JP2012243435A - エキシマランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】放電容器の外表面に一対のメッシュ状の光透過性外部電極が設けられ、前記放電容器の内表面には反射膜が形成されるとともに、該反射膜には光モニター用の採光口が形成されてなるエキシマランプにおいて、前記採光口の輪郭線を形成する反射膜のエッジ部での放電の集中を防止して、放電容器内の放電が安定になり、紫外光のモニターが正確に行われるようにした構造を提供することである。
【解決手段】前記採光口の輪郭線が、前記メッシュ状の光透過性外部電極の素線と直線的に重なることのないように形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は放電容器内に反射膜を形成したエキシマランプに関し、特に、該反射膜に光モニター用の採光口が形成されたエキシマランプに係るものである。
従来、エキシマランプとしては、放電容器の内面の光放射面を除く部分に、紫外光を反射するシリカ主体の微粒子からなる反射膜が形成されてなるものが知られている。このようなランプにおいては、放電容器の光放射面の外表面には、光を取り出すという本来の機能を果たすために、例えば金ペーストを格子状に塗布したメッシュ状の光透過性電極が用いられている。
一方、前記光放射面に対向する光を取り出さない非光出射面の外表面に形成する外部電極としては、機能的には光透過性である必要はないが、多くの場合、製造工程の簡素化や、該放電容器内で発生する放電の安定性等の観点から、前記光放射面と同様に光透過性電極をそのまま用いることが行われている。
ところで、各種の紫外光照射装置におけるエキシマランプにおいては、紫外光の安定的な放射が求められていることから、その紫外光の光量をモニターすることが行われていて、そのために、反射膜の一部に採光口を形成して、該採光口から取出される紫外光をモニターしている。
このような技術は、例えば、特開2010−225343号公報などで知られている。
この従来技術が図7、図8および図9に示されている。図7は、エキシマランプの上面図であり、図8は図7のA−A断面図、図9は図7のB−B断面図である。図において、エキシマランプ20は石英ガラスなどよりなる放電容器21を有する。該放電容器21の外表面には、金ペーストなどでメッシュ状に形成された一対の光透過性外部電極22、23が対向して形成されている。そして、放電容器21の内表面には、光放射面を除いて反射膜24が形成されている。
この反射膜24の一部には採光口25が形成されていて、その上方には光モニター26が配置されて、放電容器21から放射される紫外光をモニターしている。
なお、この従来例においては、前記外部電極22、23の端部にはベタ状電極27が形成されており、放電容器21内には始動補助電極としての導電体28が形成されている。
ところで、当該従来技術においては、反射膜24に形成される採光口25の輪郭線25aが、メッシュ状の光透過性電極23の素線23aと直線的に連続して重なって形成されているため、外部電極22、23間に電圧が印加されたとき、図10に示すように、放電容器21内部では採光口25の輪郭線25aを形成する反射膜24のエッジ部分24aに電界が集中しやすく、当該エッジ部分24aに放電Xが集中しやすい。
このため、外部電極22、23間での放電が不安定な状態となり、採光口25から取り出される紫外光の光量を光モニターで検知すると、検知した信号値にいくつものピークが発生してノイズとなり、安定した紫外光の監視ができないという問題があった。
また、反射膜24のエッジ部分24aで放電が集中することで採光口25の中央付近は放電が起こりにくくなってしまい、放電が起こったとしても著しく弱い放電となる。そのため、採光口25から取り出される紫外光の光束量が減り、光モニターで検知される光量が低く見積もられてしまうという不具合があった。
特開2010−225343号公報
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、放電容器の外表面に一対のメッシュ状の光透過性外部電極が設けられ、前記放電容器の内表面には反射膜が形成されるとともに、該反射膜には光モニター用の採光口が形成されてなるエキシマランプにおいて、前記採光口の輪郭線を形成する反射膜のエッジ部分において放電が集中することのないようして、放電容器内で安定的な放電が維持され、採光口からの紫外光の光束量が減じすることのないようした構造を提供せんとするものである。
上記従来技術の問題点に鑑みて、本発明では、放電容器内に設けられた反射膜に形成される光モニター用の採光口の輪郭線が、放電容器外表面に設けられたメッシュ状の光透過性電極の素線と直線的に重なることのないようにしたことを特徴とする。
このような構成を採ることにより、採光口の輪郭線を形成する反射膜のエッジ部に放電が集中することがなく、採光口全面で一様な放電が生成されて、採光口からの紫外光の光束量が減じることがなく、正常な光モニターが達成できるものである。
本発明の第1の実施例であるエキシマランプの構成を示す上面図。 図1のB−B断面図。 図2のA部拡大図。 本発明の第2の実施例。 本発明の第3の実施例。 本発明の効果を示すフラフ。 従来技術の上面図。 図7のA−A断面図。 図7のB−B断面図。 図9のA部拡大図。
図1は、本発明におけるエキシマランプの第1の実施例を示す上面図であり、図2はそのB−B断面図、図3は図2のA部拡大図である。
図において、エキシマランプ1の放電容器2の外表面には、例えば、金ペーストを格子状に塗布した、メッシュ状の光透過性電極3、4が設けられている。そして、該放電容器2の内表面には、光照射面2aを除いて反射膜5が形成されている。そして、該反射膜5の、前記光出射面2aとは反対側の非光出射面2bにおける一端には光モニター用の採光口6が形成されている。
この採光口6は図示のように、反射膜5の端部に開放された形状であってもよいし、開放されずに独立開口であってもよい。
そして、特に、図3で明らかなように、上記採光口6の輪郭線6aは、メッシュ状の光透過性電極4の素線4aとは直線的に連続して重なることのないようにずらされている。
採光口6の輪郭線6aと、外部電極4の素線4aとが直線的に連続して重ならないようにするためには、図4に示すように、採光口6の輪郭線6aの形状が非直線的、例えば半円形状等であってもよいし、或いは図5に示すように、外部電極4の素線4aが放電容器2の軸線と角度をなすように形成されているものであってもよい。
なお、上記実施例においては、外部電極3、4の端部にはベタ状の電極7が設けられ、その端部に相当する放電容器2の内面には始動補助電極8が形成されたものを図示したが、必ずしもこれらを設ける必要はない。
本発明の効果を実証するための実験を行った。
<本発明ランプ>
本発明ランプとして、図1に示すような、発光長が1540mm、放電空間内にキセノンガスが0.05MPa封入され、採光口6は略矩形状であって、その輪郭線6aが外部電極4の素線4aと直線的に重ならないようにされたものを用いた。
<比較例ランプ>
比較例ランプとして、図7に示すように、採光口25の輪郭線25aが外部電極23の素線23aと直線的に重なる構造のものを用意した。
これらのランプを、点灯周波数が50KHz、入力電力が300Wの条件で点灯させた。そして、それぞれのランプの紫外光の光量を測定した結果が図6に示されている。図において、縦軸は紫外光の光量を表す信号値であり、横軸は時間である。
比較例ランプにおいては、光モニターでの測定値が低く、しかも、時間的にいくつものピーク値が発生していて、放電が不安定であり、これは反射膜のエッジ部に放電が集中したことによるものである。
これに対して本発明ランプでは、光量を示す信号値は低下することなく安定していることが分かる。
以上のように、本発明においては、放電容器内面に設けられた反射膜に形成される採光口の輪郭線が、メッシュ状の外部電極の素線と直線的に連続して重ならないようにしたので、採光口を形成する反射膜のエッジ部分に放電が集中することがなくなり、放電容器内で安定した放電を実現できるとともに、採光口全面でも均一な放電が生成されて、正確な紫外光のモニターが可能となるという効果を奏するものである。
なお、上記実施例の説明においては、放電容器2は角型管形状として説明したが、これに限られるものではなく、丸型管形状等の種々の形状を採用しうることは勿論である。
1 エキシマランプ
2 放電容器
2a 光出射面
2b 非光出射面
3 光透過性外部電極(光出射面側)
4 光透過性外部電極(非光出射面側)
4a 素線
5 反射膜
6 採光口
6a 輪郭線


Claims (1)

  1. 放電容器の外表面に一対のメッシュ状の光透過性外部電極が設けられ、前記放電容器の内表面には反射膜が形成されるとともに、該反射膜には光モニター用の採光口が形成されてなるエキシマランプにおいて、
    前記採光口の輪郭線が、前記メッシュ状の外部電極の素線と直線的に重なることのないように形成されていることを特徴とするエキシマランプ。


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