JP2002337699A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置

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JP2002337699A
JP2002337699A JP2001144877A JP2001144877A JP2002337699A JP 2002337699 A JP2002337699 A JP 2002337699A JP 2001144877 A JP2001144877 A JP 2001144877A JP 2001144877 A JP2001144877 A JP 2001144877A JP 2002337699 A JP2002337699 A JP 2002337699A
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Japan
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shaft
column
shock absorbing
side member
vehicle body
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JP2001144877A
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Tetsuya Murakami
哲也 村上
Hiroaki Souun
裕昭 宗雲
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステアリングホイールとの衝突による衝撃吸収
の初期にドライバーに作用するピーク荷重を簡単な構造
で容易に低減できる衝撃吸収式ステアリング装置を提供
する。 【解決手段】衝撃により車体に対して相対移動するコラ
ム側部材22のシャフト挿入孔42に挿入され、車体に対す
る相対移動が阻止される車体側部材と同行移動する左右
方向軸心のシャフト51を備える。そのシャフト挿入孔42
の衝撃吸収領域42aの短径は、前記相対移動方向に直交
する方向におけるシャフト51の最大外径未満である。そ
のシャフト51が衝撃吸収領域42aを押し拡げコラム側部
材22が塑性変形することで衝撃が吸収される。衝撃吸収
領域42aとシャフト待機領域42bとの境界Bでの衝撃吸
収領域42aの短径方向における中心位置Pは、その境界
Bに接する状態でのシャフト51の前記最大外径部での中
心位置Qよりも、衝突時にコラム側部材22に作用するモ
ーメントMの作用方向後方側に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時にお
いてドライバーに作用する衝撃を吸収するために用いら
れる衝撃吸収式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングシャフトを支持すると共
に、その軸心は車両への取り付け状態において車両の前
方に向かうに従い下方に向かうように傾斜するコラム
と、そのステアリングシャフトに取り付けられるステア
リングホイールとを備え、そのステアリングホイールと
ドライバーとの衝突時の衝撃を、その衝撃によるコラム
の車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収式ステア
リング装置が従来から用いられている。
【0003】その衝撃吸収式ステアリング装置は、コラ
ム側部材、車体側部材、および左右方向軸心のシャフト
を備える。そのコラム側部材は、その衝撃によるコラム
の車体に対する相対移動時に、そのコラムと同行して車
体に対して相対移動し、その車体側部材は車体に対する
相対移動が阻止される。そのシャフトは、そのコラム側
部材及び車体側部材の中の一方に形成されるシャフト挿
入孔に挿入されると共に、その衝撃によるコラムの車体
に対する相対移動時に他方と同行移動する。
【0004】図10は、従来のコラム側部材201に形
成されるシャフト挿入孔202を示す。そのシャフト挿
入孔202は、長孔状の衝撃吸収領域202aと、その
衝撃の作用前にシャフト203が位置するシャフト待機
領域202bとを有する。その衝撃吸収領域202aと
シャフト待機領域202bの長径方向はコラムの車体に
対する相対移動方向に沿うコラム軸方向に沿う。その衝
撃吸収領域202aの短径Wは、前記相対移動方向に直
交する方向におけるシャフト203の最大外径Dよりも
小さくされている。そのシャフト203がシャフト待機
領域202bから衝撃吸収領域202aにシャフト挿入
孔202を押し拡げるように進入することでコラム側部
材201が塑性変形されることに基づき、その衝撃が吸
収される。
【0005】従来、そのシャフト挿入孔202における
シャフト待機領域202bにおける長径方向に沿う中心
線と、衝撃吸収領域202aにおける長径方向に沿う中
心線とは一点鎖線Lで示すように一直線上に位置してい
た。これにより、そのシャフト待機領域202bと衝撃
吸収領域202aとの境界Bでの衝撃吸収領域202a
の短径方向における中心位置Pと、そのシャフト203
の前記最大外径部での中心位置Qとは、衝突時にコラム
側部材に作用するモーメントMの作用方向において同一
位置とされてた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の衝撃吸収式
ステアリング装置においては、衝撃吸収の初期にドライ
バーに作用するピーク荷重を、構造を複雑化することな
く可及的に低減することが要望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
シャフトを支持すると共に、その軸心は車両への取り付
け状態において車両の前方に向かうに従い下方に向かう
ように傾斜するコラムと、そのステアリングシャフトに
取り付けられるステアリングホイールと、そのステアリ
ングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃によるコラ
ムの車体に対する相対移動時に、そのコラムと同行して
車体に対して相対移動するコラム側部材と、その衝撃に
よるコラムの車体に対する相対移動時に、車体に対する
相対移動が阻止される車体側部材と、そのコラム側部材
と車体側部材の中の一方に形成されるシャフト挿入孔
と、そのシャフト挿入孔に挿入されると共に軸心が車両
の左右方向に沿うシャフトとを備え、そのシャフトは、
前記衝撃によるコラムの車体に対する相対移動時に、そ
のコラム側部材と車体側部材の中の他方と同行移動さ
れ、そのシャフト挿入孔は、その衝撃の作用前に前記シ
ャフトが位置するシャフト待機領域と、長孔状の衝撃吸
収領域とを有し、その衝撃吸収領域の長径方向は前記コ
ラムの車体に対する相対移動方向に沿い、その衝撃吸収
領域の短径は、前記相対移動方向に直交する方向におけ
るシャフトの最大外径よりも小さくされ、そのシャフト
がシャフト待機領域から衝撃吸収領域にシャフト挿入孔
を押し拡げるように進入することでコラム側部材が塑性
変形されることに基づき、その衝撃が吸収される衝撃吸
収式ステアリング装置に適用される。本発明は、そのシ
ャフト挿入孔がコラム側部材に形成される場合、その衝
撃吸収領域とシャフト待機領域との境界での衝撃吸収領
域の短径方向における中心位置は、その境界に接する状
態での前記シャフトの前記最大外径部での中心位置より
も、前記衝突時にコラム側部材に作用するモーメントの
作用方向後方側に位置し、そのシャフト挿入孔が車体側
部材に形成される場合、その衝撃吸収領域とシャフト待
機領域との境界での衝撃吸収領域の短径方向における中
心位置は、その境界に接する状態での前記シャフトの前
記最大外径部での中心位置よりも、前記衝突時にコラム
側部材に作用するモーメントの作用方向前方側に位置す
ることを特徴とする。
【0008】本件発明者は、従来の衝撃吸収式ステアリ
ング装置において衝撃吸収の初期にドライバーに作用す
るピーク荷重が増大する一要因として以下の点を究明
し、これに基づき本件発明をなすに至った。すなわち、
ステアリングシャフトを支持するコラムの軸心は、車両
の前方に向かうに従い下方に向かうように傾斜するた
め、ステアリングホイールとドライバーとの衝突によ
り、図10に示す従来例ではコラム側部材201に左右
方向回りのモーメントMが作用する。そのため、そのシ
ャフト挿入孔202におけるモーメントMの作用方向後
方側の縁202′にシャフト203を押し付けようとす
る力が作用する。その力によりシャフト203とコラム
側部材201との間に摩擦力が作用する。その摩擦力に
より、シャフト203のシャフト待機領域202bから
衝撃吸収領域202aへの進入の抵抗力が、そのモーメ
ントMの作用方向後方側において前方側よりも大きくな
り、その抵抗力の偏りが生じる。その抵抗力の偏りによ
り、そのシャフト203の衝撃吸収領域202aへの進
入が円滑に行われず、衝撃吸収の初期にドライバーに作
用するピーク荷重が増大してしまう。
【0009】これに対して本発明の構成によれば、その
シャフト挿入孔がコラム側部材に形成される場合、シャ
フト待機領域と衝撃吸収領域との境界での衝撃吸収領域
の短径方向における中心位置は、その境界に接する状態
での前記シャフトの前記最大外径部での中心位置より
も、前記衝突時にコラム側部材に作用するモーメントの
作用方向後方側に位置する。この両中心位置の互いとの
ずれにより、衝撃吸収当初にシャフトに押し広げられて
塑性変形する部位がモーメントの作用方向前方側におい
て後方側よりも多くなるので、その変形抵抗に基づくシ
ャフトの衝撃吸収領域への進入の抵抗力は、そのモーメ
ントの作用方向前方側において後方側よりも大きくな
る。一方、そのモーメントによりシャフト挿入孔におけ
るモーメントの作用方向後方側の縁にシャフトを押し付
けようとする力が作用し、その力によりシャフトとコラ
ム側部材との間に摩擦力が作用する。その摩擦力に基づ
くシャフトの衝撃吸収領域への進入の抵抗力は、そのモ
ーメントの作用方向後方側において前方側よりも大きく
なる。よって、そのシャフトの衝撃吸収領域への進入の
抵抗力が、そのモーメントの作用方向後方側と前方側と
において大きく相違することはなく、その抵抗力の偏り
が過大になるのを防止できる。これにより、シャフトを
円滑にシャフト待機領域から衝撃吸収領域へ押し込むこ
とができ、衝撃吸収の初期にドライバーに作用するピー
ク荷重を低減できる。
【0010】また、そのシャフト挿入孔が車体側部材に
形成される場合、その衝撃吸収領域とシャフト待機領域
との境界での衝撃吸収領域の短径方向における中心位置
は、その境界に接する状態での前記シャフトの前記最大
外径部での中心位置よりも、前記衝突時にコラム側部材
に作用するモーメントの作用方向前方側に位置する。そ
の中心位置のずれにより、衝撃吸収当初にシャフトに押
し広げられて塑性変形する部位がモーメントの作用方向
後方側において前方側よりも多くなるので、その変形抵
抗に基づくシャフトの衝撃吸収領域への進入の抵抗力
は、そのモーメントの作用方向後方側において前方側よ
りも大きくなる。一方、そのモーメントによりシャフト
挿入孔におけるモーメントの作用方向前方側の縁にシャ
フトを押し付けようとする力が作用し、その力によりシ
ャフトと車体側部材との間に摩擦力が作用する。その摩
擦力に基づくシャフトの衝撃吸収領域への進入の抵抗力
は、そのモーメントの作用方向前方側において後方側よ
りも大きくなる。よって、そのシャフトの衝撃吸収領域
への進入の抵抗力が、そのモーメントの作用方向後方側
と前方側とにおいて大きく相違することはなく、その抵
抗力の偏りが過大になるのを防止できる。これにより、
シャフトを円滑にシャフト待機領域から衝撃吸収領域へ
押し込むことができ、衝撃吸収の初期にドライバーに作
用するピーク荷重を低減できる。
【0011】そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成
される場合、前記モーメントの作用方向後方側における
衝撃吸収領域の縁とシャフト待機領域の縁とは、前記境
界において滑らかに連なり、そのシャフト挿入孔が車体
側部材に形成される場合、前記モーメントの作用方向前
方側における衝撃吸収領域の縁とシャフト待機領域の縁
とは、前記境界において滑らかに連なるのが好ましい。
これにより、そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成
される場合、衝撃吸収当初にシャフトに押し広げられて
塑性変形する部位がモーメントの作用方向後方側におい
てなくなり、シャフトを円滑にシャフト待機領域から衝
撃吸収領域へ押し込むことができる。また、そのシャフ
ト挿入孔が車体側部材に形成される場合、衝撃吸収当初
にシャフトに押し広げられて塑性変形する部位がモーメ
ントの作用方向前方側においてなくなり、シャフトを円
滑にシャフト待機領域から衝撃吸収領域へ押し込むこと
ができる。
【0012】そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成
される場合、前記モーメントの作用方向前方側における
衝撃吸収領域の縁は、前記境界から離れるに従い、短径
方向における中心に向かうように長径方向に対して傾斜
すると共に前記境界に接する状態のシャフトの外周から
離間する部分を有し、そのシャフト挿入孔が車体側部材
に形成される場合、前記モーメントの作用方向後方側に
おける衝撃吸収領域の縁は、前記境界から離れるに従
い、短径方向における中心に向かうように長径方向に対
して傾斜すると共に前記境界に接する状態のシャフトの
外周から離間する部分を有するのが好ましい。これによ
り、そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成される場
合、そのシャフト挿入孔における前記モーメントの作用
方向前方側において、シャフトをシャフト待機領域から
衝撃吸収領域へ押し込むのに要する力を低減し、シャフ
トを円滑に衝撃吸収領域へ押し込むことができる。ま
た、そのシャフト待機領域が車体側部材に形成される場
合、そのシャフト挿入孔における前記モーメントの作用
方向後方側において、シャフトをシャフト待機領域から
衝撃吸収領域へ押し込むのに要する力を低減し、シャフ
トを円滑に衝撃吸収領域へ押し込むことができる。
【0013】その衝撃吸収領域における長径方向に沿う
縁が、前記境界から離れるに従い前記モーメントの作用
面内においてコラム径方向一方または他方に漸次向かう
ように湾曲するのが好ましい。これにより、衝撃吸収時
にシャフト挿入孔の衝撃吸収領域にシャフトが押し込ま
れる際に、コラムと車体との相対移動を阻止する力が、
その衝突後に漸次大きくなり、ドライバーに作用する荷
重を衝撃吸収の初期に大きくすることなく、充分に衝撃
エネルギーを吸収でき、衝撃吸収時のコラムの車体に対
する軸方向相対移動範囲においてドライバーに作用する
荷重を均一化できる。
【0014】本発明において、前記シャフトは車体側部
材とコラム側部材とを貫通する頭部付きのネジシャフト
とされ、そのネジシャフトにねじ合わされるナットをネ
ジシャフトに対して相対回転操作することで、そのコラ
ムの車体側部材に対する相対的な動きを、阻止および阻
止解除する操作機構を備えるのが好ましい。これによ
り、車体側部材に対してコラム側部材を動かすことでス
テアリングホイールの位置調節を行う衝撃吸収式ステア
リング装置に構造を複雑化することなく本発明を適用す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3に示す第1実施形態の
衝撃吸収式ステアリング装置1は、車体により支持され
る円筒状のコラム2と、このコラム2の一端側によりベ
アリング3を介して支持されるステアリングシャフト4
と、このステアリングシャフト4の一端に取り付けられ
るステアリングホイール5と、そのコラム2の他端に一
端が軸方向相対移動可能に挿入される円筒状の第2コラ
ム6と、そのステアリングシャフト4の他端に一端が嵌
め合わされると共に第2コラム6の他端側によりベアリ
ング(図示省略)を介して支持される第2ステアリング
シャフト7とを備える。そのステアリングシャフト4、
第2ステアリングシャフト7、コラム2、第2コラム6
は同軸心とされ、その軸心は車両への取り付け状態にお
いて車両の前方に向かうに従い下方に向かうように傾斜
する。そのステアリングシャフト4の他端と第2ステア
リングシャフト7の一端とは、例えば断面が非円形とさ
れることで互いに回転伝達可能かつ軸方向相対移動可能
に嵌め合わされている。その第2ステアリングシャフト
7の他端に自在継手8を介してラッピニオン式ステアリ
ングギヤ等のステアリングギヤが接続され、そのステア
リングギヤにリンク機構を介して車輪が接続される。こ
れにより、ステアリングホイール5の回転がステアリン
グシャフト4、第2ステアリングシャフト7、ステアリ
ングギヤを介して車輪に伝達されることで舵角が変化す
る。
【0016】そのコラム2は、車体に一体化されている
コラム支持部材11に連結機構12によって連結されて
いる。その第2コラム6は、コラム支持部材11に揺動
軸O中心に揺動可能に連結されたロアブラケット13に
一体化されている。
【0017】その連結機構12は、第1アッパーブラケ
ット21と、第2アッパーブラケット22と、操作機構
23とを有する。
【0018】図3に示すように、その第1アッパーブラ
ケット21は、一対の左右側壁21a、21bと、両側
壁21a、21bの上部を互いに連結する連結部21c
と、各側壁21a、21bの上端から左右外方に延びる
支持部21d、21eとを有する。図2に示すように、
各支持部21d、21eに通孔30が形成されている。
各通孔30に挿入されるボルト31がコラム支持部材1
1にねじ合わされることで、第1アッパーブラケット2
1は車体側に固定されている。これにより、この第1ア
ッパーブラケット21は、衝撃によるコラム2の車体に
対する相対移動時に、車体に対する相対移動が阻止され
る車体側部材とされる。なお、各通孔30が長孔とされ
ているのは、第1アッパーブラケット21の車体側への
固定時に、その固定位置を調節することで、車両構成部
品の加工公差や組立公差を相殺するためである。
【0019】図3に示すように、その第2アッパーブラ
ケット22は、一対の左右側壁22a、22bと、両側
壁22a、22bの下端を互いに連結する連結壁22c
とを有する。両側壁22a、22bは、上端がコラム2
に溶接される。これにより、第2アッパーブラケット2
2は衝撃によるコラム2の車体に対する相対移動時に、
そのコラム2と同行して車体に対して相対移動するコラ
ム側部材とされる。また、第2アッパーブラケット22
は、上記第1アッパーブラケット21の両側壁21a、
21bにより相対摺動可能に挟み込まれる。
【0020】上記第1アッパーブラケット21の両側壁
21a、21bに形成された第1通孔41と、第2アッ
パーブラケット22の両側壁22a、22bに形成され
た第2通孔(シャフト挿入孔)42とに、左右方向軸心
を有する頭部51′付きネジシャフト51が挿入されて
いる。
【0021】その第1通孔41は、上記揺動軸Oを中心
とする円弧に沿う長孔形状を有する。そのネジシャフト
51は、その第1通孔41に、その円弧に沿って相対移
動可能で、コラム2の軸方向に沿う相対移動は阻止され
るように挿入されている。これによりネジシャフト51
は、衝撃によるコラム2の車体に対する相対移動時に、
第1アッパーブラケット21と同行移動する。また、そ
のネジシャフト51は第2通孔42に、軸中心に相対回
転しないように挿入される。例えば、図4の(1)、
(2)に示すように、そのネジシャフト51の外周は平
坦面51″を有する非円形とされ、第2通孔42に相対回
転不能に挿入される。これにより、第2アッパーブラケ
ット22に一体化されたコラム2は、第1アッパーブラ
ケット21に対して、揺動軸O中心に揺動可能に連結さ
れている。
【0022】図4の(2)に示すように、各第2通孔4
2は長孔状とされ、長径方向が車両の前方に向かうに従
い下方に向かうように設けられ、本実施形態では長径方
向はコラム2の軸方向に沿う。各第2通孔42は、車輪
側部分が衝撃の作用前にネジシャフト51が位置する長
孔状のシャフト待機領域42bとされ、ステアリングホ
イール側部分が長孔状の衝撃吸収領域42aとされてい
る。その衝撃吸収領域42aの長径方向はコラム2の車
体に対する相対移動方向に沿う。その衝撃吸収領域42
aの短径Waは、その衝撃によるコラム2の車体に対す
る相対移動方向に直交する方向におけるネジシャフト5
1の最大外径Dよりも小さくされている。
【0023】上記衝撃吸収領域42aとシャフト待機領
域42bとの境界Bでの衝撃吸収領域42aの短径方向
における中心位置P、すなわち、その衝撃吸収領域42
aにおける長径方向に沿う中心線42o1と境界Bとの
交点は、その境界Bに接する状態でのネジシャフト51
の前記最大外径部での中心位置Qよりも、上記衝突時に
第2アッパーブラケット22に作用するモーメントMの
作用方向後方側(図4の(2)において矢印Mの反対方
向側)に位置する。
【0024】その第2通孔42において、上記モーメン
トMの作用方向後方側における衝撃吸収領域42aの長
径方向に沿う縁42cとシャフト待機領域42bの長径
方向に沿う縁42dとは、上記境界Bにおいて滑らかに
連なり、本実施形態では両縁42c、42dは一直線上
に位置する。なお、両縁42c、42dの中の少なくと
も一方が曲線に沿うことで両縁42c、42dが境界B
において滑らかに連なってもよい。
【0025】その第2通孔42において、上記モーメン
トMの作用方向前方側における衝撃吸収領域42aの長
径方向に沿う縁42fは、上記境界Bの近傍において
は、その境界Bから離れてステアリングホイール5に向
かうに従い短径方向における中心に向かうように長径方
向に対して傾斜すると共に境界Bに接する状態のネジシ
ャフト51の外周から離間する部分42f′を有し、そ
の部分42f′からステアリングホイール側の部分42
f″では長径方向に沿う。
【0026】その操作機構23は、その第1アッパーブ
ラケット21に対するコラム2の揺動を固定および固定
解除すると共に、第1アッパーブラケット21に対する
コラム2の軸方向相対移動を固定および固定解除する。
図3に示すように、その操作機構23は、上記頭部5
1′付きのネジシャフト51と、そのネジシャフト51
にワッシャ52を介してねじ合わされるナット54と、
そのナット54に一体化されるレバー53とを有する。
そのレバー53を一方向に回転させると、そのナット5
4とネジシャフト51の頭部51′とにより両アッパー
ブラケット21、22の側壁21a、21b、22a、
22bが挟み込まれ、また、レバー53を他方向に回転
させると、その挟み込みが解除される。その挟み込みに
より、第1アッパーブラケット21に対するコラム2の
揺動が固定され、また、第1アッパーブラケット21に
対するコラム2の軸方向相対移動が固定される。その挟
み込みの解除により、その揺動の固定は解除され、ステ
アリングホイール5の位置を揺動軸Oを中心とする円弧
上で変更調節できる。また、その挟み込みの解除によ
り、第2通孔42におけるシャフト待機領域42bでネ
ジシャフト51がコラム2の軸方向に変位可能になっ
て、コラム2をステアリングホイール5が取り付けられ
たステアリングシャフト4と共に軸方向相対移動操作す
ることが許容され、ステアリングホイール5の位置をコ
ラム2の軸方向において変更調節できる。
【0027】図1に示すように、上記ステアリングシャ
フト4の外周に止め輪9が嵌め合わされ、その止め輪9
は上記ベアリング3の内輪に当接し、そのベアリング3
の外輪はコラム2の内周に形成された段差2aに当接す
る。これにより、ステアリングホイールとドライバーと
の衝突時の衝撃により、そのコラム2はステアリングシ
ャフト4と同行して、車輪側に向かい車体に対して軸方
向相対移動する。
【0028】その衝撃によるコラム2の車体に対する相
対移動時に、第1アッパーブラケット21は車体に対す
る相対移動が阻止される車体側部材であり、第2アッパ
ーブラケット22はコラム2に溶接されることでコラム
と同行して車体に対して相対移動するコラム側部材であ
る。これにより、その衝撃によるコラム2の車体に対す
る相対移動に伴い、ネジシャフト51は第2アッパーブ
ラケット22の第2通孔42に対して相対移動する。そ
の第2通孔42の衝撃吸収領域42aの短径Waは、そ
の相対移動方向に直交する方向におけるネジシャフト5
1の最大外径Dよりも小さくされている。よって、その
衝撃によるコラム2の車体に対する相対移動時に、その
ネジシャフト51がシャフト待機領域42bから衝撃吸
収領域42aに第2通孔42を押し拡げるように進入す
ることで第2アッパーブラケット22が塑性変形される
ことに基づき、その衝撃が吸収される。
【0029】上記構成によれば、第2通孔42における
シャフト待機領域42bと衝撃吸収領域42aとの境界
Bでの衝撃吸収領域42aの短径方向における中心P
は、その境界Bに接する状態でのネジシャフト51の前
記最大外径部での中心位置Qよりも、上記衝突時に第2
アッパーブラケット22に作用するモーメントMの作用
方向後方側に位置する。この両中心位置P、Qの互いと
のずれにより、衝撃吸収当初にネジシャフト51に押し
広げられて塑性変形する部位がモーメントMの作用方向
前方側において後方側よりも多くなるので、その変形抵
抗に基づくネジシャフト51の衝撃吸収領域42aへの
進入の抵抗力は、そのモーメントMの作用方向前方側に
おいて後方側よりも大きくなる。一方、そのモーメント
Mにより第2通孔42におけるモーメントMの作用方向
後方側の縁にネジシャフト51を押し付けようとする力
が作用し、その力によりネジシャフト51と第2アッパ
ーブラケット22との間に摩擦力が作用する。その摩擦
力に基づくネジシャフト51の衝撃吸収領域42aへの
進入の抵抗力は、そのモーメントMの作用方向後方側に
おいて前方側よりも大きくなる。よって、そのネジシャ
フト51の衝撃吸収領域42aへの進入の抵抗力が、そ
のモーメントMの作用方向後方側と前方側とにおいて大
きく相違することはなく、その抵抗力の偏りが過大にな
るのを防止できる。これにより、ネジシャフト51を円
滑にシャフト待機領域42bから衝撃吸収領域42aへ
押し込むことができ、衝撃吸収の初期にドライバーに作
用するピーク荷重を低減できる。そのモーメントMの作
用方向後方側における衝撃吸収領域42aの長径方向に
沿う縁42cとシャフト待機領域42bの長径方向に沿
う縁42dとは、上記境界Bにおいて滑らかに連なるの
で、衝撃吸収当初にネジシャフト51に押し広げられて
塑性変形する部位がモーメントMの作用方向後方側にお
いてなくなり、ネジシャフト51を円滑にシャフト待機
領域42bから衝撃吸収領域42aへ押し込むことがで
きる。上記モーメントMの作用方向前方側における衝撃
吸収領域42aの長径方向に沿う縁42fは、上記境界
Bの近傍においては、その境界Bから離れてステアリン
グホイール5に向かうに従い短径方向における中心に向
かうように長径方向に対して傾斜すると共に境界Bに接
する状態のネジシャフト51の外周から離間する部分4
2f′を有するので、第2通孔42における上記モーメ
ントMの作用方向前方側において、ネジシャフト51を
シャフト待機領域42bから衝撃吸収領域42aへ押し
込むのに要する力を低減し、ネジシャフト51を円滑に
衝撃吸収領域へ押し込むことができる。
【0030】図5〜図7に示す第2実施形態の衝撃吸収
式ステアリング装置101は、車体により支持される円
筒状のコラム102と、このコラム102によりベアリ
ング103を介して支持されるステアリングシャフト1
04と、このステアリングシャフト104の一端に取り
付けられるステアリングホイール105と、そのコラム
102内においてステアリングシャフト104を囲むよ
うに設けられたトルクセンサ106と、操舵補助力付与
機構107とを備える。そのトルクセンサ106はステ
アリングシャフト104により伝達される操舵トルクを
検出するもので公知の構成を採用できる。その操舵補助
力付与機構107は、そのコラム102に一体化される
ケーシング107aと、そのステアリングシャフト10
4の外周に嵌め合わされるウォームホイール107b
と、そのウォームホイール107bに噛み合うウォーム
107cと、そのケーシング107aに取り付けられる
と共にウォーム107cを駆動する操舵補助力発生用モ
ータ107dとを有する。そのモータ107dがトルク
センサ106により検出される操舵トルクに応じて制御
されることで、そのモータ107dの出力がウォーム1
07cとウォームホイール107bを介してステアリン
グシャフト104に伝達され、操舵補助力が付与され
る。そのモータ107dの制御装置は公知のものを用い
ることができる。そのステアリングシャフト104とコ
ラム102は同軸心とされ、その軸心は車両への取り付
け状態において車両の前方に向かうに従い下方に向かう
ように傾斜する。そのステアリングシャフト104の他
端にがステアリングギヤが接続され、そのステアリング
ギヤににリンク機構を介して車輪が接続される。これに
より、ステアリングホイール105の回転がステアリン
グシャフト104を介して車輪に伝達されることで舵角
が変化する。
【0031】そのコラム102は、車体に一体化されて
いるコラム支持部材111に第1連結機構112によっ
て連結され、また、コラム支持部材111′に連結され
たロアブラケッ113に揺動軸O′中心に揺動可能に連
結されている。
【0032】その第1連結機構112は、第1アッパー
ブラケット121と、第2アッパーブラケット122
と、操作機構123とを有する。
【0033】その第1アッパーブラケット121は、一
対の左右側壁121a、121bと、両側壁121a、
121bの上部を互いに連結する連結部121cとを有
する。図6に示すように、その連結部121cがボルト
131を介してコラム支持部材111に取り付けられる
ことで、第1アッパーブラケット121は車体側に固定
されている。これにより、この第1アッパーブラケット
121は、衝撃によるコラム102の車体に対する相対
移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側部
材とされる。
【0034】その第2アッパーブラケット122は、一
対の左右側壁122a、122bと、両側壁122a、
122bの下端を互いに連結する連結壁122cとを有
する。その連結壁122cの上面はコラム102に溶接
される。これにより第2アッパーブラケット122は、
ステアリングホイール105とドライバーとの衝突時の
衝撃によるコラム102の車体に対する相対移動時に、
そのコラム102と同行して車体に対して相対移動する
コラム側部材とされている。その第2アッパーブラケッ
ト122の両側壁122a、122bにより上記第1ア
ッパーブラケット121の両側壁121a、121bが
相対摺動可能に挟み込まれる。その第1アッパーブラケ
ット121の両側壁121a、121bに形成された第
1通孔141(シャフト挿入孔)と、第2アッパーブラ
ケット122の両側壁122a、122bに形成された
第2通孔142とに、左右方向軸心を有する頭部15
1′付きネジシャフト151が挿入されている。本実施
形態では、その第1アッパーブラケット121の両側壁
121a、121bの第1通孔141に左右方向軸心を
有する筒状シャフト149が挿入され、その筒状シャフ
ト149内にネジシャフト151が挿入される。
【0035】その第2通孔142は、上記揺動軸O′を
中心とする円弧に沿う長孔形状を有する。そのネジシャ
フト151は、その第2通孔142に、その円弧に沿っ
て相対移動可能で、コラム102の軸方向に沿う相対移
動は阻止されるように挿入されている。また、そのネジ
シャフト151は第2通孔142に軸中心に相対回転し
ないように挿入される。本実施形態では、そのネジシャ
フト151の外周に非円形のスペーサ151aが一体的
に嵌め合わされ、そのスペーサ151aが第2通孔14
2に相対回転不能に挿入される。これにより、第2アッ
パーブラケット122に一体化されたコラム102は、
第1アッパーブラケット121に対して、揺動軸O′中
心に揺動可能に連結されている。また、その筒状シャフ
ト149は、コラム側部材とされた第2アッパーブラケ
ット122と、上記衝撃によるコラム102の車体に対
する相対移動時にネジシャフト151を介して同行移動
する。
【0036】図5、図8に示すように、各第1通孔14
1は長孔とされ、本実施形態では、その長径方向は車輪
側においてはコラム102の軸方向に沿い、ステアリン
グホイール側においてはステアリングホイール105に
向かう従いコラム102に近接するようにコラム102
の軸方向に対して傾斜する。各第1通孔141は、ステ
アリングホイール側部分が衝撃の作用前に筒状シャフト
149が位置するシャフト待機領域141aとされ、車
輪側部分が長孔状の衝撃吸収領域141bとされ、その
衝撃吸収領域141bの長径方向はコラム102の車体
に対する相対移動方向に沿う。その衝撃吸収領域141
bの短径Waは、衝撃によるコラム102の車体に対す
る相対移動方向に直交する方向における筒状シャフト1
49の最大外径Dよりも小さくされている。そのシャフ
ト待機領域141aの内周縁は筒状シャフト149の外
周に接する円弧とされ、その円弧の中心とシャフト待機
領域141aに挿入された筒状シャフト149の中心と
は略一致するものとされている。
【0037】上記衝撃吸収領域141bとシャフト待機
領域141aとの境界Bでの衝撃吸収領域141bの短
径方向における中心位置P、すなわち、その衝撃吸収領
域141bにおける長径方向に沿う中心線141o1と
境界Bとの交点は、その境界Bに接する状態での筒状シ
ャフト149の前記最大外径部での中心位置Qよりも、
上記衝突時に第2アッパーブラケット22に作用するモ
ーメントMの作用方向前方側(図8において矢印M方向
側)に位置する。
【0038】その第1通孔141において、上記モーメ
ントMの作用方向前方側における衝撃吸収領域141b
の長径方向に沿う縁141cとシャフト待機領域141
aの縁141dとは、上記境界Bにおいて滑らかに連な
り、本実施形態では衝撃吸収領域141bの縁141c
は直線に沿い、シャフト待機領域141aの縁141d
は円弧に沿う。なお、両縁141c、141dが直線ま
たは曲線に沿い、あるいは衝撃吸収領域141bの縁1
41cが曲線に沿い、シャフト待機領域141aの縁1
41dが直線に沿うことで、境界Bにおいて滑らかに連
なってもよい。
【0039】その第1通孔141において、上記モーメ
ントMの作用方向後方側における衝撃吸収領域141b
の縁141fは、本実施形態では上記境界Bの近傍にお
いては長径方向に沿うものとされているが、その境界B
から離れて車輪側に向かいに従い、短径方向における中
心に向かうように長径方向に対して傾斜すると共に境界
Bに接する状態の筒状シャフト149の外周から離間し
てもよい。
【0040】その操作機構123は、その第1アッパー
ブラケット121に対するコラム102の揺動を固定お
よび固定解除する。図6に示すように、その操作機構1
23は、上記ネジシャフト151と、そのネジシャフト
151にスペーサ155を介してねじ合わされるナット
154と、その1ナット54に一体化されるレバー15
3とを有する。そのレバー153を一方向に回転させる
と、そのナット154とネジシャフト151の頭部15
1′とにより両アッパーブラケット121、122の側
壁121a、121b、122a、122bが挟み込ま
れ、また、レバー153を他方向に回転させると、その
挟み込みが解除される。その挟み込みにより、第1アッ
パーブラケット121に対するコラム102の揺動が固
定される。その挟み込みの解除により、その揺動の固定
は解除され、ステアリングホイール105の位置を揺動
軸O′を中心とする円弧上で変更調節できる。その挟み
込みを解除する際、コラム102と第1アッパーブラケ
ット121とを連結するバネ156の弾力により、ステ
アリングホイール105の位置調節に要する力を僅かな
ものとしている。
【0041】上記ロアブラケット113はボルト通孔1
13aに挿通されるボルト(図示省略)を介してコラム
支持部材111′に連結されている。また、上記ケーシ
ング107aに一体化されたブラケット114に、左右
方向軸心のピン115を介して連結されている。そのピ
ン115の軸心が上記揺動軸O′とされる。そのピン1
15は、ロアブラケット113に形成されたガイド孔1
13aにコラム軸方向に相対移動可能に挿入されてい
る。
【0042】上記ステアリングシャフト104とコラム
102は、第1実施形態におけるコラム2とステアリン
グシャフト4と同様に、ステアリングホイールとドライ
バーとの衝突時の衝撃により、同行して車輪側に向かい
車体に対して軸方向相対移動する。このコラム102の
車体に対する相対移動時に、ピン115がガイド孔11
3a内を移動する。
【0043】その衝撃によるコラム102の車体に対す
る相対移動時に、第1アッパーブラケット121は車体
に対する相対移動が阻止される車体側部材であり、第2
アッパーブラケット122はコラム102に溶接される
ことでコラムと同行して車体に対して相対移動するコラ
ム側部材である。これにより、その衝撃によるコラム1
02の車体に対する相対移動に伴い、筒状シャフト14
9は第1アッパーブラケット121の第1通孔141に
対して相対移動する。その第1通孔141の衝撃吸収領
域141bの短径Waは、その相対移動方向に直交する
方向における筒状シャフト149の最大外径Dよりも小
さくされている。よって、その衝撃によるコラム102
の車体に対する相対移動時に、その筒状シャフト149
が第1通孔141のシャフト待機領域141aから衝撃
吸収領域141bに押し入ることで第1アッパーブラケ
ット121が塑性変形されることに基づき、その衝撃が
吸収される。
【0044】上記構成によれば、第1通孔141におけ
るシャフト待機領域141aと衝撃吸収領域141bと
の境界Bでの衝撃吸収領域141bの短径方向における
中心Pは、その境界Bに接する状態での筒状シャフト1
49の上記最大外径部での中心位置Qよりも、上記衝突
時に第2アッパーブラケット122に作用するモーメン
トMの作用方向前方側に位置する。この両中心位置P、
Qの互いとのずれにより、衝撃吸収当初に筒状シャフト
149に押し広げられて塑性変形する部位がモーメント
Mの作用方向後方後方側において前方側よりも多くなる
ので、その変形抵抗に基づく筒状シャフト149の衝撃
吸収領域141bへの進入の抵抗力は、そのモーメント
Mの作用方向後方側において前方側よりも大きくなる。
一方、そのモーメントMにより第1通孔141における
モーメントMの作用方向前方側の縁に筒状シャフト14
9を押し付けようとする力が作用し、その力により筒状
シャフト149と第1アッパーブラケット121との間
に摩擦力が作用する。その摩擦力に基づく筒状シャフト
149の衝撃吸収領域141bへの進入の抵抗力は、そ
のモーメントMの作用方向前方側において後方側よりも
大きくなる。よって、その筒状シャフト149の衝撃吸
収領域141bへの進入の抵抗力が、そのモーメントM
の作用方向後方側と前方側とにおいて大きく相違するこ
とはなく、その抵抗力の偏りが過大になるのを防止でき
る。これにより、筒状シャフト149を円滑にシャフト
待機領域141aから衝撃吸収領域141bへ押し込む
ことができ、衝撃吸収の初期にドライバーに作用するピ
ーク荷重を低減できる。そのモーメントMの作用方向前
方側における衝撃吸収領域141bの長径方向に沿う縁
141cとシャフト待機領域141aの縁141dと
は、上記境界Bにおいて滑らかに連なるので、衝撃吸収
当初に筒状シャフト149に押し広げられて塑性変形す
る部位がモーメントMの作用方向前方側においてなくな
り、筒状シャフト149を円滑にシャフト待機領域14
1aから衝撃吸収領域141bへ押し込むことができ
る。
【0045】本発明は上記各実施形態に限定されない。
例えば、第1実施形態の第2通孔42の衝撃吸収領域4
2aにおける長径方向に沿う縁が、上記境界Bから離れ
るに従い上記モーメントMの作用面内において図9の
(1)の第1変形例に示すようにコラム径方向一方に漸
次向かうように湾曲してもよいし、図9の(2)の第2
変形例に示すようにコラム径方向他方に漸次向かうよう
に湾曲してもよい。これにより、衝撃吸収時に衝撃吸収
領域42aにネジシャフト51が押し込まれる際に、コ
ラム2と車体との相対移動を阻止する力が、その衝突後
に漸次大きくなり、ドライバーに作用する荷重を衝撃吸
収の初期に大きくすることなく、充分に衝撃エネルギー
を吸収でき、衝撃吸収時のコラムの車体に対する軸方向
相対移動範囲においてドライバーに作用する荷重を均一
化できる。なお、各変形例において他は上記第1実施形
態と同様で、同様部分は同一符号で示す。また、第2実
施形態の第1通孔141の衝撃吸収領域141bにおけ
る長径方向に沿う縁が、コラム102の軸方向に沿うも
のであってもよいし、上記境界Bから離れるに従い上記
モーメントMの作用面内においてコラム径方向一方また
は他方に漸次向かうように湾曲するものであってもよ
い。また、第1実施形態の第2通孔42において、上記
モーメントMの作用方向後方側における衝撃吸収領域4
2aの長径方向に沿う縁42cとシャフト待機領域42
bの長径方向に沿う縁42dとは、上記境界Bにおいて
滑らかに連なることなく段差を介して連なってもよい。
また、第1実施形態においてネジシャフト51の外周に
第2実施形態と同様の筒状シャフトを嵌め合わせ、その
筒状シャフトを本発明におけるシャフトとしてもよい
し、第2実施形態において筒状シャフト149をなくし
てネジシャフト151を本発明におけるシャフトとして
もよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、衝撃吸収の初期にドラ
イバーに作用するピーク荷重を、構造を複雑化すること
なく容易に低減できる衝撃吸収式ステアリング装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の側面図
【図2】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分平面図
【図3】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分破断正面図
【図4】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置における(1)はネジシャフトの斜視図、(2)
は衝撃吸収前の第2通孔内のネジシャフトの断面図
【図5】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の側断面図
【図6】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分正断面図
【図7】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分平面図
【図8】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置における衝撃吸収前の第1通孔内の筒状シャフト
の断面図
【図9】本発明の第1実施形態における(1)は第1変
形例に係る第2通孔内のネジシャフトの断面図、(2)
は第2変形例に係る第2通孔内のネジシャフトの断面図
【図10】従来例の衝撃吸収式ステアリング装置の作用
説明図
【符号の説明】
1、101 衝撃吸収式ステアリング装置 2、102 コラム 4、104 ステアリングシャフト 5、105 ステアリングホイール 21、121 第1アッパーブラケット(車体側部材) 22、122 第2アッパーブラケット(コラム側部
材) 42 第2通孔(シャフト挿入孔) 51 ネジシャフト 141 第1通孔(シャフト挿入孔) 149 筒状シャフト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングシャフトを支持すると共に、
    その軸心は車両への取り付け状態において車両の前方に
    向かうに従い下方に向かうように傾斜するコラムと、そ
    のステアリングシャフトに取り付けられるステアリング
    ホイールと、そのステアリングホイールとドライバーと
    の衝突時の衝撃によるコラムの車体に対する相対移動時
    に、そのコラムと同行して車体に対して相対移動するコ
    ラム側部材と、その衝撃によるコラムの車体に対する相
    対移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側
    部材と、そのコラム側部材と車体側部材の中の一方に形
    成されるシャフト挿入孔と、そのシャフト挿入孔に挿入
    されると共に軸心が車両の左右方向に沿うシャフトとを
    備え、そのシャフトは、前記衝撃によるコラムの車体に
    対する相対移動時に、そのコラム側部材と車体側部材の
    中の他方と同行移動され、そのシャフト挿入孔は、その
    衝撃の作用前に前記シャフトが位置するシャフト待機領
    域と、長孔状の衝撃吸収領域とを有し、その衝撃吸収領
    域の長径方向は前記コラムの車体に対する相対移動方向
    に沿い、その衝撃吸収領域の短径は、前記相対移動方向
    に直交する方向におけるシャフトの最大外径よりも小さ
    くされ、そのシャフトがシャフト待機領域から衝撃吸収
    領域にシャフト挿入孔を押し拡げるように進入すること
    でコラム側部材が塑性変形されることに基づき、その衝
    撃が吸収される衝撃吸収式ステアリング装置において、
    そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成される場合、
    その衝撃吸収領域とシャフト待機領域との境界での衝撃
    吸収領域の短径方向における中心位置は、その境界に接
    する状態での前記シャフトの前記最大外径部での中心位
    置よりも、前記衝突時にコラム側部材に作用するモーメ
    ントの作用方向後方側に位置し、そのシャフト挿入孔が
    車体側部材に形成される場合、その衝撃吸収領域とシャ
    フト待機領域との境界での衝撃吸収領域の短径方向にお
    ける中心位置は、その境界に接する状態での前記シャフ
    トの前記最大外径部での中心位置よりも、前記衝突時に
    コラム側部材に作用するモーメントの作用方向前方側に
    位置することを特徴とする衝撃吸収式ステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成
    される場合、前記モーメントの作用方向後方側における
    衝撃吸収領域の縁とシャフト待機領域の縁とは、前記境
    界において滑らかに連なり、そのシャフト挿入孔が車体
    側部材に形成される場合、前記モーメントの作用方向前
    方側における衝撃吸収領域の縁とシャフト待機領域の縁
    とは、前記境界において滑らかに連なる請求項1に記載
    の衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 【請求項3】そのシャフト挿入孔がコラム側部材に形成
    される場合、前記モーメントの作用方向前方側における
    衝撃吸収領域の縁は、前記境界から離れるに従い、短径
    方向における中心に向かうように長径方向に対して傾斜
    すると共に前記境界に接する状態のシャフトの外周から
    離間する部分を有し、そのシャフト挿入孔が車体側部材
    に形成される場合、前記モーメントの作用方向後方側に
    おける衝撃吸収領域の縁は、前記境界から離れるに従
    い、短径方向における中心に向かうように長径方向に対
    して傾斜すると共に前記境界に接する状態のシャフトの
    外周から離間する部分を有する請求項1または2に記載
    の衝撃吸収式ステアリング装置。
  4. 【請求項4】その衝撃吸収領域における長径方向に沿う
    縁が、前記境界から離れるに従い前記モーメントの作用
    面内においてコラム径方向一方または他方に漸次向かう
    ように湾曲する請求項1〜3の中の何れかに記載の衝撃
    吸収式ステアリング装置。
  5. 【請求項5】前記シャフトは車体側部材とコラム側部材
    とを貫通する頭部付きのネジシャフトとされ、そのネジ
    シャフトにねじ合わされるナットをネジシャフトに対し
    て相対回転操作することで、そのコラムの車体側部材に
    対する相対的な動きを、阻止および阻止解除する操作機
    構を備える請求項1〜4の中の何れかに記載の衝撃吸収
    式ステアリング装置。
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