JP2003115635A - 面発光型半導体レーザ素子 - Google Patents

面発光型半導体レーザ素子

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JP2003115635A
JP2003115635A JP2002080989A JP2002080989A JP2003115635A JP 2003115635 A JP2003115635 A JP 2003115635A JP 2002080989 A JP2002080989 A JP 2002080989A JP 2002080989 A JP2002080989 A JP 2002080989A JP 2003115635 A JP2003115635 A JP 2003115635A
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laser device
emitting
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Natsumi Ueda
菜摘 植田
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 閾値電流値が低く、かつ動作電圧が低い酸化
狭窄型面発光型半導体レーザ素子を提供する。 【解決手段】 面発光型半導体レーザ素子40は、n−
GaAs基板12上に、それぞれの層の厚さがλ/4n
(λは発振波長、nは屈折率)のn−Al0.2 Ga0.8
As/n−Al0.9Ga0.1 Asの35ペアからなる下
部DBRミラー14、キャリア濃度3×1017cm-3
n−Al0.3 Ga0.7 As下部クラッド層42、量子井
戸活性層18、キャリア濃度3×1017cm-3のp−A
0.3 Ga 0.7 As上部クラッド層20、それぞれの層
の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈折率)のp−
Al0.2 Ga0.8 As/p−Al0.9Ga0.1 Asの2
0ペアからなる上部DBRミラー22、及び膜厚10n
mのp−GaAsキャップ層24の積層構造を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光型半導体レ
ーザ素子に関し、更に詳細には、閾値電流が低く、しか
も動作電圧が低い酸化狭窄型面発光型半導体レーザ素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】面発光型半導体レーザ素子は、基板に対
して直交方向にレーザ光を出射する半導体レーザ素子で
あって、従来のファブリペロー共振器型半導体レーザ素
子とは異なり、同じ基板上に2次元的アレイ状に多数の
面発光型半導体レーザ素子を配列することが可能なこと
もあって、近年、データ通信分野で注目されている半導
体レーザ素子である。
【0003】面発光型半導体レーザ素子は、GaAsや
InPといった半導体基板上にAlGaAs/GaAs
等を用いた導電型の異なる一対の半導体多層膜反射鏡
(以下、DBRミラーという)を形成し、その一対のD
BRミラーの間に発光領域となる活性層を有するレーザ
構造部を備えている。特に、GaAs系面発光型半導体
レーザ素子は、GaAs基板上に形成でき、しかも、熱
伝導率が良好で、反射率の高いAlGaAs系DBRミ
ラーを用いることができるので、0.8μm〜1.0μ
m帯用レーザ素子として有望視されている。従来のGa
As系面発光型半導体レーザ素子では、それぞれ、p型
およびn型にドーピングされた半導体多層膜からなるD
BRミラーに挟まれた発光部が、例えばAl組成比0.
3のノンドープ下部AlGaAsクラッド層、ノンドー
プGaAs/AlGaAs(例えばAl組成比0.2)
多重量子井戸構造、及びAl組成比0.3のノンドープ
上部AlGaAsクラッド層で構成されている。
【0004】ところで、面発光型半導体レーザ素子の電
流効率を高め、閾値電流を下げるために注入電流領域を
狭窄する構造には、イオン打込みによるpn接合分離式
の電流狭窄構造と、選択酸化法によりAlAs層のAl
を選択的に酸化してAl酸化層に構成された酸化狭窄型
の電流狭窄構造とがある。酸化狭窄型の電流狭窄構造
は、電流狭窄作用が確実で、しかも製作が比較的容易で
あるので、面発光型半導体レーザ素子にも広く採用され
ている。
【0005】ここで、図3を参照して、従来のGaAs
系面発光型半導体レーザ素子の構成を説明する。図3は
従来のGaAs系面発光型半導体レーザ素子の構成を示
す断面模式図である。まず、従来のGaAs系面発光型
半導体レーザ素子10は、n−GaAs基板12上に、
それぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、nは屈
折率)のn−Al0.2 Ga0.8 As/n−Al0.9Ga
0.1 Asの35ペアからなる下部DBRミラー14、ノ
ンドープAl0.3 Ga0.7 As下部クラッド層16、量
子井戸活性層18、ノンドープAl0.3 Ga0.7 As上
部クラッド層20、それぞれの層の厚さがλ/4n(λ
は発振波長、nは屈折率)のp−Al0.2 Ga0.8 As
/p−Al0.9Ga0.1 Asの20ペアからなる上部D
BRミラー22、及び膜厚10nmのp−GaAsキャ
ップ層24の積層構造を備えている。
【0006】p−上部DBRミラー14の活性層18に
最も近い層は、p−Al0.9Ga0.1 As層に代えて、A
lAs層26で形成されていて、後述するように、非酸
化のAlAs層26からなる電流注入領域と、電流注入
領域以外の領域のAlAs層26のAlが選択的に酸化
されて転化したAl酸化層30からなる電流狭窄領域と
を構成している。量子井戸活性層18は、3層の膜厚7
nmのGaAs量子井戸発光層を含むGaAs/Al
0.2 Ga0.8 As多重量子井戸構造として形成されてい
る。
【0007】積層構造のうち、上部DBRミラー22、
上部クラッド層20、活性層18及びAlAs層26
は、フォトリソグラフィー処理及びエッチング加工によ
り、溝幅が例えば20μmの円形溝28が形成され、こ
れにより、中央部が例えば直径45μmの円形のメサポ
ストに加工されている。メサポストの外側からAlAs
層26のAlを選択的に酸化させることにより、直径2
0μmの未酸化のAlAs層26からなる電流注入領域
と、Al酸化層30からなる電流狭窄層とが形成されて
いる。
【0008】メサポスト上を除き、溝28の壁を含む積
層構造上面全面に、SiNX 膜32が保護膜として成膜
されている。また、メサポスト上を除きSiNX 膜32
上には、p−GaAsキャップ層24に接触するリング
状電極がp側電極34として設けられ、更に、電極引き
出し用にTi/Pt/Auパッド36がp側電極34に
接続するように形成されている。基板裏面を研磨して基
板厚さを例えば100μm厚に調整した後、n−GaA
s基板12の裏面にn側電極38が形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、面発光型半
導体レーザ素子は、光通信分野での用途拡大のために、
消費電力の更なる低減化が要請されている。消費電力の
低減化のためには、閾値電流の低減化と共に、動作電圧
を低減することが有効である。動作電圧を低減するに
は、(1)化合物半導体層の積層構造の電気抵抗を低減
する方法、(2)電極と化合物半導体層との接触抵抗を
小さくする方法などの方法がある。例えば、半導体多層
膜反射鏡の抵抗低減方法として、変調ドーピングがあ
り、電極と半導体との接触抵抗低減方法として、電極金
属と半導体との界面の合金化プロセスを最適化すること
が挙げられる。
【0010】しかし、酸化狭窄型の電流狭窄構造では、
横モードの高次モードを抑制するために、発光領域の面
積を小さくしているので、動作電圧が高くなり易い。更
に言えば、酸化狭窄型の電流狭窄構造では、レーザ光に
対する横方向屈折率分布の程度がイオン打込み型に比べ
て強いため、高次モードが発振し易い傾向がある。そこ
で、発光領域の面積を小さくして、高次モードを抑制し
ている。このため、従来の酸化狭窄型のGaAs系面発
光型半導体レーザ素子では、上述の(1)及び(2)の
方法を適用して、素子抵抗を低減したとしても、動作電
圧を2V以下にすることは、実際には難しく、十分に低
い動作電圧のGaAs系面発光型半導体レーザ素子が得
られていない。以上の説明では、GaAs系面発光型半
導体レーザ素子を例にして説明したが、この問題は、G
aAs系に限らず、例えばGaInNAs系面発光型半
導体レーザ素子やInP系面発光型半導体レーザ素子に
も同様に該当する。
【0011】そこで、本発明の目的は、閾値電流が低
く、かつ動作電圧が低い酸化狭窄型面発光型半導体レー
ザ素子を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、課題を解決
するに当たり、面発光型半導体レーザ素子のようなp型
領域とn型領域とのpn接合を有する素子では、素子の
動作電圧を決める因子は、p型領域とn型領域との境界
領域のバンドギャップエネルギーであることに着目し
た。ところで、クラッド層材料でもあるAlGaAs結
晶は、有機金属気相成長法を適用し、ノンドープの条件
でAlGaAs結晶層をエピタキシャル成長させても、
通常の成長条件では、意図しないドーピングによりp型
になる傾向がある。つまり、従来のGaAs系面発光型
半導体レーザ素子では、上下クラッド層が共にノンドー
プに設定されていても、双方ともp型になり易い。従っ
て、p型領域とn型領域との境界は、n型DBRミラー
とクラッド層が隣接している場合、両者の界面に一致す
る。その結果、動作電圧として前記クラッド層のバンド
ギャップエネルギーに相当する値以上の値が必要にな
る。
【0013】そこで、本発明者は、n型DBRミラーに
隣接するクラッド層にn型不純物をドーピングしてn型
クラッド層にすることにより、n型領域とp型領域との
境界を活性層内に移行させれば、動作電圧は、活性層の
バンドギャップエネルギーに相当する値になると考え
た。即ち、半導体レーザ素子では、活性層のバンドギャ
ップエネルギーは、クラッド層のバンドギャップエネル
ギーより小さいので、動作電圧が従来の面発光型半導体
レーザ素子より低下する。
【0014】さらに、本発明者、上記n型領域とp型領
域の境界を移動させるためのn型不純物のドーピング量
には適正値があると考えた。そして、種々検討したとこ
ろ、前記p型DBRミラー層には意図しないn型不純物
がドーピングされていることがあり、このp型DBRミ
ラー層にドーピングされたn型不純物よりも多量で、か
つ、前記n型DBRミラー層にドーピングされたn型不
純物よりも少量のn型不純物を前記n型DBRミラーに
隣接するクラッド層にドーピングすることが有効である
ことを見いだした。
【0015】また、本発明者は、ノンドープ条件でもp
型になり易いクラッド層にn型不純物をドーピングし
て、n型DBRミラー側にn型クラッド層を形成するこ
とにより、動作電圧を低下させることができるものの、
結晶成長装置の特性によってはノンドープ条件でn型に
なる場合もあり得るので、更に好ましくは、n型DBR
ミラー側のクラッド層だけでなくp型DBRミラー側の
クラッド層にも、それぞれ、p型不純物をドーピングし
て、p型クラッド層及びn型クラッド層にするのが効果
的であることを見い出した。尚、p型領域とn型領域の
境界位置を活性層に持ってくるためには、クラッド層の
少なくとも活性層に隣接する領域にドーピングを施すこ
とが必要がある。以上の説明では、GaAs系素子を例
にして説明したが、これは、GaAs系素子に限らず、
例えばGaInNAs系素子や、井戸層をGaInNA
s系半導体で形成したノンドープInPクラッド層がn
型になり易いInP系素子にも適用できる。
【0016】本発明者は、以上の着想に基づいて、実験
を重ねた末に、本発明を発明するに到った。上記目的を
達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係る
面発光型半導体レーザ素子は、基板上に、それぞれ、p
型またはn型にドープされた導電型の異なる一対の半導
体多層膜反射鏡と、一対の半導体多層膜反射鏡の間に配
置され、かつクラッド層に挟まれた活性層とを有し、基
板に直交する方向にレーザ光を放射する酸化狭窄型面発
光型半導体レーザ素子において、少なくとも一方のクラ
ッド層は、当該クラッド層に近い側の半導体多層膜反射
鏡と同じ導電型の不純物でドープされており、かつその
濃度は当該クラッド層の遠い側の半導体多層膜反射鏡中
に存在する前記不純物と同じ導電型の不純物濃度以上で
あって、当該クラッド層の近い側の半導体多層反射鏡中
に存在する前記不純物と同じ導電型の不純物濃度以下で
あることを特徴としている。
【0017】本発明の好適な実施態様では、p型領域と
n型領域との境界が実質的に活性層に位置するように、
それぞれ、各クラッド層に近い側の半導体多層膜反射鏡
と同じ導電型の不純物でドープされている。
【0018】本発明で、不純物のドープ量は、半導体多
層膜反射鏡の不純物濃度にも依存しており、p型領域と
n型領域との境界を実質的に活性層に位置させることが
できるような量である。また、クラッド層の全層をドー
プすることは必ずしも必要ではなく、p型領域とn型領
域との境界が実質的に活性層に位置するようになる限
り、各クラッド層の少なくとも活性層に隣接する部分
が、不純物でドープされておればよい。
【0019】本発明の具体的な実施態様では、クラッド
層にドープされている不純物濃度が、1×1016cm-3
以上1×1018cm-3以下である。
【0020】クラッド層及び半導体多層反射鏡の不純物
濃度の測定方法は、例えば2次イオン質量分析法(SI
MS法)による。
【0021】本発明では、p型領域とn型領域との境界
を実質的に活性層に位置させることにより、動作電圧を
活性層のバンドギャップエネルギーまで低下させること
ができる。本発明は、面発光型半導体レーザ素子を構成
する基板及び化合物半導体層の組成の制約なく適用で
き、例えばAlGaAs系、GaInNAs系等に好適
に適用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。尚、以下の実施形態例で示す成膜方法、化合
物半導体層の組成及び膜厚、メサポスト直径、プロセス
条件等は、本発明の理解を容易にするための一つの例示
であって、本発明はこの例示に限定されるものではな
い。実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る面発光型半導体レーザ素
子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の面
発光型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。図
1に示す符号のうち、図3に示すものと同じ部位には同
じ符号を付している。本実施形態例の面発光型半導体レ
ーザ素子40は、図1に示すように、Al0. 3 Ga0.7
As下部クラッド層42には不純物濃度3×1017cm
-3のn型になるようにn型ドーパントが添加されている
こと、Al0.3 Ga0.7 As上部クラッド層44には不
純物濃度3×1017cm-3のp型となるようにp型ドー
パントが添加されていることを除いて、従来の面発光型
半導体レーザ素子10と同じ構成を備えている。
【0023】即ち、面発光型半導体レーザ素子40は、
n−GaAs基板12上に、それぞれの層の厚さがλ/
4n(λは発振波長、nは屈折率)のn−Al0.2 Ga
0.8As/n−Al0.9Ga0.1 Asの35ペアからなる
下部半導体多層膜反射鏡(以下、単に下部DBRミラー
という)14、不純物濃度3×1017cm-3で膜厚70
nmのn−Al0.3 Ga0.7 As下部クラッド層42、
量子井戸活性層18、不純物濃度3×1017cm-3で膜
厚70nmのp−Al0.3 Ga0.7 As上部クラッド層
20、それぞれの層の厚さがλ/4n(λは発振波長、
nは屈折率)のp−Al0.2 Ga0.8 As/p−Al
0.9Ga0.1 Asの20ペアからなる上部半導体多層膜
反射鏡(以下、単に上部DBRミラーという)22、及
び膜厚10nmのp−GaAsキャップ層24の積層構
造を備えている。ここで、n−下部DBRミラー14の
不純物濃度は、n:3×1018cm-3、p:1×1017
cm-3であり、p−上部DBRミラー22の不純物濃度
は、p:1×1018cm-3、n:1×1016cm-3であ
る。なお、n−下部DBRミラー14のp型不純物、及
びp−上部DBRミラー22のn型不純物は、意図しな
いドーピングによるものである。
【0024】p−上部DBRミラー22の量子井戸活性
層18に最も近い層は、n−Al0. 9 Ga0.1 As層に
代えて、AlAs層26で形成されていて、後述するよ
うに、非酸化のAlAs層26からなる電流注入領域
と、電流注入領域以外の領域のAlAs層26のAlが
選択的に酸化されて転化したAl酸化層28からなる電
流狭窄領域とを構成している。量子井戸活性層18は、
3層の膜厚7nmのGaAs井戸層を含むGaAs/A
0.2 Ga0.8 As多重量子井戸構造として形成されて
いる。
【0025】積層構造のうち、上部DBRミラー22、
及びAlAs層26は、フォトリソグラフィー処理及び
エッチング加工により、溝幅が例えば20μmの円形溝
28が形成され、これにより、中央部が例えば直径45
μmの円形のメサポストに加工されている。メサポスト
の外側からAlAs層26のAlを選択的に酸化させる
ことにより、直径20μmの未酸化のAlAs層26か
らなる電流注入領域と、Al酸化層30からなる電流狭
窄層とが形成されている。
【0026】メサポスト上を除き、溝28の壁を含む積
層構造上面全面に、SiNX 膜32が保護膜として成膜
されている。また、メサポスト上を除きSiNX 膜32
上には、p−GaAsキャップ層24に接触するリング
状のAuZn金属膜からなるp側電極34として設けら
れ、更に、電極引き出し用にTi/Pt/Auパッド3
6がp側電極34に接続するように形成されている。基
板裏面を研磨して基板厚さを例えば100μm厚に調整
した後、n−GaAs基板12の裏面にAuGeNi金
属膜からなるn側電極38が形成されている。
【0027】以下に、図1を参照して、面発光型半導体
レーザ素子40の作製方法を説明する。有機金属気相成
長法(MOCVD法)により、n−GaAs基板12上
に、35ペアのn型Al0.2Ga0.8As/Al0.9Ga
0.1As多層膜をエピタキシャル成長させて、下部DB
Rミラー14を形成する。次いで、以下の条件で、n型
ドーピングして、不純物濃度が1×1017cm-3で、膜
厚が70nmのAl0.3Ga0.7As下部クラッド層42
を下部DBRミラー14上に成長させる。 成膜原料:TMAl(トリメチルアルミニウム)、TM
Ga(トリメチルガリウム)、AsH3 (アルシン) V/III 比(V族原料ガスとIII 族原料ガスの分圧
比):100 ドーピングガス:SiH4 (シラン) 濃度1000ppm、流量2cc/分 尚、n型ドーパントとしてH2 Se(水素化セレン)を
使っても良い。
【0028】次いで、GaAs井戸層(一層当たり7n
m)三層を含む、GaAs/Al0. 2 Ga0.8As多重
量子井戸構造の活性層18を下部クラッド層42上に形
成し、続いてドーピングガスが異なることを除いて、下
部クラッド層42の成膜条件と同じ条件で、p型ドーピ
ングした膜厚70nmのAl0.3Ga0.7As上部クラッ
ド層44を形成する。 ドーピングガス:CBr4 (四臭化炭素) 濃度1000ppm、流量5cc/分 尚、p型ドーパントとしてCCl4 (四塩化炭素)を使
っても良い。
【0029】次いで、20ペアのp型Al0.2Ga0.8
s/Al0.9Ga0.1As多層膜を上部クラッド層44上
に成長させ、上部DBRミラー22を形成する。上部D
BRミラー22のうち量子井戸活性層に最も近い層は、
Al0.9Ga0.1As層に代えて、AlAs層26を成長
させる。次いで、上部DBRミラー22上に膜厚10n
mのp−GaAsキャップ層24を成長させ、積層構造
を形成する。
【0030】次に、積層構造上に、プラズマCVD法に
よりSiNx薄膜(図示せず)を成膜し、フォトレジス
ト膜を用いた通常のフォトリソグラフィ技術で直径約4
5μmの円形パターンをSiNX 薄膜上に転写する。こ
の円形レジストマスクを使い、CF4ガスを用いた反応
性イオンエッチング(RIE)法でSiNx膜をエッチ
ングして、SiNx膜の円形パターン(図示せず)を形
成し、続いてレジストを除去する。
【0031】次いで、SiNxパターンをマスクにし
て、りん酸、過酸化水素水、水の混合液を用いてAlA
s層26まで積層構造を溝状にエッチングし、メサポス
ト状の柱状構造を形成する。この状態の積層構造を水蒸
気雰囲気中で400℃に加熱し、約25分放置すると、
上部DBRミラー22の最下層のAlAs層26中のA
lが選択的に酸化され、電流狭窄領域を構成するAl酸
化層30となる。酸化されなかった直径約20μmの中
央領域のAlAs層26は、電流注入経路となる。
【0032】RIE法によりSiNxパターンを完全に
除去した後に、プラズマCVD法により、新たにSiN
x薄膜32を全体に成膜する。メサポスト上のSiNx
膜32を直径25μmの円形に除去し、そこにリング状
のAuZn金属膜を形成して、p側電極34とする。次
いで、電極引き出し用にTi/Pt/Auパッド36を
p側電極34に接続するように形成する。n−GaAs
基板12を100μm程度に研磨した後、n−GaAs
基板12の裏面にAuGeNi金属膜を蒸着して、n側
電極38とする。最後に、窒素雰囲気中で約400℃で
アニールすると、面発光型半導体レーザ素子40を完成
することができる。
【0033】本実施形態例の面発光型半導体レーザ素子
40と同じ構成の試料面発光型半導体レーザ素子及び従
来の面発光型半導体レーザ素子10の電流対電圧特性及
び光出力対電流特性を測定し、測定結果を図2に示す。
図2から判る通り、本実施形態例の面発光型半導体レー
ザ素子40は、従来の面発光型半導体レーザ素子10に
比べて、光出力対電流特性が優れ、かつ動作電圧が低
い。例えば、20mAの注入電流では、動作電圧が0.
2V低くなっている。
【0034】本実施形態例では、GaAs系面発光型半
導体レーザ素子を例にして本発明を説明したが、本発明
はGaAs系以外の面発光型半導体レーザ素子にも適用
でき、例えば井戸層をGaInNAs系半導体で形成し
たGaInNAs系の面発光型半導体素子に用いること
ができることは明らかである。またInP系の面発光型
半導体レーザ素子において用いられるノンドープでn型
になり易いInPクラッド層では、例えばn型ドーパン
トにはH2 Se(水素化セレン)を、p型ドーパントに
はDEZn(ジエチル亜鉛)を使用してドーピングし
て、クラッド層をp型及びn型にすることにより、本発
明の効果を奏することができる。加えて、基板の導電型
に依存しないことも明らかである。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、p型領域とn型領域と
の境界が実質的に活性層に位置するように、それぞれ、
各クラッド層に近い側の半導体多層膜反射鏡と同じ導電
型の不純物で各クラッド層をドーピングすることによ
り、従来、クラッド層のバンドギャップエネルギーに相
当する動作電圧をそれより低い活性層のバンドギャップ
エネルギーに相当する電圧に低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の面発光型半導体レーザ素子の構成
を示す模式的断面斜視図である。
【図2】本実施形態例及び従来例の面発光型半導体レー
ザ素子の電流対電圧特性及び光出力対電流特性を示した
ものである。
【図3】従来の面発光型半導体レーザ素子の構成を示す
模式的断面斜視図である。
【符号の説明】
10 従来のGaAs系面発光型半導体レーザ素子 12 n−GaAs基板 14 n−Al0.2 Ga0.8 As/n−Al0.9Ga
0.1 Asの35ペアからなる下部DBRミラー 16 ノンドープAl0.3 Ga0.7 As下部クラッド層 18 量子井戸活性層 20 ノンドープAl0.3 Ga0.7 As上部クラッド層 22 p−Al0.2 Ga0.8 As/p−Al0.9Ga
0.1 Asの20ペアからなる上部DBRミラー 24 p−GaAsキャップ層 26 AlAs層 28 円形溝 30 Al酸化層 32 SiNX 膜 34 p側電極 36 パッド 38 n側電極 40 実施形態例の面発光型半導体レーザ素子 42 n−Al0.3 Ga0.7 As下部クラッド層 44 p−Al0.3 Ga0.7 As上部クラッド層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、それぞれ、p型またはn型に
    ドープされた導電型の異なる一対の半導体多層膜反射鏡
    と、一対の半導体多層膜反射鏡の間に配置され、かつク
    ラッド層に挟まれた活性層とを有し、基板に直交する方
    向にレーザ光を放射する酸化狭窄型面発光型半導体レー
    ザ素子において、 少なくとも一方のクラッド層は、当該クラッド層に近い
    側の半導体多層膜反射鏡と同じ導電型の不純物でドープ
    されており、かつその濃度は当該クラッド層の遠い側の
    半導体多層膜反射鏡中に存在する前記不純物と同じ導電
    型の不純物濃度以上であって、当該クラッド層の近い側
    の半導体多層反射鏡中に存在する前記不純物と同じ導電
    型の不純物濃度以下であることを特徴とする酸化狭窄型
    面発光型半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 p型領域とn型領域との境界が実質的に
    活性層に位置するように、当該クラッド層に近い側の半
    導体多層膜反射鏡と同じ導電型の不純物でドープされて
    いることを特徴とする請求項1に記載の面発光型半導体
    レーザ素子。
  3. 【請求項3】 クラッド層の少なくとも活性層に隣接す
    る部分が、不純物でドープされていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の面発光型半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 クラッド層にドープされている不純物濃
    度が、1×1016cm-3以上1×1018cm-3以下であ
    ることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1
    項に記載の面発光型半導体レーザ素子。
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