JP2005311072A - 発光素子および照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短波長で発光効率の高い発光素子および照明装置を実現することを目的とする。
【解決手段】p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層13と、前記半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板11と、半導体層と基板との間に位置し、基本的に不純物をドープしないことにより基板と半導体層とに比べて高抵抗とした反射層12とを備えるように構成したものである。したがって、反射層及び反射層の上に積層する半導体層等の結晶性を良くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体のp−n接合におけるキャリアの再結合による発光のメカニズムを用いた発光素子および照明装置に関するものである。
近年、短波長の窒化物半導体発光素子は現状のレーザーの代用光源としてや次世代照明用光源として、活発に研究開発が行われている(例えば、特許文献1)。
このような、窒化物半導体発光素子に用いられる基板として、サファイア基板のような絶縁性の基板に代わってSi基板やGaN基板のような導電性の基板が用いられるようになってきている。導電性の基板を用いた場合、基板に電流を流すことができるため、電流通路の抵抗値を下げて消費電力や動作電圧を低減させたり、電極を上下に設けて素子のサイズを小さくしたりすることができるためである。
しかし、導電性の基板を用いた場合、サファイア基板に比べて、バンドギャップが小さいため、特に短波長の光を発光させる場合、基板が光を吸収してしまうという不具合が生じていた。
光の吸収を抑え、発光効率をよくするために導電性のDBR(Distributed Bragg Reflectors)層を設けることが知られている(例えば、特許文献2)。
導電性のDBR層を設ける場合、DBR層にSi等をドープすることによって抵抗率を低くすることが一般的に知られている。
特開2001−60719号公報 特開2003−17742号公報
しかしながら、DBR層にSi等がドープされた場合、DBR層及びDBR層の上に積層する半導体層等の結晶性が悪くなるという不具合が生じる。このため、発光素子の発光効率が低下するという課題があった。
本発明はこのような従来の課題を解決したもので、短波長で発光効率の高い発光素子および照明装置を実現することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板と、半導体層と基板との間に位置し、基本的に不純物をドープしないことにより基板と半導体層とに比べて高抵抗とした反射層とを備えるように構成したものである。
したがって、反射層及び反射層の上に積層する半導体層等の結晶性を良くすることができる。
本発明の発光素子及び照明装置は、反射層及び反射層の上に積層する半導体層の結晶性がよくなるため、発光効率が高くなる。
また、反射層により基板における光の吸収を防ぐことができるため、短波長の発光を実現することができる。
さらに、反射層により光を主発光方向に集めることができるため、発光効率が高くなる。
本発明の実施の形態は、p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板と、半導体層と基板との間に位置し、基本的に不純物をドープしないことにより基板と半導体層とに比べて高抵抗とした反射層とを備えるように構成したものである。
反射層をアンドープとすることにより、基板と半導体層とに比べて高抵抗にすることができる。
さらに、電極の1つを基板に外接するように設けることにより、基板に電流を流すことができるので、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
さらに、基板と反射層との間に中間層を設けることにより、反射層及び反射層の上に積層する半導体層の結晶性を向上させることができる。
また、この中間層をバッファ層とすることにより、結晶性を向上させることができる。
また、このバッファ層はInを含む組成で構成されることにより、結晶性を向上させることができる。
また、基板に流れる電流を半導体層に流れるようにすることにより、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、反射層にイオン注入領域を部分的に設けることにより、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、注入したイオンがIV族元素またはVI族元素であった場合、発光素子の消費電力及
び動作電圧を下げることができる。
また、半導体層の一部が基板に直接接した構成により、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、半導体層の一部が中間層に直接接した構成により、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、半導体層の中心部の一部が基板もしくは中間層に直接接した構成により、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、半導体層の端部分の一部が基板もしくは中間層に直接接した構成により、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、半導体層と基板とが金属により接続したことにより、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、金属を電極として用いることにより、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができ、作業性の向上と低コスト化を実現する。
そして、p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記窒化ガリウム系化合物半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板と、窒化ガリウム系化合物半導体層と前記基板との間に位置する反射層と、基板と前記反射層との間に位置する中間層とを備えるように構成することもできる。
さらに、反射層を導電性とすることにより、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる。
また、反射層とp−n接合との間に第2の中間層を備えることにより、反射層の上に積層する半導体層の結晶性を向上させることができる。
また、中間層および第2の中間層はバッファ層であることにより、反射層の上に積層する半導体層の結晶性を向上させることができる。
また、バッファ層はInを含む組成で構成されることにより、反射層の上に積層する半導体層の結晶性を向上させることができる。
そして、基板はGaN基板であれば、発光効率を向上することができ、発光素子の消費電力及び動作電圧を下げることができる
また、半導体層のp−n接合の間に活性層を設けることにより、発光効率を向上することができる。
また、活性層は多重量子井戸構造となっていれば、より発光効率を向上することができる。
また、反射層はDBR層であれば、発光効率を向上することができる。
また、前記DBR層は窒化物化合物で構成すれば、発光効率を向上することができる。
そして、n型電極と、前記n型電極上面に設けられたGaNで構成された基板と、前記基板の上側に設けられたp−n接合を有する窒化ガリウム系半導体層と、基板と前記半導体層の間に位置し、基本的に不純物をドープしないことにより半導体層と基板とに比べて高抵抗としたDBR層と、半導体層の上面に設けられたp型電極と、基板の上面に設けられた、基板およびn側半導体層と接する金属を備えた構成にすることにより、短波長の発光を実現することができ、発光効率が高くなる。
また、上述した発光素子と、発光素子の発光波長を他の波長に変換する、発光素子の主発光方向に設けられた蛍光物質とを備えた照明装置とすることにより、省電力、高輝度の照明装置が実現できる。
以下本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1、図2に本発明の第1の実施例に係る発光素子の断面図を示す。
図1において、導電性の基板11の上方向に、反射層12とp−n接合を有する窒化ガリウム系半導体層13とがこの順に積層されている。反射層12は基板11と窒化ガリウム系半導体層13に比べて高抵抗となっている。なお、ここでいう上方向とは、光の主発光方向(図1、2のY軸方向)と同意である(以下、本明細書中で同じ)。
導電性の基板11はSiがドープされたGaNで構成されている。この構成により、基板11と窒化ガリウム系半導体層13とが同じ窒化ガリウム系化合物となるので、基板11と窒化ガリウム系半導体層13との格子定数差、熱膨張係数差が小さくなる。このため、窒化ガリウム系半導体層13の結晶性が向上し、発光効率が向上する。
窒化ガリウム系半導体層13は、n型窒化ガリウム系半導体層131とp型窒化ガリウム系半導体層132の積層構造として構成されている。
n型窒化ガリウム系半導体層131はSiがドープされたAlGaN、p型窒化ガリウム系半導体層132はMgがドープされたAlGaNで構成されている。この構成により、窒化ガリウム系半導体層13のp−n接合におけるキャリアの再結合による発光波長は、紫外領域とすることができる。なお、ここでいう紫外領域とは、略380nmより短い波長である(以下、本明細書中で同じ)。
本実施例においては、n型窒化ガリウム系半導体層131とp型窒化ガリウム系半導体層132の間に活性層14を設けている。活性層14は多重量子井戸構造(InAlGaNを井戸層とし、AlGaN層を障壁層として、これら2つの層を何層か交互に重ね合わせた構造)で構成されている。
活性層14を設けることにより、キャリアの再結合の確率が向上するので、発光効率が向上する。また、キャリアの再結合による発光波長は、井戸層であるInAlGaNのバンドギャップと層厚によって決まり、紫外領域とすることができる。
反射層12は、窒化ガリウム系化合物からなるDBR層(低屈折率層121と高屈折率層122の積層)として構成されている。そして、反射層12は、基本的に不純物をドープしないことにより基板11と窒化ガリウム系半導体層13に比べて高抵抗とする。すなわち、DBR層の低屈折率層121と高屈折率層122の両方を基板11と窒化ガリウム系半導体層13に比べて高抵抗とする。
低屈折率層121はアンドープのAlNで構成され、高屈折率層122はアンドープのGaNで構成されている。なお、ここでいうアンドープとは、DBR層にSi等の不純物がドープされていない状態を示す。ただし、Si等の不純物濃度が1×1017cm-3以下であれば、アンドープであるとする(以下、本明細書中で同じ)。
反射層12の抵抗率は1×10-1Ω・cm以上とし、基板11は1×10-3〜3×10-2Ω・cm、n型窒化ガリウム系半導体層131は5×10-3〜5×10-2Ω・cmとしている。また、DBR層としての反射率を高めるためには、低屈折率層121と高屈折率層122の積層周期構造を少なくとも1周期以上、好ましくは5周期以上とする。
アンドープとすることにより、低屈折率層121と高屈折率層122の結晶性が向上する。これにより、反射層12の反射率が向上する。また、反射層12の上に形成する窒化ガリウム系半導体層13の結晶性も向上するため、発光効率が向上する。
反射層12を設けることにより、窒化ガリウム系半導体層13のp−n接合でおこるキャリアの再結合による発光のうち、基板11に向かう光を発光方向に反射させることができる。これにより、GaNで構成される基板11で紫外領域の光の吸収が起こるのを防ぐことができるので、発光効率を向上させることができる。
基板11と反射層12と窒化ガリウム系半導体層13とを組み合わせた構成により、窒化ガリウム系半導体層13の結晶性が向上するため、効率よく紫外領域の光を発光できる。
基板11と反射層12の間にバッファ層としての中間層15を設けることにより、基板11表面の歪みや結晶欠陥が反射層12に与える影響を低下している。中間層15は、GaNやAlGaNやInGaNやInAlGaN、若しくはこれらの多層膜層で構成することができるが、好ましくはInを含む層を少なくとも一層有することにより、バッファ層としてより効果的である。
p−n接合におけるキャリアの再結合による発光を起こすために必要な電流は、n型電極16、p型電極17を設けることにより供給される。
n型電極16は基板11と外接するように設けられており、ここでは、基板11の下面に設けられている。この構成により、基板11に電流を流すことができる。なお、ここでいう基板11と外接するとは、基板11の露出部分に接していることを示す(以下、本明細書中で同じ)。
p型電極17は、p型窒化ガリウム系半導体層132の上方向に設けられている。効率よく電流を流すために、透明電極18がp型窒化ガリウム系半導体層132の上面に設けられ、透明電極18の上面にp型電極17が設けられている。
基板11とn型窒化ガリウム系半導体層131とを電気的に連絡するように金属19が設けられている。これにより、n型窒化ガリウム系半導体層131に流れた電流は、下方向に流れ、抵抗率の低い金属19を通って基板11に流れる。
金属19は、n型窒化ガリウム系半導体に対してオーミック接触する金属で構成されている。
図1においてその動作および作用について説明する。
n型電極16とp型電極17とに順バイアスとなるように電圧を印加すると、電流は、透明電極18、p型窒化ガリウム系半導体層132、活性層14、n型窒化ガリウム系半導体層131、金属19、基板11、の順に流れていく(例えば、図1中の矢印a→矢印b→矢印c)。
順バイアスとなるように電流が流れると、活性層14でp−n接合におけるキャリアの再結合による発光が起こる。上方向へ発光した光は、そのまま外部へと放出される(例えば、矢印A)。下方向へ発光した光は、反射層12で反射されて上方向に向かい、外部へ放出される(例えば、図1中の矢印B→矢印C)。
本実施例では、基板11と反射層12と窒化ガリウム系半導体層13と金属19とを組み合わせている。この構成において、基板11および窒化ガリウム系半導体層13よりも抵抗率を高くした反射層12により、反射層12と窒化ガリウム系半導体層13の高い結晶性を維持しながら、窒化ガリウム系半導体層13から基板11へ流れる電流は、この抵抗率の高い反射層12によって妨げられることなく、金属19を通って下方向に流れるため、動作電圧および消費電流は低い状態を維持することができる。
図2に本実施例の変形例を示す。図2において、基板11、反射層12、半導体層13、活性層14、中間層15、p型電極17、透明電極18は、図1とそれぞれ同じ構成であるが、基板11の下面に配置されていたn型電極16がなくなり、n型電極16の代わりに金属19が電極として用いられている点で異なっている。
この構成とすることにより、n型電極16を改めて設ける必要がなくなるため、製造の際の工数とコストの低下につながる。さらに、基板11に電流を流すことができるため、動作電圧の低い状態で窒化ガリウム系半導体層13に電流を流すことができる。
以下、本発明の発光素子の製造方法について簡潔に説明する。
表面を研磨により鏡面に仕上げられたGaNからなる基板11を反応管内の基板ホルダーに設置した後、基板11の表面温度を1060℃に加熱し、水素ガスと窒素ガスとアンモニアとを流しながら、基板11の表面に付着している有機物等の汚れや水分を取り除くと同時に基板11の表面の結晶性を向上させる。
この基板11上面に主キャリアガスとして窒素ガスと水素ガスを流し、アンモニアとトリメチルガリウム(TMG)を流しながら、GaN層を1μmの厚さで成長させる。次に基板11の温度を760℃に降下させ、主キャリアガスとして窒素ガスと水素ガスを流し、アンモニアとTMGとトリメチルインジウム(TMI)を流しながら、InGaN層を100nmの厚さで成長させる。こうして、GaN層とInGaN層からなる多層構造の中間層15を形成する。
中間層15の成長後、基板11の温度を1060℃に上昇させ、主キャリアガスとして水素ガスと窒素ガスと、アンモニアを流しながら、トリメチルアルミニウム(TMA)及びTMGとを交互に流す。これにより、アンドープのAlNからなる厚さ44nmの低屈折率層121とアンドープのGaNからなる厚さ35nmの高屈折率層122が交互に5周期積層された反射層12を成長させる。ここでは、不純物をドープしないようにすることにより、高抵抗の低屈折率層121と高屈折率層122を得る。
反射層12の成長後、主キャリアガスとしての窒素ガスと水素ガスを流し、アンモニアとTMGとTMAと、モノシランとを流しながら、SiをドープさせたAlGaNからなるn型窒化ガリウム系化合物半導体層131を500nmの厚さで成長させる。
n型窒化ガリウム系化合物半導体層131の成長後、基板11の温度を750℃にまで降下させ、主キャリアガスとして窒素ガスを流し、アンモニアとTMGとTMAとトリメチルインジウム(TMI)とを流しながらアンドープのInAlGaNからなる厚さ3nmの井戸層(図示せず)と、アンモニアとTMGとTMAとモノシランとを流しながらSiドープのAlGaNからなる厚さ15nmの障壁層(図示せず)とを交互に成長して、最上層が井戸層からなる井戸層数が5層の多重量子井戸構造の活性層14を成長させる。
活性層14の成長後、主キャリアガスとして窒素ガスを流し、アンモニアとTMGとTMAを流してアンドープのAlGaNを成長させながら基板11の温度を1000℃に向けて昇温させ、基板11の温度が1000℃に到達したら、主キャリアガスとしての窒素ガスと水素ガスを流し、アンモニアとTMGとTMAと、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)とを流しながら、MgをドープさせたAlGaNからなるp型窒化ガリウム系化合物半導体層132を200nmの厚さで成長させる。
p型窒化ガリウム系化合物半導体層132の成長後、主キャリアガスとしての窒素ガスとアンモニアを流しながら室温程度にまで冷却させて、ウェハーを反応管から取り出す。
取り出し後、p型窒化ガリウム系化合物半導体層132の表面上に蒸着法によりNiとAuを各々2nmと5nmの厚さで全面に積層し、フォトリソグラフィー法とウェットエッチング法により、透明電極18を形成する。
この後、透明電極18と露出したp型窒化ガリウム系化合物半導体層132の上にCVD法によりSiO2からなる絶縁膜を1μmの厚さで堆積させる。さらに、フォトリソグラフィー法と反応性イオンエッチング法により、p型窒化ガリウム系化合物半導体層132の一部のみを露出させたSiO2からなるマスクを作成する。
作成されたマスクを用い、反応性イオンエッチングにより、露出させたp型窒化ガリウム系化合物半導体層132の表面側からp型窒化ガリウム系化合物半導体層132と、活性層14と、n型窒化ガリウム系化合物半導体層131の一部を除去して、n型窒化ガリウム系化合物半導体層131の表面を露出する。
さらに、同様の方法を用い、透明電極18を含む除去しなかったp型窒化ガリウム系化合物半導体層132、活性層14、n型窒化ガリウム系化合物半導体層131からなる積層部と、この周縁の露出されたn型窒化ガリウム系化合物半導体層131の表面を覆うSiO2からなるマスクを新たに作成する。このマスクを用いて、反応性イオンエッチングにより、先程露出させたn型窒化ガリウム系化合物半導体層131の表面側から、n型窒化ガリウム系化合物半導体層131と、反射層12と、中間層15と、基板11の一部を更に除去して、基板11の表面を露出する。
次に、フォトリソグラフィーと蒸着法により、p型窒化ガリウム系化合物半導体層132の表面上にTiとAuとからなるp型電極17を蒸着形成させる。さらに、同様にして、フォトリソグラフィーと蒸着法により、基板11とn型窒化ガリウム系化合物半導体層131とを電気的に連絡するように、TiとAuとからなる金属19を蒸着形成させる。
さらに、フォトリソグラフィーと蒸着法により、基板11の裏面上にTiとAuとからなるn型電極16を蒸着形成させる。
この後、スクライビングによりチップ状に1辺350μmの正方形、厚さ150μmとなるように分離した。このようにして、図1に示す窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が得られる。
この発光素子を20mAの順方向電流で駆動したところ、ピーク波長360nmで紫外発光した。
n型電極16を形成する前に、基板11を裏面から研磨してその厚みを薄くしても構わない。こうすることでチップ状に分離し易くなる。
なお、基板11にはSiの代わりに、他のIV族元素、もしくはVI族元素をドープしたと
しても基板11がn型となれば構わない。
また、基板11にはGaNを用いた方が窒化ガリウム系半導体層13を積層していく上で好ましいが、SiC、Si等の導電性材料で構成されていても構わない。
また、n型窒化ガリウム系半導体層131はSiの代わりに、他のIV族元素、もしくは
VI族元素をドープしたとしてもn型半導体としての機能が得られる。p型窒化ガリウム系
半導体層132はMgの代わりに他のII族元素をドープしてもp型半導体としての機能が
得られる。
また、活性層14を設けなくても紫外領域の発光となる。設けない場合、窒化ガリウム系半導体層13の構成により、発光波長が決まる。
また、窒化ガリウム系半導体層13は、AlGaNの代わりにGaNを用いても構わない。GaNを用いた場合、AlGaNに比べてバンドギャップが小さいので、窒化ガリウム系半導体層13で光の吸収が起こらないように、発光波長は長くする必要がある。
また、p−n接合におけるキャリアの再結合による発光波長は、紫外領域ではなく、可視領域の発光であっても構わない。
また、窒化ガリウム系半導体層13は、n型窒化ガリウム系半導体層131とp型窒化ガリウム系半導体層132の積層構造が逆になってもいい。この場合、基板11にはII族
元素をドープしp型とし、n型電極16とp型電極17の位置が入れ替わる構成となる。
また、反射層12の抵抗率は、1×10-1Ω・cm以上とし、基板11は、1×10-3〜3×10-2Ω・cm、n型窒化ガリウム系半導体層131は5×10-3〜5×10-2Ω・cmと限定したが、反射層12の抵抗率が基板11とn型窒化ガリウム系半導体層131に比べて大きく、結晶性がよければ、この範囲に限定されない。
また、反射層12は、アンドープのAlaGa1-aN(0<a≦0)とアンドープのAlbGa1-bN(0≦b<1,b<a)を組み合わせた積層構造としてもよい。
また、中間層15は、反射層12、n型窒化ガリウム系半導体層131の結晶性が良好であれば設けなくても構わない。
また、図1では、n型電極16は、基板11の下面に設けられているが、基板11の側面や、エッチング等により基板11の上面を露出させ、その上面に設けたとしても構わない。
また、製造方法でチップのスケールを規定しているが、このスケールには、限定されない。
(実施例2)
図3に本発明の第2の実施例に係る発光素子の断面図を示す。
図3において、基板21、活性層24、n型電極26、p型電極27、透明電極28の構成は、実施例1に示した基板11、活性層14、n型電極16、p型電極17、透明電極18とそれぞれ同じ構成である。
相違点は、金属19がなくなり、中間層25とn型窒化ガリウム系半導体層231とが端部で直接接するように、反射層22が設けられている点である。なお、ここでいう端部とは、図3中のX軸方向における、発光素子の外周部分を指す(以下、本明細書中で同じ)。また、接しているとは、電気的に直接連絡するということを指す(以下、本明細書中で同じ)。
中間層25とn型窒化ガリウム系半導体層231とが直接接している部分は、反射層22によって反射される光の量を維持し、後述するように効率よく電流を流すために、横方向に2〜50μmとなっている。なお、ここでいう横方向とは、X軸方向のことを指す(以下、本明細書中で同じ)。
本実施例において図3を用いてその動作および作用について説明する。
n型電極26とp型電極27とに順バイアスとなるように電圧を印加すると、電流は、透明電極28、p型窒化ガリウム系半導体層232、活性層24、n型窒化ガリウム系半導体層231、中間層25、基板21、の順に流れていく(例えば、図3中の矢印a→矢印b→矢印c)。
順バイアスとなるように電流が流れると、活性層24でp−n接合におけるキャリアの再結合による発光が起こる。上方向へ発光した光は、そのまま外部へと放出される(例えば、図2中の矢印A)。下方向へ発光した光は、反射層22で反射されて上方向に向かい、外部へ放出される(例えば、図2中の矢印B→矢印C)。
本実施例の構成によると、基板21及びn型窒化ガリウム系半導体層231よりも抵抗率を高くした反射層22により、反射層22とn型窒化ガリウム系半導体層231の高い結晶性を維持しながら、n型窒化ガリウム系半導体層231から基板21へ流れる電流は、この抵抗率の高い反射層22によって妨げられることなく、中間層25とn型窒化ガリウム系半導体層231とが直接接している部分を通って下方向に流れるため、動作電圧および消費電流が低い状態を維持したまま、効率のよい紫外領域の光の発光が実現できる。
以下、本実施例の発光素子の製造方法について簡潔に説明する。なお、反射層22を設けるまでの製造方法に関しては、実施例1と同様であるため省略する。
実施例1中で反射層22を作成した後、反応性イオンエッチングにより、反射層22の一部を最終的にチップ状に分離する位置を中心として幅20μmで除去する。その後、除去部分で中間層25とn型窒化ガリウム系化合物半導体層231が直接接するように、n型窒化ガリウム系化合物半導体層231を成長させていく。
その後の製造方法については、実施例1と同様にし、金属19を設けず、p型電極27、n型電極26を形成する。
なお、結晶性を向上させるために用いている中間層25は、設けなくてもよい。この場合、基板21とn型窒化ガリウム系半導体層231が直接接することになる。
(実施例3)
図4に本発明の第3の実施例に係る発光素子の断面図を示す。
図4において、基板31、活性層34、n型電極36、p型電極37、透明電極38の構成は、図3に示した基板21、活性層24、n型電極26、p型電極27、透明電極28とそれぞれ同じ構成である。
相違点は、図3では、中間層25とn型窒化ガリウム系半導体層231とが端部で直接接するように反射層22が設けられていたが、図4では、反射層32aと反射層32bを設け、中間層35とn型窒化ガリウム系半導体層231が発光素子の中心部で直接接している点である。なお、ここでいう中心部とは、図4中のX軸方向における、発光素子の中心部分を指す(以下、本明細書中で同じ)。
また、絶縁膜310がp型電極37の直下に位置し、p型窒化ガリウム系化合物半導体層332の上面に設けられている点で図3と異なる。
中間層35とn型窒化ガリウム系半導体層331とが直接接続している部分は、その形状及び接続数には特に限定はないが、反射層32によって反射される光の量を維持し、後述するように効率よく電流を流すためと、n型窒化ガリウム系半導体層331による埋め込み成長が確実に行えるために、1接続当たり50μm2以上の面積となっていることが好ましい。
絶縁膜310を設けることにより、p型電極37から流れる電流は、p型電極37の直下方向に進むことができないので、p型電極37の直下方向にあるp−n接合部分では発光が起こりにくくなり、この部分以外での発光は起こりやすくなる。これにより、発光した光が中間層35とn型窒化ガリウム系半導体層331とが直接接している部分を通って基板31で吸収されるのを防ぐことができ、p型電極27の直下以外にあるp−n接合部分では、発光効率が向上するので、発光効率の低下を防ぐことができる。ここでいうp型電極37の直下とは、b方向における、p型電極37の真下に位置するということを指す。
本実施例において図4を用いてその動作および作用について説明する。
n型電極36とp型電極37とに順バイアスとなるように電圧を印加すると、電流は、透明電極38、p型窒化ガリウム系半導体層332、活性層34、n型窒化ガリウム系半導体層331、中間層35、基板31、の順に流れていく(例えば、図4中の矢印a→矢印b)。
順バイアスとなるように電流が流れると、活性層34でp−n接合におけるキャリアの再結合による発光が起こる。上方向へ発光した光は、そのまま外部へと放出される(例えば、図4中の矢印A)。下方向へ発光した光は、反射層32で反射されて上方向に向かい、外部へ放出される(例えば、図4中の矢印B→矢印C)。
本実施例の構成によると、基板31およびn型窒化ガリウム系半導体層331よりも抵抗率を高くした反射層32により、反射層32とn型窒化ガリウム系半導体層331の高い結晶性を維持しながら、n型窒化ガリウム系半導体層331から基板31へ流れる電流は、この抵抗率の高い反射層32によって妨げられることなく、中間層35とn型窒化ガリウム系半導体層331とが直接接している部分を通って下方向に流れるため、動作電圧および消費電流が低い状態を維持したまま、効率のよい紫外領域の光の発光が実現できる。
以下、本実施例の発光素子の製造方法について簡潔に説明する。なお、反射層32を設けるまでの製造方法に関しては、実施例1と同様であるため省略する。
実施例1中で反射層32を作成した後、反応性イオンエッチングにより、反射層32の中心部分を直径50μmの円形に除去する。その後、除去部分で中間層35とn型窒化ガリウム系化合物半導体層331が直接接するように、n型窒化ガリウム系化合物半導体層331を成長させていく。
その後の製造方法については、実施例1と同様にし、金属19を設けず、p型電極37、n型電極36を形成する。
なお、結晶性を向上させるために用いている中間層35は、設けなくてもよい。この場合、基板31とn型窒化ガリウム系半導体層331が直接接することになる。
また、本実施例中では、中心部で中間層35とn型窒化ガリウム系化合物半導体層331が中心部で直接接するようにしたが、中間層35とn型窒化ガリウム系化合物半導体層331が直接接していれば、中心部で接していなくてもよい。
また、絶縁膜310は、設けなくても構わない。
(実施例4)
図5に本発明の第4の実施例に係る発光素子の断面図を示す。
図5において、基板41、窒化ガリウム系半導体層43、活性層44、中間層45、n型電極46、p型電極47、透明電極48の構成は、実施例1に示した基板11、窒化ガリウム系半導体層13、活性層14、中間層15、n型電極16、p型電極17、透明電極18とそれぞれ同じ構成である。
相違点は、金属19がなく、反射層12にイオン注入領域423を設けた反射層42を形成している点である。
イオン注入領域423には、Siをイオン注入している。イオン注入領域423は、その形状には特に限定はないが、窒化ガリウム系半導体層43の結晶性を保ち、後述するように効率よく電流を流すために、1領域当たり20〜1000μm2の面積となっている。また、後述するように効率よく電流を流すために、イオン注入領域423は、複数設けられている。イオン注入領域の抵抗率は、3×10-2Ωm以下となっている。
本実施例において図5を用いてその動作および作用について説明する。
n型電極46とp型電極47とに順バイアスとなるように電圧を印加すると、電流は、透明電極48、p型窒化ガリウム系半導体層432、活性層44、n型窒化ガリウム系半導体層431、イオン注入領域423、中間層45、基板41、の順に流れていく(例えば、図5中の矢印a)。
順バイアスとなるように電流が流れると、活性層44でp−n接合におけるキャリアの再結合による発光が起こる。上方向へ発光した光は、そのまま外部へと放出される(例えば図5中の矢印A)。下方向へ発光した光は、反射層42で反射されて上方向に向かい、外部へ放出される(例えば、図5中の矢印B→矢印C)。
本実施例の構成によると、反射層42と窒化ガリウム系半導体層43の高い結晶性を維持しながら、n型窒化ガリウム系半導体層431から基板41へ流れる電流は、反射層42中の抵抗率の低いイオン注入領域423を通って下方向に流れるため、動作電圧および消費電流が低い状態を維持したまま、効率のよい紫外領域の光の発光が実現できる。
以下、本実施例中の発光素子の製造方法について簡潔に説明する。反射層42を設けるまでの製造方法に関しては、実施例1と同様であるため省略する。
実施例1中で反射層42を作成した後、反射層42上にCVD法によりSiO2からなる絶縁膜を2μmの厚さで堆積させる。さらに、フォトリソグラフィー法と反応性イオンエッチング法により、反射層42を部分的に露出させたマスクを作成する。
イオン注入法により反射層42の一部にSiを注入し、イオン注入領域423を設ける。
その後の製造方法については実施例1と同様にし、金属19を設けず、p型電極47、n型電極46を形成する。
なお、イオン注入する元素はSiの代わりに、他のIV族元素、またはVI族元素であって
も構わない。
また、イオン注入領域423は複数設けられているが、単独でも、複数でも構わない。
(実施例5)
図6に本発明の第5の実施例に係る発光素子の断面図を示す。
図6において、導電性の基板51の上方向に、中間層52と、反射層53と、p−n接合を有する窒化ガリウム系半導体層54とがこの順に積層されている。
導電性の基板51はSiがドープされたGaNで構成されている。この構成により、基板51と窒化ガリウム系半導体層54とが同じ窒化ガリウム系化合物となるので、基板51と窒化ガリウム系半導体層54との格子定数差、熱膨張係数差が小さくなる。このため、窒化ガリウム系半導体層54の結晶性が向上し、発光効率が向上する。
窒化ガリウム系半導体層54は、n型窒化ガリウム系半導体層541とp型窒化ガリウム系半導体層542の積層構造として構成されている。
n型窒化ガリウム系半導体層541は、SiがドープされたAlGaN、p型窒化ガリウム系半導体層542はMgがドープされたAlGaNで構成されている。この構成により、窒化ガリウム系半導体層54のp−n接合におけるキャリアの再結合による発光波長は、紫外領域とすることができる。
本実施例においては、n型窒化ガリウム系半導体層541とp型窒化ガリウム系半導体層542の間に活性層55を設けている。活性層55は多重量子井戸構造で構成されている。活性層55を設けることにより、キャリアの再結合の確率が向上するので、発光効率が向上する。
反射層53は窒化ガリウム系化合物からなるDBR層(低屈折率層531と高屈折率層532の積層)として構成されている。DBR層としての屈折率を高めるためには、低屈折率層531と高屈折率層532の積層周期構造を少なくとも1周期以上、好ましくは5周期以上とする。
低屈折率層531は、SiをドープしたAlNで構成され、高屈折率層532はSiをドープしたGaNで構成されている。反射層53を導電性とすることで、基板51に流れる電流を効率よくn型窒化ガリウム系半導体層541に流すことができる。ここでいう導電性とは1×10-3〜5×10-2Ω・cmを指す。
反射層53を設けることにより、n型窒化ガリウム系半導体層541のp−n接合でおこるキャリアの再結合による発光のうち、基板51に向かう光を発光方向に反射させることができる。これにより、GaNで構成される基板51で紫外領域の光の吸収が起こるのを防ぐことができるので、発光効率を向上させることができる。
中間層52は、GaNやAlGaNやInGaNやInAlGaN、若しくはこれらの多層膜層で構成されるバッファ層であり、基板51表面の歪みや結晶欠陥が反射層53に与える影響を低下している。中間層52は、好ましくはInを含む層を少なくとも一層有することにより、バッファ層としてより効果的である。
本実施例では、基板51と中間層52と反射層53と窒化ガリウム系半導体層54とを組み合わせている。この構成により、導電性の反射層53を設けることによって悪化していた窒化ガリウム系半導体層54の結晶性が、中間層52を設けることにより向上するため、効率よく紫外領域の光を発光でき、n型窒化ガリウム系半導体層541から基板51へ流れる電流は、反射層53を通って下方向に流れるため、動作電圧および消費電流は低い状態を維持することができる。
さらに、本実施例は、n型窒化ガリウム系半導体層541と活性層55の間に第2の中間層56を設けている。第2の中間層56を設けることにより、活性層55の結晶性が向上し、発光効率が向上する。第2の中間層56はAlGaNやInAlGaN、若しくはこれらの多層膜層で構成されるバッファ層である。
p−n接合におけるキャリアの再結合による発光を起こすために必要な電流は、n型電極57、p型電極58を設けることにより供給される。
n型電極57は基板51と外接するように設けられており、ここでは基板51の下面に設けられている。この構成により、基板51に電流を流すことができる。
p型電極58は、p型窒化ガリウム系半導体層542の上方向に設けられている。効率よく電流を流すために、透明電極59をp型窒化ガリウム系半導体層542の上面に設けられた後、透明電極510の上面にp型電極58が設けられている。
本実施例において図6を用いてその動作および作用について説明する。
n型電極57とp型電極58とに順バイアスとなるように電圧を印加すると、電流は、透明電極59、p型窒化ガリウム系半導体層542、活性層55、第2の中間層56、n型窒化ガリウム系半導体層541、反射層53、中間層52、基板51、の順に流れていく。
順バイアスとなるように電流が流れると、活性層55でp−n接合におけるキャリアの再結合による発光が起こる。上方向へ発光した光は、そのまま外部へと放出される(例えば矢印A)。下方向へ発光した光は、反射層53で反射されて上方向に向かい、外部へ放出される(例えば、図1中の矢印B→矢印C)。
以下、本実施例中の発光素子の製造方法について簡潔に説明する。中間層52を設けるまでの製造方法に関しては、実施例1と同様であるため省略する。
中間層52の成長後、基板51の温度を1060℃に上昇させ、主キャリアガスとして水素ガスと窒素ガスと、アンモニアとモノシランとを流しながら、TMA及びTMGとを交互に流す。これにより、SiをドープさせたAlNからなる低屈折率層531とSiをドープさせたGaNからなる高屈折率層532が交互に5周期積層された反射層53を成長させる。
反射層53の成長後、主キャリアガスとしての窒素ガスと水素ガスと、TMGとTMAとモノシランとを流しながら、SiをドープさせたAlGaNからなるn型窒化ガリウム系化合物半導体層541を500nmの厚さで成長させる。
n型窒化ガリウム系化合物半導体層541の成長後、基板51の温度を760℃に降下させ、主キャリアガスとして窒素ガスと水素ガスを流し、アンモニアとTMGとTMAとTMIとモノシランを流しながら、SiドープのInAlGaN層を100nmの厚さで成長させる。次に基板51の温度を1060℃に上昇させ、主キャリアガスとしての窒素ガスと水素ガスと、TMGとTMAとモノシランとを流しながら、SiドープのAlGaN層を50mの厚さで成長させる。こうして、SiドープのInAlGaN層とSiドープのAlGaN層の複層からなる第2の中間層56を形成する。
その後の製造方法については、実施例1と同様にし、金属19を設けず、p型電極58、n型電極57を形成する。
なお、基板51には、Siの代わりに、他のIV族元素、もしくはVI族元素をドープした
としても基板51がn型となれば構わない。
また、基板51にはGaNを用いるのが好ましいが、場合によってはSiC、Si等の導電性材料で構成されていても構わない。
また、反射層53、n型窒化ガリウム系半導体層541はSiの代わりに、他のIV族元
素、もしくはVI族元素をドープしたとしても同質の機能が得られる。p型窒化ガリウム系
半導体層542はMgの代わりに他のII族元素をドープしてもp型半導体としての機能が
得られる。
また、窒化ガリウム系半導体層54は、AlGaNの代わりにGaNを用いても構わない。GaNを用いた場合、AlGaNに比べてバンドギャップが小さいので、発光波長は長くなる。
また、p−n接合におけるキャリアの再結合による発光波長は、紫外領域ではなく、可視領域の発光であっても構わない。
また、窒化ガリウム系半導体層54は、n型窒化ガリウム系半導体層541とp型窒化ガリウム系半導体層542の積層構造が逆になってもいい。この場合、基板51にはII族
元素をドープしp型とし、n型電極とp型電極の位置が入れ替わる構成となる。
また、図6では、n型電極58は、基板51の下面に設けられているが、基板51の側面や、エッチング等により基板51の上面を露出させ、その上面に設けたとしても構わない。
また、第2の中間層56は、n型窒化ガリウム系半導体層54と活性層55の間に設けられているが、反射層53とn型窒化ガリウム系半導体層54の間に設けても構わない。この場合、n型窒化ガリウム系半導体層54の結晶性が向上する。第2の中間層56を反射層53とn型窒化ガリウム系半導体層54の間に設けた後、さらに、n型窒化ガリウム系半導体層54と活性層55の間に、第3の中間層を設けてもよい。
(実施例6)
図7に本発明の第6の実施例に係る照明装置の断面図を示す。
図7において、実施例1の発光素子61を、n側電極62の側を下向きにして、Agペーストによりステム631上に載置し、p側電極64とステム632とをワイヤ66で結線している。ステム631、ステム632は鉄にAgメッキを施したもので構成されており、ワイヤはAuで構成されている。
蛍光物質65は、発光素子61の主発光方向に発光素子61を覆うように設けられている。蛍光物質65は、紫外光の励起によりそれぞれ青、緑、赤の蛍光を発するBaMgAl1017:Eu、ZnS:Cu,Al、Y22S:Euの3種類の蛍光体を透明バインダーに分散混合したもので構成されており、蛍光物質65を設けることにより、紫外光を白色光に変換して発光することができる。
これまでの構成により、本実施例中の照明装置は照明機器用のランプとして用いることができる。
この照明装置を20mAの順方向電流で駆動したところ、白色光で発光し、このときの発光出力は、2.1ルーメンであり、順方向動作電圧は、3.1Vであった。
なお、ここで、用いる発光素子は実施例1〜4のものであればどれを用いても構わない。
また、蛍光物質65は紫外光を白色光に変換するものであれば上記の組み合わせに限られない。
以上のように、本発明における発光素子および照明装置は短波長化および高い発光効率を実現できるため、照明機器、空気清浄機内の殺菌ランプ、医療機器用の殺菌ランプ、光触媒用のランプ等の用途にも適用できる。
本発明における実施例1の発光素子の断面図 本発明における実施例1の発光素子の断面図 本発明における実施例2の発光素子の断面図 本発明における実施例3の発光素子の断面図 本発明における実施例4の発光素子の断面図 本発明における実施例5の発光素子の断面図 本発明における実施例6の照明装置の断面図
符号の説明
11 21 31 41 51 基板
12 22 32 42 53 反射層
13 23 33 43 54 窒化ガリウム系半導体層
14 24 34 44 55 活性層
15 25 35 45 52 中間層
16 26 36 46 58 n型電極
18 28 38 48 59 p型電極
423 イオン注入領域
56 第2の中間層
65 蛍光物質




Claims (29)

  1. p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板と、半導体層と基板との間に位置し、基板と半導体層とに比べて高抵抗の反射層とを備えた発光素子。
  2. 前記反射層をアンドープとした請求項1項記載の発光素子。
  3. 電極の1つを基板に外接するように設けた請求項1または2記載の発光素子。
  4. 基板と反射層との間に中間層を設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の発光素子。
  5. 前記中間層はバッファ層である請求項4記載の発光素子。
  6. 前記バッファ層はInを含むようにした請求項5記載の発光素子。
  7. 基板に流れる電流を半導体層に流れるようにした請求項1〜6のいずれか1項記載の発光素子。
  8. 反射層にイオン注入領域を部分的に設けた請求項1〜6のいずれか1項記載の発光素子。
  9. 注入したイオンがIV族元素またはVI族元素である請求項8記載の発光素子。
  10. 半導体層の一部が基板に直接接している請求項1〜3のいずれか1項記載の発光素子。
  11. 半導体層の一部が中間層に直接接している請求項4〜6のいずれか1項記載の発光素子。
  12. 半導体層の中心部の一部が基板もしくは中間層に直接接している請求項10または11記載の発光素子。
  13. 半導体層の端部の一部が基板もしくは中間層に直接接している請求項10または11記載の発光素子。
  14. 半導体層と基板とが金属により接続されている請求項1〜6のいずれか1項記載の発光素子。
  15. 前記金属を電極として用いた請求項14記載の発光素子。
  16. p−n接合を有する窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記窒化ガリウム系化合物半導体層のp側もしくはn側に位置する導電性の基板と、窒化ガリウム系化合物半導体層と前記基板との間に位置する反射層と、基板と前記反射層との間に位置する中間層とを備えた発光素子。
  17. 反射層を導電性とした請求項16記載の発光素子。
  18. 反射層とp−n接合との間に第2の中間層を備えた請求項16または17記載の発光素子。
  19. 前記中間層および前記第2の中間層はバッファ層である請求項16〜18のいずれか1項記載の発光素子。
  20. 前記バッファ層はInを含むようにした請求項19記載の発光素子。
  21. 基板はGaN基板である請求項1〜20のいずれか1項記載の発光素子。
  22. 半導体層のp−n接合の間に活性層を設けた請求項1〜21のいずれか1項記載の発光素子。
  23. 活性層は多重量子井戸構造となっている請求項22記載の発光素子。
  24. 反射層はDBR層である請求項1〜23のいずれか1項記載の発光素子。
  25. 前記DBR層は窒化物化合物で構成される請求項24記載の発光素子。
  26. n型電極と、前記n型電極上面に設けられたGaNで構成された基板と、前記基板の上側に設けられたp−n接合を有する窒化ガリウム系半導体層と、基板と前記半導体層の間に位置し、半導体層と基板とに比べて高抵抗のDBR層と、半導体層の上面に設けられたp型電極と、基板の上面に設けられた、基板およびn側半導体層と接する金属を備えた発光素子。
  27. 発光波長が紫外領域の波長となる請求項1〜26のいずれか1項記載の発光素子。
  28. 発光波長が基板のバンドギャップに相当する波長よりも短い請求項1〜27のいずれか1項記載の発光素子。
  29. 請求項1〜28いずれか1項記載の発光素子と、前記発光素子の発光波長を他の波長に変換する、発光素子の主発光方向に設けられた蛍光物質とを備えた照明装置。
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