JP2005280655A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃吸収手段を構成する保持部材の長孔内で摺動軸が移動すると、保持部材が押し広げられるため、衝撃吸収荷重の値が小さくなってしまう。
【解決手段】 コラプス荷重を受けて移動するステアリングコラム側に設けられて、車体前後方向に沿った長孔74を有する保持部材72と、車体側に設けられると共に、長孔74に挿通されて長孔74の対向孔縁74a,74bに外周面が摺接する摺動軸75とを有しており、保持部材72の長孔74の内部で摺動軸75が相対的に移動することにより、保持部材72が押し広げられるので、保持部材72の幅寸法が大きくなるのを規制するための規制部80bを設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、衝撃吸収式ステアリング装置に関し、とりわけ、車両の衝突時にステアリングホイールからステアリングコラムに伝達されたコラプス荷重を、該コラプス荷重の大きさに応じて衝撃を可変的に吸収する衝撃吸収式ステアリング装置に関する。
周知のように、自動車が他の自動車や建造物などに衝突して、運転者が慣性でステアリングホイールに二次衝突することがあるが、これらの二次衝突における運転者の受傷を防止するために、種々の衝撃吸収式ステアリング装置が開発されており、コラプス荷重が発生した際に、例えばアッパークランプを塑性変形させて衝撃を吸収するいわゆるベンディング式や、リッピングプレートを切り裂いて衝撃を吸収するリッピングプレート式や、以下の特許文献1に記載されたボール式のものなどがある。
特開2002−67980号公報
しかしながら、前記従来の衝撃吸収式ステアリング装置にあっては、前述のように、運転者の体重の大小などに応じてコラプス荷重の吸収を可変にするようになっているものの、複数の金属球や該金属球を保持する複数の金属球保持器及び保持器分離手段など、数多くの部品点数が必要になると共に、各構成部品の高い成形精度が要求されることから製造作業や組立作業の能率が低下すると共に、コストの高騰が余儀なくされている。
本発明は、前記従来の衝撃吸収式ステアリング装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、衝撃エネルギーの吸収を金属球などを用いずに、構造の簡単な摩擦と塑性変形による衝撃吸収手段を用いて部品点数の増加が少なく、かつ小型化を図りうる衝撃吸収ステアリング装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、車体に支持されたステアリングコラムと、該ステアリングコラムの収縮または移動時に摩擦抵抗と塑性変形とによってコラプス荷重を吸収する衝撃吸収手段とを備えた衝撃吸収式ステアリング装置において、前記衝撃吸収手段は、車体側に設けられた固定側部材と、前記ステアリングコラム側に設けられコラプス荷重を受けて移動する移動側部材とのいずれか一方側の部材に設けられ、車体前後方向に沿った長孔を有する保持部材と、他方側の部材に設けられ、前記長孔に挿通されると共に前記長孔の対向孔縁に摺接する外周面の外径寸法が軸方向で変化する摺動軸と、前記長孔に対する前記摺動軸の挿入量を制御する制御機構とを有し、前記保持部材の両側面と対向する位置に、前記摺動軸が前記長孔の内部で相対的に移動する際に、前記保持部材が押し広げられるのを規制する一対の規制部を設けたことを特徴とする。
このような衝撃吸収式ステアリング装置では、車両が衝突した際に、摺動軸が保持部材の長孔に沿って相対的に移動し、保持部材が摺動軸の挿通されている位置で幅方向に広がろうとするが、一対の規制部がこの広がりを規制する。従って、保持部材の幅寸法が一定の範囲内に保持され、衝撃吸収が適正に行われる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置において、前記他方側の部材に、前記摺動軸の前記保持部材を挟んだ両端側を支持する支持手段を設け、該支持手段に前記一対の規制部を一体形成したことを特徴とする。
このような衝撃吸収式ステアリング装置では、保持部材がその長さ方向へ移動しても、摺動軸と保持部材との位置関係を一定に保つことができると共に、保持部材の広がりを防止できるので、衝撃吸収を安定して行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の衝撃吸収式ステアリング装置において、前記保持部材の両側面と前記一対の規制部との隙間の総和を、前記摺動軸の外径寸法と前記長孔の幅寸法との締め代よりも小さくしたことを特徴とする。
このような衝撃吸収式ステアリング装置では、保持部材が広がってその両側面が一対の規制部に当接したときに、摺動軸と長孔との間に一定の締め代が残るので、衝撃吸収が確実に行われる。
本発明によれば、摺動軸が長孔を押し広げて保持部材の幅寸法が大きくなるのを規制する規制部を設けたので、車両が衝突したときの二次衝突の際に、摺動軸が保持部材を押し広げても、一対の規制部の存在により保持部材の幅寸法が規制部の間隔よりも大きくなることはない。このため、保持部材の幅寸法を小さくしても安定した衝撃吸収を行うことができる。
また、摺動軸をその軸方向へ移動することにより、長孔の孔縁と摺動軸との締め代が変更され、それにより衝撃吸収の特性が変更されるため、部品点数を増やすことなく、かつ大型化することなく、衝撃吸収の特性を変更することができる。
以下、本発明に係る衝撃吸収式ステアリング装置の実施の形態を、図面に基づいて詳述する。
図3〜図7は本発明の実施の形態を示すものであり、衝突時にステアリングコラムが車体から離脱した際のコラプス荷重の安定化を図ったものである。
ステアリングコラムの部分の構成を図3に示す。ステアリングコラム61は、シャフトの部分と、シャフトの部分を覆うハウジングの部分とから構成される。シャフトの部分は、前輪の操舵部分に接続される中実のロアシャフト61aと、中空のアッパシャフト61bとがスプライン結合部62を介し伸縮自在に結合されている。そして、アッパシャフト61bと、図示しないステアリングホィールの取り付けられたシャフト61cとが図示しない自在継手を介して連結されている。一方、ハウジングの部分は、ロアハウジング64aの内部に挿通された状態で、摺動自在にアッパハウジング64bが設けられ、ロアハウジング64aに対してアッパハウジング64bを固定するテレスコロック機構65が設けられている。また、アッパハウジング64bの後端部を覆うようにしてヒンジブラケット64cが設けられている。そして、ヒンジブラケット64cに対してチルトブラケット64dが回動軸91を中心として回動自在に設けられ、ヒンジブラケット64cに対してチルトブラケット64dを固定するチルトロック機構63が設けられている。ロアシャフト61aとロアハウジング64aとの間には軸受89が設けられており、またシャフト61cとチルトブラケット64dとの間には、図示しない軸受が設けられている。
前記テレスコロック機構65は、図7のように構成されている。テレスコレバー66がボルト67に結合されており、ボルト67には右ねじ部67aと左ねじ部67bとが形成されている。右ねじ部67aにはコマ68aがねじ結合し、左ねじ部67bにはコマ68bがねじ結合している。コマ68a,コマ68bにはテーパ面69a,69bが形成され、テレスコレバー66を一方向へ回動させるとアッパハウジング64bがロアハウジング64aの内周面に押圧され、テレスコロックが行われる。テレスコレバー66を他の方向へ回動させると、ロックが解除される。
一方、チルトロック機構63は、図3の右下に示すように、ヒンジブラケット64cに固定された固定ギヤ70aとチルトブラケット64dに回動自在に設けられた可動ギヤ70bとを噛合させたり噛合解除させたりするために、チルトブラケット64dと一体の反力部70cと可動ギヤ70bとの間に入り込む楔部71aを設け、該楔部71aを、水平軸の回りに回動自在なチルトレバー71の先端に形成したものである。チルトレバー71が水平軸の回りの一方向へ回動すると楔部71aが図3の左方へ移動して固定ギヤ70aに可動ギヤ70bが噛み合ってチルトロックされ、他の方向へ回動させると、ロック解除される。
図5に示すように、ステアリングコラム61を構成するロアハウジング(移動側部材)64aの上面には、平板状の保持部材72の両端が3本のボルト73を介して取り付けられている。保持部材72には幅寸法がWの長孔74が形成されており、長孔74の両側は対向孔縁74a,74bとなっている。そして、この長孔74の車体前側の一端は、幅寸法がWよりも大きく形成されている。保持部材72とロアハウジング64aの上面との間には、保持部材72の両端を除いて、隙間が形成されている。この隙間は、後述する保持プレート80と保持プレート87とに対してロアハウジング64aが、相対的に移動できるようにするために設けられる。
一方、車体側には、前記保持部材72をスライド自在に案内しかつ保持する保持手段が設けられている。即ち、以下のように構成されている。図3,5に示すように、マウンティングブラケットとしてのクランプ76が図示しないボルトを介して車体側メンバに結合されている。図3に示すように、クランプ76の下面にはボルト77,78を介してロアブラケット79が結合されている。ロアブラケット(固定側部材)79の下面には、前記保持部材72をスライド自在に案内しかつ保持する保持手段として、ロアブラケット79との間に扁平な筒部を形成するための保持プレート80が設けられ、その両端がロアブラケット79に溶接されている。これにより、ロアブラケット79と保持プレート80との間には、扁平な筒孔81が形成されている。
また、車体側には摺動軸75が設けられており、該摺動軸75が保持部材72の長孔74に挿通されている。即ち、以下のように構成されている。図3に示すように、ロアブラケット79と保持プレート80とに亘って上下方向に貫通孔79a,80aが形成され、この貫通孔79a,80aに摺動軸75が挿通され、これにより、この摺動軸75が保持部材72の長孔74にの一端側に挿通されている。このため、前記保持手段を構成するロアブラケット79と保持プレート80とは、摺動軸75における保持部材72を挟む両端側を支持する支持手段としても機能する。
摺動軸75は略円柱形状であり、下部には外径寸法が小さい小径部75aが形成され、上部には外径寸法が大きい大径部75bが形成されている。貫通孔79a,80aの内径寸法は、夫々大径部75b,小径部75aの外形寸法よりも僅かに大きい値に設定されており、摺動軸75を昇降させることにより、筒孔81の内部に大径部75bまたは小径部75aのいずれでも選択して配置できるようになっている。図5に示すように、摺動軸75の上部には取付孔75cが形成され、該取付孔75cにばね82bを介して電磁アクチュエータ82の可動コア82aが嵌合され、ピン83によって抜け止めがされている。電磁アクチュエータ82は、図示しないボルトを介してロアブラケット(固定側部材)79に結合されている。
前記電磁アクチュエータ82は、ソレノイドケーシングの内部に、電磁コイルや固定コアなどの通常のソレノイド構成部品を収容して構成され、電磁コイルが励磁されると前記可動コア82aが固定コアによって押し下げられ下動する。
前記摺動軸75の長孔74に対する挿通量を制御するために、図示しない制御機構が設けられている。制御機構は、摺動軸75の挿入位置の情報信号に基づいて電磁アクチュエータ82を制御する図示しないコントローラによって構成されている。
前記コントローラは、シートポジションセンサの他、運転者の体重を検出する体重センサ、車速センサ、乗員位置センサ、シートベルト着用センサなどのセンサ類からの情報信号が入力されるようになっており、この各種情報に基づいて前記電磁アクチュエータ82に制御電流を出力する。
例えば運転者の体重が小さい場合には、電磁アクチュエータ82が作動せずに、電磁アクチュエータ82に内蔵されたばねのばね力により、可動コア82aが上動位置にあり、よって摺動軸75は、図1(a)に示すように小径部75aが長孔74内に挿入されている。
一方、運転者の体重が大きい場合には、これを検出した前記センサからの情報信号に基づいて、コントローラからの制御電流が電磁アクチュエータ82の電磁コイルに出力され、可動コア82aを介して摺動軸75を下降させる。このため、摺動軸75の大径部75bが長孔74に挿入される。なお、電磁アクチュエータは、電磁力を作動させたときに、摺動軸75が上昇する構成にすることもできる。
このように、運転者の体重などに応じて長孔74に対する摺動軸75の挿通位置を2段階に変化させ、摺動摩擦抵抗力と塑性変形量を2段階に可変制御することができる。また、摺動軸75を保持部材42の板厚分だけ軸方向へ移動させれば切り替えができ、しかも摺動軸75の移動量が少なく、更に摺動軸75の移動の際に抵抗力を受けないため、力の弱いソレノイドを有する電磁アクチュエータを利用することができる。
保持部材72の長孔74に挿通された摺動軸75が長孔74に沿って相対的に移動すると、摺動軸75が保持部材72の略中間長さ位置まで相対的に移動したときに、保持部材72の両側に何の規制もない場合は、保持部材72が摺動軸75に押し広げられるために、保持部材72と摺動軸75との摩擦抵抗が小さくなる。このため、図2に示すストロークと衝撃吸収荷重との関係を示すグラフにおいて、実線で示すように衝撃吸収荷重が略一定値であるのが望ましいにもかかわらず、破線で示すように、ストロークの略中間位置では衝撃吸収荷重の値が小さくなってしまう。
この問題を解決するには、保持部材72の板厚寸法を大きくしたり幅寸法を大きくしたりして保持部材72の剛性を高める手段が考えられるが、占有スペースが大きくなると共に重量が大きくなり、製造コストも高くなる。このため、本発明では以下の手段を設けている。即ち、長孔74の内部で摺動軸75が相対的に移動することにより、保持部材72の幅寸法が大きくなるのを規制する一対の規制部80bを、前記支持手段としての保持プレート80に設けている。このように保持プレート80に規制部80bを設けたのは、前記のように保持プレート80の上下方向に摺動軸75を貫通させているので、保持部材72の長さ方向での摺動軸75が前記保持部材72の長孔74に挿通される位置と同じ位置に規制部80bを配置した方が、保持部材72の広がりを効率よく規制できるからである。
規制部80bの構成を図1に基づいて説明する。保持プレート80は、前記のようにロアブラケット79との間に四角形の筒孔81を形成するために略コの字形状に形成されており、その両端部が規制部80bとなっている。規制部80bと保持部材72の側面との隙間寸法を片側でGとし、摺動軸75の外径寸法をDとし、長孔74の幅寸法をDよりも小さいWとすると、保持部材72の側面と保持プレート80の内壁との間の隙間の総和2Gが、摺動軸75の外径寸法Dと前記長孔74の幅寸法Wとの締め代よりも小さく、2G<(D−W)を満たすように各数値が設定されている。この実施の形態では、摺動軸75の外径寸法は小径部75aのDaと大径部75bのDbとが存在するので、小径部75aを用いる場合でも衝撃吸収が可能なように、2G<(Da−W)を満たすようなGの値が設定されている。
また、規制部80bが保持部材72の側面に食い込むことがなく、規制部80bに対して円滑に保持部材72が相対移動できるようになっている。即ち、図1(a)に示すように、一対の規制部80bの間隔が規制部80bの両端部で広がるように、規制部80bはその両端がθ=15°に曲げ形成されている。
前記保持部材72が前記筒孔81に挿通された状態で、ロアハウジング64aがクランプ76とロアブラケット79とに結合されている。即ち、図5に示すように、ロアハウジング64aの溝孔84に下から挿入されたボルト85がクランプ76のねじ孔にねじ込まれ、ロアブラケット79の溝孔86に上から挿入されたボルト90がロアハウジング64aのねじ孔にねじ込まれている。このように溝孔84,86を採用したのは、衝突の際に、二次的に運転者が図示しないステアリングホィールに衝突してステアリングコラム61にコラプス荷重が加わると、ステアリングコラム61が車体から外れるように、ステアリングコラム61を離脱可能にしたものである。ステアリングコラム61が外れて車体に対して前方へ移動する際に、保持部材72をロアハウジング64aに結合している後方のボルト73の頭部が干渉しないように、クランプ76には逃げ用の長孔76aが形成されている。
車体側の保持プレート80が設けられた位置とは離間した位置に、保持部材72をスライド自在に案内しかつ保持する第2保持手段としての保持プレート87が設けられている。保持プレート87の一端には略J字形の係合部87aが形成され、他端にはねじ孔87bが形成されている。そして、係合部87aをクランプ76に引っ掛け、クランプ76を貫通したボルト88をねじ孔87bにねじ込むことにより、保持プレート87がクランプ76に結合されている。なお、このような構成に代えて、ロアハウジング64aの上面とクランプ76の下面とのいずれか一方に頭部を有するボルトまたはピンを植設し、他方には長孔を有する部材を設け、前記ボルトまたは前記ピンを前記長孔に挿通する構成を別個に設けることもできる。
車両の衝突時に、二次的に運転者が図示しないステアリングホィールに衝突し、ステアリングコラム61にコラプス荷重が加わると、溝穴84,86が形成されているために、ステアリングコラム61がクランプ76およびロアブラケット79から外れて前方へ移動する。このとき、ステアリングコラム61と共に保持部材72が筒孔81の内部をスライドし、保持部材72の移動に伴い摺動軸75の外周面が長孔74の対向孔縁74a,74bの摩擦抵抗を受けると共に対向孔縁74a,74bを塑性変形させながら移動する。前記のようにステアリングコラム61がクランプ76およびロアブラケット79から外れるが、筒孔81の内部に保持部材72が挿通されて常に保持されているので、ステアリングコラム61が車体から脱落することはない。また、保持部材72は保持プレート87によっても常に保持されているので、ステアリングコラム61が車体から離脱した際の姿勢を安定させることができる。
このほか、摺動軸75がロアブラケット79および保持プレート80を貫通して設けられていることから、保持部材72の長孔74に挿通されている摺動軸75の上下位置である両端側がロアブラケット79,保持プレート80によって支持された状態になる。このため、保持部材72から大きな力を受ける摺動軸75の上下位置を強固に支持することになり、摺動軸75は安定して支持される。また、摺動軸75と保持部材72との位置関係を常に一定に保持でき、コラプス荷重に対する安定化を図ることができる。
保持部材72の移動に伴い、摺動軸75が長孔74の中間部の近傍に差し掛かると、本来ならば保持部材72が広がるために、図2に破線で示すように衝撃吸収荷重が小さくなるが、本発明では一対の規制部80bが摺動軸75による保持部材72の広がりを規制するので、保持部材72の幅寸法が一定の範囲内に保持される。そして、前記のように、2G<(Da−W)を満たすようにGの値が設定されているので、保持部材72の幅寸法が広げられても締め代が必ず残り、衝撃吸収が適正に行われる。
保持部材72をロアハウジング64aの上面に設けているため、保持部材72を車体に設ける場合に比べてステアリングコラム61の移動ストロークを大きくとることができる。保持部材72を車体側のクランプ76に設ける場合は長孔を設けることからクランプ76が大きくなるが、ロアハウジング64aに設けるので、クランプ76を小さくすることができる。
実施の形態は、外周面を段差径状にした摺動軸を電磁アクチュエータにより駆動する構成にしたが、電動モータによって駆動してもよい。
なお、本実施の形態では、一対の規制部を保持手段の長さ方向に対し、摺動軸と同じ位置に形成したが、摺動軸の近傍であればよい。そして、一対の規制部は、保持プレートを利用して設けることなく、別個に設けてもよい。
また、、車体の前後方向に沿った長孔とあることについては、ステアリングコラムの長さ方向に沿って長孔が設けられることから、ステアリングコラムが車体に水平に設けられている場合は長孔も水平となり、ステアリングコラムの前方が後方よりも低い位置となっている場合は長孔も前方が後方よりも低い位置となり、いずれの場合も含むものである。
更に、本発明は、前記実施の形態の構成に限定されるものではなく、車両の仕様や大きさなどに応じて長孔の幅寸法や摺動軸の外径寸法を変更して、対向孔縁の塑性変形と摩擦抵抗の大きさ変更することができ、これによって、各種の条件に応じて最適かつ高精度な二次衝突時の衝撃吸収作用を得ることができる。
本発明にかかる衝撃吸収式ステアリング装置の実施形態の要部に係り、(a)は一部破断して示す平面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 ステアリングコラムの移動ストロークと衝撃吸収荷重との関係を示すグラフである。 本発明にかかる衝撃吸収式ステアリング装置の実施形態を示す正面図である。 同実施形態のステアリング装置を示す平面図である。 同実施形態のステアリング装置を示す要部の分解斜視図である。 図3の要部の断面図である。 図3の要部の断面図である。
符号の説明
61…ステアリングコラム
64a…ロアハウジング(移動側部材)
72…保持部材
74…長孔
74a,74b…対向孔縁
75…摺動軸
79…ロアブラケット(固定側部材,支持手段)
80…保持プレート(支持手段)
80b…規制部

Claims (3)

  1. 車体に支持されたステアリングコラムと、該ステアリングコラムの収縮または移動時に摩擦抵抗と塑性変形とによってコラプス荷重を吸収する衝撃吸収手段とを備えた衝撃吸収式ステアリング装置において、
    前記衝撃吸収手段は、車体側に設けられた固定側部材と、前記ステアリングコラム側に設けられコラプス荷重を受けて移動する移動側部材とのいずれか一方側の部材に設けられ、車体前後方向に沿った長孔を有する保持部材と、他方側の部材に設けられ、前記長孔に挿通されると共に前記長孔の対向孔縁に摺接する外周面の外径寸法が軸方向で変化する摺動軸と、前記長孔に対する前記摺動軸の挿入量を制御する制御機構とを有し、
    前記保持部材の両側面と対向する位置に、前記摺動軸が前記長孔の内部で相対的に移動する際に、前記保持部材が押し広げられるのを規制する一対の規制部を設けたことを特徴とする衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置において、
    前記他方側の部材に、前記摺動軸の前記保持部材を挟んだ両端側を支持する支持手段を設け、該支持手段に前記一対の規制部を一体形成したことを特徴とする衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 請求項1または2に記載の衝撃吸収式ステアリング装置において、
    前記保持部材の両側面と前記一対の規制部との隙間の総和を、前記摺動軸の外径寸法と前記長孔の幅寸法との締め代よりも小さくしたことを特徴とする衝撃吸収式ステアリング装置。
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