JP2012251585A - ボルトキャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボトルキャップの脱落を防止する。
【解決手段】構造材を結合するボルトとナットをカバーするためのボルトキャップにおいて、キャップ本体は、一部に切欠又は小穴が設けられ、内部に粘稠なレジンを存在させた状態で、上記ナットが締め付けられた上記ボルトの頭もしくは足を覆う構成とする。このキャップ本体の内壁には突起が設けられる。 上記突起は、キャップ本体の内周に刻設した雌ネジとすることができる。これによって、固まったレジンが上記雌ネジの谷間に嵌りこんで振動に耐える状態を形成することになる。上記構成により、キャップ本体の内部に充填するレジンが前記突起の谷に浸透し、レジンが硬化したとき、キャップ本体の脱落を防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】構造材を結合するボルトとナットをカバーするためのボルトキャップにおいて、キャップ本体は、一部に切欠又は小穴が設けられ、内部に粘稠なレジンを存在させた状態で、上記ナットが締め付けられた上記ボルトの頭もしくは足を覆う構成とする。このキャップ本体の内壁には突起が設けられる。 上記突起は、キャップ本体の内周に刻設した雌ネジとすることができる。これによって、固まったレジンが上記雌ネジの谷間に嵌りこんで振動に耐える状態を形成することになる。上記構成により、キャップ本体の内部に充填するレジンが前記突起の谷に浸透し、レジンが硬化したとき、キャップ本体の脱落を防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、構造材を連結するときに使用するボルト・ナットをカバーするボルトキャップに関するものである。
鉄骨がむき出しになる構造物、例えば、橋梁、鉄塔等は、鉄骨をボルトとナットで結合することによって、組み立てるようになっている。これら構造物に使用される鉄骨は防錆メッキが施され、更に、必要な場合は防錆塗装が施され、長期の使用に耐え得るようになっている。
上記ボルトとナットは施工時に工具で強力に締め付けられる等の機械的な力が加わり、上記防錆メッキの耐久性が劣化したり、あるいは通常の環境では相当の耐久性を示しても、海沿いの地域で塩分に晒されたときには、腐食が早くなる傾向がある。また、水槽やタンクの組み立てに使用されるボルト・ナットは、直接、間接に水分に晒される機会が多く、それだけ腐食が早くなることになる。
従来、上記のようなボルトとナットの腐食を防止するために、上記のように鉄骨を締め付けた状態のボルトの頭側、あるいはナットを含む足側を覆い、当該ボルト・ナットが水分や塩分に触れることを防止するボルトキャップが使用されていた。
しかしながら、従来のボルトキャップは、ボルトの頭あるいは足を、合成樹脂材あるいは金属で単純に覆うのみで、ボルト・ナットとボルトキャップの間の隙間が完全に密封されることはなく、特に、上記のように塩分や水分に晒されたときには、充分な耐食性を発揮ことは出来なかった。
上記の事情に鑑みて、本願発明者は、ボルトキャップ内に粘稠なレジンを充填し、上記鉄骨を締め着けた状態のボルトの頭あるいは足を側に被せ、当該ボルト・ナットの腐食を防止する方法について特許出願し、既に特許(特公平8−11594)として認められている。
しかしながら、上記特許文献に開示された技術では、ボルトキャップの内壁が平滑であるため、レジンが固まるまでの間に、あるいは、レジンが固まった後でもボルトキャップが外れる恐れがあった。特に、橋梁等、振動の大きい構造物では、この危険性が高く、ボルトキャップが外れるとボルトの耐久性が劣化することになる。また、硬化したときに収縮するレジンを用いた場合にも上記欠点が顕著に現れることになる。
また、振動を受ける構造物ではナットの緩みを防止するために、ダブルナットを使用することがあり、この場合は、ボルト自体の長さが長くなり、上記構成のボルトキャップでは大きさそのものを変えない限り対応できないことになる。また、ボルトの頭と鉄骨の間、あるいはナットと鉄骨の間にワッシャを使用することがあるが、上記特許文献の開示では、低部をワッシャの大きさに対応した大きさにしない限り、対応できないことになる。
本発明は、上記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、ボルトキャップが抜け落ちるおそれがなく、しかも、ダブルナット、あるいはワッシャを使用したときにも対応できるボルトキャップを提供することを目的とするものである。
本発明は、構造材を結合するボルトとナットをカバーするためのボルトキャップにおいて、キャップ本体は、一部に切欠又は小穴が設けられ、内部に粘稠なレジンを存在させた状態で、上記ナットが締め付けられた上記ボルトの頭もしくは足を覆う構成とする。このキャップ本体の内壁に突起が設けられる。
上記突起は、キャップ本体の内周に刻設した雌ネジとすることができる。これによって、固まったレジンが上記雌ネジの谷間に嵌りこんで振動に耐える状態を形成することになる。
ボルトで構造材を締め付けるときに、頭側あるいは足側にワッシャを用いることがあり、また、緩みを防止するためにダブルナットを使用することがある。この場合に対応して、上端に雌雄いずれかの嵌合部を設けた、ワッシャに対応する嵩上げピース、あるいは、ダブルナット使用時の1のナットの高さに対応する嵩上げピースを、使用する構成としてもよい。
上記構成により、キャップ本体の内部に充填するレジンが前記突起の谷に浸透し、レジンが硬化したとき、キャップ本体の脱落を防止することができる。更に、ワッシャを使用した場合あるいはダブルナットを使用した場合にも対応することができる。
図1は本発明の部分縦断面図である。
キャップ本体1は、下部がボルト4の頭41あるいはボルトに螺着されたナット5が嵌り込む大きさの下筒10をなし、上部がボルト4のナット5から突き出した部分が嵌り込む大きさ(下筒10より径が小さい)の上端が天板22で蓋され、前記下筒10と一体に成形された上筒20で構成される。上記下筒10の内壁に、突起としての雌ネジ14が刻設された構成になっている。
図2はこのキャップ本体1を実際にボルトに装着した状態を示すものである。
鉄骨1の両側に補強板2で挟み込まれ、前後(紙面垂直方向)に継ぎ合わされ、多数のボルトで締め付けられ固定され、構造物が構成される。この状態で、本願のボルトキャップが以下の手順で装着されることになる。
キャップ本体内にレジン3をいれて、キャップ本体1をボルト4の頭41もしくはナット5を含む足42に被せると、前記通気穴21から余分のレジン3がはみ出した状態となる。ここで、前記レジン3はキャップ本体1内の雌ネジ14の谷に浸透し、レジンの硬化によって、当該レジンは鉄骨及びボルトと接着した状態となるとともに、雌ネジの山が当該硬化したレジン3にくさび上に食い込んだ状態を形成する。これによって、振動等によってもキャップ1の本体が外れることを防止することになる。
上記通気穴21から外にはみ出したレジン3は拭きとられて硬化するのを待つことになるが、硬化すると、上記のように外側が大きく内側が小さい径で構成された通気穴21がくさびの役割をなし、この意味でもキャップ本体1が外力によって外れないことになる。
上記においては、レジン3を予めキャップ本体内に充填することにしたが、上記のように鉄骨に螺着されたボルト4の頭41あるいはナット5を含む足42に塗布した状態でボキャップ本体1を被せるようにしてもよい。
また、突起として、雌ネジを形成したが、雌ネジに限定されるものではなく、軸方向に略直角であれば、その形状に限定されるものではない。また、上記雌ネジのように周方向に連続した突起でなくても、周方向に間歇的に形成された突起であってもかまわない。
図3はワッシャを用いた場合に対応できる構成を示したものである。
ボルト4をナット5で締め付けるとき、ボルト4の頭41の下、あるいはナット5の下側にワッシャを用いることがある。このときは上記ナットの大きさに合わせて構成されたキャップ本体1では対応できないことになる。
そこで、図3に示すように、下側にワッシャを嵌め込むことができる大きさの空洞6aを持ち、上端にキャップ本体1の下端に対応する大きさの雌雄いずれかの嵌合部6bを備えた嵩上げピース6を構成する。一方、上記キャップ本体1の下端には、前記雌雄いずれかの嵌合部6bに符号する雌雄いずれかの嵌合部60を設けて、両者を嵌め合わせるように構成する。これによって、ワッシャが使用されているときには、上記ワッシャ用の嵩上げピースをキャップ本体1の下側に嵌め合わせ、上記空洞6aをワッシャ(図外)に被せ、上記下筒10をボルトの頭41もしくはナット5を含む足42に被せることによって、ワッシャを用いた場合であっても本願の目的を達成できることになる。
更に、ボルト4をナット5で締め付けるとき、緩み止めを目的として、ダブルナットにすることがある。このときも上記1つナット5の大きさに合わせて構成されたキャップ本体1では対応できないことになる。
そこで、図4に示すようにナット1つ分の高さを持つ筒体9a、上側にキャップ本体1の下端に対応する大きさの雌雄いずれかの嵌合部9bを備えた嵩上げピースを構成する。
また、上記キャップ本体1の下端には、前記雌雄いずれかの嵌合部9bに符号する雌雄いずれかの嵌合部60を設けて、両者を嵌め合わせるように構成する。これによって、ダブルナットが使用されているときには、上記ダブルナット用の嵩上げピース9をキャップ本体1の下側に嵌め合わせることができることになる。
前記キャップ本体側の嵌合部60は、キャップ本体の内壁に刻設した雌ネジ14を利用することができ、この場合、ワッシャ用あるいはダブルナット用の嵩上げピース6、9の上端に形成された嵌合部6b、9bは前記雌ネジ14の下端に対応する雄ネジとなる。
図5、図6は、前記嵌合部6b、9bの別の実施形態を示すものである。嵩上げピース6、9の上端外側に、少なくとも2つの突起6c、9cを設ける一方、キャップ本体1の下端内周に、前記突起6c、9cが符号する溝16を開口部から上に向かって僅かに軸方向に、次いで周方向に直角に(全体としてL字に)刻設し、当該溝16に上記突起6c、9cを嵌め合わせる構成としたものである。
上記のように突起6c、9cを設けた場合、当該突起6c、9cを、前記キャップ本体1の内側の雌ネジ14に螺着する構成とすることも可能である
以上説明したように本発明は、キャップ本体内にレジンを充填し、内周に刻設した雌ネジにレジンが浸透するので、振動等によって抜け落ちがなく、構造物の耐久性を高めることができ、産業上の利用価値は極めて高い。
3 レジン
4 ボルト
5 ナット
14 突起(雌ネジ)
21 切欠又は小穴
4 ボルト
5 ナット
14 突起(雌ネジ)
21 切欠又は小穴
Claims (5)
- 構造材を結合するボルトとナットをカバーするためのボルトキャップにおいて、
一部に切欠又は小穴が設けられ、内部に粘稠なレジンを存在させた状態で、上記ナットが締め付けられた上記ボルトの頭もしくはナットを含む足を覆うキャップ本体と、
上記キャップ本体の内壁に設けられた突起と
を備えたことを特徴とするボルトキャップ。 - 上記突起が、キャップ本体の内周に刻設された、雌ネジである請求項1に記載のボルトキャップ。
- ワッシャに対応する空洞を備え、上端に雌雄いずれかの嵌合部を設けた嵩上げピースを、キャップ本体の下端に設けた雌雄いずれかの嵌合部に嵌めこんだ請求項1に記載のボルトキャップ。
- ダブルナット使用時の1のナットの高さに対応する空洞を備え、上端に雌雄いずれかの嵌合部を設けた嵩上げピースを、キャップ本体の下端に設けた雌雄いずれかの嵌合部に嵌めこんだ請求項1に記載のボルトキャップ。
- 上記嵩上げピースの嵌合部が、前記キャップ本体の雌ネジに対応する雄ネジである請求項3又端4に記載のボルトキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011123538A JP2012251585A (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | ボルトキャップ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013019512A (ja) * | 2011-07-13 | 2013-01-31 | Kinpane Kk | ボルトキャップ |
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-
2011
- 2011-06-01 JP JP2011123538A patent/JP2012251585A/ja active Pending
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