JP2002193114A - 車両用の折り畳み可能なステアリングコラム組立体 - Google Patents

車両用の折り畳み可能なステアリングコラム組立体

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    • B62D1/195—Yieldable supports for the steering column

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両衝突の際に、制御された手段を用いて折
り畳むことができる車両用折り畳み可能なステアリング
コラム構体を提供することにある。 【解決手段】 一方が他方に対して摺動可能な上方コラ
ム副構体１および下方コラム副構体２と、上方コラム副
構体１が摺動可能に取り付けられ車体部分に取り付け可
能な固定取付けブラケット８と、下方コラム副構体２に
おいて上方コラム副構体１に対して反対側の端部に備え
られた、固定取付けブラケット８に摺動可能に取り付け
られる侵入ブラケット９と、固定取付けブラケット８及
び侵入ブラケット９の相対的な摺動運動を通常禁止し、
車両の衝突時に摺動運動を許容するように固定取付けブ
ラケット８と侵入ブラケット９との間に締付け力を供給
する締付け手段９、１０、１１とを有する

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の折り畳み
可能なステアリングコラム組立体に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両ステアリングコラム組立体は、車両
衝突の場合に制御された手段を用いて折り畳むように破
壊されることが必要とされている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】衝突の間中、ステアリ
ングコラム組立体は、例えば、エンジン室の防火壁（en
gine compartment firewall）の侵入を適応するため
に、車両の前方側からの折り畳みを収納可能にする必要
がある。また、衝突の際、ステアリングコラム組立体
は、車両の運転者から離れるように折り畳まれるように
する必要がある。
【０００４】本発明の目的は、車両衝突の場合に、制御
された手段を用いて折り畳むことができる車両用折り畳
み可能なステアリングコラム組立体を提供することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、一
方が他方に対して摺動可能な上方副組立体並びに下方副
組立体と、上方副組立体が摺動可能に取り付けられ車体
部分に取り付け可能な固定取付けブラケットと、下方副
組立体において上方副組立体に対して反対側の端部に備
えられた、固定取付けブラケットに摺動可能に取り付け
られる侵入ブラケットと、固定取付けブラケット及び侵
入ブラケットの相対的な摺動運動を通常禁止し、車両の
衝突時に摺動運動を許容するように固定取付けブラケッ
トと侵入ブラケットとの間に締付け力を供給する締付け
手段とを有することを特徴とする車両用の折り畳み可能
なステアリングコラム組立体によって達成される。
【０００６】侵入ブラケットが自在継ぎ手ベアリング組
立体（universal joint bearing assembly）を支持する
ように構成することができる。また、侵入ブラケットに
枢動可能に取り付けられた枢動部材を有し、枢動部材が
自在継ぎ手ベアリング組立体を支持するようにしてもよ
い。
【０００７】締付け手段は固定取付けブラケットの案内
スロットを通って延びている締付け部分を有することが
できる。また、締付け部分は少なくとも一本のボルトと
して、このボルトが侵入ブラケットに接続され、案内ス
ロットの片側で締め付けられるようにしてもよい。さら
に、ボルトは２本のボルトとすることもできる。ボルト
が、案内スロットの縁部上に締付け負荷を広げるために
板ワッシャのごときワッシャを有する構成とすることが
できる。制御された分離負荷（controlled breakaway l
oad）を少なくとも一本のボルト上にそれぞれ付与する
ために、ワッシャは低い摩擦係数の材料で被覆されるよ
うに形成してもよい。案内スロットは固定取付けブラケ
ットの主要な面に凹設されていてもよい。また、案内ス
ロットがステアリングコラムの軸線に対して平行に延び
るように形成されていてもよい。さらに、案内スロット
は閉止されたスロット（closed slot）であってもよ
い。
【０００８】枢動部材は、枢動部材と侵入ブラケットと
の間の相対的な枢動運動を許容するピンによって侵入ブ
ラケットに接続されるような構成であってもよい。侵入
ブラケットが相補的な案内走行路（complementary guid
eways）によって固定取付けブラケットに摺動可能に取
り付けられるような構成にしてもよい。
【０００９】下方副組立体は上方副組立体の内部で摺動
可能となるように構成してもよい。下方副組立体及び上
方副組立体が、スプライン中間面（spline interface）
のごとき輪郭が付けられた駆動機構（profiled drive）
によって相互に接続されるように構成してもよい。
【００１０】上方副組立体用に中間支持ブラケットが設
けられ、この中間支持ブラケットは、少なくともステア
リングコラムのレーキおよびリーチ調整のいずれか１つ
を許容しつつ、固定取付けブラケットに摺動可能に取り
付けられるようにしてもよい。
【００１１】上記で定義されたステアリングコラム制御
装置と実質上同様な装置を組み込んでいる車両用の折り
畳み可能なステアリングコラム組立体についても本発明
に含まれるものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図１は、車両衝突前の状態に
おいて示される車両用の折り畳み可能なステアリングコ
ラム組立体の部分の概略斜視図である。図２は、図１と
同様であるが、車両衝突後に適用し得る状態においてス
テアリングコラム組立体を示している概略斜視図であ
る。
【００１３】ステアリングコラム組立体は、上方コラム
副組立体（上方副組立体）として上方ステアリングコラ
ム管（上方管）１と、上方管１の中に摺動可能に取り付
けられる下方コラム副組立体（下方副組立体）として下
方ステアリングコラム管（下方管）２とを有している。
上方管１と下方管２とは、例えば、図示しないスプライ
ン中間面によって、相対的に運動（移動）しないように
されている。図示しないステアリングホイールは上方管
１の上方端に取着されている。一方、下方管２の下方端
はブラケット状に形成されており、枢動部材３に結合さ
れている。枢動部材３は自在継ぎ手４のヨーク（yoke）
を支持している。
【００１４】枢動部材３は、ピン５によって侵入ブラケ
ット６に枢動可能に接続されている。侵入ブラケット６
は、図示しない横梁（cross-beam）のごとき車体部分に
固着されるように向けられている固定取付けブラケット
８の相補的な走行路７によって摺動可能に取り付けられ
ている。侵入ブラケット６は、所定または制御されたト
ルクによって、固定取付けブラケット８に凹設された単
一の案内スロット１０内に配置された１対のボルト９を
用いて、固定取付けブラケット８に締め付けられてい
る。案内スロット１０は、ステアリングコラムの軸線に
対して平行に延びている。ボルト９の頭部と案内スロッ
ト１０の表面との間には、板ワッシャ１１が設けられ、
加えたトルクによって生じる負荷を分布している。な
お、ワッシャ１１は、制御された分離負荷を付加するた
め、低い摩擦係数の材料で成形する、もしくは、そのよ
うな材料で被覆することで形成されるようにしてもよ
い。
【００１５】上方管１は、支持ブラケット１２に取り付
けられている。支持ブラケット１２は、中間支持ブラケ
ットとして機能する第２の支持ブラケット１３に摺動可
能に取り付けられている。第２の支持ブラケット１３
は、スアリングコラム組立体の通常の作動状態におい
て、ステアリングコラムのリーチおよび／またはレーキ
（距離および／または傾斜）調整を許容するように固定
取付けブラケット８内に取り付けられている。従って、
リーチおよび／またはレーキ調整がいったん行われる
と、第２の支持ブラケット１３を支持ブラケット１２に
締め付けるための手段が設けられている。
【００１６】車両の衝突の場合において、ステアリング
コラム組立体は、図示しない防火壁などの侵入によっ
て、ステアリングコラム組立体の前部から折り畳み込ま
れることに適応できるように構成する必要があり、この
とき、侵入ブラケット６が機能するように配置されてい
る。図１に示されるように、締付けを行うボルト９は、
固定取付けブラケット８に形成された案内スロット１０
の一端、言いかえれば、上方管１に対して反対側の端部
側に配置される。従って、侵入ブラケット６上の防火壁
の衝突からの力は、ボルト９の締め付け負荷に打ち勝つ
のに十分であり、案内スロットに沿って（上方管１側
に）ボルト９が動くように侵入ブラケット６を可動せし
めるのに十分である。自在継ぎ手４および下方管２およ
び枢動部材３またはブラケット３からなる組立体は、変
位するピン５との結合を介して、案内スロット１０と同
じ方向に、かつ、侵入ブラケット６の変位と同じだけ移
動する。また、車両衝突時において、車両の運転者は、
上方管１の内部に下方管２が折り畳まれるため、運転者
自身とステアリングコラムとの距離が十分に離間するよ
うにステアリングコラムを移動することが可能である。
車両衝突時のステアリングコラムの状態は、図２に示さ
れる。
【００１７】侵入ブラケットおよび案内スロットの構成
は所望の折り畳み方向を達成できる。また、スロット１
０の長さによって侵入の長さを設定することができ、さ
らに車両衝突によって生じる負荷は、ボルト９上のトル
クを用いて適宜調整することができる。
【００１８】なお、案内スロットの締付け手段の代わり
に、侵入ブラケットにおける固定取付けブラケットとの
分離制御が、侵入ブラケットと固定取付けブラケットと
の間に射出成形されたプラスチツク材を設けることによ
って達成される構成としてもよい。これにより、２つの
ブラケットは制御された分離負荷によってともに保持さ
れる。また、制御された分離負荷を供給するリベット止
めを使用してもよい。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車両衝突の際に、制御された手段を用いて折り畳むこと
ができる車両用折り畳み可能なステアリングコラム組立
体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】車両衝突前の状態において示される車両用の折
り畳み可能なステアリングコラム組立体の部分の概略斜
視図である。
【図２】車両衝突後に適用し得る状態においてステアリ
ングコラム組立体を示している概略斜視図である。
【符号の説明】
１ 上方コラム副組立体（上方管） ２ 下方コラム副組立体（下方管） ３ 枢動部材（枢動ブラケット） ４ 自在継ぎ手 ５ ピン ６ 侵入ブラケット ７ 相補的な案内走行路 ８ 固定取付けブラケット ９ ボルト １０ 単一の凹部が形成された案内スロット １１ 板ワッシャ １２ 支持ブラケット １３ 第２の支持ブラケット

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 一方が他方に対して摺動可能な上方副組
    立体及び下方副組立体と、前記上方副組立体が摺動可能
    に取り付けられ車体部分に取り付け可能な固定取付けブ
    ラケットと、前記下方副組立体において前記上方副組立
    体に対して反対側の端部に備えられた、前記固定取付け
    ブラケットに摺動可能に取り付けられる侵入ブラケット
    と、前記固定取付けブラケット及び前記侵入ブラケット
    の相対的な摺動運動を通常禁止し、車両の衝突時に摺動
    運動を許容するように前記固定取付けブラケットと前記
    侵入ブラケットとの間に締付け力を供給する締付け手段
    とを有することを特徴とする車両用の折り畳み可能なス
    テアリングコラム組立体。
  2. 【請求項２】 前記侵入ブラケットが自在継ぎ手ベアリ
    ング組立体を支持することを特徴とする請求項１に記載
    のステアリングコラム組立体。
  3. 【請求項３】 前記侵入ブラケットに枢動可能に取り付
    けられた枢動部材を有し、前記枢動部材は、前記自在継
    ぎ手ベアリング組立体を支持することを特徴とする請求
    項２に記載のステアリングコラム組立体。
  4. 【請求項４】 前記締付け手段が前記固定取付けブラケ
    ットの案内スロットを通って延びている締付け部分を有
    していることを特徴とする請求項１から３のいずれか１
    つに記載のステアリングコラム組立体。
  5. 【請求項５】 前記締付け部分は少なくとも１本のボル
    トであり、前記ボルトは前記侵入ブラケットに接続さ
    れ、前記案内スロットの片側で締め付けられることを特
    徴とする請求項４に記載のステアリングコラム組立体。
  6. 【請求項６】 前記ボルトが２本あることを特徴とする
    請求項５に記載のステアリングコラム組立体。
  7. 【請求項７】 前記ボルトが前記案内スロットの縁部上
    に締め付け負荷を広げるために板ワッシャのごときワッ
    シャを有していることを特徴とする請求項６に記載のス
    テアリングコラム組立体。
  8. 【請求項８】 前記ワッシャが低い摩擦係数の材料で被
    覆され、制御された分離負荷を前記ボルト上にそれぞれ
    付与することを特徴とする請求項７に記載のステアリン
    グコラム組立体。
  9. 【請求項９】 前記案内スロットは、前記固定取付けブ
    ラケットの主要な面に凹設されていることを特徴とする
    請求項４から８のいずれか１つに記載のステアリングコ
    ラム組立体。
  10. 【請求項１０】 前記案内スロットがステアリングコラ
    ムの軸線に対して平行に延びていることを特徴とする請
    求項４から９のいずれか１つに記載のステアリングコラ
    ム組立体。
  11. 【請求項１１】 前記案内スロットが閉止されたスロッ
    トであることを特徴とする請求項４から１０のいずれか
    １つに記載のステアリングコラム組立体。
  12. 【請求項１２】 前記枢動部材が、該枢動部材と前記侵
    入ブラケットとの間の相対的な枢動運動を許容するピン
    によって、前記侵入ブラケットに接続されていることを
    特徴とする請求項３から１１のいずれか１つに記載のス
    テアリングコラム組立体。
  13. 【請求項１３】 前記侵入ブラケットが相補的な案内走
    行路によって前記固定取付けブラケットに摺動可能に取
    り付けられていることを特徴とする請求項１から１２の
    いずれか１つに記載のステアリングコラム組立体。
  14. 【請求項１４】 前記下方副組立体が前記上方副組立体
    の内部で摺動可能であることを特徴とする請求項１から
    １３のいずれか１つに記載のステアリングコラム組立
    体。
  15. 【請求項１５】 前記下方副組立体および前記上方副組
    立体が、輪郭が付けられた駆動機構によって相互に接続
    されることを特徴とする請求項１から１４のいずれか１
    つに記載のステアリングコラム組立体。
  16. 【請求項１６】 前記上方副組立体に中間支持ブラケッ
    トが設けられ、前記中間支持ブラケットは、少なくとも
    ステアリングコラムのレーキおよびリーチ調整のいずれ
    か１つを許容しつつ、前記固定取付けブラケットに摺動
    可能に取り付けられることを特徴とする請求項１から１
    ５のいずれか１つに記載のステアリングコラム組立体。
  17. 【請求項１７】 請求項１から１６のいずれか１つに記
    載されたものと実質上同様な、車両用の折り畳み可能な
    ステアリングコラム組立体。
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