JP2007504996A - 自動車における組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法 - Google Patents

Abstract

【課題】
車両車輪の当該取付け位置への原価の安く且つ確実な割出しを可能とする組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法を準備すること。
【解決手段】
この発明は、少なくとも部分的に圧力測定モジュールを備えている空気タイヤから成り、各圧力測定モジュールがタイヤ膨張圧或いはタイヤ膨張圧に応答する値を記録し、それぞれの圧力測定モジュールに割出した個々の識別コード（ＩＤｘ）と一緒にそれぞれの圧力測定モジュールに接続された伝達ユニットを使用することにより、その値を評価装置に接続された受け取りユニットへ送り、そして車輪回転速度センサーにより検知される各一つの車輪の回転速度についての信号が評価装置に伝達され、車両の車輪取付け位置ｙ（ＶＬ：前左，ＶＲ：前右，ＨＬ：後左，ＨＲ：後右）が評価装置に知られている、自動車における組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法に関し、そしてこの割出し方法は検出された確率値Ｗ ＩＤｘ ｙを考慮することによって実施され、この確率値Ｗ ＩＤｘ ｙが、如何にしばしば確認コード（ＩＤｘ）をもつ圧力測定モジュールが取付け位置ｙを付属して確認されるかを指示する頻度分布を記載する。この発明はさらにコンピュータプログラム製品に関する。

Description

この発明は、請求項１の上位概念による自動車における組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法並びに請求項１０によるコンピュータプログラム製品に関する。

作動或いは受動安全性を高める装置が増加した割合で最近の自動車に使用されている。経験が示すように、多くの事故は欠陥のある車両タイヤによって生じる。この場合にはこの多数のタイヤ欠陥は誤ったタイヤ空気圧或いは緩慢に進行するタイヤ空気圧損失の原因に帰する。それ故に、車両の安全性のために、タイヤ空気圧の信頼できる監視がより大きな意味をもつ。

従来には、二種類のタイヤ圧監視システムが知られていた。一方では、所謂直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ：タイヤ圧監視システム）はドイツ特許第１９９２６６１６号明細書（特許文献１）或いはドイツ特許第１９９３８４３１号明細書（特許文献２）に記載されており、そして所謂間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ：偏向検出システム）は例えばドイツ特許出願公開第１００５８１４０号明細書（特許文献３）に記載されている。

直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）は圧力測定モジュールによって直接に当該タイヤ内のそれぞれのタイヤ空気圧を測定し、それによってすべての車輪が互いに独立して監視される。測定されたタイヤ空気圧は単独に、或いは他の測定値（例えばタイヤ温度）と結合して、圧力測定モジュールと接続した送信ユニットによって一つ或いは複数の車両に配置された受信ユニットに送信されている。この場合に、各送信ユニットは測定されたタイヤ空気圧と起こり得る他の測定値と一緒に送られる個々の識別コードを有する。一つ或いは複数の現受信装置は、受信データ（測定値と識別コード）を、タイヤ圧損失の際に警報を車両運転者に与える評価装置に案内される。タイヤ空気圧の直接測定によって直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）はタイヤ空気圧損失を既に非常に早期に確認する。

公知の直接測定タイヤ圧監視システムにおける欠点は、一方では通常に過剰でない圧力測定モジュールに基づいた信頼性が非常に制限され、他方ではどのタイヤ（例えば前左タイヤ）がタイヤ空気圧損失を有するかの確認のためにより高い費用が必要である、と言うのはこのために通常には取付け位置へのタイヤ（例えば前左）の確実な割出しのために複数の受信装置が必要であるからである。

間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）は車輪回転数の測定に基づいている。この場合に、車輪回転数増加はタイヤ空気圧の尺度である、というのは目標圧（例えば２．０ミリバール）から偏向する低いタイヤ空気圧（例えば１．０ミリバール）をもつ一つのタイヤがより小さい動力学的転がり周囲を有するからである。この回転数差に基づいて間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）はタイヤ空気圧損失を確認する。車輪回転数を決定するために、通常には既にアンチロックシステム（ＡＢＳ）を備える車両内で使用した車輪センサーが利用される。この車輪センサーは、それらが起こり得る事故を監視されるか、或いは過剰に指定され、それによってタイヤ空気圧損失が高い信頼性をもって確認されるという利点を提供する。車輪センサーの取付け位置（例えば前左）が間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）に確認されるから、タイヤ空気圧損失をもつ車輪の取付け位置の簡単な割出しが与えられる。更に、このシステムは非常に原価の安い、というのは少なくともアンチロックシステム（ＡＢＳ）を備える車両では、必要な車輪センサーが既に補強されるからである。

公知の間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）に関する欠点は、同時に発生するタイヤ空気圧損失がすべての車輪には確認され得ないことである、というのは同時タイヤ空気圧損失の際には車輪間の回転数差が認識できないからである。

さらに、直接測定タイヤ圧監視システムを間接測定タイヤ圧監視システムと接続する組合せタイヤ圧監視システムが存在する。そのような組合せタイヤ圧監視システムはドイツ特許出願公開第１０１５２３３８号明細書（特許文献４）に記載されている。公知の組合せタイヤ圧監視システムは費用の理由から通常には測定されたタイヤ空気圧と起こり得る他の測定値により圧力測定モジュールと接続した送信装置から受信装置に送られる個々の識別コードを考慮しないで管理する。この場合には、二台或いは複数台の車両が並んでいるときに、評価装置はどの送信されたタイヤ空気圧が固有車両に属するかを確認できないことは、欠点である。
ドイツ特許第１９９２６６１６号明細書 ドイツ特許第１９９３８４３１号明細書 ドイツ特許出願公開第１００５８１４０号明細書 ドイツ特許出願公開第１０１５２３３８号明細書

この発明の課題は、車両車輪の当該取付け位置への原価の安く且つ確実な割出しを可能とする組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法を準備することにある。

この課題は、この発明によると、請求項１の記載の割出し方法によって解決される。

この発明による割出し方法の好ましい実施態様では、識別コードＩＤｘと取付け位置ｙを備える圧力測定モジュールの各可能な組合せのためにカウンターＣ ＩＤｘ ｙが準備される。

割出し方法の別の好ましい実施態様では、識別コードＩＤｘを備える各圧力測定モジュールのために識別コードカウンターＣ ＩＤｘが始動される。

この発明による割出し方法の別の特徴と利点は従属請求項から明らかになる。この発明の割出し方法は次に一つの実施例に基づいて記載される。

この場合に、組合せタイヤ圧監視システムは一つの直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）と一つの間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）とを基礎としている。

この直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）は車両車輪に配置された一つの送信装置によって車輪個々のタイヤ空気圧を、次の識別コードＩＤｘに挙げた、個々の識別コードと一緒に評価装置と接続された受信装置へ送信する。この場合に、これらの車輪個々のタイヤ空気圧は所謂圧力測定モジュールによって検出される。それによって評価装置は各車両車輪から個々のタイヤ空気圧と個々の識別コード（ＩＤｘ）を受信する。この発明の直接測定タイヤ圧監視システムはそれぞれに車輪当たり一つの圧力測定モジュールを有する。車輪より少ない圧力測定モジュールが存在するならば、この場合余分の車輪のタイヤ空気圧は更に以下に記載される間接測定タイヤ圧監視方法によって検出され得る。

この間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）は車輪センサーによって測定される車輪回転数からタイヤ空気圧損失を確認する。通常には、アンチロックシステム（ＡＢＳ）を備える車両では、既に車輪の回転性能を決定するために利用される車輪センサーは間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）にも使用される。この場合にこれら車輪センサーは一つの取付け位置を割り出され、例えば車輪センサーが前左の車輪に取付けられる。これによって間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）では、同様に、この取付け位置ではタイヤ空気圧損失が検出されることを確認される。

この直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）は、少なくとも一つのタイヤ空気圧が変動するときを確認する。この少なくとも一つのタイヤ空気圧の変動は間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）によっても確認される。両システムからの情報は、車輪位置（ＤＤＳから）に対する識別コードＩＤｘの割出し（ＴＰＭＳから）を検出するために静的に処理される。

タイヤ空気圧損失を確認するために閾値が定義されていて、その閾値を下回る際に直接測定タイヤ圧監視システム（ＴＰＭＳ）は一つのタイヤ空気圧損失を確認する。例えば２．０バールの通常タイヤ空気圧から開始される。閾値として例えば１．５バールのタイヤ空気圧が定義されている。一つの或いは複数の圧力測定モジュールが１．５バールの閾値以下に位置するタイヤ空気圧を受けるならば、評価装置はタイヤ空気圧損失を推論する。間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）が該当した車輪の取付け位置を確認するか否かを検査される。このために、圧力測定モジュールの個々の識別コード（ＩＤｘ）と取付け位置の各可能な組合せのためにカウンターＣが始動される。四つの取付け位置ｙ（ＶＬ：前左，ＶＲ：前右，ＨＬ：後左，ＨＲ：後右）と四つの圧力測定モジュールＩＤｘ（ＩＤ１：第一圧力測定モジュールの識別コード；ＩＤ２：第二圧力測定モジュールの識別コード；ＩＤ３：第三圧力測定モジュールの識別コード；ＩＤ４：第四圧力測定モジュールの識別コード）の際にはそれにより全体１６個のカウンターＣ ＩＤｘ ｙが生じる。例えば前左車輪との組合せの識別コードＩＤ１のカウンターが重要であるＣ ＩＤ１ ＶＬを意味する。さらに、如何にしばしば付属識別コード（ＩＤｘ）をもつ一つの圧力測定モジュールにより圧力変動が与えられるかを検討する四つの識別コードカウンターＣ ＩＤｘ（ｘ：１，２，３，４）が準備されている。

例えば識別コードＩＤ１を備える圧力測定モジュールがタイヤ空気圧損失を指示され、間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）が例えば前左取付け位置（ＶＬ）に同様にタイヤ空気圧損失を確認するならば、カウンターＣ ＩＤ１ ＶＬが所定値（例えば”１”）だけ増加される。さらに、識別コードカウンターＣ ＩＤ１は所定値（例えば”１”）だけ増加される。二つの圧力測定モジュールが圧力変動を表示し（例えばＩＤ１とＩＤ２）、間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）が二つの車輪における圧力変動を確認する（例えばＶＬとＶＲ）ときに、カウンターはこの場合にすべての可能な組合せのために”０．５”だけ数を上げる（我々の例ではＣ ＩＤ１ ＶＬ，Ｃ ＩＤ１ ＶＲ，Ｃ ＩＤ２ ＶＬ，Ｃ ＩＤ２ ＶＲ）。さらに、残りの取付け位置（ＨＲとＨＬ）を備える残りの識別コード（ＩＤ３とＩＤ４）のすべての可能な組合せ（Ｃ ＩＤ３ ＶＬ，Ｃ ＩＤ３ ＶＲ，Ｃ ＩＤ４ ＶＬ，Ｃ ＩＤ４ ＶＲ）は”０．５”だけ増加される、というのは、識別コードＩＤ１とＩＤ２が取付け位置ＶＬとＶＲを割り出されるときに、この組合せは強制的に与えられなければならないからである。さらに、すべての識別コードカウンター（Ｃ ＩＤ１，Ｃ ＩＤ２，Ｃ ＩＤ３，Ｃ ＩＤ４）は同様にすれぞれに”１”だけ増加される。

三つの圧力測定モジュールは圧力変動を表示し（例えばＩＤ１，ＩＤ２，ＩＤ３）， 間接測定タイヤ圧監視システム（ＤＤＳ）は圧力変動が存在する三つの取付け位置（例えばＶＬ，ＶＲとＨＬ）を確認するならば、これによって第四車輪の取付け位置が明確に決定される。この例では、識別コードＩＤ４をもつ圧力測定モジュールは圧力変動を示さず、取付け位置ＨＲには圧力変動が確定されなかった。それによりこの組合せ用のカウンターＣ ＩＤ４ ＨＲ並びに識別コードカウンターＣ−ＩＤ４がそれぞれに”１”だけ数を上げる。

識別コードカウンター（Ｃ ＩＤ１，Ｃ ＩＤ２，Ｃ ＩＤ３，Ｃ ＩＤ４）の一つ（或いは複数）が所定最高値Ｃ ＩＤmax を達成するか或いは超過する（例えばＣ ＩＤ１＞Ｃ ＩＤmax ）ときに、この識別コードＩＤ１用の四つの確率値Ｗ ＩＤｘ ｙ（ｙ：ＶＬ，ＶＲ，ＨＬ，ＨＲ）は算出される。我々の例では次の確率値が算出される：

確率値Ｗ ＩＤｘ ｙが確率閾値Ｗmax より大きく、そしてすべての他の算出された確率より明らかに大きいときに、識別コード（ＩＤｘ）の取付け位置ｙに対する割出しが行われる。例えば次の確率或いは独立性が生じる：
Ｗ ＩＤ１ ＶＬ＞Ｗmax
Ｗ ＩＤ１ ＶＬ＞＞Ｗ ＩＤ１ ＶＲと
Ｗ ＩＤ１ ＶＬ＞＞Ｗ ＩＤ１ ＨＬと
Ｗ ＩＤ１ ＶＬ＞＞Ｗ ＩＤ１ ＨＲ

それ故に、前左取付け位置（ＶＬ）に対する識別コードＩＤ１を備える圧力測定モジュールの割出しが行われる。

この発明による割出し方法に挙げられたカウンター（Ｃ ＩＤｘとＣ ＩＤｙ）は確率値Ｗ ＩＤｘ ｙを検出する実施態様のみを意味する。無論、例えばフラグ（Flag) などの設定のような他の公知の方法も識別コードＩＤ１を備える圧力測定モジュールと取付け位置ｙとの間の頻度分布を決定するために使用され得る。さらに、１６個のカウンターＣ ＩＤｘ ｙが強制的に準備される必要はない。１２個のみのカウンターＣ ＩＤｘ ｙを考慮するために、前記実施態様におけるより僅かに低い値の検出信頼性を備えることで十分であり、この場合に三個のみの圧力測定モジュールがその取付け位置に割出される。第四圧力モジュールはそのような場合に自動的に残りの取付け位置に割出されたろう。

Claims (10)

1. 少なくとも部分的に圧力測定モジュールを備えている空気タイヤから成り、各圧力測定モジュールがタイヤ膨張圧或いはタイヤ膨張圧に応答する値を記録し、それぞれの圧力測定モジュールに割出した個々の識別コード（ＩＤｘ）と一緒にそれぞれの圧力測定モジュールに接続された伝達ユニットを使用することにより、その値を評価装置に接続された受け取りユニットへ送り、そして車輪回転速度センサーにより検知される各一つの車輪の回転速度についての信号が評価装置に伝達され、車両の車輪取付け位置ｙ（ＶＬ：前左，ＶＲ：前右，ＨＬ：後左，ＨＲ：後右）が評価装置に知られている、自動車における組合せタイヤ圧監視システム用の割出し方法において、この割出し方法は検出された確率値Ｗ ＩＤｘ ｙを考慮することによって実施され、この確率値Ｗ ＩＤｘ ｙが、如何にしばしば確認コード（ＩＤｘ）をもつ圧力測定モジュールが取付け位置ｙを付属して確認されるかを指示する頻度分布を記載することを特徴とする方法。
2. この割出し方法により、識別コードＩＤｘをもつ圧力測定モジュールの確率値Ｗ ＩＤｘ ｙが確率閾値Ｗ−max より大きく且つすべての他の確率値よりかなり大きいときに、識別コードＩＤｘをもつ圧力測定モジュールは取付け位置ｙに割出されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 識別コードカウンターＣ ＩＤｘが所定最高値Ｃ ＩＤmax に達した或いは超えたときに、確率値Ｗ ＩＤｘ ｙが算出されることを特徴とする請求項１或いは２に記載の方法。
4. 関連した識別コードＩＤｘをもつ圧力測定モジュールが或る閾値を下回るタイヤ空気圧を検出し、その下回りからタイヤ空気圧損失が推論されるときに、識別コードカウンターＣ ＩＤｘが確定値だけ増加されることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の方法。
5. カウンターＣ ＩＤｘ ｙのカウンター状態は如何にしばしば識別コードＩＤｘをもつ圧力測定モジュールが取付け位置ｙに割出されるかの頻度を記載することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の方法。
6. 正確に識別コードＩＤｘをもつ圧力測定モジュールが正確に取付け位置ｙに割出されるときに、カウンターＣ ＩＤｘ ｙのカウンター状態は第一確定値だけ増加されることを特徴とする請求項５に記載の方法。
7. それぞれの識別コードＩＤｘをもつ幾つかの圧力測定モジュールが幾つかの取付け位置ｙに割出されるときに、幾つかのカウンターＣ ＩＤｘ ｙのカウンター状態は第二確定値だけ増加されることを特徴とする請求項５に記載の方法。
8. 取付け位置ｙは少なくとも一つの車輪が少なくとも一つの別の車輪より速く回転することによって確認されることを特徴とする請求項１乃至７のいずれか一項に記載の方法。
9. 確率値Ｗ ＩＤｘ ｙは実質的にカウンターＣ ＩＤｘ ｙと識別コードＩＤｘから商を求めることによって得られることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか一項に記載の方法。
10. コンピュータプログラム製品においてこの製品は請求項１乃至８のいずれか一項に記載の割出し方法から成るアルゴリズムを形成することを特徴とするコンピュータプログラム製品。