JP5597908B2 - 成形材料 - Google Patents

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Description

本発明は、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料に関する。さらに詳しくは、射出成形を行う際に強化繊維の成形品中への分散が良好であり、流動性と取扱性に優れ、高い力学特性を有する成形品を容易に製造できる成形材料に関する。
連続した強化繊維束と熱可塑性樹脂をマトリックスとする成形材料として、熱可塑性のプリプレグ、ヤーン、ガラスマット(GMT)など多種多様な形態が公知である。このような成形材料は、熱可塑性樹脂の特性をいかして成形が容易であったり、熱硬化性樹脂のような貯蔵の負荷を必要とせず、また得られる成形品の靭性が高く、リサイクル性に優れるといった特徴がある。とりわけ、ペレット状に加工した成形材料は、射出成形やスタンピング成形などの経済性、生産性に優れた成形法に適用でき、工業材料として有用である。
しかしながら、成形材料を製造する過程で、熱可塑性樹脂を連続した強化繊維束に含浸させるには、経済性、生産性の面で問題があり、それほど広く用いられていないのが現状である。例えば、樹脂の溶融粘度が高いほど強化繊維束への含浸は困難とされることはよく知られている。靱性や伸度などの力学特性に優れた熱可塑性樹脂は、とりわけ高分子量体であり、熱硬化性樹脂に比べて粘度が高く、またプロセス温度もより高温を必要とするため、成形材料を容易に、生産性よく製造することには不向きであった。
一方、含浸の容易さから低分子量の、すなわち低粘度の熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂に用いると、得られる成形品の力学特性が大幅に低下するという問題がある。低分子量の熱可塑性重合体と連続した強化繊維からなる複合体に、高分子量の熱可塑性樹脂が接するように配置されてなる成形材料が開示されている(例えば、特許文献1)。
この成形材料では、連続した強化繊維束への含浸には低分子量体、マトリックス樹脂には高分子量体を使い分けることで、経済性、生産性と力学特性の両立を図っている。また、この成形材料を射出成形法による成形をおこなうと、成形時の材料可塑化の段階で強化繊維の折損を最小限に抑えつつマトリックス樹脂と容易に混合され、繊維の分散性に優れた成形品を製造することができる。従って、得られた成形品は、強化繊維の繊維長を従来よりも上げることができ、良好な力学特性と、優れた外観品位を合わせ持つことができる。
しかし、近年になり、繊維強化複合材料の注目度が大きくなり、また用途も多岐に細分化されるようになり、成形性、取扱性、得られる成形品の力学特性に優れた成形材料が要求されるようになり、また工業的にもより高い経済性、生産性が必要になってきた。例えば、低分子量の含浸性をより高めることで、工程上の負荷を低減したり、耐熱性をより高めた成形材料を提案したり、成形時の繊維分散性をより向上させることで繊維長をさらに上げて力学特性を高めたり、表面外観の更なる向上を図るなど、多種多様な技術開発が必要となってきた。
特開平10−138379号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点の改善を試み、連続した強化繊維束と熱可塑性樹脂からなる成形材料において、強化繊維束への含浸性のより優れた熱可塑性樹脂を用いることで、成形材料の製造する過程での経済性、生産性を損なうことなく、かつ、射出成形を行う際には強化繊維の成形品中への分散が良好であり、流動性と取扱性に優れ、高い力学特性を有する成形品を容易に製造できる成形材料を提供することを目的とする。
かかる問題点を解決するための本発明は、以下の構成からなる。すなわち、
(1)連続した強化繊維束(A)1〜50重量%、環式ポリアリーレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、かつ重量平均分子量が10,000未満であるポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)0.1〜10重量%、および熱可塑性樹脂(C)40〜98.9重量%からなる成形材料であって、該成分(A)と該成分(B)からなる複合体に、該成分(C)が接着されてなり、該成分(A)と該成分(B)からなる複合体が芯構造であり、該成分(C)が該複合体の周囲を被覆した芯鞘構造であるとともに、その形態が長繊維ペレットである成形材料。
(2)前記成分(B)の融点が100〜250℃である、(1)に記載の成形材料。
(3)前記成分(A)が、炭素繊維の単繊維を少なくとも10,000本含有してなる、(1)または(2)のいずれかに記載の成形材料。
(4)前記成分(C)が、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂から選択される少なくとも1種である、(1)〜(3)のいずれかに記載の成形材料。
(5)前記成分(A)が軸心方向にほぼ平行に配列されており、かつ該成分(A)の長さが成形材料の長さと実質的に同じである、(1)〜(4)のいずれかに記載の成形材料。
)長さが1〜50mmの範囲内である、(1)〜()のいずれかに記載の成形材料。
本発明の成形材料を用いることにより、得られる成形品の経済性、生産性を一層高め、また射出成形を行う際に強化繊維の成形品中への分散が良好であり、力学特性に優れた成形品を容易に製造することができる。
本発明の成形材料は、連続した強化繊維束(A)と、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)、および熱可塑性樹脂(C)から構成される。まず各構成要素について説明する。
本発明で用いられる強化繊維としては、特に限定されないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、鉱物繊維、炭化ケイ素繊維等が使用でき、これらの繊維を2種以上混在させることもできる。
とりわけ、炭素繊維は比強度、比剛性に優れ、成形品の力学特性を向上させる観点で好ましい。これらの中でも、軽量かつ高強度、高弾性率の成形品を得る観点から、炭素繊維を用いるのが好ましく、特に引張弾性率で200〜700GPaの炭素繊維を用いることが好ましい。さらには、炭素繊維や、金属を被覆した強化繊維は、高い導電性を有するため、成形品の導電性を向上させる効果があり、例えば電磁波シールド性の要求される電子機器などの筐体用途には特に好ましい。
また、炭素繊維のより好ましい態様として、X線光電子分光法により測定される繊維表面の酸素(O)と炭素(C)の原子数の比である表面官能基量(O/C)が、0.05〜0.4の範囲にあることがあげられる。O/Cが高いほど、炭素繊維表面の官能基量が多く、マトリックス樹脂との接着性を高めることができる。一方、O/Cが高すぎると、炭素繊維表面の結晶構造の破壊が懸念される。O/Cが好ましい範囲内で、力学特性のバランスにとりわけ優れた成形品を得ることが出来る。
表面官能基量(O/C)は、X線光電子分光法により、次のような手順によって求められる。まず、溶媒でサイジング剤などを除去した炭素繊維をカットして銅製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90゜とし、X線源としてMgKα1、2を用い、試料チャンバー中を1×10−8Torrに保つ。測定時の帯電に伴うピークの補正としてC1Sの主ピークの運動エネルギー値(K.E.)を969eVに合わせる。C1Sピーク面積は、K.E.として958〜972eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求める。O1Sピーク面積は、K.E.として714〜726eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求める。ここで表面官能基量(O/C)とは、上記O1Sピーク面積とC1Sピーク面積の比から、装置固有の感度補正値を用いて原子数比として算出する。
強化繊維束は、強化繊維の単糸数が多いほど経済性には有利であることから、単繊維は10,000本以上が好ましい。他方、強化繊維の単糸数が多いほどマトリックス樹脂の含浸性には不利となる傾向があるため、強化繊維束として炭素繊維束を用いる場合、経済性と含浸性の両立を図る観点から、15,000本以上100,000本以下がより好ましく、20,000本以上50,000本以下がとりわけ好ましく使用できる。とりわけ、本発明の効果である、成形材料を製造する過程での熱可塑性樹脂の含浸性に優れている点、射出成形を行う際に強化繊維の成形品中への分散が良好である点は、より繊維数の多い強化繊維束に対応できる。
さらに、単繊維を強化繊維束に束ねる目的で、本発明の成分(B)とは別に、集束剤を使用してもよい。これは強化繊維束に集束剤を付着させることで、強化繊維の移送時の取扱性や、成形材料を製造する過程でのプロセス性を高める目的で、本発明の目的を損なわない範囲で、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂や種々の熱可塑性樹脂など通常公知のサイジング剤を1種または2種以上併用することができる。
本発明の成形材料に用いられる、連続した強化繊維束(A)とは、単繊維が一方向に配列された強化繊維束が長さ方向に亘り連続した状態であることを意味するが、強化繊維束の単繊維全てが全長に亘り連続している必要はなく、一部の単繊維が途中で分断されていても良い。このような連続した強化繊維束としては、一方向性繊維束、二方向性繊維束、多方向性繊維束などが例示できるが、成形材料を製造する過程での生産性の観点から、一方向性繊維束がより好ましく使用できる。
本発明で用いられるポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)とは、環式ポリアリーレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、かつ重量平均分子量が10,000未満である。ここで、環式ポリアリーレンスルフィドとは式、−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とする環式化合物であり、好ましくは当該繰り返し単位を80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上含有する下記一般式(a)のごとき化合物である。Arとしては前記式(b)〜式(l)などであらわされる単位などがあるが、なかでも式(b)が特に好ましい。
Figure 0005597908
Figure 0005597908
環式ポリアリーレンスルフィドにおいては前記式(b)〜式(l)などの繰り返し単位をランダムに含んでも良いし、ブロックで含んでも良く、それらの混合物のいずれかであってもよい。これらの代表的なものとして、環式ポリフェニレンスルフィド(前記式(b)、式(c)、式(g)〜式(l))、環式ポリフェニレンスルフィドスルホン(前記式(e))、環式ポリフェニレンスルフィドケトン(前記式(d))、環式ポリフェニレンスルフィドエーテル(前記式(f))、これらが含まれる環式ランダム共重合体、環式ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましい環式ポリアリーレンスルフィドとしては、主要構成単位としてp−フェニレンスルフィド単位
Figure 0005597908
を−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とする環式化合物中に80重量%以上、特に90重量%以上含有する環式ポリフェニレンスルフィド(以下、環式PPSと略すこともある)が挙げられる。
環式ポリアリーレンスルフィドの前記(A)式中の繰り返し数mに特に制限は無いが、2〜50が好ましく、2〜25がより好ましく、3〜20がさらに好ましい範囲として例示できる。mが50以上になると環式ポリアリーレンスルフィドの溶融解温度が高くなり、強化繊維基材への含浸が困難になる場合がある。
また、環式ポリアリーレンスルフィドは、単一の繰り返し数を有する単独化合物、異なる繰り返し数を有する環式ポリアリーレンスルフィドの混合物のいずれでも良いが、異なる繰り返し数を有する環式ポリアリーレンスルフィドの混合物の方が、単一の繰り返し数を有する単独化合物よりも溶融解温度が低い傾向があり、強化繊維基材へ含浸しやすくなるので好ましい。
本発明におけるポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリアリーレンスルフィド以外の成分は直鎖状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーであることが特に好ましい。ここで直鎖状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーとは、式、−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とする、好ましくは当該繰り返し単位を80モル%以上含有するホモオリゴマーまたはコオリゴマーである。Arとしては前記した式(b)〜式(l)などであらわされる単位などがあるが、なかでも式(b)が特に好ましい。直鎖状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーはこれら繰り返し単位を主要構成単位とする限り、前記した式(m)〜式(o)などで表される少量の分岐単位または架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−の単位1モルに対して0〜1モル%の範囲であることが好ましい。また、直鎖状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーは上記繰り返し単位を含むランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物のいずれかであってもよい。
Figure 0005597908
これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー、ポリフェニレンスルフィドスルホンオリゴマー、ポリフェニレンスルフィドケトンオリゴマー、ポリフェニレンスルフィドエーテルオリゴマー、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましい直鎖状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーとしては、ポリマーの主要構成単位としてp−フェニレンスルフィド単位を80モル%以上、特に90モル%以上含有する直鎖状のポリフェニレンスルフィドオリゴマーが挙げられる。
本発明におけるポリアリーレンスルフィドプレポリマーは、環式ポリアリーレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含むものであり、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含むものである。また、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーに含まれる環式ポリアリーレンスルフィドの上限値には特に制限は無いが、98重量%以下、好ましくは95重量%以下が好ましい範囲として例示できる。通常、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリアリーレンスルフィドの重量比率が高いほど、成形材料の流動性を高める効果があり好ましい。
本発明におけるポリアリーレンスルフィドプレポリマーの分子量の上限値は、重量平均分子量で10,000未満であり、5,000以下が好ましく、3,000以下がさらに好ましく、一方、下限値は重量平均分子量で300以上が好ましく、400以上が好ましく、500以上がさらに好ましい。重量平均分子量が10,000以上では強化繊維束に対する含浸性が不十分となり、生産性を損なったり、成形材料から強化繊維束が脱落し取扱性が低下したりする場合がある。
また、本発明の成形材料に用いられる環状ポリアリーレンスルフィド(B)の融点については、成形材料の成形性の観点から100〜250℃が好ましく用いられ、さらに好ましくは130〜230℃、最も好ましくは150〜230℃である。
上記範囲内に融点を有することで、室温では固形状として取り扱えるだけでなく、公知の含浸ダイ、コーター、フィルマーなどで過酷なプロセス温度を必要とせずに、連続した強化繊維束(A)と複合体を形成することができる。
本発明はこれに限定されるものではないが、環状ポリアリーレンスルフィドの一例に環状ポリフェニレンスルフィドを例に挙げ、詳細を下記する。
本発明の環状ポリフェニレンスルフィド化合物は、下記の式(r)で表される、m=4〜20の整数で表される環状ポリフェニレンスルフィド化合物であり、mは4〜20の混合物でもよい。
Figure 0005597908
(mは4〜20の整数、mは4〜20の混合物でもよい)
上記式中の繰り返し単位mは、4〜20の整数であり、4〜15が好ましく、4〜12がさらに好ましい。
また、mが単一の環状ポリフェニレンスルフィド単体は、結晶化の容易さに差はあるものの、結晶として得られるため、融点は高くなる傾向を示す。一方、異なるmを有する混合物の場合、環状ポリフェニレンスルフィド単体に比べて、融解温度が特異的に低下し、溶融加工温度を低減できるという特徴、および該環状ポリフェニレンスルフィド化合物(m=4〜20の混合物)を結晶性樹脂に配合することにより、本発明の目的である射出成形時の流動性向上効果、結晶化特性の向上効果が特に優れるという特徴を有し、このことは本発明の成形材料を成形する際に、より低い加熱温度で、容易に成形品を得ることができることを意味する。
例えば、m=6の環状ポリフェニレンスルフィド単体(シクロヘキサ(p−フェニレンスルフィド))は融点が348℃と高いため、連続した強化繊維束(A)と複合化する課程において、溶融状態とするため加工温度を過剰に高温にする方法や、環状ポリフェニレンスルフィドを溶解する溶媒に溶かす方法などを採用する必要がある。
このような環状ポリフェニレンスルフィド化合物の特徴から、本発明で使用する環状ポリフェニレンスルフィド化合物は、その製造の面、成形性の面、および結晶化特性の向上の面から、mが異なる環状ポリフェニレンスルフィド化合物が好ましい。
環状ポリフェニレンスルフィド化合物に対する、m=6の環状ポリフェニレンスルフィドの含有量は50重量%未満が好ましく、さらに好ましくは10重量%未満が好ましい(m=6の環状ポリフェニレンスルフィド単体(重量)/環状ポリフェニレンスルフィド化合物(重量)×100)。ここで、環状ポリフェニレンスルフィド混合物中のm=6の環状ポリフェニレンスルフィド単体の含有率は、環状ポリフェニレンスルフィド混合物を、UV検出器を具備した高速液体クロマトグラフィーで成分分割した際の、ポリフェニレンスルフィド構造を有する化合物に帰属される全ピーク面積に対する、m=6の環状ポリフェニレンスルフィド単体に帰属されるピーク面積の割合として求めることができる。ここで、ポリフェニレンスルフィド構造を有する化合物とは、少なくともフェニレンスルフィド構造を有する化合物であり、例えば環状ポリフェニレンスルフィド化合物や直鎖状のポリフェニレンスルフィドであり、フェニレンスルフィド以外の構造をその一部に有する(例えば末端構造として)化合物もここでいうポリフェニレンスルフィド構造を有する化合物に属する。なお、この高速液体クロマトグラフィーで成分分割された各ピークの定性は、各ピークを分取液体クロマトグラフィーで分取し、赤外分光分析における吸収スペクトルや質量分析を行うことで可能である。
本発明におけるポリアリーレンスルフィドプレポリマーを得る方法としては例えば以下の方法が挙げられる。
(1)少なくともポリハロゲン化芳香族化合物、スルフィド化剤および有機極性溶媒を含有する混合物を加熱してポリアリーレンスルフィド樹脂を重合することで、80meshふるい(目開き0.125mm)で分離される顆粒状PAS樹脂、重合で生成したPAS成分であって前記顆粒状PAS樹脂以外のPAS成分(ポリアリーレンスルフィドオリゴマーと称する)、有機極性溶媒、水、およびハロゲン化アルカリ金属塩を含む混合物を調製し、ここに含まれるポリアリーレンスルフィドオリゴマーを分離回収し、これを精製操作に処すことでポリアリーレンスルフィドプレポリマーを得る方法。
(2)少なくともポリハロゲン化芳香族化合物、スルフィド化剤および有機極性溶媒を含有する混合物を加熱してポリアリーレンスルフィド樹脂を重合して、重合終了後に公知の方法によって有機極性溶媒の除去を行い、ポリアリーレンスルフィド樹脂、水、およびハロゲン化アルカリ金属塩を含む混合物を調製し、これを公知の方法で精製することで得られるポリアリーレンスルフィドプレポリマーを含むポリアリーレンスルフィド樹脂を得て、これを実質的にポリアリーレンスルフィド樹脂は溶解しないがポリアリーレンスルフィドプレポリマーは溶解する溶剤を用いて抽出してポリアリーレンスルフィドプレポリマーを回収する方法。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(C)は、特に限定はなく公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。すなわち、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PENp)樹脂、液晶ポリエステル等のポリエステル系樹脂や、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリスルホン(PSU)樹脂、変性PSU樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリケトン(PK)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂などであってもよい。
中でも、本発明で用いられる環状ポリアリーレンスルフィド(B)成分が、成形時の流動性の改善効果をより一層引き出す観点から、結晶性樹脂が好ましく、さらには結晶性樹脂の融点が120℃以上であることがより好ましく、180℃以上であることがとりわけ好ましい。また、ここでの融点とは、示差熱量測定において結晶性樹脂を20℃/分の昇温条件で観察される吸熱ピーク温度(Tm)の観察後、320℃の温度で1分間保持した後、20℃/分の降温条件で100℃まで一旦冷却し、1分間保持した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察される吸熱ピーク温度を指す。具体例としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂が例示できる。
また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂(C)の分子量は、成形材料を成形して得られる成形品の力学特性の観点から、重量平均分子量で好ましくは10,000以上であり、より好ましくは20,000以上であり、とりわけ好ましくは30,000以上である。これは重量平均分子量が大きいほど、マトリックス樹脂の強度や伸度が高くなる観点で有利である。一方、重量平均分子量の上限については特に制限は無いが、成形時の流動性の観点から好ましくは1,000,000以下であり、より好ましくは500,000以下を例示できる。なお、前記重量平均分子量は前記SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)などの一般的に公知なGPC(ゲルパーミレーションクロマトグラフィー)を使用して求めることができる。
上記群に例示された熱可塑性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、繊維強化剤、エラストマーあるいはゴム成分などの耐衝撃性向上剤、他の充填材や添加剤を含有しても良い。これらの例としては、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、あるいは、カップリング剤が挙げられる。
本発明の成形材料は、強化繊維束(A)、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)および熱可塑性樹脂(C)で構成され、各構成成分の合計が100重量%となる。
このうち、強化繊維束(A)は1〜50重量%、好ましくは5〜45重量%、より好ましは10〜40重量%である。強化繊維束(A)が1重量%未満では、得られる成形品の力学特性が不十分となる場合があり、50重量%を超えると射出成形の際に流動性が低下する場合がある。
また、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)は0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、より好ましくは1〜6重量%である。ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が0.1重量%未満では、成形材料の成形性、取扱性が不十分となる場合があり、10重量%を超えると射出成形の際にガスが多量に発生して成形品にボイドが残り、力学特性が低下する場合がある。
さらに、熱可塑性樹脂(C)は40〜98.9重量%、好ましくは47〜94.5重量%、より好ましくは54〜89重量%であり、この範囲内で用いることで、本発明の効果を達成することができる。
本発明の成形材料は、連続した強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体に熱可塑性樹脂(C)が接着するように配置されて構成される成形材料である。
強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)は、この2者で複合体が形成される。この複合体の形態は図1に示すようなものであり、強化繊維束(A)の各単繊維間にポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が満たされている。すなわち、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)の海に、強化繊維(A)が島のように分散している状態である。具体的には環状ポリアリーレンスルフィド(B)を加熱溶融させて、強化繊維束(A)に含浸することによって複合体を形成される。
本発明の成形材料において、良好な流動性を持ち含浸性に優れたポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が強化繊維束(A)に良好に含浸した複合体とすることで、熱可塑性樹脂(C)とが接着されていても、例えば、本発明の成形材料を射出成形すると、射出成形機のシリンダー内で溶融混練された、流動性の良いポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が熱可塑性樹脂(C)に拡散し、強化繊維束(A)が熱可塑性樹脂(C)に分散することを助け、同時に熱可塑性樹脂(C)が強化繊維束(A)に置換、含浸することを助ける、いわゆる含浸助剤・分散助剤としての役割を持つ。
本発明の成形材料においての好ましい態様としては、図2に示すように、強化繊維束(A)が成形材料の軸心方向にほぼ平行に配列され、かつ強化繊維束(A)の長さは成形材料の長さと実質的に同じ長さである。
ここで言う、「ほぼ平行に配列されて」いるとは、強化繊維束の長軸の軸線と、成形材料の長軸の軸線とが、同方向を指向している状態を示し、軸線同士の角度のずれは、好ましくは20°以下であり、より好ましくは10°以下であり、さらに好ましくは5°以下である。また、「実質的に同じ長さ」とは、例えばペレット状の成形材料において、ペレット内部の途中で強化繊維束が切断されていたり、ペレット全長よりも有意に短い強化繊維束が実質的に含まれたりしないことである。特に、そのペレット全長よりも短い強化繊維束の量について規定されているわけではないが、ペレット全長の50%以下の長さの強化繊維の含有量が30重量%以下である場合には、ペレット全長よりも有意に短い強化繊維束が実質的に含まれていないと評価する。さらに、ペレット全長の50%以下の長さの強化繊維の含有量は20重量%以下であることが好ましい。なお、ペレット全長とはペレット中の強化繊維配向方向の長さである。強化繊維束(A)が成形材料と同等の長さを持つことで、成形品中の強化繊維長を長くすることが出来るため、優れた力学特性を得ることができる。
図3〜は、本発明の成形材料の軸心方向断面の形状の例を模式的に表したものであり、図7〜は、本発明の成形材料の直交方向断面の形状の例を模式的に表したものである。図6および図10は参考例である。
成形材料の断面の形状は、強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体に、熱可塑性樹脂(C)が接着するように配置されており、軸心方向断面である図3〜5に示されるように、複合体が芯材となり熱可塑性樹脂(C)で層状に挟まれて配置されている。
また直交方向断面である図7〜9に示されるように、複合体を芯に対して、熱可塑性樹脂(C)が周囲を被覆するような芯鞘構造に配置されている。図11に示されるような複数の複合体を熱可塑性樹脂(C)が被覆するように配置する場合、複合体の数は2〜6程度が望ましい。
複合体と熱可塑性樹脂(C)の境界は接着され、境界付近で部分的に熱可塑性樹脂(C)が該複合体の一部に入り込み、複合体中の環状ポリアリーレンスルフィド(B)と相溶しているような状態、あるいは強化繊維に含浸しているような状態になっていてもよい。
成形材料の軸心方向は、ほぼ同一の断面形状を保ち連続であればよい。成形方法によってはこのような連続の成形材料をある長さにカットしてもよい。
本発明の成形材料は、例えば射出成形やプレス成形などの手法により強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体に、熱可塑性樹脂(C)を混練して最終的な成形品を作製できる。成形材料の取扱性の点から、前記複合体と熱可塑性樹脂(C)は成形が行われるまでは分離せず、前述したような形状を保っていることが重要である。ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)は低分子量であることから、常温においては通常比較的脆く破砕しやすい固体である場合が多い。このため、熱可塑性樹脂(C)を、複合体を保護するように配置し、成形までの材料の運搬、取り扱い時のショック、擦過などにより、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が破砕されて飛散したりしないようにすることが望ましい。
そのため、図7〜9に例示されるように、強化繊維である強化繊維束(A)と環状ポリアリーレンスルフィドからなる複合体に対して、熱可塑性樹脂(C)が該複合体の周囲を被覆するように配置されていること、すなわち、強化繊維である強化繊維束(A)と環状ポリアリーレンスルフィド(B)からなる複合体が芯構造であり、熱可塑性樹脂(C)が該複合体の周囲を被覆した芯鞘構造とする。
このような配置であれば、高分子量の熱可塑性樹脂(C)が破砕しやすい環状ポリアリーレンスルフィドを包んでいたり、擦過しやすい面に配置されたりしているため、成形材料として形状が保持されやすい。また、熱可塑性樹脂(C)が強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体の周囲を被覆するように配置されるか、該複合体と熱可塑性樹脂(C)が層状に配置されているか、いずれが有利であるかについては、製造の容易さと、材料の取り扱いの容易さから、熱可塑性樹脂(C)が該複合体の周囲を被覆するように配置されることが選択される
前述したように、強化繊維束(A)はポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)によって完全に含浸されていることが望ましいが、現実的にそれは困難であり、強化繊維と環状ポリアリーレンスルフィドからなる複合体にはある程度のボイドが存在する。特に強化繊維の含有率が大きい場合にはボイドが多くなるが、ある程度のボイドが存在する場合でも本発明の含浸・繊維分散促進の効果は示される。ただしボイド率が40%を超えると顕著に含浸・繊維分散促進の効果が小さくなるので、ボイド率は0〜40%の範囲が好ましい。より好ましいボイド率の範囲は20%以下である。ボイド率は、複合体の部分をASTM D2734(1997)試験法により測定する。
本発明の成形材料は、好ましくは1〜50mmの範囲の長さに切断して用いられる。前記の長さに調製することにより、成形時の流動性、取扱性を十分に高めることができる。このように適切な長さに切断された成形材料として、本発明では、射出成形用の長繊維ペレットを採択する
本発明の成形材料は、公知の成形法により最終的な形状の製品に加工できる。成形方法としてはプレス成形、トランスファー成形、射出成形や、これらの組合せ等が挙げられる。成形品としては、シリンダーヘッドカバー、ベアリングリテーナ、インテークマニホールド、ペダル等の自動車部品、モンキー、レンチ等の工具類、歯車などの小物が挙げられる。また、本発明の成形材料は、流動性に優れるため成形品の厚みが0.5〜2mmといった薄肉の成形品を比較的容易に得ることができる。このような薄肉成形が要求されるものとしては、例えばパーソナルコンピューター、携帯電話などに使用されるような筐体や、パーソナルコンピューターの内部でキーボードを支持する部材であるキーボード支持体に代表されるような電気・電子機器用部材が挙げられる。このような電気・電子機器用部材では、強化繊維に導電性を有する炭素繊維を使用した場合に、電磁波シールド性が付与されるためにより好ましい。
また、上記した成形材料は射出成形用ペレットとして用いることができる。射出成形においては、ペレット状とした成形材料を可塑化する際、温度、圧力、混練が加えられるから、本発明によればその際にポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)が分散・含浸助剤として大きな効果を発揮する。この場合、通常のインラインスクリュー型射出成形機を用いることができ、たとえ圧縮比の低いような形状のスクリューを用いたり、材料可塑化の際の背圧を低く設定するなどしたりして、スクリューによる混練効果が弱い場合であっても、強化繊維がマトリックス樹脂中に良分散し、繊維への樹脂の含浸が良好な成形品を得ることができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明に使用した評価方法を下記する。
(1)ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの重量平均分子量
ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量は、ゲルパーミレーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を算出した。GPCの測定条件を以下に示す。
装置:センシュー科学 SSC−7100(カラム名:センシュー科学 GPC3506)
溶離液:1−クロロナフタレン、流量:1.0mL/min
カラム温度:210℃、検出器温度:210℃。
(2)ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの融点
JIS K7121(1987)に準拠し、DSCシステムTA3000(メトラー社製)を用い、昇温速度10℃/分で測定し、融解ピーク温度を融点とした。
(3)成形材料を用いて得られた成形品に含まれる強化繊維の平均繊維長
成形品の一部を切り出し、電気炉にて空気中500℃で30分間加熱して熱可塑性樹脂を十分に焼却除去して強化繊維を分離した。分離した強化繊維を、無作為に少なくとも400本以上抽出し、光学顕微鏡にてその長さを1μm単位まで測定して、次式により重量平均繊維長(Lw)および数平均繊維長(Ln)を求める。
重量平均繊維長(Lw)=Σ(Li×Wi/100)
数平均繊維長(Ln)=(ΣLi)/Ntotal
Li:測定した繊維長さ(i=1、2、3、・・・、n)
Wi:繊維長さLiの繊維の重量分率(i=1、2、3、・・・、n)
Ntotal:繊維長さを測定した総本数。
(4)成形材料を用いて得られた成形品の密度
JIS K7112(1999)の5に記載のA法(水中置換法)に準拠し測定した。成形品から1cm×1cmの試験片を切り出し、耐熱性ガラス容器に投入し、この容器を80℃の温度で12時間真空乾燥し、吸湿しないようにデシケーターで室温まで冷却した。浸漬液にはエタノールを用いた。
(5)成形材料を用いて得られた成形品の曲げ試験
ASTM D790(1997)に準拠し、3点曲げ試験冶具(圧子10mm、支点10mm)を用いて支持スパンを100mmに設定し、クロスヘッド速度5.3mm/分の試験条件にて曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。試験機として、"インストロン"(登録商標)万能試験機4201型(インストロン社製)を用いた。
(6)成形材料を用いて得られた成形品のアイゾット衝撃試験
ASTM D256(1993)に準拠し、モールドノッチ付きアイゾット衝撃試験を行った。用いた試験片の厚みは3.2mm、試験片の水分率0.1重量%以下において、アイゾット衝撃強度(J/m)を測定した。
(7)成形材料を用いて得られた成形品の外観評価
射出成形によって得られた幅150mm×長さ150mm×厚み1.2mmの薄肉平板成形品の表面を目視観察し、強化繊維の分散性不良欠陥(浮き、膨れ)の数を測定した。測定は、20サンプルについて行い、分散不良欠陥箇所の総数をサンプル数で除した平均欠陥数を判定基準とし、以下の4段階で評価した。
○○:全成形品に分散不良欠陥が全く見られない。表面外観に特に優れる。
○ :平均欠陥数が0.1個/枚未満である。表面外観に優れる。
△ :平均欠陥数が0.1〜0.5個/枚である。表面外観にやや劣る。
× :平均欠陥数が0.5個/枚を超え、全成形品に分散不良が見られる。表面外観に劣る。
(参考例1)
<ポリフェニレンスルフィドプレポリマーの調製>
撹拌機付きの1000リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム118kg(1000モル)、96%水酸化ナトリウム42.3kg(1014モル)、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略する場合もある)を163kg(1646モル)、酢酸ナトリウム24.6kg(300モル)、及びイオン交換水150kgを仕込み、常圧で窒素を通じながら240℃まで3時間かけて徐々に加熱し、精留塔を介して水211kgおよびNMP4kgを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。なお、この脱液操作の間に仕込んだイオウ成分1モル当たり0.02モルの硫化水素が系外に飛散した。
次に、p−ジクロロベンゼン147kg(1004モル)、NMP129kg(1300モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封した。240rpmで撹拌しながら、0.6℃/分の速度で270℃まで昇温し、この温度で140分保持した。水を18kg(1000モル)を15分かけて圧入しながら250℃まで1.3℃/分の速度で冷却した。その後220℃まで0.4℃/分の速度で冷却してから、室温近傍まで急冷し、スラリー(A)を得た。このスラリー(A)を376kgのNMPで希釈しスラリー(B)を得た。
80℃に加熱したスラリー(B)14.3kgをふるい(80mesh、目開き0.175mm)で濾別し、粗PPS樹脂とスラリー(C)を10kg得た。スラリー(C)をロータリーエバポレーターに仕込み、窒素で置換後、減圧下100〜160℃で1.5時間処理した後、真空乾燥機で160℃、1時間処理した。得られた固形物中のNMP量は3重量%であった。
この固形物にイオン交換水12kg(スラリー(C)の1.2倍量)を加えた後、70℃で30分撹拌して再スラリー化した。このスラリーを目開き10〜16μmのガラスフィルターで吸引濾過した。得られた白色ケークにイオン交換水12kgを加えて70℃で30分撹拌して再スラリー化し、同様に吸引濾過後、70℃で5時間真空乾燥してポリフェニレンスルフィドオリゴマー100gを得た。ポリフェニレンスルフィドプレポリマーが所定量に達するまで上記操作を繰り返した。
得られたポリフェニレンスルフィドオリゴマーを4g分取してクロロホルム120gで3時間ソックスレー抽出した。得られた抽出液からクロロホルムを留去して得られた固体に再度クロロホルム20gを加え、室温で溶解しスラリー状の混合液を得た。これをメタノール250gに撹拌しながらゆっくりと滴下し、沈殿物を目開き10〜16μmのガラスフィルターで吸引濾過し、得られた白色ケークを70℃で3時間真空乾燥して白色粉末を得た。
この白色粉末の重量平均分子量は900であった。この白色粉末の赤外分光分析における吸収スペクトルより、白色粉末はポリフェニレンスルフィド(PAS)であることが判明した。また、示差走査型熱量計を用いてこの白色粉末の熱的特性を分析した結果(昇温速度40℃/分)、約200〜260℃にブロードな吸熱を示し、ピーク温度は215℃であることがわかった。
また高速液体クロマトグラフィーより成分分割した成分のマススペクトル分析、さらにMALDI−TOF−MSによる分子量情報より、この白色粉末は繰り返し単位数4〜11の環式ポリフェニレンスルフィド及び繰り返し単位数2〜11の直鎖状ポリフェニレンスルフィドからなる混合物であり、環式ポリフェニレンスルフィドと直鎖状ポリフェニレンスルフィドの重量比は9:1であることがわかった。
(参考例2)
撹拌機および底に弁の付いた20リットルオートクレーブに、47%水硫化ナトリウム(三協化成)2383g(20.0モル)、96%水酸化ナトリウム831g(19.9モル)、NMP3960g(40.0モル)、およびイオン交換水3000gを仕込み、常圧で窒素を通じながら225℃まで3時間かけて徐々に加熱し、水4200gおよびNMP80gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は0.17モルであった。また、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの硫化水素の飛散量は0.021モルであった。
次に、p−ジクロロベンゼン(シグマアルドリッチ)2942g(20.0モル)、NMP1515g(15.3モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封した。その後、400rpmで撹拌しながら、200℃から227℃まで0.8℃/分の速度で昇温し、次いで274℃まで0.6℃/分の速度で昇温し、274℃で50分保持した後、282℃まで昇温した。オートクレーブ底部の抜き出しバルブを開放し、窒素で加圧しながら、内容物を撹拌機付き容器に15分かけてフラッシュし、250℃でしばらく撹拌して大半のNMPを除去し、ポリフェニレンスルフィドと塩類を含む固形物を回収した。
得られた固形物およびイオン交換水15120gを撹拌機付きオートクレーブに入れ、70℃で30分洗浄した後、ガラスフィルターで吸引濾過した。次いで70℃に加熱した17280gのイオン交換水をガラスフィルターに注ぎ込み、吸引濾過してケークを得た。得られたケークおよびイオン交換水11880gを、撹拌機付きオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内部を窒素で置換した後、192℃まで昇温し、30分保持した。その後オートクレーブを冷却して内容物を取り出した。内容物をガラスフィルターで吸引濾過した後、これに70℃のイオン交換水17280gを注ぎ込み吸引濾過してケークを得た。得られたケークを80℃で熱風乾燥し、さらに120℃で24時間真空乾燥することにより、乾燥ポリフェニレンスルフィドを得た。
得られたポリフェニレンスルフィド(PPS)は重量平均分子量が20,000であった。
(実施例1)
参考例1で調製したポリフェニレンスルフィドプレポリマーを、240℃の溶融バス中で溶融させ、ギアポンプにてキスコーターに供給する。230℃に加熱されたロール上にキスコーターからポリフェニレンスルフィドプレポリマーを塗布し、被膜を形成させた。
このロール上に炭素繊維トレカ(登録商標)T700S−24K(東レ(株)製)を接触させながら通過させて、炭素繊維束の単位長さあたりに一定量のポリフェニレンスルフィドプレポリマーを付着させた。
ポリフェニレンスルフィドプレポリマーを付着させた炭素繊維を、230℃に加熱されたベアリングで自由に回転する、一直線上に上下交互に配置された10個のロール(φ50mm)間に通過させ、成分(B)を成分(A)に十分含浸させた。
続いて、参考例2で調整したポリフェニレンスルフィド(PPS)を320℃で単軸押出機にて溶融させ、押出機の先端に取り付けたクロスヘッドダイ中に押し出すと同時に、上記操作を経た連続した強化繊維束(A)も上記クロスヘッドダイ中に連続的に供給することによって、溶融した成分(C)を成分(A)と成分(B)の複合体に被覆した。このとき、強化繊維の含有率を20重量%とするように成分(C)の量を調整した。
上記記載の方法により得られたストランドを、冷却後、カッターにて7mmの長さに切断して芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を得た。
上記の長繊維ペレットの製造は連続してオンラインで行った。得られた長繊維ペレットは運搬による毛羽立ちもなく、良好な取扱性を示した。得られた成形材料を140℃、5時間以上真空下で乾燥させた。得られた成形材料を、日本製鋼所(株)製J150EII−P型射出成形機を用いて、各試験片用の金型を用いて成形を行った。条件はいずれもシリンダー温度:350℃、金型温度:140℃、冷却時間30秒とした。成形後、真空下で80℃、12時間の乾燥を行い、かつデシケーター中で室温、3時間保管した乾燥状態の試験片について評価を行った。評価結果を表1にまとめて記載した。
(比較例1)
ポリフェニレンスルフィドプレポリマーを用いない以外は、実施例1と同様に、参考例2で調整したポリフェニレンスルフィドを320℃で単軸押出機にて溶融させ、押出機の先端に取り付けたクロスヘッドダイ中に押し出すと同時に、連続した強化繊維束(A)も上記クロスヘッドダイ中に連続的に供給することによって、溶融した成分(C)を成分(A)に被覆した。このとき、強化繊維の含有率を20重量%とするように成分(C)の量を調整した。
上記記載の方法により得られたストランドを、冷却後、カッターにて7mmの長さに切断して芯鞘構造の柱状ペレットとしたところ、ポリフェニレンスルフィドが強化繊維束に含浸せず、切断面から強化繊維が脱落し、ペレットの毛羽立ちが発生した。これを、射出成形に供するため運搬したところ、毛羽が一層多くなり、成形材料として取り扱えないレベルであったため、射出成形を断念した。
(比較例2)
表1に示す組成にて、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を得た。また、得られた成形材料を、同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
(実施例2)
熱可塑性樹脂(C)として、アミランCM3001(東レ(株)製ナイロン66、融点265℃)を使用して、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を得た。また、得られた成形材料を、同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
(実施例3)
熱可塑性樹脂(C)として、トレコン1100S(東レ(株)製PBT、融点226℃)を使用して、実施例1と同様の方法で、芯鞘構造の柱状ペレット(長繊維ペレット)を得た。また、得られた成形材料を、同様に射出成形を行い、各評価に供した。各プロセス条件および評価結果を表1に記載した。
実施例1〜3、比較例2で得られた成形材料は、いずれも運搬による毛羽立ちもなく、良好な取扱性を示した。
Figure 0005597908
表1の実施例及び比較例より以下のことが明らかである。実施例1〜3の成形材料は、ポリフェニレンスルフィドプレポリマー(B)の適正量を強化繊維束(A)に含浸させているため、比較例にくらべ、成形材料の取扱性、得られる成形品の力学特性、外観品位に優れることは明らかである。
強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体の形態の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、軸心方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、軸心方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、軸心方向断面の形状の一例を示す概略図である。 参考例の成形材料の、軸心方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、直交方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、直交方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、直交方向断面の形状の一例を示す概略図である。 参考例の成形材料の、直交方向断面の形状の一例を示す概略図である。 本発明の成形材料の好ましい態様の、直交方向断面の形状の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 強化繊維束(A)
2 ポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)
3 強化繊維束(A)とポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)からなる複合体
4 熱可塑性樹脂(C)
本発明の成形材料は、流動性、取扱性に優れ、また、射出成形を行う際には強化繊維の成形品中への分散が良好であり、力学特性に優れた成形品を容易に製造することができるため、射出成形、ブロー成形、インサート成形などの成形方法に限らず、プランジャー成形、プレス成形、スタンピング成形など幅広い成形方法にも応用することができるが、その応用範囲がこれらに限定されるものではない。

Claims (6)

  1. 連続した強化繊維束(A)1〜50重量%、環式ポリアリーレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、かつ重量平均分子量が10,000未満であるポリアリーレンスルフィドプレポリマー(B)0.1〜10重量%、および熱可塑性樹脂(C)40〜98.9重量%からなる成形材料であって、該成分(A)と該成分(B)からなる複合体に、該成分(C)が接着されてなり、該成分(A)と該成分(B)からなる複合体が芯構造であり、該成分(C)が該複合体の周囲を被覆した芯鞘構造であるとともに、その形態が長繊維ペレットである成形材料。
  2. 前記成分(B)の融点が100〜250℃である、請求項1に記載の成形材料。
  3. 前記成分(A)が、炭素繊維の単繊維を少なくとも10,000本含有してなる、請求項1または2のいずれかに記載の成形材料。
  4. 前記成分(C)が、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の成形材料。
  5. 前記成分(A)が軸心方向にほぼ平行に配列されており、かつ該成分(A)の長さが成形材料の長さと実質的に同じである、請求項1〜4のいずれかに記載の成形材料。
  6. 長さが1〜50mmの範囲内である、請求項1〜のいずれかに記載の成形材料。
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