本発明の実施形態の説明に当り、各層(膜)、領域、パターン、または構造物などが、基板、各層(膜)、領域、パッド、またはパターンなどの“上(on)”に、または “下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下の(under)”は、“directly”と“indirectly”の意味を含む。また、各層の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。
以下、 添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明すると、以下の通りである。図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のため、誇張、省略、又は概略的に示されている。 また、各構成要素の大きさは、実際の大きさを必ずしも完全にに反映しているとは限らない。
図1は、第1の実施形態による紫外線半導体発光素子を示す断面図である。
図1を参照すると、第1の実施形態による紫外線半導体発光素子10は、基板11、バッファ層13、第1の導電型半導体層15、活性層19、第2の導電型半導体層21、第3の導電型半導体層23、及び第4の導電型半導体層25を含む。
前記第1の導電型半導体層15は、電極層とバリア層としての機能を有し、前記第2の導電型半導体層21は、反射層としての機能を有し、前記第3の導電型半導体層23は、バリア層としての機能を有し、前記第4の導電型半導体層25は、電極層としての機能を有するが、これに限ることではない。
前記バッファ層13と、前記第1〜第4の導電型半導体層は、III-V族又はII-VI族化合物半導体材料から形成される。前記化合物半導体材料は、例えば、Al、In、Ga、Nを含む。
前記基板11は、熱伝導性及び/又は透過度に優れた材質から形成されるが、これに限ることではない。例えば、前記基板11は、サファイア(Al2O3)、SiC、Si、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、及びGeからなる群より選ばれた少なくとも一つを含むことができるが、これに限ることではない。
前記バッファ層13は、前記基板11と前記第1の導電型半導体層15との間の格子定数差を緩和する役目を果たす。
前記バッファ層13は、例えば、AlN又はGaNを含むが、これに限ることではない。例えば、 前記バッファ層13が、AlNとGaNが交互に積層された多層構造を有することができる。 例えば、前記バッファ層13は、Alの含量が互いに異なるように、AlxGаN(0≦x≦1)が交互に積層された多層構造を有することができる。
前記バッファ層13により、前記基板11の上に形成される前記第1の導電型半導体層15が、安定して成長することができる。
図示してはいないが、前記バッファ層13と前記第1の導電型半導体層15との間に、アンドープ(undoped)半導体層が形成されることができる。前記アンドープ半導体層は、何らのドーパントも含まない層であって、ドーパントがないため、前記第1の導電型半導体層15に比べて低い電気伝導性を有することができる。例えば、前記アンドープ半導体層は、GaN又はAlNを含むが、これに限ることではない。
前記バッファ層13の上に、前記第1の導電型半導体層15が形成される。前記第1の導電型半導体層15は、例えば、n型ドーパントを含むn型半導体層である。前記第1の導電型半導体層15は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材質、例えば、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InN、及びAlInNからなる群より選ばれた少なくとも1つを含むことができるが、これに限ることではない。 前記n型ドーパントは、Si、Ge、または、Snを含むことができる。
前記第1の導電型半導体層15は、第1のキャリア、すなわち、電子を前記活性層19に供給するための電極層としての役目を果たし、前記第4の導電型半導体層25から前記活性層19に供給された第2のキャリア、すなわち、正孔が、前記バッファ層13に超えないようにするバリア層としての役目を果たすことができる。
前記第1の導電型半導体層15は、バリア層としてのみ働き、電極層として働く更に他の導電型半導体層が、前記バッファ層13と前記第1の導電型半導体層15との間に形成されることもできる。
前記第1の導電型半導体層15の上には、前記活性層19が形成される。
前記活性層19は、例えば、前記第1の導電型半導体層15から供給された電子と、前記第4の導電型半導体層25から供給された正孔とを再結合して、紫外線光を発光させる。
前記活性層19は、紫外線光を生成するためのエネルギーバンドのバンドギャップを有するIII-V族またはII-VI族化合物半導体を、ウェル層とバリア層の周期で繰り返し形成することができるが、これに限ることではない。
例えば、InGaN/GaNの周期、InGaN/AlGaNの周期、InGaN/InGaNの周期のように形成することができる。前記バリア層のバンドギャップは、前記ウェル層のバンドギャップよりも大きく形成されることができる。すなわち、前記活性層19は、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、量子点構造、及び量子線構造のいずれか1つを含むことができる。
前記活性層19は、GaN、InGaN、AlGaN、及びAlInGaNから選ばれた一つ、又は、これらの周期的な繰り返しで形成されることができる。
前記活性層19の上に、前記第2の導電型半導体層21が形成される。
前記第2の導電型半導体層21は、前記活性層19からの紫外線光を、前記第4の導電型半導体層25に供給しないように遮断し、かつ、前記紫外線光を反射させることができる。前記第4の導電型半導体層25は、電極層として働くため、例えば、GaNを含むことができる。
GaNは、紫外線光を吸収する特性を有する。従って、前記活性層19の紫外線光が、前記第4の導電型半導体層25に供給される場合、前記紫外線光が、前記第4の導電型半導体層25により吸収されて、外部に出力しなくなるため、外部量子効率(external quantum efficiency)が格段に低下する。
本発明の第1の実施形態は、前記活性層19と前記第4の導電型半導体層25との間に、反射層として働く前記第2の導電型半導体層21を形成することにより、前記活性層19の紫外線光が前記第2の導電型半導体層21により反射して、外部量子効率を極大化することができる。
図2に示しているように、前記活性層19で紫外線光が発生される。
前記紫外線光は、全ての方向に進行する。従って、前記紫外線光の一部は、前記第4の導電型半導体層25に進行することができる。
しかし、前記活性層19と前記第4の導電型半導体層25との間に形成された前記第2の導電型半導体層21により、前記紫外線光が反射して、前記第1の導電型半導体層15に進行するか、側方向に進行することができる。
これにより、活性層19の紫外線光が、前記第4の導電型半導体層25に進行しなくなるようになり、前記第1の導電型半導体層15の方向や側方向に反射するようになることで、外部量子効率を向上することができる。
前記第2の導電型半導体層21は、図3に示しているように、多数の化合物半導体層を含む。すなわち、前記第2の導電型半導体層21は、第1及び第2の層31a及び31b、33a及び33b、35aが繰り返し形成された構造を有することができる。
前記第1及び第2の層31a及び31b、33a及び33b、35aは、奇数個であるが、これに限ることではない。
前記第1の層31a、33a、35aは、奇数番目の層であり、前記第2の層31b、33bは、偶数番目の層と称する。
例えば、前記活性層19に接する最下層として、第1の層31aが形成され、前記第1の層31aの上に第2の層31bが形成され、前記第2の層31bの上に、更に第1の層33aが形成され、前記第1の層33aの上に、更に第2の層33bが形成され、前記第2の層33bの上に、更に第1の層35aが形成される。
例えば、前記活性層19に接する前記第1の層31aと、その上の第2の層31bとを、第1のペア層(pair layer)31と称し、前記第1のペア層31の上に形成された第1及び第2の層33a、33bを、第2のペア層33と称する。
本願発明の第1の実施形態の前記第2の導電型半導体層21は、3個のペア層乃至5個のペア層を含むことができるが、これに限ることではない。
前記第2の導電型半導体層21の最下層と最上層は、第1の層31a、35aを共通して有することができる。即ち、前記活性層19に接する最下層も、第1の層31aからなり、前記第3の導電型半導体層23に接する最上層も、第1の層35aからなる。
前記第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aは、同一のIII-V族又はII-VI族化合物半導体材料を含むことができる。例えば、前記第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aは、AlGaNを含むが、これに限ることではない。
しかし、前記第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aは、互いに異なるAl含量と、互いに異なるGa含量とを含むことができる。
例えば、第1の層31a、33a、35aのそれぞれにおけるAl含量は、Ga含量より大きく、 第2の層31b、33bのそれぞれにおけるAl含量は、Ga含量より大きいが、これに限ることではない。
例えば、第1の層31a、33a、35aのAl含量は、第2の層31b、33bのAl含量よりも大きく、第1の層31a、33a、35aのGa含量は、第2の層31b、33bのGa含量よりも小さい。このような含量可変により、前記第2の層31b、33bの屈折率は、前記第1の層31a、33a、35aの屈折率よりも大きいように調節される。
例えば、前記第1の層31a、33a、35aは、95%のAl含量と、5%のGa含量とを含むことに対して、前記第2の層31b、33bは、60%のAl含量と40%のGa含量とを含むが、これに限ることではない。このような場合、第1の層31a、33a、35aの屈折率は、2.1であり、第2の層31b、33bの屈折率は、2.45となる。
前記第2の導電型半導体層21の最下層と前記活性層19の最上層とは、バリア層として、例えば、前記第1の層31aが相互共通して形成されることができる。このような場合、前記活性層19の最上層でありながら、前記第2の導電型半導体層21の最下層として、第1の層31aが形成され、前記第1の層31aの上に、前記第2の導電型半導体層21の第2の層31bが形成される。
一方、前記第2の導電型半導体層21の最下層である第1の層31a、33a、35aに接する活性層19は、前記最下層である第1の層31aよりも大きい屈折率を有し、前記第2の導電型半導体層21の最上層である第1の層35aに接する第3の導電型半導体層23は、前記最上層である第1の層35aよりも大きい屈折率を有する。
このように、屈折率の大きい第1の層31a、33a、35aと、屈折率の小さい第2の層31b、33bとが積層されることで、前記第2の導電型半導体層21は、反射層としての役割を果たすことができる。
第1の実施形態の第2の導電型半導体層21において、第1の層31a、33a、35aは、第2の層31b、33bよりも大きい厚さを有するが、これに限ることではない。例えば、 前記第1の層31a、33a、35aは、30nm〜40nmの範囲を有し、前記第2の層31b、33bは、20nm〜30nmの範囲を有するが、これに限ることではない。
図9に示すように、前記第2の導電型半導体層21は、波長により、反射率が変化する。
第1の実施形態の第2の導電型半導体層21は、270nm〜290nmの波長に対して、最大反射率を有することができる。従って、第1の実施形態の活性層19は、270nm〜290nmの波長の紫外線光を生成することができる。
第1の実施形態の第2の導電型半導体層21は、270nm〜290nmの波長の紫外線光を主として反射させることができるが、これに限ることではない。
即ち、前記第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aの含量、及び厚さを変わることで、前記第2の導電型半導体層21は、270nm〜290nmの波長の紫外線光に対しては、最大の反射率を有するように設計される。
一方、前記第2の導電型半導体層21の第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aは、n型ドーパント、又は、p型ドーパントを含む。
または、前記第2の導電型半導体層21の第1及び第2の層は、何らのドーパントも含まない。
または、前記第2の導電型半導体層21の第1及び第2の層31a、31b、33a、33b、35aのいずれかの1層は、n型ドーパント又はp型ドーパントを含み、他の1層は、これとは異なり、n型ドーパント又はp型ドーパントを含まない。例えば、前記第1の層31a、33a、35aは、n型ドーパントを含み、前記第2の層31b、33bは、p型ドーパントを含むが、これに限ることではない。
前記第2の導電型半導体層21の上に、バリア層として働く第3の導電型半導体層23が形成される。
前記第3の導電型半導体層23は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材質、例えば、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InN、及びAlInNからなる群より選ばれた少なくとも1つを含むことができるが、これに限ることではない。
前記第3の導電型半導体層23は、例えば、AlGaNを含むが、これに限ることではない。前記第3の導電型半導体層23は、例えば、p型ドーパントを含むp型半導体層である。前記p型ドーパントは、Mg、Zn、Cа、Sr、又は、Bаを含む。
前記第3の導電型半導体層23の上に、電極層として働く第4の導電型半導体層25が形成される。
前記第4の導電型半導体層25は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体材質、例えば、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InN、及びAlInNからなる群より選ばれた少なくとも1つを含むことができるが、これに限ることではない。
前記第4の導電型半導体層25は、例えば、p型ドーパントを含むp型半導体層である。前記第4の導電型半導体層25は、例えば、GaNであるが、これに限ることではない。前記p型ドーパントは、Mg、Zn、Ca、Sr、又は、Baを含む。
従って、前記第1の導電型半導体層15と、前記第4の導電型半導体層25とは、電極層として働くことができる。
例えば、前記第1の導電型半導体層15は、n型電極層として働き、前記第4の導電型半導体層25は、p型電極層として働くことができる。これにより、第1の導電型半導体層15からの電子が、前記活性層19に提供され、第4の導電型半導体層25からの正孔が、前記活性層19に提供される。前記活性層19は、電子と正孔とが再結合して、前記活性層19の形成物質により決定されたバンドギャップ(band gap)に相応する波長、例えば、270nm〜290nmの波長を有する紫外線波長を生成することができる。
一方、前記第4の導電型半導体層25が、電極層とバリア層の機能を全て行う場合、前記第3の導電型半導体層23は、形成されないこともある。
前記第3の導電型半導体層23が形成されない場合、前記第4の導電型半導体層25は、前記第2の導電型半導体層21の上面に接して形成される。
本願発明の第1の実施形態は、活性層19からの紫外線光が、第4の導電型半導体層25により吸収されることを防止するため、活性層19と第4の導電型半導体層25との間に、紫外線光を反射させる第2の導電型半導体層21を形成する。
図4は、図1の紫外線半導体発光素子の一応用例としてのフリップチップ型紫外線半導体発光素子を示す断面図である。
図4に示すように、第1の実施形態の紫外線半導体発光素子10は、例えば、フリップ型紫外線半導体発光素子として応用されることができるが、これに限定することではない。
前記フリップ型紫外線半導体発光素子は、第1の実施形態の紫外線半導体発光素子10が、上下が反対になる構造を有することができる。
すなわち、基板11の下に、バッファ層13が形成され、前記バッファ層13の下に、第1の導電型半導体層15が形成され、 前記第1の導電型半導体層15の下に、活性層19が形成される。前記活性層19の下に、第2の導電型半導体層21が形成され、前記第2の導電型半導体層21の下に、第3の半導体層23が形成され、前記第3の導電型半導体層23の下に、第4の導電型半導体層25が形成されることができる。
前記フリップ型紫外線半導体発光素子は、紫外線光を側方向や上部方向に進行する構造であるので、前記活性層19で生成された紫外線光が、下部方向に進行しないようにするため、前記第4の導電型半導体層25の下に、反射層43が形成される。
前記反射層43は、金属物質から形成される。例えば、金属物質としては、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfからなる群より選ばれた1つ、又は、これらの合金が使用されることができる。
前記反射層43が形成される前又は後に、第1の導電型半導体層15が部分的に露出するように、第4の導電型半導体層25、第3の導電型半導体層23、第2の導電型半導体層21、及び活性層19が、メサエッチングされる。このようなメサエッチング工程により、前記第1の導電型半導体層15の表面も、部分的にエッチングされる。
前記メサエッチングにより露出した第1の導電型半導体層15の下に、第1の電極41が形成され、前記反射層43又は第4の導電型半導体層25の下に、第2の電極45が形成される。
前記第2の導電型半導体層19の上面は、前記第1の電極41の上面よりも低い位置に配置されるが、これに限ることではない。
前記第2の導電型半導体層19は、少なくとも前記第1の電極41の一部と水平に重なり合うが、これに限ることではない。
一方、前述したように、第2の導電型半導体層21が、紫外線光を反射させる反射層として働くことができる。仮に、前記第2の導電型半導体層21が、活性層19の紫外線光を全て、上部方向に反射させることができる場合、前記第4の導電型半導体層25の下に、反射層43が形成されないこともある。このような場合、前記反射層43の代わりに、透明導電層が、前記第4の導電型半導体層25の下に形成され、前記透明導電層の下に、第2の電極45が形成されるが、これに限ることではない。 前記透明導電層は、電流拡散の役目を果たさなければないので、前記反射層43と同様に、少なくとも前記活性層のサイズ分のサイズを有することができるが、これに限ることではない。前記透明導電層としては、例えば、ITO、IZO(In-ZNO)、GZO(Ga-ZnO)、AZO(Al-ZnO)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITOからなる群より選ばれた少なくとも1つが使用され得るが、これに限ることではない。
前記活性層19で生成され、下部方向に進行した光は、前記第2の導電型半導体層21により反射して、上部方向や側方向に進行するので、外部量子効率が向上される。
図5は、第2の実施形態による紫外線半導体発光素子を示す断面図である。
第2の実施形態は、第2の導電型半導体層47が、第3の導電型半導体層23と、第4の導電型半導体層25との間に形成されることを除き、第1の実施形態とほぼ同一である。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成要素に対しては、同一の図面符号を付し、詳しい説明を省略する。
図5を参照すると、第2の実施形態による紫外線半導体発光素子10Aは、基板11、バッファ層13、第1の導電型半導体層15、活性層19、第3の導電型半導体層23、第2の導電型半導体層47、及び第4の導電型半導体層25を含む。
前記第2の導電型半導体層47は、前記活性層19の上に形成されるか、形成されないこともあるが、これに限ることではない。
前記第2の導電型半導体層47は、前記第3の導電型半導体層23の上に形成され、前記第4の導電型半導体層25は、第2の導電型半導体層47の上に形成される。
言い換えれば、前記第2の導電型半導体層47は、前記第3の導電型半導体層23と前記第4の導電型半導体層25との間に形成される。
前記活性層19で生成された紫外線光は、全ての方向に進行することができる。前記紫外線光の一部は、前記第3の導電型半導体層23を経て、前記第2の導電型半導体層47に進行する。
前記第2の導電型半導体層47に進行した紫外線光は、前記第2の導電型半導体層47により遮断されて、紫外線光を吸収可能なGaNを含む前記第4の導電型半導体層25に進行しないため、前記第4の導電型半導体層25による紫外線吸収により、外部量子効率の低下を防止することができる。
前記第2の導電型半導体層47は、前記第3の導電型半導体層23を経た紫外線光を、更に、活性層19、又は前記第1の導電型半導体層15に進行するように、反射することができる。
従って、前記第3の導電型半導体層23を経た紫外線光は、前記第2の導電型半導体層47により遮断されるだけでなく、前記第2の導電型半導体層47により反射されることで、外部量子効率が向上する。
一方、第1及び第2の実施形態の組み合わせにより、第2の導電型半導体層が活性層19と第3の導電型半導体層23との間だけではなく、第3の導電型半導体層23と第4の導電型半導体層25との間にも形成することができる。このように、反射機能を有する第2の導電型半導体層が少なくとも2箇所以上形成されることにより、活性層19で生成された光が、第4の導電型半導体層25に進行しないようにして、光損失を最小化して、外部量子効率を極大化することができる。
図6は、第3の実施形態による紫外線半導体発光素子を示す断面図である。
図6を参照すると、第3の実施形態による紫外線半導体発光素子10Bにおいて、活性層19上の第2の導電型半導体層21は、多数のパターン51を含むことができる。前記各パターン51は、第1の層53a、55a、57aと、第2の層53b、55bとを一対とする多数のペア層53、55を含むことができる。
前記第1の層53a、55a、57aと前記第2の層53b、55bとは、第1の実施形態から容易に理解されるので、詳しい説明は、省略する。
前記パターン51は、三角状、四角状、五角状、六角状(図8А)を含む多角状を有することができるが、これに限ることではない。
前記パターン51は、円状(図8B)又は楕円状を有することができるが、これに限ることではない。
前記パターン51は、一定に配列されるか、又は、ランダムに配列される。
前記パターン51の側面は、水平ライン、例えば、前記活性層19の上面に対して、傾斜した形状を有することができるが、これに限ることではない。
このような場合、前記パターン51の幅は、上部方向に沿って小くなる。即ち、前記層53а、53b、55а、55b、57аにおいて、下位層の幅よりも上位層の幅が更に小くなるように形成される。
これとは逆に、前記パターン51の幅は、上部方向に沿って大きくなる。即ち、前記層53а、53b、55а、55b、57аにおいて、下位層の幅よりも上位層の幅が更に大きくなるように形成される。
または、前記パターン51の側面は、前記活性層19の上面に対して垂直な形状を有するが、これに限ることではない。このような場合、前記層53а、53b、55а、55b、57аの幅はいずれも、同一である。
図7は、図6の第2の導電型半導体層の詳細構成を示す断面図である。
図7に示しているように、パターン51間の間隔(B)は、パターン51の幅(А)より大きくなるように形成されるが、これに限ることではない。
前記パターン51の幅(А)は、0.5um〜1umの範囲を有し、前記パターン51間の間隔(B)は、1um〜2umの範囲を有する。
前記第2の導電型半導体層21のパターン51間の活性層19の上面と、前記第2の導電型半導体層21のパターン51の上面に、第3の導電型半導体層59が形成される。
前記第3の導電型半導体層59は、前記パターン51間の前記活性層19の上面に接し、かつ、各パターン51の側面と上面の上に形成される。
成長工程の時、前記第3の導電型半導体層59は、前記パターン51間の前記活性層19の上面から成長する。 前記第3の導電型半導体層59が、前記パターン51間の空間だけではなく、前記パターン51の上面から成長することができる。
前記第3の導電型半導体層59と前記活性層19、例えば、多重量子井戸構造におけるバリア層は、同一のIII-V族又はII-VI族化合物半導体材料を含む。例えば、前記活性層19のバリア層と前記第3の導電型半導体層59とは、共通してAlGaNを含むが、これに限ることではない。
前記第3の導電型半導体層59と前記活性層19のバリア層とが、同一のIII-V族又はII-VI族化合物半導体材料を含むので、前記第3の導電型半導体層59は、前記第2の導電型半導体層21のパターン51間の前記活性層19から亀裂なく、安定して成長されることができる。
本願発明の第3の実施形態は、多数のパターン51を含む第2の導電型半導体層21により、第4の導電型半導体層25の正孔が、第2の導電型半導体層21のパターン51を通過しなく、第2の導電型半導体層21のパターン51間の第3の導電型半導体層59を経て、活性層19に提供されるので、電流注入効率の向上により、光効率が向上される。
合わせて、第3の実施形態は、第2の導電型半導体層21が、多数のパターン51に形成され、このようなパターン51により、紫外線光の反射効率をより一層向上することができる。
一方、第4の導電型半導体層25が、電極層とバリア層としての機能を有する場合、第3の導電型半導体層59は、形成されないこともある。
前記第3の導電型半導体層59が形成されない場合、前記第4の導電型半導体層25は、前記第2の導電型半導体層21のパターン51の上面、そして、前記第2の導電型半導体層21のパターン51間の活性層19の上面に接して、形成される。
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態に関連する。すなわち、第1の実施形態の第2の導電型半導体21を、多数のパターン51として形成することにより、第3の実施形態となり得る。
図示してはいないが、多数のパターンを有する第2の導電型半導体層は、第2の実施形態にも適用される。すなわち、第2の実施形態の第2の導電型半導体層47を、多数のパターンとして形成し、前記第4の導電型半導体層25が、パターン間の第3の導電型半導体層23の上面に接し、かつ、前記パターンの上面に接するように形成することができるが、これに限ることではない。
本発明の実施形態は、活性層と第4の導電型半導体層との間に、反射層として働く第2の導電型半導体層を形成することにより、活性層の紫外線光が、第2の導電型半導体層により反射して、外部量子効率を極大化することができる。
本発明の実施形態は、多数のパターンを含む第2の導電型半導体層により、第4の導電型半導体層の正孔が、第2の導電型半導体層のパターンを経ることなく、第2の導電型半導体層のパターン間の第3の導電型半導体層を経て、活性層に提供されるので、電流拡散の効果を向上することができる。
本発明の実施形態は、第2の導電型半導体層が多数のパターンに形成され、このようなパターンにより、紫外線光の反射効率をより一層向上することができる。
一方、本発明の実施形態による紫外線半導体発光素子10、10А、10Bは、蛍光体を含むモールド部材を用いたパッケージとして製造されるか、このようなパッケージを備えた照明システムとして製造されることができる。
照明システムとして活用されるためには、発光素子10、10А、10Bの紫外線を、蛍光体により、可視光線に変換しなければならない。