JP2002293250A - 舵取装置 - Google Patents
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Abstract
収を、高い形状精度を要求されることなく常に適正な条
件下にて実現する。 【解決手段】 操舵軸1を支承するコラムハウジング2
に固設されたコラムブラケット3を、チルトブラケット
4の両側辺に設けたチルト孔40に沿って摺動させ、ロッ
クボルト20の締め付けにより固定するチルト調整を可能
とした構成において、コラムブラケット3の中央部にチ
ルト角制限用のストッパ杆5に向けて突設された当接突
起32を形成し、この当接突起32が、二次衝突に伴うコラ
ムブラケット3の摺動時にストッパ杆5に衝突し、チル
ト孔40に連続するガイド孔41に押し込む構成とする。
Description
操舵軸を支持してなる舵取装置に関し、更に詳しくは、
車両の衝突時に操舵軸に加えられる二次衝突のエネルギ
を、チルト調整のためのガイド部を利用して吸収する構
成としてある舵取装置に関する。
舵輪(ステアリングホイール)の回転操作を、舵取り用
の車輪(一般的には前輪)の操向のために車室外に配さ
れた舵取機構に伝えて行われる。前記舵輪は、車室の内
部に軸回りでの回転自在に支持された操舵軸(ステアリ
ングコラム)の上端部に、ドライバによる操作可能に取
付けてある。
グの内部に支承され、該コラムハウジングと共に、舵輪
の取付け部となる上端部を後向きとした傾斜姿勢に支持
されており、ユニバーサルジョイント等の中間伝動軸を
介して車室外に延設されて舵取機構に連結されている。
舵取機構は、ラック・ピニオン、ボールねじ等の運動変
換部を含んでおり、操舵軸及び中間伝動軸を介して舵取
機構に伝達される舵輪の回転は、前記運動変換部を介し
て車輪の操向のための運動に変換される。
ドライバによる舵取り操作を快適に行わせるべく、操舵
軸の上端の舵輪の位置調整を可能としたものがある。こ
の位置調整は、一般的には、コラムハウジングと共に操
舵軸の傾斜角度を増減するチルト調整と、操舵軸及びコ
ラムハウジングの中途部を伸縮させるテレスコピック調
整とを組み合わせて行われる。
時に、前方への慣性の作用により舵輪に衝突(二次衝
突)するドライバのダメージを軽減すべく、前記衝突の
エネルギを吸収するエネルギ吸収機構を備えている。こ
のエネルギ吸収機構は、一般的に、操舵軸及びコラムハ
ウジングの中途部に適宜の抵抗下にて軸長方向に伸縮可
能な伸縮部を設け、この伸縮部を二次衝突時の作用力に
より縮短せしめ、この縮短の間の摺動抵抗により二次衝
突のエネルギを吸収する構成としてある。
クスカー等、運転席の前部スペースが限られた一部の車
両の舵取装置においては、前記操舵軸の支持姿勢が、床
面に対して大きい傾斜角度を有する姿勢とならざるを得
ず、上端の舵輪に加わる二次衝突の方向が、前記操舵軸
の軸長方向に一致しない場合が多い。そこで、この種の
舵取装置においては、操舵軸及びコラムハウジングの縮
短を利用する前述したエネルギ吸収が困難であり、従来
から、前記傾斜角度(チルト角)を増す方向への操舵軸
の傾倒を利用して二次衝突のエネルギを吸収せしめるエ
ネルギ吸収機構が採用されている。
収機構を備える舵取装置の構成を示す模式図である。図
中1は、円筒形のコラムハウジング2の内部に支承さ
れ、該コラムハウジング2の中途に固設されたコラムブ
ラケット3を介して、車室の一部に固定支持されたチル
トブラケット4に取付けられている。
軸1の上端部には、舵輪(ステアリングホイール)10が
固定され、同じく下部に突出する操舵軸1の下端部は、
ユニバーサルジョイント11及び中間軸12を介して図示し
ない舵取機構に連結されており、舵取りのための舵輪10
の回転操作は、操舵軸1、ユニバーサルジョイント11及
び中間軸12を介して舵取機構に伝達されるようになして
ある。なお前記中間軸12は、異形断面を有する内軸 12a
を同形の外筒12b に内嵌し、相互間の出入りにより軸長
方向に伸縮し、適宜の伸縮位置にて一体回転することが
可能に構成されたテレスコピックシャフトである。
コラムハウジング2の外面に一体に固着されており、コ
ラムハウジング2の軸長方向に延びる上下一対のテレス
コ孔30,31を備えている。チルトブラケット4は、両側
辺の開放部を下向きとしたコの字形断面を有しており、
コラムブラケット3は、チルトブラケット4の両側辺間
に嵌め込まれ、前記テレスコ孔30,31に夫々挿通された
ロックボルト20及びガイドボルト21により取付けられて
いる。
あるガイドボルト21の貫通部を中心として円弧形に湾曲
するチルト孔40が形成されており、上位置にあるロック
ボルト20は、チルト孔40及びテレスコ孔30の交叉部に挿
通され、該位置に締め付けられている。前記チルト孔40
の上部には、これと連続する湾曲形状を有してガイド孔
41が形成されており、ガイド孔41とチルト孔40との境界
部には、ストッパ杆5が取付けてある。該ストッパ杆5
は、ガイド孔41の幅よりもやや大径の円管であり、樹脂
製のブッシュ50を介してチルト孔40との境界部に嵌め合
わされ、チルトブラケット4の両側辺間に横架されてい
る。
前述したチルト調整及びテレスコピック調整は、前記ロ
ックボルト20を緩めて行われる。このときコラムブラケ
ット3は、上下のテレスコ孔30,31に沿ったロックボル
ト20及びガイドボルト21の摺動により、車体に固定され
たチルトブラケット4に対して移動することができ、こ
の移動により、コラムハウジング2及び操舵軸1を軸長
方向に変位させるテレスコピック調整が行われる。なお
この調整は、テレスコピックシャフトとして構成された
前記中間軸12の伸縮により許容される。
沿ったロックボルト20の摺動により、車体に固定された
チルトブラケット4に対してガイドボルト21を枢軸とし
て揺動することができ、この揺動により、コラムハウジ
ング2及び操舵軸1の傾き角度(チルト角)を増減する
チルト調整が行われる。なおこのとき、操舵軸1及びコ
ラムハウジング2は、前記ユニバーサルジョイント11と
の接続部を枢軸として揺動し、中間軸12の伸縮を伴って
傾斜姿勢を変える。
る状態が、また図5(b)には、最大のチルト角を有す
る状態が夫々示されており、前記チルト調整は、チルト
孔40の下端からストッパ杆5の架設位置までの間の角度
範囲内にて行われる。
調整を行った後、前記ロックボルト20を締め付ける。こ
れによりコラムブラケット3は、チルトブラケット4の
両側辺間に挾持され、操舵軸1及びコラムハウジング2
が移動不可に固定され、該操舵軸1の上端に取り付けた
舵輪10の操作により舵取りが行われる。
この衝突に伴う慣性の作用により操舵軸1の上端の舵輪
10にドライバが二次衝突した場合、図5中に白抜矢符に
て示す向きに加わる力により、コラムハウジング2及び
操舵軸1がチルト角を増す向きに押される。これによ
り、まずコラムブラケット3が、チルト孔40に案内され
てストッパ杆5に衝突するまで移動し、次いで、コラム
ブラケット3が衝突したストッパ杆5が、樹脂製のブッ
シュ50をせん断破壊しつつチルト孔40に連続するガイド
孔41内に進入し、これらの変形を伴いつつ端部に至るま
で摺動する。
は、ロックボルト20による固定下でのコラムブラケット
3の移動に伴うチルトブラケット4との間の摺動抵抗、
ブッシュ50のせん断破壊、及びガイド孔41とストッパ杆
5との間の摺動抵抗により順次吸収される結果、舵輪10
に衝突するドライバへの作用力が弱まり、ダメージを軽
減することができる。
如く構成された従来の舵取装置においては、前述した二
次衝突エネルギの吸収能力が、前記コラムブラケット3
と前記ストッパ杆5との衝突状態に影響され、この衝突
が適正でない場合、ドライバに対して予め想定されたダ
メージの軽減効果を与えられなくなるという問題があっ
た。図6は、コラムブラケット3とストッパ杆5との衝
突状態の説明図であり、チルト孔40及びガイド孔41の延
設方向の断面が示されている。
するチルトブラケット4の両側辺間に挾持された箱形断
面の部材であり、前記両側辺間に横架されたストッパ杆
5に平坦な上面を対向させてある。この状態下にて二次
衝突が発生した場合、コラムブラケット3は、図6中に
白抜矢符にて示す向きに移動して前記ストッパ杆5に衝
突する。図6(a)は、正常な衝突状態を、図6(b)
は、異常な衝突状態を夫々示している。
3の上面全体がストッパ杆5の全長に亘って略均等に衝
突した場合、ストッパ杆5の両側を支持するブッシュ5
0,50には、コラムブラケット3の衝突部全体に加わる
衝撃力Fの略半分の大きさを有する分力F0 (≒F/
2),F0 が夫々加わり、両側のブッシュ50,50は略同
時に破壊されて、チルトブラケット4の両側のガイド孔
41,41内に進入し、これらのガイド溝41,41による摺動
抵抗が加わるようになり、所望のエネルギ吸収能力が得
られる。
突前のコラムブラケット3の移動がチルトブラケット4
の側辺間にて傾いた状態で生じ、図6(b)に示す如
く、コラムブラケット3の一部がストッパ杆5に局所的
に衝突した場合、この衝突部に衝撃力Fが集中し、スト
ッパ杆5の両側のブッシュ50,50の内、衝突位置に近い
側のブッシュ50に大きい分力F1 が、遠い側のブッシュ
50に小さい分力F2 が夫々加わり、前者の側のブッシュ
50が先に破断し、前記ストッパ杆5が、破断側を先とし
て傾いた状態でガイド溝41,41内に進入するようにな
る。
イド溝41の小なる摺動抵抗下にて、二次衝突のエネルギ
を十分に吸収することなく摺動端にまで到達し、この到
達時にドライバに大なる衝撃力が加わる虞れがある。ま
たストッパ杆5の傾きが大きい場合、ガイド溝41への進
入後の摺動が阻害され、この摺動によるエネルギ吸収が
なされず、ドライバに大なる衝撃力が加わる虞れがあ
る。
二次衝突エネルギの吸収能力を得るために、常に図6
(a)に示すような正常な衝突状態が得られるようにす
る必要があり、このためには、チルト孔40及びガイド孔
41を含むチルトブラケット4、コラムブラケット3、並
びにストッパ杆5等の関連部品に高い形状精度が要求さ
れる結果、製品コストの増加を招くという問題があっ
た。
であり、チルト角を増す方向への操舵軸の傾倒を利用す
る二次衝突のエネルギ吸収を、常に適正な条件下にて確
実に行わせることができ、このために関連各部に高い形
状精度を要求されることがない舵取装置を提供すること
を目的とする。
舵取装置は、操舵軸を支承する筒形のコラムハウジング
の中途に設けたコラムブラケットを、車両の一部に固定
されたチルトブラケットの両側辺間に、これら夫々に形
成されたチルト孔に沿って位置変え可能に挾持し、前記
操舵軸のチルト角を調整可能とする一方、前記チルト孔
にチルト角の調整域を超えて連設されたガイド孔と、両
孔の境界部に位置して前記側辺間に横架されたストッパ
杆とを備え、前記車両の衝突時に前記操舵軸に加わる二
次衝突のエネルギの作用により、前記コラムブラケット
により押圧される前記ストッパ杆が前記ガイド孔に沿っ
て摺動する構成としてある舵取装置において、前記スト
ッパ杆及びコラムブラケットの一方又は両方に、前記チ
ルトブラケットの両側辺間の略中央部にて他方に向けて
突設された当接突起を備えることを特徴とする。
ケットの側辺間にてコラムブラケットが摺動し、チルト
角の調整限界に達してストッパ杆に衝突するとき、この
衝突が、ストッパ杆及び/又はコラムブラケットの幅方
向中央に設けた当接突起において生じ、この衝突部の作
用力が、チルトブラケットの両側辺へのストッパ杆の支
持部に略等しい分力として加わり、チルト孔に連続する
ガイド孔に沿ったストッパ杆の摺動が両側のガイド孔の
夫々に対して均等な条件下にて安定して生じ、二次衝突
エネルギの吸収を確実に行わせる。
におけるストッパ杆が、前記チルト孔及びガイド孔の境
界部に、樹脂製の支持ブッシュを介して支持させてある
ことを特徴とする。
ッパ杆の摺動が樹脂製の支持ブッシュを介して安定して
生じ、二次衝突エネルギの吸収を一層確実に行わせる。
ト孔及びガイド孔の境界部を他部よりも拡幅して形成さ
れた前記支持ブッシュの収容部を備えることを特徴とす
る。
支持ブッシュを、他部よりも拡幅されたチルト孔及びガ
イド孔の境界部に収容し、チルト調整時におけるコラム
ブラケットの軽微な衝突によるストッパ杆の移動を防止
する。
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る舵取
装置の要部の構成を示す一部破断側面図である。
ムハウジング2の内部に軸回りでの回転自在に支承され
ており、これらは、コラムハウジング2の中途部外側に
固設されたコラムブラケット3を介して、車室の一部に
固定支持されたチルトブラケット4に取付けられてい
る。
に、コラムハウジング2の上部に突出する操舵軸1の上
端部には、図示しない舵輪が固定され、同じく下部に突
出する操舵軸1の下端部は、図示しない舵取機構に連結
されており、舵取りのための舵輪の回転操作は、操舵軸
1を介して舵取機構に伝達されるようになしてある。
3の取付けは、コラムハウジング2の長手方向に離隔し
て配されたロックボルト20とガイドボルト21とにより行
われている。図2に示す如くチルトブラケット4は、コ
の字形断面を有し、左右両側の側辺間の開放部を下向き
として車体の一部に固定されている。またコラムブラケ
ット3は、箱形断面を有し、コラムハウジング2の外面
に一体に固着されており、前記チルトブラケット4の両
側辺間にコラムハウジング2の固着側を下として嵌め込
まれている。
には、コラムハウジング2の軸長方向に延設された上下
一対のテレスコ孔30,31が形成されており、前記ガイド
ボルト21は、チルトブラケット4の両側辺を貫通し、下
位置にある一方のテレスコ孔31に、これに沿って移動自
在に挿通されている。また、チルトブラケット4の両側
辺には、前記ガイドボルト21の貫通部を中心として円弧
形に湾曲するチルト孔40,40が、コラムブラケット3の
他方のテレスコ孔30,30と交叉するように形成されてお
り、前記ロックボルト20は、チルト孔40,40及びテレス
コ孔30,30の交叉部に挿通され、チルトブラケット4の
両側辺に締め付けられている。
固定され、コラムハウジング2に沿って上方に延設され
たチルトレバー6が取付けてあり、ロックボルト20の締
め付け、及び締め付け解除は、前記チルトレバー6の把
持操作により容易に行わせるようにしてある。
た横断面図である。本図及び図1に示す如く、前記チル
ト孔40,40の一端(上端)には、これと連続する湾曲形
状を有してガイド孔41,41が形成されており、これらの
境界部間に架け渡すようにストッパ杆5が取付けてあ
る。
や大径の円管であり、その両端部近傍には矩形の外形形
状を有する樹脂製のブッシュ50,50が外嵌固定されてい
る。ストッパ杆5の取付け部となるチルト孔40とガイド
孔41との境界部は、他部よりも広幅に成形されており、
前記ストッパ杆5は、前記ブッシュ50,50の夫々を対応
する側の前記境界部に嵌め合わせ、コラムブラケット3
の上面に対向するようにチルトブラケット4の両側辺間
に横架されている。
トッパ杆5に対向するコラムブラケット3の上面には、
チルトブラケット4の両側辺間の略中央に、山形に盛り
上がる当接突起32が設けてある。
前述したチルト調整及びテレスコピック調整は、前記チ
ルトレバー6の操作によりロックボルト20を緩め、チル
トブラケット4の左右の側辺によるコラムブラケット3
の挾持を解除して行われる。
テレスコ孔30内でのロックボルト20の摺動、及び下部の
テレスコ孔31内でのガイドボルト21の摺動により、車体
に固定されたチルトブラケット4に対し、操舵軸1及び
コラムハウジング2の軸長方向に移動することができ、
舵輪が固定される操舵軸1の上端位置を軸長方向に上げ
下げするテレスコピック調整が行われる。なお、この調
整時における操舵軸1及びコラムハウジング2の軸長方
向変位は、操舵軸1の下端に連結された前記中間軸12
(図5参照)の伸縮により許容される。
されたコラムブラケット3は、前記チルト孔40に沿った
ロックボルト20の摺動により、車体に固定されたチルト
ブラケット4に対してガイドボルト21を枢軸として揺動
することができ、この揺動により、操舵軸1及びコラム
ハウジング2の傾き角度(チルト角)を増減せしめるチ
ルト調整が行われる。
ング2の傾斜姿勢は、ロックボルト20がチルト孔40の下
端に突き当たる位置から、コラムブラケット3の上面が
前記ストッパ杆5に突き当たるまでの角度範囲内におい
て、前記図5に示されているように、該操舵軸1の下端
のユニバーサルジョイント11の接続部を枢軸とし、前記
中間軸12の伸縮を伴って変更される。
を行った後、前記チルトレバー6の操作によりロックボ
ルト20を締め付けることにより、チルトブラケット4の
両側辺間にコラムブラケット3が挾持され、操舵軸1及
びコラムハウジング2が固定されて、該操舵軸1の上端
に取り付けた舵輪10による舵取り操作が可能な状態とな
る。
取り操作中に車両が衝突し、この衝突に伴う慣性の作用
により操舵軸1の上端の舵輪10にドライバが二次衝突し
た場合、従来の舵取装置におけると同様に、コラムブラ
ケット3が、ロックボルト20による固定下にてチルトブ
ラケット4両側のチルト孔40,40により案内されてスト
ッパ杆5に衝突するまで移動し、コラムハウジング2と
操舵軸1とがチルト角を増す方向に傾倒する。次いで、
コラムブラケット3の衝突により押されるストッパ杆5
が、前記チルト孔40,40に連続するガイド孔41,41内
に、対応する側のブッシュ50,50をせん断破壊しつつ進
入し、これらの変形を伴いつつ端部に至るまで摺動す
る。
は、ロックボルト20による固定下でのコラムブラケット
3とチルトブラケット4との間の摺動抵抗、ストッパ杆
5両側のブッシュ50,50の破壊、ブッシュ50のせん断破
壊、及びガイド孔41,41とストッパ杆5との間の摺動抵
抗により順次吸収されて、舵輪10に衝突するドライバへ
の作用力が弱まり、ダメージを軽減することができる。
ラムブラケット3に設けた前記当接突起32の以下の作用
により、該コラムブラケット3の衝突時におけるストッ
パ杆5両側のブッシュ50,50の破断と、これに続いてガ
イド孔41,41に沿って生じるストッパ杆5の摺動とを安
定して行わせることができ、二次衝突エネルギの前述し
た吸収を確実に行わせることが可能となる。
5との衝突状態の説明図であり、図2と共通する横断面
が示されている。図2に示す固定状態において二次衝突
が発生した場合、コラムブラケット3は、図3中に白抜
矢符により示す如く、ストッパ杆5に向けて移動して該
ストッパ杆5に衝突する。本発明に係る舵取装置におい
ては、コラムブラケット3の略中央に当接突起32が設け
てあるため、前記衝突は、この当接突起32の突設位置に
おいて発生し、ストッパ杆5には、前記当接突起32の対
応位置、即ち、チルトブラケット4の両側辺の略中央に
集中する衝撃力Fが作用する。
脂製のブッシュ50,50の夫々には、前記衝撃力Fの略半
分の大きさを有する分力F0 (≒F/2),F0 が加わ
り、これらのブッシュ50,50が略同時にせん断破壊さ
れ、チルトブラケット4の両側のガイド孔41,41内に進
入し、これらのガイド溝41,41による摺動抵抗がストッ
パ杆5の両側に均等に加わるようになる。
部への衝突は、衝突前のコラムブラケット3の姿勢の如
何に拘らず発生し、前記図6(b)に示されているよう
なストッパ杆5の一側に偏った衝突が発生する虞れはな
い。従って、衝突後のストッパ杆5は、チルトブラケッ
ト4の両側のガイド溝41,41による摺動抵抗下にて摺動
し、予め想定されたエネルギ吸収能力を確実に実現する
ことができ、舵輪に衝突するドライバへの衝撃を弱め、
この衝撃によるダメージを有効に軽減することが可能と
なる。またこのために、チルト孔40及びガイド孔41を含
むチルトブラケット4、コラムブラケット3、並びにス
トッパ杆5等の関連部品に高い形状精度が要求されるこ
ともない。
の形態を示す横断面図である。本図においては、チルト
ブラケット4の両側辺間に横架され、コラムブラケット
3の上面に対向するストッパ杆5の中途部に、前記両側
辺の略中央部を山形に拡径せしめてなる当接突起51が形
成されている。
て移動するコラムブラケット3とストッパ杆5との衝突
は、前記当接突起51の形成位置、即ち、チルトブラケッ
ト4の両側辺の略中央部において生じる結果、前記スト
ッパ杆5は、チルトブラケット4の両側のガイド孔41,
41内に確実に進入し、これらによる摺動抵抗がストッパ
杆5の両側に均等に加わる結果、所望のエネルギ吸収能
力が得られ、ドライバへの衝撃を弱めて、この衝撃によ
るダメージを有効に軽減することができる。
当接突起32と、図4に示すストッパ杆5側の当接突起51
とを共に形成し、二次衝突の発生時にこれらが相互に衝
突する構成としてもよいことは言うまでもない。
る舵取装置においては、二次衝突の発生時にチルトブラ
ケットの側辺間にて摺動するコラムブラケットが、チル
ト調整の限界位置に架設されたストッパ杆に対し、これ
らの一方又は両方に、前記両側辺の略中央に位置して形
成された当接突起を介して衝突するから、ストッパ杆の
両側に均等な摺動抵抗が加わり、二次衝突エネルギの吸
収を、適正な条件下にて確実に行わせることができ、ま
た関連各部に高い形状精度を要求されることもない。
第1発明のストッパ杆の両側を樹脂製の支持ブッシュを
介して支持したから、コラムブラケットの衝突に伴うス
トッパ杆の摺動が安定して生じ、二次衝突エネルギの吸
収を一層確実に行わせることができ、更に第3発明に係
る舵取装置においては、ストッパ杆両側の支持ブッシュ
を他部よりも拡幅されたチルト孔及びガイド孔の境界部
に収容したから、チルト調整時におけるコラムブラケッ
トの軽微な衝突によるストッパ杆の移動を防止し、二次
衝突時のエネルギ吸収を確実に行わせることができる
等、本発明は優れた効果を奏する。
破断側面図である。
断面図である。
ラケットとストッパ杆との衝突状態の説明図である。
横断面図である。
る従来の舵取装置の構成を示す模式図である。
とストッパ杆との衝突状態の説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 操舵軸を支承する筒形のコラムハウジン
グの中途に設けたコラムブラケットを、車両の一部に固
定されたチルトブラケットの両側辺間に、これら夫々に
形成されたチルト孔に沿って位置変え可能に挾持し、前
記操舵軸のチルト角を調整可能とする一方、前記チルト
孔にチルト角の調整域を超えて連設されたガイド孔と、
両孔の境界部に位置して前記側辺間に横架されたストッ
パ杆とを備え、前記車両の衝突時に前記操舵軸に加わる
二次衝突のエネルギの作用により、前記コラムブラケッ
トにより押圧される前記ストッパ杆が前記ガイド孔に沿
って摺動する構成としてある舵取装置において、 前記ストッパ杆及びコラムブラケットの一方又は両方
に、前記チルトブラケットの両側辺間の略中央部にて他
方に向けて突設された当接突起を備えることを特徴とす
る舵取装置。 - 【請求項2】 前記ストッパ杆は、前記チルト孔及びガ
イド孔の境界部に、樹脂製の支持ブッシュを介して支持
させてある請求項1記載の舵取装置。 - 【請求項3】 前記チルト孔及びガイド孔の境界部を他
部よりも拡幅して形成された前記支持ブッシュの収容部
を備える請求項2記載の舵取装置。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
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