JP2012214166A - 自動車用ステアリングコラムの支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次衝突時に於けるステアリングホイールの姿勢安定化を図る為のガイドブロックの組み付け作業の容易化を図れる自動車用ステアリングコラムの支持装置を提供する。
【解決手段】ガイドブロック42aは、弾性材製で、係止鍔部46aと、基部45aと、1対の係止脚部55、55とを備える。このうちの係止鍔部46aの幅寸法は、車体側ブラケットに設けたガイド切り欠きの幅方向寸法よりも大きい。又、基部45aの幅寸法は、このガイド切り欠きの後端部に押し込み可能な寸法である。ガイドブロック42aは、両係止脚部55、55により、静止側ブラケット10の天板18に結合固定する。そして、前記ガイド切り欠きと係合させて、二次衝突時の案内とする。
【選択図】図8

Description

この発明は、ステアリングホイールの操作により操舵輪に舵角を付与する為の自動車用ステアリング装置を構成するステアリングコラムの支持装置の改良に関する。具体的には、二次衝突に伴う衝撃により前方に変位したステアリングコラムの姿勢を適切に規制できる構造の実現を図るものである。
[従来技術の説明]
自動車用ステアリング装置は、図13に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。
上述の様な自動車用ステアリング装置は、衝突事故の際に、衝撃エネルギを吸収しつつ、ステアリングホイールを前方に変位させる構造にする事が、運転者の保護の為には必要である。即ち、衝突事故の際には、自動車が他の自動車等にぶつかる一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突が発生する。この二次衝突の際に、運転者の身体に加わる衝撃を緩和して、運転者の保護を図る為に、上記ステアリングホイールを支持したステアリングコラムを車体に対して、二次衝突に伴う前方への衝撃荷重により前方に脱落可能に支持するが、例えば特許文献1〜2に記載される等により従来から知られており、且つ、広く実施されている。
図14〜17は、衝撃吸収機能を備えた自動車用ステアリング装置の具体的構造の1例を示している。この従前の構造は、ステアリングホイール1(図13参照)の上下位置を調節する為のチルト機構及び前後位置を調節する為のテレスコピック機構を備えたもので、ステアリングコラム6aと、特許請求の範囲に記載したコラム側ブラケットに相当する静止側ブラケット10と、前記ステアリングコラム6aと共に変位する変位側ブラケット11と、車体側ブラケット12とを備える。このうちのステアリングコラム6aは、後側のアウタコラム13の前端部と、前側のインナコラム14の後端部とを軸方向の変位を可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成している。この様なステアリングコラム6aの内径側には、ステアリングシャフト5aを、回転自在に支持している。このステアリングシャフト5aに関しても、アウタチューブとインナシャフトとの組み合わせにより、全長を伸縮可能に構成している。
前記ステアリングコラム6aの前端部には、電動モータ15(図13参照)や減速機等、電動式パワーステアリング装置の構成部材を設置する為のハウジング16を結合固定している。このハウジング16は、上部に幅方向(幅方向とは、車両への組み付け状態で、当該車両の幅方向を言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に設けた支持管17を挿通した図示しないボルトにより、車体の一部に、揺動変位を可能に支持する。前記ステアリングシャフト5aの後端部で前記ステアリングコラム6aよりも後方に突出した部分にはステアリングホイール1を固定する。又、前記ステアリングシャフト5aの前端部で前記ステアリングコラム6aよりも前方に突出した部分は、自在継手7を介して中間シャフト8(図13参照)に連結する。
又、前記静止側ブラケット10は前記車体側ブラケット12に対して、二次衝突に基づく衝撃荷重により前方への変位(離脱)を可能に結合支持している。前記静止側ブラケット10は、それぞれが鋼板等の、十分な強度及び剛性を有する金属板製である、天板18と左右1対の側板19a、19bとを、溶接等により結合固定して成る。このうちの天板18の幅方向両端部を、前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12に結合支持する為の結合板部20、20としている。これら両結合板部20、20の幅方向中央部には、図17に示す様な、それぞれがこれら両結合板部20、20の後端縁に開口する切り欠き21、21を形成し、これら両切り欠き21、21部分に、カプセル22、22を装着している。
これら両カプセル22、22は、合成樹脂、アルミニウム系合金の如き軟質金属等、前記天板18を構成する金属板に対し滑り易い材料により造っている。この様な前記両カプセル22、22は、通常状態では前記両切り欠き21、21から抜け出る事はないが、前記静止側ブラケット10に前方に向いた大きな衝撃荷重が加わった場合には、前記両切り欠き21、21との係合部(例えば、前記天板18と前記両カプセル22、22との間に掛け渡された止めピン)を裂断して、前記両切り欠き21、21から後方に抜け出る。この様な前記両カプセル22、22の中央部には、前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12に結合支持する為のボルト或いはスタッドを挿通する為の通孔23、23を設けている。前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12に結合支持するには、前記両カプセル22、22の通孔23、23を下から上に挿通したボルトを、前記車体側ブラケット12に溶接等により支持固定したナット24、24に螺合し更に締め付ける。この車体側ブラケット12は、予め車体側に固定されているので、前記ボルトの締め付けにより前記静止側ブラケット10がこの車体に対し、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わった場合にのみ、前方に脱落可能に結合支持される。尚、前記車体側ブラケット12の下面に固定したスタッドを前記両カプセル22、22の通孔23、23を上から下に挿通し、このスタッドの下端部にナットを螺合し更に締め付ける事により、前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12に結合支持する事もできる。
又、前記アウタコラム13を両側から挟む状態で前記両側板19a、19bに設けた、1対の支持板部25a、25bの互いに整合する位置に、前記支持管17の中心軸をその中心とする部分円弧形である、上下方向長孔26、26を形成している。前記アウタコラム13は、これら両上下方向長孔26、26を挿通したロッド27により、前記両側板19a、19b同士の間に支持している。この為に、前記アウタコラム13の前部上方に、前記変位側ブラケット11を構成する1対の被支持壁部28、28を設け、これら両被支持壁部28、28に、前記アウタコラム13の軸方向に長い前後方向長孔29(後述する先発明を示す図18、24参照)を形成している。前記アウタコラム13は前記静止側ブラケット10に対して、前記両上下方向長孔26、26及び前記両前後方向長孔29を挿通した、前記ロッド27により支承している。従って、前記アウタコラム13は、このロッド27が前記両上下方向長孔26、26内で変位できる範囲で、前記支持管17を挿通したボルトを中心として、上下方向に揺動変位可能である。又、前記ロッド27が前記両前後方向長孔29内で変位できる範囲で、前後方向(軸方向)に変位可能である。
前記ロッド27は、一端部(図15の右端部)に外向フランジ状の鍔部30を固設すると共に、他端部に、駆動側カム31と被駆動側カム32とから成るカム装置33を設けている。そして、調節レバー34によりこのうちの駆動側カム31を回転駆動させて、前記被駆動側カム32と前記鍔部30との距離を拡縮可能としている。前記ステアリングホイール1の位置を調節する際には、前記調節レバー34を下方に回動させる事により前記被駆動側カム32と前記鍔部30との距離を拡げる。この状態で、前記ロッド27が前記両上下方向長孔26、26及び前記両前後方向長孔29内で変位できる範囲で、前記アウタコラム13を変位させる。そして、このアウタコラム13内に回転自在に支持されたステアリングシャフト5aの後端部に支持固定された、前記ステアリングホイール1の位置を調節する。前記アウタコラム13と共に昇降する部分の重量は、前記ロッド27と、前記静止側ブラケット10に設けた係止部61との間に設けた釣合ばね35により支承している。この為、前記ステアリングホイール1の位置の調節時にも、運転者が前記重量全部を支える必要はない。
そして、前記ステアリングホイール1の位置を調節した後、前記調節レバー34を上方に回動させる事により、前記被駆動側カム32と前記鍔部30との距離を縮める。この結果、前記両支持板部25a、25bの内側面と前記両被支持壁部28、28の外側面とが強く当接し、前記ステアリングホイール1の上下位置が固定される。又、これら両被支持壁部28、28が設けられた、前記アウタコラム13の前端部の直径が縮まり、このアウタコラム13の前端部内周面と前記インナコラム14の後端部外周面とが強く当接し、前記ステアリングコラム6aが伸縮不能になる。この結果、前記ステアリングホイール1の前後位置が固定される。
上述の様な自動車用ステアリング装置は、衝突事故に伴う二次衝突の際に、前記両カプセル22、22を前記車体側ブラケット12の側に残したまま、前記静止側ブラケット10を前方に変位させる。即ち、二次衝突に伴ってこの静止側ブラケット10に、前方に向いた大きな衝撃荷重が、前記ステアリングホイール1から、前記ステアリングシャフト5a、前記アウタコラム13、前記ロッド27を介して加わる。そして、前記両カプセル22、22と前記両結合板部20、20との係合部が裂断し、これら両カプセル22、22を前記両切り欠き21、21から抜け出させつつ、前記静止側ブラケット10が前方に変位する。この結果、前記ステアリングホイール1も前方に変位し、このステアリングホイールに衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和できる。
この様な二次衝突の際、前記アウタコラム13は、前記両カプセル22、22が前記両切り欠き21、21から抜け出した後も、前方に変位する。ところが、これら両カプセル22、22がこれら両切り欠き21、21から抜け出した後の状態では、前記アウタコラム13の上下左右位置を規制できなくなる。即ち、前記両カプセル22、22が前記両切り欠き21、21内に存在する間は、これら両カプセル22、22の両側部分に設けた係合溝とこれら両切り欠き21、21の縁部との係合により、前記静止側ブラケット10が前記車体側ブラケット12に対して上下左右方向に変位する事はない。従って、この車体側ブラケット12に支持された前記アウタコラム13が、左右方向に変位しない事は勿論、前記ロッド27が前記上下方向長孔26、26内で変位できる範囲を超えて上下方向に変位する事もない。
一方、前記両カプセル22、22が前記両切り欠き21、21から抜け出した後の状態では、これら両カプセル22、22が前記ステアリングホイール1の上下左右位置を規制する機能を喪失する。この結果、衝突事故の衝撃の方向によっては、前記ステアリングホイール1が上下左右の何れの方向に変位するか分からない状態となる。この様な状態は、例えば前記ステアリングホイール1部分に組み込んだエアバッグにより運転者の身体を効果的に受け止める上で不利になる。又、衝突事故の程度によっては、ステアリングホイールを操作する事で事故車両を路肩等に退避させる事もあるが、この様な場合も、前記ステアリングホイール1が所定の位置に支持されていないと、このステアリングホイール1の操作を行いにくくなる。尚、前記特許文献1に記載された発明は、衝突事故に伴って加わる衝撃荷重の方向に拘らず、静止側ブラケットの切り欠きからカプセルが抜け出し易くする事に就いては考慮しているが、切り欠きからカプセルが抜け出した後の状態に就いては、全く考慮していない。更に、特許文献3には、ステアリングコラム装置の組立作業の容易化を意図した構造が記載されているが、二次衝突時に於けるステアリングホイールの姿勢安定化を図る為の技術は記載されていない。
[未公知の先発明の説明]
図18〜27は、上述の様な事情に鑑みて、先に考えた(特願2010−6626に係る)、自動車用ステアリングコラムの支持装置を示している。この先発明に係る自動車用ステアリング装置を構成する車体側ブラケット12aは、幅方向中央部の基板部36と、幅方向両端部分に設けた取付板部37、37とを、連結板部38、38により連結して成る。この様な車体側ブラケット12aの、前後方向に関する長さ寸法は、前述の図14に示した従前構造を構成する車体側ブラケット12の長さ寸法よりも大きい。そして、前記車体側ブラケット12aを構成する前記両連結板部38、38の後端縁は、前記基板部36及び前記両取付板部37、37の後端縁よりも前方に位置する。従って、この基板部36の後部は、前記両連結板部38、38の後端縁よりも後方に突出している(オーバハングしている)。そして、この様に後方に突出した、前記基板部36の後部を上方に、少し(90度未満、例えば20〜40度程度)曲げ起こして、折り曲げ傾斜部39としている。この折り曲げ傾斜部39の前部で幅方向中央部に、矩形の透孔40を形成している。
更に、前記基板部36の中間部乃至前部に長U字形のガイド切り欠き41を形成している。このガイド切り欠き41の後端部は、前記透孔40の前端部中央に開口している。このガイド切り欠き41の幅寸法W41(図19参照)は、前記透孔40の幅寸法W40よりも小さい(W41<W40)。従って、このガイド切り欠き41は、この透孔40の幅方向中央部から前方に連続する状態で形成されている。このガイド切り欠き41の長さ寸法を確保すべく、前記基板部36の前部に関しても、前記両連結板部38、38の前端縁よりも前方に突出している。
一方、コラム側ブラケットである静止側ブラケット10の上面に、ガイドブロック42を固定している。この静止側ブラケット10を構成する天板18の幅方向中央部に設けられた平板部43は、左右1対の段差部44、44を介して、左右1対の結合板部20、20と繋がっており、これら両結合板部20、20よりも少し上方に存在する。前記ガイドブロック42は、この様な平板部43の上面の幅方向中央部の後ろ寄り部分に、ねじ止め固定している。
前記ガイドブロック42は、ガラス繊維、炭素繊維等の補強用繊維を混入した合成樹脂を射出成形する等により、図23に示す様な、下半部を前記ガイド切り欠き41内に進入させられる基部45としている。又、上半部のうちの後半部をこのガイド切り欠き41よりも幅広の係止鍔部46とし、同じく前半部に1対の突片47、47を、幅方向に離隔した状態で設けている。尚、前記基部45の幅寸法は、二次衝突の発生時に前記ガイド切り欠き41に進入可能な寸法であれば良く、図26の(A)に示す様に、二次衝突時にこのガイド切り欠き41内に変形しつつ進入する寸法関係でも、或いは、図26の(B)に示す様に、特に抵抗無く進入する寸法関係でも良い。前者の場合には、二次衝突に伴って前記静止側ブラケット10に伝わった衝撃エネルギを吸収する機能を得られるが、後者の場合には、前記基部45と前記ガイド切り欠き41との係合によっては、衝撃エネルギ吸収機能は得られない。
又、前記両突片47、47の幅方向外側面は、上方に向かう程互いに近づく方向に傾斜している。これら両突片47、47の自由状態での幅寸法(幅方向外側面同士の最大幅寸法)は、前記ガイド切り欠き41の幅寸法よりも少しだけ大きくして、前記両突片47、47を弾性変形させた状態で、これら両突片47、47を前記ガイド切り欠き41を、下から上に通過可能としている。上述の様なガイドブロック42は、前記基部45の前半部下面に突設したピン部48を前記天板18に形成した係止孔49に挿入した状態で、前記基部45の後半部に形成した取付孔50を上方から挿通した取付ねじ51を、前記天板18に形成したねじ孔52に螺合し更に締め付ける事で、前記天板18の上面に固定する。
前述の様な透孔40及びガイド切り欠き41を設けた前記車体側ブラケット12aと、上述の様なガイドブロック42を固定した前記変位側ブラケット11とを組み合わせるには、先ず、前記車体側ブラケット12aを、予め車体に対し、所定の位置に所定の方向で溶接固定しておく。又、前記ガイドブロック42に就いても、前記平板部43の上面に予めねじ止め固定しておく。その後、ステアリングコラム6aの前端部に設けたハウジング16を車体に対して、前記ハウジング16の前上部に支持した支持管17に挿通したボルトにより、揺動変位を可能に結合する。この状態から、このボルトを中心として前記ステアリングコラム6aを上方に揺動変位させて、前記ガイドブロック42の上半部の前半部に設けた前記両突片47、47を、弾性変形させつつ、前記ガイド切り欠き41の後端部を通過させる。そして、通過後に前記両突片47、47が弾性的に復元させて、これら両突片47、47と前記車体側ブラケット12aの上面で前記ガイド切り欠き41の両側部分とを係合させて、前記ステアリングコラム6aの下方への揺動変位を阻止する。この状態で、前記車体側ブラケット12aに固定したナット24、24と、前記静止側ブラケット10の結合板部20、20に予め固定しておいたカプセル22、22の通孔23、23とが整合する。そこで、これら両通孔23、23を下方から挿通したボルトを前記両ナット24、24に螺合し、更に締め付ける。又、前記車体に固定した図示しない枢支ブラケットの通孔及び前記支持管17に挿通したボルトも締め付ける。
上述の様にして組み立てたステアリング装置を搭載した自動車が衝突事故を起こし、前記ステアリングコラム6aを介して前記静止側ブラケット10に、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わると、前記両カプセル22、22を前記車体側ブラケット12aの側に残したまま、前記静止側ブラケット10が前方に変位する。この変位に伴って、前記両カプセル22、22が、この静止側ブラケット10の結合板部20、20に形成した切り欠き21、21から抜け出し、前記両カプセル22、22に基づく、前記静止側ブラケット10の前記車体側ブラケット12aに対する支持力が喪失する。但し、前記両カプセル22、22が前記両切り欠き21、21から抜け出す以前に、前記係止鍔部46の幅方向両端部下面が、前記ガイド切り欠き41の幅方向両側部分で、前記基板部36の上面に対向する状態となる。この結果、前記両カプセル22、22に基づく支持力が喪失した後の状態であっても、前記ステアリングコラム6aの上下左右方向の位置決めが図られる。即ち、上下方向に関しては、前記静止側ブラケット10の平板部43の上面と前記係止鍔部46の幅方向両端部下面との間で、前記ガイド切り欠き41の幅方向両側部分を挟む事により、位置決めを図る。又、左右方向(幅方向)に関しては、このガイド切り欠き41の幅方向両側縁と前記ガイドブロック42の基部45の左右両側面との係合により、位置決めを図る。
この様に、前記両カプセル22、22が前記両切り欠き21、21から抜け出した後にも、前記ステアリングコラム6aの上下左右方向の位置決めが図られるので、ステアリングホイールに設置したエアバッグにより運転者の身体を確実に受け止める為のチューニングが容易になる等、衝突事故の際に於ける運転者の保護充実を図れる。又、衝突事故の程度によっては、ステアリングホイールを操作する事で事故車両を路肩等に退避させる事を容易に行える。
尚、図27に示す様に、車体側ブラケット12bの基板部36に形成したガイド切り欠き41aの幅方向寸法を、後部から前部に向かうに従って漸減させ、このガイド切り欠き41aの幅方向寸法を、後端部を除く部分で、ガイドブロック42の基部45の幅方向寸法よりも小さくする事もできる。この様にして、二次衝突時に静止側ブラケット10を、前記ガイドブロック42と前記ガイド切り欠き41aとの係合に基づき、ステアリングホイールから前記静止側ブラケット10に加わった衝撃エネルギを吸収しつつ、前方に変位させれば、運転者の保護を充実させる面からのチューニングの自由度を高くできる。
上述の様な先発明に係る自動車用ステアリングコラムの支持装置は、従来構造に比べれば、二次衝突時に於けるステアリングホイールの姿勢安定化と、組立作業の容易化とを図れる。但し、前記ガイドブロック42を前記静止側ブラケット10に支持固定する作業が面倒である。即ち、このガイドブロック42をこの静止側ブラケット10に支持固定する為に、この静止側ブラケット10の天板18に係止孔49及びねじ孔52を形成した上で、前記ピン部48と前記係止孔49との係合により回り止めを図りつつ、取付孔50に挿通した前記取付ねじ51を前記ねじ孔52に螺合し更に締め付ける必要がある。これらの作業が必要である事は、自動車用ステアリングコラムの支持装置の組立作業を容易化し、低廉化を図る面から不利である。
特開2000−95116号公報 特開2005−96731号公報 特開2003−26004号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、二次衝突時に於けるステアリングホイールの姿勢安定化を図る為のガイドブロックの組み付け作業の容易化を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の自動車用ステアリングコラムの支持装置は、従来から知られている自動車用ステアリングコラムの支持装置と同様に、ステアリングコラムと、コラム側ブラケットと、車体側ブラケットとを備える。
このうちのステアリングコラムは、筒状で、内部にステアリングシャフトを回転自在に支持する。
又、前記コラム側ブラケットは、上端部に天板を有し、前記ステアリングコラムに支持されている。
更に、前記車体側ブラケットは、前記天板の上方で車体側に支持固定されている。
そして、これらコラム側ブラケットと車体側ブラケットとを、二次衝突に基づく衝撃荷重によりこのコラム側ブラケットの前方への変位を可能に結合している。
特に、本発明の自動車用ステアリングコラムの支持装置に於いては、ガイド切り欠きとガイドブロックとを備える。
このうちのガイド切り欠きは、前記車体側ブラケットの一部に形成されたもので、前後方向に長く、後端側が開口している。尚、本明細書及び特許請求の範囲で、後端側が開口している構造には、前記ガイド切り欠きに相当する、幅が狭くなった部分が前記車体側ブラケットを構成する板材全体としての後端縁に開口している構造は勿論、この板材に形成した、前記ガイド切り欠きよりも大きな幅寸法を有する透孔部分に開口している構造も含む。
又、前記ガイドブロックは、弾性材製で、上側から順番に、係止鍔部と、基部と、1対の係止脚部とを備え、前記天板の上面に支持固定している。このうちの係止鍔部は、前記ガイド切り欠きの幅方向寸法よりも大きな幅寸法を有する。又、前記基部の幅寸法は、少なくともこのガイド切り欠きの後端部に押し込み可能な寸法である。更に、前記両係止脚部は、前記基部の下面に互いに離隔した状態で設けられたもので、それぞれの下端部に鉤部を、互いに反対方向に突出する状態で設けている。
前記ガイドブロックは、前記両係止脚部を前記天板に形成した係止孔に上方から挿通した状態で、それぞれの下端部に設けた鉤部を前記係止孔の周縁部で前記天板の下面に係止している。そして、これら両鉤部の上面と前記基部の一部下面との間で、前記天板の一部で前記係止孔の周縁部を上下から挟持する事により、前記基部及び前記係止鍔部をこの天板の上面から上方に突出させた状態で、この天板に支持固定している。
更に、前記係止鍔部を前記車体側ブラケットの上方に位置させた状態で、前記基部を前記ガイド切り欠きの後端部に係合させている。
上述の様な本発明の自動車用ステアリングコラムの支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記両係止脚部を前後方向に離隔した状態で設ける。又、前記係止鍔部から前記基部の上部乃至上下方向中間部に掛けての部分の前後方向中間部に、この係止鍔部の上面に開口するスリット状の切り欠き部を、この係止鍔部及び前記基部の全幅に亙って形成する。更に、前記係止鍔部の左右両端部でこの基部の左右両側面から突出した部分の下面を、前記切り欠き部を挟んで前後で逆方向に、それぞれがこの切り欠き部に近づく程上方に向かう方向に傾斜させる。そして、前記両鉤部の上面と前記基部の一部下面との間で前記天板の一部を上下から挟持した状態で、前記係止鍔部の左右両端部でこの基部の左右両側面から突出した部分の下面を、前記天板の上面に押し付ける。
上述の様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記係止孔の内周縁の左右両側縁のうちで前後方向中間部に、この係止孔の内方に突出する1対の突出部を設ける。そして、前記基部の下面の一部を、これら両突出部の上面に突き当てる。
上述の様に構成する本発明の自動車用ステアリングコラムの支持装置によれば、前述した先発明の構造と同様に、二次衝突時にステアリングホイールの上下左右位置がずれる事を防止して、このステアリングホイールに設置したエアバッグにより運転者の身体を確実に受け止める為のチューニングが容易になる等、衝突事故の際に於ける運転者の保護充実を図れる。又、衝突事故の程度によっては、ステアリングホイールを操作する事で事故車両を路肩等に退避させる事を容易に行える。
しかも、本発明の自動車用ステアリングコラムの支持装置の場合には、コラム側ブラケットの天板にガイドブロックを支持固定する為の作業は、この天板部に形成した係止孔に、このガイドブロックを構成する1対の係止脚部を挿通だけで足りる。この係止孔は、例えば前記コラム側ブロックを造る過程で、プレスによる打ち抜き加工により、容易に形成できる。又、前記両係止脚部を前記係止孔に挿通し、これら両係止脚部の下端部に設けた鉤部を前記係止孔の周縁部に係止する作業も、一挙動で容易に行える。この為、自動車用ステアリングコラムの支持装置の組立作業を容易化し低廉化を図り易くできる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、係止鍔部の左右両端部下面を前記天板の上面に押し付ける事に伴って、前記両係止脚部の下端部同士の間隔が拡がる傾向になる。この為、これら両係止脚部の下端部に設けた前記両鉤部と、前記係止孔の周縁部との係合が外れにくくできる。
更に、請求項3に記載した発明によれば、前記ガイドブロックの基部の形状を特に複雑にする事なく、このガイドブロックを前記天板に対し支持固定できる。
本発明の実施の形態の1例を、後上方から見た斜視図。 図1のa部拡大図。 車体側ブラケットを省略した状態で示す側面図。 同じく後半部の平面図。 一部を省略して図3の右方から見た端面図。 ガイドブロックを取り出して上方から見た状態(A)と下方から見た状態(B)とで示す斜視図。 係止鍔部の左右両端部下面の傾斜に基づいて鉤部と係止孔の周縁部との係合強度を高くできる理由を説明する為の、ガイドブロック単独の側面図(A)及び組み付け状態を示す部分切断側面図(B)。 コラム側ブラケットである静止側ブラケットとガイドブロックとを取り出して、組み合わせ以前の状態で後上方から見た斜視図。 同じく組み合わせ後の状態で上方から見た斜視図。 同じく一部を省略して下方から見た斜視図。 車体側ブラケットを前部上方から見た斜視図。 ガイドブロックの基部と係止切り欠きとの係合状態の2例を示す模式図。 従来から知られている自動車用ステアリング装置の1例を示す部分縦断側面図。 より具体的な従前の構造を、前部上方から見た斜視図。 図14のb−b断面図。 同じく車体側ブラケットを除いた状態で示す、図14と同様の図。 同じく静止側ブラケットを後部下方から見た斜視図。 先発明に係る構造の第1例を、通常状態で後部上方から見た斜視図。 同じく平面図。 図19のc−c断面図。 車体側ブラケットを省略すると共に、ガイドブロックを静止側ブラケットに固定していない状態で、前部上方から見た斜視図。 同じく、ガイドブロック及び静止側ブラケットを取り出して後部下方から見た斜視図。 ガイドブロックを後部上方から見た斜視図(A)及び後部下方から見た斜視図(B)。 ガイドブロックを固定した静止側ブラケットと車体側ブラケットとを組み合わせる以前に、後部上方から見た斜視図。 車体側ブラケットを前部上方から見た斜視図。 ガイド切り欠きとガイドブロックとの係合状態の2例を示す模式図。 先発明に係る構造の第2例を、通常状態で示す平面図。
図1〜12は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、前述した先発明に係る構造と本例の構造との相違の主要点は、特許請求の範囲に記載したコラム側ブラケットである静止側ブラケット10を構成する天板18に対して、ガイドブロック42aを支持固定する部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述した先発明に係る構造とほぼ同様であるので、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分及び先に説明した先発明に係る構造と異なる部分を中心に説明する。
図示の例では、車体側ブラケット12aは、車体の一部に固定された補強パイプ53の中間部に、溶接等により固定している。本例の場合、前記車体側ブラケット12aは、基板部36aの左右両端縁に1対の固定部54、54を溶接固定する事により構成している。これら両固定部54、54は、それぞれ上方が開口したコ字形としており、前記補強パイプ53に溶接固定している。前記静止側ブラケット10は前記両固定部54、54に対し、カプセル22、22を介して、二次衝突時に加わる衝撃荷重により、前方への離脱を可能に支持している。
一方、前記基板部36aには、前記先発明に係る構造と同様に、折り曲げ傾斜部39と、透孔40aと、ガイド切り欠き41aとを形成している。そして、前記天板18に支持固定した前記ガイドブロック42aを、前記透孔40aを介して前記ガイド切り欠き41aに係合させている。このガイドブロック42aは、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂製、或いはこれらの合成樹脂にガラス繊維、炭素繊維等の補強材を混入したものを射出成形する事により一体に構成している。前記ガイドブロック42aは、上側から順番に、係止鍔部46aと、基部45aと、1対の係止脚部55、55とを備える。
前記基部45aの外周面は、左右両側面を前後1対の部分円筒面部により連続させたもので、断面形状は略小判形である。図示の例では、前記両側面はそれぞれ、前後両端部を同じく中間部に比べて少し突出させた形状としている。又、これら両側面の最も突出した部分同士の間隔である、前記基部45aの幅寸法は、前記ガイド切り欠き41a内に進入可能(緩く挿入できるか、又は、何れかの部分を変形させつつ押し込み可能)とすべく、このガイド切り欠き41aの後端部の幅寸法よりも僅かに小さい値乃至は僅かに大きい値としている。本例の場合には、図11〜12に示す様に、前記ガイド切り欠き41aの後端部に突部62、62を設け、これら両突部62、62の先端同士の間部分でこのガイド切り欠き41aの幅寸法を、前記基部45aの幅寸法よりも僅かに小さい値としている。これに対して、前記両部分円筒面部の幅方向中央部同士の間隔である、前記基部45aの前後方向の長さ寸法は、前記ガイド切り欠き41aの幅寸法よりも十分に大きくしている。
又、前記係止鍔部46aは、前記基部45aの上端部から幅方向両側方に突出する状態で設けられており、前記ガイド切り欠き41aの幅寸法よりも十分に大きな幅寸法を有する。本例の場合には、前記係止鍔部46aから前記基部45aの上部乃至上下方向中間部に掛けての部分の前後方向中間部に、この係止鍔部46aの上面に開口するスリット状の切り欠き部56を、この係止鍔部46a及び前記基部45aの全幅に亙って形成している。この切り欠き部56の存在により、この係止鍔部46aは前後に2分割されており、前記基部45aに関しても、前後に2分割された前後方向両半部同士が、上下方向下端部でのみ連結されている。従って、前記係止鍔部46a及び前記基部45aは、上部の長さ方向寸法を縮める方向に弾性変形可能である。更に、前記係止鍔部46aの左右両端部で前記基部45aの左右両側面から突出した部分の下面を、それぞれ傾斜面57a、57bとしている。これら各傾斜面57a、57bは、前記切り欠き部56を挟んで前後で逆方向に、それぞれがこの切り欠き部56に近づく程上方に向かう方向に傾斜している。
更に、前記両係止脚部55、55は、前記基部45aの下面の前後両端部に、互いに離隔して、下方に突出する状態で設けられたもので、それぞれの外側面を、前記基部45aの前後両端面を構成する部分円筒面部の延長上に位置させている。又、前記両係止脚部55、55の下端部に鉤部58、58を、前後方向に関して互いに反対方向に突出する状態で設けている。これら両鉤部58、58は、前記両係止脚部55、55の前面から前方に、後面から後方に、それぞれ突出する状態で設けられており、これら前面又は後面からの突出量は、下方に向かう程小さくなって、それぞれの下端部での突出量が、零乃至は負の値となっている。
又、前記両鉤部58、58の上端面から前記係止鍔部46aの下面のうちの前後方向両端部までの、上下方向距離{前記車体側ブラケット12a及び前記天板18に直交する、図7の(A)の上下方向の距離}は、これら車体側ブラケット12a及び天板18の厚さとの関係で、次の様に規制している。即ち、前記両鉤部58、58の上端面から前記係止鍔部46aの下面のうちの前後両端部までの距離dは、前記車体側ブラケット12aと天板18との合計厚さT{図7の(B)参照}よりも小さく、前記両鉤部58、58の上端面から前記係止鍔部46aの下面のうちの前後方向中央部までの距離Dは、前記合計厚さT以上である(d<T≦D)。
一方、前記天板18の中央部には、上述の様なガイドブロック42aを装着する為の係止孔59を、この天板18の上下両面同士を貫通する状態で形成している。この係止孔59は、図8に示す様に、略鼓形であり、内周縁の前後両端部を、前記両係止脚部55、55の外側面に倣う形状(部分凹円弧)としている。又、前記係止孔59の内周縁の左右両側縁のうちで前後方向中間部に1対の突出部60、60を、それぞれこの係止孔59の内方に突出する状態で設けている。これら両突出部60、60の先端縁同士の間隔は、前記基部45aの下端面の前後方向中央部の幅寸法よりも小さくしている。
それぞれが上述の様な形状及び寸法に形成された前記ガイドブロック42aを前記静止側ブラケット10の天板18に支持固定するには、図8に示す様に、このガイドブロック42aをこの天板18の上方に配置し、前記両係止脚部55、55を前記係止孔59の前後両端部に対向させる。この状態から、前記ガイドブロック42aを下方に押し下げて、前記両係止脚部55、55を前記係止孔59の前後両端部に押し込む。この押し込み作業に伴って、これら両係止脚部55、55が、前記両鉤部58、58を互いに近付ける方向に弾性変形しつつ、前記係止孔59内に押し込まれる。そして、前記基部45aの下端面の前後方向中央部が、前記両突出部60、60の上面に当接するまで押し込んだ状態で、前記両係止脚部55、55が弾性的に復元し、前記両鉤部58、58が前記係止孔59の前後両端周縁部の下面側に係合する。この状態では、これら両鉤部58、58の上面と、前記両突出部60、60の上面に当接した前記基部45aの下端面の前後方向中央部との間で、前記天板18の一部で前記係止孔59の前後方向中間周縁部(前記両突出部60、60)を上下から挟持する。この結果、前記ガイドブロック42aを前記天板部18に、前記基部45a及び係止鍔部46aを前記天板18の上面から上方に突出させた状態で支持固定できる。この支持固定作業は、一挙動で容易に行える為、自動車用ステアリングコラムの支持装置の組立作業を容易化し、低廉化を図り易くできる。
又、上述の様に前記ガイドブロック42aを前記天板部18に支持固定した状態では、前記係止鍔部46aの左右両端部下面が前記天板18の上面で前記ガイド切り欠き41aの両側部分に押し付けられる。そして、前記係止鍔部46aの左右両端部が、それぞれの下面に形成した前記各傾斜面57a、57bを前記天板18の上面に倣う様に(それぞれの傾斜角度を小さくする方向に)弾性変形する。これに合わせて、前記両係止脚部55、55の下端部同士の間隔が拡がる傾向になる。この為、これら両係止脚部55、55の下端部に設けた前記両鉤部58、58と、前記係止孔59の前後両端周縁部との係合を外れにくくできる。
上述の様にして前記ガイドブロック42aを組み付けた、前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12aに組み付けるには、図1〜2に示す様に、前記ガイドブロック42aの基部45aを、この基部45aの何れかの部分乃至は前記ガイド切り欠き41aの突部62、62を弾性変形させつつ、このガイド切り欠き41aの後端部に進入させる。この状態では、前記静止側ブラケット10にステアリングコラム6aを支持しているが、このステアリングコラム6aの先端部は、未だ車体に対し結合していない。前記基部45aを前記ガイド切り欠き41aの後端部に進入させた状態では、前記ガイドブロック42aの係止鍔部46aがこのガイド切り欠き41aの後端部の上方に位置して、前記静止側ブラケット10の落下を防止する。そこで、この状態で、前記ステアリングコラム6aの先端部を車体に対し揺動自在に結合すると共に、前記静止側ブラケット10を前記車体側ブラケット12aに対し、カプセル22、22を介して、二次衝突時に加わる衝撃荷重により、前方への離脱を可能に結合支持する。二次衝突時には、前述した先発明の構造と同様に、前記ガイドブロック42aと前記ガイド切り欠き41aとの係合に基づいて、ステアリングホイールの上下左右位置がずれる事を防止する。二次衝突に伴って前記ステアリングコラム6aに加わった衝撃エネルギは、図示しないエネルギ吸収部材により吸収する。尚、図12の(A)に示した例の場合には、前記ガイド切り欠き41aの幅寸法を前端部にまで、前記ガイドブロック42aの幅寸法よりも小さくしているので、二次衝突時に、前記ガイドブロック42aの基部45aと前記ガイドブロック42aの突部62、62との結合部が塑性変形する事によっても衝撃エネルギの吸収を図れる。これに対して、図12の(B)に示した様に、前記ガイド切り欠き41aの幅寸法を前記ガイドブロック42aの幅寸法よりも大きくすると、これらガイド切り欠き41aとガイドブロック42aとの係合部で前記衝撃エネルギを吸収する事はできない。
本発明は、図示の様な、ステアリングホイールの上下位置及び前後位置を調節可能な、チルト・テレスコピック式ステアリング装置に限らず、上下位置のみを調節可能なチルト式ステアリング装置でも、前後位置のみを調節可能なテレスコピック式ステアリング装置でも、更には、ステアリングホイールの位置固定式のステアリング装置でも実施できる。
又、前述の図27に示した先発明の構造の様に、前方に向かうに従って幅寸法が小さくなるガイド切り欠きと組み合わせて、二次衝突時にステアリングホイールに加わった衝撃エネルギを吸収する構造を実現する事もできる。
更には、ガイドブロックの前半部に、前述の図23に示した様な1対の突片47、47を、一体に設ける事もできる。この様な突片47、47を設ければ、前述した先発明の場合と同様に、ステアリングコラムの前端部を揺動自在に組み付けてから、静止側ブラケット10(コラム側ブラケット)を車体側ブラケット12aに仮止めする事が可能になる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 静止側ブラケット
11 変位側ブラケット
12、12a、12b 車体側ブラケット
13 アウタコラム
14 インナコラム
15 電動モータ
16 ハウジング
17 支持管
18 天板
19a、19b 側板
20 結合板部
21 切り欠き
22 カプセル
23 通孔
24 ナット
25a、25b 支持板部
26 上下方向長孔
27 ロッド
28 被支持壁部
29 前後方向長孔
30 鍔部
31 駆動側カム
32 被駆動側カム
33 カム装置
34 調節レバー
35 釣合ばね
36、36a 基板部
37 取付板部
38 連結板部
39 折り曲げ傾斜部
40、40a 透孔
41、41a ガイド切り欠き
42、42a ガイドブロック
43 平板部
44 段差部
45、45a 基部
46、46a 係止鍔部
47 突片
48 ピン部
49 係止孔
50 取付孔
51 取付ねじ
52 ねじ孔
53 補強パイプ
54 固定部
55 係止脚部
56 切り欠き部
57a、57b 傾斜面
58 鉤部
59 係止孔
60 突出部
61 係止部
62 突部

Claims (3)

  1. 内部にステアリングシャフトを回転自在に支持する、筒状のステアリングコラムと、このステアリングコラムに支持された、上端部に天板を有するコラム側ブラケットと、この天板の上方で車体側に支持固定された車体側ブラケットとを備え、これらコラム側ブラケットと車体側ブラケットとを、二次衝突に基づく衝撃荷重によりこのコラム側ブラケットの前方への変位を可能に結合している自動車用ステアリングコラムの支持装置に於いて、
    前記車体側ブラケットの一部に形成された、前後方向に長く、後端側が開口したガイド切り欠きと、前記天板の上面に支持固定したガイドブロックとを備え、
    このガイドブロックは、弾性材製で、上側から順番に、係止鍔部と、基部と、1対の係止脚部とを備えたもので、このうちの係止鍔部は、前記ガイド切り欠きの幅方向寸法よりも大きな幅寸法を有し、前記基部の幅寸法は、少なくともこのガイド切り欠きの後端部に押し込み可能な寸法であり、前記両係止脚部は、前記基部の下面に互いに離隔した状態で設けられたもので、それぞれの下端部に鉤部を、互いに反対方向に突出する状態で設けており、
    前記ガイドブロックは、前記両係止脚部を前記天板に形成した係止孔に上方から挿通した状態で、それぞれの下端部に設けた鉤部を前記係止孔の周縁部で前記天板の下面に係止し、これら両鉤部の上面と前記基部の一部下面との間で、前記天板の一部で前記係止孔の周縁部を上下から挟持する事により、前記基部及び係止鍔部をこの天板の上面から上方に突出させた状態で、この天板に支持固定しており、
    前記係止鍔部を前記車体側ブラケットの上方に位置させた状態で前記基部を前記ガイド切り欠きの後端部に係合させている事を特徴とする自動車用ステアリングコラムの支持装置。
  2. 前記両係止脚部が前後方向に離隔した状態で設けられており、前記係止鍔部から前記基部の上部乃至上下方向中間部に掛けての部分の前後方向中間部に、この係止鍔部の上面に開口するスリット状の切り欠き部が、この係止鍔部及び前記基部の全幅に亙って形成されており、この係止鍔部の左右両端部でこの基部の左右両側面から突出した部分の下面は、前記切り欠き部を挟んで前後で逆方向に、それぞれがこの切り欠き部に近づく程上方に向かう方向に傾斜しており、前記両鉤部の上面と前記基部の一部下面との間で前記天板の一部を上下から挟持した状態で、前記係止鍔部の左右両端部でこの基部の左右両側面から突出した部分の下面が、前記天板の上面に押し付けられている、請求項1に記載した自動車用ステアリングコラムの支持装置。
  3. 前記係止孔の内周縁の左右両側縁のうちで前後方向中間部に、この係止孔の内方に突出する1対の突出部が設けられており、前記基部の下面の一部がこれら両突出部の上面に突き当てられている、請求項2に記載した自動車用ステアリングコラムの支持装置。
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