JP5162806B2 - 炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物、成形材料および成形品 - Google Patents

炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物、成形材料および成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性および機械的強度が要求される事務機器部品やノートパソコン筐体などの成形品を得るために有用炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物ならびに成形材料、およびこれを成形してなる成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータやOA機器の分野の発展により、高い電磁波シールド性や、高い制電性が求められるようになった。電磁波シールド性や制電性を高めるには、成形品の導電性を十分に高めることが必要となる。
【0003】
炭素繊維強化複合材料は、強度、剛性、寸法安定性、導電性等に優れることから、事務機器用途、自動車用途、コンピュータ用途(ICトレイ、ノートパソコンの筐体(ハウジング)など)等の一般産業分野に広く展開され、その需要は年々増加しつつある。
【0004】
成形品の導電性や上記のような機械的特性を高めるには、炭素繊維の含有量を増してやればよい。しかし、炭素繊維の量を増やすと材料の粘度が上昇するため、コンパウンド工程で混練が難しくなり、あるいは射出成形が困難になり、得られた成形品の強度や剛性などの機械的特性が低下したり、成形品外観が悪化することが多い。
【0005】
上記のような策をとらず、材料の工夫により成形品の特性を高める試みはこれまでにも行われてきた。その1つが炭素繊維のサイジング剤の工夫である。
【0006】
炭素繊維用サイジング剤には、集束性が良いこと、機械的特性に優れた成形品が得られることから、エポキシ樹脂がよく用いられる。このような改善が、特開昭61−66616号公報、特開平1−92234号公報等において提案されており、エポキシ樹脂とポリウレタン樹脂とからなるサイジング剤が、特開昭62−110984号公報、特開平10−7840号公報、及び特開平5−132863号公報に開示されている。また、繊維の集束性向上、糸切れや毛羽立ち低減により成形性を改善しつつ、かかる機械的特性を改善する方法として、特開昭53−106752号公報にはポリアミド樹脂を予め被覆した炭素繊維、および炭素繊維強化ポリアミド樹脂成形体が、特開昭57−149515号公報、および特公平5−4348号公報には炭素繊維用ポリアミドサイジング剤が提案されている。
【0007】
また、導電性を高めるためのサイジング剤の工夫として例えば、特開昭57−56586号公報に、ポリビニルピロリドンを付着した炭素繊維が開示されている。発明者らが追試した結果では、確かにエポキシ樹脂をサイジング剤としたものより導電性が優れるが、最近の電子機器に適用するには十分ではない。
【0008】
米国特許第6,231,788号明細書および米国特許第6,248,262号明細書には、商品名エルバマイド(デュポン社製)に代表される3元共重合ポリアミドをサイジング剤として用いた炭素繊維と、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂からなる導電性に優れた炭素繊維強化樹脂組成物が開示されている。しかし、このようなポリアミドは、デュポンジャパン社発行のカタログ(型版S1018‐7‐89 2C TY)にも記載されている通り水には不溶であり、クロロホルムなどの有機溶媒にのみ可溶であるため、溶液として炭素繊維に塗布する場合、有機溶媒を大量に使うことになる。従って、その有害性や、防爆対策なども考慮する必要があり、装置が複雑かつ大がかりになるだけでなく、このようなポリアミドの有機溶媒溶液はゲル化などの変質が起こりやすく、プロセスにおける溶液の管理が非常に難しいという欠点を持つ。また、このようなポリアミドの有機溶媒や乳化剤を併せて使用することによって水分散液を調製することも可能だが、ポリアミドの析出や沈殿が起こりやすいといった溶液安定性に乏しく、繊維にポリアミドを安定して付与することが非常に難しくなる。
【0009】
このように、上記したサイジング剤の工夫では、得られた成形品の機械的特性、あるいは導電性のいずれかは改善することはできるが、その両方を、最近の電子機器に適用できる程度に満足するよう改善することは必ずしも十分にできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、導電性および機械的特性の両特性が極めて優れる成形品を与える上に、集束性に優れチョップド糸を用いてなる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物、成形材料および該樹脂組成物あるいは該成形材料を用いて成形される成形を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物は、炭素繊維にポリアミド樹脂が付着されてなる、繊維長1〜26mmのチョップド糸、およびポリカーボネート樹脂を含んでなる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物であって、該炭素繊維は、引張強度3GPa以上であり、引張弾性率が350GPa以下であり、かつ、電気抵抗が40Ω・g/m未満であり、該ポリアミド樹脂は、ポリオキシエチレン骨格を有するオキシアルキレン基を有し、数平均分子量が2000以下のジアミンとジカルボン酸の塩に、該ポリアミド樹脂100重量部に対し45重量部以下のラクタムを共重合させて得られるものであることを特徴とするものである。また本発明の成形材料は、かかる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものであり、また、本発明の成形品は、かかる成形材料を用いて成形されてなることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり導電性および機械的特性の両特性が極めて優れる成形品を与える上に、集束性に優れたチョップド糸、およびポリカーボネート樹脂を含んでなる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物について、鋭意検討し、特定の機械的特性および特定の導電性を有する炭素繊維に、特定なポリアミド樹脂をサイジングしたチョップド糸を用いたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0013】
本発明のポリアミド樹脂としては、オキシアルキレン基を有するジアミンとジカルボン酸の塩にラクタムを共重合させてつくることができるものである。
【0014】
ここでいうオキシアルキレン基を有するジアミンとジカルボン酸の塩とは、オキシアルキレン基を有するジアミン化合物とジカルボン酸化合物とを実質的に当モルで反応させた塩のことである。なお、ここでいう「実質的に当モル」とは、オキシアルキレン基を有するジアミン化合物とジカルボン酸化合物との比率が、1から外れると、重合速度が遅くなり、かつ、到達重合度も低下する傾向にあることから、この影響が実質的に認められない範囲として、該ジアミン化合物とジカルボン酸化合物の比率が、1±10%の範囲であることを意味するものである。
【0015】
また、前記ジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸が、前記した塩の到達重合度の点から、また炭素繊維の集束性の点、さらにはこの炭素繊維を用いた成形品の導電性、機械的特性の点から好ましく用いられる。かかるジカルボン酸の中でもアジピン酸がより好ましく用いられる。また、これらのジカルボン酸は、複数組み合わせて用いることもできる。
【0016】
また、本発明のポリアミド樹脂を構成するジアミン化合物、すなわちオキシアルキレン基を有するジアミン化合物として得られたポリアミド樹脂の水に対する溶解性が良好となり、炭素繊維への樹脂の付着工程において、樹脂を水溶液として用いることができ、有機溶媒を用いる場合に比べて製造装置がより簡便なものになり得ることから、ポリオキシエチレン骨格を有するもの用いられる。かかるポリオキシアルキレン基を有するジアミン化合物には、例えばポリアルキレングリコールの両末端をジアミンに変性したものを用いることができる。このような例として、ビスアミノプロピルポリエチレングリコールを挙げることができる。
【0017】
また、かかるジアミン成分としては、オキシアルキレン基を有しないジアミン化合物を本発明の目的を損なわない範囲で併せて用いることもできる。
【0018】
かかるオキシアルキレン基を有するジアミン化合物の分子量は特に限定されるものではないが、得られたポリアミド樹脂を水溶液として用いる場合には、そ水溶性、溶液の粘度の点、また、炭素繊維の集束性、および成形品の導電性と機械的特性を十分満足できる点から、数平均分子量2000以下とし、1000以下のものが好ましく用いられる。
【0019】
本発明のポリアミド樹脂は、ラクタムを開環重合させてなるポリアミドユニットを含むものである。このラクタムはラクタム環が開環し重合し得るものであれば特に限定されない。具体的には、α−ピロリドン、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタム、ε−ラウロラクタム、等のラクタムを用いることができ、これらを二つ以上組み合わせて用いることもできる。これらのラクタムの中でも、好ましくはε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタム、ε−ラウロラクタムを、より好ましくはε−カプロラクタムを用いるのが、この炭素繊維を用いて成形品を作ったときの導電性、機械的特性の点からよい。
【0020】
本発明は、かかる特定な共重合ポリアミド樹脂を、炭素繊維に塗布したものであるが、このポリアミド樹脂を水溶液として用いる場合、その水溶性を十分に満足するためには、該ポリアミド樹脂のラクタム組成比率を好適な範囲に決定する。すなわち、ラクタム組成比率が大きくなりすぎると、この水溶性という特性が低下する傾向にあるが、このような場合でも、有機酸や無機酸を用いて、溶液を酸性にすると、水溶性を高めることができる。ただし、成形品の機械的特性の点から、このような酸は、炭素繊維にあまり残存しないことが好ましく、本発明では、ポリアミド樹脂100重量部に対し原料ラクタムの重量45重量部以下とする。さらには、得られた炭素繊維を含む成形体の導電性および機械的特性を十分満足するには、ラクタム組成比率が大きいほど良く、ポリアミド樹脂100重量部に対し原料ラクタムの重量が5〜45重量部の範囲にあるもの好ましい。
【0021】
かかるポリアミド樹脂の炭素繊維への付着量は、炭素繊維束の集束性の効果が発揮できるものであれば特に限定されないが、小さすぎると、集束性効果が低減することから、好ましくは炭素繊維100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲内であるのがよい。すなわち、付着量が大きすぎると、サイジングコストが増加するだけでなく、樹脂との混練(コンパウンド)時に炭素繊維の分散性低下による混練不良や、成形時の流動性低下により、得られる成形品の導電性や機械的特性の悪化が起こることがある。さらに好ましくは0.2〜7重量部の範囲内にあれば、成形品の特性を十分に高めることが可能となる。
【0022】
本発明の炭素繊維とは、炭素の含有率が85〜100重量%の範囲内にあり、少なくとも部分的にはグラファイト構造を有する繊維状材料に、ポリアミド樹脂がサイジング剤として付着したものを意味する。かかる繊維状材料の具体例としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ等繊維状のものであれば種類は限られないが、本発明の炭素繊維から得られる成形体の良好な機械的特性および導電性を満足し、かつ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。
【0023】
また、上記したような炭素繊維の特性、すなわち、炭素繊維引張強度が3GPa以上であり、引張弾性率が350GPa以下であり、かつ該炭素繊維の電気抵抗が40Ω・g/m2 未満であるものを用いることにより、上記した成形品特性が十分満足し得るものになる。
【0024】
ここで言う「炭素繊維の引張強度」および「炭素繊維の引張弾性率」とは、JIS R 7601に基づいた樹脂含浸ストランド法で測定した強度および弾性率である。また「炭素繊維の電気抵抗」とは、1m長の炭素繊維の両端に測定端子を接続する2線式測定法で測定した長さ当たりの電気抵抗値に、炭素繊維の同長さ当たりの重量を乗じたものを意味し、この際、通常の製造法において得られる繊維束の形態で測定しても良く、この場合も同様に得られた長さ当たりの電気抵抗値に繊維束の同長さ当たりの重量を乗じて求める。
【0025】
さらに、上記したような良好な特性の発揮が期待できる炭素繊維としては、広角X線回折法により測定された結晶サイズ(Lc)が、1〜6nmの範囲内であるものが好ましい。Lcが1nm以上であることは、炭素繊維の炭化もしくは黒鉛化が十分であり、炭素繊維自体の導電性および弾性率が良好になる。また、このような炭素繊維を用いた樹脂組成物、およびそれからつくられる成形品は導電性の向上が期待できるだけでなく、機械的特性、中でも剛性の向上が期待でき好ましい。一方、Lcが6nm以内であるということは、炭素繊維の過剰な炭化もしくは黒鉛化を抑えることになり、炭素繊維自体の導電性が優れ、かつ、炭素繊維の折損を防ぐことが期待できる。そのため、樹脂組成物中の繊維長さは長くなり、優れた電気的特性が得られるだけでなく機械的特性の中でとくに機械的強度の点で良好となり好ましい。より好ましくは1.3〜4.5nm、特に好ましくは1.6〜3.6nmの範囲であることが、樹脂組成物およびそれからつくられる成形品の高い導電性および機械的特性を得るのに好ましい。なお、広角X線回折法によるLcの測定は、日本学術振興会第117委員会、炭素、36、p25(1963)に記載された方法に基づいて測定した。
【0026】
また同様に上記したような良好な特性の発揮が期待できる炭素繊維としては、X線光電子分光法により測定される炭素繊維表面の酸素(O)と炭素(C)の原子数の比である表面酸素濃度(O/C)が、好ましくは0.02〜0.2の範囲内にあるものがよい。
【0027】
すなわち、かかる(O/C)が0.02以上に大きいと、マトリックス樹脂であるポリカーボネート樹脂との濡れ性が高く、成形物中の炭素繊維の分散性が良好になることや、炭素繊維とマトリックス樹脂との接着性が高く、組成物およびそれからつくられる成形品に所望の力学的特性を発現させることができるため好ましく、また、該(O/C)が0.2以下であると、炭素繊維表面の導電性が向上し、炭素繊維同士が接触した接触抵抗が低くなり、樹脂組成物およびそれからつくられる成形品の導電性が良好になるため好ましい。より好ましくは0.03〜0.15、特に好ましくは0.04〜0.13、とりわけ0.05〜0.11の範囲のものがよい。
【0028】
ここで、表面酸素濃度(O/C)は、X線光電子分光法により、次のような手順によって測定した。なお、本発明では島津製作所(株)製ESCA−750を用いて測定を行い、前記感度補正値は2.85であった。
(1)まず、サイジング剤などを溶媒で除去した炭素繊維を銅製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を90°とし、X線源としてMgKα1、2を用い、試料チャンバー中を1.3×10-6Pa(1×10-8Torr)に保つ。
(2)測定時の帯電に伴うピークの補正としてC1Sの主ピークの運動エネルギー値B.E.を284.6eVに合わせる。C1Sピーク面積は、282〜296eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求める。O1Sピーク面積は、528〜540eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求める。
(3)ここで表面酸素濃度(O/C)とは、前記O1Sピーク面積とC1Sピーク面積の比から、装置固有の感度補正値を用いて原子数比として算出する。
【0029】
本発明における炭素繊維へのサイジング剤、すなわちポリアミド樹脂の塗布はどのような方法であっても構わない。例えば、連続長繊維束作製時にオンラインで連続的に塗布しても良いし、本発明はチョップド糸に関するものであることから、塗布した連続長繊維束をカット、粉砕しても良いし、粉砕後付着させても、また両方を組み合わせて行っても良い。塗布する際には、該ポリアミド樹脂を加熱溶融させた中に、あるいは溶媒に溶解した液の中に該繊維を浸漬する、あるいは加熱溶融した樹脂液を、あるいは該溶液を滴下、あるいは散布して含浸塗布させるなど様々な方法を選択することができる。中でも、水溶液を用いる方法は、工業的にも安全で、かつ簡便な装置で実施でき、また、溶液の変質や濃度変化が小さいことから繊維表面に均一に供給し、塗布できる点で好ましい。
【0030】
本発明における炭素繊維は連続長繊維束をカットした短繊維束(チョップド糸)として用いられる
【0031】
特に、本発明のように導電性が求められる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物を用いた成形品では、予め繊維と樹脂を混練(コンパウンド)した材料をペレット形状にして後、成形する方法が一般的に行われるが、このコンパウンドの際に繊維を容易に、かつ十分に分散させて樹脂中に混練するためには、本発明のようなカットしたチョップド糸が用いられる。すなわち、ほぼ所定の長さにカットし、かつサイジング剤のバインダー効果でほぼ一定形状に集束したチョップド糸は、コンパウンド時に扱いが容易であるだけでなく、混練やペレット化も容易であるので好ましい。また、このチョップド糸における繊維長さは、サイジング剤による集束性を十分に発揮しカットされたあとの形状を十分に維持し得る点、コンパウンド、および成形の際に、容易に繊維を樹脂中に分散し、あるいは、強いせん断力を受けた場合にもある程度の繊維長を維持し、結果として成形品の導電性、および機械的特性を十分に満足し得る点で、1〜26mmであることを必須とし、好ましくは2〜15mm、より好ましくは3〜12mmにカットしたものである。
【0032】
上記したようなチョップド糸を作製する場合の作製方法は特に限定されないが、
例えば、前記したポリアミド樹脂を水溶液にし、炭素繊維を浸漬、あるいは、炭素繊維に水溶液を滴下、散布して付着した後、その水分を乾燥させてから切断しても良いし、かかる乾燥前に切断して、そのあとに乾燥させても良い。あるいは、予め所定塗布量の一部を炭素繊維に塗布し乾燥後、カット直前に再び前記した方法で塗布してカットしても良い。
【0033】
また、上記したようなチョップド糸は、その性能が最大限に発揮できるように、炭素繊維単繊維本数が、好ましくは1.5万から10万、より好ましくは4万〜8万で束ねられた構成でなるものである。単繊維本数が1.5万以上であることは、チョップド糸生産性向上に繋がり、また単繊維本数が10万以下であることは、チョップド糸の取扱い性の向上だけでなく、樹脂との混練時に分散性良好となり、それらのチョップド糸を用いて得られた成形品に優れた導電性と機械的特性が期待できる。
【0034】
また、本発明、上記したようなチョップド糸と熱可塑性樹脂とを含んでなるものである。本発明では、得られた成形品の衝撃強度に優れ、かつ成形効率の高いプレス成形または射出成形が可能である熱可塑性樹脂としてポリカーボネート樹脂を用いる
【0035】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂として、上記ポリカーボネート(PC)に加え、機械的特性向上のために他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂を用いてもよい。
【0038】
かかるポリカーボネート樹脂としては、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲンまたは炭酸ジエステルとを反応させることにより得られる粘度平均分子量が10000〜1000000の範囲の芳香族ホモまたはコポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0040】
また、本発明は、ポリカーボネート樹脂を含む2種以上の熱可塑性樹脂を併用してもよ
【0041】
本発明の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物は、例えば射出成形、ブロー成形、回転成形、押出成形、プレス成形、トランスファー成形、フィラメントワインディング成形などの成形方法によって成形されるが、最も望ましい成形法は、生産性の高い射出成形により成形するのがよい。
【0042】
かかる成形に用いられる成形材料の形態としては、ペレット、スタンパブルシート、プリプレグ等を使用することができるが、最も望ましい成形材料は、射出成形に用いられるペレットである。前記ペレットは、一般的には、所望量の樹脂と繊維のチョップド糸を押出機中で混練し、押出、ペレタイズすることによって得られたものを指す。また、前記炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物には、強化繊維として、炭素繊維の他、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンナノチューブなどの気相成長炭素繊維、ホイスカー類、若しくはこれら繊維にニッケル、アルミニウム、銅等の金属コーティングを施した短繊維を配合することもできる。
【0043】
さらに、必要に応じ、二硫化モリブデン、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、等のフィラー類、各種安定剤、各種滑剤、又はその他添加剤等を配合することができる。
【0044】
また、カーボンナノチューブ、フラーレン等の気相成長炭素、カーボンブラック、天然黒鉛等の導電性フィラー等をブレンドしたものも本発明では使用することができる。
【0045】
前記ペレットを用いた射出成形による成形品において、優れた導電性を達成するためには、成形品中の繊維長さを長くすることが有効であるが、この場合、特に成形条件および射出成形機、さらに金型の影響を考慮しなければならない。成形条件に関していえば、背圧が低いほど、射出速度が遅いほど、スクリュー回転数が遅いほど、成形品中の繊維長さが長くできる傾向があり、特に背圧は、計量性が不安定にならない程度に、できるだけ低く設定するのが望ましい。望ましい背圧は0.1〜1MPa程度である。射出成形機については、ノズル径が太いほど、ノズルのテーパー角度が小さいほど、スクリュー溝深さが深いほど、圧縮比が低いほど、成形物中の繊維長さが長くできる傾向がある。金型については、スプルー径、ゲート径を大きくするほど、成形物中の繊維長さが長くできる傾向がある。
【0046】
上記炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の炭素繊維を炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物全量100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは5〜30重量部配合してなるものが良い。5重量部未満であると、成形体を補強する効果および導電性の付与効果が発現しない場合があり、50重量部を越えると、成形時に炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物の流動性が不足し、工程通過性が悪化することがある。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前、後記の主旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て本発明の技術範囲に包含される。
(1)サイジング剤の付着量
サイジング剤を付着した炭素繊維を約5gを採取し、耐熱ガラス製の容器に投入する。
【0048】
次に、この容器を120℃で3時間乾燥し、吸湿しないように注意しながら室温まで冷却後、秤量した値をW1(g)とする。
【0049】
次いで、容器ごと、窒素雰囲気中、450℃で15分間加熱後、吸湿しないように注意しながら室温まで冷却し、秤量した値をW2(g)とする。
【0050】
以上の処理を経て、化合物の付着量を、次式により求める。
【0051】
化合物の付着量=(W1−W2)/W2(単位:重量%)
(2)チョップド糸嵩密度
チョップド糸約70g[秤量値M(g)]を採取し、500mlメスシリンダーに投入する。
【0052】
次に、メスシリンダー内のチョップド糸の容量について、厚さ4mmのゴムシートを使用し、高さ2.54cmからゴムシート上に垂直に落下させる操作を60回繰り返した後に読取った値をV(ml)とする。
【0053】
以上の処理を経て、チョップド糸嵩密度を、次式により求める。
【0054】
チョップド糸嵩密度=M/V(単位:g/ml)
(3)炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物の流動性ASTM 1238−95に従い、流動性(MFR)を求める。
【0055】
測定は、東洋精機製作所製メルトインデクサーを用い、測定温度300℃、荷重1000gr、滞留6分で行った。
(4)成形品の力学物性(アイゾット衝撃値)
炭素繊維を採取し、ASTM 256−93aに従い、強化繊維含有重量分率Wf=8%として繊維強化複合材料の試験片を作成し、雰囲気温度23℃、相対湿度50%の環境下、アイゾット衝撃値を求める。
(5)成形品の力学特性(曲げ強度)
炭素繊維を採取し、ASTM 790−96aに従い、強化繊維含有重量分率Wf=8%として繊維強化複合材料の試験片を作成し、雰囲気温度23℃、相対湿度50%の環境下、曲げ強度を求める。
(6)成形品の導電性(表面抵抗率)
炭素繊維を採取し、ASTM D257−99に従い、強化繊維含有重量分率Wf=8%として繊維強化複合材料の試験片を作成し、その表面抵抗を求める。
【0056】
試験片は、長さ80mm×幅80mm×厚さ3mmの板状成形品に、導電性ペースト(藤倉化成(株)製ドータイト)を図1のように塗布し、AB間、AC間、BD間、CD間の抵抗を測定し、その4種の測定値の平均値をもって表面抵抗率(単位はLogΩ/cm2)として求めた。測定には、アドバンテスト社製デジタルマルチメーターR6581を用いた。
【0057】
(実施例1)
炭素繊維にサイジング剤を付着させたチョップド糸を作製し、このチョップド糸を用いて炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物、成形材料、成形品を作製し、評価した。各工程の詳細については下記に示す。
【0058】
(1) サイジング剤
ε−カプロラクタムと、数平均分子量800のポリエチレングリコールから得られるビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸のモル比1の塩を、ε−カプロラクタム30重量部、該塩70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、ポリアミド樹脂を得た。
【0059】
(2) 炭素繊維
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理を行い、総フィラメント数48、000本の炭素繊維連続トウを得た。
【0060】
この連続トウの特性を下記に示す。
【0061】
単位長さ当たり質量 3.3g/m
比重 1.8
引張強度 3.0GPa
引張弾性率 225GPa
電気抵抗 36.0Ω・g/m2
(3) チョップド糸
上記したポリアミド樹脂を水と混合させて6.0重量%の濃度の水溶液を調製し、この液を上記した炭素繊維連続トウに含浸法により繊維基材に対し30重量%となるように付与した後、カートリッジカッターを用いて、炭素繊維を6mm長にカットし、さらにその後、熱風乾燥機で190℃で5分間乾燥してチョップド糸を得た。
【0062】
(4) 成形用繊維強化樹脂ペレット
JSW製TEX−30α型ニ軸押し出し機(スクリュー直径30mm、ダイス直径5mm、バレル温度300℃、回転数150rpm)を用いて、上記したチョップド糸を水分率0.05%以下になるように十分乾燥した後、これをサイドホッパーから投入し、また熱可塑性樹脂としてポリカーボネート樹脂(GEプラスチックス社製レキサン141R)をメインホッパーから投入し、これらを十分混練した状態で不連続の炭素繊維を含有するガットを連続的に押し出し、これを冷却後、カッターで5mm長に切断して、成形用繊維強化樹脂ペレットを得た。水分を乾燥により除いた該ペレットの、射出成形の行い易さの指標となる流動性(MFR)の値は非常に良好なものであった。
【0063】
(5) 成形品
上記したペレットを80℃にて5時間以上真空中で乾燥させた後、JSW製J150EII−P型射出成形機(スクリュー直径46mm)にてバレル温度320℃、金型温度80℃で成形し、この成形品の導電性、および機械的特性を上記した方法により行った。該成形品の導電性、機械的特性のいずれの特性も非常に良好なものであった。
【0064】
(実施例2)
サイジング剤に下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にチョップド糸、成形用繊維強化樹脂ペレット、および成形品を得、実施例1と同じ評価を行った。
押出機ホッパーにおけるチョップド糸の流動性、成形時のペレット流動性は良好であり、また、成形品の力学的特性と導電性も良好なものであった。
【0065】
サイジング剤:
ε−カプロラクタムと、数平均分子量800のポリエチレングリコールから得られるビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸のモル比1の塩Aと、アミノエチルピペラジンとアジピン酸のモル比1の塩Bを、ε−カプロラクタム20重量部、該塩A30重量部、該塩B70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、得たポリアミド樹脂。
【0066】
(実施例3)
サイジング剤に下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にチョップド糸、成形用繊維強化樹脂ペレット、および成形品を得、実施例1と同じ評価を行った。
押出機ホッパーにおけるチョップド糸の流動性、成形時のペレット流動性は良好であり、また、成形品の力学的特性と導電性も良好なものであった。
【0067】
サイジング剤:ε−カプロラクタムと、数平均分子量800のポリエチレングリコールから得られるビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸のモル比1の塩Aと、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸のモル比1の塩Cを、ε−カプロラクタム10重量部、該塩A70重量部、該塩20重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、得たポリアミド樹脂。
【0068】
(比較例1)
サイジング剤として、エポキシ樹脂(商品名Ep828(油化シェル製)および商品名Ep1001(油化シェル製)の等量混合品)を炭素繊維連続トウに予め付着させた後に、ウレタン樹脂(1、6−ヘキサメチレンカーボネートジオールとヘキサメチレンジイソシアネートとを重合した自己乳化型ポリウレタン樹脂)を付着させた後チョップド糸を作成した以外は実施例1と同様に成形用繊維強化樹脂ペレット、および成形品を得、実施例1と同じ評価を行った。
【0069】
(比較例2)
サイジング剤に下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にチョップド糸、成形用繊維強化樹脂ペレット、および成形品を得、実施例1と同じ評価を行った。
【0070】
サイジング剤:ポリビニルピロリドン(商品名ルビスコールK−30;BASF社製)。
【0071】
(比較例3)
サイジング剤に下記のものを用いた以外は、実施例1と同様にチョップド糸、成形用繊維強化樹脂ペレット、および成形品を得、実施例1と同じ評価を行った。
【0072】
サイジング剤:
ε−カプロラクタムと、アミノエチルピペラジンとアジピン酸のモル比1の塩を、ε−カプロラクタム30重量部、該塩70重量部の比率で混合し、通常の方法で重合し、得たポリアミド樹脂。
【0073】
【表1】
Figure 0005162806
【0074】
表1から明らかなように、実施例1〜3のチョップド糸嵩密度とペレット流動性は比較例に対し低いものもあるが、コンパウンド、成形工程における工程通過性を十分満足する物性である。とりわけ、実施例1〜3は、導電性(表面抵抗率)に優れ、かつ機械的特性も十分に満足し得る高い物性を有することがわかる。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、電気的特性および機械的特性が極めて優れた素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物および成形品を提供することができるので、電気・電子機器、OA機器、家電機器、自動車用途の各種部品またはハウジング等の一般産業分野用に極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物からなる成形物の表面抵抗率を測定するための試験片の平面図である。
【符号の説明】
1:導電性ペースト塗布範囲A
2:導電性ペースト塗布範囲B
3:導電性ペースト塗布範囲C
4:導電性ペースト塗布範囲D

Claims (6)

  1. 炭素繊維にポリアミド樹脂が付着されてなる、繊維長1〜26mmのチョップド糸、およびポリカーボネート樹脂を含んでなる炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物であって、該炭素繊維は、引張強度3GPa以上であり、引張弾性率が350GPa以下であり、かつ、電気抵抗が40Ω・g/m未満であり、該ポリアミド樹脂は、ポリオキシエチレン骨格を有するオキシアルキレン基を有し、数平均分子量が2000以下のジアミンとジカルボン酸の塩に、該ポリアミド樹脂100重量部に対し45重量部以下のラクタムを共重合させて得られるものである炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物
  2. 該ジカルボン酸が、アジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸から選ばれた少なくとも1種である、請求項1に記載の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物
  3. 該ラクタムが、ε−カプロラクタムである、請求項1または2に記載の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物
  4. 該ポリアミド樹脂の付着量が、炭素繊維100重量部に対して0.1〜10重量部以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物で構成されている成形材料。
  6. 請求項に記載の成形材料を用いて成形されてなる成形品。
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