JP2003212133A - チルトステアリング装置 - Google Patents

チルトステアリング装置

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JP2003212133A JP2002017188A JP2002017188A JP2003212133A JP 2003212133 A JP2003212133 A JP 2003212133A JP 2002017188 A JP2002017188 A JP 2002017188A JP 2002017188 A JP2002017188 A JP 2002017188A JP 2003212133 A JP2003212133 A JP 2003212133A
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周三 平櫛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チルトステアリング装置のチルト支軸のがたつ
きを抑制しつつ、チルト調節時の操作力を小さくでき
て、しかも安価にする。 【解決手段】本チルトステアリング装置1では、車体側
の下部固定ブラケット14と、チルト支軸13を介して
その回りに揺動自在に支持されてステアリングコラム4
に固定されるロワブラケット9とを有する。下部固定ブ
ラケット14の一対の側板30が、ロワブラケット9の
一対の側板35の外側に配置される。チルト支軸13
は、両ブラケット9,14の側板35,30を貫通して
連結するための連結軸19と、連結軸19の外周に嵌ま
るカラー21とを有する。カラー21は、内側の一対の
側板35の長孔36を貫通して外側の側板30間に挟持
され固定される。カラー21は、弾性的に縮径可能な断
面C字形形状とされ、長孔36の周縁部と当接し、その
間の摩擦を小さく抑制し、しかも安価。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング装置
に関する。特に、ステアリングホイールを位置調節可能
なチルトステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】チル
トステアリング装置では、例えば、ステアリングコラム
の下部が、チルト支軸の回りに揺動可能に車体に支持さ
れる。このために、車体に固定された固定ブラケットの
一対の側板間に、ステアリングコラムに固定されたコラ
ムブラケットの一対の側板が配置され、これら両ブラケ
ットの側板を貫通してチルト支軸が配置されている。
【0003】チルト支軸は、ボルトとこれを通す円筒形
状のカラーとを有している。ボルトは固定ブラケットの
一対の側板を締め付け、この側板間にカラーが挟持され
る。カラーはコラムブラケットの側板の挿通孔を摺動可
能に挿通している。しかし、カラーとコラムブラケット
の側板との間のがたつきを生じることがある。また、こ
のがたつきを抑制しつつ、カラーとコラムブラケットの
側板との間の摩擦を抑制するために、カラーの外周と挿
通孔の周縁部との間に別途樹脂製の環状部材を介在させ
ているものもあるが、このような環状部材がパイプと別
に必要なので、部品点数が多くなる傾向にあり、ステア
リング装置が高価になる。
【0004】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、がたつきや摩擦の発生を抑制できて、しか
も安価なチルトステアリング装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1に記載の発明は、チルト支軸の回りにチルト調節可能
なチルトステアリング装置において、車体に固定される
と共にチルト支軸を支持する車体側ブラケットと、チル
ト支軸の回りに揺動自在に支持され、ステアリングコラ
ムに固定されるコラム側ブラケットとを備え、車体側お
よびコラム側ブラケットの一方が一対の外側側板を含む
と共に他方が一対の内側側板を含み、チルト支軸は、両
ブラケットの側板を貫通して連結するための連結軸と、
この連結軸により内部を挿通され、一対の内側側板の挿
通孔を貫通して一対の外側側板間に挟持され、弾性的に
縮径可能な断面C字形形状のカラーとを含むことを特徴
とする。
【0006】この発明によれば、弾力的に縮径可能なカ
ラーが挿通孔の内周に確実に沿うので、挿通孔内での径
方向のカラーのがたつきのない状態でカラーを組み込む
ことができる。このカラーを一対の外側側板間に挟持す
ることでカラーの弾性による拡径力を抑えるので、チル
ト調節時の挿通孔の内周とカラーとの間の摩擦を小さく
抑制することができる。しかも、カラーとは別に従来の
がたつき防止用部品を設けずに済み、部品点数を少なく
できる。その結果、チルトステアリング装置を安価にで
きる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、上記カラーは板金により形成されることを特徴とす
る。この発明によれば、断面C字形形状のカラーを安価
に形成できる。請求項3に記載の発明は、請求項1また
は2において、上記カラーは一対の外側側板に固定され
ることを特徴とする。この発明によれば、カラーの弾性
による拡径力が挿通孔の内周に及ぼされることを確実に
防止でき、チルト調節時の摩擦が増大することを確実に
抑制できる。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
の何れかにおいて、上記各内側側板の挿通孔に、衝撃吸
収時にカラーを相対移動させるための延設溝が延設さ
れ、この延設溝の溝幅は挿通孔の直径よりも小さくされ
ていることを特徴とする。この発明によれば、簡単な構
造にて安価に衝撃吸収機構を組み込むことができる。請
求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れかにおい
て、上記各内側側板の挿通孔は、テレスコピック調節時
にカラーを相対移動させるための長孔を含むことを特徴
とする。この発明によれば、簡単な構造にて安価にテレ
スコピック調節が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態のチル
トステアリング装置(以下、単にステアリング装置とも
いう。)を図面を参照しつつ説明する。図1は、上述の
ステアリング装置の概略構成を示す側面視での模式図で
ある。ステアリング装置1は、車輪(図示せず)を操向
するためにステアリングホイール2の動きを伝達するス
テアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3
を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム
4とを有している。ステアリングシャフト3の一方の端
部5にステアリングホイール2が連結されている。ステ
アリングシャフト3の他方の端部6には、図示しない一
体回転可能な自在継手、中間軸等を介して、ピニオン、
ラック軸等を含む舵取り機構が連結されている。ステア
リングホイール2が回されると、その回転がステアリン
グシャフト3、自在継手、中間軸等を介して舵取り機構
に伝達され、これにより車輪を操向することができる。
【0010】本ステアリング装置1は、ステアリングホ
イール2の位置を上下方向および前後方向に調節できる
ように、車体7(一点鎖線で一部を図示。)に取り付け
られている。例えば、ステアリングホイール2の位置を
標準的な位置にしたときに、ステアリングホイール2を
上側となるようにして、ステアリングシャフト3の軸方
向(以下単に軸方向ともいう。)を、車両の前後方向に
対して斜めに配置される。なお、以下では、上述の標準
的な位置でのステアリングシャフト3の軸方向を水平に
して前後方向に沿わせた状態を基に方向を説明する。ま
た、各図には、前後方向および軸方向(矢印S参照)、
左右方向(矢印Y参照)、および上下方向(矢印Z参
照)を図示している。
【0011】ステアリングコラム4は、ステアリングシ
ャフト3を回転自在に支持するための筒状部材としての
コラムジャケット8と、このコラムジャケット8の前側
の端部近傍に溶接により固定されて車体7に取り付ける
ためのロワブラケット9と、コラムジャケット8の軸方
向の中間部に固定されて車体7に取り付けるためのアッ
パブラケット10とを有している。コラムジャケット8
は、ステアリングシャフト3の大部分を収容しつつ軸方
向に位置決めした状態で回転自在に複数、例えば、2つ
の軸受(図示せず)により支持する。
【0012】また、ステアリング装置1は、ステアリン
グコラム4を車体7に取り付けるための2つの取付構造
11,12を有している。この取付構造11,12によ
り、ステアリングコラム4をチルト支軸13の中心軸線
の周りに揺動させ傾けることにより、運転者の体格や運
転姿勢等に応じてステアリングホイール2の高さ位置を
調節するチルト調節機能と、ステアリングホイール2を
ステアリングシャフト3の軸方向に位置調節するテレス
コピック調節機能とを実現している。
【0013】取付構造11は、ステアリングコラム4に
固定されるコラム側ブラケットとしての上述のロワブラ
ケット9と、このロワブラケット9に対応して配置され
車体7に固定される車体側ブラケットとしての下部固定
ブラケット14と、下部固定ブラケット14に支持され
て両ブラケット9,14の間に介在する上述のチルト支
軸13とを有している。このチルト支軸13の回りにロ
ワブラケット9が揺動自在に支持される。
【0014】取付構造12は、上述のアッパブラケット
10と、このアッパブラケット10に対応して配置され
車体7に固定される上部固定ブラケット15と、上部固
定ブラケット15に支持されて両ブラケット10,15
の間に介在する支軸16とを有している。アッパブラケ
ット10は、一対の側板を有し、各側板には軸方向に延
びる横長孔からなる挿通孔が形成されている。また、上
部固定ブラケット15は一対の側板を有し、各側板には
軸方向と直交する縦方向に延びる縦長孔からなる挿通孔
が形成されている。両ブラケット10,15の挿通孔を
支軸16が挿通している。支軸16には、ステアリング
コラム4の姿勢を解除可能にロックするためのロック機
構17が設けられている。
【0015】ロック機構17は、上部固定ブラケット1
5およびアッパブラケット10の側板同士を押圧するた
めのカム機構(図示せず)と、このカム機構を操作する
ための操作レバー18とを有している。操作レバー18
を操作すると、カム機構により、両ブラケット10,1
5の側板同士が押圧されて、ステアリングコラム4を所
定の保持力で保持し、チルトロックを達成できる。ま
た、逆の操作により、保持状態を解除することができ
る。解除状態で、ステアリングコラム4は、チルト支軸
13の回りに揺動自在にチルト調節可能とされ、また、
チルト支軸13および支軸16により案内されつつ軸方
向にスライド移動させてテレスコピック調節可能とされ
ている。
【0016】特に、本発明の実施形態では、取付構造1
1が、位置調節時の操作力を小さく抑えつつ、がたつき
を抑制し、しかも、その構造を簡素化されている。取付
構造11では、図2および図3に示すように、車体側ブ
ラケットとしての下部固定ブラケット14が一対の外側
側板としての側板30(以下、外側側板30ともい
う。)を有する。また、コラム側ブラケットとしてのロ
ワブラケット9が一対の内側側板としての側板35(以
下、内側側板35ともいう。)を有する。チルト支軸1
3は、両ブラケット9,14の側板35,30を貫通し
て連結するためのボルトからなる連結軸19と、この連
結軸19にねじ込まれるナット20と、連結軸19の軸
部23により内部を挿通され弾性的に縮径可能な断面C
字形形状の単一のカラー21とを有する。カラー21
は、一対の内側側板35の挿通孔としての長孔36を貫
通し、且つ一対の外側側板30間に挟持される。連結軸
19の頭部22とナット20とは外側側板30の外側に
配置される。
【0017】カラー21は、チルト支軸13の延びる方
向に長い長尺の略筒形状の部材である。カラー21の長
手方向(以下、単に長手方向ともいう。)を切るカラー
21の断面形状は、略円弧形状をなす。一対の円弧端同
士の間に所定間隔を開けるように、単一の溝状のすり割
り40が形成されている。すり割り40は、カラー21
の内周と外周とを貫通し、長手方向に平行に延び、この
方向についての両端部が開放されて、カラー21の全長
にわたり形成され、また、カラー21の円弧端同士が近
接して対向し、断面形状が略円形をなすようにされてい
る。
【0018】カラー21は、弾性部材、例えば、金属材
料等により形成されている。カラー21は、内側側板3
5の挿通孔に挿入される前の弾性変形されていない自然
状態で外径が相対的に大径となり、長孔36に挿入され
ることにより、弾性変形されて縮径されて、長孔36内
に配置された状態で、拡径するような弾性復元力を伴っ
て、内側側板35の長孔36の周縁部と当接する。この
とき、カラー21の外径が、長孔36の幅(寸法L1参
照)に合わせて自律的に調節される。
【0019】このように、断面C字形形状とされ弾力的
に縮径可能なカラー21が長孔36の内周に確実に沿う
ので、長孔36内でのカラー21の径方向についてのカ
ラー21のがたつきのない状態で、カラー21を組み込
むことができる。このカラー21を一対の外側側板30
間に挟持することでカラー21の弾性による拡径力を抑
えるので、チルト調節時の長孔36の内周とカラー21
との間の摩擦を小さく抑制することができる。しかも、
カラー21とは別に従来のがたつき防止用部品を設けず
に済み、部品点数を少なくできる。その結果、チルトス
テアリング装置を安価にできる。
【0020】特に、カラー21が断面が開いたC字形形
状なので、断面が閉じた円形のカラーに比べて、径方向
に弾性変形させ易く、例えば、カラー21等に低精度部
品を用いた場合であってもその寸法誤差を吸収でき、安
価にするのに好ましい。特に、カラー21が一対の内側
側板35を挿通し且つ単一部品からなる場合には、部品
点数を最小にできて好ましい。なお、複数個のカラー2
1を、連結軸19を挿通させてチルト支軸13の軸方向
に沿って並べる構成も考えられる。
【0021】カラー21の形成方法は、板金加工法、パ
イプ材にすり割りを加工する方法等の公知の方法を利用
できる。特に、カラー21は、板金により形成されるの
が好ましい。すなわち、断面C字形形状のカラー21で
あれば、金属板から安価に形成できる。しかも、金属板
は、カラー21の形状、肉厚、大きさ等の設計自由度を
パイプ材に比べて高め易く、挟持されて固定されるとき
にかかる力に耐えることができる強度を容易に達成でき
る。
【0022】カラー21は、内側側板35の長孔36に
挿通されて長孔36の周縁部に当接した状態で、ナット
20が連結軸19に締め込まれることにより、一対の外
側側板30に挟持されて、これによる摩擦で固定されて
いる。一方、カラー21が外側側板30に固定されない
状態では、カラー21の弾性力が長孔36の周縁部に常
にかかるので、カラー21と内側側板35とが押圧状態
で摺動し、摩擦や摩耗が大きくなることが懸念される。
これに対して、本実施の形態では、上述のようにカラー
21は一対の外側側板30に固定されるので、カラー2
1の弾性による拡径力が長孔36の内周に及ぼされるこ
とを確実に防止でき、チルト調節時の摩擦が増大するこ
とを確実に抑制できる。また同様に、摩耗が増大するこ
とや、剛性が低下することを確実に抑制できる。
【0023】また、外側側板30がカラー21を固定し
且つ車体7に固定される場合には、カラー21を安定さ
せて固定できるので、ステアリングコラム4を位置調節
する際にスムーズに操作できて好ましい。カラー21を
挟持状態で固定するには、上述の連結軸19とナット2
0とからなる締め付け手段の他、公知の方法を利用でき
る。また、本実施の形態では、上述の締め付け手段によ
り、左右方向についての側板30,35同士のがたつき
をも抑制することができる。
【0024】カラー21は、チルト支軸13の延びる方
向に外側側板30同士の間隔を規制し、側板30と側板
35との間の摩擦、ひいては、位置調節する際の操作力
が過度に大きくならないようにする。ロワブラケット9
の一対の内側側板35は、所定間隔を空けて対向して平
行に配置され、一対の内側側板35の上端部同士が接続
板37により接続され、また、下端部がコラムジャケッ
ト8の外周に固定されている。一対の内側側板35の外
側となる左右両側に外側側板30が隣接して配置されて
いる。外側側板30は、上端部で車体の所定部に固定さ
れ、自由端寄りの部分に円形孔からなる挿通孔31が形
成されている。カラー21の長尺寸法は、内側側板35
の外側面同士の間隔とほぼ同じに形成されている。連結
軸19が、両ブラケット9,14の4つの挿通孔を挿通
し、連結軸19のボルトのおねじにナット20をねじ込
むことにより、連結軸19の頭部22とナット20との
間に、一対の外側側板30およびカラー21が押圧され
て締め付けられる。これにより、カラー21と外側側板
30とが当接し、その間のがたつきを防止できるととも
に、隣接する両側板30,35を互いに沿わせて、その
間のがたつきを抑制できる。
【0025】内側側板35の挿通孔としての横長孔36
は、テレスコピック調節の調節範囲に対応した長さで軸
方向に延びていて、テレスコピック調節時にカラー21
を相対移動させるようにされている。このように、挿通
孔を長孔36にするという簡単な構造にて安価にテレス
コピック調節が可能となる。テレスコピック調節する場
合、カラー21のすり割り40を長孔36の延びる方向
に向けて開放するのが好ましい。これにより、すり割り
40の周縁部が長孔36の周縁部と引っかからずに、カ
ラー21をスムーズに移動できる。
【0026】なお、本チルトステアリング装置1から、
テレスコピック調節機能を省略する構成も考えられる。
この場合、挿通孔を長孔36にする必要はなく、例え
ば、加工が容易で安価な円形孔に形成すればよい。ま
た、本ステアリング装置1は、衝突時の衝撃を吸収する
ための衝撃吸収機構を有している。この衝撃吸収機構
は、衝突時にステアリングコラム4が車体7に対して前
方に相対移動するのに伴って衝撃を吸収する。また、ア
ッパブラケット10の横長孔が、テレスコピック調節範
囲よりも長く形成されて、衝突時にステアリングコラム
4を軸方向に移動できるようにされている。
【0027】衝撃吸収機構は、図3および図4に示すよ
うに、上述のチルト調節用のチルト支軸13と、このチ
ルト支軸13が挿通する一対のブラケット9,14とを
有する。各内側側板35の挿通孔、例えば、長孔36に
は、衝撃吸収時にカラー21を相対移動させるための延
設溝38が、衝撃吸収時にステアリングコラム4が移動
する方向に沿って延設されている。この延設溝38の溝
幅(寸法L2参照)は、円形孔からなる挿通孔の直径よ
りも小さくされている。また、長孔36からなる挿通孔
の場合には、挿通孔の直径に相当する寸法である幅寸法
(寸法L1参照)よりも小さくされている。内側側板3
5およびカラー21は、変形することにより衝撃を吸収
する衝撃吸収部材として機能する。
【0028】衝突時に、ドライバがステアリングホイー
ル2にぶつかると、ステアリングコラム4が車体7に対
して前方へ相対移動する。これに伴い、ステアリングコ
ラム4に固定されるロワブラケット9の内側側板35
が、車体7に固定される下部固定ブラケット14および
チルト支軸13に対して相対移動する。この際、カラー
21は、図4に一点鎖線で図示したように、チルト支軸
13の連結軸19と一体になって、内側側板35の長孔
36から延設溝38内に入り、延設溝38に沿ってしご
かれながら移動しつつ、縮径されて変形する。これに伴
い、内側側板35の延設溝38の周縁部も変形する。こ
れにより衝撃エネルギーが吸収される。
【0029】このように、カラー21および挿通孔を用
いた簡単な構造にて安価に衝撃吸収機構を組み込むこと
ができる。衝突時にカラー21はC形を径方向に縮ませ
つつ、延設溝38内にスムーズに進入できるので、衝撃
吸収当初の荷重の過度の立ち上がりを抑制できる。特
に、カラー21のすり割り40を、衝撃吸収時にカラー
21の進む向きに開放させておくのが好ましく、延設溝
38に進入させる際に、カラー21をスムーズに変形さ
せることができる。また、延設溝38の周縁部は軸方向
に沿って傾斜してテーパ状に形成され、長孔36寄り部
分で幅広とされるのが、カラー21を進入させ易くて好
ましい。
【0030】なお、両ブラケット9,14の側板35,
30の配置を逆にしてもよく、一対の外側側板としての
コラム側のロワブラケット9の側板35間に、内側側板
としての下部固定ブラケット14の側板30が配置され
るようにしてもよい。この場合、チルト支軸13はロワ
ブラケット9の側板35に挟持されて固定され、また、
衝撃吸収機構の延設溝38は、車体側の下部固定ブラケ
ット14の側板30に、衝撃吸収時のステアリングコラ
ム4の移動方向に沿って長孔36から車体の前方に向け
て延設される。
【0031】また、上述のテレスコピック調節機能付き
または機能無しのチルトステアリング装置1から、上述
の延設溝38等を有する衝撃吸収機構を省略する構成も
考えられ、この場合、公知の他の衝撃吸収機構を利用す
ることができる。その他、本発明の特許請求の範囲で種
々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のチルトステアリング装置
の概略構成の模式図。
【図2】図1のチルトステアリング装置の取付構造の一
部断面図。
【図3】図2に示す取付構造の分解斜視図。
【図4】図1のチルトステアリング装置の衝撃吸収機構
を示す一部断面側面図。
【符号の説明】
1 チルトステアリング装置 4 ステアリングコラム 7 車体 9 ロワブラケット(コラム側ブラケット) 13 チルト支軸 14 下部固定ブラケット(車体側ブラケット) 19 連結軸 21 カラー(衝撃吸収機構) 30 下部固定ブラケットの側板(外側側板) 35 ロワブラケットの側板(内側側板、衝撃吸収機
構) 36 一対の側板の長孔(挿通孔) 38 延設溝 L1 挿通孔の直径 L2 延設溝の溝幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平櫛 周三 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 源 昇 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DD02 DD19 DD25 DD78 DD79

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チルト支軸の回りにチルト調節可能なチル
    トステアリング装置において、 車体に固定されると共にチルト支軸を支持する車体側ブ
    ラケットと、 チルト支軸の回りに揺動自在に支持され、ステアリング
    コラムに固定されるコラム側ブラケットとを備え、 車体側およびコラム側ブラケットの一方が一対の外側側
    板を含むと共に他方が一対の内側側板を含み、 チルト支軸は、両ブラケットの側板を貫通して連結する
    ための連結軸と、この連結軸により内部を挿通され、一
    対の内側側板の挿通孔を貫通して一対の外側側板間に挟
    持され、弾性的に縮径可能な断面C字形形状のカラーと
    を含むことを特徴とするチルトステアリング装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のチルトステアリング装置
    において、上記カラーは板金により形成されることを特
    徴とするチルトステアリング装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のチルトステアリ
    ング装置において、上記カラーは一対の外側側板に固定
    されることを特徴とするチルトステアリング装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3の何れかに記載のチルトス
    テアリング装置において、上記各内側側板の挿通孔に、
    衝撃吸収時にカラーを相対移動させるための延設溝が延
    設され、この延設溝の溝幅は挿通孔の直径よりも小さく
    されていることを特徴とするチルトステアリング装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4の何れかに記載のチルトス
    テアリング装置において、上記各内側側板の挿通孔は、
    テレスコピック調節時にカラーを相対移動させるための
    長孔を含むことを特徴とするチルトステアリング装置。
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