JP2013117018A - ポリエチレン樹脂組成物及びそれを用いた容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高圧法低密度ポリエチレンを主ポリマー(A)として含有し、副ポリマー(B)として、メタロセン系低密度ポリエチレン及び該主ポリマー(A)よりもMFRが大きい高圧法低密度ポリエチレンからなる群より選択された少なくとも1種のポリエチレンを含有していると共に、さらにブリード性添加剤が配合されていることを特徴とする。
Description
例えば、特許文献1〜4には、ポリエチレンからなる内層或いは外層に滑剤が配合されているポリエチレン系の多層構造容器や滑剤が配合されたライナーが開示されている。
本発明の他の目的は、上記ポリエチレン樹脂組成物を用いて得られた包装容器を提供することにある。
本発明によれば、また、上記ポリエチレン樹脂組成物により内面或いは外面が形成されていることを特徴とする容器が提供される。
(1)前記主ポリマー(A)が、0.1g/10min以上で5.0g/10min未満のMFR(190℃)を有する高圧法低密度ポリエチレンであり、該主ポリマーを55重量%以上の量で含有していること、
(2)前記副ポリマー(B)が、5乃至100g/10minのMFR(190℃)を有する高圧法低密度ポリエチレン(B1)、及び/またはメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)であり、該副ポリマーを2重量%以上、45重量%未満の量で含有していること、
(3)前記高圧法低密度ポリエチレン(B1)を0.5乃至10重量%の量で含み、かつ、前記メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)を44.5重量%以下の量で含有していること、
(4)前記メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)の密度が、主ポリマー(A)よりも小さいこと、
(5)前記ブリード性添加剤が、400以上の分子量を有する脂肪酸アミドであること、
が好ましい。
即ち、これらの低密度ポリエチレンからなる主ポリマー(A)及び副ポリマー(B)を併用することにより、成形性を損なうことなく、ブリーディング性を大きく改善することができ、この樹脂組成物に配合されているブリーディング性添加剤は、著しく短時間で樹脂表面にブリーディングして、その性能を十分に発揮することとなる。
かかる本発明のポリエチレン樹脂組成物は、用いる主ポリマー(A)が柔軟であり、成形性に優れていることから、トレー、カップ、又はボトル形状などの容器、特にダイレクトブロー成形容器の用途に好適に使用される。
また、このポリエチレン樹脂組成物は、ブリーディング速度が速く、成形後に直ちに配合されているブリード添加剤の性能が発揮されるものであるから、当然、このポリエチレン樹脂組成物は、各種プラスチック基材の内面や外面に位置する層、或いは内面や外面に隣接する層の形成に使用してブリーディング性添加剤の機能を効果的に発揮させることができる。また、プラスチック基材に限らず、紙、ガラス、金属の表面にコートして使用に供することもできる。
即ち、ブリード性添加剤は、絡みあったポリマー鎖中の非晶部の空間をすり抜けて表面に移動していくため、この添加剤の分子が大きいほど、移動速度(ブリーディング速度)は遅くなる。また、一方で、この添加剤が表面に移動していくためには、絡み合ったポリマー鎖中に添加剤が移動しうる微小な空間が必要である。この微小な空間は、マトリックスポリマー中の非晶部に形成される。この微小な空間を形成するためには、ポリマー鎖の絡み合いをほどき(ポリマー鎖を緩和する)、ポリマー鎖を移動させることが必要となってくる。ポリマー鎖の緩和の起こり易さは、ポリマーの分子量、分子骨格(線状、分岐状、星状など)、結晶性などが関与していると考えられる。
本発明においては、複数のマトリックス形成用ポリマーを組み合わせることで、マトリックスを形成するポリマー鎖の絡み合いをほどく頻度が増加し、該添加剤が移動し易い微小な空間を形成しやすくなった結果として、ブリーディング速度を向上させることに成功したものである。
本発明の樹脂組成物において、主ポリマー(A)は、最も多量に使用されているものであり、この樹脂組成物の基本性能を発現させるものである。このような主ポリマー(A)は、一般に、55重量%以上、特に55乃至80重量%の量で、この樹脂組成物に含まれる。
高圧法低密度ポリエチレンは、無触媒或いは過酸化物を重合触媒として得られたものであり、密度が0.910g/cm3以上であって、0.930g/cm3未満の範囲にあるポリエチレンである。線状の分子に多くの分岐鎖がついている点で後述するメタロセン系低密度ポリエチレンとは異なっている。従って、その結晶性は低く、分子配列が不規則となっており、この結果、その内部(非晶部)をブリード性添加剤が移動し易い構造となっている。即ち、このような高圧法低密度ポリエチレンを主ポリマー(A)として使用することにより、ブリード性添加剤のブリーディング速度を向上させることが可能となる。
しかしながら、高圧法低密度ポリエチレンは、分子骨格に分岐状あるいは星状の部分を有しているため、後述する副ポリマー(B)と比較するとポリマー鎖の緩和が遅く、ブリード性添加剤のブリーディング速度が遅い傾向がある。
尚、以下の説明において、特記しない限り、MFRは190℃での測定値を意味するものとする。
また、本発明においては、上記主ポリマー(A)と組み合わせで、副ポリマー(B)として、MFRが該主ポリマー(A)よりも大きな高圧法低密度ポリエチレン(B1)或いはメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)が使用される。かかる副ポリマー(B)の使用により、ブリード性添加剤がより移動しやすくなり、ブリーディング速度のさらなる向上がもたらされる。
本発明においては、ブリード性添加剤がマトリックスポリマーの非晶部(ポリマー鎖が絡み合った部分)を移動して表面へブリーディングしていくため、メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)としては、α−オレフィンの共重合量が比較的多く、非晶部の多い低結晶性であり、より低密度のものが好適であり、例えば密度が0.880乃至0.905g/cm3の範囲にある低結晶性ポリエチレンが好適である。
例えば、高圧法低密度ポリエチレン(B1)は、主ポリマー(A)よりも大きなMFRを有しており、その分子量は主ポリマー(A)よりも小さい。このため、このようなポリエチレン(B1)を多量に使用すると、ドローダウンを生じやすくなることによる成形加工性の低下、機械的強度や耐熱性等の機械的特性の低下を生じ易くなってしまう。勿論、主ポリマー(A)とのMFR差が少ないものを使用すればよいのであるが、この場合には、ブリーディング速度の向上効果が低下してしまう。
また、メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)は、主ポリマー(A)に比して分子量分布が狭く、成形加工に際してダイスウェルの低下やドローダウンを生じ易い。従って、このようなメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)の多量使用は、成形性の大きな低下を招き、例えばダイレクトブロー成形などによる容器の成形が困難とあるおそれがある。
本発明において、ブリード性添加剤としては、樹脂に相溶せず、樹脂表面にブリードして所望の特性、例えば滑り性、アンチブロッキング性等の特性を発揮する化合物が使用される。
このようなブリード性添加剤の具体例としては、これに限定されるものではないが、以下のものを例示することができる。
(ロ)ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸系のもの。
(ハ)ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド等の脂肪族アミド系のもの。
(ニ)ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノステアレート等の脂肪酸エステル系のもの。
(ホ)セチルアルコール、ステアリルアルコール等のアルコール系のもの。
(ヘ)ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金属石ケン。
(ト)ポリオルガノシロキサン。
(チ)中鎖脂肪酸トリグリセライド、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリントリオレート、デカグリセリンオレート等のグリセリン脂肪酸エステル系のもの。
従って、本発明において、最も好ましいものは、分子量が400以上の脂肪酸アミド、例えばエチレンビスオレイン酸アミドが最適である。
即ち、この樹脂組成物中のブリード性添加剤の濃度が低すぎると、その表面への移動速度も大きく低下してしまい、ブリーディング速度の向上には不利となってしまうからである。
上述した本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、ブリード性添加剤による特性が成形後迅速に発揮されるという利点に加え、柔軟性、成形加工性など、低密度ポリエチレンに特有の性質を有しているため、所謂ダイレクトブロー成形により成形される容器の材料として極めて好適に使用される。かかる容器は、可撓性或いはスクイズ性を有しており、例えばケチャップ、ソース、糊、マヨネーズなど、粘稠なペースト状の内容物が充填されている場合にも、容器からの内容物の取り出しを容易に行うことができる。
さらに、内外層の間の中間層には、ガスバリア性樹脂層を接着剤層を介して設けることがよく、これにより、容器の酸素遮断性を向上させ、内容物の酸化劣化を長期間にわたって防止することができる。
このポリエチレン樹脂組成物を用いて容器の内層を形成したときには、ブリード性添加剤により容器内容物に対する滑り性が向上するため、容器内容物の排出性(絞り出し性)を高めることができる。例えば、容器を倒立状態に保持すると、容器内容物は、速やかに口部側に落下し、口部から速やかに排出される。
また、外層にこのポリエチレン樹脂組成物を適用した場合には、容器の搬送工程における容器同士のくっつきや容器と搬送ベルトとの粘着などを防止し、容器の搬送性を高めることができる。
即ち、内外層の何れに本発明のポリエチレン組成物を適用した場合にも、容器の成形後、直ちにブリード性添加剤による上記の特性が発揮されることとなる。
また、本発明のポリエチレン系樹脂組成物を用いた内外層或いは単なる低密度ポリエチレンを用いて形成される内外層の厚みは、用途に応じた容器の基本特性が維持され、容器の全体厚みが不必要に厚くならない程度に設定されればよい。
また、上記の容器においては、内外層の間の中間層として、ガスバリア性樹脂層(以下、単に「ガスバリア層」と呼ぶことがある)を設けることにより、酸素透過による内容物の酸化劣化を有効に抑制することができる。
酸素吸収性を付与するためには、上記のガスバリア性樹脂層に酸化性重合体を配合しておけばよく、さらに、必要により遷移金属触媒(酸化触媒)を加えることにより、酸素吸収性をより向上させることができる。即ち、酸化性重合体を酸化させることにより、酸素を吸収捕捉し、ガスバリア性樹脂のガスバリア機能を高めるものであり、遷移金属触媒は、酸化性重合体の酸化を促進させるために適宜配合されるものである。
例えば、酸化性重合体としては、エチレン系不飽和基含有重合体が使用される。即ち、この重合体は、炭素−炭素二重結合を有しており、この二重結合部分が酸素により容易に酸化され、これにより酸素の吸収捕捉が行なわれる。このようなエチレン系不飽和基含有重合体は、例えば、ブタジエン等の共役ジエン;1,4−ヘキサジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン等の環状非共役ジエンに由来する酸化性構成単位を有する単独重合体、或いは共重合体を例示することができる。これらの重合体には、分散性を高めるために、カルボン酸基、カルボン酸無水物基等の官能基が導入されていてもよい。このような酸化性重合体は、上記のガスバリア性樹脂100重量部当り1乃至15重量部程度の量で配合することができる。
また、適宜使用される遷移金属触媒において、遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル等の周期律表第VIII族金属、銅、銀等の第I族金属、錫、チタン、ジルコニウム等の第IV族金属、バナジウム等の第V族金属、クロム等の第VI族金属、マンガン等の第VII族金属等があり、これらの中でも特にコバルトは、酸素吸収性(酸化性重合体の酸化)を著しく促進させる上で好適である。このような遷移金属の触媒は、一般に、無機塩(例えばハライド)、有機塩(例えばカルボン酸塩)或いは錯塩(例えばβ−ジケトンやβ−ケト酸エステルとの錯体)が挙げられる。このような遷移金属触媒は、例えば前述したガスバリア性樹脂100重量部当たり当り金属量換算で10乃至1000ppm程度の量で配合することができる。
接着剤層は、酸変性ポリオレフィンから形成されるものであり、各種の低密度ポリエチレンの内外層とガスバリア性樹脂のガスバリア層とを強固に接着させるための接着剤として機能するものである。
一般に、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸もしくはその無水物、アミド、エステルなどを用いてポリエチレン等のポリオレフィンをグラフト変性したものであり、好適には、マレイン酸もしくは無水マレイン酸でグラフト変性されたポリエチレンが使用される。
また、少なくとも内外層の何れかに本発明のポリエチレン系樹脂組成物を適用した多層構造容器は、かかる容器の特性が損なわれない範囲で、例えばこの容器成形時に発生するリグラインド(スクラップ樹脂)をバージンの低密度ポリエチレン(通常、高圧法低密度ポリエチレン)と混合して用いることもできる。この場合、成形性を維持しつつ、資源の再利用化を図るという観点から、リグラインドの量は、バージンの低密度ポリエチレン100重量部当り10乃至60重量部程度の量とするのがよい。
さらに、プラスチック基材に限らず、このポリエチレン樹脂組成物を紙、ガラス、金属の表面にコートし、該組成物中に配合されているブリーディング性添加剤の性能を発揮させることもできる。特に、紙シートの表面にコートし、このコート層が内面となるようにボックス状に組み立て、所定の注出具を組み込んで紙製包装容器として使用することもできるし、或いはポリエチレン樹脂組成物が表面にコートされた紙シートを、該コート層が内面となるようにコップ状に組み立て、紙コップとして使用することもでき、何れの場合も、ブリード性添加剤の性能を十分に発揮させることができる。
尚、実施例で行った各種の評価或いは測定、及び用いた樹脂、ブリード性添加剤成分は以下の通りである。
約500gの内容物(トマトケチャップ)が充填されている試料ボトルから、シール箔を剥がし、室温下にて400gの内容物を取り出した後、キャップを装着して該ボトルを正立させて室温下で10分間放置した。
次いで、このボトルを25℃にて倒立させ、内容物がボトルの底部側からキャップ側に移動する挙動を観察した。倒立開始から5分後のボトルにおいて、内容物がキャップ側に移動し終わったものを滑落性良好、移動し終わらなかったものを滑落性不良として、内容物の滑落性の評価を行った。
後述の方法にて成形したボトルを22℃60%RHの環境下にて保管した。所定の期間保管したボトルに対し、温度85℃のトマトケチャップを充填した後、口部をシールし水槽にて冷却した後、22℃60%RHの環境下で1週間保管した。保管後、上述の内容物滑落性試験を行った。成形日からの保管期間を変数とし、滑落性良好となるまでの期間を評価した。
使用する主ポリマー(A)、および副ポリマー(B)(各々約7mg)について、示差走査熱量計(PERKIN ELMER社製Diamond DSC)を用いて測定を行った。
試料を、25℃から200℃まで昇温速度10℃/minで走査し、200℃にて3分間保持し、200℃から−50℃まで降温速度10℃/minで走査し、−50℃にて3分間保持した。その後、−50℃から200℃まで昇温速度10℃/minで走査した際に得られたプロファイルから、各ポリマーの融点(融解ピーク温度)、ならびに融解熱(ΔH)を求めた。各ポリマーの測定で得られた融解熱(ΔH)をポリエチレンの完全結晶の融解熱(ΔH)=293J/gで除し、各ポリマーの結晶化度を算出した。
後述の方法で成形した多層ボトルの底から50mmの位置での胴部水平断面における層構成を偏光顕微鏡にて観察し、ボトルの胴部層構成を求めた。断面に対し、0°、90°、180°、270°の位置での層構成を観察し、4方向での平均値をボトルの層構成とした。
主ポリマー(A)として、高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)を用いた。用いたポリマーのMFR、融点、結晶化度を表1に示す。
副ポリマー(B)として、3種類の高圧法低密度ポリエチレン(B1)及び1種類のメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)を用いた。用いたポリマーのMFR、融点、結晶化度を表1に示す。
ブリード性添加剤として、エチレンビスオレイン酸アミド(分子量=589)を用いた。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/ブリード性添加剤=95/4.5/0.5(重量%)の割合、50mm押出機に第2内層形成用樹脂として、高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、30mm押出機Aに接着剤層形成用樹脂として無水マレイン酸変性ポリエチレン、30mm押出機Bにガスバリア層形成用樹脂としてエチレンビニルアルコール共重合体の樹脂ペレットをそれぞれ供給し、温度210℃の多層ダイヘッドより溶融パリソンを押し出し、公知のダイレクトブロー成形法により内容量500g、重量20gの4種6層の多層ボトルを作製した。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
最外層:30μm
接着材層:10μm
ガスバリア層:25μm
接着材層:10μm
第2内層:225μm
最内層:100μm (最内層比25%)
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1b)(MFR=20)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1b)/ブリード性添加剤=95/4.5/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1c)(MFR=50)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1c)/ブリード性添加剤=95/4.5/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=85/4.5/10/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=75/4.5/20/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=65/4.5/30/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=55/4.5/40/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は25%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=65/4.5/30/0.5(重量%)の割合とし、層構成比を変更した以外は、実施例6と同様に多層ボトルを作製した。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
最外層:30μm
接着材層:10μm
ガスバリア層:25μm
接着材層:10μm
第2内層:250μm
最内層:75μm (最内層比19%)
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=65/4.5/30/0.5(重量%)の割合とし、層構成比をさらに変更した以外は、実施例8と同様に多層ボトルを作製した。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
最外層:30μm
接着材層:10μm
ガスバリア層:25μm
接着材層:10μm
第2内層:270μm
最内層:55μm (最内層比14%)
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=67/2.7/30/0.3(重量%)の割合とした以外は、実施例9と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は14%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、副ポリマー(B)として高圧法低密度ポリエチレン(B1a)(MFR=7)およびメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)(MFR=2.2)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/(B1a)/(B2)/ブリード性添加剤=69/0.9/30/0.1(重量%)の割合とした以外は、実施例9と同様に多層ボトルを作製した。このボトルの胴部の最内層比は14%であった。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
40mm押出機に、最外層および最内層形成用樹脂として、主ポリマー(A)として高圧法低密度ポリエチレン(MFR=0.3)、ブリード性添加剤としてエチレンビスオレイン酸アミドを(A)/ブリード性添加剤=99.5/0.5(重量%)の割合とした以外は、実施例1と同様に多層ボトルを作製した。滑落性能発現期間の評価結果を表2に示す。
最外層:30μm
接着材層:10μm
ガスバリア層:25μm
接着材層:10μm
第2内層:225μm
最内層:100μm (最内層比25%)
Claims (8)
- 高圧法低密度ポリエチレンを主ポリマー(A)として含有し、副ポリマー(B)として、メタロセン系低密度ポリエチレン及び該主ポリマー(A)よりもMFRが大きい高圧法低密度ポリエチレンからなる群より選択された少なくとも1種のポリエチレンを含有していると共に、さらにブリード性添加剤が配合されていることを特徴とするポリエチレン樹脂組成物。
- 前記主ポリマー(A)が、0.1g/10min以上で5.0g/10min未満のMFR(190℃)を有する高圧法低密度ポリエチレンであり、該主ポリマーを55重量%以上の量で含有している請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
- 前記副ポリマー(B)が、5乃至100g/10minのMFR(190℃)を有する高圧法低密度ポリエチレン(B1)、及び/またはメタロセン系低密度ポリエチレン(B2)であり、該副ポリマーを2重量%以上、45重量%未満の量で含有している請求項2に記載のポリエチレン樹脂組成物。
- 前記高圧法低密度ポリエチレン(B1)を0.5乃至10重量%の量で含み、かつ、前記メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)を44.5重量%以下の量で含有している請求項3に記載のポリエチレン樹脂組成物。
- 前記メタロセン系低密度ポリエチレン(B2)の密度が、主ポリマー(A)よりも小さい請求項4記載のポリエチレン樹脂組成物。
- 前記ブリード性添加剤が、400以上の分子量を有する脂肪酸アミドである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
- 請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物により内面或いは外面が形成されていることを特徴とする容器。
- ダイレクトブロー法により成形されたものである請求項6に記載の容器。
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