JP2008308156A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チルト機構を構成する車体側ブラケット及びコラム側ブラケットを肉厚増大などの剛性を高めた構造とせず、製造コストの低減化を図りつつ、チルト作動性を良好としたチルト調節式のステアリング装置を提供する。
【解決手段】二次衝突時の車両前方の斜め上方に向けて大きな衝突荷重の分力がステアリングコラム9に作用すると、締結手段27の締結力に抗してステアリングコラムの車両前端部に形成したコラム側ブラケット25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動しようとするが、コラム側ブラケットの最上部が、車体側ブラケット26のフランジ26a(当接部26a1)の下面に装着されているストッパ34に当接し、その際に、ストッパが弾性変形しながら衝突荷重の分力を吸収していく。
【選択図】図5

Description

本発明は、ステアリングコラムをチルト傾動するチルト調整式のステアリング装置に関する。
チルト調整式のステアリング装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムが車両後方に向けて所定角度の上り傾斜を付けて配置されており、ステアリングシャフトの後端に装着したステアリングホイールが運転者の運転姿勢に応じた最適位置となるように、チルト機構を操作することでステアリングコラムをチルト傾動する。
前記チルト機構として、例えば特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1のチルト機構は、ステアリングコラムの車両後端側に固定され、車幅方向に貫通孔が形成されているコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを車幅方向から挟み込むように車体側部材に固定され、前記貫通孔に対応する位置に長軸が斜め上下方向に延在するようにチルト長孔が形成されている車体側ブラケットと、前記貫通孔及び前記チルト長孔に挿通されているチルトボルトと、このチルトボルトを回転させることで、コラム側ブラケット及び車体側ブラケットの締結、或いは締結解除を行う締結手段とを備えたものである。
特開2001−171528号公報
ところで、車両の二次衝突時、運転者からステアリングホイールに車両前方を向く衝突荷重が入力すると、車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置されているステアリングコラムには、車両前方の斜め上方に向けて大きな衝突荷重の分力が作用する。この衝突荷重の分力が作用すると、チルト機構の締結手段の締結力に抗してコラム側ブラケットがステアリングコラムとともに斜め上方に移動し、車体側ブラケットに形成したチルト長孔の周面及びコラム側ブラケットの貫通孔の周面にチルトボルトが当接して大きな外力が入力するおそれがある。
そこで、車体側ブラケット及びコラム側ブラケットの肉厚を増大させることで、チルトボルトに当接するチルト長孔及び貫通孔の周面の剛性を高めることが考えられるが、肉厚を増大させた強固なブラケットを製造すると製造コストの面で問題があるとともに、重量が増大することでチルト作動性が悪化するおそれがある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、チルト機構を構成する車体側ブラケット及びコラム側ブラケットを肉厚増大などの剛性を高めた構造とせず、製造コストの低減化を図りつつ、チルト作動性を良好としたチルト調節式のステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るステアリング装置は、ステアリングホイールを取付けたステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムの車両後端側をチルト機構を介してチルト傾動自在に車体側部材に支持してなるステアリング装置において、前記チルト機構は、前記ステアリングコラムの車両後端側に固定したコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを車幅方向から挟み込むように配置される一対の側板及び車体側部材に固定されるフランジとで構成される車体側ブラケットと、前記コラム側ブラケットに形成されている貫通孔と、前記車体側ブラケットの側板に、前記貫通孔に対応する位置に上下方向に延在して形成されているチルト長孔と、前記貫通孔及び前記チルト長孔に挿通したチルトボルトと、このチルトボルトに取付けた操作レバーを操作することでコラム側ブラケット及び車体側ブラケットの締結、或いは締結解除を行う締結手段とを備えているとともに、二次衝突時に前記ステアリングコラムがチルト上端へ移動した際に、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットのフランジとが当接するようにした。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のステアリング装置において、二次衝突時に、前記チルト長孔の上端と前記チルトボルトとが接触する前、且つ、前記貫通孔の下端と前記チルトボルトとが接触する前に、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットの前記フランジとが当接するようにした。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のステアリング装置において、前記コラム側ブラケットに形成した貫通孔は、コラム軸方向に延在する長孔とした。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記車体側ブラケットに設けた前記フランジは、車体側部材から離脱可能に取り付けられている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記ステアリングコラムは、アウタコラムとインナコラムとが軸方向に相対移動可能に嵌合してなり、車両後方に向けて所定角度の上り傾斜を付けて延在しており、アッパ側に前記アウタコラムが配置されているとともに、前記アウタコラムはダイキャスト成形されている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットは、二次衝突時に発生する車両前方を向く衝撃荷重を弾性変形しながら吸収するストッパを介して当接している。
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のステアリング装置において、前記ストッパは、耐疲労性、耐クリープ性、耐摩耗性、耐薬品性に優れた合成樹脂により形成されている
また、請求項8記載の発明は、請求項6又は7に記載のステアリング装置において、前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットの前記フランジの一方に前記ストッパが固着され、当該ストッパの当接面に車両前後方向に延在する凸条、或いは直線状の溝を形成するとともに、前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットの前記フランジの他方に、前記ストッパの前記凸条、或いは前記直線状の溝に嵌まり込む直線状の溝、或いは凸条を形成した。
さらに、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記ステアリングシャフトに操舵補助力を伝達する電動式の操舵補助機構を備えているとともに、当該操舵補助機構のハウジングに前記ステアリングコラムの車両前端部が固定されている。
本発明に係るステアリング装置によると、二次衝突時に前記ステアリングコラムがチルト上端へ移動した際に、前記ステアリングコラムと、車体側部材に固定された車体側ブラケットのフランジとが当接するようにしているので、二次衝突時にステアリングコラムに対して車両前方の斜め上方を向く衝撃荷重が作用した際に、ステアリングコラムの車両前方の斜め上方への移動を規制してコラム側ブラケット及び車体側ブラケットを通常の肉厚に設定した部材で形成することができ、製造コストの低減化を図ることができる。また、コラム側ブラケットの肉厚を減少させることで軽量化を図ることができるので、チルト作動性を良好にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図7は本発明に係るステアリング装置を示す図であり、図1は本発明の一実施形態を示す全体構成図、図2はステアリング装置の要部を側部から示した図、図3はステアリング装置の要部を斜視で示した図、図4はステアリング装置の要部の平面図、図5は図2のA−A線矢視図、図6は第1実施形態のコラムストッパ及びアッパブラケットを示す斜視図、図7は第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を示す斜視図、図8は第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を車両前後方向から示した図、図9は第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を車幅方向から示した図である。
図1から図3において、符号2は車両後端(図1において右端)側にステアリングホイール1を装着したステアリングシャフトであって、このステアリングシャフト2が、車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置されたステアリングコラム3に回転自在に保持されている。ステアリングシャフト2の車両前端(図1において左端)側には、ステアリングシャフト2に操舵補助トルクを付与するウォーム減速機11と、このウォーム減速機11に操舵補助トルクを発生する電動モータ12とで構成される操舵補助機構4が連結されている。
ウォーム減速機11の出力軸14には、自在継手17Aを介して中間シャフト18が連結され、この中間シャフト18が自在継手17Bを介してラック・ピニオン式のステアリングギヤ機構6のピニオン軸19に連結されている。ステアリングギヤ機構6のラック軸(図示せず)は、タイロッド5を介して図示しない操舵輪に連結されている。
ステアリングシャフト2は、アウタシャフト7とインナシャフト8とを有し、アウタシャフト7の前端部とインナシャフト8の後端部とがスプライン結合している。なお、前述したスプライン結合野摺動部に低摩擦材をコーティングしてもよい。
ステアリングシャフト2を挿通している筒状のステアリングコラム3は、アルミニウム合金やマグネシウム合金などからなるダイキャスト製のアウタコラム9とインナコラム10とをテレスコープ状に組み合わせてなり、軸方向に位置調整可能に嵌合している。
そして、インナコラム10の前端部を、ウォーム減速機11のハウジング11aの後端面に固定し、インナシャフト8をウォーム減速機11のハウジング11a内に挿通して、このインナシャフト8の前端部がウォーム減速機11のハウジング11aの前端面から突出する出力軸14に連結されている。
また、ステアリングコラム3のアウタコラム9がアッパブラケット26によって車体側部材16にチルト位置及びテレスコ位置調整可能に支持されていると共に、操舵補助機構4におけるウォーム減速機11のハウジング11aが車体側部材16に取付けられたロアブラケット23に回動自在に支持されたピボットピン24を中心として上下方向に揺動可能に支持されている。
ステアリングギヤ機構6は、図示しないが、ギヤハウジング内に、ピニオン軸19に連結されたピニオンとこのピニオンに噛合するラックを有するラック軸とを配設したラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン軸19に伝達された回転運動をラック軸で直進運動に変換している。
図5に示すように、アウタコラム9の車両前方側には、インナコラム10の外周を包持する車幅方向に離間した一対のクランプ部25a,25bが一体に形成されており、これらクランプ部25a,25bを、車体側部材16に固定したアッパブラケット26が車幅方向から挟み込んでいる。そして、アッパブラケット26に、クランプ部25a,25bが互いに近接する方向に弾性変形させてコラム軸P1方向に相対移動不能となるようにインナコラム10をクランプするクランプ装置27が備えられている。
一対のクランプ部25a,25bは、コラム軸P1を通る垂直平面Lに対して対称な部材であり、インナコラム10の外周を包持する円弧状の内周面を設けた一対の包持部25a1、25b1と、これら包持部25a1、25b1の下部に連続して形成され、後述する締付けロッド27aが遊挿するテレスコ用長孔25a2,25b2を設けた一対のクランプ力付加部25a3,25b3とを備えている。
テレスコ用長孔25a2,25b2は、クランプ力付加部25a3,25b3を車幅方向に貫通し、コラム軸P1方向に長軸が延在するように形成されている。そして、一対のクランプ力付加部25a3,25b3は、垂直平面Lに沿ってクランプ部スリット30を設けることで互いに分離して形成されている。
ここで、一対のクランプ部25a,25bの上部の境界位置には、アッパブラケット26に装着した後述するコラムストッパ34に係合する凸条25cがコラム軸P1方向に沿って形成されている。
アッパブラケット26は、図2〜図6に示すように、車体側部材16とステアリングコラム3との間に配置されて車体側部材16に固定されるフランジ26aと、このフランジ26aに固定され、互いに下方に延在しながら車幅方向に平行に離間配置されている一対の側板26b,26cとを備えている。一対の側板26b,26cには、長軸が上下方向に延在するチルト用長孔26b1,26c1が形成されている。
フランジ26aは、車体側部材16に当接する当接部26a1と、この当接部26a1の車両前方側で折曲されて下方に延在している垂下部26a2とで構成され、当接部26a1の車両後方端側で開口しているスリット26a3に離脱用カプセル29が嵌め込まれており、この離脱用カプセル29にはボルト貫通孔29aが形成されている。また、図示しないが、離脱用カプセル29の下方からボルト貫通孔29aに貫通させた固定ボルトを車体側部材16にねじ込むことで、フランジ26aの当接部26a1が車体側部材16に取付けられている。そして、側板26b,26cの内側に、一対のクランプ部25a,25bの包持部25a1,25b1の外周が当接している。
クランプ装置27は、図3及び図5に示すように、一対の側板26b,26cのチルト用長孔26b1,26c1及び一対のクランプ部25a,25bのテレスコ用長孔25a2,25b2に挿通している締付けロッド27aと、締付けロッド27aのねじ側(図5の左側)に外嵌されている固定カム27b、可動カム27c及び調整ナット27dと、可動カム27cに固定された操作レバー27eとを備えている。ここで、固定カム27bは、アッパブラケット26の側板26bに形成したチルト用長孔26b1に係合する凸部27b1が設けられている。操作レバー27eによって一体的に操作される可動カム27cと固定カム27bによってカムロック機構が構成されている。
また、アッパブラケット26の垂下部26a2と締付けロッド27aのねじ側との間には、コイル状のチルトバネ33の両端が連結されており、このチルトバネ33は、締付けロッド27a及び一対のクランプ部25a,25bを介してアウタコラム9に対して押し上げるバネ力を作用している。
(第1実施形態)
ここで、図5に示すように、アッパブラケット26のフランジ26a(当接部26a1)の下面には、アウタコラム9の車両前方側に形成した一対のクランプ部25a,25bの上部に近接するようにコラムストッパ34が装着されている。
アッパブラケット26の当接部26a1には、コラムストッパ34を位置決めしつつ着脱自在に固定する複数の孔が形成されている。すなわち、図4及び図6に示すように、車幅方向に離間して当接部26a1の表裏に貫通している第1及び第2係合孔35a,35bと、これら係合孔35a,35bに対して車両後方位置で当接部26a1の表裏に貫通している第3係合孔35cが形成されている。
また、コラムストッパ34は、弾性変形自在な合成樹脂であり、例えばポリアセタール樹脂(POM)のように耐疲労性、耐クリープ性、摩耗特性、耐薬品性に優れた材料が使用されている。
このコラムストッパ34は、図6、図8及び図9に示すように、略直方体形状のストッパ本体34aと、当接部26a1に当接するストッパ本体34aの面に突出して形成した一対の爪部34b,34c、円錐台形状の嵌合部34d及び板状の弾性保持部34eと、当接部26a1に当接しないストッパ本体34aの裏側の面に形成した直線状の溝34fとを備えた部材である。
図7に示すように、コラムストッパ34は、一対の爪部34b,34cを、第1及び第2係合孔35a,35bの下側開口から弾性変形させながら挿入し、第1及び第2係合孔35a,35bの上部開口から突出した際に弾性復帰することで上部開口の周縁に係合するとともに、嵌合部34dを第3係合孔35cに嵌め込む。ここで、弾性保持部34eは、当接部26a1の下面に当接して発生する弾性復元力により、一対の爪部34b,34cが第1及び第2係合孔35a,35bの上部開口の周縁に係合するようにストッパ本体34aを下側に押し下げる力を発生する。
これにより、コラムストッパ34は、ストッパ本体34aの位置決めが行われながら当接部26a1の下面に装着され、ストッパ本体34aの裏側の面に形成されている溝34fは、図5に示すように、一対のクランプ部25a,25bの上部の境界位置に形成した凸条25cに上方から対向してコラム軸P1方向に延在する。
また、図9に示すように、コラムストッパ34は、車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置したステアリングコラム3(アウタコラム9)の傾斜角度を中立位置に保持しているクランプ装置27の締付けロッド27aよりステアリングホイール1側に位置するように(図9の締付けロッド27aの軸心を通過する鉛直線Qに対して右側に位置するように)当接部26a1の下面に装着されている。
なお、本発明のコラム側ブラケットが一対のクランプ部25a,25bに対応し、本発明の車体側ブラケットがアッパブラケット26に対応し、本発明の貫通孔がテレスコ用長孔25a2,25b2に対応し、本発明のチルトボルトが締付けロッド27aに対応し、本発明の締結手段がクランプ装置27に対応し、本発明のストッパがコラムストッパ34に対応している。
次に、本実施形態のステアリング装置の動作及び作用効果について説明する。
チルト・テレスコ調整を行なうには、先ず、一対のクランプ力付加部25a3,25b3が互いに車幅方向に離間する方向にクランプ装置27の操作レバー27eを回動する。これにより、アッパブラケット26の側板26b,26cを介して一対の包持部25a1,25b1によるインナコラム10のクランプが解除される。
チルト位置を調整するには、締付けロッド27aをアッパブラケット26のチルト用長孔26b1,26c1の長軸方向にスライドさせることでステアリングホイール13の傾動動作を行う。この際、アッパブラケット26とクランプ装置27の締付けロッド27aとの間に、アウタコラム9に対して押し上げ力を作用するチルトバネ33が配置されているので、ステアリングホイール13の傾動動作を容易に行うことができる。
また、テレスコ位置を調整するには、締付けロッド27aを一対のクランプ部25a,25bのテレスコ用長孔25a2,25b2の長軸方向にスライドさせながら、アウタコラム9をコラム軸P1方向に移動させていき、ステアリングホイール1を車両前後方向の所定位置まで移動させる。
そして、一対のクランプ力付加部25a3,25b3が互いに近接するようにクランプ装置27の操作レバー27eを回動すると、一対の包持部25a1,25b1によるインナコラム10の締付け動作が行なわれる。これにより、ステアリングコラム3のコラム軸P1方向の移動及び上下方向の移動が拘束されてチルト位置の調整、或いはテレスコ位置の調整が完了する。
一方、車両の二次衝突時、ステアリングホイール1に運転者から車両前方を向く衝撃荷重が入力すると、クランプ装置27のクランプ力に抗してアウタコラム9が車両前方側に移動する。その際、一対のクランプ部25a,25bの包持部25a1,25b1の外周とアッパブラケット26の一対の側板26b,26cの内面との間で摺動摩擦力が発生することで衝撃荷重の一部が吸収される。そのとき、締付けロッド27aがテレスコ用長孔25a2,25b2内を長軸方向に相対移動し、テレスコ用長孔25a2,25b2の車両後端部に当接した時点で、アッパブラケット26に車両前方側への衝撃荷重が入力する。このとき、アッパブラケット26のフランジ26aの車両後方側が離脱用カプセル29を介して車体側部材16に固定されているので、フランジ26aに車両前方側への衝撃荷重が入力すると、離脱用カプセル29からフランジ26aが抜け出しながら二次衝突時の衝撃荷重が吸収される。
ここで、ステアリングコラム3は車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置されているので、車両の二次衝突時にステアリングホイール1に運転者から車両前方を向く衝撃荷重が入力すると、アウタコラム9には車両前方の斜め上方に向けて大きな衝撃荷重の分力が作用する。
この衝突荷重の分力がアウタコラム9に作用すると、クランプ装置27の締結力に抗してアウタコラム9の車両前端部に形成した一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動するが、一対のクランプ部25a,25bの上部が、アッパブラケット26のフランジ26a(当接部26a1)の下面に装着されているコラムストッパ34に当接し、その際に、コラムストッパ34が弾性変形しながら衝突荷重の分力を吸収していく。
このように、一対のクランプ部25a,25bが、コラムストッパ34によって衝突荷重の分力が吸収され車両前方の斜め上方への移動が規制されるので、クランプ装置27の締付けロッド27aが、一対のクランプ部25a,25bのテレスコ用長孔25a2,25b2及びアッパブラケット26のチルト用長孔26b1,26c1に当接する際の当接荷重が減少する。
また、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ34に当接する際には、コラムストッパ34の直線状の溝34f内に、一対のクランプ部25a,25bの上部に形成した凸条25cが嵌まり込む。この際、例えばステアリングホイール1から車両前後方向に延在しているコラム軸P1に対して車幅方向に偏心した方向の衝撃荷重がアウタコラム9に入力しても、コラムストッパ34の溝34f内に一対のクランプ部25a,25bの凸条25cが嵌まり込んでいるので、アウタコラム9は偏心した方向に移動しない。
ところで、衝突荷重の作用により一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動する際には、締付けロッド27aがチルト用長孔26b1の上端内面(図5の符号Bの位置)に接触する前であり、且つ、締付けロッド27aの下部がテレスコ用長孔25a2,25b2の下端内面(図5の符号C,Dの位置)に接触する前に、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ34に当接するように設定されている。
この理由は、ステアリングコラム3は車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置されているので、一対のクランプ部25a,25b(アウタコラム9)は、締付けロッド27aが移動可能なチルト用長孔26b1の上端内面側に移動した後に、テレスコ方向(テレスコ用長孔25a2,25b2の長軸方向)に移動する。
ここで、アッパブラケット26のフランジ26aの下面にコラムストッパ34を装着していない場合、締付けロッド27aと接触する図5の符号C,Dの位置で示したテレスコ用長孔25a2,25b2の下端内面の粗さが、衝突荷重の吸収能力に影響を与える。また、図5の符号C,Dの位置で示したテレスコ用長孔25a2,25b2の下端内面の粗さが粗過ぎてテレスコ方向の荷重が大きくなり過ぎると、締付けロッド27aがテレスコ用長孔25a2,25b2内を長軸方向に相対移動する途中で、離脱用カプセル29からフランジ26aが抜け出てしまい、衝突荷重の吸収能力が設計通りに発生しない場合がある。
このため、本実施形態は、衝突荷重の作用により一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動する際には、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ34に当接する前に、締付けロッド27aがチルト用長孔26b1の上端内面(図5の符号Bの位置)に接触せず、且つ、締付けロッド27aの下部がテレスコ用長孔25a2,25b2の下端内面(図5の符号C,Dの位置)も強く接触しないので、テレスコ用長孔25a2,25b2の粗さに影響されることなく、離脱用カプセル29及びフランジ26a間の離脱も正常に行うことができる。
したがって、本実施形態は、従来装置のように一対のクランプ部25a,25b及びアッパブラケット26の肉厚を増大させ、二次衝突時に過大な衝撃荷重が作用しても剛性を高めたテレスコ用長孔25a2,25b2及びチルト用長孔26b1,26c1とするのではなく、一対のクランプ部25a,25b及びアッパブラケット26を通常の肉厚に設定しておき、二次衝突時の衝撃荷重の分力をコラムストッパ34が吸収することでテレスコ用長孔25a2,25b2及びチルト用長孔26b1,26c1に加わる荷重が減少するようにしているので、製造コストの低減化を図ることができる。
また、ステアリングコラム3は、アルミニウム合金やマグネシウム合金などからなるダイキャスト製のアウタコラム9とインナコラム10とをテレスコープ状に組み合わせた軽量な部材であり、しかも、一対のクランプ部25a,25b(アウタコラム9)の肉厚も減少してさらに軽量化を図ることができるので、チルト作動性を良好にすることができる。
また、ステアリングホイール1から車両前後方向に延在しているコラム軸P1に対して車幅方向に偏心した方向の衝撃荷重がアウタコラム9に入力しても、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ34に当接する際に、コラムストッパ34の溝34f内に一対のクランプ部25a,25bの凸条25cが嵌まり込み、アウタコラム9が車幅方向に偏心した方向に移動しないので、クランプ装置27を介してアッパブラケット26の一対の側板26b,26cが曲げられるようなコジレ力が作用せず、アッパブラケット26の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態のコラムストッパ34は、一対の爪部34b,34cをアッパブラケット26の当接部26a1の第1及び第2係合孔35a,35bの下側開口から弾性変形させながら挿入し、第1及び第2係合孔35a,35bの上部開口から突出した際に弾性復帰することで上部開口の周縁に係合することで、アッパブラケット26の当接部26a1に簡単に装着することができ組付け性が良好となるので、さらに製造コストの低減化を図ることができる。
また、コラムストッパ34には、当接部26a1の下面に当接して発生する弾性復元力により、一対の爪部34b,34cが第1及び第2係合孔35a,35bの上部開口の周縁に係合するようにストッパ本体34aを下側に押し下げる力を発生する弾性保持部34eを備えているので、確実にアッパブラケット26の当接部26a1に装着することができる。
さらに、図9で示したように、当接部26a1の下面に装着したコラムストッパ34は、クランプ装置27の締付けロッド27aに対してステアリングホイール1側に位置しており、ステアリングコラム3(アウタコラム9)は、二次衝突時に車両前方の斜め上方に向けて移動すると直ぐにコラムストッパ34によって移動が規制されるので、ウォーム減速機11のハウジング11aの後端面に固定されているステアリングコラム3(インナコラム10)の前端部に入力する曲げ応力を減少させることができる。
(第2実施形態)
次に、図10は、アッパブラケット26のフランジ26a(当接部26a1)の下面に装着されている他の実施形態のコラムストッパ36を示すものである。なお、図1から図9で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
アッパブラケット26の当接部26a1には、車幅方向に離間して当接部26a1の表裏に貫通している第1及び第2係合孔37a,37bと、これら係合孔37a,37bに対して車両後方位置で当接部26a1の表裏に貫通しているねじ貫通孔37cが形成されている。
本実施形態のコラムストッパ36も弾性変形自在な合成樹脂であり、略直方体形状のストッパ本体36aと、当接部26a1に当接するストッパ本体36aの面に突出している一対の凸部36b,36c及びねじ孔36dと、当接部26a1に当接しないストッパ本体36aの裏側の面に形成した直線状の溝36fとを備えた部材である。
コラムストッパ34は、第1及び第2係合孔37a,37bに一対の凸部36b,36cを嵌め込み、当接部26a1の上方からねじ貫通孔37cを通過した固定ねじ38をねじ孔36dにねじ込むことで、ストッパ本体34aの位置決めが行われながら当接部26a1の下面に装着される。そして、ストッパ本体36aの裏側の面に形成されている溝36fは、一対の一対のクランプ部25a,25bの上部の境界位置に形成した凸条25cに上方から対向してコラム軸P1方向に延在する。
なお、本発明のストッパがコラムストッパ36に対応している。
次に、本実施形態の動作及び作用効果について説明する。
ステアリングコラム3は車両後方に向けて上り傾斜を付けて配置されているので、車両の二次衝突時にステアリングホイール1に運転者から車両前方を向く衝撃荷重が入力すると、アウタコラム9には車両前方の斜め上方に向けて大きな衝突荷重の分力が作用する。
この衝突荷重の分力がアウタコラム9に作用すると、クランプ装置27の締結力に抗してアウタコラム9の車両前端部に形成した一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動しようとするが、一対のクランプ部25a,25bの上部が、アッパブラケット26のフランジ26a(当接部26a1)の下面に装着されているコラムストッパ36に当接し、その際に、コラムストッパ36が弾性変形しながら衝突荷重の分力を吸収していく。
このように、一対のクランプ部25a,25bが、コラムストッパ36によって衝突荷重の分力が吸収され車両前方の斜め上方への移動が規制されるので、クランプ装置27の締付けロッド27aが、一対のクランプ部25a,25bのテレスコ用長孔25a2,25b2及びアッパブラケット26のチルト用長孔26b1,26c1に当接する際の当接荷重が減少する。
また、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ36に当接する際には、コラムストッパ36の直線状の溝36f内に、一対のクランプ部25a,25bの上部に形成した凸条25cが嵌まり込む。この際、例えばステアリングホイール1から車両前後方向に延在しているコラム軸P1に対して車幅方向に偏心した方向の衝撃荷重がアウタコラム9に入力しても、コラムストッパ36の溝34f内に一対のクランプ部25a,25bの凸条25cが嵌まり込んでいるので、アウタコラム9は偏心した方向に移動しない。
また、本実施形態も、衝突荷重の作用により一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動する際には、締付けロッド27aがチルト用長孔26b1の上端内面(図10の符号Bの位置)に接触する前であり、且つ、締付けロッド27aの下部がテレスコ用長孔25a2,25b2の下端内面に強く接触する前に、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ36に当接するように設定されている。
したがって、本実施形態も、一対のクランプ部25a,25b及びアッパブラケット26を通常の肉厚に設定しておき、二次衝突時の衝撃荷重の分力をコラムストッパ36が吸収することでテレスコ用長孔25a2,25b2及びチルト用長孔26b1,26c1に加わる荷重が減少するようにしているので、製造コストの低減化を図ることができる。また、一対のクランプ部25a,25b(アウタコラム9)の肉厚を減少させることで軽量化を図ることができるので、チルト作動性を良好にすることができる。
また、ステアリングホイール1から車両前後方向に延在しているコラム軸P1に対して車幅方向に偏心した方向の衝撃荷重がアウタコラム9に入力しても、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ36に当接する際に、コラムストッパ36の溝36f内に一対のクランプ部25a,25bの凸条25cが嵌まり込み、アウタコラム9が車幅方向に偏心した方向に移動しないので、クランプ装置27を介してアッパブラケット26の一対の側板26b,26cが曲げられるようなコジレ力が作用せず、アッパブラケット26の耐久性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態は、車両後方に配置したアウタコラム9が、車両前方に配置したインナコラム10を摺動自在に内嵌してステアリングコラム3を構成しているが、車両前方にアウタコラムを配置し、車両後方にインナコラムを配置し、アウタコラムをコラムブラケットにて車体側部材16にチルト位置及びテレスコ位置調整可能に支持するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、アッパブラケット26にコラムストッパ34,36を装着しているが、アウタコラム9の外周に、弾性変形により衝撃荷重を吸収する樹脂製のストッパを装着しておき、このストッパにアッパブラケット26の一部が当接するようにしてもよい。
また、アッパブラケット26に装着した後述するコラムストッパ34(或いは,コラムストッパ36)に凸条を形成し、一対のクランプ部25a,25bの上部に、前記凸条に嵌合可能な直線状の溝を形成してもよく、コラムストッパ34の凸条、一対のクランプ部25a,25bの溝を無くして、コラムストッパ34の下面及びクランプ部25a,25bの上面が面接触状態で当接するようにしてもよい。
また、衝突荷重の分力の入力により一対のクランプ部25a,25bが車両前方の斜め上方に向けて移動し、一対のクランプ部25a,25bの上部がコラムストッパ34,36に当接する前までは、クランプ装置27の締付けロッド27aが孔周面に接触しないように、アッパブラケット26のチルト用長孔26b1,26c1の長軸方向の長さを長く設定してもよい。
また、本実施形態は、ステアリングシャフト2の車両前端側に操舵補助機構4を連結しているが、操舵補助機構4を備えていないステアリング装置であってもよい。
本発明のステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。 図2はステアリング装置の要部を側部から示した図である。 ステアリング装置の要部を斜視で示した図である。 ステアリング装置の要部の平面図である。 図2のA−A線矢視図である。 第1実施形態のコラムストッパ及びアッパブラケットを示す斜視図である。 第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を示す斜視図である。 第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を車両前後方向から示した図である。 第1実施形態のコラムストッパをアッパブラケットに装着した状態を車幅方向から示した図である。 第2実施形態のコラムストッパ及びアッパブラケットを示す斜視図である。
符号の説明
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…ステアリングコラム、4…操舵補助機構、5…タイロッド、6…ステアリングギヤ機構、7…アウタシャフト、8…インナシャフト、9…アウタコラム、10…インナコラム、11…ウォーム減速機、11a…ハウジング、12…電動モータ、13…ステアリングホイール、14…出力軸、16…車体側部材、17A…自在継手、17B…自在継手、18…中間シャフト、19…ピニオン軸、23…ロアブラケット、24…ピボットピン、25a,25b…クランプ部、25a1,25b1…包持部、25a2,25b2…テレスコ用長孔、25a3,25b3…クランプ力付加部、25c…凸条、26…アッパブラケット、26a…フランジ、26a1…当接部、26a2…垂下部、26a3…スリット、26b,26c…側板、26b1,26c1…チルト用長孔、27…クランプ装置、27a…締付けロッド、27b…固定カム、27b1…凸部、27c…可動カム、27d…調整ナット、27e…操作レバー、29…離脱用カプセル、29a…ボルト貫通孔、30…クランプ部スリット、33…チルトバネ、34,36…コラムストッパ、34a…ストッパ本体、34b,34c…爪部、34d…嵌合部、34e…弾性保持部、34f…溝、35a,35b…係合孔、35c…係合孔、36a…ストッパ本体、36b,36c…凸部、36d…ねじ孔、36f…溝、37a,37b…係合孔、37c…貫通孔

Claims (9)

  1. ステアリングホイールを取付けたステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムの車両後端側をチルト機構を介してチルト傾動自在に車体側部材に支持してなるステアリング装置において、
    前記チルト機構は、
    前記ステアリングコラムの車両後端側に固定したコラム側ブラケットと、
    このコラム側ブラケットを車幅方向から挟み込むように配置される一対の側板及び車体側部材に固定されるフランジとで構成される車体側ブラケットと、
    前記コラム側ブラケットに形成されている貫通孔と、
    前記車体側ブラケットの側板に、前記貫通孔に対応する位置に上下方向に延在して形成されているチルト長孔と、
    前記貫通孔及び前記チルト長孔に挿通したチルトボルトと、
    このチルトボルトに取付けた操作レバーを操作することでコラム側ブラケット及び車体側ブラケットの締結、或いは締結解除を行う締結手段とを備えているとともに、
    二次衝突時に前記ステアリングコラムがチルト上端へ移動した際に、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットのフランジとが当接することを特徴とするステアリング装置。
  2. 二次衝突時に、前記チルト長孔の上端と前記チルトボルトとが接触する前、且つ、前記貫通孔の下端と前記チルトボルトとが接触する前に、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットの前記フランジとが当接することを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記コラム側ブラケットに形成した貫通孔は、コラム軸方向に延在する長孔であることを特徴とする請求項1又は2記載のステアリング装置。
  4. 前記車体側ブラケットに設けた前記フランジは、車体側部材から離脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
  5. 前記ステアリングコラムは、アウタコラムとインナコラムとが軸方向に相対移動可能に嵌合してなり、車両後方に向けて所定角度の上り傾斜を付けて延在しており、アッパ側に前記アウタコラムが配置されているとともに、
    前記アウタコラムはダイキャスト成形されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のステアリング装置。
  6. 前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットは、二次衝突時に発生する車両前方を向く衝撃荷重を弾性変形しながら吸収するストッパを介して当接していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のステアリング装置。
  7. 前記ストッパは、耐疲労性、耐クリープ性、耐摩耗性、耐薬品性に優れた合成樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6記載のステアリング装置。
  8. 前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットの前記フランジの一方に前記ストッパが固着され、当該ストッパの当接面に車両前後方向に延在する凸条、或いは直線状の溝を形成するとともに、前記ステアリングコラム及び前記車体側ブラケットの前記フランジの他方に、前記ストッパの前記凸条、或いは前記直線状の溝に嵌まり込む直線状の溝、或いは凸条を形成したことを特徴とする請求項6又は7に記載のステアリング装置。
  9. 前記ステアリングシャフトに操舵補助力を伝達する電動式の操舵補助機構を備えているとともに、当該操舵補助機構のハウジングに前記ステアリングコラムの車両前端部が固定されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のステアリング装置。
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