボン酸など)、これらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
脂肪族ジカルボン酸成分は、ガラス転移温度などを調整するため、芳香族ジカルボン酸成分と組み合わせて使用してもよい。芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸(例えば、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸)、ビフェニルジカルボン酸、およびそれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
なお、前記エステル形成性誘導体としては、例えば、メチルエステル、エチルエステルなどのC1−4アルキルエステル(特にC1−2アルキルエステル}、酸ハライド(酸クロライドなど)、酸無水物などが挙げられる。
ジカルボン酸成分は、軟質ポリエステル系樹脂を形成するため、少なくともC6−12アルカンジカルボン酸を含んでいる場合が多い。C6−12アルカンジカルボン酸の使用割合は、ジカルボン酸成分全体に対して、50〜100モル%、好ましくは60〜80モル%程度であってもよい。
脂肪族ジオール成分としては、例えば、アルカンジオール(エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのC2−10アルカンジオール、好ましくはC2−6アルカンジオール)、ポリアルカンジオール(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどなどのポリC2−4アルカンジオールなど)、シクロアルカンジオール(例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなど)が挙げられる。これらの脂肪族ジオール成分は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
脂肪族ジオール成分は、芳香族ジオール成分と組み合わせて使用してもよい。芳香族ジオール成分としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、1,4−ベンゼンジメタノール、ビフェノール、ビスフェノール類(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールフルオレンなどのビスフェノール化合物、このビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド体など)などが例示できる。
なお、ヒドロキシカルボン酸及び/又はラクトン成分は、脂肪族ジカルボン酸成分及び脂肪族ジオール成分に代えて、又は脂肪族ジカルボン酸成分及び脂肪族ジオール成分とともに使用できる。ラクトン成分としては、例えば、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、エナントラクトン(7−ヒドロキシヘプタン酸ラクトン)などのC3−10ラクトンなどが挙げられる。これらのラクトン成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのラクトン成分のうち、バレロラクトンやカプロラクトンなどのC4−8ラクトンが好ましい。
ラクトン成分は、開始剤にラクトンが開環重合した重合体の形態でジオール成分として使用してもよい。開始剤としては、例えば、水、前記脂肪族ジオール成分[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサメチレングリコールなどのアルキレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)などのポリアルキレングリコールなど]、前記芳香族ジオール成分、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミンなどのジアミン、ジエチレントリアミンなどのポリアミンなどが挙げられる。これらの開始剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。開始剤としては、アルキレングリコール(例えば、C2−6アルキレングリコールなど)、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)が汎用される。
さらに、分岐構造を導入するため、ジオール成分は、アルカンポリオール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなど)を含んでいてもよく、ジカルボン酸成分は、ポリカルボン酸(例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの化合物)を含んでいてもよい。また、所定の分子量に重合した後、末端のヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基と、上記アルカンポリオール及び/又はポリカルボン酸との反応により、末端に複数の反応性官能基を導入してもよい。
ポリエステル系重合体は、慣用の方法、例えば、溶液重合法、溶融重合法、界面重合法などで調製できる。
このようなポリエステル系重合体は、末端にヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有しており、このような反応性官能基を利用して架橋構造を形成できる。
脂肪族ポリアミド系重合体は、ジカルボン酸成分とジアミン成分との反応により生成する重合体が含まれる。ジカルボン酸成分としては、前記脂肪族ジカルボン酸成分が例示でき、通常、長鎖アルカンジカルボン酸(C6−12アルカンカルボン酸など)及びダイマー酸から選択された少なくとも一方の成分を含んでいる場合が多い。また、ジアミン成分としては、例えば、アルキレンジアミン(ヘキサメチレンジアミンなどのC6−12アルキレンジアミンなど)などが例示でき、通常、ポリエーテルジアミン(ポリテトラメチレンエーテルジアミンなど)などを含んでいる場合が多い。
さらに、分岐構造を導入するため、ジカルボン酸成分は、ポリカルボン酸(例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの化合物)を含んでいてもよく、ジアミン成分は、アルカンポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなど)を含んでいてもよい。
ポリアミド系重合体は、慣用の方法、例えば、溶液重合法、溶融重合法、界面重合法などで調製できる。
このようなポリアミド系重合体は、末端にカルボキシル基及び/又はアミノ基を有しており、このような反応性官能基を利用して架橋構造を形成できる。
不飽和ポリエステル系重合体は、前記脂肪族ポリエステル系樹脂のジカルボン酸成分の一部として重合性不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物(無水マレイン酸、フマル酸など)を用い、主鎖に重合性不飽和結合を導入することにより調製できる。なお、架橋点間分子量を大きくするため、重合性不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物の使用量は、通常の不飽和ポリエステル系樹脂での使用量に比べてかなり少なく、例えば、ジカルボン酸成分全体に対して0.1〜5モル%(例えば、0.2〜2.5%)程度であってもよい。
さらに、未架橋重合体としては、ビニルアルコール系重合体[ポリビニルアルコール(ポリ酢酸ビニルの鹸化物)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物)]、これらのビニルアルコール系重合体のアセタール化物(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなど)なども例示できる。さらには、未架橋重合体は、(メタ)アクリル系重合体、脂肪族ポリエステル系重合体、脂肪族ポリアミド系重合体、下記オレフィン系重合体などの軟質重合体に、ヒドロキシル基、カルボキシル基、又はグリシジル基を有する前記(メタ)アクリル系単量体、マレイン酸又はその酸無水物、フマル酸などの重合性多価カルボン酸などの反応性官能基を有する単量体がグラフト重合したグラフト重合体であってもよい。
これらの未架橋重合体の数平均分子量は、通常、前記架橋点間分子量に対応している場合が多く、GPCにおいて、ポリスチレン換算で、例えば、5000〜30000(例えば、7500〜27000)、好ましくは8000〜25000(例えば、9000〜23000)、さらに好ましくは10000〜20000(例えば、12000〜17000)程度であってもよい。
前記反応性官能基を有する未架橋重合体は、反応性官能基に対して反応性の架橋反応性基を有する架橋剤により架橋させることにより架橋構造を形成できる。
ヒドロキシル基を有する重合体に対する架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、酸無水物系架橋剤、シラン系架橋剤、メラミン系架橋剤などが例示できる。イソシアネート系架橋剤としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などのC4−16アルカンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネートなどのC6−20アルカントリイソシアネートなど)、脂環族ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどのジイソシアネート、1,3,5−トリメチルイソシアナトシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)−2,5−ジ(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどのトリイソシアネートなど)、芳香脂肪族ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどのジイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトメチルベンゼンなどのトリイソシアネートなど)、芳香族ポリイソシアネート(フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネートなどのジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどのトリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどのテトライソシアネートなど)、複素環式ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの誘導体などが挙げられる。前記誘導体としては、例えば、前記ポリイソシアネートのダイマー、トリマー(イソシアヌレート環を有する三量体)、ビウレット、アロファネートなどが挙げられる。これらイソシアネート系架橋剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのイソシアネート系架橋剤のうち、HDIなどの脂肪族ジイソシアネート、IPDI、水添XDIなどの脂環族ジイソシアネート、XDIなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、TDI、MDI、NDIなどの芳香族ジイソシアネートなどを用いる場合が多い。
酸無水物系架橋剤としては、芳香族ジカルボン酸無水物(無水フタル酸など)、脂環族ジカルボン酸無水物(テトラヒドロ無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸など)、脂肪族ジカルボン酸無水物(無水コハク酸、無水マレイン酸など)、多価カルボン酸無水物(例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸など)などが例示できる。
シラン系架橋剤としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのアルコキシシランなどが例示できる。メラミン系架橋剤としては、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが例示できる。
カルボキシル基を有する重合体に対する架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、前記と同様のイソシアネート系架橋剤及びシラン系架橋剤などが例示できる。エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、長鎖脂肪族エポキシ樹脂などが例示できる。
グリシジル基を有する重合体に対する架橋剤としては、ポリアミン系架橋剤、前記と同様の酸無水物系架橋剤などが例示でき、ポリアミン系架橋剤としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ポリアミン、キシレンジアミンなどの芳香族ポリアミンなどが例示できる。
アミノ基を有する重合体に対する架橋剤としては、前記と同様のイソシアネート系架橋剤及び酸無水物系架橋剤などが例示できる。
未架橋重合体の架橋及び架橋点間分子量に調整については、例えば、「木材学会誌」1985年31巻3号185頁〜192頁などを参照できる。例えば、ヒドロキシル基を有する重合体に所定の割合でイソシアネート系架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなど)を添加し、加熱混合して付加反応させることにより、イソシアネート系架橋剤の添加量に応じた架橋体を生成できる。この架橋反応は、反応効率を高めるため、反応溶媒中で行ってもよい。
なお、ヒドロキシル基やカルボキシル基など反応性官能基の濃度の低い重合体では、反応性官能基1モルに対して架橋剤の架橋反応性基(イソシアネート基など)の割合を多くしても、架橋点間分子量の大きな架橋重合体が生成し、反応性官能基の濃度が高く低分子量の重合体では、反応性官能基1モルに対して架橋剤の架橋反応性基(イソシアネート基など)の割合を多くすると、架橋点間分子量の小さな架橋重合体が生成する。そのため、反応性官能基当たりの重合体の分子量(反応性官能基当量)は、前記架橋点間分子量に対応する分子量又はそれ以下であってもよい。また、架橋剤の使用量は、重合体の反応性官能基の濃度などに応じて選択でき、通常、反応性官能基1モル当たり、架橋反応性基1モル以下(例えば、0.01〜0.7モル、好ましくは0.05〜0.5モル)程度の範囲から選択してもよい。また、重合体100重量部に対して、架橋剤の使用量は、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部程度であってもよい。
架橋した重合体は、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基(又はその酸無水物基)を有する重合体と、低温(例えば、室温〜100℃、好ましくは30〜70℃程度)で硬化可能な架橋剤(イソシアネート系架橋剤及び/又はシラン系架橋剤など)とを組み合わせて調製する場合が多い。特に、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有する重合体(例えば、(メタ)アクリル系重合体、脂肪族ポリエステル系重合体など)を、イソシアネート系架橋剤で架橋するのが有用である。
[活性エネルギー線の照射により架橋可能な重合体]
オレフィン系重合体としては、鎖状オレフィンの単独又は共重合体、鎖状オレフィンと共重合性単量体との共重合体、鎖状オレフィンと環状オレフィンとの共重合体などが例示できる。鎖状オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの鎖状C2−10オレフィン類などが挙げられる。これらの鎖状オレフィンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの鎖状オレフィンのうち、α−C2−8オレフィン類(例えば、α−C2−4オレフィン類)、特に、エチレンが好ましい。
鎖状オレフィンの単独又は共重合体としては、ポリエチレン(低、中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなど)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体などのエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂(プロピレン−エチレン共重合体など)などが例示できる。
共重合性単量体としては、前記有機酸ビニルエステル(酢酸ビニルなど)、前記(メタ)アクリル系単量体((メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸C1−12アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジルなど)などが例示できる。これらの共重合性単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。共重合性単量体のうち、少なくともアクリル系単量体(例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸C2−10アルキルエステル)が好ましい。
鎖状オレフィンと共重合性単量体との共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸C2−10アルキルエステル共重合体、エチレン−プロピレン−アクリル酸C2−10アルキルエステル共重合体などが例示できる。
環状オレフィンは、炭化水素環内にエチレン性二重結合を有する重合性の環状オレフィンであればよく、単環式オレフィン(例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの環状C4−12シクロオレフィン類など)であってもよいが、多環式オレフィン(二環式〜四環式オレフィンなど)が好ましい。
代表的な多環式オレフィン(例えば、炭化水素環の炭素数が7〜10程度の二環式オレフィン)としては、例えば、ノルボルネン(2−ノルボルネン)、置換基を有するノルボルネン、シクロペンタジエンの多量体(ジシクロペンタジエンなど)、置換基を有するシクロペンタジエンの多量体などが例示できる。前記置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、アミド基、ハロゲン原子などが例示できる。これらの置換基は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。
具体的に、多環式オレフィンとしては、例えば、2−ノルボルネン;1−メチル−2−ノルボルネン(2−ボルネン)、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、7,7−ジメチル−2−ノルボルネンなどのアルキル基を有するノルボルネン類;5−エチリデン−2−ノルボルネンなどのアルケニル基を有するノルボルネン類;5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネンなどのアルコキシカルボニル基を有するノルボルネン類;5−シアノ−2−ノルボルネンなどのシアノ基を有するノルボルネン類;5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネンなどのアリール基を有するノルボルネン類;ジシクロペンタジエン;2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロフルオレン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノシクロペンタジエノナフタレン、メタノオクタヒドロシクロペンタジエノナフタレンなどの誘導体;6−エチル−オクタヒドロナフタレンなどの置換基を有する誘導体;シクロペンタジエンとテトラヒドロインデンなどとの付加物、シクロペンタジエンの3〜4量体などが例示できる。
これらの環状オレフィンは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの環状オレフィンのうち、ノルボルネン類などの多環式オレフィンが好ましい。
鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体において、鎖状オレフィンとしてはα−C2−4オレフィン(特に少なくともエチレン)が好ましく、環状オレフィンとしてはノルボルネン類などの多環式オレフィン(ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどの炭化水素環の炭素数が7〜10程度の二環式オレフィンなど)が好ましい。
鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体において、環状オレフィンの割合(モル比)は、鎖状オレフィンと環状オレフィンとの合計に対して、15〜50モル%(例えば、16〜45モル%)、好ましくは15〜40モル%(例えば、17〜35モル%)程度であってもよい。通常、環状オレフィンの割合(モル比)は、鎖状オレフィンと環状オレフィンとの合計に対して、15モル%を超え、かつ40モル%以下、例えば、16〜35モル%(例えば、16〜30モル%)、好ましくは17〜25モル%(例えば、18〜22モル%)程度である。環状オレフィンの割合が小さすぎると、結晶性が高くなり、融点を生じることにより低温軟化性が低下し、環状オレフィンの割合が大きすぎるとガラス転移点が高くなり、ガラス転移温度未満で封止することになり、柔軟性が低下する。即ち、低温軟化性を失う。環状オレフィンの割合を調整することにより、ガラス転移温度を所望する温度に調整するとともに、架橋密度を調整することにより、溶融流動性を減少させ、低温での柔軟性と耐熱性とのバランスに優れる重合体が得られる。
鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体は、他の共重合性単量体[例えば、前記例示のビニルエステル系単量体(例えば、酢酸ビニルなど)、(メタ)アクリル系単量体(例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなど)との共重合体であってもよい。これらの他の共重合性単量体は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。共重合性単量体の含有量は、共重合体に対して、例えば、5モル%以下、好ましくは1モル%以下である。
鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体は、付加重合体であってもよく、開環重合体(開環メタセシス重合体など)であってもよい。また、開環メタセシス重合により得られた重合体は、水素添加された水添樹脂であってもよい。鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体の重合には、慣用の方法、例えば、メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合、チーグラー型触媒を用いた付加重合、メタロセン系触媒を用いた付加重合(通常、メタセシス重合触媒を用いた開環メタセシス重合)などが利用できる。
鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体は、架橋可能な他の樹脂成分と組み合わせてもよい。他の樹脂成分は、通常、鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体に相溶又は架橋する樹脂又はエラストマーであり、鎖状オレフィン系樹脂及び/又は環状オレフィン系樹脂などであってもよい。このようなオレフィン系樹脂を用いることにより、架橋密度を調整して柔軟性や耐熱性を制御できる。鎖状オレフィン系樹脂としては、例えば、前記例示の鎖状オレフィン[例えば、エチレンやプロピレンなどのα−C2−4オレフィン(特にエチレン)など]と、必要により共重合性単量体[例えば、前記例示のビニルエステル系単量体、ジエン系単量体、(メタ)アクリル系単量体など]とを重合成分とする重合体などが例示できる。代表的な鎖状オレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などである。これらの鎖状オレフィン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの鎖状オレフィン系樹脂のうち、低、中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂が好ましい。
環状オレフィン系樹脂としては、前記環状オレフィンの単独重合体、前記鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体において、環状オレフィンの割合が大きな共重合体(例えば、環状オレフィンの割合が、鎖状オレフィン(例えば、エチレン)と環状オレフィン(例えば、ノルボルネン類)との合計に対して40モル%を超える割合、例えば、50〜100モル%、好ましくは60〜90モル%程度の共重合体)などが例示できる。
前記樹脂成分(鎖状オレフィン系樹脂及び/又は環状オレフィン系樹脂など)のガラス転移温度は、−150℃〜200℃程度の範囲から選択でき、鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体よりもガラス転移温度の高い樹脂(例えば、ガラス転移温度が100℃を超える樹脂、例えば、120〜200℃程度の樹脂)や、鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体よりもガラス転移温度の低い樹脂(例えば、ガラス転移温度が10℃未満(例えば、−110〜0℃)、好ましくは−80〜−5℃(例えば、−50〜−10℃)程度の樹脂)などを用いてもよい。ガラス転移温度の低い樹脂はポリエチレン系樹脂であってもよく、前記樹脂成分(ポリエチレン系樹脂など)のガラス転移温度は、−150℃〜10℃(例えば、−110〜0℃)、好ましくは−80〜−5℃(例えば、−50〜−10℃)程度であってもよい。
他の樹脂成分(鎖状オレフィン系樹脂及び/又は環状オレフィン系樹脂など)の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)において、ポリスチレン換算で、例えば、5000〜300000、好ましくは10000〜200000、さらに好ましくは15000〜150000程度であってもよい。
他の樹脂成分(鎖状オレフィン系樹脂など)の割合は、鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体100重量部に対して、0.01〜100重量部(例えば、0.05〜50重量部)、好ましくは0.1〜30重量部程度であってもよく、25重量部以下(例えば、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部程度)であってもよい。
ポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体は、ポリマーポリオールとポリイソシアネートとの反応により末端イソシアネート基を有するポリマー(プレポリマー)を生成させ、この末端イソシアネート基と前記(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとの反応により(メタ)アクリロイル基を導入することにより調製でき、ポリマーポリオールの分子量、(メタ)アクリロイル基の導入濃度などを調製することにより、所定分子量を有するポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体を得ることができる。このポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体に活性エネルギー線を照射することにより、所定の架橋点間分子量を有する架橋構造の重合体を得ることができる。ポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体の調製と、架橋点間分子量の調整には、J Polym Sci Part B, Vol.37, No.9, Page 919-937などを参照できる。
より詳細には、前記ポリマーポリオールは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリル系ポリマーポリオールなどであってもよい。ポリマーポリオールは、通常、ポリマージオールである場合が多い。
前記ポリエステルポリオールは、例えば、前記脂肪族ポリエステル系樹脂と同様に、ジオール成分(例えば、C2−10アルカンジオールなどの脂肪族ジオール成分)及びジカルボン酸成分(例えば、C6−16アルカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸成分)の反応、ヒドロキシカルボン酸成分及び/又はラクトン成分(例えば、C4−8ラクトンなどラクトン成分)の反応、ジオール成分及びジカルボン酸成分と、ヒドロキシカルボン酸成分及び/又はラクトン成分との反応による得ることができる。なお、ポリエステルポリオールは、前記と同様の脂肪族成分、例えば、前記脂肪族ジオール成分、脂肪族ジカルボン酸成分及び/又はラクトン成分を用いて調製した、末端ヒドロキシル基を有する脂肪族ポリエステル(脂肪族ポリエステルジオールなど)である場合が多い。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。通常、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが使用される。また、前記ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、前記ポリエーテルポリオールと、前記ジカルボン酸成分(脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸など)又はこれらの反応性誘導体との重合体が例示できる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルカンジオール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環族ジオール;ビスフェノールAなどのビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加体などの芳香族ジオールから選択された少なくとも一種のグリコール)とカーボネート(ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネートなど)又はホスゲンなどとの重合体などが挙げられる。前記ポリエステルアミドポリオールとしては、前記ポリエステルポリオールの反応(ジカルボン酸とジオールとの重合など)において、末端カルボキシル基含有ポリエステルとジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミノ基を有する脂肪族ジアミンなど)との反応により調製できる。
前記アクリルポリオールは、ヒドロキシル基を有する重合性単量体(例えば、前記(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−4アルキルエステルなど)と、ヒドロキシル基を含まない(メタ)アクリル系単量体(例えば、(メタ)アクリル酸、又はそのエステル)との重合により調製できる。
これらのポリマーポリオールのうち、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールが好ましく、通常、ポリマージオール(ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケートなどの脂肪族ポリエステルジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどのポリエーテルジオール)が使用される。
なお、必要であれば、アルカンジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなど)などを併用してもよく、分岐鎖を導入するため、必要であれば、トリオール類(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミンなど)、テトラオール類(ペンタエリスリトールなど)などを併用してもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、前記イソシアネート系架橋剤に相当する化合物が使用できる。ポリイソシアネートのうち、HDIなどの脂肪族ジイソシアネート、IPDI、水添XDIなどの脂環族ジイソシアネート、XDIなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、TDI、MDI、NDIなどの芳香族ジイソシアネートなどを用いる場合が多く、前記のように、無黄変タイプのジイソシアネート、ポリイソシアネートの誘導体(イソシアヌレート環を有するトリマーなど)を用いてもよい。これらポリイソシアネートは、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。ポリイソシアネートは、通常、ジイソシアネート、イソシアヌレート環を有する三量体(脂肪族ジイソシアネートの三量体など)である場合が多い。
なお、必要であれば、トリイソシアネート、テトライソシアネートなどを併用してもよい。
末端イソシアネート基を有するポリマー(プレポリマー)は、ポリマーポリオールのヒドロキシル基に対してポリイソシアネートを過剰モル使用することにより調製できる。また、末端イソシアネート基と前記(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル((メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステルなど)との反応は慣用のウレタン化反応を利用して容易に行うことができる。
このポリウレタン(メタ)アクリレート系重合体に活性エネルギー線を照射することにより、所定の架橋点間分子量を有する架橋構造の重合体を得ることができる。
ポリエステル(メタ)アクリレート系重合体は、前記ポリエステルポリオールの末端ヒドロキシル基と、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体((メタ)アクリル酸クロライドなど)との反応により(メタ)アクリロイル基を導入することにより調製できる。また、前記脂肪族ポリエステル系樹脂の調製において、ジオール成分に対して過剰量のジカルボン酸成分を用いて末端カルボキシル基を有するポリエステルを調製し、この末端カルボキシル基と(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2−6アルキルエステルや(メタ)アクリル酸グリシジルとの反応により(メタ)アクリロイル基を導入することにより調製してもよい。
不飽和ポリエステル系重合体は、前記と同様の不飽和ポリエステル系重合体(重合性不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物の使用量が少ない不飽和ポリエステル系重合体)が使用できる。
活性エネルギー線の照射では重合体の重合だけでなく重合体の分解(分子鎖の開裂)が生じる場合がある。そのため、未架橋重合体の数平均分子量は、前記架橋点間分子量に対応していてもよく、前記架橋点間分子量よりも大きな分子量に対応していてもよい。未架橋重合体の数平均分子量は、GPCにおいて、ポリスチレン換算で、例えば、3000〜150000(例えば、5000〜120000)、好ましくは8000〜100000(例えば、10000〜100000)、さらに好ましくは20000〜90000(例えば、25000〜90000)程度であってもよい。
重合体及び活性エネルギー線の種類に応じて、未架橋重合体は、重合開始剤を含有していてもよく、重合開始剤を含んでいなくてもよい。重合開始剤は、熱重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物などの熱ラジカル発生剤)であってもよいが、光重合開始剤(光ラジカル発生剤)であるのが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン類(ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類など)、フェニルケトン類[例えば、アセトフェノン類(例えば、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなど)、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノンなどのアルキルフェニルケトン類;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのシクロアルキルフェニルケトン類など]、アミノアセトフェノン類{2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1など}、アントラキノン類(アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなど)、チオキサントン類(2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなど)、ケタール類(アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなど)、ベンゾフェノン類(ベンゾフェノンなど)、キサントン類、ホスフィンオキサイド類(例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなど)などが例示できる。これらの光重合開始剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。重合開始剤の割合は、重合体100重量部に対して0.01重量部〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜2.5重量部程度であってもよい。
光重合開始剤は光増感剤と組み合わせてもよい。光増感剤としては、慣用の成分、例えば、第3級アミン類[例えば、トリアルキルアミン、トリアルカノールアミン(トリエタノールアミンなど)、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸アミルなどのジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーズケトン)などのビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンなど]、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類、N,N−ジメチルトルイジンなどのトルイジン類、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどのアントラセン類などが挙げられる。光増感剤は、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。光増感剤の使用量は、前記光重合開始剤100重量部に対して、例えば、0.1〜100重量部、好ましくは1〜80重量部程度であってもよい。
光重合開始剤を含む未架橋重合体は、紫外線などの活性エネルギー線の照射により架橋させてもよく、必要であれば、放射線(γ線、X線など)、電子線などの活性高エネルギー線の照射により架橋させてもよい。紫外線の照射では、Deep UVランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、レーザー光源(ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザーなどの光源)などが利用できる。照射光量(照射エネルギー)は、シート状カバリング剤の厚みにより異なるが、例えば、50〜10000mJ/cm、好ましくは70〜7000mJ/cm、さらに好ましくは100〜5000mJ/cm程度であってもよい。
架橋剤や重合開始剤などの添加剤(又は助剤)による被処理部材の汚染を回避するため、好ましい態様では、重合開始剤などの添加剤(又は助剤)を必要とせずに架橋構造を導入できる活性高エネルギー線[例えば、放射線(γ線、X線など)、電子線などの活性放射線]、特に電子線が利用できる。高エネルギー線(電子線などの活性放射線)を利用すると、ガラス転移温度の低い未架橋重合体であっても、加熱することなく、常温(例えば、10〜30℃程度の温度)で架橋できる。
高エネルギー線(電子線など)の照射量(線量)は、未架橋重合体の種類に応じて選択でき、例えば、100〜500kGy(グレイ)(例えば、150〜400kGy)程度の範囲から選択でき、150〜500kGy(例えば、170〜450kGy)、好ましくは200〜430kGy(例えば、250〜400kGy)程度であってもよい。高エネルギー線の加速電圧は、例えば、10〜1000kV(例えば、100〜500kV)程度の範囲から選択でき、150kV以上(例えば、160〜400kV、好ましくは170〜300kV、さらに好ましくは180〜250kV)程度であってもよい。
なお、活性エネルギー線の照射は、空気中で行ってもよく、必要であれば、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなど)雰囲気中で行ってもよい。
前記未架橋重合体は結晶性であってもよいが、非結晶性である場合が多い。代表的な非結晶性未架橋重合体としては、例えば、非結晶性オレフィン系重合体(鎖状オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(エチレンとノルポルネン類との共重合体など))、(メタ)アクリル系重合体などが例示できる。非晶性重合体(鎖状オレフィン−環状オレフィン共重合体などの重合体)の結晶化度は、通常、10%以下、例えば、0〜10%、好ましくは0〜5%、さらに好ましくは0〜3%(特に0〜1%)程度である。なお、結晶化度はX線回折法を用い、結晶質部分(ピーク)と非晶質部分(ハロー)のフィッティングを行い、各積分強度を以下の式に代入して結晶化度を算出できる。なお、式中、Xは結晶性散乱積分強度(結晶質部分に由来する散乱積分強度)を示し、Yは非晶性散乱積分強度(非晶質部分に由来する散乱積分強度を示す。
結晶化度(%)=[X/(X+Y)]×100
なお、シート状カバリング剤(又は封止剤)は、前記未架橋重合体を含んでいればよく、必要により、樹脂成分、例えば、前記オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などを含んでいてもよい。また、シート状カバリング剤(又は封止剤)は、必要により、慣用の添加剤、例えば、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定化剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤などを含有していてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、シート状カバリング剤(又は封止剤)は、活性エネルギー線(電子線などの活性放射線など)で架橋した重合体を用いる場合、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤を実質的に含んでいなくてもよく、架橋性基(例えば、エチレン性不飽和結合を有する基など)を有する成分(オリゴマーや樹脂など)を実質的に含んでいなくてもよい。
シート状カバリング剤は、未架橋重合体(又は未架橋重合体と架橋剤や重合開始剤などを含む組成物)を慣用の成形方法、例えば、流延法、押出成形法、ブロー成形法などにより、所定厚みにシート状に成形した後、架橋することにより得ることができる。架橋は、前記のように架橋剤を含むシートを加熱(例えば、室温〜100℃、特に30〜70℃程度で加熱)して行ってもよく、重合開始剤を含有していてもよいシート(特に、架橋剤、重合開始剤などを含有しないシート)に活性エネルギー線(放射線、電子線など)を照射することにより行ってもよい。活性エネルギー線の照射による加硫は、シート成形体を加熱することなく架橋できるため、ガラス転移温度の低い未架橋重合体の架橋に有効である。
なお、必要であれば、シート状成形体は、架橋処理前又は架橋処理後に、コロナ処理やプラズマ処理などの表面処理を施してもよく、所定の倍率で一軸又は二軸延伸してもよい。
このような架橋した重合体を含むシート状成形体は、未架橋重合体を含むシート状成形体とは粘弾性の挙動が大きく異なる。図1は比較例1,比較例2及び実施例3の試験片の貯蔵弾性率と温度との関係を示すグラフである。この図1に示されるように、本発明のシート状成形体(実線で示す)を加熱すると、所定の温度T1で貯蔵弾性率が低下し始めて(溶融流動が開始)し、温度T1よりも温度が高くなると、貯蔵弾性率が大きく低下して溶融流動域を形成する。そして、さらに温度が高くしても、所定の温度T2よりも高い温度では、貯蔵弾性率の低下(流動)が抑制され、平坦な貯蔵弾性率を示す。なお、未架橋の重合体(□印で示す)は、温度T2よりも高い温度でも、温度上昇とともに貯蔵弾性率が低下する傾向を示す。また、架橋点間分子量の小さな架橋重合体(△印で示す)では、温度T2よりも低い温度で平坦な貯蔵弾性率を示す。
そのため、ガラス転移温度の低い重合体を含む本発明のシート状成形体は、比較的低温(カバリング又は封止温度などの加工温度)での流動性が高く、厚みが大きくても表面段差に対する追従性が高く、被処理部材が微少な段差部を有していても均一かつ緊密に被覆又は封止できる。また、応力緩和性が高いため、カバリング剤が固化しても残留歪みが迅速に解放され、残留応力が被処理部材に作用することがない。しかも、高温では架橋構造により溶融流動性が規制され、耐熱性を有する。そのため、前記シート状成形体は、種々の被処理部材のシート状カバリング剤(又は封止剤)として有用である。
本発明は、被処理部材を被覆又はカバーするためのカバリング方法も包含する。この方法では、被処理部位にシート状カバリング剤を接触させ、前記カバリング剤を加熱して重合体を流動させた後、冷却することにより、被処理部位をカバリング剤でカバー又は被覆できる。また、被処理部材が電子デバイスなどの精密部品(封止部品)である場合には、シート状カバリング剤をシート状封止剤として用い、精密部品を封止することもできる。
シート状カバリング剤は、被処理部材の少なくとも被処理部位と接触(点、線、又は面接触)させればよく、少なくとも被処理部位(又は被処理部材)をシート状カバリング剤で覆う場合が多い。なお、被処理部材に対して密着させるため、シート状カバリング剤は、必要であれば、減圧下で被処理部材と接触させてもよい。
加熱温度は、前記重合体の流動域の温度から選択できるが、被処理部材が熱により損傷を受けるのを避けるため、電子デバイスなどの精密部品では、通常、重合体のガラス転移温度以上の温度であって100℃以下の温度で加熱する場合が多い。好ましい加熱温度は、40〜80℃(例えば、45〜75℃、特に45〜65℃)程度であってもよい。必要であれば、常圧又は加圧下で加熱してもよい。
重合体を溶融流動させて被処理部材の所定部を被覆(又はカバー)した後、冷却して重合体を固化させることにより、少なくとも被処理部位が被覆(又はカバー)された部材を得ることができる。また、電子デバイスなどの精密部品では、所定部が重合体で封止された封止部品を得ることができる。そのため、本発明は、電子デバイスをカバリング剤で封止又はカバーする電子デバイスの製造方法も包含する。なお、被処理部材の表面は平坦であってもよく、凹凸部(又は実装部品)などによる段差部を有していてもよい。本発明では微少な段差部(凹凸部)であっても有効に被覆又は封止できるため、段差部の高さは特に制限されず、例えば、微少段差部の段差は、1μm〜30mm(例えば、2μm〜25mm)、好ましくは3μm〜20mm(例えば、5μm〜15mm)程度であってもよい。なお、本発明では、段差部(凹凸部)の段差が大きくても有効に被覆又は封止できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得られた試験片の特性は、以下の方法で測定した。
[粘弾性測定]
実施例及び比較例の試験片について、幅5mm、長さ50mmに切り出し、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製、RSA−III)を用い、チャック間距離20mmm、昇温速度5℃/分及び角周波数10Hzの条件で、貯蔵弾性率(E’)を測定した。
[架橋点間分子量]
架橋点間分子量は、前記粘弾性測定で得られた温度140℃、角周波数0.1Hzでのデータを、前記架橋点間分子量の算出式(G=(ρRT)/M)に代入して算出した。なお、密度ρ(g/m)は1.02とした。
[ゲル分率]
500mgの試験片を精秤し、冷却管を備えた100mlのナス型フラスコに入れ、さらにトルエン50mlを加えて、還流温度にて3時間攪拌した。その後、混合液を濾過し、濾過残渣を減圧乾燥後、計量してゲル分率を求めた。
[応力緩和率]
応力緩和率は、サンプルを幅5mm、長さ50mmに切り出し、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製、RSA−III)を用い、温度80℃、チャック間距離20mm、5%伸ばした直後(歪み停止)から10秒後の貯蔵弾性率と20秒後の貯蔵弾性率とを測定し、下記式により算出できる。なお、式中、Aは歪み停止10秒後の貯蔵弾性率を示し、Bは歪み停止20秒後の貯蔵弾性率を示す。
応力緩和率=[(A−B)/A]×100
[ガラス転移温度及び融点]
示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製「DSC6200」)を用い、窒素気流下、昇温速度10℃/分で測定を行った。
[水蒸気バリア性]
実施例及び比較例の試験片について、水蒸気透過度(WVTR)を、MOCON水蒸気透過率測定装置(mocon社製「AQUATRAN」)で測定した。なお、測定は40℃、相対湿度90%RHの条件で行い、24時間、1mあたりの水蒸気透過量を求めた。
[全光線透過率]
実施例及び比較例の試験片について、JIS K 7105に準拠して、全光線透過率を測定した。
[ヘーズ]
実施例及び比較例の試験片について、JIS K 7136に準拠して、ヘーズメーター(日本電色工業(株)製、NDH−500)を用いて、ヘーズを測定した。
[凹凸追従性]
正四角形のガラス板(厚み5mm、縦及び横の長さ10cm)の中央部に黒色インキで印刷した正四角形の印刷層(厚み5μm、縦及び横の長さ5cm)を形成した。この段差つきガラス板の全面を、実施例及び比較例の試験片で覆い、上記と同様の正四角形のガラス板を重ね、オートクレーブ処理(60℃、3Mpa、30分)した。そして、黒色印刷部の空気溜りの有無を目視にて観察し、空気層がなく緊密に被覆されているとき、合格(○)、浮き(空気層)が少しでも確認できたときは不合格(×)とした。
[線膨張率]
線膨張率はTMA(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、EXSTA TMA/SS7100)を用いて、昇温速度5℃/分、20℃から100℃にかけての1℃昇温あたりの膨張率を算出した。なお、線膨張率が3000ppm/K以内のサンプルは耐熱性(熱変形性)が高く、測定限界を超え、溶融破断したサンプルは耐熱性が劣ると評価できる。
[比較例1]
環状オレフィン系樹脂(Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS9903」、数平均分子量69000、ガラス転移温度33℃、ノルボルネン含量20モル%)を小型押出機((株)プラスチック工学研究所製、20mmφ、L/D=25)に幅150mmのTダイを取り付け、引取速度を調整し、厚み100μmのフィルム状試験片を作製した。
[比較例2]
ウレタンアクリレート(EBECRYL8402)75重量部、アクリルモノマー(ポリエチレングリコール変性アクリレート,「M−225」)25重量部、光重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製、「イルガキュア(Irgacure)184」)2重量部を秤量して遮光瓶に入れて混合した。ワイヤーバー#55を用いて、基材フィルム(PETフィルム、T−60、東洋紡(株)製、厚み75μm)上に流延した後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製、「ECS−4011GX」、高圧水銀ランプ)を用いて、ランプ出力:4kW、搬送速度4m/分で紫外線を照射し、厚み76μmの硬化物を得た。得られた硬化物を基材フィルムから剥がして、フィルム状試験片を得た。
[実施例1]
比較例1で得られたフィルムを窒素雰囲気中、常温で、電子線照射装置(岩崎電気(株)製「TYPE:CB250/15/180L」)を用いて、加速電圧200kV、線量150kGyで電子線を照射して架橋し、厚み100μmのフィルム状試験片を作製した。
[実施例2]
比較例1で得られたフィルムを窒素雰囲気中、常温で、電子線照射装置(岩崎電気(株)製「TYPE;CB250/15/180L」)を用いて、加速電圧200kV、線量250kGyで電子線を照射して架橋し、厚み100μmのフィルム状試験片を作製した。
[実施例3]
比較例1で得られたフィルムを窒素雰囲気中、常温で、EB照射装置(岩崎電気(株)製「TYPE;CB250/15/180L」を用いて、加速電圧200kV、線量350kGyで電子線を照射して架橋し、厚み100μmのフィルム状試験片を作製した。
[実施例4]
実施例3で使用した樹脂を環状オレフィン系樹脂(Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS9506」、数平均分子量66000、ガラス転移温度70℃、ノルボルネン含量32モル%)40重量部、環状オレフィン系樹脂(Topas Advanced Polymers GmbH社製、商品名「TOPAS9903」、数平均分子量69000、ガラス転移温度33℃、ノルボルネン含量20モル%)60重量部の混合物を用いる以外は実施例3と同様にして、フィルム状試験片を作製した。
結果を表1に示す。
Figure 2013120804
表1から明らかなように、比較例に比べ、実施例では高い段差追従性を示すともに、耐熱性を示した。また、図1から明らかなように、比較例1及び比較例2の試験片に対して、実施例3の試験片は特異な粘弾性挙動を示した。
本発明は、種々の被処理部材を被覆又はカバーするのに有効である。特に、半導体素子、有機EL素子、液晶素子(液晶セル)、光電変換素子(太陽電池セルなど)、圧電素子などの種々の機能素子、これらの機能素子パッケージ(半導体パッケージなど)などのデバイス(又は電子デバイス)、前記機能素子又はそのパッケージを実装したプリント基板などの精密部品を封止(特に、低温で封止)するのに有効である。

Claims (9)

  1. 重合体を含み、シート状の形態を有するカバリング剤であって、温度25℃での貯蔵弾性率100〜4000MPa、80℃での貯蔵弾性率0.01〜10MPa、架橋点間分子量8000〜30000、歪み停止10秒後から20秒後の応力緩和率が、温度80℃において、0.5〜30%である重合体を含むカバリング剤。
  2. 重合体のガラス転移温度が10〜100℃である請求項1記載のカバリング剤。
  3. 20〜100℃の重合体の線膨張率が500〜5000ppm/Kである請求項1又は2記載のカバリング剤。
  4. 厚み100μmにおいて、重合体の全光線透過率が89〜95%、ヘイズ値が0.1〜1.5%である請求項1〜3のいずれかに記載のカバリング剤。
  5. 厚み100μmでの重合体の水蒸気バリア性が、0.1〜10g/m/dayである請求項1〜4のいずれかに記載のカバリング剤。
  6. 重合体が非結晶性オレフィン系重合体である請求項1〜5のいずれかに記載のカバリング剤。
  7. 電子デバイスを封止するためのシート状封止剤である請求項1〜6のいずれかに記載のカバリング剤。
  8. 被処理部位に請求項1〜7のいずれかに記載のシート状カバリング剤を接触させ、前記カバリング剤を加熱して重合体を軟化させた後、冷却し、被処理部位をカバリング剤でカバーするカバリング方法。
  9. 重合体のガラス転移温度以上の温度であって100℃以下の温度で加熱する請求項8記載の方法。
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