JP2002302050A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置

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JP2002302050A
JP2002302050A JP2001107330A JP2001107330A JP2002302050A JP 2002302050 A JP2002302050 A JP 2002302050A JP 2001107330 A JP2001107330 A JP 2001107330A JP 2001107330 A JP2001107330 A JP 2001107330A JP 2002302050 A JP2002302050 A JP 2002302050A
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Tetsuya Murakami
哲也 村上
Hiroaki Souun
裕昭 宗雲
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】組み立て精度、組み立て強度を向上し、部品点
数、組み立て工数を低減でき、衝撃を滑らかに吸収でき
る衝撃吸収式ステアリング装置を提供する。 【解決手段】コラムにより支持されるステアリングシャ
フトにステアリングホイールが取り付けられる。中空の
ネジ部材31により連結されるコラム側部材21と車体
側部材の中の一方に、そのネジ部材31が挿入される挿
入孔30が設けられる。ステアリングホイールとドライ
バーとの衝突時の衝撃の作用によるコラムの車体に対す
る相対移動時に、車体側部材とコラム側部材21の中の
他方に対するネジ部材31の相対移動が阻止される。そ
の衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴
うネジ部材31と挿入孔30との相対移動時に、そのネ
ジ部材31における中空部31aの周壁31bが挿入孔
30の内周に押し付けられて塑性変形することに基づ
き、その衝撃が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時にお
いてドライバーに作用する衝撃を吸収するために用いら
れる衝撃吸収式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コラムにより支持されるステアリングシ
ャフトに取り付けられるステアリングホイールとドライ
バーとの衝突時の衝撃を、その衝撃の作用によるコラム
の車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収機構を備
える衝撃吸収式ステアリング装置が従来から用いられて
いる。
【0003】図10に示す従来の衝撃吸収機構101
は、コラム102に一体化されているブラケット103
を車体に一体化されている車体側部材に連結するための
中実のボルト105と、そのボルト105に挿通される
筒状のリテーナ106とを有する。そのボルト105
は、そのリテーナ106を介してブラケット103に形
成された通孔103aに挿入され、車体側部材にねじ合
わされる。図11の(1)に示すように、そのボルト1
05の外径はリテーナ106の内径よりも小さくされ、
ボルト105の外周とリテーナ106の内周との間に隙
間αが設けられる。その通孔103aは長孔とされ、そ
の長径方向は衝撃作用時のコラム102の車体に対する
相対移動方向(図11の(1)において矢印A方向)に
沿う。その通孔103aの短径は、そのコラム102の
車体に対する相対移動に伴うボルト105とリテーナ1
06の通孔103aに対する相対移動方向前方におい
て、そのリテーナ106の外径未満とされ、且つ、その
相対移動方向前方に向かうに従い漸次小さくされてい
る。
【0004】上記従来例においては、コラム102の車
体に対する相対移動に伴うボルト105とリテーナ10
6の通孔103aに対する相対移動時に、図11の
(2)に示すように、リテーナ106が通孔103aの
内周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その
衝撃が吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、リテーナ106の変形代を確保するために、ボルト
105の外周とリテーナ106の内周との間に隙間αが
必要である。そのため、リテーナ106に対してボルト
105を正確に位置決めするのが困難で、組み立て誤差
が過大になるという問題がある。また、その隙間αの存
在によりボルト105による取り付け剛性を確保するの
が困難で、強固な組み立てができないという問題があ
る。さらにリテーナ106が必要で部品点数、組み立て
工数が増大する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
シャフトを支持するコラムを備え、そのステアリングシ
ャフトに取り付けられるステアリングホイールとドライ
バーとの衝突時の衝撃を、その衝撃の作用によるコラム
の車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収式ステア
リング装置において、その衝撃の作用によるコラムの車
体に対する相対移動時に、そのコラムと同行して車体に
対して相対移動するコラム側部材と、その衝撃の作用に
よるコラムの車体に対する相対移動時に、車体に対する
相対移動が阻止される車体側部材と、その車体側部材と
コラム側部材とを連結する中空のネジ部材とが設けら
れ、その車体側部材とコラム側部材の中の一方に、その
ネジ部材が挿入される挿入孔が設けられ、その衝撃の作
用によるコラムの車体に対する相対移動時に、その車体
側部材とコラム側部材の中の他方に対するネジ部材の相
対移動が阻止され、その衝撃の作用によるコラムの車体
に対する相対移動に伴うネジ部材と挿入孔との相対移動
時に、そのネジ部材における中空部の周壁が挿入孔の内
周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その衝
撃が吸収されることを特徴とする。本発明の構成におい
ては、そのコラム側部材と車体側部材とを連結する中空
のネジ部材は、衝撃の作用時に車体側部材とコラム側部
材の中の一方に対して相対移動する。よって、その車体
側部材とコラム側部材の中の一方に設けられた通孔に挿
入されるネジ部材は、その相対移動時に通孔の内周に押
し付けられる。その押し付けによりネジ部材における中
空部の周壁が塑性変形することで衝撃が吸収される。そ
の車体側部材とコラム側部材とはネジ部材により直接に
連結されるので、相対的な位置決めが容易で組み立て誤
差が増大することはなく、また、そのネジ部材による取
り付け剛性も確保でき、確実な取り付けができる。
【0007】その挿入孔は、その長径方向が衝撃の作用
によるコラムの車体に対する相対移動方向に沿う長孔と
され、その挿入孔の短径は、衝撃の作用によるコラムの
車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する
相対移動方向前方において、そのネジ部材の外径未満と
され、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次
小さくされているのが好ましい。これにより、そのネジ
部材における中空部の周壁を、コラムの車体に対する相
対移動に伴って漸次塑性変形させ、衝撃を滑らかに吸収
することができる。
【0008】そのネジ部材に第2ネジ部材がねじ合わさ
れ、そのネジ部材に対する第2ネジ部材の一方向への回
転操作により、その車体側部材とコラム側部材とが両ネ
ジ部材により挟み込まれ、そのネジ部材に対する第2ネ
ジ部材の他方向への回転操作により、その車体側部材と
コラム側部材との両ネジ部材による挟み込みは解除さ
れ、その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材によ
る挟み込みの解除時に、そのコラムは、前記ステアリン
グホイールが取り付けられたステアリングシャフトと共
に車体に対して軸方向相対移動操作が許容され、その挿
入孔は、その長径方向がコラムの軸方向に沿う長孔とさ
れ、その挿入孔の短径は、そのコラムの車体に対する軸
方向相対移動操作を許容する領域でネジ部材の外径以上
とされ、且つ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対
する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動
方向前方領域において、そのネジ部材の外径未満とされ
ているのが好ましい。これにより、ネジ部材と第2ネジ
部材とによる車体側部材とコラム側部材との挟み込みを
解除することで、ステアリングホイールをコラムとステ
アリングシャフトと共に車体に対して軸方向相対移動操
作し、ステアリングホイールの位置調節を行い、しかる
後に、そのネジ部材と第2ネジ部材とにより車体側部材
とコラム側部材とを挟み込むことで、そのステアリング
ホイールの位置決めを行うことができる。そのステアリ
ングホイールの位置調節のためのコラムの車体に対する
軸方向相対移動操作範囲においては、その通孔の短径は
ネジ部材の外径以上であるので、そのネジ部材の通孔に
対する相対移動は阻害されることはない。その衝撃の作
用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材
の通孔に対する相対移動方向前方において、その通孔の
短径はネジ部材の外径未満とされているので、そのネジ
部材における中空部の周壁を塑性変形させて衝撃を吸収
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図3(1)に示す第1実施
形態の衝撃吸収式ステアリング装置1は、車体により支
持される円筒状のコラム2と、このコラム2の一端側に
よりベアリング3を介して支持されるステアリングシャ
フト4と、このステアリングシャフト4の一端に取り付
けられるステアリングホイール5と、そのコラム2の他
端に一端が軸方向相対移動可能に挿入される円筒状の第
2コラム6と、そのステアリングシャフト4の他端に一
端が嵌め合わされると共に第2コラム6の他端側により
ベアリング(図示省略)を介して支持される第2ステア
リングシャフト7とを備える。そのステアリングシャフ
ト4、第2ステアリングシャフト7、コラム2、第2コ
ラム6は同軸心とされ、その軸心は車両への取り付け状
態において前方に向かうに従い下方に向かうように傾斜
する。そのステアリングシャフト4の他端と第2ステア
リングシャフト7の一端とは、例えば断面が非円形とさ
れることで互いに回転伝達可能かつ軸方向相対移動可能
に嵌め合わされている。その第2ステアリングシャフト
7の他端に自在継手8を介してラッピニオン式ステアリ
ングギヤ等のステアリングギヤが接続され、そのステア
リングギヤにリンク機構を介して車輪が接続される。こ
れにより、ステアリングホイール5の回転がステアリン
グシャフト4、第2ステアリングシャフト7、ステアリ
ングギヤを介して車輪に伝達されることで舵角が変化す
る。
【0010】そのコラム2は、車体に一体化されている
コラム支持部材11に連結機構12によって連結されて
いる。その第2コラム6は、コラム支持部材11に揺動
軸O中心に揺動可能に連結されたロアブラケット13に
一体化されている。
【0011】その連結機構12は、第1アッパーブラケ
ット21と、第2アッパーブラケット22と、操作機構
23とを有する。
【0012】その第1アッパーブラケット21は、一対
の左右側壁21a、21bと、両側壁21a、21bの
上部を互いに連結する連結部21cと、各側壁21a、
21bの上端から左右外方に延びる支持部21d、21
eとを有する。図2に示すように、各支持部21d、2
1eに通孔30が挿入孔として形成されている。各通孔
30に挿入されるボルト(ネジ部材)31がコラム支持
部材11にねじ合わされる。各ボルト31の頭部31′
とコラム支持部材11とにより支持部21d、21eを
挟み込むことで、第1アッパーブラケット21とコラム
支持部材11とはボルト31により連結されている。本
実施形態では、その第1アッパーブラケット21のコラ
ム支持部材11に対する相対移動を阻止する摩擦力を低
減するため、各ボルト31の頭部31′と支持部21
d、21eとの間と、コラム支持部材11と支持部21
d、21eとの間とに、合成樹脂材等の摩擦係数の小さ
な材料製のスペーサ32が挟み込まれる。
【0013】図4の(1)に示すように、各ボルト31
はシャフト部が筒状とされることで中空とされ、本実施
形態では、その中空部31aはボルト31の先端におい
て開口する。図4の(2)に示すように、各通孔30は
長孔とされ、その長径方向はコラム2の軸方向に沿う。
各ボルト31は、衝撃作用前においては、各通孔30に
おける最も車輪側の領域に挿通されている。各通孔30
の短径は、ステアリングホイール5に向かうに従い漸次
小さくされ、最も車輪側の領域においてはボルト31を
挿通できるようにボルト31の外径以上とされ、その領
域よりもステアリングホイール5側ではボルト31の外
径未満とされている。
【0014】図3の(1)に示すように、その第2アッ
パーブラケット22は、一対の左右側壁22a、22b
と、両側壁22a、22bの下端を互いに連結する連結
壁22cとを有する。両側壁22a、22bは、上端が
コラム2に溶接され、また、上記第1アッパーブラケッ
ト21の両側壁21a、21bにより相対摺動可能に挟
み込まれる。上記第1アッパーブラケット21の両側壁
21a、21bに形成された第1通孔21a′、21
b′と、第2アッパーブラケット22の両側壁22a、
22bに形成された第2通孔22a′、22b′とに、
左右方向軸心を有する中実の頭部51′付きネジシャフ
ト51が挿入されている。その第1通孔21a′、21
b′は、上記揺動軸Oを中心とする円弧に沿う形状を有
する。そのネジシャフト51は、その第1通孔21
a′、21b′に、その円弧に沿って相対移動可能で、
コラム2の軸方向に沿う相対移動は阻止されるように挿
入されている。また、そのネジシャフト51は第2通孔
22a′、22b′に、軸中心に相対回転しないように
挿入され、例えば図3(2)に示すように、そのネジシ
ャフト51の外周と第2通孔22a′、22b′の内周
とは非円形とされる。これにより、第2アッパーブラケ
ット22に一体化されたコラム2は、第1アッパーブラ
ケット21に対して、揺動軸O中心に揺動可能かつ軸方
向同行移動可能に連結されている。
【0015】その操作機構23は、その第1アッパーブ
ラケット21に対するコラム2の揺動を固定および固定
解除する。すなわち、その操作機構23は、上記ネジシ
ャフト51と、そのネジシャフト51にワッシャ52を
介してねじ合わされるナット54と、そのナット54に
一体化されるレバー53とを有する。そのレバー53を
一方向に回転させると、そのナット54とネジシャフト
51の頭部51′とにより両アッパーブラケット21、
22の側壁21a、21b、22a、22bが挟み込ま
れ、第1アッパーブラケット21に対するコラム2の揺
動が固定される。また、レバー53を他方向に回転させ
ると、その挟み込みが解除されるので、その揺動の固定
は解除される。これにより、ステアリングホイール5の
位置を揺動軸Oを中心とする円弧上で変更調節できる。
【0016】図1に示すように、上記ステアリングシャ
フト4の外周に止め輪9が嵌め合わされ、その止め輪9
は上記ベアリング3の内輪に当接し、そのベアリング3
の外輪はコラム2の内周に形成された段差2aに当接す
る。これにより、ステアリングホイールとドライバーと
の衝突時の衝撃により、そのコラム2はステアリングシ
ャフト4と同行して、車輪側に向かい車体に対して軸方
向相対移動する。上記のように、そのコラム2に一体化
された第2アッパーブラケット22は、第1アッパーブ
ラケット21にコラム2の軸方向に同行移動可能に連結
されている。これにより、その衝撃の作用によるコラム
2の車体に対する相対移動時に、その第1アッパーブラ
ケット21はコラム2と同行して車体に対して相対移動
するコラム側部材とされ、上記コラム支持部材11は車
体に一体化されることで車体に対する相対移動が阻止さ
れる車体側部材とされている。また、その衝撃の作用時
に、ステアリングシャフト4は第2ステアリングシャフ
ト7に対して車輪側に向かい軸方向相対移動し、コラム
2は第2コラム6に対して車輪側に向かい軸方向相対移
動する。
【0017】その第1アッパーブラケット21に設けら
れた通孔30に挿入されるボルト31はコラム支持部材
11にねじ合わされているので、その衝撃の作用による
コラム2の車体に対する相対移動時に、そのコラム支持
部材11に対するボルト31の相対移動は阻止される。
これにより、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対
する相対移動に伴い、ボルト31は第1アッパーブラケ
ット21の通孔30に対して相対移動する。よって、図
4の(3)に示すように、そのボルト31の中空部31
aの周壁31bは、その通孔30の内周に押し付けられ
て塑性変形する。その塑性変形に基づき、その衝撃が吸
収される。また、各通孔30の長径方向は衝撃の作用に
よるコラム2の車体に対する相対移動方向に沿い、各通
孔30の短径は、衝撃の作用によるコラム2の車体に対
する相対移動に伴うボルト31の通孔30に対する相対
移動方向前方において、そのボルト31の外径未満とさ
れ、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次小
さくされているので、そのボルト31の周壁31bは漸
次塑性変形する。
【0018】上記第1実施形態によれば、コラム支持部
材11と第1アッパーブラケット21とはボルト31に
より直接に連結されるので、相対的な位置決めが容易で
組み立て誤差が増大することはなく、また、ボルト31
による取り付け剛性も確保でき、確実な取り付けができ
る。さらに、そのボルト31の中空部31aの周壁31
bを、コラム2の車体に対する相対移動に伴って漸次塑
性変形させ、衝撃を滑らかに吸収することができる。
【0019】なお、ボルト31の塑性変形による衝撃吸
収以外に、ステアリングシャフト4の車体に対する相対
移動時に、上記のようなスペーサ32との間の摩擦力に
抗して第1アッパーブラケット21が移動することによ
り衝撃が吸収されてもよい。さらに、ステアリングシャ
フト4の第2ステアリングシャフト7に対する相対移動
時に、その相対移動を阻止する摩擦力を両シャフト4、
7の間に作用させることで衝撃を吸収したり、両シャフ
ト4、7を衝撃作用時に破断される合成樹脂材で連結す
ることで衝撃を吸収してもよい。
【0020】図5〜図8は本発明の第2実施形態を示
し、上記第1実施形態と同様部分は同一符号で示す。本
第2実施形態における第1実施形態との相違は、ステア
リングホイール5の位置が、揺動軸Oを中心とする円弧
上だけでなく、コラム2の軸方向においても変更調節さ
れ、ボルト31に代えてネジシャフト51が中空のネジ
部材とされ、第1アッパーブラケット21が車体側部材
とされ、第2アッパーブラケット22がコラム側部材と
され、第1アッパーブラケット21における通孔30に
代えて第2アッパーブラケット22における第2通孔2
2a′、22b′が挿入孔とされている点にある。
【0021】すなわち、図6に示すように、第1アッパ
ーブラケット21における各通孔30に挿入されるボル
ト31は中実とされ、各通孔30の短径は一定とされて
ボルト31の外径以上とされている。この第1アッパー
側ブラケット21はボルト31によりコラム支持部材1
1に強固に固定されることで、衝撃の作用によるコラム
2の車体に対する相対移動時に、車体に対する相対移動
が阻止される車体側部材とされる。そのため、本第2実
施形態においては、第1実施形態におけるような摩擦係
数の小さな材料製のスペーサ32は使用されない。な
お、各通孔30が長孔とされているのは、第1アッパー
側ブラケット21の車体への固定時に、その固定位置を
調節することで、車両構成部品の加工公差や組立公差を
相殺するためである。
【0022】図5に示すように、本第2実施形態におけ
る第2アッパーブラケット22の左右側壁22a、22
bは、コラム2の軸方向における寸法が第1実施形態よ
りも長くされ、両側壁22a、22bに形成された第2
通孔22a′、22b′は長孔とされ、その長径方向は
コラム2の軸方向に沿う。その第2通孔22a′、22
b′と第1アッパーブラケット21の第1通孔21
a′、21b′とに挿通されるネジシャフト51は、図
8の(1)に示すように、シャフト部が筒状とされるこ
とで中空とされ、本実施形態では、その中空部51aは
ネジシャフト51の先端において開口する。
【0023】図8の(2)に示すように、各第2通孔2
2a′、22b′の短径は、ステアリングホイール5側
の領域においては車輪側の領域よりも小さくされ、その
車輪側の領域においてはネジシャフト51の外径以上と
され、そのステアリングホイール5側の領域においては
ネジシャフト51の外径未満とされている。そのネジシ
ャフト51は、衝撃作用前においては、各第2通孔22
a′、22b′における車輪側の領域に挿通される。こ
れにより、そのネジシャフト51にねじ合わされる第2
ネジ部材であるナット54を、レバー53の操作により
ネジシャフト51に対して一方向へ回転操作することに
より、そのナット54とネジシャフト51の頭部51′
とにより両アッパーブラケット21、22が挟み込ま
れ、そのナット54をネジシャフト51に対して他方向
へ回転操作することにより、その挟み込みは解除され
る。この挟み込みの解除時に、ステアリングホイール5
の位置を揺動軸Oを中心とする円弧上で変更調節できる
だけでなく、第2通孔22a′、22b′における車輪
側の領域でネジシャフト51はコラム2の軸方向に変位
可能である。よって、コラム2をステアリングホイール
5が取り付けられたステアリングシャフト4と共に車体
に対して軸方向相対移動操作することが許容され、ステ
アリングホイール5の位置をコラム2の軸方向において
変更調節できる。
【0024】ステアリングホイールとドライバーとの衝
突時の衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移
動時に、第1アッパーブラケット21は車体に対する相
対移動が阻止される車体側部材であり、第2アッパー側
ブラケット22はコラム2に溶接されることでコラムと
同行して車体に対して相対移動するコラム側部材であ
る。これにより、その衝撃の作用によるコラム2の車体
に対する相対移動に伴い、ネジシャフト51は第2アッ
パー側ブラケット22の第2通孔22a′、22b′に
対して相対移動する。また、第2通孔22a′、22
b′の短径は、そのコラム2の車体に対する軸方向相対
移動操作を許容する領域においてネジシャフト51の外
径以上とされ、且つ、衝撃の作用によるコラム2の車体
に対する相対移動に伴うネジシャフト51の第2通孔2
2a′、22b′に対する相対移動方向前方領域におい
て、そのネジシャフト51の外径未満とされている。よ
って、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相
対移動時に、図8の(3)に示すように、そのネジシャ
フト51の中空部51aの周壁51bは、その第2通孔
22a′、22b′の内周に押し付けられて塑性変形す
る。その塑性変形に基づき、その衝撃が吸収される。他
は第1実施形態と同様の構成とされている。
【0025】上記第2実施形態によれば、第1アッパー
側ブラケット21と第2アッパー側ブラケット22とは
ネジシャフト51により直接に連結されるので、相対的
な位置決めが容易で組み立て誤差が増大することはな
く、また、ネジシャフト51による取り付け剛性も確保
でき、確実な取り付けができる。
【0026】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、上記実施形態のネジ部材はコラム側部材に設けら
れた挿入孔に挿入され、衝撃作用時の車体側部材に対す
る相対移動が阻止されたが、これに代えて、ネジ部材を
車体側部材に設けられた挿入孔に挿入し、衝撃作用時に
コラム側部材に対する相対移動が阻止されるようにして
もよい。例えば、図9の変形例に示すように、車体に一
体化される車体側部材となる支持ブラケット61に形成
される通孔61aと、コラム側部材となる第1アッパー
側ブラケット21に形成される通孔30とに、ボルト3
1を挿通し、そのボルト31の頭部31′と、そのボル
ト31にねじ合わされるナット62とで支持ブラケット
61と第1アッパー側ブラケット21とを挟み込む。そ
の第1アッパー側ブラケット21と支持ブラケット61
との間と、ボルト31の頭部31′と支持ブラケット6
1との間とに、合成樹脂材等の摩擦係数の小さな材料製
のスペーサ32を挟み込む。その第1アッパー側ブラケ
ット21の通孔30の内径をボルト31の外径と略等し
くすることで、衝撃作用時におけるボルト31の第1ア
ッパー側ブラケット21に対する相対移動を阻止する。
また、その支持ブラケット61の通孔61aをコラム軸
方向が長径方向の長孔とし、その短径を車輪に向かうに
従い漸次小さくすることで挿入孔とする。他は第1実施
形態と同様とする。これにより、衝撃作用時に第1アッ
パー側ブラケット21が支持ブラケット61に対して相
対移動し、ボルト31の中空部31aの周壁31bが通
孔61aの内周に押し付けられて塑性変形することに基
づき、その衝撃が吸収される。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、組み立て精度、組み立
て強度を向上し、部品点数、組み立て工数を低減でき、
衝撃を滑らかに吸収でき、ステアリングホイールの位置
調節を行う場合にも適用できる衝撃吸収式ステアリング
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の側面図
【図2】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分平面図
【図3】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の(1)は部分破断正面図、(2)は部分断面図
【図4】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置における(1)はボルトの斜視図、(2)は衝撃
吸収前のボルトの断面図、(3)は衝撃吸収後のボルト
の断面図
【図5】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の側面図
【図6】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分平面図
【図7】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の部分破断正面図
【図8】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置における(1)はネジシャフトの斜視図、(2)
は衝撃吸収前のネジシャフトの断面図、(3)は衝撃吸
収後のネジシャフトの断面図
【図9】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリン
グ装置の変形例の構成説明図
【図10】従来例の衝撃吸収式ステアリング装置の一部
における分解斜視図
【図11】従来例の衝撃吸収式ステアリング装置におけ
る(1)は衝撃吸収前のボルトとリテーナの断面図、
(2)は衝撃吸収後のボルトとリテーナの断面図
【符号の説明】
1 衝撃吸収式ステアリング装置 2 コラム 4 ステアリングシャフト 5 ステアリングホイール 11 コラム支持部材 21 第1アッパーブラケット 22 第2アッパーブラケット 22a′、22b′ 第2通孔 30 通孔 31 ボルト 31a 中空部 31b 周壁 51 ネジシャフト 51a 中空部 51b 周壁 54 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D030 DE28 DE37

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングシャフトを支持するコラムを
    備え、そのステアリングシャフトに取り付けられるステ
    アリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃を、そ
    の衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に
    吸収する衝撃吸収式ステアリング装置において、その衝
    撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、そ
    のコラムと同行して車体に対して相対移動するコラム側
    部材と、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相
    対移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側
    部材と、その車体側部材とコラム側部材とを連結する中
    空のネジ部材とが設けられ、その車体側部材とコラム側
    部材の中の一方に、そのネジ部材が挿入される挿入孔が
    設けられ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する
    相対移動時に、その車体側部材とコラム側部材の中の他
    方に対するネジ部材の相対移動が阻止され、その衝撃の
    作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部
    材と挿入孔との相対移動時に、そのネジ部材における中
    空部の周壁が挿入孔の内周に押し付けられて塑性変形す
    ることに基づき、その衝撃が吸収されることを特徴とす
    る衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. 【請求項2】その挿入孔は、その長径方向が衝撃の作用
    によるコラムの車体に対する相対移動方向に沿う長孔と
    され、その挿入孔の短径は、衝撃の作用によるコラムの
    車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する
    相対移動方向前方において、そのネジ部材の外径未満と
    され、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次
    小さくされている請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリ
    ング装置。
  3. 【請求項3】そのネジ部材に第2ネジ部材がねじ合わさ
    れ、そのネジ部材に対する第2ネジ部材の一方向への回
    転操作により、その車体側部材とコラム側部材とが両ネ
    ジ部材により挟み込まれ、そのネジ部材に対する第2ネ
    ジ部材の他方向への回転操作により、その車体側部材と
    コラム側部材との両ネジ部材による挟み込みは解除さ
    れ、その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材によ
    る挟み込みの解除時に、そのコラムは、前記ステアリン
    グホイールが取り付けられたステアリングシャフトと共
    に車体に対して軸方向相対移動操作が許容され、その挿
    入孔は、その長径方向がコラムの軸方向に沿う長孔とさ
    れ、その挿入孔の短径は、そのコラムの車体に対する軸
    方向相対移動操作を許容する領域でネジ部材の外径以上
    とされ、且つ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対
    する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動
    方向前方領域において、そのネジ部材の外径未満とされ
    ている請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置。
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