JP3698626B2 - 舵取装置及びこれに用いる取付具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構を備えた舵取装置及び該舵取装置のハウジングを車体に揺動可能に取付ける取付具に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の舵取りは、車室の内部に配された操舵輪の回転操作を、舵取用の車輪(一般的には前輪)の操向のために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行われる。
【0003】
衝撃エネルギ吸収機構を備えたトラック、バス等の車両の舵取装置は、上端が操舵輪に繋がる操舵軸を取り囲んでほぼ直立状に配される筒状のハウジングと、該ハウジングに略コ字形の固定台及び軸体を介して前記ハウジングを車体に揺動可能に取付ける取付具と、該取付具に設けられ、前記ハウジングが揺動する方向に長い長孔及び該長孔に挿入され、固定台を介して前記ハウジングに設けられる前記軸体を有し、前記ハウジングが揺動する角度を調節するチルト機構と、二次衝撃エネルギによって前記角度の調節域を超える超過域で前記ハウジングを揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構とを備えている。
【0004】
この衝撃エネルギ吸収機構は、前記軸体によって前記固定台の両側に相対移動を可能に取付けられる前記取付具に前記長孔の長手方向一端と連続して穿設された超過長孔を有し、二次衝撃エネルギによって前記軸体を長孔から超過長孔に嵌め込み、前記軸体によって超過長孔部分を塑性変形させつつ二次衝撃エネルギを吸収するように構成されている。前記取付具は金属板を用いてなり、前記長孔は前記軸体よりも小さい幅寸法に形成され、軸体が長孔部分をしごくことによって該長孔部分が塑性変形する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、長孔及び超過長孔が設けられる取付具は操舵軸及び前記ハウジングの大きさによってその材料及び板厚寸法が必然的に決められるため、前記超過長孔の幅寸法のバラツキによって衝撃エネルギ吸収力も大きくばらつくことになり、規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることが難しく、比較的大きな割合で規格から外れた不良品が発生することになる。
【0006】
即ち、衝撃エネルギ吸収力は超過長孔と軸体との接触面積によって決まり、この接触面積に影響を及ぼす超過長孔が設けられた取付具の板厚寸法を小さくするに従って接触面積を少なくでき、長孔部分を塑性変形させ易くなり、また、反対に取付具の板厚寸法を大きくするに従って接触面積を多くでき、長孔部分を塑性変形させ難くなるが、取付具の板厚寸法は前述の如く必然的に決められるため長孔の幅寸法のバラツキが小さい場合においても取付具の板厚寸法によって規格された衝撃エネルギ吸収力を得られないことがある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ハウジングが揺動する方向に長い一対の案内面と、ハウジングが揺動超過域を揺動することによって前記一対の案内面と接触しつつ変形する衝撃エネルギ吸収筒体とが設けられた衝撃エネルギ吸収機構を備える構成とすることにより、取付具の板厚寸法に影響されることなく、一対の案内面の間の寸法に従来と同じバラツキがある場合においても規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる舵取装置及びこれに用いる取付具を提供することを目的とする。
【0008】
また、前記衝撃エネルギ吸収筒体を金属製の筒体とすることにより、比較的大きな衝撃エネルギ吸収力を得ることができる舵取装置を提供することを目的とし、また、向き合う面間の寸法が一端から他端へかけて狭くなる案内面の間に衝撃エネルギ吸収筒体を保持した構成としたり、一対の案内面が衝撃エネルギ吸収筒体を保持する保持部が衝撃エネルギ吸収筒体を案内する案内部よりも窪んでいる構成としたり、衝撃エネルギ吸収筒体に前記保持部と接触するブッシュを嵌合した構成としたりすることにより、チルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接することがあっても衝撃エネルギ吸収筒体の移動を防止でき、また、衝撃エネルギ吸収筒体の変形を防止できる舵取装置及びこれに用いる取付具を提供することを目的とする。
【0009】
また、取付具が一対の取付片を備え、これら取付片の案内面に衝撃エネルギ吸収筒体の両端部を保持した構成とすることにより、衝撃エネルギ吸収筒体の両端部を良好に変形させることができる舵取装置を提供することを目的とし、また、固定台を衝撃エネルギ吸収筒体と当接する位置に配した構成とすることにより、衝撃エネルギ吸収時のハウジングの損壊を防止することができる舵取装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、前記保持部の案内部側を前記一対の案内面と交差する平面とし、前記ブッシュの前記平面との接触部を平面とすることにより、組立て時とかチルト調節時とかにハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接したことによってブッシュに加わる力を前記平面で分散し、該力によるブッシュの破断を防止することができる舵取装置及びこれに用いる取付具を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る舵取装置は、操舵軸を取り囲む筒状のハウジングと、該ハウジングを揺動可能としてその揺動角度を調節するチルト機構と、二次衝撃エネルギによって前記揺動角度の調節域を超える超過域で前記ハウジングを揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構とを備えた舵取装置において、前記衝撃エネルギ吸収機構は、前記ハウジングが揺動する方向に長い一対の案内面と、該一対の案内面の間に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、前記ハウジングが超過域を揺動するときの力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動する金属製の衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする。
【0012】
第6発明に係る舵取装置は、操舵軸を取り囲む筒状のハウジングと、該ハウジングを揺動可能とする長孔及び該長孔に挿入される軸体を有し、前記ハウジングが揺動する角度を調節可能として前記ハウジングを車体に取付ける取付具と、二次衝撃エネルギによって前記角度の調節域を超える超過域で前記ハウジングを揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構とを備えた舵取装置において、前記衝撃エネルギ吸収機構は、前記長孔の長手方向一端と連続し、前記超過域に配される一対の案内面及び該一対の案内面の間に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、前記ハウジングが超過域を揺動するときの力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動する衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする。
【0013】
第1発明及び第6発明にあっては、車両の前面衝突等により運転者から操舵輪に二次衝撃エネルギが加わり、該二次衝撃エネルギによってハウジングが過剰域を前方へ揺動する場合、衝撃エネルギ吸収筒体が一対の案内面に接触し、これら案内面によって衝撃エネルギ吸収筒体が変形しつつ二次衝撃エネルギを吸収する。このようにチルト調節機構の軸体と別個に設けられた衝撃エネルギ吸収筒体を一対の案内面が変形させるため、前記ハウジングを車体に取付ける取付具の板厚寸法に影響されることなく、一対の案内面の間の寸法に従来と同じバラツキがある場合においても規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。しかも、金属製の筒体が塑性変形するため、二次衝撃エネルギによって衝撃エネルギ吸収筒体を塑性変形させ易く、また、比較的大きな衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0016】
第2発明に係る舵取装置は、前記一対の案内面はその向き合う面間の寸法が一端から他端へかけて狭くなる長孔によって形成されており、これら案内面の間に前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持してあることを特徴とする。
【0017】
第2発明にあっては、過剰域の始端位置に衝撃エネルギ吸収筒体を保持することができ、二次衝撃エネルギを初期の段階から良好に吸収することができる。
【0018】
第3発明に係る舵取装置は、前記一対の案内面は前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持する保持部が、前記衝撃エネルギ吸収筒体を案内する案内部よりも窪んでいることを特徴とする。
【0019】
第3発明にあっては、保持部が衝撃エネルギ吸収筒体を良好に保持するため、チルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接することがあっても衝撃エネルギ吸収筒体の移動を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0020】
第4発明に係る舵取装置は、前記衝撃エネルギ吸収筒体は前記保持部と接触するブッシュが外嵌されていることを特徴とする。
【0021】
第4発明にあっては、衝撃エネルギ吸収筒体に嵌合したブッシュが保持部に接触するため、チルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接することがあっても、この当接による衝撃力を衝撃エネルギ吸収筒体からブッシュに加えることができ、該ブッシュによって衝撃エネルギ吸収筒体の保持部への保持部分を保護することができるため、チルト調節による衝撃エネルギ吸収筒体の変形を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0022】
第5発明に係る舵取装置は、前記保持部は少なくとも前記案内部側が前記一対の案内面と交差する平面であり、前記ブッシュは前記平面との接触部を平面としてあることを特徴とする。
【0023】
第11発明に係る取付具は、前記保持部は少なくとも前記案内部側が前記一対の案内面と交差する平面であり、前記ブッシュは前記平面との接触部を平面としてあることを特徴とする。
【0024】
第5発明及び第11発明にあっては、衝撃エネルギ吸収筒体に嵌合したブッシュの平面が保持部の平面と接触しており、組立て時とかチルト調節時とかにハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接したことによってブッシュに加わる力を前記平面で分散し、ブッシュでの応力集中を緩和することができるため、前記力によるブッシュの破断を良好に防止でき、二次衝撃エネルギを吸収するとき、規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0025】
第7発明に係る舵取装置は、前記取付具は前記長孔及び前記一対の案内面を有し、固定台を介して前記ハウジングに相対移動を可能に取付けられる一対の取付片を備え、これら取付片の案内面に前記衝撃エネルギ吸収筒体の両端部が嵌合保持されていることを特徴とする。
【0026】
第7発明にあっては、二次衝撃エネルギをハウジングから衝撃エネルギ吸収筒体の中間部に加えることができるため、該衝撃エネルギ吸収筒体を案内面に沿って移動させ易く、衝撃エネルギ吸収筒体の両端部を良好に変形させることができる。
【0027】
第8発明に係る舵取装置は、前記固定台は前記ハウジングが前記調節域を超えて揺動したときに前記衝撃エネルギ吸収筒体と当接する位置に配してあることを特徴とする。
【0028】
第8発明にあっては、軸体を保持する固定台が衝撃エネルギ吸収筒体に当接し、該衝撃エネルギ吸収筒体を変形させるため、衝撃エネルギ吸収時のハウジングの損壊を良好に防止でき、固定台に比較してコストの高いハウジングを再利用することができる。
【0029】
第9発明に係る取付具は、操舵軸を取り囲む筒状のハウジングを車体に揺動可能に取付ける取付具において、前記ハウジングが揺動する角度を調節する軸体が挿入される長孔と、該長孔の長手方向一端と連続する一対の案内面と、該一対の案内面の前記長孔側となる一端に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、且つ前記ハウジングが揺動する方向の力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動することが可能な衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする。
【0030】
第9発明にあっては、長孔及び軸体によってハウジングが揺動する角度を調節することができる。また、二次衝撃エネルギによってハウジングが揺動するとき、該ハウジングが前記筒体に当接し、一対の案内面によって前記筒体が変形しつつ二次衝撃エネルギを吸収する。このようにハウジングの角度を調節するチルト調節機構と別個に設けられた筒体を一対の案内面が変形させるため、取付具の板厚寸法に影響されることなく、一対の案内面の間の寸法に従来と同じバラツキがある場合においても規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0031】
第10発明に係る取付具は、前記長孔及び前記一対の案内面を有し、離間して配された一対の取付片と、これら取付片に折曲部を介して連続する一対の固定片とを備え、前記一対の取付片の案内面にブッシュを介して前記衝撃エネルギ吸収筒体の両端部が嵌合保持されており、前記一対の案内面は前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持する保持部が、前記衝撃エネルギ吸収筒体を案内する案内部よりも窪んでいることを特徴とする。
【0032】
第10発明にあっては、保持部が衝撃エネルギ吸収筒体を良好に保持するため、チルト調節時にハウジングが筒体に当接することがあっても筒体の移動を良好に防止でき、また、前記当接による衝撃力を筒体からブッシュに加えることができ、該ブッシュによって筒体の案内面への保持部分を保護することができるため、チルト調節による筒体の変形を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は舵取装置の構成を示す一部を切欠いた正面図、図2は一部を省略した側面図、図3は図1のIII −III 線の拡大断面図、図4は要部の拡大正面図、図5は図1のV −V 線の拡大断面図である。
【0034】
車両に用いられる舵取装置は、上端が操舵輪(図示せず)に繋がる操舵軸1と、該操舵軸1を取り囲んでほぼ直立状に配され、その軸長方向中間部に固定台3を有する円筒状のハウジング2と、該ハウジング2を揺動可能とする長孔42及び該長孔42に挿入される軸体41を有し、前記ハウジング2が揺動する角度を調節可能として前記ハウジング2の軸長方向中間部を車体に取付ける取付具5と、二次衝撃エネルギによって前記角度の調節域を超える超過域で前記ハウジング2を揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構6とを備え、前記操舵軸1の下端がユニバーサルジョイントを介して舵取機構の例えばピニオン軸に繋がれる。
【0035】
ハウジング2はその上下端部に内嵌される軸受7,8によって前記操舵軸1を回転可能としており、操舵輪に加わる二次衝撃エネルギは操舵軸1及び上端の軸受7を介してハウジング2に伝達される。尚、前記軸受7は玉軸受を用いてなり、その内輪が止め輪及びテーパ面によって軸長方向への移動が阻止され、外輪がハウジング2に固定されている。
【0036】
固定台3はハウジング2の軸長方向に長い一対の側片31,31とこれら側片31,31の幅方向一端を連結する連結片32とによって略コ字形に形成されており、その長手方向一端部がハウジング2の両側面に固定され、長手方向他端部がハウジング2の外周面と離間した位置に配されている。また、側片31,31の長手方向両端部にはハウジング2の軸長方向に長いテレスコピック用の長孔9,9、10,10が夫々設けられている。
【0037】
取付具5は、固定台3の一対の側片31,31と対面する一対の取付片51,51と、これら取付片51,51の上端部を連結する連結片52と、取付片51,51の下端部から折れ曲がる固定片53,53とを備えている。
【0038】
一対の取付片51,51には上側の長孔9,9に対応する位置から前記ハウジング2が揺動する方向に長い長孔42及び該長孔42の長手方向一端に連続し、前記角度の調節域を超える超過域に配される一対の案内面61,61と、下側の長孔10,10に対応する位置に穿設された軸孔54,54とを有しており、また、固定片53には夫々二つの取付孔55,55を有している。そして、前記軸孔54,54及び下側の長孔10,10に挿通するピボット軸11を支点としてハウジング2を取付具5に相対移動可能に支持し、前記長孔42及び上側の長孔9,9に挿通する軸体41によってハウジング2の車体に対する揺動角度を調節するようにしてある。
【0039】
また、取付具5は、前記長孔42と、該長孔42に挿通された前記軸体41と、該軸体41の一端に固定されたレバー体43と、軸体41の他端に螺着されたナット45とを有するチルト調節機構4を備える。このチルト調節機構4は、前記レバー体43を締付操作することにより取付片51,51を固定台3に押し付けてハウジング2を取付具5に固定し、レバー体43を弛緩操作することにより取付片51,51の押しつけを解除し、ハウジング2を取付具5に対し前記角度の調節域、換言すれば長孔42の長さ域で揺動させることができるようにしてある。
【0040】
衝撃エネルギ吸収機構6は、前記一対の案内面61,61及びこれら案内面61,61の間に図1、図3、図4に示すように一対の案内面61,61に沿って移動することを可能に嵌合保持され、ハウジング2が前記超過域を揺動することによって前記一対の案内面61,61の間で変形して一対の案内面61,61に沿って移動する衝撃エネルギ吸収筒体62とを備えている。
【0041】
一対の案内面61,61はその向き合う面間の寸法が長孔42と連続する側の一端から他端へかけて狭くなる長孔によって形成されており、これら案内面61,61の一端に衝撃エネルギ吸収筒体62を案内する案内部61a,61aよりも窪んでいる円弧状の保持部61b,61bが設けられ、該保持部61b,61bに前記衝撃エネルギ吸収筒体62が嵌合保持されている。
【0042】
この衝撃エネルギ吸収筒体62は鋼管などの金属製の筒体を用いてなり、該衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部に外嵌された合成樹脂製のブッシュ63,63が前記保持部61b,61bと接触している。尚、衝撃エネルギ吸収筒体62の両端はかしめてあり、前記保持部61b,61bから脱落することを確実に防止されている。
【0043】
これらブッシュ63,63は、一端に円板状の鍔を有する円筒体であり、ポリアセタール樹脂、架橋タイプのPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)、ナイロン樹脂等の靭性を有する合成樹脂によって形成されている。
【0044】
以上の如く構成された舵取装置は、取付孔55…に挿通する取付ねじによって取付具5を車体に固定し、該取付具5を介してハウジング2を車体に取付ける。
【0045】
図6は衝撃エネルギ吸収筒体62の変形初期の状態を示す説明図、図7は二次衝撃エネルギの吸収特性図である。
この状態において、車両の前面衝突等により運転者から操舵輪に二次衝撃エネルギが加わり、該二次衝撃エネルギによってハウジング2がピボット軸11を支点として揺動する角度の調節域を超えて揺動し、ハウジング2に固定された固定台3の連結片32が前記調節域と連続する超過域の案内面61,61に嵌合保持された衝撃エネルギ吸収筒体62の中間部に当接し、前記二次衝撃エネルギが衝撃エネルギ吸収筒体62及びブッシュ63,63に加わり、該ブッシュ63,63が破断する。
【0046】
この破断により二次衝撃エネルギの一部を吸収することができるとともに、ブッシュ63,63の破断に伴って衝撃エネルギ吸収筒体62の周面が一対の案内面61,61に接触し、これら案内面61,61によって衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部が塑性変形しつつハウジング2の移動に抵抗力が加えられ(図6参照)、二次衝撃エネルギ吸収力を漸次高くすることができる(図7参照)。このように軸体41と別個に設けられた衝撃エネルギ吸収筒体62を一対の案内面61,61が塑性変形させるため、取付具5の板厚寸法に影響されることなく、一対の案内面61,61の間の寸法に従来と同じバラツキがある場合においても規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0047】
また、チルト調節を行う場合、レバー体43を弛緩操作することによりハウジング2を取付具5に対しピボット軸11を支点として調節域で揺動させることができる。このチルト調節の仕方によってはハウジング2に固定された固定台3が前記衝撃エネルギ吸収筒体62の中間部に当接することになるが、該衝撃エネルギ吸収筒体62は案内部61a,61aよりも窪んでいる保持部61b,61bに保持されているため、前記固定台3の当接によって衝撃エネルギ吸収筒体62が移動することを良好に防止できる。また、衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部にはブッシュ63,63が嵌合され、該ブッシュ63,63が前記保持部61b,61bに接触して衝撃エネルギ吸収筒体62を保護しているため、固定台3から衝撃エネルギ吸収筒体62に加わる衝撃力をブッシュ63,63に加え、該ブッシュ63,63を変形させることができ、衝撃エネルギ吸収筒体62の案内面61,61との対応部分の変形を良好に防止できる。従って、チルト調節による衝撃エネルギ吸収筒体62の変形を良好に防止できる。
【0048】
尚、以上説明した実施の形態1では、離間して配される取付具5の一対の取付片51,51に長孔42及び一対の案内面61,61を設けるとともに、衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部を保持したが、その他、前記取付片51を一つとし、この一つの取付片51に前記長孔42及び一対の案内面61,61を設けるとともに、衝撃エネルギ吸収筒体62を保持してもよい。
【0049】
また、実施の形態1では、一対の案内面61,61を長孔42の長手方向一端と連続して設けたが、その他、これら案内面61,61は長孔42と不連続に設けてもよい。この場合、例えば長孔42の長手方向一端と連続する超過長孔を前記取付片51,51に設けるとともに、一対の案内面61,61を前記取付片51,51と向き合うように配される一対の案内板に設け、これら案内面61,61の間に前記衝撃エネルギ吸収筒体62を保持し、二次衝撃エネルギによってハウジング2が揺動したときに、固定台3が衝撃エネルギ吸収筒体62に当接し、該衝撃エネルギ吸収筒体62を移動させるとともに、軸体41が前記超過長孔内を移動するようになす。
【0050】
実施の形態2
図8は実施の形態2の要部の構成を示す拡大正面図、図9は実施の形態2の衝撃エネルギ吸収筒体62の変形初期の状態を示す説明図である。
この実施の形態2の舵取装置は、前記衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部に嵌合したブッシュ63,63をなくし、衝撃エネルギ吸収筒体62の周面を前記一対の案内面61,61の保持部61b,61bに接触させ、衝撃エネルギ吸収筒体62を保持してある。
【0051】
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用の説明を省略する。
【0052】
実施の形態3
図10は実施の形態3の要部の構成を示す拡大正面図、図11は要部の構成を示す拡大断面図である。
この実施の形態3の舵取装置は、一対の案内面61,61及び衝撃エネルギ吸収筒体62を取付具5に設ける代わりに、前記一対の案内面61,61を有する一対の案内板12,12を前記固定台3に設け、取付具5の取付片51,51に前記長孔42,42と、その一端が長孔42,42と連続し、前記超過域に配される超過長孔64,64と、該超過長孔64,64の他端に保持された衝撃エネルギ吸収筒体62とが設けられている。
【0053】
この衝撃エネルギ吸収筒体62は固定されており、また、前記一対の案内面61,61はハウジング2が調節域で揺動するときは衝撃エネルギ吸収筒体62と接触せず、ハウジング2が超過域を揺動するときには前記衝撃エネルギ吸収筒体62の周面に接触しつつ衝撃エネルギ吸収筒体62を塑性変形させるようにしてある。
【0054】
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用の説明を省略する。
【0055】
実施の形態3において、二次衝撃エネルギによってハウジング2がピボット軸11を支点として調節域を超えて揺動するとき、案内板12,12に設けられた一対の案内面61,61が衝撃エネルギ吸収筒体62の周面と接触し、該衝撃エネルギ吸収筒体62を塑性変形させつつハウジング2が超過域を揺動し、二次衝撃エネルギを吸収することができる。このとき、長孔42,42に挿通されている軸体41が長孔42,42及び超過長孔64,64内を移動する。
【0056】
尚、以上説明した実施の形態3では、衝撃エネルギ吸収筒体62を取付具5に設け、一対の案内面61,61を固定台3に設けたが、その他、衝撃エネルギ吸収筒体62を前記固定台3に設け、前記一対の案内面61,61を取付具5に実施の形態1と同様に設け、ハウジング2と一体に衝撃エネルギ吸収筒体62を移動させるようにしてもよい。この場合、軸体41を一対の案内面61,61間の寸法よりも小径の寸法とし、ハウジング2が過剰域を揺動するとき、軸体41が案内面61,61の間を移動するようになす。
【0057】
また、実施の形態1、2、3では衝撃エネルギ吸収筒体62として金属製の筒体を用いたが、その他、この衝撃エネルギ吸収筒体62は合成樹脂製又は合成ゴム製の棒体、略C字形に湾曲する金属板であってもよく、その形状及び材料は特に制限されない。また、案内面61,61は、貫通する長孔又は断面凹状の長孔によって形成される他、一つの案内面61を有する2つの部材を、その案内面61,61が離間して向き合うように結合した構造としてもよく、その形状は特に制限されない。
【0058】
実施の形態4
図12は実施の形態4の要部の構成を示す拡大正面図、図13はブッシュの構成を示す斜視図である。
この実施の形態4の舵取装置は、前記一対の案内面61,61の一端に設けられた保持部61b,61bを実施の形態1の如く円弧面とする代わりに前記案内部61a,61aと交差する平面61c,61cを有する角溝形とし、衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部に外嵌する合成樹脂製の前記ブッシュ63,63を円筒体とする代わりに前記平面61c,61cとの接触部を平面63a,63aとしてある四角柱形とし、該ブッシュ63,63を角溝形の前記保持部61b,61bに挿嵌保持し、組立時やチルト調節時に前記固定台3が衝撃エネルギ吸収筒体62に当接したことによってブッシュ63,63に加わる力を前記平面61c,61cで受けるようにしてある。
【0059】
ブッシュ63,63は一端に角板状の鍔を有する四角柱形とし、その中心部に丸孔63bを設け、該丸孔63bに前記衝撃エネルギ吸収筒体62が嵌合されている。
【0060】
実施の形態4においては、衝撃エネルギ吸収筒体62に嵌合したブッシュ63,63の平面63a,63aが保持部61b,61bの平面61c,61cと接触しているため、組立時やチルト調節時に固定台3の連結片32が衝撃エネルギ吸収筒体62に当接し、この当接による力が衝撃エネルギ吸収筒体62からブッシュ63,63に加わったとき、該力をブッシュ63,63の平面63a,63a及び保持部61b,61bの平面61c,61cで分散することができ、ブッシュ63,63での応力集中を緩和することができ、前記力によるブッシュ63,63の破断、換言すれば、組立時やチルト調節時にブッシュ63,63が破断することを良好に防止することができる。
【0061】
図14は衝撃エネルギ吸収筒体62の変形初期の状態を示す説明図である。
二次衝撃エネルギによって固定台3の連結片32が衝撃エネルギ吸収筒体62に当接し、この衝撃エネルギ吸収筒体62からブッシュ63,63に前記二次衝撃エネルギが加わったとき、該ブッシュ63,63の平面61c,61c間で案内部61aを臨む部分が破断する。
【0062】
この破断により二次衝撃エネルギの一部を吸収することができるとともに、ブッシュ63,63の破断に伴って衝撃エネルギ吸収筒体62の周面が一対の案内面61,61に接触し、これら案内面61,61によって衝撃エネルギ吸収筒体62の両端部が塑性変形しつつハウジング2の移動に抵抗力が加えられ(図14参照)、二次衝撃エネルギ吸収力を漸次高くすることができる。
【0063】
このように二次衝撃エネルギが加わらないときのブッシュ63,63の破断を防止し、二次衝撃エネルギが加わったときにブッシュ63,63を破断させることができるため、二次衝撃エネルギの吸収時、規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0064】
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用の説明を省略する。
【0065】
尚、実施の形態4において、保持部61b,61bは案内部61a側に平面61c,61cを有する角溝形とする他、案内部61a側を平面61c,61cとし、長孔42側を円弧面とした溝形であってもよく、案内部61a側が非円弧面であれば、保持部61b,61bの形状は特に制限されない。また、ブッシュ63,63は保持部61b,61bに相似した外面形状であればよい。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述した如く第1発明及び第6発明によれば、二次衝撃エネルギによってハウジングが過剰域を前方へ揺動する場合には、チルト調節機構の軸体と別個に設けられた衝撃エネルギ吸収筒体が一対の案内面に接触し、これら案内面によって衝撃エネルギ吸収筒体が変形しつつ二次衝撃エネルギを吸収するため、取付具の板厚寸法に影響されることなく、一対の案内面の間の寸法に従来と同じバラツキがある場合においても規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。しかも、衝撃エネルギによって衝撃エネルギ吸収筒体を塑性変形させ易く、また、比較的大きな衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0068】
第2発明によれば、過剰域の始端位置に衝撃エネルギ吸収筒体を保持することができ、二次衝撃エネルギを初期の段階から良好に吸収することができる。
【0069】
第3発明によれば、チルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接することがあっても衝撃エネルギ吸収筒体の移動を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0070】
第4発明によれば、チルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接することがあっても、この当接による衝撃力を衝撃エネルギ吸収筒体に嵌合されたブッシュに加えることができ、該ブッシュによって衝撃エネルギ吸収筒体の保持部への保持部分を保護することができるため、チルト調節による衝撃エネルギ吸収筒体の変形を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0071】
第5発明及び第11発明によれば、組立時やチルト調節時にハウジングが衝撃エネルギ吸収筒体に当接したことによってブッシュに加わる力を保持部及びブッシュの非円弧面で分散し、ブッシュでの応力集中を緩和することができるため、前記力によるブッシュの破断を良好に防止でき、二次衝撃エネルギの吸収時、規格された吸収力範囲の衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0072】
第7発明によれば、二次衝撃エネルギをハウジングから衝撃エネルギ吸収筒体の中間部に加えることができるため、該衝撃エネルギ吸収筒体を案内面に沿って移動させ易く、衝撃エネルギ吸収筒体の両端部を良好に変形させることができる。
【0073】
第8発明によれば、軸体を保持する固定台が衝撃エネルギ吸収筒体に当接し、該衝撃エネルギ吸収筒体を変形させるため、衝撃エネルギ吸収時のハウジングの損壊を良好に防止でき、固定台に比較してコストの高いハウジングを再利用することができる。
【0074】
第9発明によれば、二次衝撃エネルギによってハウジングが揺動するとき、該ハウジングが前記筒体に当接し、一対の案内面によって前記筒体が変形しつつ二次衝撃エネルギを吸収することになるため、取付具の板厚寸法に影響されることなく、規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【0075】
第10発明によれば、チルト調節時にハウジングが筒体に当接することがあっても筒体の移動を良好に防止することができる。しかも、前記当接による衝撃力を筒体からブッシュに加えることができ、該ブッシュによって筒体の案内面への保持部分を保護することができるため、チルト調節による筒体の変形を良好に防止でき、過剰域の全域で規格された衝撃エネルギ吸収力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る舵取装置の実施の形態1の構成を示す一部を切欠いた正面図である。
【図2】 本発明に係る舵取装置の構成を示す一部を省略した側面図である。
【図3】 図1のIII −III 線の拡大断面図である。
【図4】 本発明に係る舵取装置の構成を示す要部の拡大正面図である。
【図5】 図1のV −V 線の拡大断面図である。
【図6】 衝撃エネルギ吸収筒体の変形初期の状態を示す説明図である。
【図7】 本発明に係る舵取装置の二次衝撃エネルギの吸収特性図である。
【図8】 本発明に係る舵取装置の実施の形態2の要部の構成を示す拡大正面図である。
【図9】 実施の形態2の衝撃エネルギ吸収筒体の変形初期の状態を示す説明図である。
【図10】 本発明に係る舵取装置の実施の形態3の要部の構成を示す拡大正面図である。
【図11】 本発明に係る舵取装置の実施の形態3の要部の構成を示す拡大断面図である。
【図12】 本発明に係る舵取装置の実施の形態4の要部の構成を示す拡大正面図である。
【図13】 本発明に係る舵取装置の実施の形態4のブッシュの構成を示す斜視図である。
【図14】 実施の形態4の衝撃エネルギ吸収筒体の変形初期の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 操舵軸
2 ハウジング
3 固定台
4 チルト調節機構
41 軸体
42 長孔
5 取付具
51 取付片
53 固定片
6 衝撃エネルギ吸収機構
61 案内面
61a 案内部
61b 保持部
61c 平面
62 衝撃エネルギ吸収筒体
63 ブッシュ
63a 平面
64 超過長孔
Claims (11)
- 操舵軸を取り囲む筒状のハウジングと、該ハウジングを揺動可能としてその揺動角度を調節するチルト機構と、二次衝撃エネルギによって前記揺動角度の調節域を超える超過域で前記ハウジングを揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構とを備えた舵取装置において、前記衝撃エネルギ吸収機構は、前記ハウジングが揺動する方向に長い一対の案内面と、該一対の案内面の間に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、前記ハウジングが超過域を揺動するときの力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動する金属製の衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする舵取装置。
- 前記一対の案内面はその向き合う面間の寸法が一端から他端へかけて狭くなる長孔によって形成されており、これら案内面の間に前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持してある請求項1記載の舵取装置。
- 前記一対の案内面は前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持する保持部が、前記衝撃エネルギ吸収筒体を案内する案内部よりも窪んでいる請求項2記載の舵取装置。
- 前記衝撃エネルギ吸収筒体は前記保持部と接触するブッシュが外嵌されている請求項3記載の舵取装置。
- 前記保持部は少なくとも前記案内部側が前記一対の案内面と交差する平面であり、前記ブッシュは前記平面との接触部を平面としてある請求項4記載の舵取装置。
- 操舵軸を取り囲む筒状のハウジングと、該ハウジングを揺動可能とする長孔及び該長孔に挿入される軸体を有し、前記ハウジングが揺動する角度を調節可能として前記ハウジングを車体に取付ける取付具と、二次衝撃エネルギによって前記角度の調節域を超える超過域で前記ハウジングを揺動させつつ二次衝撃エネルギを吸収する衝撃エネルギ吸収機構とを備えた舵取装置において、前記衝撃エネルギ吸収機構は、前記長孔の長手方向一端と連続し、前記超過域に配される一対の案内面及び該一対の案内面の間に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、前記ハウジングが超過域を揺動するときの力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動する衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする舵取装置。
- 前記取付具は前記長孔及び前記一対の案内面を有し、固定台を介して前記ハウジングに相対移動を可能に取付けられる一対の取付片を備え、これら取付片の案内面に前記衝撃エネルギ吸収筒体の両端部が嵌合保持されている請求項6記載の舵取装置。
- 前記固定台は前記ハウジングが前記調節域を超えて揺動したときに前記衝撃エネルギ吸収筒体と当接する位置に配してある請求項7記載の舵取装置。
- 操舵軸を取り囲む筒状のハウジングを車体に揺動可能に取付ける取付具において、前記ハウジングが揺動する角度を調節する軸体が挿入される長孔と、該長孔の長手方向一端と連続する一対の案内面と、該一対の案内面の前記長孔側となる一端に、前記一対の案内面に沿って移動することを可能に嵌合保持され、且つ前記ハウジングが揺動する方向の力により前記一対の案内面の間で変形して前記一対の案内面に沿って移動することが可能な衝撃エネルギ吸収筒体とを備えていることを特徴とする取付具。
- 前記長孔及び前記一対の案内面を有し、離間して配された一対の取付片と、これら取付片に折曲部を介して連続する一対の固定片とを備え、前記一対の取付片の案内面にブッシュを介して前記衝撃エネルギ吸収筒体の両端部が嵌合保持されており、前記一対の案内面は前記衝撃エネルギ吸収筒体を保持する保持部が、前記衝撃エネルギ吸収筒体を案内する案内部よりも窪んでいる請求項9記載の取付具。
- 前記保持部は少なくとも前記案内部側が前記一対の案内面と交差する平面であり、前記ブッシュは前記平面との接触部を平面としてある請求項10記載の取付具。
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