JP2013042737A - 酸性液状調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸性であるにも拘らず、野菜が持つ素材本来の香味を有する酸性液状調味料を提供する。
【解決手段】セロリ、パセリ、クレソン、小松菜、又はコリアンダーから選択される少なくとも1種以上からなる第1野菜群を酢酸発酵せしめた野菜酢と、固形分2%以下の醸造酢とを配合することを特徴とする酸性液状調味料。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸性であるにも拘らず、野菜が持つ素材本来の香味を有する酸性液状調味料に関する。
野菜は、ビタミンA、B1、B2、C、E等のビタミン類、カルシウム、鉄、カリウム等のミネラル類、βカロチン、食物繊維等の種々の栄養素が豊富に含まれ、また摂取によって生活習慣病予防等の効果が得られることが報告がされており、野菜の健康機能に関する注目は常に高い。そして、野菜の持つ素材本来の香味を活かすことで、栄養素を豊富に含んだ野菜を美味しく摂取できるようにした様々な液状調味料が提案されている。
しかしながら、微生物増殖を抑制し保存性を高める等の目的で、液状調味料のpHを5以下の酸性に調整する際に、穀類、果実、野菜等を発酵原料とした種々の醸造酢を検討したものの、酸味ばかりが際立ち、野菜の持つ素材本来のほのかな香味が感じられなくなってしまうという問題があった。
野菜の持つ素材本来の香味を維持する方法として、例えば、特開平10−42841号公報(特許文献1)には、アブラナ科野菜を特定の裁断工程、加熱工程、搾汁工程、濃縮工程で処理する野菜ジュースの製造方法が記載されている。特開2010−94112号公報(特許文献2)には、活性白土、酸性白土又はこれらの混合物を用いる野菜汁の呈味改善方法が記載されている。しかしながら、これらの方法では、液状調味料のpHを5以下の酸性に調整した場合に野菜の持つ素材本来の香味を十分に活かすことはできず、消費者の要望を満足できるものではなかった。
特開平10−42841号公報 特開2010−94112号公報
そこで、本発明は、酸性であるにも拘らず、野菜が持つ素材本来の香味を有する酸性液状調味料を提供するものである。
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、酸性液状調味料に、特定の野菜を酢酸発酵せしめた野菜酢と、固形分2%以下の醸造酢とを配合したならば、意外にも、野菜が持つ素材本来の香味を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)セロリ、パセリ、クレソン、小松菜、又はコリアンダーから選択される少なくとも1種以上からなる第1野菜群を酢酸発酵せしめた野菜酢と、固形分2%以下の醸造酢(前記野菜酢を除く)とを配合する酸性液状調味料、
(2)野菜酢に前記第1野菜群として少なくともセロリを用いる、(1)記載の酸性液状調味料、
(3)前記第1野菜群、並びに、ニンジン、ジャガイモ、コーン、カボチャ、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ又はトマトから選択される少なくとも1種以上からなる第2野菜群とを酢酸発酵せしめた野菜酢を配合する(1)又は(2)記載の酸性液状調味料、
(4)野菜酢に、前記第1野菜群として少なくともセロリを用い、前記第2野菜群としてニンジン、ジャガイモ、コーン又はカボチャから選択される少なくとも1種以上を用いる、(3)に記載の酸性液状調味料、
である。
本発明によれば、酸性であるにも拘らず、野菜が持つ素材本来の香味を有する酸性液状調味料を提供することができる。これにより、野菜サラダやマリネ等の更なる需要拡大が期待できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」、「部」は「質量部」を意味する。
醸造酢は、米、麦芽、酒粕等の穀類、リンゴ、ブドウ等の果実、タマネギ、ニンジン、トマト等の野菜、その他農産物、アルコール等を酢酸発酵させた液体調味料であって、かつ、氷酢酸又は酢酸を使用していないものである。本発明に用いる固形分2%以下の醸造酢とは、前記穀類、果実、野菜、その他農産物由来の固形分が2%以下の醸造酢を指す。
野菜酢とは、野菜を原料として酢酸発酵させてなる醸造酢のことであり、固形分はJAS規格による野菜の配合量の規定より全て3%以上となっている。また、「野菜酢」と表記できる醸造酢に関しては、JAS規格により「(1)醸造酢のうち穀類(甘しょ、ジャガイモ、又はカボチャを醸造酢の原料とする場合において、こうじに使用する穀類を除く)及び果実を使用しないものであって、1種類の野菜、その他の農産物又ははちみつをそれぞれ一定重量以上使用しており、かつ、使用した原材料のうち当該野菜、その他の農産物又はちみつの重量の割合が最も多い場合、または、(2)醸造酢のうち穀類、果実、その他の農産物及びはちみつを使用しないものであって、2種類以上の野菜を使用し、そのうち1種類以上の野菜を一定重量以上使用しており、かつ、使用した原材料のうち野菜の重量の割合が最も多い場合に「醸造酢(○○酢)(野菜酢、当該野菜等)」と記載することができる」と定められている。
酸性液状調味料において、穀類、果実、野菜等を発酵原料とした種々の醸造酢を組合せ配合したとしても、野菜が持つ素材本来の香味が感じられない。しかしながら、本発明においては、セロリ、パセリ、クレソン、小松菜、又はコリアンダーから選択される少なくとも1種以上からなる第1野菜群を酢酸発酵せしめた野菜酢と固形分2%以下の醸造酢とを合わせて配合することで、意外にも野菜が持つ素材本来の香味が発揮される。
野菜酢に用いる前記第1野菜群の合計配合量は、ストレート換算で野菜酢中1〜100%が好ましく、10〜60%がより好ましい。配合量が前記範囲より少ないと、酸性液状調味料において野菜が持つ素材本来の香味が発揮されず好ましくない。前記範囲より多いと、野菜酢の発酵香味が強くなりすぎ、野菜が持つ素材本来の香味がマスキングされるため、好ましくない。
本発明においては、特に、前記第1野菜群のうち少なくともセロリを酢酸発酵せしめた野菜酢を加えると、野菜が持つ素材本来の香味がより得られ易く好ましい。
セロリとは、オランダミツバ、清正ニンジンとも呼ばれている。特有の芳香を有しており、香味野菜として一般的に広く用いられている。本発明に用いるセロリは、その種類を限定するものではないが、例えば、コーネルセロリ、ホワイトブルーム、ゴールデンブルーム、トップセラー、セロリアック、ミニセロリ、スープセロリ、芹葉等が挙げられる。
以上に記載した通り、固形分2%以下の醸造酢に、前記第1野菜群を酢酸発酵せしめた野菜酢を配合すると、野菜が持つ素材本来の香味が発揮され好ましい。そして、本発明は、更に、ニンジン、カボチャ、ジャガイモ、コーン、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ又はトマトから選択される少なくとも1種以上からなる第2野菜群を、前記第1野菜群と合わせて酢酸発酵せしめた野菜酢を配合することが好ましく、これにより、野菜が持つ素材本来の香味がより発揮され好ましい。
野菜酢に用いる前記第2野菜群の合計配合量は、ストレート換算で野菜酢中1〜100%が好ましく、10〜60%がより好ましい。配合量が前記範囲より少ないと、野菜が持つ素材本来の香味が発揮されず、好ましくない。前記範囲より多いと、野菜酢の発酵香味が強くなりすぎ、野菜が持つ素材本来の香味がマスキングされ好ましくない。
本発明においては、特に、前記第2野菜群のうち、ニンジン、ジャガイモ、コーン又はカボチャから選択される少なくとも1種以上を用いると、野菜が持つ素材本来の香味がより得られ易く好ましい。
本発明に用いる野菜酢全体に対する野菜の配合量は、野菜のストレート換算で2〜200%が好ましく、10〜100%がより好ましい。野菜の配合量が前記範囲より少ないと、本発明に用いる野菜酢特有の発酵香味が弱くなり、本発明の酸性液状調味料において、野菜が持つ素材本来の香味が発揮され難く好ましくない。前記範囲より多いと、酢酸発酵に時間を要し、雑菌の増殖等のリスクがあるため好ましくない。
本発明に用いる野菜酢の野菜原料としては、本発明の効果を損なわない限り、上記以外の野菜を用いても良い。例えば、レタス、カブ、赤カブ、ほうれん草、モロヘイヤ、シソ、ミツバ、バジル、グリーンピース、白菜、ビーツ、大根、ケール、モロヘイヤ、セリ、キュウリ、シュンギク、チシャ、オクラ、エンドウ、ナス、青梗菜、タアサイ等を用いることができる。
酢酸発酵に用いる野菜原料の形態は特に限定されず、生野菜、凍結解凍したもの、ペースト状のもの、ジュース状、レトルト処理を施した缶詰等に加工されたもの等を用いることができる。また、これらの野菜には必要に応じて選別洗浄、剥皮、切断、微細化あるいは破砕、粉砕、搾汁、濃縮、加熱殺菌等の処理を施して野菜搾り汁とする。
野菜酢に用いる酢酸発酵の方法としては、公知の酢酸発酵技術を用いることができる。例えば、静置発酵法、通気発酵法(深部発酵法とも呼ばれる)等の一般的な発酵方法を用いて行えばよい。
野菜酢の酢酸発酵に用いる酢酸菌としては、公知の酢酸菌を用いることができる。例えば、アセトバクター(Acetobacter)属に属する酢酸菌が良く、アセトバクター・パスツリアヌス(Acetobacter
pasteurianus)やアセトバクター・アセチ(Acetobacter
aceti)等が好ましい。
野菜酢の酢酸発酵に用いる発酵促進物質は、発酵を促進するための成分、例えば、ビタミン(ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン等)、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、または核酸等を含んだものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、カゼイン加水分解物、卵黄、脱脂粉乳、ビタミン類、補酵素類、ミネラル類等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて野菜酢に配合させることが出来る。また、野菜酢に対する発酵促進物質の配合量は、0.01〜1.5%が好ましい。
本発明に用いる野菜酢は、酢酸発酵工程において、別途アルコールを配合し酢酸発酵を進行させてもよい。本発明の野菜酢に用いるアルコールの種類は、食用のもの等を用いると良く、その配合量は、酢酸発酵が進行する3〜8%が好ましい。
本発明に用いる野菜酢の酸度は、酢酸換算で2〜8%が好ましく、4〜6%がより好ましい。酸度が前記範囲内である野菜酢を配合すると、野菜が持つ素材本来の香味を奏する本発明の酸性液状調味料が得られ易い。
前記に詳述した野菜酢と固形分2%以下の醸造酢とを配合することで、幅広い酸性加工食品に野菜が持つ素材本来の香味を付与することができる。本発明の酸性液状調味料は、特に限定されないが、幅広い料理に用いることができる。例えば、野菜サラダ、酢の物、カルパッチョ、マリネ、パスタソース等の用途に利用できる。
本発明の酸性液状調味料に用いる野菜酢の配合量は、特に限定されないが、野菜が持つ素材本来の香味が引き立つように微かな量に抑えることが好ましい。具体的には、酸性液状調味料全体に対し酢酸換算で、0.01〜0.5%が好ましく、0.02〜0.3%がより好ましい。配合量が、前記値より少ないと、野菜が持つ素材本来の香味を奏さない場合がある。配合量が多いと、野菜酢の発酵香味が強くなりすぎ、野菜が持つ素材本来の香味がマスキングされるため好ましくない。
固形分2%以下の醸造酢とは、酒精と清水以外に、穀物、果実等の固形分を2%以下配合した原料混合液を調製後、酢酸発酵せしめたものである。本発明の酸性液状調味料に用いる固形分2%以下の醸造酢の配合量は、酸味を付与できる程度に好みの量を含有すれば良く、酢酸換算で、酸性液状調味料全体に対し、0.5〜1.5%が好ましく1〜1.5%がより好ましい。固形分2%以下の醸造酢の配合量が、前記値より少ないと、十分な酸味を付与できない場合があり、多いと、酸味が際立ちすぎてしまい、野菜が持つ素材本来の香味が引き立った酸性液状調味料を提供できない。
本発明の酸性液状調味料に用いる野菜原料は、個々の野菜の特徴的な香味を活かせるように、適宜配合すればよい。例えば、セロリ、パセリ、クレソン、小松菜、コリアンダー、ニンジン、ジャガイモ、コーン、カボチャ、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ、トマト、レタス、カブ、赤カブ、ほうれん草、モロヘイヤ、シソ、ミツバ、バジル、グリーンピース、白菜、ビーツ、大根、ケール、モロヘイヤ、セリ、キュウリ、シュンギク、チシャ、オクラ、エンドウ、ナス、青梗菜、タアサイ等を用いることができる。
本発明の酸性液状調味料は、常温流通を可能ならしめるためにpH5以下に調整される。このような酸性液状調味料としては、例えば、食用油脂が油滴として水相中に略均一に分散して水中油型の乳化状態が維持されたマヨネーズ、マヨネーズ類、乳化ドレッシング等の酸性水中油型乳化液状調味料、あるいは水相部の上に油相部が積層された、いわゆるセパレートタイプの調味料である酸性分離液状調味料等が挙げられる。
本発明の酸性液状調味料のpHは、3.5〜5が好ましく、3.5〜4.5がより好ましい。pHが前記範囲より低いと、野菜が持つ素材本来の香味を奏さない場合がある。pHが前記範囲より高いと、野菜が持つ素材本来の香味が損なわれない場合がある。
本発明の酸性液状調味料は、野菜酢及び固形分2%以下の醸造酢以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、牛、豚、鶏、カツオ、サバ等の肉類、卵、乳、大豆等の蛋白質、菜種油、大豆油、バター等の油脂類、食塩、砂糖、醤油、味噌、食酢、動植物等の調味料、キサンタンガム、アラビアガム等の増粘多糖類、胡椒、生姜、大蒜等の香辛料、クエン酸、乳酸等の有機酸、有機酸塩、色素等を配合することができる。
以下に本発明の酸性液状調味料を実施例及び比較例に基づき詳述する。なお、本発明はこれに限定するものではない。
[試験例1]
〈野菜酢の調製〉
まず、野菜酢の原料として、第1野菜群及び/又は第2野菜群を、ミキサーを用いてそれぞれ粉砕して液状にした後、真空濃縮を行って各野菜濃縮汁を調製した。次に、表1の記載に従って、第1野菜群の濃縮汁6%(ストレート換算30%)、第2野菜群の濃縮汁6%(ストレート換算30%)を配合し、これに清水83%及び95%アルコール5%を加えて、発酵前の原料混合液33種類を調製した。なお、発酵前の原料混合液に、第1野菜群を配合しない場合は第2野菜群に、第2野菜群を配合しない場合は第1野菜群に置き換えた。続いて、発酵前の原料混合液に、通気発酵法を用いて酢酸発酵を行った後、品温10〜30℃で2週間保管して熟成を行い、33種類の野菜酢を得た(調製例1〜33)。なお、得られた野菜酢の酸度は、全て酢酸換算で5%に調整した。
〈酸性液状調味料の調製〉
調製例の野菜酢6%(酢酸酸度5%)、酒精酢10%(固形分0%、酢酸酸度5%)、みじん切りタマネギ20%、食塩3%、レモン果汁1%、液卵黄1%、グルタミン酸ナトリウム0.5%、ブラックペパー0.2%、サラダ油30%、清水28.3%を攪拌混合し、本発明の野菜酢を配合した酸性液状調味料(ドレッシング、pH4.2〜4.5)を調製した。なお、酸性液状調味料(ドレッシング)に配合した野菜酢の量は、酸性液状調味料全体に対し酢酸換算で0.3%であった。
野菜酢を清水に置き換えた対照品に対して、33種類の各野菜酢を配合した、実施例1〜29及び比較例1〜4の酸性液状調味料(ドレッシング)の風味を以下の基準で4段階評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:野菜が持つ素材本来の香味が強く発揮されている。
B:野菜が持つ素材本来の香味が発揮されている。
C:野菜が持つ素材本来の香味がやや発揮されている。
D:野菜が持つ素材本来の香味が発揮されておらず、好ましくない。
Figure 2013042737
固形分2%以下の醸造酢と、第1野菜群であるセロリ、パセリ、クレソン、小松菜又はコリアンダーから選択される少なくとも1種以上の野菜を酢酸発酵せしめた野菜酢を合わせて配合した場合、得られた酸性液状調味料は、野菜が持つ素材本来の香味が発揮されていた(実施例1〜5)。特に、セロリを酢酸発酵せしめた野菜酢を用いた場合、野菜が持つ素材本来の香味に優れており好ましかった(実施例1)。
前記第1野菜群と、第2野菜群であるニンジン、ジャガイモ、コーン、カボチャ、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ又はトマトから選択される少なくとも1種以上の野菜を合わせて酢酸発酵せしめた野菜酢を配合した場合、セロリを酢酸発酵せしめた野菜酢を配合した実施例1と比較して、さらに野菜が持つ素材本来の香味に優れており、好ましかった(実施例6〜17)。また、表には示していないが、第1野菜群であるセロリと、第2野菜群であるニンジン、ジャガイモ、コーン又はカボチャのうちの少なくとも1種以上を用いた野菜酢の場合は、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ及びトマトと合わせた場合と比較して、更に好ましいものであった(実施例6〜9)。また、実施例18〜29の野菜酢を配合した場合、野菜が持つ素材本来の香味が発揮されていた。
第1野菜群を用いずに、第2野菜群であるニンジン、ジャガイモ、コーン又はカボチャから選択される少なくとも1種以上の野菜を酢酸発酵せしめた野菜酢を配合した場合、得られた酸性液状調味料は、野菜が持つ素材本来の香味が、発揮されておらず好ましくなかった(比較例1〜4)。
[試験例2]
〈野菜酢の調製〉
第1野菜群であるセロリ、第2野菜群であるニンジン、ジャガイモ、コーン、及びカボチャを用いてそれぞれの野菜酢を調製した。次に、セロリ酢及びニンジン酢を等量ずつブレンドした野菜酢、セロリ酢及びジャガイモ酢を等量ずつブレンドした野菜酢、セロリ酢及びコーン酢を等量ずつブレンドした野菜酢、及び、セロリ酢及びカボチャ酢を等量ずつブレンドした野菜酢の4種の野菜酢を調製した。なお、得られた野菜酢の酸度は、全て酢酸換算で5%に調整した。
〈酸性液状調味料の調製〉
上記酢酸発酵後にブレンドした4種の野菜酢を用いて、試験例1と同様に、酸性液状調味料(ドレッシング、pH4.2〜4.5)を調製した。結果を表2に示す。得られた実施例30〜33の酸性液状調味料(ドレッシング)は、それぞれ実施例6〜9と同様の原料を個別に酢酸発酵させただけの違いにも拘らず、野菜が持つ素材本来の香味が相対的に劣っていた。
[表2]
Figure 2013042737
[試験例3]
本発明の酸性液状調味料における野菜酢の配合量が、本発明の効果に及ぼす影響を調べるため、実施例6に準じて、酸性液状調味料の調製に用いる野菜酢及び酒精酢の配合量を下記表3の通りに変更した。更に、試験例1と同様の評価基準に従い、本発明の効果を確認した。
[表3]
Figure 2013042737
その結果、全ての試験例において、野菜が持つ素材本来の香味が発揮されていたが、No.1及び4と比較して、No.2及び3の試験例ではより高い本発明の効果が得られた。すなわち、野菜酢の配合量は、野菜入り酸性加工食品全体に対し酢酸換算で、0.01〜0.5%が好ましく、0.02〜0.3%がより好ましいことが理解できる。
[試験例4]
野菜酢に用いる第1野菜群の配合量と、第2野菜群の配合量が、本発明の効果に及ぼす影響を調べるため、実施例6に準じて、野菜酢に配合するセロリ及びニンジンの配合量を下記表4の通りに変更し酸性液状調味料(ドレッシング)を調製した。更に、試験例1と同様の評価基準に従い、本発明の効果を確認した。
[表4]
Figure 2013042737
その結果、全ての試験例において、野菜が持つ素材本来の香味が発揮されていたが、No.5及び8と比較して、No.6及び7の試験例ではより高い本発明の効果が得られた。すなわち、野菜酢に用いる前記第1又は第2野菜群の配合量は、それぞれストレート換算で野菜酢中1〜100%が好ましく、10〜60%がより好ましいことが理解できる。
[実施例36]
調製例5の野菜酢2%(酢酸酸度5%)、ワインビネガー24%(酢酸酸度5%、固形分2%)、ダイストマト12%、食塩5%、レモン果汁1.2%、グルタミン酸ナトリウム0.4%、バジル0.2%、ホワイトペパー0.2%、清水55%を攪拌混合し、本発明の野菜酢を配合した酸性液状調味料(ドレッシング、pH3.7)を調製した。得られた酸性液状調味料は、野菜が持つ素材本来の香味に優れ好ましかった。なお、本発明の酸性液状調味料に配合した野菜酢の配合量は、酸性液状調味料全体に対し酢酸換算で0.1%であった。

Claims (4)

  1. セロリ、パセリ、クレソン、小松菜、又はコリアンダーから選択される少なくとも1種以上からなる第1野菜群を酢酸発酵せしめた野菜酢と、固形分2%以下の醸造酢(前記野菜酢を除く)とを配合することを特徴とする酸性液状調味料。
  2. 野菜酢に前記第1野菜群として少なくともセロリを用いる、請求項1記載の酸性液状調味料。
  3. 前記第1野菜群、並びに、ニンジン、ジャガイモ、コーン、カボチャ、パプリカ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、カリフラワー、タマネギ又はトマトから選択される少なくとも1種以上からなる第2野菜群とを酢酸発酵せしめた野菜酢を配合する請求項1又は請求項2記載の酸性液状調味料。
  4. 野菜酢に、前記第1野菜群として少なくともセロリを用い、前記第2野菜群としてニンジン、ジャガイモ、コーン又はカボチャから選択される少なくとも1種以上を用いる、請求項3に記載の酸性液状調味料。
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