JP2013006960A - 成形材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
連続した強化繊維束(A)1〜50重量%と、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)0.1〜20重量%からなる複合体に、熱可塑性樹脂(C)30〜98.9重量%が接着されてなる成形材料であって、該成分(B)の融点が270℃以下である成形材料。
【選択図】なし
Description
(1)連続した強化繊維束(A)1〜50重量%とポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)0.1〜20重量%からなる複合体に、熱可塑性樹脂(C)30〜98.9重量%が接着されてなる成形材料であって、該成分(B)の融点が270℃以下である成形材料。
(2)前記成分(B)が環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンを60重量%以上含む(1)に記載の成形材料。
(3)前記成分(B)が異なる繰り返し数mを有する環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンの混合物である(1)または(2)のいずれかに記載の成形材料。
(4)前記成分(A)が、炭素繊維の単繊維を少なくとも10,000本含有してなる、(1)〜(3)のいずれかに記載の成形材料。
(5)前記成分(C)が、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂から選択される少なくとも1種である、(1)〜(4)のいずれかに記載の成形材料。
(6)前記成分(A)が軸心方向にほぼ平行に配列されており、かつ該成分(A)の長さが成形材料の長さと実質的に同じである、(1)〜(5)のいずれかに記載の成形材料。
(7)前記複合体が芯構造であり、前記成分(C)が該複合体の周囲を被覆した芯鞘構造である、(6)に記載の成形材料。
(8)成形材料の形態が、長繊維ペレットである(7)に記載の成形材料。
(9)長さが1〜50mmの範囲内である、(1)〜(8)のいずれかに記載の成形材料。
(10)前記複合体がさらに重合触媒(D)を含む(1)〜(9)のいずれかに記載の成形材料。
(11)前記成分(D)がアルカリ金属塩である(10)に記載の成形材料。
本発明で用いられる強化繊維としては、特に限定されないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、鉱物繊維、炭化ケイ素繊維等が使用でき、これらの繊維を2種以上混在させることもできる。
本発明で用いられるポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は融点が270℃以下であり、さらに、250℃以下であることが好ましく、230℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましく、180℃以下であることが特に好ましく例示できる。ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の融点が低いほど加工温度を下げることが可能であり、プロセス温度を低く設定可能となるため加工に要するエネルギーを低減し得るとの観点で有利となる。また、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の融点が低いほど、成形温度を下げることも可能となり、成形加工に要するエネルギーを低減し、かつ構成成分の熱による劣化を低減することが可能となる。なおここで、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の融点は示差走査型熱量測定装置を用いて吸熱ピーク温度を観測することにより測定することが可能である。
η={(t/t0)−1}/C
(ここでのtはサンプル溶液の通過秒数、t0は溶媒(98重量%濃硫酸)の通過秒数、Cは溶液の濃度を表す。)。
(a)少なくともジハロゲン化芳香族ケトン化合物、ジヒドロキシ芳香族化合物、塩基、および有機極性溶媒を含む混合物を加熱して反応させることによる製造方法。
(b)少なくとも線状ポリフェニレンエーテルエーテルケトン、ジハロゲン化芳香族ケトン化合物、ジヒドロキシ芳香族化合物、塩基および有機極性溶媒を含む混合物を加熱して反応させることによる製造方法。
(c)少なくとも線状ポリフェニレンエーテルエーテルケトン、塩基性化合物、有機極性溶媒を含む混合物を加熱して反応させることによる製造方法を用いることが強く望まれる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(C)は、特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PENp)樹脂、液晶ポリエステル等のポリエステル系樹脂や、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリスルホン(PSU)樹脂、変性PSU樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリケトン(PK)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂などであってもよい。
本発明の成形材料は、強化繊維束(A)、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)および熱可塑性樹脂(C)で構成される。
また、本発明の成形材料は、複合体にさらに重合触媒(D)を含んでいても良い。
本発明におけるポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は、加熱重合することによりポリフェニレンエーテルエーテルケトン(B’)へと転化することができる。なお、ここでのポリフェニレンエーテルエーテルケトン(B’)とは、パラフェニレンケトン、およびパラフェニレンエーテルを繰り返し構造単位に持つ、下記記一般式(II)で表される線状化合物である。
本発明において、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は、融点が低い為に、強化繊維束(A)への含浸プロセス性に優れ、強化繊維束(A)とポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)からなる複合体が容易に製造できることから、成形材料の生産性向上に効果がある。また、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は、流動性にも優れることから、例えば、本発明の成形材料を射出成形すると、射出成形機のシリンダー内で溶融混練された、流動性の良いポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)が熱可塑性樹脂(C)に拡散し、強化繊維束(A)が熱可塑性樹脂(C)に分散することを助ける。さらに、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は、熱可塑性樹脂(C)と容易に置換されることで強化繊維束(A)をより容易に分散させることを可能としている。かかる効果から、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)は、いわゆる含浸助剤・分散助剤としての役割を持つ。
成形品としては、スラストワッシャー、オイルフィルター、シール、ベアリング、ギア、シリンダーヘッドカバー、ベアリングリテーナ、インテークマニホールド、ペダル等の自動車部品、シリコンウエハーキャリアー、ICチップトレイ、電解コンデンサートレイ、絶縁フィルム等の半導体・液晶製造装置部品、ポンプ、バルブ、シール等のコンプレッサー部品や航空機のキャビン内装部品といった産業機械部品、滅菌器具、カラム、配管等の医療器具部品や食品・飲料製造設備部品が挙げられる。また、本発明の成形材料は、流動性に優れるため成形品の厚みが0.5〜2mmといった薄肉の成形品を比較的容易に得ることができる。このような薄肉成形が要求されるものとしては、例えばパーソナルコンピューター、携帯電話などに使用されるような筐体や、パーソナルコンピューターの内部でキーボードを支持する部材であるキーボード支持体に代表されるような電気・電子機器用部材が挙げられる。このような電気・電子機器用部材では、強化繊維に導電性を有する炭素繊維を使用した場合に、電磁波シールド性が付与されるためにより好ましい。
高速液体クロマトグラフィーによって、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)中の環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンの定量を行った。測定条件を下記する。
装置 :島津株式会社製 LC−10Avpシリーズ
カラム :Mightysil RP−18GP150−4.6
検出器 :フォトダイオードアレイ検出器(UV=270nmを使用)
カラム温度 :40℃
サンプル :0.1重量%THF溶液
移動相 :THF/0.1w%トリフルオロ酢酸水溶液。
JIS K7121(1987)に準拠し、示差走査型熱量測定装置、DSCシステムTA3000(メトラー社製)を用い、昇温速度10℃/分で測定し、融解ピーク温度を融点とした。
下記条件により、赤外分光における吸収スペクトルの測定を行った。
装置 :Perkin Elmer System 2000 FT−IR
サンプル調製:KBr法。
下記条件により、還元粘度の測定を行った。
粘度計 :オストワルド型粘度計
溶媒 :98重量%硫酸
サンプル濃度:0.1g/dL(サンプル重量/溶媒容量)
測定温度 :25℃
還元粘度計算式 :η={(t/t0)−1}/C
t :サンプル溶液の通過秒数
t0 :溶媒の通過秒数
C :溶液の濃度。
得られた成形材料の形状を目視で観察し、不良品(樹脂の割れ、強化繊維の素抜け)を測定した。測定は、得られた成形材料から20gを無作為に抽出し、その内の不良品の総数に当たる不良品率を判断基準とし、以下の4段階で評価し、○以上を合格とした。
○○:不良品率が1個/20g未満である。成形材料の生産性に特に優れる。
○ :不良品率が1個/20g以上、5個/20g未満である。成形材料の生産性に優れる。
△ :不良品率が5個/20g以上、20個/20g未満である。成形材料の生産性にやや劣る。
× :不良品率が20個/20g以上である。成形材料の生産性に劣る。
成形品の一部を切り出し、400℃で加熱プレスし、30μm厚のフィルムを得た。得られたフィルムを光学顕微鏡にて150倍に拡大観察し、フィルム内で分散した繊維を観察した。その長さを1μm単位まで測定して、次式により重量平均繊維長(Lw)および数平均繊維長(Ln)を求めた。
重量平均繊維長(Lw)=Σ(Li×Wi/100)
数平均繊維長(Ln)=(ΣLi)/Ntotal
Li:測定した繊維長さ(i=1、2、3、・・・、n)
Wi:繊維長さLiの繊維の重量分率(i=1、2、3、・・・、n)
Ntotal:繊維長さを測定した総本数。
JIS K7112(1999)の5に記載のA法(水中置換法)に準拠し測定した。成形品から1cm×1cmの試験片を切り出し、耐熱性ガラス容器に投入し、この容器を80℃の温度で12時間真空乾燥し、吸湿しないようにデシケーターで室温まで冷却した。浸漬液にはエタノールを用いた。
ASTM D790(1997)に準拠し、3点曲げ試験冶具(圧子10mm、支点4mm)を用いて支持スパンを100mmに設定し、クロスヘッド速度2.8mm/分の試験条件にて曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。試験機として、"インストロン"(登録商標)万能試験機4201型(インストロン社製)を用いた。
ASTM D256(1993)に準拠し、モールドノッチ付きアイゾット衝撃試験を行った。用いた試験片の厚みは3.2mm、試験片の水分率0.1重量%以下において、アイゾット衝撃強度(J/m)を測定した。
射出成形によって得られた幅150mm×長さ150mm×厚み1.2mmの薄肉平板成形品の表面を目視観察し、強化繊維の分散性不良欠陥(浮き、膨れ)を測定した。測定は、20サンプルについて行い、分散不良欠陥箇所の総数をサンプル数で除した平均欠陥数を判断基準とし、以下の4段階で評価し、○以上を合格とした。
○○:全成形品に分散不良欠陥が全く見られない。表面外観に特に優れる。
○ :平均欠陥数が0個より多く、0.1個/枚未満である。表面外観に優れる。
△ :平均欠陥数が0.1個/枚以上、0.5個/枚未満である。表面外観にやや劣る。
× :平均欠陥数が0.5個/枚以上である。表面外観に劣る。
(参考例1)ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の製造方法(a)
攪拌機、窒素吹き込み管、ディーン・スターク装置、冷却管、温度計を具備した4つ口フラスコに、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン2.40g(11mmol)、ヒドロキノン1.10g(10mmol)、無水炭酸カリウム1.52g(11mmol)、ジメチルスルホキシド100mL、トルエン10mLを仕込んだ。混合物中のベンゼン環成分1.0モルに対するジメチルスルホキシドの量は3.13リットルである。窒素を通じながら140℃まで昇温し、140℃で1時間保持、その後160℃にまで昇温し160℃で4時間保持して反応を行った。反応終了後、室温にまで冷却して反応混合物を調製した。
ここでは、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の製造方法により副生する線状ポリフェニレンエーテルエーテルケトンを用いたポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の製造方法(b)について記す。
ここでは、特許公表2007−506833の実施例に記載の一般的な方法によるポリフェニレンエーテルエーテルケトンの製造方法に準じた合成について記す。
ここでは、参考例3による方法で得られた線状ポリフェニレンエーテルエーテルケトン(還元粘度;0.75dL/g)を用いた環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンの製造方法(c)について記す。
(実施例1)
参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)を230℃の溶融バス中で溶融させ、ギアポンプにてキスコーターに供給した。230℃に加熱されたロール上にキスコーターからポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)を塗布し、被膜を形成させた。
参考例2で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
参考例3で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)を用い、溶融バス温度、ロール温度およびベアリング温度を340℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
参考例4で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の量を18重量%に代えて、熱可塑性樹脂(C)の量を62重量%に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)および溶融バスを使用せず、熱可塑性樹脂(C)の量を80重量%に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)の製造を試みたところ、多数の成形材料が不良品となった。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を試みたところ、スクリューへの噛み込み不良により成形ができなかった。各プロセス条件を表1に記載した。
参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の量を30重量%に代えて、熱可塑性樹脂(C)の量を50重量%に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の量を3重量%に代えて、熱可塑性樹脂(C)の量を87重量%に代えて、強化繊維束(A)の量を10重量%に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の量を15重量%に代えて、熱可塑性樹脂(C)の量を55重量%に代えて、強化繊維束(A)の量を30重量%に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
熱可塑性樹脂(C)として、ポリエーテルエーテルケトンに代えてアミランCM3001(東レ(株)製ナイロン66樹脂、融点265℃)を用い、成形材料製造時の熱可塑性樹脂(C)の押出温度を280℃とした以外は実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、射出成形温度を300℃、金型温度を80℃に代えた以外は、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
熱可塑性樹脂(C)として、ポリエーテルエーテルケトンに代えてトレリナA900(東レ(株)製ポリフェニレンスルフィド樹脂、融点278℃)を用い、成形材料製造時の熱可塑性樹脂(C)の押出温度を330℃とした以外は実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、射出成形温度を320℃、金型温度を150℃に代えた以外は、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
重合触媒(D)として、参考例1で調製したポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)の主要構成単位である式−(O−Ph−O−Ph−CO−Ph)−の繰り返し単位に対して5モル%のフッ化セシウムを溶融バスに添加した以外は実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を製造した。得られた長繊維ペレットを用いて、実施例1と同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
2 ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)または、ポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)および重合触媒(D)
3 強化繊維束(A)とポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)または、強化繊維束(A)とポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)と重合触媒(D)からなる複合体
4 熱可塑性樹脂(C)
Claims (11)
- 連続した強化繊維束(A)1〜50重量%とポリフェニレンエーテルエーテルケトンオリゴマー(B)0.1〜20重量%からなる複合体に、熱可塑性樹脂(C)30〜98.9重量%が接着されてなる成形材料であって、該成分(B)の融点が270℃以下である成形材料。
- 前記成分(B)が環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンを60重量%以上含む請求項1記載の成形材料。
- 前記成分(B)が異なる繰り返し数mを有する環式ポリフェニレンエーテルエーテルケトンの混合物である請求項1または2のいずれかに記載の成形材料。
- 前記成分(A)が、炭素繊維の単繊維を少なくとも10,000本含有してなる、請求項1〜3のいずれかに記載の成形材料。
- 前記成分(C)が、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれかに記載の成形材料。
- 前記成分(A)が軸心方向にほぼ平行に配列されており、かつ該成分(A)の長さが成形材料の長さと実質的に同じである、請求項1〜5のいずれかに記載の成形材料。
- 前記複合体が芯構造であり、前記成分(C)が該複合体の周囲を被覆した芯鞘構造である、請求項6に記載の成形材料。
- 成形材料の形態が、長繊維ペレットである請求項7に記載の成形材料。
- 長さが1〜50mmの範囲内である、請求項1〜8のいずれかに記載の成形材料。
- 前記複合体がさらに重合触媒(D)を含む請求項1〜9のいずれかに記載の成形材料。
- 前記成分(D)がアルカリ金属塩である請求項10に記載の成形材料。
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