JP2012167181A - 無機粒子を含有する多孔質膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の多孔質膜は、多数の微小孔が存在する多孔質膜であって、前記多孔質膜は高分子と無機粒子とを含む組成物から構成され、前記多孔質膜における微小孔の平均孔径が0.01〜10μm、空孔率が30〜85%である。前記高分子が、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリスルホン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明の多孔質膜は、多数の微小孔が存在する多孔質膜であって、前記多孔質膜は高分子と無機粒子とを含む組成物から構成され、前記多孔質膜における微小孔の平均孔径が0.01〜10μm、空孔率が30〜85%である。本発明の多孔質膜においては、無機粒子が高分子中に良好な均一性で分散している。また、本発明の多孔質膜は、無機粒子は高分子中に分散しているため、空孔を埋めることなく高い空孔率を維持しているという特徴がある。
本発明の前記多孔質膜は、多孔質膜を構成すべき高分子と無機粒子とを含む多孔質膜形成用材料の分散液を基板上へフィルム状に流延し、その後、これを凝固液中に浸漬し、形成されたフィルム状多孔質層を前記基板から剥離し、次いで、前記フィルム状多孔質層を乾燥に付すことにより製造できる。
(a)得られた多孔質膜に架橋処理を施し、その後、多孔質膜表面に機能性層を設けて、機能性積層体を得る方法
(b)得られた多孔質膜表面に機能性層を設けて、その後、架橋処理を施し、機能性積層体を得る方法(加熱による架橋処理は、機能性層の機能発現化のための加熱処理を兼ねてもよい)
(c)得られた多孔質膜に部分的架橋処理を施し、その後、多孔質膜表面に機能性層を設けて、さらに、再度の架橋処理を施して架橋処理を完全とし、機能性積層体を得る方法[ここで、部分的架橋処理とは、それにより、半硬化状態(いわゆるBステージ)とすることを意図している]
本発明の積層体は、基材と、前記基材の少なくとも片面上に設けられた無機粒子を含有する多孔質膜層とを少なくとも有する積層体であって、前記多孔質膜層が前記の多孔質膜で構成されている。
テープ剥離試験:
積層体の多孔質膜層表面に24mm幅の寺岡製作所製マスキングテープ[フィルムマスキングテープNo.603(♯25)]をテープ一端から50mmの長さ分貼り付け、貼り付けられた前記テープを、直径30mm、200gf荷重のローラー(Holbein Art Materials Inc.社製、耐油性硬質ゴムローラーNo.10)で圧着し、その後、引張試験機を用いてテープ他端を剥離速度50mm/分で引っ張り、T型剥離を行う。
本発明の前記多孔質膜の表面や前記積層体の多孔質膜層の表面に、導電体層、誘電体層、半導体層、絶縁体層、抵抗体層などの機能性層を設けることができる。このように、前記多孔質膜の表面や前記積層体の多孔質膜層の表面に導電体層などを設けることにより、多孔質膜の空孔特性と無機粒子の機能特性に加えて、さらに別の機能を付加することができる。このような機能性積層体は複数の機能を備えているため、より広範な分野において多様な用途に利用することができる。本明細書では、このように前記多孔質膜の表面又は前記積層体の多孔質膜層の表面に機能性層を設けた機能性積層体を「複合材料」と称する場合がある。
電子顕微鏡写真から、多孔質膜の表面又は断面の任意の30点以上の孔についてその面積を測定し、その平均値を平均孔面積Saveとした。孔が真円であると仮定し、下記式を用いて平均孔面積から孔径に換算した値を平均孔径とした。ここで、πは円周率を表す。
表面又は内部の平均孔径[μm]=2×(Save/π)1/2
多孔質膜内部の空孔率は下記式により算出した。Vは多孔質膜の体積[cm3]、Wは多孔質膜の重量[g]、ρは多孔質膜組成物の密度[g/cm3](ここで、多孔質膜組成物の密度は、該組成物を構成している各成分の密度を重量組成比で分配して算出される値である)を示す。
空孔率[%]=100−100×W/(ρ・V)
なお、実施例で用いた多孔質膜組成物における各成分の密度は以下の通りである。
ポリアミドイミド(商品名「バイロマックスHR−11NN」)の密度:1.45[g/cm3]
ポリエーテルイミド(商品名「ウルテム1000」)の密度:1.27[g/cm3]
酸化チタン(商品名「R−42」)の密度:4.1[g/cm3]
酸化チタン(商品名「R−45M」)の密度:3.9[g/cm3]
アルミナ(Al2O3ナノパウダー)の密度:4[g/cm3]
シリカ(SiO2ナノパウダー)の密度:2.4[g/cm3]
チタン酸バリウム(BaTiO3ナノサイズパウダー)の密度:6.08[g/cm3]
酸化第二鉄(Fe2O3ナノパウダー)の密度:5.12[g/cm3]
透気度は、テスター産業株式会社製のガーレー式デンソメーターB型を用い、JIS P8117に準じて測定した。秒数はデジタルオートカウンターで測定した。透気度(ガーレー値)の値が小さいほど空気の透過性が高いこと、つまり多孔質膜における微小孔の連通性が高いことを意味する。ガーレー値は膜厚に比例して数値が変化するため、ここでは膜厚30μmに対する値を示した。ガーレー値としては、30秒/100cc以下であれば微小孔の連通性が高いと判断できる。
ポリアミドイミド系樹脂溶液(東洋紡績社製の商品名「バイロマックスHR−11NN」;固形分濃度15重量%、溶剤NMP、溶液粘度20dPa・s/25℃)100重量部に、水溶性ポリマーとしてのポリビニルピロリドン(分子量5万)30重量部、及び無機粒子としての酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)7.5重量部を、ポリアミドイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比が15/85/30/7.5となる割合で混合して、製膜用の原液(分散液)を得た。
ガラス板上に、PETフィルム基材(帝人デュポン社製、HS74ASタイプ、厚み100μm)をPETフィルムの易接着面が外側となるようにテープで固定し、25℃とした前記原液をフィルムアプリケーターを使用して、フィルムアプリケーターとPETフィルム基材とのギャップ102μmの条件でキャストした。キャスト後速やかに湿度約100%、温度50℃の容器中に4分間保持した。その後、水中に浸漬して凝固させていると、自然とPETフィルム基材から多孔質層が剥離した。その後、室温下で自然乾燥することにより、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは40μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が0.5μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は76%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は33.3重量%である。得られた多孔質膜の表面の電子顕微鏡写真(SEM写真)を図1に示す。図1において、黒い部分が孔、灰色の部分が樹脂、白い部分が酸化チタン粒子である。
ポリエーテルイミド系樹脂(SABICイノベーティブプラスチック社製の商品名「ウルテム1000」)、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を、ポリエーテルイミド系樹脂/NMPの重量比が18/82となる割合で混合して、ポリエーテルイミド系樹脂溶液を調製した。この液に、水溶性ポリマーとしてのポリビニルピロリドン(分子量5万)30重量部、及び無機粒子としての酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−45M」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)9重量部を、ポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比が18/82/30/9となる割合で混合して、製膜用の原液(分散液)を得た。
ガラス板上に、PETフィルム基材(帝人デュポン社製、HS74ASタイプ、厚み100μm)をPETフィルムの易接着面が外側となるようにテープで固定し、25℃とした前記原液をフィルムアプリケーターを使用して、フィルムアプリケーターとPETフィルム基材とのギャップ102μmの条件でキャストした。キャスト後速やかに湿度約100%、温度50℃の容器中に4分間保持した。その後、水中に浸漬して凝固させていると、自然とPETフィルム基材から多孔質層が剥離した。その後、室温下で自然乾燥することにより、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは35μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は78%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は33.3重量%である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/9としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは37μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は74%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は33.3重量%である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/18としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは40μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は70%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は50重量%である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/27としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは56μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は66%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は60重量%である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/42としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは41μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が2μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は64%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は70重量%である。得られた多孔質膜の表面の電子顕微鏡写真(SEM写真)を図2に示す。図2において、黒い部分が孔、灰色の部分が樹脂、白い部分が酸化チタン粒子である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/72としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは57μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は63%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は80重量%である。
無機粒子として酸化チタン(堺化学工業社製の商品名「R−42」、ルチル型、平均粒子径0.29μm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化チタンの重量比を18/82/20/102としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは46μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は64%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は85重量%である。
無機粒子としてアルミナ(アルドリッチ社製、Al2O3ナノパウダー、平均粒子径50nm以下)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/アルミナの重量比を18/82/20/27としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは60μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は69%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は60重量%である。
無機粒子としてシリカ(アルドリッチ社製、SiO2ナノパウダー、平均粒子径15nm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/シリカの重量比を18/82/20/9としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは53μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が3μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は63%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は33.3重量%である。
無機粒子としてチタン酸バリウム(アルドリッチ社製、BaTiO3ナノサイズパウダー、平均粒子径40nm)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/チタン酸バリウムの重量比を18/82/20/27としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは58μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は72%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は60重量%である。
無機粒子として酸化第二鉄(アルドリッチ社製、Fe2O3ナノパウダー、平均粒子径50nm以下)を用い、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドン/酸化第二鉄の重量比を18/82/20/27としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは58μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が2μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は72%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は60重量%である。
無機粒子を用いず、原液におけるポリエーテルイミド系樹脂/NMP/ポリビニルピロリドンの重量比を18/82/20としたこと以外は実施例2と同様の操作を行い、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは36μmであった。
この多孔質膜を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が3μmの連通性を持つ微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は73%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は0重量%である。
ポリエーテルイミド系樹脂(SABICイノベーティブプラスチック社製の商品名「ウルテム1000」)、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を、ポリエーテルイミド系樹脂/NMPの重量比が18/82となる割合で混合して、ポリエーテルイミド系樹脂溶液を調製した。この液に、無機粒子としての酸化チタン(石原産業社製の商品名「CR−50」、ルチル型、平均粒子径0.25μm)27重量部を、ポリエーテルイミド系樹脂/NMP/酸化チタンの重量比が18/82/27となる割合で混合して、製膜用の原液(分散液)を得た。
ガラス板上に、PETフィルム基材(帝人デュポン社製、HS74ASタイプ、厚み100μm)をPETフィルムの易接着面が外側となるようにテープで固定し、25℃とした前記原液をフィルムアプリケーターを使用して、フィルムアプリケーターとPETフィルム基材とのギャップ51μmの条件でキャストした。キャスト後速やかに湿度約100%、温度50℃の容器中に4分間保持した。その後、水中に浸漬して凝固させていると、自然とPETフィルム基材から多孔質層が剥離した。その後、室温下で自然乾燥することにより、多孔質層のみからなる膜を得た。得られた多孔質層のみからなる膜の厚みは28μmであった。
この多孔質膜の断面を電子顕微鏡で観察したところ、多孔質膜内部はほぼ均質で全域に亘って平均孔径が1.5μmの連通性に乏しい微小孔が存在していた。また、多孔質膜内部の空孔率は60%であった。多孔質膜における無機粒子の含有量は60重量%である。
<透気度試験>
試験1
実施例5で得られた酸化チタンを60重量%含有した多孔質膜について透気度の測定を行ったところ、ガーレー値は4秒/100ccであった。
なお、比較のため、比較例1で得られた無機粒子を含有しない多孔質膜について透気度を測定したところ、ガーレー値は3秒/100ccであった。
このことから、酸化チタンを60重量%含有する多孔質膜は無機粒子を含有しない多孔質膜と同様に、微小孔は連通性を有していることが分かり、酸化チタンは連通性をほとんど阻害していないことが確認された。
実施例13で得られた酸化チタンを60重量%含有した多孔質膜について透気度の測定を行ったところ、ガーレー値は4000秒以上( 秒数測定限界)/100ccであった。
これより、酸化チタンを含有した実施例13の多孔質膜の透気性が悪く、多孔質層内の微小孔の連通性が低いことが確認された。
試験1
実施例5で得られた酸化チタンを60重量%含有した多孔質膜を5cm×5cmの大きさに成形し、ガラス製シャーレに入れたイオン交換水中に10秒間浸漬した。サンプルを取り出し、黒色の机の上に静置した。また、比較のために、比較例1の酸化チタンを含有しない多孔質膜においても同様の操作を行った。そして、これらのサンプルの目視観察を行った。
その結果、実施例5のサンプルはイオン交換水の浸漬の前後で白色の程度はほとんど変化が無く白いままであった。一方、比較例1のサンプルは浸漬前は白色であったが、浸漬後は膜が少し透き通ったようになり、机の黒味が感じられるようになった。これより酸化チタンを含有した多孔質膜は、イオン交換水に浸漬した場合にも、酸化チタンを含有しない多孔質膜に比べて白色を維持する特性が高いことが確認された。
実施例5で得られた酸化チタンを60重量%含有した多孔質膜を5cm×5cmの大きさに成形し、ガラス製シャーレに入れたn−ドデカン中に10秒間浸漬した。サンプルを取り出し、黒色の机の上に静置した。また、比較のために、比較例1の酸化チタンを含有しない多孔質膜においても同様の操作を行った。そして、これらのサンプルの目視観察を行った。
その結果、実施例5のサンプルはn−ドデカンの浸漬の前後で白色の程度はほとんど変化が無く白いままであった。一方、比較例1のサンプルは浸漬前は白色であったが、浸漬後は膜が少し透き通ったようになり、机の黒味が感じられるようになった。これより酸化チタンを含有した多孔質膜は、n−ドデカンに浸漬した場合にも、酸化チタンを含有しない多孔質膜に比べて白色を維持する特性が高いことが確認された。
Claims (15)
- 多数の微小孔が存在する多孔質膜であって、前記多孔質膜は高分子と無機粒子とを含む組成物から構成され、前記多孔質膜における微小孔の平均孔径が0.01〜10μm、空孔率が30〜85%である多孔質膜。
- 前記高分子が、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリスルホン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の多孔質膜。
- 前記無機粒子が、酸化チタン粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタン酸バリウム粒子、硫酸バリウム粒子、酸化インジウムスズ粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化銅粒子、酸化鉄粒子、磁性粉、カーボン粒子及びカーボンナノチューブからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の多孔質膜。
- 無機粒子の一次粒子の平均粒径が0.01〜10μmである請求項1〜3の何れか1項に記載の多孔質膜。
- 多孔質膜における無機粒子の含有量が10〜95重量%である請求項1〜4の何れか1項に記載の多孔質膜。
- 微小孔の連通性を示す透気度が、膜厚30μmに対するガーレー値で0.2〜30秒/100ccである請求項1〜5の何れか1項に記載の多孔質膜。
- 前記多孔質膜は5〜200μmの厚みを有する請求項1〜6の何れか1項に記載の多孔質膜。
- 前記多孔質膜は、前記多孔質膜を構成すべき前記高分子と前記無機粒子とを含む多孔質膜形成用材料分散液を基板上へフィルム状に流延し、その後、これを凝固液中に浸漬し、形成されたフィルム状多孔質層を前記基板から剥離し、次いで、前記フィルム状多孔質層を乾燥に付すことにより形成されたものである請求項1〜7の何れか1項に記載の多孔質膜。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の多孔質膜を製造する方法であって、多孔質膜を構成すべき高分子と無機粒子とを含む多孔質膜形成用材料分散液を基板上へフィルム状に流延し、その後、これを凝固液中に浸漬し、形成されたフィルム状多孔質層を前記基板から剥離し、次いで、前記フィルム状多孔質層を乾燥に付すことを含む多孔質膜の製造方法。
- 前記多孔質膜形成用材料分散液を基板上へフィルム状に流延した後、相対湿度70〜100%、温度15〜100℃の雰囲気下に0.2分間以上保持し、その後、これを凝固液中に浸漬する請求項9記載の多孔質膜の製造方法。
- 基材と、前記基材の少なくとも片面上に設けられた無機粒子を含有する多孔質膜層とを少なくとも有する積層体であって、前記多孔質膜層が請求項1〜8の何れか1項に記載の多孔質膜で構成されている積層体。
- 請求項11記載の積層体を製造する方法であって、多孔質膜を構成すべき高分子と無機粒子とを含む多孔質膜形成用材料分散液を基材上へフィルム状に流延し、その後、これを凝固液中に浸漬し、次いで乾燥に付すことを含む積層体の製造方法。
- 前記多孔質膜形成用材料分散液を基材上へフィルム状に流延した後、相対湿度70〜100%、温度15〜100℃の雰囲気下に0.2分間以上保持し、その後、これを凝固液中に浸漬する請求項12記載の積層体の製造方法。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の多孔質膜の少なくとも一方の表面に、導電体層、誘電体層、半導体層、絶縁体層及び抵抗体層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能性層が設けられた機能性積層体。
- 請求項11記載の積層体の多孔質膜層表面に、導電体層、誘電体層、半導体層、絶縁体層及び抵抗体層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能性層が設けられた機能性積層体。
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