以下においては、添付図面を参照して、本発明について、より詳細に説明する。
添付図面は、本発明の好ましい実施形態を概略的に示す図である。添付図面においては、同様の構成部材または対応する構成部材に対しては、同じ参照符号が付されている。
図1は、本発明によるコンベヤシステム1を示す概略的な平面図である。コンベヤシステムには、無端コンベヤトラック6をなすレール5と、複数のトロリーと、複数のトレイキャリア7と、を備えている。
複数のトロリーは、レールに対して移動可能に連結されている。トロリーは、例えばチェーンからなるリンクやケーブルの一部等といったような1つまたは複数のを介して、互いに連結されている。代替可能な実施形態においては、キャリアどうしは、例えばバッファ等の中において、互いに連結されておらず、キャリアどうしは、一時的に可変的な相互距離のものとされる。
トレイキャリア7の各々は、1つまたは複数のトロリーを介して、レール5に対して付設されている。コンベヤシステムには、コンベヤトラック6に沿って搬送方向10に一連のトレイキャリア7を移動させるための駆動手段9が設けられている。コンベヤシステムは、制御システム11によって起動される。
図1に図示されたコンベヤシステム1は、1つの搬入ステーション3を通して供給される様々なタイプの開口したパッケージトレイ2を、様々な搬出ステーション4へと搬送し得るように、構成されている。包装デバイス12が、各々の搬出ステーションの後段側に配置されている。包装デバイス12は、透明なフィルムによってパッケージトレイ2をシール(あるいは、密封)し得るものとされている。
実用的には、このタイプの包装デバイスは、限られた数のタイプのパッケージトレイだけを包装するのに適したものとされる。第1の包装デバイスは、例えば、4〜5cmという高さおよび180〜220cm2 という表面積を有したパッケージトレイをシールするのに適したものとされ、第2の包装デバイスは、5〜7cmという高さおよび200〜240cm2 という表面積を有したパッケージトレイをシールするのに適したものとされる。
図1に示すコンベヤシステムは、関連するタイプのパッケージトレイをシールするのに適した包装デバイスへとパッケージトレイを搬送し得るように構成されている。パッケージトレイ2を有したトレイキャリア7が、そのパッケージトレイをシールするのに適した包装デバイス12が設けられた搬出ステーション4を通過した際には、搬出手段が起動されて、トレイキャリアからパッケージトレイが取り出される。パッケージトレイは、その後、対応する包装デバイスへと搬送されてシールされる。シールの後に、シール済みパッケージトレイは、さらなる処理のために搬送される。
好ましくは、包装デバイスによってシールされ得るパッケージトレイだけが供給される。これにより、キャリアトレイが搬入ステーションへと戻ったときには、すべてのトレイキャリアは、空となっている。代替可能な実施形態においては、追加的な搬出ステーションを、搬出ステーションよりも下流側になおかつ搬入ステーションよりも上流側に、設けることができる。追加的な搬出ステーションにより、利用可能な包装デバイスに対して不適切なパッケージトレイを搬出することができる。
適切な包装デバイスへとパッケージトレイを搬出するために、コンベヤシステムには、独立型の複数の搬出ステーションが設けられている。独立型の搬出ステーションは、通過するトレイキャリア内のパッケージトレイを検出するための手段、および/または、トレイキャリア内のパッケージトレイを検出するための手段、および/または、パッケージトレイの内容物を検出するための手段、を備えており、とりわけ、寸法や重量や色やサイズ等といったような情報を検出するための手段を備えている。独立型の搬出ステーションには、さらに、制御システムが設けられている。制御システムは、上記の情報に基づき、最適の搬出手段を起動することができる。これにより、通過するトレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出することができる。
代替可能な実施形態においては、独立型搬出ステーションは、コンベヤシステムの中央制御システムから、情報を受領する。このタイプの実施形態においては、コンベヤシステムの制御システムには、トレイキャリアに関する情報および/またはパッケージトレイに関する情報および/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を、搬入ステーションに対して送信するための送信手段が設けられている。
このタイプの制御システムは、さらに、例えば搬入ステーションや搬出ステーションやまたは処置ステーションといったようなコンベヤトラック(6)に沿った固定ポイントに対しての、トレイキャリア(7)のチェーンの位置を決定するためのチェーン位置決定手段を備えている。
加えて、このタイプの制御システムには、トレイキャリアに関する情報および/またはパッケージトレイに関する製品情報および/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を受領するための受領手段が設けられている。そのような情報は、例えば、コンベヤトラックに沿って、搬入ステーションによって、あるいは、複数の検出器によって、受領される。
例えば、1つまたは複数のトロリーおよび/またはトレイキャリアおよび/またはチェーン部材には、磁石、または、視覚的に読み取り可能なコード、を設けることができる。その場合には、受領手段は、磁気パルスを検出するためのセンサとして、あるいは、視覚的コードを登録するためのスキャナとして、具現化することができる。
中央制御システムは、さらに、メモリ表を有した電子的メモリ手段を備えている。メモリ表は、コンベヤシステム内の各パッケージトレイに関して、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関連する少なくとも1つのデータ項目を受領するための少なくとも1つのメモリフィールドと、搬入ステーションのところにおいてパッケージトレイが内部に配置されたトレイキャリアに関連するパラメータを格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、を有している。
このタイプの制御システムは、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関連する情報を更新することに関して、特に好適である。
さらに好ましい実施形態においては、中央制御システムは、複数の搬出ステーションを起動するための分散型の制御システムとして構成されている。このタイプの実施形態においては、複数の搬出ステーションは、独立型制御システムを備えていない。分散型の制御システムは、上述したような、チェーン位置決定手段と、受領手段と、電子的メモリ手段と、を備えている。
分散型の制御システムは、搬送されたパッケージトレイに関して分散型制御システムのメモリ内において既知の情報に基づいて、様々な搬出ステーションを起動し得るように構成されている。よって、複数のパッケージトレイを、複数の搬出ステーションにわたって分配することができる。
図2は、本発明による代替可能なコンベヤシステム101を示す概略的な平面図である。このコンベヤシステムには、無端コンベヤトラック106をなすレール(図示せず)と、一連をなす複数のトレイキャリア(図示せず)と、が設けられている。複数のトレイキャリアからなるチェーンは、5つの搬入ステーション103からのパッケージトレイを4つの搬出ステーション104へと搬送し得るよう、吊り下げられた態様でレールに対して連結されている。搬入ステーション103の各々は、トレイキャリア内へとパッケージトレイを選択的に搬入し得るように構成されている。搬出ステーション104の各々は、トレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出し得るように構成されている。一連のトレイキャリアをコンベヤトラック106に沿って搬送方向110に移動させ得るよう、コンベヤシステムには、駆動手段109が設けられている。コンベヤシステム101は、制御システム111によって起動される。
コンベヤシステムには、パッケージトレイを選択的に搬入するための選択的な搬入ステーションが設けられている。選択的な搬入ステーションは、特に、空のトレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入することができる。単純なバージョンにおいては、コンベヤシステムは、複数の独立型搬入ステーションが設けられている。複数の独立型搬入ステーションの各々には、コンベヤトラックに沿ってなおかつ搬入ステーションよりも上流側に、通過するトレイキャリアにパッケージトレイのための空き場所があるかどうかを検出するための検出手段が設けられている。搬入ステーションは、この情報に基づいて、パッケージトレイを搬入することができ、また、パッケージトレイを搬入させないことができる。
代替可能な実施形態においては、中央制御システムは、すべてのトレイキャリアに関して、トレイキャリア内にパッケージトレイが導入されたかどうかに関する記録を維持する。例えば、1つまたは複数の搬入ステーションは、中央制御システムに対して、どのトレイキャリアの内部にパッケージトレイが導入されたかについて、知らせることができる。好ましくは、このタイプのコンベヤシステムには、2つ以上の搬入ステーションと、各搬入ステーションに対して搬入される特定のタイプの食料製品および/またはパッケージトレイと、が設けられている。例えば、まず最初に搬入ステーションの上流側においてトレイキャリアを走査することによってそして次に搬入ステーションの下流側においてトレイキャリアを走査することによって、対象をなす搬入ステーションの内部へとパッケージトレイが搬入(すなわち、導入)されたかどうかを、容易に決定することができる。中央制御システムは、その結果、各搬入ステーションの内部におけるパッケージトレイの起源をすなわち食料製品および/またはパッケージトレイのタイプを、メモリ手段内に格納し得るように構成されている。
情報は、中央制御システムを介して、1つまたは複数の独立型搬入ステーションの1つまたは複数の制御システムに伝えることができる。さらなる実施形態においては、中央制御システムは、この情報に基づいて、搬入ステーションおよび/または搬出ステーションを起動し得るように構成することができる。
搬入ステーションまたは搬出ステーションにおいては、搬入または搬出を、手作業で実行することができる。しかしながら、好ましくは、本発明における搬入ステーションおよび/または本発明による搬出ステーションには、パッケージトレイを自動的に搬入または搬出するための搬入デバイスまたは搬出デバイスが設けられている。このことは、搬入および搬出が一貫した方法で行われるという利点を有している。好ましい実施形態においては、このタイプの搬入デバイスおよび/または搬出デバイスは、トレイキャリア内へとパッケージトレイを実質的に水平方向の状態でもって搬入し得るように構成されている。このタイプのデバイスは、少なくとも部分的に充填された開口したパッケージトレイに対して対する搬出入に関して、特に好適である。
さらにまた、本発明によるコンベヤシステムには、好ましくは、少なくとも1つの搬入ステーションまたはトレイキャリア内においてパッケージトレイと係合し得るように構成された搬入手段および/または搬出手段が設けられている。搬入手段は、搬入ステーションの上流側へと順次的に送られてくるトレイキャリア内へと、パッケージトレイを、制御された態様でもって搬入し得るよう、パッケージトレイに対して例えば押し込み力といったような搬入力を印加し得るように構成されている。搬出手段は、トレイキャリアからパッケージトレイを、制御された態様でもって搬出し得るよう、パッケージトレイに対して例えば押し込み力といったような搬出力を印加し得るように構成されている。
本発明によるコンベヤシステムには、搬入ステーションが設けられており、搬入ステーションには、搬入トラックが設けられており、搬入トラックは、好ましくは、無端コンベヤトラックの一部に対して少なくとも部分的に平行に延在している、および/または、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に一致している。これにより、好ましくは実質的に水平方向の状態とされたパッケージトレイを、搬入トラックから、トレイキャリアへと、搬入することができる。
図3は、本発明における搬入ステーション30を示している。この搬入ステーション30は、一連をなす複数のトレイキャリア7を付帯したコンベヤトラック6に隣接して配置されている。トレイキャリア7は、トロリー74を介して、レール5に対して吊り下げて連結されている。ここに示した例においては、搬入ステーション30に、搬入手段が設けられており、トレイキャリアは、搬入手段を備えていない。このことは、トレイキャリアを、比較的単純なものとしてなおかつ軽量なものとして具現化し得るという利点を有している。
搬入ステーション30は、供給トラック31という態様とされたバッファと、コンベヤトラックに対して平行に配置された搬入トラック33と、搬入トラック33からコンベヤトラック6のトレイキャリア7内へとパッケージトレイ2を搬入するための搬入手段35と、を備えている。図3に示す実施形態においては、搬入トラックは、コンベヤベルトとされている。代替可能な実施形態においては、搬入トラックは、コンベヤベルトに代えて、例えば、搬入プラットホームとすることができる。
搬入トラックの利点は、パッケージトレイをトレイキャリア内へと比較的長い距離にわたってスライドさせ得ることである。よって、パッケージトレイを、コンベヤトラックの搬送方向に対して直角な方向に徐々に加速させて減速させることができる。これにより、パッケージトレイおよびその内容物に対して印加される力および加速度を制限することができる。これにより、パッケージトレイが損傷するというリスク、パッケージトレイ内に配置されている製品が揺すられるというリスク、および、パッケージトレイ内に配置されている製品がパッケージトレイから飛び出すというリスク、が最小化される。
図3に示す実施形態においては、供給トラック31は、供給されたパッケージトレイ2をバッファリングする(すなわち、一時的に蓄える)ためのバッファとして機能する。供給トラック31の端部には、選択ゲート32が設けられている。選択ゲート32は、パッケージトレイの各々がコンベヤトラック内の特定のトレイキャリアに対して供給され得るよう、パッケージトレイ2を搬入トラック33に対して選択的に供給することができる。
選択ゲート32は、供給トラック31に対して平行な方向に延在する2つの平行無端ベルト39を備えている。無端ベルトには、無端ベルトの走行方向に直交して延在する拘束器40が設けられている。ベルト39に走行方向に移動させた際には、拘束器40は、選択ゲートの底部に向けて、および、供給トラック31上へと、搬入トラック33の方向に、動かされる。その後、拘束器は、逆向きに、すなわち、選択ゲートの上部に向けて、動かされる。よって、拘束器40は、供給トラック31上において、パッケージトレイ2の前方の位置へと、移動することができる。選択ゲートが閉鎖される際には、供給トラックを前進させつつも、パッケージトレイは、供給トラック上の所定位置において、拘束器によって拘束される。選択ゲートのベルトを走行方向に動かすことにより、パッケージトレイは、搬入トラック上へと動かされる。
選択ゲートは、好ましくは、コンベヤシステムの制御システムによって起動されるものであって、各パッケージトレイが供給システム内における特定のトレイキャリアに対して供給されるようにして、パッケージトレイを搬入トラックに対して選択的に供給することができる。
例えば、通過するトレイキャリアが、パッケージトレイを既に備えている場合には、パッケージトレイは、選択ゲートによって供給トラック上に拘束される。トレイを配置し得るトレイキャリアが到達するとすぐに、選択ゲートは、パッケージトレイを、供給トラックから搬入トラックへとに通過させることができ、これにより、パッケージトレイをトレイキャリア内へと搬入することができる。
本発明における搬入トラックは、好ましくは、コンベヤトラックの速度と実質的に等しい速度でもって、および、個々のトレイキャリアに一致した速度でもって、パッケージトレイを前進させ得るように、構成される。代替可能な実施形態においては、搬入トラックは、例えば、静止した円滑表面を有した搬入プラットホームとして、具現される。そして、トレイキャリアには、支持プラットホーム上に配置されたパッケージトレイに対して係合するための取込手段が設けられる。これにより、パッケージトレイは、その後、搬送速度と同じ速度でもって、搬入トラック上を進められる。その後、搬入ステーションの搬入手段が、あるいは、トレイキャリアが、トレイキャリア内へとパッケージトレイを移動させることができる。
好ましい実施形態においては、搬入トラックは、無端コンベヤトラックの一部に対して少なくとも部分的に平行に、および/または、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に一致して、延在している。これにより、パッケージトレイを、搬入トラックから、前進中のトレイキャリアへと、実質的に水平方向の状態でもって、例えば搬入トラックに隣接してあるいは搬入トラックの上方において、搬入することができる。
図3に示す搬入トラック33は、搬入トラックと隣接して前進中のトレイキャリア7のうちの特にプラットホーム8といったような支持部材と同じ高さ位置に配置されたコンベヤベルト上において、パッケージトレイ2を支持している。よって、搬入トラックの上のパッケージトレイは、トレイキャリアの支持プラットホームと同じ速度および同じ高さ位置でもって、なおかつ、トレイキャリアの搬入開口に対して位置合わせされつつ、前進している。パッケージトレイを、搬入トラック上の位置から、トレイキャリアの支持部材上の位置へと、水平方向に移動させることができる。
図3に示す例においては、搬入トラック33は、コンベヤベルト38を備えている。コンベヤベルト38には、パッケージトレイを支持して第1速度で前進させるためのことへの駆動機構が設けられている。搬入トラック33には、さらに、好ましくは長尺形状とされたような、位置決め部材34を備えている。位置決め部材34は、コンベヤベルトの前進方向に対して直角に延在しており、パッケージトレイをトレイキャリア7に対して位置合わせすることができる、とりわけ、パッケージトレイを、コンベヤトラック6上のトレイキャリア7の搬入開口に対して位置合わせすることができる。
図示された好ましい実施形態においては、位置決め部材34は、コンベヤベルト38と独立して進められ得るロッドとして、具現されている。このタイプの実施形態においては、トレイキャリアの速度と実質的に同じ第2速度でもって位置決め部材を前進させるための駆動機構が提供される。加えて、位置決め部材の駆動機構は、位置決め部材を、搬入トラックに沿って移動しているトレイキャリアの搬出入開口に対して位置合わせしつつ、前進させ得るように、構成されている。
実施形態に応じて、コンベヤベルトの速度は、位置決め部材に対してパッケージトレイを位置決めし得るよう、位置決め部材の速度と比較して、および/または、トレイキャリアの速度と比較して、大きなものともまたは小さなものともなる。パッケージトレイは、2つの位置決め部材の間においてコンベヤベルト上に配置されている。その結果、コンベヤトラックが位置決め部材よりもゆっくり動く場合には、パッケージトレイは、トレイキャリアの搬出入開口に対して位置合わせされつつ、位置決め部材を引っ張っていくこととなり、コンベヤトラックが位置決め部材より速く動く場合には、パッケージトレイは、トレイキャリアの搬出入開口に対して位置合わせされつつ、位置決め部材によって拘束されることとなる。
図3に示すバージョンにおいては、コンベヤベルト38は、位置決め部材34の速度より大きい速度で動いている。そのため、パッケージトレイ2は、トレイキャリアの搬出入開口に対して位置合わせされつつ、位置決め部材によって拘束される。
代替可能な実施形態においては、供給トラックに、位置決め部材が設けられる。位置決め部材は、コンベヤベルトと同じ速度で前進し、好ましくはコンベヤベルトに対して連結されており、好ましくはコンベヤベルトと一体的なものとされている。図19は、コンベヤベルト90のさらに好ましい実施形態を示す図である。そして、位置決め部材は、コンベヤベルトの一部を形成する位置決めリブ91として、具現されている。図19は、コンベヤベルトの搬送方向92と平行な方向における横断面図でもって、コンベヤベルト90の一部を示している。このタイプのコンベヤベルトの表面には、複数のスロット93が設けられており、スロット93の内部には、それぞれロール94が配置されている。ロール94の直径は、コンベヤベルトの実際の厚さよりも大きなものであり、ロール94は、コンベヤベルトの上面および底面から突出した状態で、スロット内において回転可能とされている。その結果、コンベヤベルトは、少なくとも部分的に、それらロール94を介して当接表面95上に載置されている。
コンベヤベルト上に配置されたパッケージトレイ2は、ロール94上に載置される。コンベヤベルト91が、当接表面95上において搬送方向92に進められた際には、ロールは、コンベヤベルトに対して回転する。そして、パッケージトレイは、当接表面に対して進められるだけでなく、コンベヤベルトに対しても進められる。コンベヤベルト上に配置されたパッケージトレイは、パッケージトレイが位置決め部材に対して当接するまでは、ロールによって進められる。
完全性のために、位置決め部材が、コンベヤベルトの幅全体にわたって延在し得ること、あるいは、コンベヤベルトの一部だけにわたって延在し得ること、に注意されたい。位置決め部材は、コンベヤベルトとは独立的に前進させることができる、あるいは、コンベヤベルトに対して連結することができる、あるいは、コンベヤベルトと一体部材を形成することができる。位置決め部材は、また、1つの部材として形成することができる、あるいは、相互距離でもって配置することもまた配置しないこともできる1つまたは複数のセグメントから形成することができる。位置決め部材は、例えば、相互距離でもってコンベヤベルトから突出している様々なピンから構成することができる、あるいは、コンベヤベルトの幅全体にわたって延在する梁形状ボディとして構成することができる、あるいは、他の構成とすることができる。
図21および図22に示すような、本発明における搬入ステーションのさらに代替可能な実施形態においては、搬入ステーションは、コンベヤトラックと部分的に一致する供給トラックを備えることができる。この場合には、供給トラックは、コンベヤトラック内のトレイキャリアの支持プラットホームよりも下側を通過している。これにより、コンベヤトラック上に配置されたパッケージトレイは、供給トラック上を移動する進んでいるトレイキャリアに対して供給される。
図3に示す搬入ステーションの搬入トラック33には、トレイキャリア7内へとパッケージトレイ2を搬入するための搬入手段が設けられている。図3に示す実施形態においては、搬入手段は、実質的に鉛直方向の軸線を有した回転可能なに吊り下げホイール35として、具現されている。ホイールには、搬入部材36が設けられている。ホイールは、駆動機構によって回転駆動される。ホイールの回転により、搬入部材36が、搬入トラック上を移動し、これにより、搬入トラック上に配置されたパッケージトレイを、トレイキャリア内へと押し出す。ホイールは、パッケージトレイの移動時にパッケージトレイと同時に搬入トラック上において搬入部材が搬送方向におよび搬送方向に対して直角方向に一緒に動き得るような速度でもって、回転駆動される。
図示された好ましい実施形態においては、搬入部材36には、パッケージトレイ2に対して係合するための、特にパッケージトレイのエッジに対して係合するための、押し込み表面が設けられている。搬入部材36は、鉛直方向軸線まわりに回転可能であるようにして、ホイール35のスポーク37に対して連結されている。この場合、搬入部材36は、搬入部材の押し込み表面がパッケージトレイの搬入方向に対して垂直な方向において連続的に延在するようにして、スポーク37に対して回転駆動される。加えて、搬入部材は、同時に、パッケージトレイと一緒に、搬送方向において効率的に動かされる。よって、パッケージトレイの移動時には、搬入部材の押し込み表面とパッケージトレイとの間において、常に最大の接触が存在する。その結果、移動時にパッケージトレイが損傷を受けるというリスクがほとんどない。
図23は、図3の搬入手段の好ましい実施形態を示す図である。搬入部材は、遊星ホイール機構を介して前進する。3つの遊星ホイールは、中心まわりに回転駆動されるとともに、各々が、搬入部材を支持している。遊星ホイールが衛星ホイールに対して係合していることのために、遊星ホイールは、搬入部材がパッケージトレイを移動させるための適切な位置を連続的に維持し得るようにして、回転する。搬入部材は、遊星ホイール機構を使用することによって、回転駆動し得るとともに、単純な態様で位置決めすることができる。さらにまた、図23に示す搬入ステーションには、パッケージトレイの搬入時にトレイキャリアを安定化するための安定化ガイドが設けられている。安定化ガイドは、通過するトレイキャリアの屋根部分の高さ位置において、コンベヤトラックのレールの両サイドに延在している。これにより、パッケージトレイの搬入時に、搬送方向に対して直角な平面内においてトレイキャリアが傾斜することを防止することができる。安定化ガイドは、また、搬入ステーションや、処置ステーションや、充填ステーション、等の一部を形成することができる。代替可能な実施形態においては、安定化ガイドは、また、パッケージトレイの他の部分に対する支持に提供することもできる、例えば、パッケージトレイの底部や、搬入開口に対向した側部、といったような部分に対する支持に提供することもできる。ガイドレールの接触面は、円滑表面から形成することができ、ローラや継続ベルト等を設けることができる。
図3に示すような搬入ステーションの代替可能な実施形態においては、図3における搬入手段のホイールには、例えば、鉛直方向に軸を有して、ホイールのスポークに対して固定された円筒形搬入部材が設けられる。このタイプの搬入部材の利点は、フラットな搬入部材とは異なり、押し込み表面を、パッケージトレイのエッジに対しての最適角度に位置合わせする必要がないということである。よって、搬入部材は、パッケージトレイに対しての適切な位置へと位置合わせし得るように積極的に回転させる必要がなく、比較的単純な態様で具現することができて、吊り下げることができる。
さらなる実施形態においては、搬入ステーションには、搬送方向に直角な方向において、搬入トラックの上方で起動手段によって駆動される搬入部材が設けられている。搬入ステーションには、例えば、パッケージトレイを、搬入トラック上の位置から、搬入トラックに隣接して配置されたトレイキャリア内の位置へと、押し込み得るよう、搬入トラック上において搬入部材を横方向に移動させるためのガススプリングを設けることができる。
好ましくは、起動手段および搬入部材は、搬送方向において搬入トラックと一緒に移動可能であるようにして、移動可能に吊り下げられる。搬送方向において搬入トラックと一緒に起動手段を移動させることにより、よって、搬入部材を移動させることにより、パッケージトレイを、トレイキャリア内へと、制御された態様でもって、すなわち、安定した一様な速度でもって、スライド進入させることができる。
本発明における搬入ステーションのさらなる実施形態は、長尺形状の位置決め部材という態様とされた搬入手段を提供する。長尺形状の位置決め部材は、コンベヤベルトの幅の少なくとも一部にわたって延在しており、位置決め部材の長手方向に沿って移動可能な搬入部材を備えている。搬入部材は、位置決め部材の長手方向軸線に沿ってコンベヤベルトの表面上を移動し得るようにして、位置決め部材に対して移動可能に連結されている。搬入部材を位置決め部材の長手方向に沿って移動させることにより、位置決め部材に対して当接して配置されたパッケージトレイを、トレイキャリア内へと押し込むことができる。
図4は、本発明におけるさらなる代替可能な搬入ステーション50を示す図である。搬入手段は、ガイドレール55という態様とされたものであって、搬入トラック53の上方においてこの搬入ステーションに設けられている。この搬入手段は、搬入トラック上を進められるパッケージトレイを、トレイキャリアの中へと案内することができる。ガイド55は、また、トレイキャリアの搬入開口に位置合わせしつつ動いている位置決め部材54に対しても、パッケージトレイを位置決めする。このタイプの搬入ステーションは、比較的単純な態様で構成される。
図4に示す供給ステーションには、コンベヤベルトを有した供給トラック51が設けられている。供給トラック51は、パッケージトレイを一時的に蓄え得るとともに、パッケージトレイを搬入トラック53に対して選択的に供給することができる。図示の例における供給トラック51には、コンベヤベルトの端部のところに、拘束部材52が設けられている。拘束部材52は、鉛直方向に移動可能であるようにして吊り下げられたものであって、供給ベルト上に供給されたパッケージトレイを選択的に通したり間隔をあけたりすることができる。拘束部材52は、図示されたような供給ベルト上における拘束位置と、供給ベルトの直下における通過位置と、の間にわたって、動かされることができる。
例えばセンサやカメラといったような検出手段(図示せず)が、拘束部材の起動のために設けられる。検出手段は、供給トラックの端部のバッファ位置にパッケージトレイが配置されたかどうかに関する信号を生成する。パッケージトレイをトレイキャリアに対して供給するために、拘束部材を、供給ベルトの底部の位置にまで移動させる。これにより、パッケージトレイを搬入トラックに対して供給し、パッケージトレイを、対象をなすトレイキャリアに対して位置合わせしつつ動いている位置決め部材の直前位置へと配置する。パッケージトレイは、その後、位置決め部材54に対して係止されたガイド55によって位置決めされ、その後、トレイキャリア7の方向に向けて、位置決め部材に沿って押し出される。
供給トラックの端部のところにパッケージトレイが来たことを知らせるための検出手段は、トレイがバッファ位置から供給された時に、また、次なるトレイがバッファ位置に到着した時に、信号を送出する。これを受けて、拘束部材を、拘束位置へと移動させることができる。これにより、次なるトレイを、バッファ位置に拘束することができる。このようにして、供給トラック上へと複数のパッケージトレイが矢継ぎ早に供給された場合であってさえも、一つのパッケージトレイに一つの位置決め部材が対応するようにして、パッケージトレイどうしの間隔をあけることができる。
上記により、複数のパッケージトレイを様々な態様でもって選択的に供給し得ることは、明白である。さらなる代替可能な手法においては、供給ベルトを、例えば、ベルトを動かしたり止めたりすることによってパッケージトレイを選択的に供給し得るように、構成することができる。トレイをトレイキャリアに対して供給するには、対象をなすトレイキャリアに対して位置合わせしつつ動いている位置決め部材の直前位置へと、搬入トラックに対してパッケージトレイが供給されるようにして、供給ベルトを駆動させる。
代替可能な実施形態においては、搬入ステーションは、また、手作業でもってトレイキャリア内へとパッケージトレイを配置している1人または複数人の作業者によって、構成することもできる。
当業者であれば、供給トラックを介して供給されるパッケージトレイを選択的に供給するためのさらなる手法を、想定し得るであろう。
本発明によるコンベヤシステムには、好ましくは、1つまたは複数の搬出ステーションが設けられ、1つまたは複数の搬出ステーションは、好ましくは実質的に水平方向の状態でもって、トレイキャリアからパッケージトレイを搬出するための搬出デバイスを備えている。
よって、本発明によるコンベヤシステムは、開口したパッケージトレイを単純な態様で搬送するのに好適であり、これらパッケージトレイを、例えば複数の包装デバイス上にわたってといったようにして複数の搬出ステーション上にわたって分配するのに好適である。
このタイプの搬出ステーションには、好ましくは、トレイキャリアの支持部材によって支持されたパッケージトレイに対して係合し得るよう構成された、さらに、トレイキャリアからパッケージトレイを、制御された態様でもって搬出し得るよう、パッケージトレイに対して例えば押し込み力といったような搬出力を印加し得るように構成された、搬出手段が設けられている。
好ましい実施形態においては、搬出手段は、トレイキャリアが搬出手段を全く備えていないようにして、搬出ステーションの一部を形成する。このタイプのコンベヤシステムにおいては、トレイキャリアを、単純で態様でなおかつ軽量のものとして具現することができる。
図20は、搬出ステーション60の一例を示す図である。搬出ステーション60は、搬出トラック61と、搬出手段と、を備えている。搬出手段は、搬出部材62という態様とされており、起動手段63によってコンベヤトラック6の搬送方向に対して直交方向に移動される。図示の例においては、搬出ステーション60には、パッケージトレイ2を搬出トラック上のトレイキャリアから押し出し得るよう、トレイキャリア7の支持プラットホーム8上において搬出部材を移動させるためのガススプリング63が設けられている。さらなる実施形態においては、互いに平行に吊り下げられた複数の搬出部材を、トレイキャリアから複数のパッケージトレイを同時にあるいは連続的に押し出し得るように、設けることができる。
好ましくは、起動手段および搬出部材は、トレイキャリアからのパッケージトレイの押し出し時に搬送方向においてトレイキャリアと一緒に移動可能であるようにして、移動可能に吊り下げられる。搬送方向において搬出トラックと一緒に起動手段を移動させることにより、よって、搬出部材を移動させることにより、パッケージトレイを、トレイキャリアから、制御された態様でもって、すなわち、安定した一様な速度でもって、スライド押し出しすることができる。
代替可能な実施形態においては、搬出手段は、全体的にまたは部分的に、トレイキャリアの一部を形成する。好ましい実施形態においては、トレイキャリアには、トレイキャリアからパッケージトレイを移動させるための搬出部材が設けられ、搬出ステーションには、搬出部材を起動するための起動手段が設けられる。
図30は、支持プラットホーム上を移動可能とされたL字形状の押し出しアーム381という態様とされた搬出手段を備えているトレイキャリア380を示す図である。アーム381は、鉛直方向シャフト382まわりに回転可能に(あるいは、ヒンジ的に)吊り下げられ、図示のような受領位置と、押し出し位置と、の間にわたって移動可能とされている。
ヒンジシャフト382には、底面のところに、ブロック383という態様とされた起動手段が設けられている。ブロック383の底面には、搬出ステーションのカムトラックに対して係合するためのカム(図に示されていない)が設けられている。よって、押し出しアーム381は、トレイキャリアからパッケージトレイを押し出し得るよう、搬出ステーションによって起動することができる。
トレイキャリアが搬出ステーションを通過した後に、あるいは、トレイキャリアが搬入ステーションを通過する前に、アームは、カムトラックの作用によって、受領位置へと戻ることができる。これにより、パッケージトレイは、トレイキャリア内へとにスライド進入することができる。このタイプの搬出アームは、具現が容易であり、その結果、故障を起こしにくい。代替可能な実施形態においては、搬出アームは、また、他の手段によっても、例えばトレイキャリアの一部をなす駆動機構によっても、起動することができる。
本発明における搬出デバイスには、好ましくは、搬出トラックが設けられている。搬出トラックは、例えば、コンベヤベルトまたは搬出プラットホームとされる。このタイプの搬出トラックは、無端コンベヤトラックの一部に対して少なくとも部分的に平行に延在している、および/または、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に一致している。これにより、好ましくは実質的に水平方向の状態でもって、パッケージトレイを、搬出トラックに隣接して進められているあるいは搬出トラックの上方を進められているトレイキャリアから、搬出トラックへと、搬出することができる。
好ましい実施形態においては、搬出トラックは、搬出トラックと隣接して前進中のトレイキャリアの支持部材と実質的に同じ高さ位置に少なくとも部分的に配置されている。よって、パッケージトレイを、トレイキャリアの支持部材上の位置から、搬出トラック上の位置へと、実質的に水平方向に移動させることができる。
代替可能な実施形態においては、搬出トラックは、搬出トラックの上方を前進中のトレイキャリアの支持部材よりも下側の高さ位置に少なくとも部分的に延在している。よって、搬出トラックの少なくとも一部は、コンベヤトラックと一致する。このタイプのコンベヤシステムのトレイキャリアの支持部材は、パッケージトレイの底部よりも上方に配置されるパッケージトレイの一部よりも下側においてパッケージトレイを支持し得るように構成される。すなわち、パッケージトレイの一部は、パッケージトレイが載置された搬出トラックから少しだけ離される。好ましくは、トレイキャリアは、パッケージトレイの開口に沿って、フランジの下側の一部を支持する。このタイプのコンベヤシステムにおいては、搬出トラックは、パッケージトレイのうちの、トレイキャリアの支持部材によって支持されている底部と実質的に同じ高さ位置に、少なくとも部分的に延在する。これにより、パッケージトレイを、トレイキャリアの支持部材上の位置から、搬出トラック上の位置へと、実質的に水平方向に移動させることができる。
図5は、本発明におけるトレイキャリア70の例示としての実施形態を示す図である。トレイキャリアは、コンベヤトラック6に沿ってパッケージトレイを搬送し得るように構成されている。そして、パッケージトレイは、搬送方向10においてレール5の底面に沿って搬送される。
図5に示すトレイキャリア70には、水平方向の状態で位置にパッケージトレイを搬送し得るよう、固定された水平方向の状態とされた支持プラットホーム8が設けられている。
好ましくは、本発明によるトレイキャリアには、環境影響からパッケージトレイおよびその内容物を保護し得るよう、少なくとも1つの側壁と、付加的な上壁と、が設けられている。さらに好ましい実施形態においては、側壁は、トレイキャリアの端部にまで延在する。これにより、側壁のエッジが、搬出入開口(あるいは、搬入/搬出のための開口)を形成することができる。トレイキャリア70には、搬出入開口76を有したような、互いに反対側に位置する両端部が設けられている。搬送方向に関して上流側に位置した前面壁部分71と、搬送方向に関して下流側に位置した背面壁部分72とが、搬出入開口の間に位置した支持プラットホームの2つの側部に設けられている。互いに反対側に位置したそれら部分71,72は、屋根部分73を介して連結されている。屋根部分は、2つのトロリー74を介してコンベヤベルト6のレール5から吊り下げられている。代替可能な実施形態においては、トレイキャリアは、単一のトロリーを介して、または、3つ以上のトロリーを介して、レールに対して連結されることができる。
トロリー74は、隣接するトレイキャリア(図示せず)のトロリーに対して、チェーン75を介して、連結されている。隣接するトレイキャリア(図示せず)のトロリーは、同様に、次なるトレイキャリアのトロリーに対して連結されている。これにより、複数のトレイキャリアが、無端チェーンを形成している。
図5に示すトレイキャリアは、当接表面8上に配置されたパッケージトレイを保護する2つの側壁71,72を備えている。このことは、例えばマリネードシャワーによってトレイ内の肉製品をマリネードするといった場合のように、例えばトレイキャリア内に配置されたパッケージトレイおよび/またはその内容物に対して処理が行われる場合に、隣接したトレイキャリアのパッケージトレイが、例えばマリネードのスプラッシュといったようなものによって、影響されないという利点を有している。
好ましくは、本発明によるトレイキャリアは、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイおよび/またはその内容物に対して、例えば添加物を加えるといったような何らかの処置をトレイに対しておよび/またはトレイ内の食料製品に対して行うための処理手段によって、トレイキャリアの外部からアクセス可能であるようにして、具現される。例えば、トレイキャリアには、比較的大きなサイズの搬出入開口を設けることができる。
図9は、代替可能な例を示している。この例においては、トレイキャリアは、パッケージトレイを、レールの直下の位置ではなく、レールに隣接した位置で、支持し得るように構成されている。その結果、パッケージトレイの内容物に対して、例えばパッケージトレイ内に配置された肉製品をマリネし得るようマリネードシャワーアームによって、上部から容易にアクセスすることができる。このタイプのトレイキャリアにおいては、他の食品製品やあるいは例えば袋入りソースを、パッケージトレイ内へと容易に配置することができる。
図26は、本発明におけるトレイキャリア390のさらなる実施形態を示す図である。支持プラットホーム391に対しては、背面壁392だけを介して、屋根部分393が連結されている。支持プラットホーム391には、さらに、パッケージトレイの搬出入時にパッケージトレイを案内するための2つの直立エッジ394が設けられている。このタイプのトレイキャリアにおいては、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して、処理のために、3つの側面から容易にアクセスすることができる。
このタイプの一連をなす複数のトレイキャリアが、搬送方向に対して平行な壁を使用して搬送される際には、マリネードシャワーのスプレーヘッドは、例えば、コンベヤトラック内における固定された位置に配置することができる。それでも、スプレーヘッドによって、パッケージトレイの内容物に対してマリネード液の層を供給することができる。
図5に示すトレイキャリアは、コンベヤトラック6の進行方向10に関して実質的に側方からパッケージトレイを受領したりあるいは取り出したりし得るように、構成されている。加えて、パッケージトレイは、コンベヤトラックの両サイドから搬入することができる。この目的のために、トレイキャリアの両端部には、パッケージトレイを搬出入するための搬出入開口が設けられている。このことは、コンベヤシステムの搬出ステーションおよび搬入ステーションを、コンベヤトラックの両側に配置し得るという利点を有している。
代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、トレイキャリアの一方の側部(サイド)に、1つまたは複数の搬入開口を設けることができる。加えて、トレイキャリアは、鉛直方向軸線まわりに回転可能であるようにして、コンベヤトラックから吊り下げることができる。これにより、搬出入開口を、例えば、コンベヤトラックの一方のサイドから、コンベヤトラックの反対サイドへと、移動させることができる。
図5に示すトレイキャリア70の支持プラットホーム8は、トレイキャリアの側部にまで延在している。パッケージトレイは、搬出入ステーションの支持プラットホームがトレイキャリアの支持プラットホームと同じ高さ位置とされていれば、水平方向とされた状態でもって、例えば搬入ステーションおよび搬出ステーションのそれぞれ一部をなす支持プラットホームの一方から他方へと、スライドによって出し入れすることができる。
代替可能な実施形態においては、トレイキャリアの当接表面には、少なくとも1つの搬出入開口に沿って小さな敷居が設けられている。これにより、支持表面上に配置されたパッケージトレイが、例えばトレイキャリアの振動の結果としてといったような理由によって搬送時に搬出入開口から偶然に飛び出してしまうことを、防止することができる。支持プラットホームと敷居とは、好ましくは、互いに徐々に結合されている。これにより、パッケージトレイを、搬入手段および/または搬出手段を使用して、敷居を超えて容易に押し出すことができる。
さらに代替可能な実施形態においては、支持プラットホームは、傾斜して配置される。これにより、トレイキャリアからパッケージトレイを取り出すに際しては、トレイキャリアを、傾斜状態へといくぶん押し上げなければならない。水平方向に対しての支持プラットホームの角度は、好ましくは、5〜10°であり、好ましくは5°である。そのため、一方においては、傾斜のおかげで、パッケージトレイがトレイキャリアから振動によって逸脱することが防止され、他方においては、開口したパッケージトレイ内に配置された食品が搬送間にトレイから振動によって逸脱しない程度に、パッケージトレイが実質的に水平に配置される。
さらなる実施形態においては、本発明によるキャリアには、水平位置と傾斜位置との間にわたって傾斜可能とされた支持プラットホームが設けられる。このタイプのキャリアの支持プラットホームは、パッケージトレイの搬出入時には水平に配置することができ、なおかつ、パッケージトレイの搬送時には傾斜状態に配置することができる。支持プラットホームには、搬入開口とは反対側のところに、好ましくは傾斜プラットホームの一部を形成するような直立壁が設けられる。直立壁に対してパッケージトレイが係止されることにより、搬送時にパッケージトレイを保持することができる。
このタイプの支持プラットホームは、水平位置と、水平方向に対して好ましくは5〜10°という傾斜角度とされたようなあるいはより好ましくは水平方向に対して5°という傾斜角度とされたような、傾斜位置と、の間にわたって傾斜させることができる。このタイプの傾斜角度においては、パッケージトレイの内容物がパッケージトレイから落ちてしまうというリスクが、制限される。
図31は、代替可能なトレイキャリア440を示す図である。この代替可能なトレイキャリア440は、10°よりも大きな傾斜角度へと傾斜可能とされた支持プラットホーム441を備えている。図示の例においては、トレイキャリア440は、両サイドに搬出入開口443を有した支持プラットホーム441を備えている。支持プラットホーム441は、搬出入方向に対して直交したシャフト442まわりに2つのエッジが傾斜可能とされている。傾斜可能なプラットホームのためのロック444が、トレイキャリア440の一方のサイドに設けられている。
このタイプのトレイキャリアは、支持プラットホームが水平位置に配置された場合には、開口したパッケージトレイを搬送するのに好適である。加えて、このタイプのトレイキャリアは、空のパッケージトレイの搬送に際して、および、フィルムによってシールされるパッケージトレイの搬送に際して、特に好適である。このタイプのパッケージトレイは、パッケージトレイが支持プラットホームから滑り落ちるようにして、プラットホームを傾けることによって搬出することができる。
本発明によるトレイキャリアにおいては、搬出手段がパッケージトレイに対して押し込み力を印加することのために、支持プラットホームには、例えば搬送時にトロリーの振動の影響を受けてといったような理由でもってパッケージトレイが支持プラットホームを偶然に滑り落ちてしまうことを防止し得るよう、凹凸表面を設けることができる。この場合、支持プラットホームとの間の摩擦力は、振動の結果としてのパッケージトレイの移動を防止し得るに十分に大きなものとされ、なおかつ、搬出手段がプラットホームからパッケージトレイを押し出し得るように十分に小さなものとされる。
代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、各々が1つまたは複数のパッケージトレイを支持するのに好適であるよう例えば様々な高さを有したような、1つまたは複数の支持プラットホームを設けることができる。例えば、支持プラットホームのサイズは、一方の搬出入開口を介して搬入されたパッケージトレイを支持し得るように、加えて、反対側の搬出入開口を介して搬入されたパッケージトレイを支持し得るように、十分に大きなものとすることができる。
代替可能な実施形態においては、複数の支持プラットホームを設けることができる。例えば、2つ以上の支持プラットホームを、高さ方向に互いに位置をずらせて設けることができる。これにより、複数のパッケージトレイを、様々な高さ位置において、トレイキャリアに対して搬出入することができる。このタイプのトレイキャリアは、図14に示されている。また、例えば、複数の支持プラットホームを、搬出入開口に対して鉛直方向において各々が移動可能であるようにして設けることができる。これにより、複数のパッケージトレイを、同じ供給高さ位置においてそれぞれがパッケージトレイを供給している搬入ステーションからトレイキャリア内へと搬入することができる。
さらなる実施形態においては、トレイキャリアには、鉛直方向において移動可能とされた1つまたは複数の支持プラットホームを設けることができる。支持プラットホームは、特定の搬出高さ位置でもって搬送されるパッケージトレイだけに関連するコンベヤトラックから搬出し得るよう構成された供給ステーションに対して相互作用することができる。
例えば、図17および図18は、図17に示す第1位置と図18に示す第2位置との間にわたって鉛直方向に移動可能とされた支持プラットホーム178を有したトレイキャリア170を示している。第1位置においては、支持プラットホーム178は、搬入プラットホーム179上に配置されたパッケージトレイ2に対して係合する。第2位置においては、支持プラットホームは、上方に向けて、搬入プラットホームを通過し、付加的には、搬入プラットホーム上に配置されたパッケージトレイを通過する。
トレイキャリア170は、鉛直方向に移動可能であるようにして、トロリー174に対して連結されている。トロリー174は、コンベヤトラック(図には図示されていない)から吊り下げられたものであって、搬送方向10においてトレイキャリアを前進させることができる。トレイキャリア170には、コンベヤトラックに沿って少なくともた搬入ステーションの高さ位置のところにまで延在するガイドレール171,172に対して相互作用するのためのカムが設けられている。コンベヤシステムには、好ましくは搬入ステーションには、トレイキャリアが搬入プラットホームに接近した際に、第1ガイドレール171へと、または、第2ガイドレール172へと、トレイキャリアのカムを移動させるためのガイドシステム(図示せず)が設けられている。
トレイキャリア170に関する図17および図18に示す例示としての実施形態は、パッケージトレイ2を部分的に支持するためのなおかつ同様にフォーク形状とされた搬入プラットホーム178に対して相互作用するための複数の突出物を有したフォークとして具現された支持プラットホーム178を備えている。トレイキャリアの歯および搬入プラットホームの歯は、トレイキャリアの進行方向に対して平行に延在しており、トレイキャリアが搬入プラットホームを通過する際には互いに相対移動可能であるようにして配置されている。このことにより、トレイキャリアの歯を、搬入プラットホーム上に配置されたパッケージトレイの下方において単純な態様で移動させることができる。
図17および図18に示すトレイキャリアは、支持プラットホームの歯の先端が、搬入プラットホーム上のパッケージトレイをピックアップし得るよう、搬送方向を向いている。
搬入ステーションの場合と同様に、トレイキャリアは、また、例えば、第1位置および第2位置において、搬出ステーションを通過することもできる。その場合、トレイキャリアが第1位置において搬出ステーションを通過した際には、パッケージトレイが、トレイキャリアから搬出される。また、トレイキャリアが第2位置において搬出ステーションを通過した際には、パッケージトレイは、トレイキャリアの中に残る。パッケージトレイを搬出するためには、搬出ステーションには、例えば、支持プラットホームからトレイを押し出すガイドレールという態様とされた搬出手段を設けることができる。
図17および図18で示すように、搬送方向に対して180°という角度にわたってトレイキャリアを回転させることにより、フォーク形状の支持プラットホームを、トレイキャリアを搬出するためのフォーク形状の搬出プラットホームに対して相互作用させることができる。好ましい実施形態においては、トレイキャリアは、少なくとも180°という角度にわたって鉛直方向軸線まわりにトレイキャリアを回転させ得るようにようにして、トロリーから吊り下げられている。これにより、フォークの先端を、パッケージトレイをピックアップするための、搬送方向を向いた位置から、フォーク形状の搬出プラットホームに対してパッケージトレイを供給するための、逆向きの位置へと、移動させることができる。このタイプのトレイキャリアの歯および搬出プラットホームの歯は、トレイキャリアが搬出プラットホームを通過する際には、トレイキャリアの進行方向に対して平行に延在しており、互いに相対的に移動し得るようにして配置されている。
さらにまた、歯は、トレイキャリアの支持部材の高さ位置よりもわずかに下方の高さ位置から、トレイキャリアの支持部材の高さ位置よりもわずかに上方の高さ位置へと、延在している。これにより、トレイキャリアが搬出プラットホームを通過する際には、搬出プラットホームが、トレイキャリアの支持部材上においてパッケージトレイと係合する。これにより、パッケージトレイの支持が、支持プラットホームによる支持から引き継がれる。このことは、搬出プラットホームの歯を、支持プラットホーム上に配置されたパッケージトレイの下方において単純な態様で移動させることを可能とする。
好ましくは、トレイキャリアは、特にその支持表面は、フォークをなす突出物に対して直交して延在するヒンジシャフトまわりにヒンジ回転可能に(あるいは、関節移動可能に)吊り下げられる。このタイプのトレイキャリアにおいては、フォーク形状の支持表面は、少し傾斜させることができる。これにより、搬入ステーションまたは搬出ステーションを通過する際には、歯の一部を、特に歯の先端を、搬入ステーションまたは搬出ステーションの歯よりも下方に位置させることができ、なおかつ、歯のいくつかのシャンク部を、搬入ステーションまたは搬出ステーションの歯よりも上方に位置させることができる。この状況においては、フォーク形状の搬入プラットホームからのパッケージトレイのピックアップや、フォーク形状の搬出プラットホームに対してのパッケージトレイの供給を、容易に行うことができる。
さらなる実施形態においては、フォーク形状の搬入プラットホームまたは搬出プラットホームは、鉛直方向に移動可能であるようにして、吊り下げることができる。例えば、トレイキャリアが、このタイプの搬出プラットホームを通過する瞬間に、支持プラットホームよりも下方の位置から、支持プラットホームよりも上方の位置へと、移動させることにより、パッケージトレイの支持を、トレイキャリアの支持プラットホームから引き継ぐことができる。
さらなる実施形態においては、フォーク形状の支持プラットホームは、例えば、2つの突出物を有したフォークとして具現することができる。好ましくは、フォークの突出物によって形成された支持プラットホームは、このタイプのトレイキャリアによって、パッケージトレイのうちの底面よりも上方に配置された一部よりも下方において、パッケージトレイを支持し得るように、構成されている。そのような一部は、例えば、シールフィルムに対して固定するためのフランジとされる。このフランジは、パッケージトレイの開口に沿って延在する。このタイプのトレイキャリアにおいては、支持プラットホームの表面は、最小のものとして具現することができる。そのため、トレイキャリアが比較的軽量のものとされる。
このタイプのトレイキャリアからパッケージトレイを搬出するための搬出ステーションには、好ましくは、トレイキャリアの支持部材によって支持されたパッケージトレイの底面高さ位置と実質的に同じ高さ位置において少なくとも部分的に延在する搬入トラックが設けられている。パッケージトレイは、このタイプの搬出ステーションを介して、実質的に水平方向に搬出することができる。
代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、パッケージトレイの底面を単に部分的にを支持するだけであるような支持プラットホームを設けることができる。パッケージトレイがこのタイプの支持プラットホーム上に配置される際には、パッケージトレイの底面は、好ましくは、エッジに沿ってのみ支持され、トレイキャリア内において、パッケージトレイの底面の中央部分は、支持されない。このことは、パッケージトレイの底面の中央部分が、トレイキャリアの内外へとパッケージトレイを移動させるための手段によって、下方からアクセス可能なままであるという利点を有している。また、例えば、搬出ステーションの一部を形成する搬出手段は、例えばフック形状の搬出部材は、支持プラットホームからパッケージトレイを押し出すに際し、パッケージトレイの下方から容易に係合することができる。
図27は、トレイキャリア400を示す図である。トレイキャリア400の支持プラットホーム401には、スロット開口402が設けられている。スロット開口402は、搬出入デバイス内において、搬出入開口403から、トレイキャリア(図示せず)の背面側の開口までにわたって、延在している。トレイキャリア400内に配置されたパッケージトレイ404は、スロット402を通ってトレイキャリアを貫通するピンを移動させることによって、トレイキャリアから外部へと容易に移動させることができる。例えば、このタイプのピンは、搬出ステーションの搬出手段の一部を形成することができる。
好ましい実施形態においては、このタイプのピンは、T字形状の構成でもって、搬出部材と組み合わされる。搬出部材は、搬出方向に対して直交して延在する。このタイプの搬出部材は、I字形状のピンと比較して、より大きな表面積にわたってパッケージトレイと係合する。そのため、パッケージトレイが損傷してしまうというリスクが少ない。
さらに好ましい実施形態においては、ピンは、ピンがトレイキャリアの搬出方向と搬送方向との双方に移動可能であるようにして、移動可能に吊り下げられる。このタイプのピンは、パッケージトレイの搬出時には、搬送方向においてトレイキャリアと協働して移動させることができる。これにより、パッケージトレイを長時間にわたって搬出することができる。すなわち、小さな加速度/減速度で移動させることができる。したがって、トレイキャリアを停止させない場合であっても、パッケージトレイの損傷というリスクを少なくすることができる。
図5に示すトレイキャリア70には、トレイキャリアからパッケージトレイを押し出すための搬出手段が設けられている。図示された例示としての実施形態においては、移動可能な梁形状の搬出部材76を有した搬出手段が、設けられている。搬出部材76は、支持プラットホーム内で搬送方向に対して直交して延在しているガイドスロット77内において移動可能であるようにして、配置されている。搬出部材は、トレイキャリアの第1の搬出入開口内の位置と、反対側の搬出入開口内の位置と、の間にわたって移動可能とされている。
搬出部材76の位置に応じて、トレイキャリアの一方の搬出入開口が、パッケージトレイの搬入のために開放され、他方の搬出入開口が閉塞される。このように、搬出部材は、また、パッケージトレイの搬入時には、反対側の開口を通してトレイキャリアから外部へとパッケージトレイの全部または一部が押し出されてしまうことを防止するための係止部材としても機能する。
図5に示すトレイキャリアの押し出し部材76には、トレイキャリア7の底面のところに、係合手段が設けられている。係合手段は、搬出ステーションの起動手段に対して相互作用し得るように構成されており、その動作原理は、図5,6,7に示されている。この特定の例においては、係合手段は、係合ホイール78によって形成されている。係合ホイール78は、ピンを介してガイド部材76に対して連結されている。起動手段は、ガイドレール79によって形成されている。
ガイドレール79は、搬出ステーションの一部を構成するものであって、実質的にコンベヤトラックに沿って延在している、特にトレイキャリアのトラックに沿って延在している。ガイドレール79には、係合ホイールを介して押し出し部材76をトレイキャリア7の一端からトレイキャリアの反対側の端部にまで案内し得るよう、湾曲が設けられている。
トレイキャリア7が搬送方向においてガイドレール79に沿って前進する際には、図6に示すように、係合ホイール78は、ガイドレールに対して係合する。
トレイキャリア7がガイド79に沿って前進する際には、把持ホイール78が、例えば図7に示すように、トレイキャリアの一端部の第1位置から、トレイキャリアの反対側端部の位置へと、ガイドによって移動させられる。係合ホイールのこのような移動の結果、搬出部材76は、矢印80で示すように、搬出方向において当接表面8上を駆動され、搬出ステーションの支持プラットホームの上のトレイキャリア7の外部へと、当接表面上に配置されているパッケージトレイ2を、押し出す(図8に図示されている)。
図8は、フィルムによってパッケージトレイをシールするための包装デバイス12を有した搬出ステーション4を示している。搬出ステーション4も、また、走行ベルトという態様とされた支持プラットホーム81を備えている。パッケージトレイ2は、トレイキャリア7から、包装デバイス12に向けてパッケージトレイを搬送している走行ベルト上へと、押し出される。搬出ステーションには、例えば、トレイの位置をコンベヤシステムの制御システムに対して通知するためのスキャナまたは他の検出手段を設けることができる。
図5〜図7に示す例示としての実施形態においては、ガイド79は、例えば、通過するトレイキャリアの係合ホイールの軌跡の内外にわたって鉛直方向に移動可能であるようにして、移動可能に吊り下げられる。搬出手段を駆動させるための起動手段は、好ましくは、コンベヤシステムの制御システムによって、起動される。制御システムには、好ましくは、通過するトレイキャリアからパッケージトレイを押し出し得るよう係合ホイールの軌跡の内部へとガイドの位置を例えば移動させ得るような、また、コンベヤトラックに沿ってパッケージトレイを搬送し得るよう係合ホイールの軌跡外へとガイドの位置を例えば移動させ得るような、位置決め手段が設けられる。
代替可能な実施形態においては、ガイドレールは、また、例えば、スイッチとして具現することもできる。スイッチは、第1位置においては、妨げることなくトレイキャリアを通過させることができ、第2位置においては、搬出手段を起動させてパッケージトレイを搬出させ得るよう移動させ得るようトレイキャリアの搬出手段に対して係合する。
本発明によるコンベヤシステムには、また、トレイキャリアの一部を構成する搬出手段を、特に搬出部材を、所望の位置へと位置決めするための起動手段を設けることもできる。起動手段は、通過するトレイキャリアの搬出部材を、搬入ステーションに向けて回転駆動された搬出入開口がパッケージトレイの搬入のために開放されるような位置へと、駆動するものである。起動手段は、例えば、搬入ステーションよりも上流側に配置することができる。
図5〜図7に示すトレイキャリアには、移動可能に吊り下げられた搬出部材という態様とされた搬出手段が設けられている。搬出部材は、トレイキャリアの外側に起動手段によって駆動され、例えば、搬出ステーションのガイドレールとされる。代替可能な実施形態においては、トレイキャリア自体に、搬出部材を起動するための手段を設けることができる。この手段は、例えば、駆動機構またはピストンという態様とされるものであって、トレイキャリアの一端と反対側の端部との間にわたって搬出部材を移動させ得るように構成される。
コンベヤシステムには、例えば、コンベヤトラックに沿ってスイッチングステーションを設けることができる。スイッチングステーションにより、通過するトレイキャリアの起動手段を選択的にスイッチングすることができる。このタイプのスイッチングステーションは、パッケージトレイを選択的に搬出するための搬出ステーションの一部を構成することができる。
代替可能な実施形態においては、搬出手段の全体が、また、搬出ステーションまたは処理ステーションの一部を構成することもできる。例えば、搬出ステーションには、可動フックまたは押し出しボディを設けることができる。可動フックまたは押し出しボディは、トレイキャリア内に配置されるパッケージトレイに対して係合し得るように、構成される。これにより、パッケージトレイを、トレイキャリアの外部から、搬出ステーションの当接表面上へと、押し出すまたは引き込むことができる。
図20は、例えば、搬出部材および流体圧シリンダ(すなわち、気圧シリンダあるいは油圧シリンダ)という態様とされた搬出手段を備えた搬出ステーションを概略的に示す平面図である。好ましい実施形態においては、搬出ステーションの搬出手段は、コンベヤトラックに沿って一緒に移動し得るようにして具現されており、一様な速度でトレイキャリアからパッケージトレイを押し出すことができる。
さらにまた、本発明によるトレイキャリアには、トレイキャリアから少なくとも部分的にパッケージトレイを移動させ得るような、移動可能な当接表面を設けることができる。例えば、当接表面は、搬送方向に対して実質的に直交方向にトレイキャリアからパッケージトレイを移動させ得るよう、横方向に移動可能に吊り下げることができる。スライド挿入状態においては、トレイキャリアは、パッケージトレイを、コンベヤトラックに沿って、たコンパクトな状態で搬送することができる。スライド導出状態においては、パッケージトレイを、コンベヤトラックに沿って配置された搬出ステーションおよび/または処理ステーションに対して提供することができる。
支持プラットホームには、さらに、トレイキャリア内においてパッケージトレイを移動可能に支持し得るよう、搬出入方向に対して直交方向に延在する駆動可能ロールを設けることもできる。パッケージトレイは、ロールをある向きにまたは逆向きに回転させることによって、トレイキャリアの内外にわたって移動させることができる。ロールは、好ましくは、トレイキャリアの一部を構成する駆動機構によって、駆動することができる。
支持プラットホームは、また、パッケージトレイを搬出入し得るよう、搬送方向に対して実質的に直交方向に延在するコンベヤベルトとして具現することもできる。このタイプのコンベヤベルトには、例えば、コンベヤベルトを選択的に駆動し得るように構成された駆動機構を設けることができる。代替可能な実施形態においては、コンベヤベルトは、トレイキャリアの底面に沿ってさらに延長することができる。これにより、例えば、搬出ステーションの一部を構成する起動手段に対してアクセスすることができる。好ましくは、このタイプのコンベヤベルトの表面には、係合手段が設けられる。係合手段は、好ましくは、外部起動手段に対して相互作用するための、リブまたは切取り線とされる。
図5〜図8に示すトレイキャリアは、搬出入開口を常にブロックする搬出部材を備えている。パッケージトレイは、搬入された開口を通して搬出されなければならない。本発明によるトレイキャリアの代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、トレイキャリアのトラックに対して接近離間方向に移動可能に吊り下げられた搬出部材という態様の搬出手段が設けられる。搬出部材は、例えば、支持プラットホームからパッケージトレイを押し出すための、支持プラットホームよりも上方の活性位置と、支持プラットホームの下方の不活性位置と、の間にわたった移動可能とされる。
例えば、搬出部材は、搬出入開口を開放し得るよう、鉛直方向において、当接表面の下方の位置へと、離間する向きに移動可能であるようにして、吊り下げることができる。パッケージトレイをトレイキャリア内へとスライド進入させる際には、搬出部材は、パッケージトレイのブロックおよび/または押し出しのために、当接表面よりも上方の位置へと戻るように、移動することができる。
さらなる実施形態においては、搬出部材は、搬出入開口のブロックのためのおよびパッケージトレイの押し出しのための実質的に鉛直方向を向いた位置と、搬出入開口の開放のための実質的に水平方向を向いた位置と、の間にわたって回転され得るようにして、搬出部材の基部のところにおいて、関節結合可能に吊り下げることができる。
好ましい実施形態においては、トレイキャリア270には、図12および図13に示すような搬出手段が設けられる。トレイキャリアは、各々が活性位置と不活性位置との間にわたって回転可能とされた2つの搬出部材271,272を備えている。
活性位置においては、搬出部材は、搬出入をブロックし得るよう、および/または、トレイキャリアからパッケージトレイを押し出し得るよう、当接表面208よりも上方に配置される。不活性位置(あるいは、受動的な位置)においては、搬出部材は、搬出入開口を開放し得るよう、当接表面のトラックの外部の位置へと、例えば、当接表面の下方の位置へと、配置される。図12に示すトレイキャリア270においては、第1搬出部材271が、活性位置とされ、第2搬出部材272が、不活性位置とされている。図13に示すトレイキャリア270においては、第1搬出部材271が、不活性位置とされ、第2搬出部材272が、活性位置とされている。
図示の実施形態においては、トレイキャリアには、その長手方向軸線まわりに回転可能とされたガイドレール273が設けられている。ガイドレール273は、当接表面208のスロット274の下方に吊り下げられており、一方の搬出入開口から他方の搬出入開口へと延出されている。ガイドレール273は、2つの搬出部材271,272を支持している。これにより、2つの搬出部材271,272は、当接表面208のスロット274を貫通するようにして、ガイドレールまわりに移動可能とされている。図示の例においては、搬出部材は、ガイドレールのまわりにぴったりとした態様で取り付けられている。ガイドレールと搬出部材の開口との双方は、正方形という横断面形状のものとされている。これにより、ガイドレールが長手方向軸線まわりに回転した際には、搬出部材は、ガイドレールと一緒に移動する。代替可能な実施形態においては、ガイドレールおよび開口は、例えば、長方形や、三角形や、六角形や、楕円形という横断面形状のものとすることができる。
搬出部材271,272の双方は、矩形形状のものとされ、ガイドレール273の長手方向軸線に対して平行な方向から見たときには、互いに対してジグザグに配置されている。
搬出部材が当接表面よりも上方において実質的に鉛直方向で延在している場合には、搬出入開口がブロックされる、および/または、トレイキャリアからパッケージトレイが押し出される。その後、搬出部材が当接表面の下方において実質的に水平方向に配置された場合には、搬出入開口が開放される。
搬出部材が実質的に鉛直方向に配置された際には、搬出部材は、支持プラットホームよりも上方にからトレイキャリアの下方までにわたって延在する。よって、搬出部材の下向き端部は、例えば搬出ステーションの例えばカムトラックといったような起動手段に対してアクセスすることができる。これにより、例えば、搬出部材をスロットを通して移動させることができる。
代替可能な実施形態においては、例えば、2つの搬出部材を有した回転可能なガイドレールに代えて、各々が回転可能とされたなおかつ各々が1つずつの搬出部材を有した2つの平行した回転可能ガイドレールを設けることができる。その場合、双方の搬出部材は、活性位置にあるいは不活性位置に、互いに独立に配置することができる。このタイプの実施形態においては、互いに対向した双方の搬出入開口を同時にブロックすることができる。これにより、例えば、搬送時にトレイキャリアからパッケージトレイが落下することが防止される。
本発明によるトレイキャリアの代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、搬入されたパッケージトレイを保持し得るよう、パッケージトレイに対して係合するための、移動可能な係合手段が設けられている。図14は、例えば互いに対向した2つのL字形状の壁が設けられたトレイキャリアを示す図である。L字形状の水平方向部分が、支持プラットホームを形成している。壁またはアームは、頂部のところにおいて、トレイキャリアのうちの、コンベヤトラックに対して連結された部分から、移動可能に吊り下げられている。2つのアームは、起動手段(図に示されてない)を使用することにより、互いに対して移動させることができる。例えば、起動手段は、トレイキャリアの一部を構成する駆動機構という態様でもって、あるいは、搬出ステーションの一部を構成するガイドという態様でもって、設けることができる。駆動機構またはガイドは、トレイキャリアの可動アーム上に設けられたカムに対して係合する。
よって、壁は、いわば、上方からパッケージトレイに対して係合する爪を形成する。爪は、パッケージトレイの底面に対して、または、パッケージトレイのフランジの底面に対して、係合することができる。図示の例示としての実施形態においては、トレイキャリアは、パッケージトレイの底面を支持している。
パッケージトレイを搬出するに際しては、トレイキャリアの2つのアームは、よって、支持プラットホームの2つのアームは、例えば、互いに離間する向きに移動させることができる。
このタイプのトレイキャリアは、上方からパッケージトレイを収容するのに好適である。例えば、少なくとも部分的にコンベヤトラックの下方に延在する搬入トラックから、および、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的にと一致する搬入トラックから、パッケージトレイを収容するのに好適である。このタイプの搬入トラックは、上面上にパッケージトレイが配置される搬入プラットホームとして具現することができる。これに代えて、搬入トラックは、コンベヤベルトとして具現することができる。このタイプのコンベヤベルトは、コンベヤトラックに対して実質的に直交した方向にパッケージトレイを供給することができる。しかしながら、図21の右側に示すように、コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に平行にして、延在することもできる。
このタイプのトレイキャリアは、また、パッケージトレイを、トレイキャリアの下方に配置された搬出プラットホームに対して供給することにも好適である。このタイプの搬出プラットホームにも、また、例えば、コンベヤベルトを設けることができる。これにより、プラットホームへと供給されるパッケージトレイを、コンベヤトラックから移動させることができる。このことは、搬出プラットホームが即座に空とされ、これにより、以降のパッケージトレイの搬出を行いやすいという利点を有している。
このタイプのトレイキャリアは、また、パッケージトレイをトレイキャリアの内外にわたってスライドによって水平方向に搬出入させるのに好適である。これにより、トレイキャリアを、様々なタイプの搬入ステーションおよび搬出ステーションと組み合わせることができる。
本発明によるトレイキャリア410のさらなる実施形態が、図29に示されている。トレイキャリア410には、互いに対して相対移動可能なアーム412と、分断された支持プラットホームと、が設けられている。この図に示すトレイキャリア410は、パッケージトレイの開口に沿ったフランジ414の底面によってパッケージトレイ413を支持し得るように構成されている。この目的のために、トレイキャリア410は、互いに対して移動可能である2つのアーム411を備えていて、各アームには、パッケージトレイ413のフランジ414を支持するためのストリップ形状の支持表面415が設けられている。
トレイキャリア410の可動アーム412は、トレイキャリアがパッケージトレイを収容していないときには、支持ストリップ(あるいは、支持細片)415どうしの間の距離がパッケージトレイの幅より小さなものであるようにして、吊り下げられている。両ストリップ415は、ポイント416に向けて端部が先細りとされる。その結果、支持ストリップどうしの間の間隔が広がり、搬入開口が形成される。
パッケージトレイは、搬送方向に好ましくはトレイキャリアとともに動いている搬入トラック上にパッケージトレイが載置されている時にパッケージトレイを押し出すことによって、支持ストリップどうしの間の開口を通して、搬入される。搬入時には、パッケージトレイのフランジの高さ位置が支持ストリップの高さ位置と比較して同じかあるいはより高い位置とされることにより、パッケージトレイは、所定の高さ位置において支持される。
支持ストリップどうしの間にパッケージトレイを押し出すことにより、2つのアームは、互いに離間する向きに少しだけ移動する。アームは、離れる向きにヒンジ回転し、重力と逆に回転する。その結果、アームは、パッケージトレイに対して圧縮力を印加し、これにより、パッケージトレイは、支持ストリップどうしの間にクランプされる。
その結果、トレイキャリアは、搬入プラットホームから、パッケージトレイの支持を引き継ぐことができる。この目的のために、トレイキャリアは、好ましくは、鉛直方向に移動可能であるようにして、トロリーから吊り下げられている。このタイプのトレイキャリアには、例えば、駆動機構を設けることができる。駆動機構は、例えばピストンまたはモータとされる、あるいは、駆動機構は、搬入ステーションのところにおいてカムトラックと相互作用するのためのカムとされる。駆動機構は、トレイキャリアを鉛直方向に移動させることによって、パッケージトレイを上げ下げすることができる。
代替可能な実施形態においては、コンベヤトラックは、パッケージトレイが支持ストリップどうしの間にスライド進入できる高さ位置にまで上昇し得るものとして、具現される。これにより、トレイキャリアは、搬入トラックからパッケージトレイを持ち上げることができる。代替可能な実施形態においては、搬入トラックは、下降移動によってそのような高さ位置に延在することができる、あるいは、そのような高さ位置を少しだけ超えたところに延在することができる。その後、パッケージトレイが下げられ、フランジが支持ストリップ上に支持されることとなる。
パッケージトレイの搬出に際しては、搬出トラックの上方において、両アームが、互いに離間する向きに、駆動される。この搬出トラックは、例えば、搬出プラットホームとして、または、コンベヤベルトとして、具現することができる。搬出トラックがコンベヤベルトとして具現されている場合には、このベルトの搬送方向は、好ましくは、実質的に直交するコンベヤトラックに対して角度を形成する。これにより、搬出されたパッケージトレイを、効率的な方法でコンベヤトラックから取り出すことができる。図示の好ましい実施形態においては、アームには、カム411が設けられている。カム411は、搬出ステーション(図示せず)のところにおいて、ガイドに対して係合する。カム411は、2つのアーム412を互いに離間する向きに動かすことができ、パッケージトレイを搬送することができる。代替可能な実施形態においては、例えば、トレイキャリアに、2つのアームを互いに離間する向きに動かすための駆動機構を設けることができる。
図29に示すトレイキャリアは、また、上方からパッケージトレイを収容するに際して好適である、例えば、図21または図22の右側の部分に図示されているように、コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に平行に延在しなおかつコンベヤトラックの下方に位置して延在しなおかつ無端コンベヤトラックと少なくとも部分的に一致する搬入トラックからからパッケージトレイを収容するに際して好適である。これに代えて、搬入トラックは、コンベヤトラックに対して実質的に垂直に延在することもできる。
図29に示すトレイキャリアは、アーム412の回転ポイントからトレイキャリアの中心線までの距離を増大させることによって、搬出することができる。そして、トレイキャリアの支持ストリップ415は、最下点を回転によって通過した後には、パッケージトレイを固定する。その場合、支持ストリップは、パッケージトレイの収容時には、上向きに移動する。
このことは、様々な高さ位置のパッケージトレイを、同一の搬入トラックから、支持ストリップに対しての高さ位置を調整する必要なく、受領し得るという利点を有している。この実施形態においては、トレイキャリアは、また、搬入トラックからパッケージトレイを持ち上げさえする。これにより、搬入トラックとコンベヤトラックとの双方に関して単純な実施態様を形態を選択することができる。
本発明によるトレイキャリア420のさらなる実施形態が、図28に示されている。トレイキャリア420は、互いに対して相対移動可能なアーム421,422と、分断された支持プラットホームと、を備えたものである。図28に示すトレイキャリア420は、互いに対して移動可能とされた2つのアーム421,422を備えている。そして、一方のアーム421は、連結部材426によってトロリー(図示せず)に対して固定的に連結されており、他方のアーム422は、連結部材426によって回転可能に連結されている。各々のアームには、パッケージトレイ423のフランジ424を支持するためのストリップ形状の支持表面425が設けられている。トレイキャリア420は、少なくともパッケージトレイ423の搬入時には、支持ストリップ425が、矢印428で示す搬送方向に対して直交して延在する位置へと、進められる。
パッケージトレイを搬入するに際しては、トレイキャリアを、可動アームを上向きに回転させた状態でもって、搬入プラットホームの上方へと移動させる。この場合、固定アームは、固定アームの支持ストリップがパッケージトレイのフランジの高さ位置よりも下方に位置するような、高さ位置に配置される。
このようにして搬入プラットホームの上方へとトレイキャリアを移動させることにより、固定アームは、パッケージトレイに対して係合することができ、その結果、パッケージトレイを、トレイキャリアの搬送速度と同一の速度でもってにパッケージトレイを押すことができる。好ましくは、固定アームがパッケージトレイに対して係合する瞬間のトレイキャリアとパッケージトレイとの間の速度差は、制限されている。例えば、搬送方向における搬入時に、搬入トラックの上方におけるあるいは搬入トラックを通してのパッケージトレイの前進が、トレイキャリアの搬送速度よりも低速とされていることの結果として、制限されている。よって、固定アームは、パッケージトレイの速度を過度に上げることなく、パッケージトレイに対して係合することができ、パッケージトレイに対して印加される力を、制限値以下に維持することができる。このことは、パッケージトレイが損傷してしまうというリスクをに制限する。
固定アームがパッケージトレイに対して係合した際には、可動アームが降ろされる。これにより、両アームが、両サイドからパッケージトレイに対して係合する。その後、パッケージトレイが持ち上げられ、トレイキャリアが、パッケージトレイの支持を、搬入プラットホームから引き継ぐ。この目的のために、トレイキャリアは、好ましくは、鉛直方向で移動可能であるようにして、トロリーから吊り下げられる。このタイプのトレイキャリアには、例えば、駆動機構またはカムを設けることができる。駆動機構またはカムは、搬入ステーションのところにおいてカムトラックと相互作用することができる。駆動機構は、トレイキャリアを鉛直方向に移動させることによって、パッケージトレイを上げ下げすることができる。
代替可能な実施形態においては、パッケージトレイは、コンベヤトラックが、搬入プラットホームの上方においてパッケージトレイが確保されているポイントにまで少しだけ上昇するようなものとして具現されているということの結果として、持ち上げられる。代替可能な態様においては、パッケージトレイを、下向きに移動させることができる。例えば、搬入トラックが下向きとされたポイントに位置していることの結果として、あるいは、端部がそのようなポイントを超えていることの結果として、そのため、フランジは支持ストリップの上に降ろされる。パッケージトレイを、下向きに移動させることができる。これにより、フランジを、支持ストリップ上へと下降させることができる。
パッケージトレイの搬出に際しては、搬出トラックの上方において、両アームを、互いに離間する向きに移動させる。
好ましい実施形態においては、可動アーム422には、カム427が設けられる。カム427は、搬入ステーションまたは搬出ステーション(図示せず)においてガイドに対して係合する。これにより、可動アームを、上向きに移動させることができ、その後、下向きにかつ後方向きに移動させることができる。代替可能な実施形態においては、トレイキャリアには、例えば、アームを移動させるための駆動機構を設けることができる。
このタイプのトレイキャリアは、上方からパッケージトレイを収容するのに好適である。例えば、図22の右側の部分に図示されているように、コンベヤトラックに対して角度を有して延在している搬入トラックからパッケージトレイを収容するのに好適である。この角度は、また、直角とすることができる。代替可能な態様においては、図21に示すように、単純な搬入プラットホームを使用することができる。この搬入プラットホームは、コンベヤトラックと少なくとも部分的に一致するものとされる、あるいは、コンベヤトラックと平行に走行してコンベヤトラックと少なくとも部分的にコンベヤベルトとされる。
このタイプのトレイキャリアは、また、トレイキャリアの下方に配置された搬出トラックに対してパッケージトレイを供給するのに好適である。搬出トラックは、例えば、上面上においてパッケージトレイを搬送するための搬出プラットホームまたはコンベヤベルトとされる。
図16は、トレイキャリア370を示す図である。トレイキャリア370は、トレイキャリアのトラック内に延在する搬入プラットホーム372上に配置されたパッケージトレイ2を搬入するための取込手段371という態様とされた搬入手段を備えている。
取込手段371は、トレイキャリア370の支持プラットホーム308よりも上の高さ位置に延在している。トレイキャリア370が、搬送方向310に搬入プラットホーム372を通過する際には、取込手段371は、搬入プラットホーム372の上面に沿って移動し、支持プラットホーム308は、搬入プラットホーム372の底面に沿って移動する。取込手段371は、搬入プラットホーム372上に配置されたパッケージトレイ2に対して係合し、パッケージトレイを、搬入プラットホームから、トレイキャリア370の支持プラットホーム308上へと、移動させる。
例示としての図示の実施形態においては、取込手段は、固定アームとして具現されている。代替可能な実施形態においては、取込手段は、例えば、支持プラットホームに対して移動可能なものとして具現することができる。好ましくは、取込手段は、搬入プラットホーム上のパッケージトレイに対して係合するための、図16に示す位置に対応したような、支持プラットホームの近くの位置と、搬入プラットホームからパッケージトレイを搬入することなく搬入プラットホームを通過させるための、支持プラットホームから離間した位置と、の間にわたって、鉛直方向に移動可能とされる。
さらなる実施形態においては、トレイキャリアは、その表面からパッケージトレイを押し出し得るよう、支持表面上において移動可能とされる。好ましくは、トレイキャリアには、このタイプの取込手段が設けられる。これにより、鉛直方向軸線まわりに回転可能とされる。図16に示す位置に対応した第1位置においては、パッケージトレイを搬入することができる。他の位置においては、トレイキャリアは、90°という角度の分だけ、鉛直方向軸線まわりに回転駆動される。これにより、パッケージトレイが、搬送方向に対して直交した方向に搬出される。
コンベヤシステムは、コンベヤトラックに沿って搬送方向に一連をなす複数のトレイキャリアを移動させるための駆動手段を少なくとも起動するための制御システムを備えている。好ましくは、一連をなす複数のトレイキャリアは、一定の速度で前進駆動され、駆動手段の制御は、駆動手段の起動および停止に限定される。
このタイプのコンベヤシステムには、独立型の複数の搬入ステーションおよび独立型の複数の搬出ステーションを設けることができる。独立型のステーションは、通過するトレイキャリアを検出するための手段、および/または、通過するトレイキャリア内のパッケージトレイを検出するための手段、および/または、パッケージトレイの内容物を検出するための手段、を有した制御システムを備えている。制御システムは、また、搬出入手段を起動し得るよう構成されており、得られた情報に基づき、搬出入手段を起動することができる。これにより、パッケージトレイを、コンベヤトラック内のトレイキャリアに対して、選択的に搬出することができる。
好ましい実施形態においては、本発明によるコンベヤシステムには、分散型の制御システムという態様とされた制御システムが設けられる。分散型の制御システムは、制御システムの機能を実行するのに好適であり、加えて、コンベヤシステム内における各パッケージトレイの位置を決定し得るように構成されている。
この目的のために、分散型の制御システムには、コンベヤトラックに沿った固定ポイントに対してのトレイキャリアの位置を決定するための、例えば搬入ステーションや搬出ステーションや処理ステーションに対してのトレイキャリアの位置を決定するための、チェーン位置決定手段が設けられている。
分散型の制御システムは、さらに、メモリ表を有した電子的メモリ手段を備えている。メモリ表は、各トレイキャリアに関して、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関連する少なくとも1つの特性を受領するための少なくとも1つのメモリフィールドと、搬入ステーションのところにおいてパッケージトレイが内部に配置されたトレイキャリアに関連するパラメータを格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、を有している。
このタイプの制御システムには、トレイキャリアに関する情報および/またはパッケージトレイに関する製品情報および/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を受領するための受領手段が設けられている。そのような情報は、例えば、コンベヤトラックに沿って、搬入ステーションによって、あるいは、複数の検出器によって、受領される。
好ましい実施形態においては、少なくともいくつかのトレイキャリアには、例えばシンボルおよび/またはカラーコードといったような態様の例えば光学的識別コードといったような、トレイキャリア識別手段が設けられる。トレイキャリア識別手段により、制御システムは、レールまたは一連をなす複数のトレイキャリアに対してのトレイキャリアの位置を決定することができる。トレイキャリアには、好ましくは、例えば磁気的なまたは誘導的なまたは光学的なまたはX線的な検出のような非接触での検出に適した識別手段が設けられる。代替可能な実施形態においては、識別コードを、トレイキャリアどうしの間の、または、トロリーどうしの間の、チェーン部材に対して連結することもできる。
分散型の制御システムには、さらに、好ましくは、トレイキャリアの識別手段に対して信号を送出するための、例えばカメラまたは高周波レシーバーといったような検出手段が設けられる。さらにまた、分散型の制御システムは、好ましくは、コンベヤシステムに関する情報を有している。情報は、例えば、トレイキャリアの数、コンベヤトラックに沿っての搬入ステーションの位置や搬出ステーションの位置や処理ステーションの位置、とされる。分散型の制御システムは、好ましくは、さらに、コンベヤトラックに沿ってのトレイキャリアの駆動速度に関する情報を有している。
個々のトレイキャリアおよびコンベヤシステムに関して分散型の制御システムが有している情報の全体に基づいて、コンベヤシステム内におけるトレイキャリアの位置を連続的に決定することができる。
分散型の制御システムが、例えば、チェーンの構成を把握している場合には、例えばチェーンをなすトレイキャリアの数を把握している場合には、残りのトレイキャリアの位置を、レールに対しての、チェーン内の1つまたは複数の識別ポイントの位置に基づいて、容易に確認することができる。
チェーン位置決定手段の好ましい実施形態においては、複数のトロリーと複数のトレイキャリアとからなるチェーンは、識別マークを有した少なくとも1つの認識可能なチェーン部材を備えている。そのようなチェーン部材は、参照チェーン部材と称される。認識センサが、その認識可能な参照チェーン部材を検出し得るように、トラックに沿って配置される。
位置決定手段は、さらに、トラックに沿った場所に配置されたような、通常は認識センサのところに配置されたような、カウントデバイスを備えている。カウントデバイスは、参照チェーン部材が通過した後に通過したトレイキャリアの数をカウントする。
位置決定手段は、さらに、メモリ表を有した電子的メモリ手段を備えている。メモリ表は、各トレイキャリアに関して、少なくとも1つのメモリフィールドを有している。位置決定手段は、各トレイキャリアに関し、メモリフィールド内に、参照チェーン部材が通過した後にカウント部材がカウントしたトレイキャリアの数を代理するパラメータを受領する。
上述したコンベヤシステムの場合には、参照チェーン部材から開始して、各トレイキャリアに対して、分散制御システム内における言わばシリアル番号が、割り当てられる。メモリ表は、さらに、各トレイキャリアに関して、トレイキャリアのシリアル番号を有したメモリフィールドに加えて、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイに関する情報および/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を格納するための1つまたは複数のメモリフィールドを有している。例えば、対象をなす製品のデータ項目は、例えばパッケージトレイの充填時の重量や、パッケージトレイが充填された日付や、パッケージトレイがシールされた時刻、等は、このタイプのメモリフィールド内に格納することができる。
好ましくは、制御システムは、コンベヤトラックの進行方向に関して搬入ステーションの上流側と下流側との双方に、検出手段を備えている。検出手段は、トレイキャリアがパッケージトレイを有しているかどうかについての信号を送出する。検出手段(あるいは、センサ)から得られた情報に基づいて、対象をなす搬入ステーションに位置したトレイキャリアがパッケージトレイを有しているかどうかを確かめることができる。好ましい実施形態においては、どのタイプのパッケージトレイおよび/または製品が、対象をなす搬入ステーションへと搬入されたかが既知である。これにより、この製品情報は、対象をなすトレイキャリアに対してリンクすることができる。このタイプのシステムは、パッケージトレイが手作業でトレイキャリア内に配置されるような搬入ステーションの場合に、特に好適である。
本発明によるコンベヤシステムは、また、パッケージトレイに対してトレイ識別手段を追加し得るように、構成することもできる。例えば、コードをトレイ上に印刷することができる、あるいは、トレイに対して識別ステッカーを貼ることができる、あるいは、コードを付帯したインサートを追加することができる。
本発明は、また、RFIDタグ(高周波無線識別手段)を備えたインサートに関するものである。インサートは、RFIDタグのためのキャリアとして機能し、特に、RFIDタグのアンテナのキャリアとして機能する。
RFIDタグは、製品に関しての情報キャリアおよび識別手段として使用され、非接触的にかつ遠隔的に読み出しを行い得るという利点を有している。RFIDタグが正常に動作するためには、アンテナができるだけ大きな表面積を占めることが重要である。
実用的には、食品の包装は、RFIDタグの取付に関しては、限られたスペースしか提供しない。例えば、パッケージの表面積の大部分が、例えば内容物や消費期限等に関する読み取り可能な情報といったような視覚的な製品情報によって既に占有されていることの結果として、限られたスペースしか提供しない。
包装の材料は、多くの場合、また、パッケージに対してのRFIDタグの固定に関して不適切なものである。これは、食品の場合に特に当てはまる。食品の場合には、プラスチック材料製のパッケージトレイが、フィルムによってシールされる。プラスチック材料製のトレイおよびシールフィルムは、通常は、RFIDタグの固定のための適切なベース部材とはならない。とりわけ、フラットなベース部材とはならない。
RFIDタグをインサートに取り付けることは、RFIDタグをパッケージトレイ内に容易に配置し得るという利点を有している。
さらに、インサートがパッケージトレイの底面上に配置されることの結果、インサートとRFIDタグとの組合せは、特に、インサートとRFIDタグのアンテナとの組合せは、パッケージトレイ内に配置される製品の目視検査を妨害することなくさらにパッケージ上に印刷された製品情報の視認を妨害することなく、底面の全体をカバーする。
さらに、パッケージトレイの充填および包装の後に、インサートは、食品の下方に配置される。このことは、RFIDタグの検出を妨害しようとする例えば万引きといったような者が、タグを取り外そうとすることを困難なものとする。インサートとRFIDタグとの組合せは、例えば食品を準備する前に、食品から容易に分離し得る切り離すという利点を有している。
RFIDタグは、インサートをなす材料の中に組み込むことができる。例えば、インサートが、様々な材料からなるラミネートとして具現されている場合には、RFIDタグは、2つの材料層の間に取り付けられることとなる。RFIDタグは、また、インサートの上面または下面に対して取り付けることができる。
好ましい実施形態においては、インサートは、パッケージトレイ内の食品の貯蔵寿命や保存を助長し得るような材料から少なくとも部分的に形成される。インサートは、例えば、RFIDタグを一方の面上に有した1枚の吸収性材料からなるシートとして具現することができる。吸収性インサートシートは、例えば食肉加工産業においては公知であり、パッケージトレイの底面上に、なおかつ、肉製品の下側に配置される。吸収性材料は、湿気を吸収するように機能し、これにより、湿気溜まりがパッケージトレイ内に形成されることを防止することができる。
このシステムの利点は、パッケージトレイを、トレイキャリアに対してのパッケージトレイの結合を間接的に観測することに代えて、コードの走査の結果として、追跡することができるということである。このことは、情報におけるエラーというリスクを制限する。加えて、このシステムにより、パッケージトレイがトレイキャリア内に配置されていない状態で処理ステーションまたは搬出ステーションに位置している場合であっても、パッケージトレイを単純な態様で追跡することができる。
本発明によるコンベヤシステムは、好ましくは、コンベヤトラックの少なくとも一部に沿って、開放状態でもってパッケージトレイを搬送し得るように、構成されている。これにより、搬送時にまたは搬送後に、食品をパッケージトレイ内に配置することができる、および/または、パッケージトレイ内に配置された食品に対して処理を行うことができる。
本発明による好ましい実施形態においては、コンベヤシステムには、1つまたは複数の処理ステーションが設けられる。1つまたは複数の処理ステーションは、コンベヤデバイスの経路に沿って配置される。処理ステーションには、通過する複数のトレイおよび/またはそれらトレイ内の食品の少なくともいくつかに対して自動化された態様でもって処理を行い得る処理デバイスが設けられる。
このタイプの処理ステーションを利用して、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して行い得る処理の例には、パッケージトレイ内への食品の充填、パッケージトレイの計量、フィルムによるパッケージトレイのシール、パッケージトレイ内の製品に対しての添加物の追加、例えばマリネードやソースや食品やインサートの追加、好ましくない金属粒子の検出のための、パッケージトレイおよびその内容物のX線検査、等がある。
このタイプの処理ステーションは、コンベヤトラックに対して位置合わせして、または、コンベヤトラックに対して平行に、配置することができる。前者の場合、処理は、パッケージトレイがトレイキャリア内に配置される際に、パッケージトレイおよびその内容物に対して実施される。後者の場合、処理ステーションは、処理に先立ってトレイキャリアからパッケージトレイを受領し得るように、さらに、処理の後にパッケージトレイをトレイキャリアへと戻し得るように、構成される。この目的のために、処理ステーションには、好ましくは上述したような、搬入ステーションおよび搬出ステーションが設けられる。
図10は、コンベヤトラック20を概略的に示す図である。コンベヤトラック20には、コンベヤトラックに対して位置合わせして配置された第1処理ステーション21と、コンベヤトラックに対して平行に配置された第2処理ステーション22と、が設けられている。
処理ステーションが、コンベヤトラックに対して平行に配置される際には、処理ステーションは、処理ステーションの上流側において、コンベヤトラックからパッケージトレイを搬出し得るように、構成することができる。処理が行われた後には、搬送されたパッケージトレイが、処理ステーションの下流側において、特に対象をなす処理ステーションの搬入ステーションの下流側において、コンベヤトラックへと、戻される。このタイプの処理ステーションにおいては、パッケージトレイは、コンベヤトラックと平行に搬送方向に移動される。好ましくは、コンベヤトラックおよび処理ステーションの長さおよび/または速度は、パッケージトレイが処理ステーションへと供給されたのと同一のトレイキャリアへと処理済みのパッケージトレイが戻され得るように、互いに調整される。
本発明による平行な処理ステーションの好ましい実施形態においては、処理ステーションは、トレイキャリアからパッケージトレイを選択的に受領し得るように、および/または、パッケージトレイをトレイキャリアに対して選択的に供給し得るように、構成されている。コンベヤトラックからのパッケージトレイの処理および/または受領は、好ましくは、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関して制御システムのメモリ内において利用可能な情報に基づいて、コンベヤシステムの制御システムによって、起動される。代替可能な実施形態においては、処理ステーションには、独立型の制御システムを設けることができる。独立型制御システムは、それ自身の検出手段を備えている、および/または、コンベヤシステムの制御システムから製品情報を受領する。
本発明による処理ステーションのさらなる実施形態においては、処理ステーションは、処理ステーションよりも下流側において、コンベヤトラックからパッケージトレイを搬出し得るように、そして、処理が行われた後には、搬送されたパッケージトレイを、処理ステーションの上流側において、コンベヤトラックへと戻し得るように、構成される。このタイプの処理システムにおいては、パッケージトレイは、コンベヤトラックに対して平行に、なおかつ、搬送方向に対して逆向きに、移動される。
このタイプのコンベヤシステムの利点は、パッケージトレイを、同一の処理ステーションによって、何度も処理し得ることである。
例えば、処理ステーションは、コンベヤトラックと平行に配置され、パッケージトレイ内に配置された鶏肉をマリネ液に漬けることができる。コンベヤトラックにおいては、センサが、マリネステーションの搬入箇所と搬出箇所との間に配置される。これにより、パッケージトレイ内に配置された鶏肉の色を検出することができる。鶏肉の色があまりに青白いときには、対象をなすパッケージトレイは、搬出時にコンベヤトラックから取り出され、鶏肉は、マリネステーションにおいてマリネされる。マリネの後には、パッケージトレイは、コンベヤトラックへと戻される。鶏肉の色を検出するためのセンサは、その後、マリネされた鶏肉の色に基づいて、鶏肉が十分にマリネされたかどうかを確かめることができる。鶏肉が十分にマリネされていない場合には、パッケージトレイを、再度、マリネステーションを通過させることができる。これにより、2層目のマリネ層を適用することができる。
パッケージトレイを、上流側においてコンベヤトラックへと戻し得るよう、このタイプのコンベヤシステムには、制御システムが設けられ、制御システムは、パッケージトレイによって、すべてのトレイキャリアを充填しない、すなわち、すべてのトレイキャリアを完全には充填しない。例えば、トレイキャリアを、1個おきに充填することができる、あるいは、5個のトレイキャリアのうちの1個のトレイキャリアを、空のままとすることができる。代替可能な実施形態においては、初期的にはすべてのトレイキャリアをパッケージトレイで充填することができる。しかしながら、一連をなす複数のトレイキャリアがこのタイプの処理ステーションを通過する前に、一部のトレイキャリアは、既に運び出される。
好ましくは、このタイプの処理ステーションには、バッファが設けられる。バッファにより、空のトレイキャリアが到着するまで、パッケージトレイを保持することができる。
図11は、本発明によるコンベヤシステム401の好ましい実施形態を示す図である。処理後には、上流側において、一連をなす複数のトレイキャリアに対して、パッケージトレイが戻される。図示の構成においては、コンベヤトラック406は、特に充填ステーションといったような4つの処理ステーション422’〜422''''と組み合わされている。各々の処理ステーションには、下流側に配置された搬出ステーション404’〜404''''が設けられており、コンベヤトラックからパッケージトレイを搬出することができる。各々の処理ステーションには、さらに、上流側に配置された搬入ステーション403’〜403''''が設けられており、コンベヤトラックへと、処理済みのパッケージトレイを戻すことができる。対象をなす充填ステーションにおいては、パッケージトレイ2の中に、食品が充填される。この場合には、第1ステーション422’において、鶏の脚肉が充填され、第2ステーション422”において、鶏の手羽肉が充填され、第3ステーション422''' において、鶏ヒレ肉が充填され、第4充填ステーションにおいて、ソースパケットが充填される。図示の態様においては、単一の供給トラック400が、様々な充填ステーションに対して供給を行っている。代替可能な実施形態においては、例えば、1つまたは複数の処理ステーションに対して、それぞれ個別の供給トラックから供給を行うことができる。
4つの充填ステーションのすべては、コンベヤトラックに対して平行に配置されている。これにより、パッケージトレイを、1つまたは複数の処理ステーションに沿って繰返し的に供給することができる。よって、各パッケージトレイごとに、複数の製品からなる特定の組合せを、実現することができる。これにより、BBQ(バーベキュー)パックとして知られているものを実現することができる。顧客の好みに応じて、例えば、依頼された製品に応じて、様々なパックを組み立てることができる。さらに、例えば対象をなす処理ステーションの搬入箇所と搬出箇所との間においてコンベヤトラック内に、計量ステーションを設けることができる。これにより、すべてのパックができるだけ例えば3kgに近くなるようにして、BBQパックの重量を最適化することができる。例えば、パッケージトレイ内に既に配置された製品の総重量の関数として、パックに対して、比較的軽い鶏手羽先や比較的重い鶏ヒレ肉を、追加することができる。
本発明によるコンベヤシステムには、好ましくは、パッケージトレイを追跡する手段が設けられる。これにより、パッケージトレイの位置を、コンベヤトラック内だけではなく、供給ステーションや搬出ステーションや処理ステーション内においても、連続的に知ることができる。
例えば、コンベヤトラックに対して平行に配置された処理ステーションには、搬出ステーションと、コンベヤトラックと、搬入ステーションとを、設けることができる。このコンベヤトラックは、各々がそれ自身の特徴を有した一連をなす複数のセクションに分割することができる。各特徴は、コンベヤシステムの制御システムに対して伝えることができ、例えば、対象をなすパッケージトレイに対して割り当てられたメモリフィールド内に配置することができる。この目的のために、例えば、メモリフィールドを使用することにより、パッケージトレイが処理ステーションに対して供給されている間は、トレイキャリアを保持しておくことができる。このようにして、処理後にパッケージトレイがトレイキャリアへと戻されるまではパッケージトレイが処理ステーションへと搬送されるにしても、コンベヤシステムの制御システムは、パッケージトレイの位置を連続的に知ることができる。
代替可能な実施形態においては、特定の処理にどれくらいの時間を要するのかを、前もって知っておくことができる。コンベヤトラックから搬出されてから、コンベヤトラック内へと戻されるまでに、処理として30秒かかるならば、時刻x秒で処理ステーションからに搬出されたパッケージトレイは、その時刻x+30秒後に、処理ステーションから戻されることとなる。
よって、パッケージトレイの位置は、既知であり、パッケージトレイおよびその内容物に関して既知の情報は、そのパッケージトレイに関して、連続的に把握されている。
本発明は、また、食品を、好ましくは肉製品を、加工するためのシステムに関するものである。このタイプの食品加工システムは、食品を加工するための処理デバイスと、処理デバイスから供給された食品をパッケージトレイ内へと充填するための少なくとも1つの充填ステーションと、1つまたは複数の搬入ステーションから1つまたは複数の搬出ステーションへとパッケージトレイを搬送し得るよう構成されたコンベヤシステムと、を備えている。
このタイプの食品加工システムは、例えば、家禽を屠殺するための屠殺ラインと、カットされた肉をパッケージトレイ内へと充填するための1つまたは複数の充填ステーションと、注文に応じてパッケージトレイを様々な搬出ステーションへと分配するためのコンベヤシステムと、を備えることができる。パッケージトレイをシールするための包装ステーションは、コンベヤシステムの前に配置することができる、あるいは、パッケージトレイ内に配置された製品に対してさらなる処理を実施しなければならない場合には、コンベヤシステムの後に配置することができる、あるいは、コンベヤシステムの構成部材として配置することができる。
本発明による食品加工システムにおけるコンベヤシステムは、レールと、一連をなす複数のトレイキャリアに対して作用する無端コンベヤベルトと、を備えている。トレイキャリアは、コンベヤトラックの少なくとも一部に沿って少なくとも1つのパッケージトレイを搬送し得るように構成されている。トレイキャリアには、少なくとも1つのパッケージトレイを少なくとも部分的に支持し得るよう、支持プラットホームが設けられている。
コンベヤシステムは、駆動手段を備えている。駆動手段により、少なくとも1つの搬入ステーションのところにおいて、好ましくは選択的に、コンベヤトラックに沿った搬送方向に、一連をなす複数のトレイキャリアを移動させることができ、少なくとも1つの搬出ステーションのところにおいて、トレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出することができる。
処理システムには、さらに、制御システムが設けられる。制御システムにより、コンベヤシステムの少なくとも1つの駆動機構を起動することができる。駆動機構は、コンベヤシステム内における各パッケージトレイの位置を決定し得るように構成されている。制御システムは、コンベヤトラックに対してのトレイキャリアチェインの位置を決定し得るチェイン位置決定手段と、メモリ表を有した電子的メモリ手段と、を備えている。メモリ表は、各トレイキャリアに関して、パッケージトレイおよびその内容物に関する少なくとも1つの特性を格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、コンベヤトラックに沿っての搬送時に内部にパッケージトレイが配置されるトレイキャリアを格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、を備えている。
好ましい実施形態においては、処理システムの制御システムは、処理デバイスや充填ステーションや処理ステーションから個々の食品に関する製品情報を受領し得るよう構成されており、この情報をその食品が配置されるキャリアトレイに対して関連づけ得るよう構成されている。この製品に基づいて、製品が配置されたパッケージトレイを、および/または、パッケージトレイの内容物を、処理ステーションにおける処理に供したりあるいは供しないことができ、および/または、様々な注文に応じて分配することができる。
好ましい実施形態においては、制御システムは、コンベヤシステムと、1つまたは複数の充填ステーションと、食品加工デバイスと、を起動し得るように構成されている。さらなる実施形態においては、制御システムは、2つ以上の搬出ステーションを起動し得るとともに、パッケージトレイを複数の搬出ステーションへとにわたって分配し得るような、分散型の制御システムとして構成されている。
本発明による食品加工システムにおける充填ステーションは、充填ステーションへとパッケージトレイを供給するためのコンベヤ手段と、食品を供給するためのコンベヤ手段と、充填位置に配置されたトレイ内に1つまたは複数の食品を充填するための充填ステーションと、充填ステーションから、コンベヤシステムのトレイキャビティ内へと充填済みパッケージトレイを搬入するための少なくとも1つの搬入ステーションへと、充填済みパッケージトレイを排出するためのコンベヤ手段と、を備えている。
代替可能な実施形態においては、充填ステーションは、ライン内において、トレイキャリアを充填し得るように、構成することができる。その場合、パッケージトレイは、トレイキャリア内へと収容されつつ、充填される。
好ましくは、充填ステーションの充填手段は、充填された各食品に関してパッケージトレイ内におけるそれぞれの位置が既知であるようにして、食品を搬入し得るように構成される。これは、例えば、複数の製品を、積み重ねることによって、あるいは、一列に並置することによって、可能である。この場合、システムは、各々の製品が、パッケージトレイ内のどの位置に配置されたかについて、確信することができる。これは、例えば、製品に対して数字を割り当てることによって可能である。
例えば、12個の鶏の脚肉が、コンベヤ手段によって充填ステーションに供給される。鶏の生産農場は、鶏の脚肉ごとに、処理システムの制御システムのメモリ内に格納されている。パッケージトレイの充填時には、鶏の脚肉は、6個の鶏の脚肉を2列として、一度にパッケージトレイ内に配置される。パッケージトレイのうちの、鶏の脚肉が配置された12個の位置が、トレイの識別番号と組み合わせて、処理システムのメモリ内に格納される。鶏の脚肉の各々に関して、どのパッケージトレイ内に配置されたかが既知であるだけではなく、パッケージトレイ内における位置までもが既知であることにより、鶏の脚肉の各々に関する製品情報を、鶏の脚肉をパッケージトレイ内に配置した後であっても、検索することもできる。従来技術においては、製品情報の個々の項目は、複数の製品がパッケージトレイ内にランダムに配置されることの結果として、失われてしまう。
製品は、充填ステーションにおいて、手作業で充填することができる。好ましくは、製品が供給された順番で充填者が製品を充填し得るよう、複数の製品は、充填者に対して、順序づけて提供される。好ましい実施形態においては、製品は、パッケージトレイ内へと機械によって配置される。これは、例えば、充填ロボットによって行うことができる。充填ロボットは、供給された複数の製品を、所定の順序でなおかつ所定のパターンで、配置する。
パッケージトレイ内において互いに対して所定の位置で製品を配置することにより、コンベヤシステム内における各製品の位置は、既知なままである。このタイプの充填ステーションを使用した場合には、システムに既知の製品情報は、パッケージトレイ内に製品を配置した後であってさえ、個々の製品に関して再計算することができる。
本発明による処理ステーションのさらなる実施形態は、パッケージトレイ内に様々な食品を配置するための、複数の充填ステーションを提供する。よって、システムは、例えば、複数の製品によって1つのパッケージトレイを形成するのに好適である。例えば、複数のタイプの肉製品を有したBBQパックや、複数のタイプの野菜を有したスターフライ(stir-fry)パック、を形成するのに好適である。
本発明による食品を処理するための処理システムには、好ましくは、上述したような製品キャリアおよび/またはコンベヤシステムが設けられる。好ましくは、コンベヤシステムは、実質的に水平方向の状態でもってパッケージトレイを搬送し得るように、なおかつ、実質的に水平方向の状態とされたトレイキャリアに対してパッケージトレイを搬出入し得るように、構成されている。さらにまた、コンベヤシステムには、好ましくは、能動的にあるいは制御された態様で所望方向にトレイキャリアを押し出し得るよう構成された、そして好ましくは制御された速度でもってトレイキャリアを押し出し得るよう構成された、搬出入手段が設けられる。このタイプのコンベヤシステムにおいては、複数の製品が搬送時に振りまぜられたり位置を変えたりするというリスクが、最小化される。そしてその結果、個々の製品情報が失われるというリスクが、最小化される。
本発明によるコンベヤシステムまたは処理システムにおいては、一連をなす複数のトレイキャリアは、単一のタイプのトレイキャリアから、または、互いに異なる2つ以上のタイプのトレイキャリアから、構成することができる。よって、複数のトレイキャリアのうちのいくつかは、支持プラットホーム上において低いパッケージトレイを搬送し得るように構成することができ、他方、他のトレイキャリアは、フランジを介して高いパッケージトレイを支持し得るように構成することができる。
図25は、コンベヤトラック400の好ましい実施形態を、部分的に横断面図を使用して示す斜視図である。コンベヤトラック400には、トロリー413と、このトロリー413に対して連結されたトレイキャリア407と、が設けられている。コンベヤトラック400には、レール405が設けられている。レール405は、横断面においてT字形状とされている。レール405の鉛直方向の脚が、上向きに延在している。トロリー413のうちの、レール405に対して係合する部分は、好ましくはU字形状420として具現されている。そして、U字形状420の2つの脚には、互いに対向する面のところに、ホイール421が設けられている。ホイール421は、レール405の鉛直方向部分の両サイドにおいて、レール405の水平方向部分上に載置されている。トレイキャリア407は、連結部材422を介して、トロリー413のU字形状フレーム420に対して連結されている。好ましくは、連結部材422は、トレイキャリアをトロリーに対して、揺動可能であるように、あるいは、回転可能であるように、あるいは、鉛直方向移動可能であるように、連結し得るように構成されている。
トレイキャリアは、トレイキャリアが例えば搬送方向に対して直交した軸線回りに傾斜し得るようにして、トロリーに対して揺動可能に(あるいは、ヒンジ的に)連結することができる。このタイプの実施形態は、部分的に傾斜した経路を有したコンベヤトラックに沿ってパッケージトレイを水平状態で搬送するのに、特に好適である。例えば、図24は、搬送方向に見た場合に水平方向に対して角度を有したレールに沿って進められるトロリーを示す図である。トロリーがトレイキャリアに対してヒンジ的に連結されていることのために、トロリーは、水平方向の状態を保持することができる。
連結部材は、好ましくは、トロリーを追加的に支持し得るよう、コンベヤトラックに沿ってガイドレールに対して相互作用し得るように構成されている。これにより、トロリーは、特にトレイキャリアは、搬送時に、ぐらつくことがない、あるいは、限られた程度にしかぐらつかない。図25においては、コンベヤトラックは、連結部材422(の一部)に対して相互作用しているガイドレール423の両サイドに設けられている。例えば、処理がトレイキャリア内のパッケージトレイに対して実行された際には、あるいは、コンベヤトラックが鋭く曲がっている際には、トロリーは、両サイドが支持されていて好ましい。これにより、トレイキャリアは、レールに対して斜めに吊り下げられることがない。ガイドレールは、また、例えば、鉛直方向軸線まわりに回転可能であるようにしてトロリーに対して連結されたトレイキャリアを所定位置に位置決めするために、一時的に使用することもできる。
好ましくは、本発明によるトレイキャリアは、鉛直方向軸線まわりに回転可能であるようにしてトロリーに対して連結される。そして、コンベヤシステムには、トレイキャリアを回転駆動させ得るようなし得るように回転駆動手段が設けられる。
図26は、トレイキャリアを鉛直方向軸線まわりに回転可能に懸架するための連結部材が設けられたトレイキャリアを示す図である。
好ましい実施形態においては、回転部材は、コンベヤトラックに沿ってカムに対して相互作用するためのマルタ十字として具現されている。このタイプの回転部材を有したトレイキャリアは、トレイキャリアのトラック内において特に回転部材のトラック内においてカムを移動させることによって、回転させることができる。この場合、カムは、回転部材に対して係合し、そして、トレイキャリアは、カムを通過する際に、鉛直方向軸線まわりに、例えば4分の1回転の分だけ、回転する。マルタ十字を利用した対象物の回転および位置決めは、単純なものであるとともに、公知のものである。したがって、マルタ十字に関する詳細な説明を省略する。
代替可能な回転部材は、複数のアームからなるアセンブリとして、構成することができる。アセンブリのアームは、マルタ十字に相当する態様でもって、コンベヤトラックに沿ってカムに対して相互作用する。
他の代替可能な回転部材は、互いに対して回転可能とされた複数の偏心ディスクからなるアセンブリとして構成することができる。これらディスクは、コンベヤトラックに沿ってガイドを一方のディスクの経路内へと案内することによって、操作することができる。その場合、ガイドは、コンベヤトラックの方向において、対象をなす偏心ディスクを押圧する。これにより、トレイキャリアを回転させることができる。
好ましくは、コンベヤシステムの制御システムは、または、独立型処理ステーションの制御システムは、回転部材のトラックの内外にわたって、カムまたはガイドを、移動させ得るように構成されている。これにより、制御システムは、トレイキャリアを選択的に回転させることができる。よって、トレイキャリアを、例えば、パッケージトレイの搬出入に適した位置に配置することができる、あるいは、パッケージトレイの内容物を処理デバイスに対して提供するのに適した位置に配置することができる。これに代えて、トレイキャリアは、例えばコンベヤトラックに沿って設けられた搬入ステーションや搬出ステーションや処理ステーションに対して逆向きに相互作用しないようにして、配置することができる。
鉛直方向軸線まわりに回転可能であるようにして吊り下げられたトレイキャリアは、例えば、例えば図25に示すガイドレール423によって回転部材をロックすることにより、所定位置に保持することができる。このタイプの実施形態においては、ガイドレールは、コンベヤトラックに沿って延在し、ガイドレールに沿って前進するトレイキャリアの一部に対して係合する。これにより、トレイキャリアを、ガイドレールに対しての所定位置に保持することができる。
本発明によるコンベヤシステムのさらなる実施形態においては、トレイキャリアは、コンベヤトラックの下方においてトロリーから吊り下げ的に固定されるのではなく、コンベヤトラックの上側においてトロリー上に載置される。この構成は、コンベヤプラットホーム上に配置されたパッケージトレイに対して上方から完全に自由にアクセス可能であるようにしてトレイキャリアを構成し得るという利点を有している。このタイプの実施形態においては、当接表面は、コンベヤトラックによって上方から保護されていない。
図32〜図34は、本発明におけるトレイキャリアの好ましい実施形態590を示す図である。トレイキャリア590は、図26に示すトレイキャリア390の変形例であり、図25に示すトレイキャリアの変形例である。
このトレイキャリアは、コンベヤトラックの下方に吊り下げられる。これにより、コンベヤシステムのクリーニングを容易に行うことができる。これは、システムが食品業界で使用される場合に、特に有利である。食品業界においては、コンベヤシステムのクリーニングは、厳しい必要条件を満たさなければならない。
例えば、マリネードのような食品または添加物が、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイに追加される際には、それらのいくつかは、パッケージトレイの近くに置くことができる。それらの食品または添加物がその後トレイキャリアから落下する場合には、落下物は、コンベヤトラックのチェーン部材やトロリーなどに留まることがない。このことは、これらの構成部材のクリーニングが困難であることのために、有利である。加えて、例えばチェーン部材どうしの間に留まる肉の残りは、コンベヤシステムの機能に悪影響を及ぼすことができる。コンベヤトラックがガイドから吊り下げられているということは、また、コンベヤトラックの下方のクリーニングを容易なものとする。これにより、例えば、落ちた食品を容易に除去することができる。
コンベヤトラックとトロリーとチェーン部材とは、好ましくは、仕切られていない。これにより、それらを容易にクリーニングすることができる。トレイキャリアがコンベヤトラックの下方に配置されていることのために(図35を参照されたい)、コンベヤトラックの構成部材は、コンベヤトラックの直接的に近傍で働いているスタッフから離れて配置される。このことは、スタッフがチェーン部材やトロリー等の間に挟まれてしまうというリスクを低減する。このことは、コンベヤトラックが、例えば、ハウジングで仕切られる必要がないことを意味する。したがって、コンベヤトラックをクリーニングすることは、容易である。
図32〜図34は、本発明におけるトレイキャリアの好ましい実施形態590を示す図である。トレイキャリア590は、図26に示すトレイキャリア390の変形例であり、図25に示すトレイキャリアの変形例である。
このトレイキャリアは、コンベヤトラックの下方に吊り下げられる。これにより、コンベヤシステムのクリーニングを容易に行うことができる。これは、システムが食品業界で使用される場合に、特に有利である。食品業界においては、コンベヤシステムのクリーニングは、厳しい必要条件を満たさなければならない。
例えば、マリネードのような食品または添加物が、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイに追加される際には、それらのいくつかは、パッケージトレイの近くに置くことができる。それらの食品または添加物がその後トレイキャリアから落下する場合には、落下物は、コンベヤトラックのチェーン部材やトロリーなどに留まることがない。このことは、これらの構成部材のクリーニングが困難であることのために、有利である。加えて、例えばチェーン部材どうしの間に留まる肉の残りは、コンベヤシステムの機能に悪影響を及ぼすことができる。コンベヤトラックがガイドから吊り下げられているということは、また、コンベヤトラックの下方のクリーニングを容易なものとする。これにより、例えば、落ちた食品を容易に除去することができる。
コンベヤトラックとトロリーとチェーン部材とは、好ましくは、仕切られていない。これにより、それらを容易にクリーニングすることができる。トレイキャリアがコンベヤトラックの下方に配置されていることのために(図35を参照されたい)、コンベヤトラックの構成部材は、コンベヤトラックの直接的に近傍で働いているスタッフから離れて配置される。このことは、スタッフがチェーン部材やトロリー等に対して偶発的に接触してしまうというリスクを低減する。このことは、コンベヤトラックが、例えば、ハウジングで仕切られる必要がないことを意味する。したがって、コンベヤトラックをクリーニングすることは、容易である。
図32〜図34に示すトレイキャリアは、コンベヤトラックの進行方向に対して実質的に横方向にパッケージトレイを供給して受領し得るように構成されている。
トレイキャリア590の支持プラットホーム508は、長方形の表面を有している。短辺が、搬送方向に延在していて、トレイキャリアの両側辺を形成している。支持プラットホームの長辺は、前方の辺および奥の辺を形成している。支持プラットホームの長手方向が、搬送方向に対して角度を有して延在しているということは、複数のトレイキャリアをコンベヤトラックから吊り下げ得ることを意味する。
図示のトレイキャリア590には、屋根部分589が設けられている。このタイプの屋根部分は、好ましくは、少なくともパッケージトレイの上方に延在しており、図示の実施形態の場合のように、支持プラットホームの上方の全体にわたって延在している。これにより、パッケージトレイおよびその内容物を少なくともカバーすることができ、好ましくは支持表面をもカバーすることができる。
トレイキャリア590の支持プラットホーム508は、一方の側部において、好ましくはパッケージトレイのための搬出入側部とは反対側の側部において、屋根部分589に対して連結されている。このタイプのトレイキャリアにおいては、パッケージトレイおよび/またはその内容物は、3つの面から自由にアクセスすることができる、すなわち、前面と背面と側面とから自由にアクセスすることができる。よって、容易に処理に供することができる。代替可能な実施形態においては、支持プラットホームは、例えば、2つまたは3つの面を介して、屋根部分に対して連結される。この場合にも、トレイキャリアには、トレイキャリアの全幅にわたって延在しないような前面壁および/または背面壁を設けることができる、あるいは、パッケージトレイに対してのアクセスを提供する凹所を形成することができる。
トレイキャリア590が、3つの面において開口していることは、すなわち、側面視において言わばC字形状を形成していることは、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイに対しておよび/またはその内容物に対して、容易に処理を行い得ることを意味している。処理手段は、トレイキャリアのトラック内に配置することができる、あるいは、トレイキャリアのトラック内へと移動させることができる。これにより、処理手段をトレイキャリアに対して接触させることなく、パッケージトレイを、処理手段の下方を通過させることができる。例えば、マリネードシャワーのスプレーヘッドを、または、光学的走査デバイスのカメラを、コンベヤトラック内の所定位置に配置することができる。その後、トレイキャリアのパッケージトレイを、スプレーヘッドまたはマリネードの下方を通過させる。これにより、パッケージトレイの内容物に対しての最適のアクセスがもたらされる。
このタイプのトレイキャリアを備えたコンベヤシステムにおいては、パッケージトレイ内に既に配置された食品に対して、処理を行うことができる、および/または、トレイキャリア内へのパッケージトレイの搬送時にそのパッケージトレイに対して、処理を行うことができる。例えば、肉製品は、パッケージトレイ内においてマリネすることができる。これは、全体として製造工程における食品の処理時間を短くする。加えて、処理済みの食品は、処理後には、パッケージトレイ内に配置するための操作を行う必要はない。これは、処理が全体的にまたは部分的に無効となることを、防止する。例えば、マリネされた肉片が把持部材によって取り出されて、パッケージトレイ内に配置される場合には、把持部材と肉製品との間の接触の結果として、把持部材は、肉製品からマリネ液の一部を除去することができる。これは、例えば、マリネ液が把持部材に対して粘着することの結果である。
図32に示すトレイキャリア590には、搬出手段が設けられている。搬出手段は、移動可能な梁形状の搬出部材576を有している。搬出部材576は、トレイキャリアからパッケージトレイを押し出すことができる。搬出部材576は、支持プラットホーム内に形成されていて搬出入方向で延在しているガイドスロット577内において、移動可能であるようにして配置されている。搬出部材は、図32に示すようなトレイキャリアの第1位置と、図33に示すようなトレイキャリアの搬出入開口内における第2位置と、の間にわたって、移動することができる。代替可能な実施形態においては、トレイキャリア590には、さらに、底面のところに、追加的なガイドを設けることもできる。追加的なガイドは、例えば、ガイドスロット577に沿って延在するようなまたはガイドスロット577の下方に延在するようなロッドという態様とされる。これにより、ガイドスロット577を通しての搬出部材576の案内を、改良することができる。
図32〜図34に示すトレイキャリアの搬出部材576には、トレイキャリアの底面に、例えば、図35に示すような搬出ステーションの起動手段に対して相互作用し得るよう構成された係合手段が設けられている。搬出入ステーションの起動手段と協働しての、トレイキャリアの搬出部材の動作原理は、図5、6,7に示されている。この特定の例においては、係合手段は、係合ホイール578によって形成されている。係合ホイール578は、ピン578bを介して搬出部材576に対して連結されている。搬出部材とピンと係合ホイールとは、ガイドスロット内において移動可能に吊り下げられた一体部材を形成する。ガイドスロットに沿って支持プラットホームの底面のところで係合ホイールを移動させることにより、搬出部材は、搬出入方向において、支持プラットホームの上側を移動する。
図示されたような、搬出部材を移動させるための起動手段は、搬出ステーションのガイドレール579によって、すなわち起動レールによって、形成されている。ガイドレール579は、トレイキャリアの経路内において搬出ステーションの高さ位置において、搬送方向に対して傾斜して、延在している。トレイキャリアが搬出ステーションに沿って移動する際には、ガイドレールは、係合ホイールに対して接触し、ガイドレールは、搬送方向に対して直交した方向に係合ホイールを押圧する。押し出し部材76も、また、トレイキャリア7の一端からトレイキャリアの反対側の端部にまで、係合ホイールと一緒に移動する。
トレイキャリア590にはは、さらに、取込手段571が設けられている。取込手段571は、この例においては、バーとされている。ここで、取込手段571は、搬出部材576に対して連結されている。搬出部材576の移動は、また、取込手段571の移動を引き起こす。これにより、パッケージトレイがトレイキャリアに対して搬出入される際に、取込手段571がパッケージトレイを案内することができる。取込手段571は、トレイキャリア590の支持プラットホーム508よりも上方の高さ位置に延在しており、退避位置(図32に示す)と張出位置(図33に示す)との間にわたって、搬出部材とともに移動する。
搬入ステーションは、取込手段の使用の結果として、単純な態様で具現することができる。例えば、搬入ステーションには、コンベヤトラックに対して平行に搬送方向にパッケージトレイを前進させるための手段を設ける必要がない。トレイキャリアが搬入ステーションに沿って移動する際には、取込手段は、コンベヤトラックに隣接して配置されたパッケージトレイに対して係合して、搬送方向において搬入トラック上においてトレイキャリアに対して平行にパッケージトレイを移動させる。パッケージトレイの案内のために取込手段を使用することにより、さらに、観測対象をなすトレイキャリア内におけるパッケージトレイの位置合わせを行うこともできる。パッケージトレイが搬入される際には、取込手段は、パッケージトレイを押し出す。そして、パッケージトレイは、好ましくは、搬出ボディに対して押しつけられる。パッケージトレイは、搬入ステーションの搬入手段によって搬出ボディに対して押しつけることができる、あるいは、取込手段が、パッケージトレイを押し出しボディの方向に押し出し得るような形状とされているおよび/またはパッケージトレイを押し出しボディの方向に押し出し得るようにして吊り下げられていることの結果として、搬出ボディに対して押しつけることができる。
パッケージトレイがトレイキャリア内に搬入される際には、パッケージトレイは、ガイドに対して押し当てて配置され、好ましくは押し出し部材に対しても押し当てて配置される。これにより、支持プラットホーム上におけるパッケージトレイの位置を決定することができる。これにより、例えば、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して処理を行うための処理手段を、単純な態様で具現することができる。
搬送時に、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイに対しておよび/またはその内容物に対して処理が行われる場合には、支持プラットホーム上におけるパッケージトレイの位置が、固定されており、すべてのトレイキャリアにおいて少なくとも大まかに一致していることが、有利である。これは、例えば、マリネードシャワーを、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して順次的に容易にスプレーし得るからである。トレイキャリア内におけるパッケージトレイの位置が固定されていることのために、処理手段も、また、所定位置に配置することができる。処理手段は、例えば、移動可能に吊り下げられる必要がない。処理手段には、パッケージトレイに対して処理手段を位置決めするための位置検出手段を設ける必要がない。
図示された例示としての実施形態においては、搬出手段は、特に搬出ボディは、また、搬入手段としても機能する。搬出ボディおよび取込手段は、支持プラットホームの一端における搬送位置と、支持プラットホームの他端(トレイキャリアの搬出開口のところ)における搬出位置と、の間にわたって、移動可能である。取込手段を搬出部材に対して連結することは、取込手段と搬出部材との双方を搬出部材の起動手段を使用して起動し得るという利点を有している。これにより、搬出入ステーションに、追加的な起動手段を設ける必要がない。
トレイキャリアの代替可能な実施形態においては、取込手段と搬出部材とは、互いに個別的に動作させることができる。このことは、取込手段と搬出部材とを、互いに独立に起動させ得るという利点を有している。このタイプのトレイキャリアにおいては、例えば、取込手段だけが、パッケージトレイの搬入時に、トレイキャリアの内外にわたって駆動される。パッケージトレイの搬出時には、例えば、押し出し部材だけが、トレイキャリアからパッケージトレイを押し出し得るよう、押し出し開口の方向に向けて駆動される。その場合、取込手段は、搬出時には、退避位置のままとされる。
図示された例示としての実施形態においては、搬出部材と取込手段とは、係合ホイールとガイドレールとを使用して、起動される。代替可能な実施形態においては、搬出部材および/または取込手段は、駆動機構を使用して、駆動することができる。駆動機構は、トレイキャリアの一部を構成するものであり、例えば、電気的なものや液圧的なものや磁気的なものとされる。
代替可能な態様においては、搬入ステーションおよび搬出ステーションには、搬出部材および/またはガイドを起動させ得るよう、係合手段に対して係合する駆動機構を設けることができる。搬入ステーションには、例えば、カムという態様とされた係合手段を案内するためのカムトラックを設けることができる。
図示された好ましい実施形態においては、トレイキャリア590には、トレイキャリア590をトロリーに対して連結し得るよう、連結部材522が付設された屋根部分589が設けられている。トレイキャリアは、好ましくは図25および図35に示すように、トロリーを介して、コンベヤトラックから吊り下げられている。
トレイキャリア590は、連結部材522を介してトロリー513に対して連結されている。連結部材522は、例えば、トロリー513に対して堅固に連結することができる。堅固な連結は、トレイキャリア590の移動の自由度を少なくするという利点を有している。これにより、トレイキャリアの位置を固定するという目的で、ラインに沿って必要とされる追加的なガイドレールの数を、少なくすることができる。これに代えて、連結部材522は、トレイキャリアを搬送方向に対して直交した軸線回りに傾斜させ得るよう、トロリー513に対してヒンジ的に(あるいは、揺動可能に)連結することができる。このタイプの構成は、図24に示すように部分的に傾斜した経路を有したコンベヤトラックに沿ってパッケージトレイを水平状態で搬送するに際して、特に好適である。トレイキャリアの重量の結果として、トレイキャリアは、吊り下げポイントまわりに揺動する。これにより、支持プラットホームは、連続的に水平状態を維持することができる。このことは、搬送時に、開口したパッケージトレイから製品が落下してしまうというリスクを低減する。
図示された好ましい実施形態においては、図25に示す例示としての実施形態に従って、連結部材522は、また、コンベヤトラックの両側においてガイドレール523に対して相互作用するためのスライドブロックとして、具現されている。ガイドレール523は、コンベヤトラックに沿って、例えばパッケージトレイおよび/またはその内容物に対して処理が実行される場合に、あるいは、パッケージトレイの搬出入時に搬出部材が第1位置から第2位置へと移動する場合に、搬送方向に対して垂直な方向においてトレイキャリアが安定されなければならない場所に取り付けられている。
図示された好ましい実施形態においては、スライドブロックは、鉛直方向軸線まわりのトレイキャリアの回転をも防止し得るようにして、搬送方向に延在している。
図示された好ましい実施形態においては、トレイキャリアには、連結部材522に隣接したところに、屋根部分589が設けられている。屋根部分589は、トレイキャリア590を位置決めし得るよう、ガイドレール523に対して相互作用し得るように構成されている。この目的のために、屋根部分には、直立エッジ591が設けられている。直立エッジ591の上端は、トレイキャリアがガイドレールに沿って移動する際には、ガイドレールの底面に対しての当接表面として機能する。直立エッジの結果として、接触表面は、屋根部分の全体に沿って延在するわけではない。これにより、トレイキャリアとレールとの間の摩擦は、制限されるままである。このことは、コンベヤシステムの駆動負荷が制限されるままであるという利点を有している。
図示された好ましい実施形態は、コンベヤトラックからのトレイキャリアの吊り下げポイントの左右に対しての接触表面を提供する。これにより、トレイキャリアは、吊り下げポイントの両側において支持される。これにより、横方向の傾斜やぐらつきが、防止される。接触表面は、また、吊り下げポイントの前後においても提供される。これにより、搬送方向に対して直交した軸線まわりにおけるトレイキャリアの傾斜やぐらつきが防止される。
両サイドにおいては、屋根部分には、さらに、下降表面592が設けられている。下降表面592は、直立エッジとガイドレール523との係合を容易なものとすることができる。
代替可能な実施形態においては、連結部材またはスライドブロックは、ガイドレールの底面に対して係合し得るような形状とされている。これにより、トレイキャリアの傾斜を防止することができる。このタイプの実施形態においては、屋根部分は、ガイドレールに対して係合する必要がなく、屋根部分の表面積を、制限されたままとすることができる。
図示された好ましい実施形態においては、トレイキャリア590の支持プラットホーム508と屋根部分589とは、折れ鋼板シート部材(folded sheet steel parts)から形成されている。構成部材は、単純な態様で製造することができ、比較的軽量であり、加えて、容易にクリーニングすることができる。
搬出部材は、好ましくは、プラスチック材料から形成されている。好ましくは、プラスチック材料は、容易にクリーニングし得るものとされ、小さな摩擦係数を有したものとされる。さらなる実施形態においては、スライド表面に加えて、または、スライド表面に代えて、トレイキャリアには、ガイドレールに対して回転接触するためのホイールを設けることができる。これとは逆に、ガイドレールに、トレイキャリアの接触表面に対して回転接触するためのホイールを設けることができる。
図32〜図34に示すトレイキャリアは、好ましくは、図35に示すような搬入ステーション630と組み合わせて使用される。搬入ステーション630は、供給トラック651を備えている。供給トラック651には、バッファと、搬入トラック653と、トレイキャリアから搬出部材/搬入部材を移動させるための起動手段679と、が設けられている。
搬入ステーション630は、矢印600で示すような搬送方向にパッケージトレイを搬送するためのコンベヤトラック606に対して平行に配置されている。コンベヤトラック606には、トレイキャリア590が設けられている。トレイキャリア590の各々は、トロリー513を介してコンベヤトラック606のレールから吊り下げられている。トロリー513は、チェーン575を介して互いに連結されている。これにより、複数のトレイキャリアは、無端チェーンを形成している。
搬入ステーション630は、バッファを有した供給トラック651を備えている。パッケージトレイは、トレイキャリア内へと搬入され得るようになるまでは、このバッファ内にためられる。バッファは、好ましくは、パッケージトレイを選択的に通過させ得るように構成された制御システムによって、起動される。つまり、バッファは、パッケージトレイが搬入されなければならないトレイキャリアが通過するまでは、パッケージトレイを拘束する。パッケージトレイが搬入されるかどうかは、好ましくは、制御システムのメモリにおいて利用可能なパッケージトレイおよび/またはその内容物に関する情報に依存する、および/または、通過するトレイキャリア内におけるパッケージトレイの存在に依存する。通過するすべてのトレイキャリアが空であるような代替可能な実施形態においては、バッファは、特に制御システムは、通過する各トレイキャリアごとにパッケージトレイを通過させるという単純な態様で具現することができる。
図示された例示としての実施形態は、単一のバッファを提供する。単一のバッファは、到着した順序で、パッケージトレイを通過させる。代替可能な実施形態においては、このタイプの2つ以上のバッファを互いに隣接させて設けることができる。各バッファは、例えば、搬入トラックへの供給のために、特定の内容物を有したパッケージトレイをためることができる。よって、1つのバッファは、空のパッケージトレイを供給し得るように構成することができ、第2のバッファは、既に肉製品が充填されたパッケージトレイを供給し得るように構成することができる。
供給トラック651には、コンベヤトラック606の方向にパッケージトレイを移動させる駆動ロール603が設けられている。バッファには、2つのロールの間に配置された移動可能な拘束器601が設けられている。パッケージトレイを通過させるためには、拘束器は、ロールの間に位置するように、下向きに駆動される。供給トラック651の回転ロールは、コンベヤトラック606の方向にパッケージトレイを移動させる。パッケージトレイは、拘束器の上面に沿って通過する。パッケージトレイの通過の直後には、拘束器は、上向きに駆動される。これにより、拘束器は、以降のパッケージトレイを拘束することができる。このタイプの移動可能な拘束器601の利点は、拘束器を、好ましくは、パッケージトレイおよび/またはトレイキャリアに関する情報を有した制御システムと組み合わせ得ることである。その場合、拘束器は、そのような情報に基づいて駆動することができる。これにより、パッケージトレイを、トレイキャリアに対して選択的に供給することができる。
代替可能な実施形態においては、バッファは、このタイプの拘束器を備えていない。その場合、一連をなす複数の連続したパッケージトレイは、バッファ内で生産され、連続したトレイキャリアに対して連続的に供給される。
拘束器602は、回転ロールによって前へ押されたパッケージトレイを、コンベヤトラック606に隣接した位置に拘束するものである。拘束器602は、供給トラック651の端部に設けられている。この位置においては、コンベヤトラック内を進められたトレイキャリアの取込手段が、パッケージトレイに対して係合することができ、コンベヤトラックの搬送方向に対して平行にパッケージトレイを前進させることができる。
図示された好ましい実施形態には、複数の傾斜可能な拘束器602が設けられている。拘束器602は、搬送方向に対して垂直に延在しているシャフト(図示せず)から、回転可能に吊り下げられている。拘束器602は、搬送方向に対して垂直な供給方向におけるパッケージトレイの前進を阻止しつつも、通過するトレイキャリアの取込手段の圧力には屈する。よって、拘束器は、取込手段の通過を妨げることなく、パッケージトレイを拘束することができる。拘束器602には、さらに、スプリング部材が設けられている。スプリング部材は、取込手段が通過した後には、パッケージトレイを拘束し得る初期位置へと復帰させることができる。代替可能な実施形態においては、拘束器は、鉛直方向に拘束している状態では重力の影響によって駆動され得るようにして、具現されて吊り下げられる。
代替可能な実施形態においては、供給トラックの端部に、例えば、敷居が設けられる。敷居は、この敷居自身を超えての移動を案内し得る程度に十分に低いものとされ、なおかつ、パッケージトレイを拘束し得る程度に十分に高いものとされている。このタイプの実施形態においては、パッケージトレイの拘束のために、可動構成部材を設ける必要がない。よって、損傷や故障というリスクを低減することができる。
拘束器によって係止されたパッケージトレイは、取込手段によって、供給トラック602から、搬入トラック653上へと、進められる。搬入トラック653は、コンベヤトラック606に対して平行に配置されている。搬入トラック653は、トレイキャリア590の支持部材の高さ位置と実質的に同じ高さ位置において、延在している。搬入トラックは、パッケージトレイをトレイキャリア内へと移動させ得るよう、パッケージトレイに対して導入のための力を印加し得るように構成されている。この目的のために、図示された例示としての実施形態においては、搬入トラックには、トレイキャリア570の搬送方向600に対して角度を有して(すなわち、傾斜して)配置されたロール638が設けられている。パッケージトレイが搬入トラック653上においてトレイキャリア590に対して平行に移動する際には、ロール638は、この構成の結果として、パッケージトレイに対して、搬送方向600に直交する方向にパッケージトレイをトレイキャリア590内へと押し込むような力を、印加する。コンベヤトラックに対してのロールの位置の結果として、特に搬送方向に対してのロールの位置の結果として、ロールは、パッケージトレイをトレイキャリア内へと供給し得るように、例えば電気モータによって、駆動される必要がない。その結果、このタイプの搬入トラックは、単純なものであって、安価に製造することができ、配電網に対して連結する必要がない。
代替可能な実施形態においては、駆動コンベヤベルト、空気圧シリンダまたは油圧シリンダによって駆動される押し込みボディ、あるいは、搬送方向に対して平行に延在する駆動ロールは、例えば、トレイキャリア内へとパッケージトレイを移動させ得るように構成することができる。駆動ロールを有したこのタイプの実施形態は、例えば、供給トラック651の駆動ロール603を搬入ステーション630の全幅にわたって配置することによって、実行することができる。コンベヤベルトに代えてのロールの使用は、例えば、搬送方向において取込手段によってロール上にわたって移動させられるパッケージトレイが、比較的小さな摩擦しか受けないという利点を有している。その結果、トレイキャリアの取込手段が搬入トラック上においてパッケージトレイを移動させる際にコンベヤトラックの駆動機構にかかる負荷は、より小さなものとなる。
図35に示す搬入ステーションには、さらに、トレイキャリアの搬出部材を所望位置に配置するための、特に搬入部材に対して連結された取込手段を所望位置に配置するための、起動手段が設けられている。
供給トラック651の上流側において、搬入ステーション630には、起動手段(図示せず)が設けられている。この起動手段は、通過するトレイキャリアの搬出部材を、パッケージトレイに対して係合することができて搬送方向においてパッケージトレイを取り込み得るような位置へと、移動させる。
搬入トラックに対して平行に、搬入ステーションには、起動手段679が設けられている。起動手段679は、パッケージトレイに対しての係合後に、搬出部材および取込手段を内向きに移動させる。これにより、搬出部材および取込手段は、トレイキャリア内への搬入時に、パッケージトレイを案内する。
図示された例示としての実施形態においては、起動手段は、搬入トラックの上流側において、搬出部材を選択的に起動させ得るように具現されている。搬出部材を起動するためのガイドレールは、好ましくは、移動可能に吊り下げられている。これにより、鉛直方向においておよび/または水平方向において、通過するトレイキャリアの係合ホイールのトラックの内外にわたって移動することができる。内部へとパッケージトレイが搬入されなければならないトレイキャリアが通過した場合にだけ、起動手段が、トレイキャリアのトラック内へと駆動され、これにより、起動手段は、トレイキャリアの押し出し部材の係合手段に対して相互作用することができる。
例えば、パッケージトレイが既に導入されたトレイキャリアが通過した際には、ガイドレールは、トレイキャリアのトラックの外へと移動される。その場合、トレイキャリアの押し出し部材は、移動することがなく、トレイキャリアは、取込手段がパッケージトレイに対して係合することなく、搬入ステーションを通過する。図35においては、トレイキャリア590Dは、取込手段が駆動されない状態で、搬入ステーションを通過している。
起動手段679は、好ましくは、固定的に具現されている。これにより、ガイドを延出させた状態で搬入トラックを通過するすべてのトレイキャリアに関して、ガイドは、退避位置へと戻ることができる。これにより、ガイドを使用した搬送時にトレイキャリアがどこかに引っ掛かったままとなることを防止することができる。押し出しボディが搬送位置とされている場合には、トレイキャリアの係合ホイールは、ガイドレールが係合ホイールに対して係合することなく、ガイドレールを通過する。
トレイキャリアの搬出手段を選択的に移動させるための起動手段は、好ましくは、コンベヤシステムの制御システムによって、起動される。好ましい実施形態においては、このタイプの中央制御システムは、すべてのトレイキャリアに関して、パッケージトレイが導入されているかどうかに関する記録を、維持する。例えば、1つまたは複数の搬入ステーションは、制御システムに対して、どのトレイキャリアの内部にパッケージトレイが導入されたかを、知らせることができる。代替可能な実施形態においては、制御システムには、トレイキャリアを走査するためのセンサが設けられる。例えば、搬入ステーションの上流側と下流側との双方においてトレイキャリアを走査することによって、対象をなす搬入ステーションにおいてパッケージトレイが導入されたかどうかを、容易に決定することができる。中央制御システムは、好ましくは、各パッケージトレイがどの搬入ステーションにおいて導入されたかを、よって、食品および/またはパッケージトレイ自体がどのようなタイプのものであるかを、メモリ手段内に格納し得るように構成されている。
情報は、制御システムを介して、独立型搬入ステーションの制御システムへと伝えることができる。代替可能な実施形態においては、中央制御システムは、この情報に基づいて、搬入ステーションおよび/または搬出ステーションを直接的に起動し得るように構成されている。
図36は、図32〜図34に示すようなトレイキャリア590からパッケージトレイを搬出するための搬出ステーション700の好ましい実施形態を示す図である。
搬出ステーション700は、コンベヤトラック606に対して少なくとも部分的に平行に延在する搬出トラック701を備えている。搬出トラック701は、トレイキャリア590の支持プラットホームの高さ位置と実質的に同じ高さ位置に延在している。搬出ステーションは、トレイキャリアの搬出部材を起動するための起動手段702,703を備えている。
搬出ステーションには、第1ガイドレール702という態様とされた起動手段が設けられている。第1ガイドレール702は、トレイキャリアの搬出手段に対して相互作用することができ、これにより、トレイキャリアからパッケージトレイを移動させることができる。第2ガイドレール703が、ガイドレール702の下流側に配置されている。第2ガイドレール703は、開始位置において、トレイキャリアの押し出し部材と取込手段とを移動させることができる。
図示された例示としての実施形態においては、搬出トラック701は、連結された複数の部材から構成されたコンベヤベルトとして具現されている。コンベヤベルトは、コンベヤトラック606に対して部分的に平行に延在している。コンベヤトラック606と搬出トラック701とは、矢印705で図示された方向に進められる。
コンベヤトラックは、好ましくは、トレイキャリアの搬送速度と比較して少しだけ速い速度で進められる。起動手段が搬出入開口の方向に押し出し部材を押圧した際には、トレイキャリアに隣接した搬出トラック上において、パッケージトレイが、トレイキャリアから押し出される。搬出部材が最も外の位置へと駆動され、そして、パッケージトレイが搬出トラック上に載置されている際には、押し出し部材は、起動手段によってトレイキャリア内へと押し戻される。コンベヤベルトの速度がトレイキャリアの速度よりも少しだけ速いことの結果として、コンベヤベルト上に配置されているパッケージトレイは、ガイドが開始位置へと戻される際には、ガイドに対して緩くなる。搬出トラックがより高速であることにより、取込手段が、退避時に、部分的に前方に押し出されてしまうことが防止される。これにより、パッケージトレイが搬出トラック上へと斜めに配置されることを防止する。
代替可能な実施形態(図示せず)においては、搬出トラックは、ロールトラックとして具現される。このタイプのロールトラックは、また、部分的にコンベヤトラックに対して平行に延在し、少しだけ傾斜して配置される。この場合、ロールトラックは、前進方向において、下っている。この実施形態においては、パッケージトレイが搬出トラック上に載置された際には、パッケージトレイは、重力の影響を受けて、搬出トラック上を自発的に進むこととなる。このタイプの実施形態の利点は、搬出トラックに関して駆動手段が不要であるということである。
トレイキャリアを安定化させるためのガイドレールと、トレイキャリアの搬出手段を駆動するためのガイドレールと、を区別し得るよう、前者は、「安定化レール」と称すことができ、後者は、「起動レール」と称すことができる。
好ましくは、すべての搬入ステーションと搬出ステーションと処理ステーションとは、パッケージトレイを実質的に水平状態で搬送し得るように構成されている。よって、それらステーションは、食品が充填された開放型のパッケージトレイと一緒に使用のに適している。
本明細書においては、「パッケージトレイ」という用語は、トレイ内に配置された食品の最終的な包装の一部を形成するトレイを意味しており、特に、製品が消費者によって購入される包装の一部を形成するトレイを意味している。「充填されたパッケージトレイ」という用語は、部分的に充填されたパッケージトレイにも関するものである。
好ましくは、パッケージトレイは、少なくとも部分的に、プラスチック材料または金属または厚紙またはこれら材料の組合せから形成され、例えばこれら材料のラミネートから形成される。パッケージトレイは、好ましくは、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルから選択されたプラスチック材料を備えている。
パッケージトレイは、底面と周縁壁とを有しており、製品を配置し得るよう、上面は開口している。好ましくは、トレイは、トレイの開口の上にフィルムを取り付けることによって、シールされる。フィルムは、好ましくは、トレイに対して接着される、例えば、開口のエッジに対して接着される。
本発明によるコンベヤシステムは、好ましくは100〜400mmという幅を有した、より好ましくは130〜185mmという幅を有した、また、100〜400mmという長さを有した、より好ましくは130〜285mmという長さを有した、また、10〜200mmという高さを有した、より好ましくは30〜120mmという高さを有した、パッケージトレイを搬送するのに好適である。
本発明は、また、例えば食品のためのパッケージトレイといったようなパッケージトレイを、1つまたは複数の搬入ステーションから1つまたは複数の搬出ステーションへと搬送し得るように構成されたコンベヤシステムに関するものであり、このコンベヤシステムには、
−レールを有した無端コンベヤトラックと;
−レールに対して移動可能に連結されていて、好ましくは互いに連結されているような、例えばチェーン部材を介して互いに連結されているような、複数のトロリーと;
−少なくとも1つのトロリーを介して各々がレールに対して連結された一連をなす複数のトレイキャリアであるとともに、各トレイキャリアには、支持部材が設けられており、好ましくは支持プラットホームが設けられており、支持部材が、少なくとも1つのパッケージトレイを支持し得るように構成された、複数のトレイキャリアと;
−コンベヤトラックに沿って搬送方向に一連をなす複数のトレイキャリアを移動させ得るように構成された駆動手段と;
−トレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入し得るように構成された、好ましくはトレイキャリア内へとパッケージトレイを選択的に搬入し得るように構成された、搬入ステーションと;
−トレイキャリアからパッケージトレイを搬出し得るように構成された、好ましくはトレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出し得るように構成された、搬出ステーションと;
が設けられている。
好ましくは、このコンベヤシステムの少なくとも1つの搬出ステーションは、トレイキャリアからパッケージトレイを搬出するための、好ましくは実質的に水平状態でもってトレイキャリアからパッケージトレイを搬出するための、搬出デバイスを備えている。
有利な実施形態においては、このコンベヤシステムは、搬出手段を備えている。搬出手段は、トレイキャリアの支持部材によって支持されたパッケージトレイに対して係合し得るように構成されているとともに、搬出ステーションにおいてトレイキャリアから制御された方法でもってパッケージトレイを搬出し得るよう、パッケージトレイに対して、搬出力を例えば押圧力を印加し得るように構成されている。
有利な実施形態においては、搬出ステーションに搬出手段が設けられ、トレイキャリアには搬出手段が設けられない。
さらなる実施形態においては、搬出デバイスは、搬出トラックを備えている、例えばコンベヤベルトまたは搬出プラットホームを備えている。搬出トラックは、無端コンベヤトラックの一部に対して少なくとも部分的に平行に延在している、および/または、搬出トラックは、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に一致している。これにより、好ましくは実質的に水平状態とされたパッケージトレイを、トレイキャリアから搬出トラックへと搬出することができる。
好ましくは、搬出トラックは、トレイキャリアの支持部材の高さ位置と実質的に同じ高さ位置において少なくとも部分的に延在する。これにより、パッケージトレイを、トレイキャリアの支持部材上の位置から、搬出トラック上の位置へと、実質的に水平方向に移動させることができる。
さらなる実施形態においては、搬出トラックの少なくとも一部は、コンベヤトラックに対して一致する。コンベヤトラックのその部分は、搬送方向において、トレイキャリアの支持部材の高さ位置より少しだけ下方の高さ位置から、トレイキャリアの支持部材の高さ位置より少しだけ上方の高さ位置へと、延在している。支持部材は、パッケージトレイを搬出し得るよう、搬出トラックに対して相互作用し得るような形状とされている。これにより、トレイキャリアが搬出プラットホームを通過する際には、搬出プラットホームが、トレイキャリアの支持部材上のパッケージトレイに対して係合し、支持部材からパッケージトレイの支持を引き継ぐことができる。
さらなる実施形態においては、トレイキャリアの支持部材は、パッケージトレイのうちの、パッケージトレイの底面よりも上方に位置した部分の下側のところにおいて、例えば、パッケージトレイの開口に沿って設けられたフランジの底面のところにおいて、パッケージトレイを支持し得るように構成されている。搬出トラックは、少なくとも部分的に、トレイキャリアの支持部材によって支持されたパッケージトレイの底面の高さ位置と実質的に同じ高さ位置のところに、延在している。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムの少なくとも1つの搬入ステーションは、トレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入するための、好ましくは実質的に水平状態でもってトレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入するための、搬入デバイスを備えている。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムは、搬入手段を備えている。搬入手段は、少なくとも1つの搬入ステーションにおいてパッケージトレイに対して係合し得るように構成されているとともに、搬入ステーションに隣接して進められるまたは搬入ステーションの上方を進められるトレイキャリア内へとパッケージトレイを制御された態様でもって搬入し得るよう、パッケージトレイに対して、搬入力を例えば押圧力を印加し得るように構成されている。この場合、少なくとも1つの搬入ステーションには、好ましくは、搬入手段が設けられており、トレイキャリアには搬入手段が設けられていない。
有利な実施形態においては、搬入デバイスは、搬入トラックを備えている、例えばコンベヤベルトまたは搬入プラットホームを備えている。搬入トラックは、無端コンベヤトラックの一部に対して少なくとも部分的に平行に延在している、および/または、搬入トラックは、無端コンベヤトラックに対して少なくとも部分的に一致している。これにより、好ましくは実質的に水平状態とされたパッケージトレイを、搬入トラックからトレイキャリアへと搬入することができる。
他の有利な実施形態においては、搬入トラックは、少なくとも部分的に、トレイキャリアの支持部材の高さ位置と実質的に同じ高さ位置において、延在する。これにより、パッケージトレイを、搬入トラック上の位置から、トレイキャリアの支持部材上の位置へと、実質的に水平状態でもって、移動させることができる。
他の有利な実施形態においては、トレイキャリアの支持部材は、パッケージトレイのうちの、パッケージトレイの底面よりも上方に位置した部分の下側のところにおいて、例えば、パッケージトレイの開口に沿って設けられたフランジの底面のところにおいて、パッケージトレイを支持し得るように構成されている。この実施形態においては、搬入トラックは、トレイキャリアの支持部材によって支持されたパッケージトレイの底面の高さ位置と実質的に同じ高さ位置において、少なくとも部分的に延在する。
有利な実施形態においては、搬入トラックは、コンベヤベルトを備えている。コンベヤベルトには、第1速度でコンベヤベルトを前進させるための駆動機構と、位置決め部材と、が付設されている。位置決め部材は、コンベヤベルトの前進方向に対して実質的に直交して延在しているものであって、トレイキャリアに対してパッケージトレイを位置合わせすることができる。好ましくは、駆動機構は、また、位置決め部材を第2速度で前進させ得るように構成されている。第2速度は、トレイキャリアの速度と実質的に同じ速度とされる。これにより、トレイキャリアに対して、コンベヤベルト上に配置されたパッケージトレイを、位置合わせすることができる。
さらなる実施形態においては、位置決め部材には、搬入部材という態様とされた搬入手段が設けられる。搬入部材は、位置決め部材に沿って移動させることができ、これにより、位置決め部材に対して係止されたパッケージトレイを、その位置決め部材に沿って、搬入トラックの前進方向に対して直交した方向に移動させることができる。
代替可能な実施形態においては、搬入手段は、搬入トラックよりも上方に延在するガイドという態様で、設けられる。これにより、搬入トラック上を進められるパッケージトレイを、コンベヤトラックの前進方向に対して直交した方向に、案内することができる。
有利な実施形態においては、搬入ステーションには、実質的に鉛直方向軸線まわりに回転可能に吊り下げられたホイールを有した搬入手段と、ホイールに対して固定された搬入部材と、が設けられる。ホイールの回転が、搬送方向の搬入トラック上のパッケージトレイとともに、同時に、搬入部材を、搬送方向に対して直交した方向に移動させ、これにより、搬入トラックからトレイキャリア内へとパッケージトレイを移動させることができる。
好ましくは、搬入部材には、パッケージトレイに対して係合するための押し込み表面が設けられる。搬入部材は、鉛直方向軸線まわりに回転可能に吊り下げられる。これにより、押し込み表面は、パッケージトレイの搬入方向に対して直交して連続的に延在することができる。
有利な実施形態においては、少なくとも1つの搬入ステーションは、パッケージトレイをためるためのバッファを備えている。バッファは、パッケージトレイを搬入トラックに対して選択的に供給し得るように構成されている。これにより、各々のパッケージトレイを、コンベヤトラック内の特定のトレイキャリアに対して供給することができる。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムの搬入ステーションおよび/または搬出ステーションは、それぞれ独立型の搬入ステーションおよび搬出ステーションとして具現されている。各ステーションは、通過するトレイキャリアを検出するための、および/または、トレイキャリア内のパッケージトレイを検出するための、および/または、パッケージトレイの内容物を検出するための、検出手段と、情報に基づいて搬出入手段を起動することによりパッケージトレイを選択的に搬出入するための制御システムと、を備えている。
好ましくは、コンベヤシステムには、制御システムが設けられており、制御システムは、
−無端コンベヤトラックに沿った固定ポイントに対しての、一連をなす複数のトレイキャリア(すなわち、複数のトレイキャリアからなるチェーン)の位置を決定するための、例えば搬入ステーションまたは搬出ステーションまたは処理ステーションに対しての一連をなす複数のトレイキャリアの位置を決定するための、チェーン位置決定手段と;
−トレイキャリアに関する情報および/またはパッケージトレイやその内容物に関する製品情報を受領するための受領手段であるとともに、情報が、例えば、搬入ステーション、搬出ステーション、処理ステーション、または、処理システムによって受領されるような、受領手段と;
−メモリ表を有した電子的メモリ手段であるとともに、メモリ表が、コンベヤシステム内の各パッケージトレイに関して、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関連する少なくとも1つのデータ項目を受領するための少なくとも1つのメモリフィールドと、搬入ステーションのところにおいてパッケージトレイが内部に配置されたトレイキャリアに関連するパラメータを格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、を有しているような、電子的メモリ手段と;
を備えている。
好ましくは、チェーン位置決定手段は、
識別マークが設けられた少なくとも1つの単一参照チェーン部材であるとともに、この参照チェーン部材が、複数のトロリーおよび複数のトレイキャリアとからなるチェーンの一部を形成するような、少なくとも1つの単一参照チェーン部材と;
コンベヤトラックに沿って配置されていて、参照チェーン部材を検出するための、認識センサと;
参照チェーン部材が通過した後に、通過したトレイキャリアの数をカウントするカウントデバイスと;
を備えている。
さらなる実施形態は、トレイキャリア識別手段を提供する。トレイキャリア識別手段は、トレイキャリアからなるチェーン内における少なくとも1つのトレイキャリアに関するものであり、例えば、例えば磁気的なまたは誘導的なまたは光学的なまたはX線的な検出のような非接触での検出に適した識別コードとされる。
さらなる実施形態においては、コンベヤシステムは、パッケージトレイに対してトレイ識別手段を追加し得るように構成される。例えばパッケージトレイ上にコードを印刷することによってまたはパッケージトレイに対して識別ステッカーを貼ることによってまたはパッケージトレイに対して、識別コードが付設された例えば(吸収性)インサートといったようなインサートを追加することによって、パッケージトレイに対してトレイ識別手段を追加し得るように構成される。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムには、2つ以上の搬入ステーションであるとともに、各搬入ステーションに対して、特定のタイプの食品および/またはパッケージトレイが搬入されるような、2つ以上の搬入ステーションと、各パッケージトレイがどの搬入ステーションに由来するかをメモリ手段内に格納し得るように構成された制御システムと、が設けられる。
さらなる実施形態においては、制御システムは、トレイキャリアに関する情報をおよび/またはパッケージトレイに関する情報をおよび/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を、例えば処理ステーションや搬出ステーションや包装ステーションのプリンタに対して、送信するための、送信手段を備えている。
好ましくは、制御システムは、分散型の制御システムとして構成され、2つ以上の搬出ステーションを起動することができ、これにより、複数のパッケージトレイを複数の搬出ステーションにわたって分配することができる。
有利な実施形態においては、1つまたは複数のトレイキャリアは、支持部材が、固定された状態とされているように、好ましくは実質的に水平な状態とされているように、構成される。これにより、パッケージトレイを、実質的に水平な状態でもって帆走することができる。
また、ある実施形態においては、トレイキャリアは、トレイキャリアの支持部材がレールよりも高い位置に配置されているようにして、トロリー上に載置される。この場合、支持部材上に配置されたパッケージトレイは、レールの上部に沿って搬送される。
代替可能な実施形態においては、1つまたは複数のトレイキャリアは、トレイキャリアの支持部材がレールよりも低い位置に配置されているようにして、1つまたは複数のトロリーに対して吊り下げ的に連結される。この場合、支持部材上に配置されたパッケージトレイは、レールの下方を搬送される。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムには、トレイキャリアに対して付設された搬出手段が設けられる。好ましくは、搬出手段は、搬出ステーションの関連する起動手段に対して相互作用し得るように構成されている。
好ましくは、トレイキャリアには、少なくとも1つの移動可能な搬出部材が設けられる。例えば押し込みボディが設けられる。これにより、搬出ステーションにおいて、トレイキャリアからパッケージトレイを搬出することができる。
有利な実施形態においては、少なくとも1つの移動可能な搬出部材も、また、移動可能とされる、例えば、回転移動可能とされる。搬出部材は、搬出部材がパッケージトレイに対して係合することができる活性位置と、例えば退避位置といったような不活性位置と、の間にわたって、移動可能とされる。
好ましくは、トレイキャリアには、ガイドが設けられる、例えばガイドレールが設けられる。ガイドは、一連をなす複数のトレイキャリアの搬送方向に対して実質的に直交した方向において、動作可能とされる。これにより、少なくとも1つの搬出部材を、例えば、搬出部材がガイドレールの長手方向軸線に沿って移動可能であるようにして、なおかつ、搬出部材がガイドレールの長手方向軸線まわりに回転不可能であるようにして、案内することができる。好ましくは、トレイキャリアは、支持部材を備え、ガイドレールは、支持部材の下方に延在しており、支持部材には、スロットが設けられ、これにより、搬出部材は、例えば押し込みボディは、活性位置において支持部材の上方へと延在することができ、ガイドレールに沿って活性位置に移動することができる。
さらなる実施形態においては、ガイドレールは、支持部材に対して垂直な方向において、少なくとも部分的に移動可能とされる。これにより、搬出部材を、搬出部材がスロットを介して支持部材の上方へと延在する活性位置と、搬出部材が支持部材の下方に配置された不活性位置と、の間にわたって、移動させることができる。
この場合、ガイドレールは、好ましくは、このガイドレール自身の長手方向軸線まわりに回転可能であるようにして、吊り下げられる。これにより、ガイドレールは、搬出部材がスロットを介して支持部材の上方へと延在する活性位置と、搬出部材が支持部材の下方に配置された不活性位置と、の間にわたって、回転することができる。
好ましくは、ガイドレールは、ガイドレールの長手方向軸線に対して双方ともに径方向に延在する第1および第2搬出部材を支持する。第1および第2搬出部材は、ガイドレールの長手方向軸線に沿った方向に見たときに、互いにジグザグ的な態様で取り付けられている。これにより、ガイドレールは、第1搬出部材がスロットを介して支持部材の上方へと延在する第1位置と、第2搬出部材がスロットを介して支持部材の上方へと延在する第2位置と、の間にわたって、回転することができる。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムには、一連をなす複数のトレイキャリアの前進方向に対して実質的に横方向において、好ましくはコンベヤトラックの両側において、パッケージトレイを受領して搬送し得るよう構成された1つまたは複数のトレイキャリアが設けられる。
有利な実施形態においては、1つまたは複数のトレイキャリアには、支持部材上においてパッケージトレイを位置決めするための位置決め手段が設けられる。位置決め手段は、例えば、パッケージトレイがトレイキャリア内へとスライド挿入される際にパッケージトレイの側面に対して係合するような、ガイドまたは位置決めリブとされる。これにより、パッケージトレイがトレイキャリア内へと搬入される際に、パッケージトレイを所望の位置へと案内することができる。
好ましくは、1つまたは複数のトレイキャリアには、支持部材に対してパッケージトレイを固定するための固定手段が設けられる。これにより、例えば、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して処理が実行される際に、パッケージトレイが支持部材に対して位置ずれを起こすことがない。
好ましくは、1つまたは複数のトレイキャリアには、スクリーンが設けられる。例えば、搬送方向に対して直交した側壁が、および/または、付加的には上壁が、設けられる。これにより、環境から、パッケージトレイおよび/またはその内容物を保護することができる。例えば、例えば防腐剤またはマリネ液の適用時の環境影響から、パッケージトレイおよび/またはその内容物を保護することができる。また、隣接したトレイキャリアによって支持されたパッケージトレイの食品を保護することができる。
好ましくは、1つまたは複数のトレイキャリアは、好ましくはすべてのトレイキャリアは、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイが、コンベヤトラックに沿って配置された処理デバイスの処理手段に対してアクセスし得るようにして、構成されている。これにより、パッケージトレイおよび/またはその内容物に対して処理を行うことができる。例えば、食品に対して防腐剤またはマリネ液を適用するための処理手段による処理を行うことができる。また、パッケージトレイ上にコードを印刷するという処理を行うことができる。
好ましくは、1つまたは複数のトレイキャリアには、パッケージトレイに対して係合することができて、そのパッケージトレイを搬送し得るような、移動可能な支持部材が設けられる。この場合、1つまたは複数のトレイキャリアは、好ましくは、底面において、パッケージトレイに対して係合し得るようおよび/またはパッケージトレイを搬送し得るよう、構成されている。
有利な実施形態においては、1つまたは複数のトレイキャリアには、様々な高さ位置のところに、例えば支持プラットホームといったような1つまたは複数の支持部材が設けられる。各々の支持部材は、1つまたは複数のパッケージトレイを支持するのに好適なものとされる。
有利な実施形態においては、コンベヤシステムは、少なくともコンベヤトラックの一部に沿って、パッケージトレイを開放状態で搬送し得るように構成されている。これにより、1つまたは複数の食品を、パッケージトレイ内に配置することができる、および/または、処理を、パッケージトレイ内に配置された製品に対して実行することができる。
有利な実施形態は、また、コンベヤトラックに沿って配置された1つまたは複数の処理ステーションを提供する。処理ステーションの各々は、例えば、通過するパッケージトレイに対しておよび/またはそのパッケージトレイ内の食品に対して、以下のうちの1つまたは複数の操作を行い得るような処理デバイスを備えている。
−パッケージトレイの計量。
−フィルムによるパッケージトレイのシール。
−パッケージトレイに対してのコードの適用。
−食用添加物の添加、例えばマリネ液のような液体添加物の添加。
−物体の追加、例えば吸収性インサートのようなインサートの追加。
−食品によるパッケージトレイの充填。
−食品の追加。
−トレイの走査。
好ましくは、トレイキャリアは、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイが、コンベヤトラックに沿って配置された処理デバイスの処理手段に対してアクセス可能であるようにして、構成される。処理ステーションは、コンベヤトラックに対して位置合わせして配置され、トレイキャリア内に配置されたパッケージトレイおよび/またはそのパッケージトレイ内の食品に対して操作を実行し得るように構成されている。
代替可能な実施形態においては、処理ステーションは、搬入ステーションと搬出ステーションとの間においてコンベヤトラックに対して平行に配置されていて、処理前には、搬出ステーションを介してトレイキャリアからパッケージトレイを搬出し得るように、また、処理後には、搬入ステーションを介してトレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入し得るように、構成されている。
好ましくは、処理ステーションは、トレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出し得るよう構成された、なおかつ、トレイキャリア内へとパッケージトレイを選択的に搬入し得るように構成された、制御システムによって、起動される。その場合、コンベヤトラックからのパッケージトレイの搬出、および/または、処理は、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関して制御システムのメモリ内において利用可能な情報に依存する。
好ましくは、コンベヤシステムは、パッケージトレイ内に配置された食品を搬送し得るよう構成され、パッケージトレイは、最終的な消費者向け包装の一部を形成する。
好ましくは、コンベヤシステムは、食品加工産業において、例えば肉加工産業や、例えば鶏肉加工産業において、使用可能であるように構成されている。
本発明は、また、食品を処理するための、好ましくは肉製品を処理するための、処理システムに関するものであり、処理システムは、
−食品を処理し得るように構成された処理デバイスと;
−処理デバイスから供給される食品によってパッケージトレイを充填し得るよう構成された少なくとも1つの充填ステーションと;
−1つまたは複数の搬入ステーションから1つまたは複数の搬出ステーションまでにわたってパッケージトレイを搬送し得るように構成されたコンベヤシステムであるとともに、
−レールを有した無端コンベヤトラックと;
−複数のトロリーおよび複数のトレイキャリアであるとともに、トレイキャリアの各々が、複数のトレイキャリアからなるチェーンを形成するようにして、少なくとも1つのトロリーを介してレールに対して連結され、各トレイキャリアには、少なくとも1つのパッケージトレイを支持するよう構成された例えば支持プラットホームといったような支持部材が設けられているような、複数のトロリーおよび複数のトレイキャリアと;
−コンベヤトラックに沿って搬送方向に一連をなす複数のトレイキャリアを移動させ得るように構成された駆動手段と;
−トレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入し得るように構成された、好ましくはトレイキャリア内へとパッケージトレイを選択的に搬入し得るように構成された、搬入ステーションと;
−トレイキャリアからパッケージトレイを搬出し得るように構成された、好ましくはトレイキャリアからパッケージトレイを選択的に搬出し得るように構成された、搬出ステーションと;
を備えたコンベヤシステムと;
−コンベヤシステムを起動するための制御システムであるとともに、コンベヤシステム内における各パッケージトレイの位置を決定し得るように構成された、制御システムと;
−コンベヤトラックに沿った固定ポイントに対しての例えば搬出ステーションに対しての、一連をなす複数のトレイキャリアの位置を決定するためのチェーン位置決定手段と;
−トレイキャリアに関する情報および/またはパッケージトレイに関する製品情報および/またはパッケージトレイの内容物に関する情報を受領するための受領手段であるとともに、そのような情報が、例えば、搬入ステーションによって、あるいは、搬出ステーションによって、あるいは、処理ステーションによって、あるいは、処理システムによって、受領されるような、受領手段と;
−メモリ表を有した電子的メモリ手段であるとともに、メモリ表が、コンベヤシステム内の各パッケージトレイに関して、パッケージトレイおよび/またはその内容物に関連する少なくとも1つのデータ項目を受領するための少なくとも1つのメモリフィールドと、搬入ステーションのところにおいてパッケージトレイが内部に配置されたトレイキャリアに関連するパラメータを格納するための少なくとも1つのメモリフィールドと、を有しているような、電子的メモリ手段と;
を具備している。
この場合、制御システムは、好ましくは、分散型の制御システムとして構成されている。これにより、2つ以上の搬出ステーションを起動することができ、複数のパッケージトレイを複数の搬出ステーションへと分配することができる。
好ましくは、この場合、少なくとも1つの充填ステーションは、製品情報に基づいて、例えば重量に基づいて、パッケージトレイ上へと食品を分配し得るように構成される。
好ましくは、少なくとも1つの充填ステーションには、所定の位置においておよび/または所定の順序でもって、パッケージトレイ内に食品をシステム的に配置するための充填手段が設けられる。これにより、パッケージトレイ内に配置された各食品の位置が、既知である。好ましくは、この場合、少なくとも1つの充填ステーションは、トレイキャリアの外部においてパッケージトレイを充填し得るように構成されており、充填ステーションは、
−食品を供給するためのコンベヤ手段と;
−パッケージトレイを充填位置へと供給するための、例えばコンベヤベルトといったような、コンベヤ手段と;
−充填位置から、トレイキャリア内へとパッケージトレイを搬入するための搬入ステーションへと、充填済みのパッケージトレイを移動させるためのコンベヤ手段と;
を備えて構成され、
充填手段は、1つまたは複数の食品を、充填位置に配置されたパッケージトレイ内へと、配置し得るように構成されている。
本発明は、また、食品によって充填されたパッケージトレイを、上述したシステムを使用して、搬送するための方法に関するものである。
本発明は、また、上述したシステムが付設されたような、屠殺場設備に関するものであり、好ましくは鶏肉屠殺場に関するものである。