JP2013007202A - 車両ドア用クロージャ機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両本体とドアの一方に固定したベース部材と、他方に突設したストライカと係脱する回転可能なフックと、フックと係脱する回転可能なラチェットと、一方向に回転することによりフックをストライカ保持位置側に回転させるセクタギヤと、フックがハーフラッチ位置に到達したときにピニオンを回転させてセクタギヤを上記一方向に回転駆動するモータと、ベース部材のセクタギヤとの対向面に設けたセクタギヤの回転方向位置を検出可能な位置検出センサと、を備える。
【選択図】図16
Description
特許文献1に開示された車両本体の後部には、車両本体後部に形成した開口を開閉するバックドアが回転可能に設けてある。車両本体の後部にはストライカが突設してあり、バックドアには、該開口を閉じたときにストライカと係合してバックドアを閉位置に保持するクロージャ機構が設けてある。
このクロージャ機構は、ストライカに対して係合可能なストライカ保持位置と係合不能なストライカ解除位置との間を回転可能なフック(ラッチ)、及び、フックと係合してストライカ保持位置に保持するラッチ位置と係合しないアンラッチ位置との間を回転可能なラチェット(ロッキングプレート)と、を有するロックユニットを備えている。さらにクロージャ機構は、ロックユニットのボディ(フックとラチェットを収納するケース)に固定したベース部材(ベースプレート)を具備しており、このベース部材には、一方向に回転することによりフックをストライカ保持位置側に回転させるセクタギヤと、その回転出力軸にセクタギヤと噛合するギヤが固着されたモータと、フックの回転方向位置を検出するハーフラッチ検出スイッチと、セクタギヤの回転方向位置を検出可能な接触式のセクタギヤ位置検出センサと、が設けてある。
ドアが全開位置から全閉位置近傍まで回転することにより、ストライカ解除位置に位置していたフックがストライカと係合しながらストライカ解除位置とストライカ保持位置の間の所定位置であるハーフラッチ位置まで回転したことをハーフラッチ検出スイッチが検出するとモータが一方向に回転し、モータによって回転させられたギヤがセクタギヤを上記一方向に回転させる。するとセクタギヤによってフックがストライカ保持位置まで強制的に回転させられるので、ドアが全閉位置まで回転する。さらにフックがストライカ保持位置まで回転するとラチェットがラッチ位置まで回転して、フックをストライカ保持位置に保持する。
さらにフックがストライカ保持位置まで回転したことをハーフラッチ検出スイッチが検出すると、モータが上記一方向とは逆方向に回転するので、セクタギヤが初期位置に移動復帰してセクタギヤ位置検出センサに接触する。するとセクタギヤ位置検出センサがセクタギヤの初期位置への移動復帰を検出するので、モータが回転を停止する。
しかし特許文献1のクロージャ機構は、セクタギヤの回転中心軸方向に見たときにセクタギヤ位置検出センサがセクタギヤの外周側に位置しているので、セクタギヤ位置検出センサの大きさ分だけベース部材が大型化しており、そのためクロージャ機構を小型化するのが難しい。
制御基板40の一面は回路をプリントした回路形成面となっており、制御基板40の一つの角部にはL字状の切欠部40aが形成してある。上側コネクタ41は、制御基板40の回路に半田付けした複数のコンタクト(ピン)と、絶縁性の硬質樹脂からなりこのコンタクト(群)の周囲を覆う断面矩形筒状の筒状カバー41aと、を具備している。下側コネクタ42は、制御基板40の回路に半田付けした複数のコンタクト(ピン)と、絶縁性の硬質樹脂からなりこのコンタクト(群)の周囲を覆う断面矩形筒状の筒状カバー42aと、を具備している。図示するように筒状カバー41aと筒状カバー42aは共に長手方向の一方の端部のみが開口しており、筒状カバー41aの開口は上側開口41b(開口部)を構成し、筒状カバー42aの開口は下側開口42bを構成している。さらに筒状カバー41aと筒状カバー42aの軸線は互いに直交している。
絶縁性の硬質樹脂からなる蓋部材44は、筒状カバー41aと略同じ断面形状の上側接続開口45が形成された傾斜平板部46と、傾斜平板部46の一端から傾斜平板部46に対して直交する方向に延びる段差部47と、段差部47の端部から傾斜平板部46と反対側に延びる係止片48と、傾斜平板部46の他端から段差部47と反対側に向かって延びる端面部50と、端面部50の端部から係止片48と同じ方向に延びる係止片51と、を一体的に具備している。係止片48には係止穴49が穿設してあり、係止片51にも係止穴49と同様の係止穴52が形成してある。
絶縁性の硬質樹脂からなる本体部材54は中空の箱状部材であり、長手方向の一方の端面全体が開口しており、該一方の端部にはL字状の切欠部55が形成してある。本体部材54の一方の側面には係止爪56が突設してあり、本体部材54の他方の側面にも係止爪56が突設してある。さらに本体部材54の長手方向の他方の端面には筒状カバー42aと略同じ断面形状の下側接続開口57が形成してある。
制御基板40は、筒状カバー41aを上側接続開口45に嵌合することにより蓋部材44と一体化させてある。一体化させると筒状カバー41aの端部が上側接続開口45の外側に突出し、かつ切欠部40aが傾斜平板部46と段差部47の内面にそれぞれ接触する。さらに制御基板40と蓋部材44の一体物は、本体部材54の切欠部55側の端面開口から下側コネクタ42を本体部材54の内部に挿入して筒状カバー42aを下側接続開口57に嵌合することにより本体部材54と一体化させてある。一体化させると傾斜平板部46、段差部47及び端面部50が本体部材54の切欠部55側の開口端面に被さり、係止片48の係止穴49と係止片51の係止穴52が本体部材54の2つの係止爪56にそれぞれ係止する。
そして筒状カバー41aには、車両本体100に設けた(モータ27a、ラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、電子制御ユニット32、セクタギヤ位置検知スイッチ33等に電力を供給するための)バッテリ(図示略)と電気的に接続するワイヤーハーネス43(ワイヤーハーネス35、36、37と同じ構造)の端部に設けたコネクタ(雄型コネクタ)43a(図13、図15、図17参照)が接続し、コネクタ43aのコンタクト群が上側コネクタ41(雌型コネクタ)の筒状カバー41a内に位置する上記コンタクト群と接触する。このように車両本体100に設けたバッテリと電気的に接続するワイヤーハーネス43の端部に設けたコネクタ(雄型コネクタ)43aを上側コネクタ41に接続するのは、下側コネクタ42に接続するよりも接続作業が容易だからである。図13、図15及び図17に示すように、ワイヤーハーネス43のコネクタ43a側の端部近傍には屈曲部43bが形成してある。そのためバックドア102が全閉位置又は全閉位置近傍に位置するとき、ワイヤーハーネス43はコネクタ43aから屈曲部43bに向かって斜め下方に向かって延び、屈曲部43bより先の部分は屈曲部43bから斜め上方に向かって延びる。
また筒状カバー42aにはコネクタ38が接続し、コネクタ38の内部に設けたコンタクト群(ワイヤーハーネス35、36、37の各ハーネスの端部に接続している)が筒状カバー42a内に位置する上記コンタクト群と接触する。このようにラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、セクタギヤ位置検知スイッチ33、モータユニット27と電気的に接続するワイヤーハーネス35、36、37、39の端部に設けたコネクタ38を下側コネクタ42に接続するのは、ラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、セクタギヤ位置検知スイッチ33、モータユニット27からの距離が上側コネクタ41に比べて短いためである。
このときフック12は、第2脚部12dをストライカ進入溝11a上に位置させ、第1脚部12cをストライカ進入溝11a上から退避させたストライカ解放位置にあり、ラチェット13は、フック12に接近する方向に回動されたラッチ位置にある。前述のように、ラチェット13は、ラッチ位置にあるときには、スイッチ操作片13fがラチェット検知スイッチ30のスイッチ接片30aを押圧しておらず、ラチェット検知スイッチ30はスイッチオフ状態にある。フック12とラチェット13のそれぞれの位置は、トーションばね16の付勢力F1とトーションばね17の付勢力F2によって維持される。具体的には、フック12はその側面がベースプレート11の立壁部11iに当て付くことによって、F1方向へのそれ以上の回動が制限され、ラチェット13は、上記ガイド突起(図示略)をラチェットガイド溝11eの一端部に当接させることで、F2方向へのそれ以上の回動が規制されている。
さらに図12に示すように、傾斜平板部46の上側接続開口45より上方に位置する部分が鉛直方向に対して傾斜しているので、傾斜平板部46の表面に水が付着している場合、この水は傾斜平板部46の表面を下方に流れて上側接続開口45に向かう。しかし筒状カバー41aの長手方向が傾斜平板部46の傾斜方向に対して直交しているので、上側接続開口45まで流れた水は筒状カバー41aの表面(上面)に付着した後に上側開口41b側(下方)に流れるので、この水が筒状カバー41aの表面を通って制御基板40側に流れることはない。
また、図2に示すようにこのとき筒状カバー42aの下側開口42bが斜め下方を向き、かつワイヤーハーネス35、36、37、及び39はコネクタ38から屈曲部35a、36a、37a、39aに向かって斜め下方に向かって延びるので、水分がワイヤーハーネス35、36、37、及び39の表面を伝って屈曲部35a、36a、37a、39aよりコネクタ38側に流れ下側開口42bを通って筒状カバー42aの内部や制御基板40に付着することはない。
そしてセクタギヤ位置検知スイッチ33をベースプレート11のセクタギヤ26との対向面に設けているので、従来のクロージャ機構に比べて10を小型化できる。
さらにベースプレート11に突出支持部11jと環状段差部11kを形成すると共にセクタギヤ26に接近対向部26eと離間対向部26fを形成することにより、ベースプレート11とセクタギヤ26の間にセクタギヤ位置検知スイッチ33を配置可能としつつ、セクタギヤ26とセクタギヤ位置検知スイッチ33の干渉を防止している。またピニオン27b等からセクタギヤ26にベースプレート11側へ倒れる方向の外力が掛かったとしても、押圧部材34がベースプレート11(環状段差部11k)に当接することによりセクタギヤ26の倒れを規制するので、セクタギヤ26を円滑に回転させることが可能である。そのためセクタギヤ26(押圧部材34)及びセクタギヤ位置検知スイッチ33を円滑に動作させることが可能である。
さらに押圧部材34をセクタギヤ26と別体の樹脂製としているので、押圧部材34を所望の形状となるように成形するのが(金属製の場合に比べて)容易である。そのため、セクタギヤ位置検知スイッチ33及び押圧部材34によってセクタギヤ26の位置検出を正確に行うことが可能である。
また本発明はクロージャ機構とは異なるロック機構にも適用可能である。例えば、フックとラチェットを一つのハウジングに収納し、モータと該モータによって回転させられるレバーを別のハウジングに収納し、両ハウジングを接続することにより該レバーをラチェットと対向させて、モータの駆動力によって回転させたレバーの押圧力によってラチェットを回転させてロック解除を行うタイプのロック機構にも適用可能である。
さらに押圧部材34を金属製とした上で、押圧部材34をセクタギヤ26と一体成形してもよい。
またセクタギヤ位置検知スイッチ33のベースプレート11に対する取付位置を変更して、セクタギヤ26が初期位置以外の位置(例えば図15の位置)に回転したことをセクタギヤ位置検知スイッチ33(及び押圧部材34)によって検出してもよい。
11 ベースプレート(ベース部材)
11a ストライカ進入溝
11j 突出支持部
11k 環状段差部
12 フック
12b ストライカ保持溝
12e ラチェット係合段部(係合部)
12f ラチェット押圧突部(ラチェット制御手段)
12g 円弧状面(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)
12h 結合突起(オープンレバー保持手段)
13 ラチェット
13c 回動規制段部
13d 円弧面部(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)
13e 段差部(ラチェット制御手段)
13f スイッチ操作片
13g 被押圧片(ラチェット制御手段、連動レバー連係部)
16 トーションばね
17 トーションばね(ラチェット付勢手段)
18 ストッパ部材(ストッパ手段)
20 クローズレバー
20b 第1アーム
20c 第2アーム
20d 凹部
20g ストッパ面(ストッパ手段)
21 連動レバー(ラチェット制御手段)
21b 結合凹部
21c 制御突起
21d ラチェット押圧突起
23 オープンレバー(制御レバー)
23b 第1アーム
23c 第2アーム(アーム部)
23d ハンドル連係穴
23e スイッチ操作片
23f 連動レバー制御溝(制御溝)
23f1 内側円弧面部(突起操作面)
23f2 外側円弧面部
25 引張ばね(クローズレバー付勢手段、制御レバー付勢手段)
26 セクタギヤ(電動駆動機構)
26c オープンレバー操作片
26d クローズレバー操作部
26e 接近対向部
26f 離間対向部
27 モータユニット
27a モータ
27b ピニオン
27c ソケット
30 ラチェット検知スイッチ(検知手段、第1のスイッチ)
31 オープンレバー検知スイッチ(検知手段、第2のスイッチ)
32 電子制御ユニット(ECU)
33 セクタギヤ位置検知スイッチ(位置検出センサ)
34 押圧部材
35 36 37 ワイヤーハーネス(第1ワイヤーハーネス)
38 コネクタ
39 ワイヤーハーネス(第1ワイヤーハーネス)
40 制御基板
40a 切欠部
41 上側コネクタ(第2コネクタ)
41a 筒状カバー
41b 上側開口(開口部)
42 下側コネクタ(第1コネクタ)
42a 筒状カバー
42b 下側開口
43 ワイヤーハーネス(第2ワイヤーハーネス)
43a コネクタ
43b 屈曲部
44 蓋部材(ケース)
45 上側接続開口(接続開口)
46 傾斜平板部
47 段差部
48 係止片
49 係止穴
50 端面部
51 係止片
52 係止穴
54 本体部材(ケース)
55 切欠部
56 係止爪
57 下側接続開口
S ストライカ
100 車両本体
101 後部開口(開口)
102 バックドア(ドア)
Claims (4)
- 車両本体と、該車両本体の開口を開閉するドアとの一方に固定したベース部材と、
該ベース部材に設けた、上記車両本体とドアの他方に突設したストライカと係合するストライカ保持位置と係合しないストライカ解除位置との間を回転可能なフックと、
上記ベース部材に設けた、該フックと係合して上記ストライカ保持位置に保持するラッチ位置と保持しないアンラッチ位置との間を回転可能なラチェットと、
上記ベース部材に回転可能に支持した、一方向に回転することにより上記フックを上記ストライカ保持位置側に回転させるセクタギヤと、
該セクタギヤに突設した押圧部材と、
上記セクタギヤと噛合するピニオンを回転させて上記セクタギヤを上記一方向に回転駆動するモータと、
上記ベース部材の上記セクタギヤとの対向面に設けた、該セクタギヤが所定の位置に位置したときに上記押圧部材によって押圧されることにより検出信号を発信する位置検出センサと、
を備えることを特徴とする車両ドア用クロージャ機構。 - 請求項1記載の車両ドア用クロージャ機構において、
上記セクタギヤが金属製であり、
上記押圧部材が樹脂製である車両ドア用クロージャ機構。 - 請求項1または2記載の車両ドア用クロージャ機構において、
上記ベース部材の上記対向面と上記押圧部材が隙間を形成しながら対向する車両ドア用クロージャ機構。 - 請求項1から3のいずれか1項記載の車両ドア用クロージャ機構において、
上記セクタギヤが、上記ベース部材の上記対向面との間隔が狭い接近対向部と、該対向面との間隔が該接近対向部に比べて広く、かつセクタギヤの回転中心を中心とする周方向に延びる離間対向部と、を備え、
上記位置検出センサを上記対向面の上記離間対向部と対向する部分に設けた車両ドア用クロージャ機構。
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