JP2007204518A - 芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルム、および電池用セパレータ、ならびにその製造方法 - Google Patents

芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルム、および電池用セパレータ、ならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性など芳香族ポリアミド及び芳香族ポリイミドの優れた特性を発現することに加え、フィルム製造(製膜)工程や二次加工工程の速度を上げることにより生産性を向上させることが可能であり、かつ、長尺巻き取り時に必要な滑り性や耐しわ性を有する芳香族ポリアミド又は芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムを提供すること。
【解決手段】 芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムであって、フィルム両面を重ね合わせた時の静摩擦係数μsを0.3〜1.8の範囲とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フィルター、分離膜、プリント基板、電池用セパレータ等に好適に使用できる芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムに関するものである。
高容量、高電圧、高エネルギー密度の達成が可能な電池として、種々の有機電解液二次電池が知られている。この有機電解液二次電池、例えば、リチウムイオン電池においては、対向配置される正極および負極間に、電解液とともに、両極間にイオンの流通が可能な多孔性高分子フィルムがセパレータとして設けられている。
このセパレータには、特にリチウムイオン電池の場合、安全性の面から高耐熱化を、軽量化及び小スペース化の点からは薄膜化が求められている。しかし、現在、一般に使用されているポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムは、耐熱性に劣るだけでなく、必要とされる強度を保って薄膜化することに限界がある。すなわち、このようなフィルムを単に薄膜化すると、局部的に強度が不十分な箇所や、高温時にセパレータとしての形態保持性が不十分になる箇所が生じることがあり、電池中で引火等の不都合が生じるおそれがあるとともに、所望のイオン透過性を備えたセパレータが形成されなくなるおそれがある。これに対して、芳香族ポリアミドや芳香族ポリイミドの多孔質フィルムは、剛性が高く薄膜化が可能で、かつ、実質的に融点を持たず耐熱性の高いことから、このような用途に好適である。
芳香族ポリアミドを含む多孔質フィルムに関しては、例えば、製造方法の開示が特許文献1〜5に、多孔性フィルムに関する開示が特許文献6及び7に、電池用セパレータへの応用例が特許文献8〜10に挙げられている。これらの発明は、特許文献6及び7は膨張係数を制御して、温度や湿度に対する変化を小さくすることを、特許文献8及び9は孔径や空孔率を制御して必要なイオン透過性を得ることを、特許文献10は表面に無機薄膜を形成することによって耐正極酸化性の向上を目的としたものである。
また、芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムに関しては、例えば、多孔性フィルム及び製造方法の開示が特許文献11〜13に、電池用セパレータへの応用例が特許文献14に挙げられている。
しかし、生産性を向上させるためにフィルム製造(製膜)ならびに二次加工工程の速度を上げたり、1巻当たりの巻き長を長くしたりすると、次のような問題が発生する。まず、多孔性フィルムの摩擦係数が大きいと、フィルム同士あるいはフィルムとロール等との摩擦により、表層のポリマーの脱落やフィルム破れが起こり、生産性が低下することがある。特に、高速製膜時にはこの問題が顕著となる。また、逆に、摩擦係数が小さいと滑りやすくなりすぎて、巻きずれやしわが発生することがある。特に、1巻当たりの巻き長が長くなるとこの問題が顕著になる。
特開昭59−14494号公報 特開昭59−36939号公報 特開2001−98106号公報 特開2001−206973号公報 特開2002−30176号公報 特許第2615976号公報 特開2002−293979号公報 特開平11−250890号公報 特開2002−42767号公報 特開2001−43842号公報 特開平11−310658号公報 特開2003−138057号公報 特開2004−359860号公報 特開2000−306568号公報
本発明は上記課題に鑑み、フィルム製造(製膜)工程や二次加工工程の速度を上げることにより生産性を向上させることが可能であり、かつ長尺巻き取り時に必要な滑り性や耐しわ性を有する芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムであって、フィルム同士の静摩擦係数μsが0.3〜1.8の範囲である多孔質フィルムであることを特徴とする。
本発明によれば、以下に記すような芳香族ポリアミドや芳香族ポリイミドの優れた特性を保持した微多孔構造を持つフィルムを得ることができ、かつ、生産性良く長尺品を製造できることから、フィルター、分離膜、プリント基板、電池用セパレータ等として好適に用いることのできる芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムを提供することができる。
(1)製造・加工工程の高速化と長尺化により、製品の低価格化が可能である。
(2)ガーレ透気度(空孔率)を広い範囲で制御でき、ガーレ透気度が小さい(空孔率が大きい)ものは、電池のセパレータとした時に、電解液保持性及びイオン伝導性に優れ、ガーレ透気度が大きい(空孔率が小さい)ものは、フィルターや分離膜として使用した時に、分離能力に優れる。
(3)低熱収縮率で熱寸法安定性に優れており、高温使用に耐えることができる。
本発明における芳香族ポリアミドとしては、例えば、次の式(1)及び/又は式(2)で表される繰り返し単位を有するものが好ましい。
式(1):
Figure 2007204518
式(2):
Figure 2007204518
ここで、Ar、Ar、Arの基としては、例えば、
Figure 2007204518
等が挙げられ、X、Yの基は、−O−、−CH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CH−等から選ばれるが、これらに限定されるものではない。
更に、これら芳香環上の水素原子の一部が、フッ素や臭素、塩素等のハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、メチルやエチル、プロピル等のアルキル基(特にメチル基)、メトキシやエトキシ、プロポキシ等のアルコキシ基等の置換基で置換されているものが、吸湿率を低下させ、湿度変化による寸法変化が小さくなるため好ましい。また、重合体を構成するアミド結合中の水素が他の置換基によって置換されていてもよい。
本発明に用いられる芳香族ポリアミドは、上記の芳香環がパラ配向性を有しているものが、全芳香環の80モル%以上、より好ましくは90モル%以上を占めていることが好ましい。ここでいうパラ配向性とは、芳香環上主鎖を構成する2価の結合手が互いに同軸または平行にある状態をいう。このパラ配向性が80モル%未満の場合、フィルムの剛性および耐熱性が不十分となる場合がある。更に、芳香族ポリアミドが式(3)で表される繰り返し単位を60モル%以上含有する場合、延伸性及びフィルム物性が特に優れることから好ましい。
式(3):
Figure 2007204518
本発明における芳香族ポリイミドとしては、重合体の繰り返し単位の中に芳香環とイミド環を1つ以上含むものが好ましく、式(4)及び/又は式(5)で示される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
式(4)
Figure 2007204518
式(5)
Figure 2007204518
ここでAr、Arは少なくとも1個の芳香環を含み、イミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上の隣接する炭素原子に結合している。このArは、芳香族テトラカルボン酸あるいはこの無水物に由来する。代表例としては次の構造を有するものが挙げられる。
Figure 2007204518
ここでZは、−O−、−CH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CH−等から選ばれるが、これに限定されるものではない。また、Ar は無水カルボン酸あるいはこのハライドに由来する。Ar、Arは例えば
Figure 2007204518
等が挙げられ、X、Yは、−O−、−CH−、−CO−、−CO−、−S−、−SO−、−C(CH−等から選ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれらの芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、メチルやエチル、プロピル等のアルキル基(特にメチル基)、メトキシやエトキシ、プロポキシ等のアルコキシ基等の置換基で置換されているものも含み、また、重合体中にアミド結合を含む場合は、アミド結合中の水素が他の置換基によって置換されているものも含む。
本発明における芳香族ポリイミドは、一般式(4)および/または一般式(5)で表される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、50モル%未満は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされていても差し支えない。
本発明の多孔質フィルムは、フィルム同士の(フィルム両面を重ね合わせたときの)静摩擦係数μsが、0.3〜1.8の範囲である。静摩擦係数μsが0.3未満では、フィルムが滑り過ぎて、長尺に巻き取る際に巻きずれやしわが発生することがある。一方、μsが1.8を超えると、フィルム製造(製膜)ならびに二次加工工程で、フィルム同士あるいはフィルムとロール等との摩擦により、表層のポリマーの脱落やフィルム破れが起こり、生産性が低下することがある。生産性がより向上することから、μsは0.3〜1.5であることがより好ましく、0.5〜1.5であることが更に好ましい。
静摩擦係数μsは、JIS−K7125(1999年)に準じて、フィルム同士を重ねて摩擦させて測定する。初期の立ち上がり抵抗値から求めることができる。ここで、フィルム同士を重ねるとは、長尺フィルムから切り出した2枚のフィルムを、一方のフィルム上に、他方のフィルムを反対側の面が接するように重ねる(表面と裏面とが接するように重ねる)ことをいう。
本発明の多孔質フィルムは、フィルムに含まれる芳香族ポリアミドポリマーまたは芳香族ポリイミドポリマーの数平均分子量Mnが、5×10≦Mn≦1×10であることが好ましい。Mnが1×10より大きいとポリマー溶液の粘度が高くなりすぎて製膜が困難になり、ポリマー濃度を下げざるを得ず、生産性が低下したり、本発明が規定する多孔構造を得ることが困難なことがある。一方、Mnが5×10より小さいとフィルムの伸度が低下し、フィルム破れが発生することがある。特に、粒子を添加する場合は、フィルム中に異物が混在するため、より破れやすくなることから、1×10≦Mn≦1×10とすることがより好ましい。更に、生産性がより良く、必要な多孔構造をすみやかに得ることが可能なことから、1×10≦Mn≦5×10を満たすことがより好ましい。
また、該芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドは、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが、1.3≦Mw/Mn≦4.5を満たすことが好ましい。この値が4.5を超えると低分子量成分の影響が無視できなくなり、芳香族ポリアミド本来の力学的性質や耐熱性が損なわれることがある。また、この値が1.3より小さいと結晶化し易くなるので、熱処理時に破れることがある。力学的性質や耐熱性がより良くなることから、1.3≦Mw/Mn≦3.5を満たすことがより好ましく、1.3≦Mw/Mn≦2.5を満たすことが更に好ましい。
数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwの測定は以下のように行うことができる。ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)に、低角度レ−ザー光散乱光度計及び示差屈折率計を組み入れ、GPCでサイズ分別された溶液の光散乱強度及び屈折率差を溶出時間を追って測定することにより、溶質の分子量とその含有率を順次、計算する。
本発明の多孔質フィルムは、ガーレ透気度が5〜800秒を満たしていることが好ましい。ガーレ透気度が上記範囲内にあれば、電池用セパレータとして使用する場合、フィルムの強度を維持しつつ、必要なイオン透過性が得られる。ガーレ透気度が5秒未満の場合、フィルムの伸度が著しく低下することがあり、ガーレ透気度が800秒より大きいと、イオン透過性が十分でなく、繰り返し使用すると電池性能が低下することや電解液がフィルム中に浸透せず、セパレータとして機能しないことがある。フィルムの伸度とイオン透過性がよりバランス良く両立できることから、ガーレ透気度は10〜600秒であることがより好ましく、30〜400秒であることが更に好ましい。
なお、ガーレ透気度の測定は、JIS−P8117(1998年)に規定された方法に従って空気100ccが通過する時間を測定する。
測定は、多孔質フィルムの一方向に5cm間隔で5カ所測定を行い、平均値を求めた。
本発明の多孔質フィルムは、少なくとも一方向の200℃における熱収縮率が0〜2%であることが好ましい。2%を超える場合、電池を高温で使用する場合や長時間使用して蓄熱した場合、セパレータの収縮によって短絡が起こることがある。下限は0%である。耐熱性がより高くなり、安全性も向上することから、200℃における熱収縮率が0〜1.5%であることがより好ましくは、0〜1.0%であることが更に好ましい。
熱収縮率の測定は以下のように行うことができる。多孔質フィルムを、幅1cm、長さ22cmの短冊状に、長辺が測定方向になるように切り取る。長辺の両端から1cmの部分に印をつけ、200℃の熱風オーブン中で30分間、実質的に張力を掛けない状態で熱処理を行った後、印の間隔を測定し、下記の式で計算する。
熱収縮率(%)=((熱処理前の間隔−熱処理し冷却後の間隔)/熱処理前の間隔)×100
本発明の多孔質フィルムは、少なくとも一方向の破断強度が50〜300MPaであることが好ましい。強度が50MPa未満の場合、加工時の高張力、張力変動に対抗することができず、フィルム破れが発生し、生産性が低下することがある。生産性がより良くなることから、強度は100〜300MPaであることがより好ましく、150〜300MPaであることが更に好ましい。
本発明の多孔質フィルムは少なくとも一方向のヤング率が3〜10GPaであることが好ましい。ヤング率が高いことにより、薄膜化しても、加工時のハンドリング性を良好に保つことができる。より薄膜化しやすくなることから、ヤング率は4.5〜10GPaであることがより好ましく、6〜10GPaであることが更に好ましい。
本発明の多孔質フィルムは少なくとも一方向の破断伸度が3〜50%であることが好ましい。伸度が高いことにより、スリット時のフィルム破れを低減することができ、高速で加工することも可能となり、生産性が良好となる。スリットがより向上することから、伸度は10〜50%であることがより好ましく、15〜50%であることが更に好ましい。
本発明の多孔質フィルムは、厚みが2〜20μmであることが好ましい。厚みが20μmを超える場合、電池1個当たりの容量が十分でないことがあり、厚みが2μm未満の場合、強度が不足することがある。電池1個当たりの容量を増やすことができることから、3〜15μmであることがより好ましく、4〜10μmであることが更に好ましい。
次に、本発明の多孔質フィルムの製造方法について、以下説明するが、これに限定されるものではない。
まず、芳香族ポリアミドであるが、例えば、酸クロライドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性有機極性溶媒中で溶液重合により合成する方法や、水系媒体を使用する界面重合等で合成する方法をとることができる。ただし、ポリマーの分子量を制御しやすいことから、非プロトン性有機極性溶媒中での溶液重合が好ましい。
溶液重合の場合、ポリマーの分子量を本発明の範囲内にするために、重合に使用する溶媒の水分率を500ppm以下とすることが好ましく、200ppm以下とすることがより好ましい。使用するジアミン及び酸クロライドは、純度の高いものを用いることは言うまでもないが、モル比を、一方が他方の97〜99.5%、より好ましくは98〜99%になるように調整することが好ましい。
また、芳香族ポリアミドの重合反応は発熱を伴うが、重合中の溶液の温度を40℃以下にすることが好ましい。40℃を超えると、副反応が起きて、Mw/Mn>4.5となることがある。ポリマーの分子量を本発明の範囲内に制御しやすくなることから、重合中の溶液の温度は30℃以下にすることがより好ましい。
更に、重合反応に伴って塩化水素が副生するが、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等の有機の中和剤を使用するとよい。
一方、芳香族ポリイミドあるいはポリアミド酸の溶液は次のようにして得られる。即ち、ポリアミド酸はN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性有機極性溶媒中で、テトラカルボン酸無水物と芳香族ジアミンを反応させて調製することができる。この時、芳香族ポリアミドと同様に、重合中の溶液の温度を40℃以下にすることが好ましい。また、芳香族ポリイミドは前記のポリアミド酸を含有する溶液を加熱したり、ピリジンなどのイミド化剤を添加してポリイミドの粉末を得、これを再度溶媒に溶解して調製できる。
本発明の多孔性フィルムを得るためにはポリマーの固有粘度ηinh(ポリマー0.5gを98重量%硫酸中で100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.5(dl/g)以上であることが多孔性フィルムとした時に伸度が高くなり、ハンドリング性が良くなるので好ましい。
製膜原液としては、中和後のポリマー溶液に、ポリマーの溶解性を調整する目的で、貧溶媒である水溶性アルコール類を混合して用いてもよい。また、ポリマーを単離後、非プロトン性有機極性溶媒に再溶解し、水溶性アルコール類を混合して用いてもよい。水溶性アルコール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。また、速やかにポリマーを析出させるために、混合される水溶性アルコール類の添加量は、2〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは10〜25重量%である。
製膜原液中のポリマー濃度は2〜30重量%が好ましい。ポリマー濃度が2重量%未満の場合、フィルムの伸度が本発明の範囲を満たさないことがあり、30重量%を超える場合、溶液の粘度が高すぎて、薄膜化が難しい。より薄く、安定した多孔性フィルムを効率良く得られることから、より好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは8〜20重量%である。
本発明の多孔質フィルムは、フィルム中に添加物を含有しなくても静摩擦係数を本発明の規定する範囲に制御できるが、無機粒子または有機粒子を添加することで表面に突起を形成すると、静摩擦係数をより制御しやすくなることから好ましい。無機粒子、有機粒子としては以下のような物質が挙げられる。
無機粒子は、例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、珪酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化ランタン、酸化マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛(鉛白)、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸鉛、硫化亜鉛、マイカ、雲母チタン、タルク、クレー、カオリン、フッ化リチウム及びフッ化カルシウム等が挙げられる。
有機粒子は、例えば、高分子化合物を架橋剤を用いて架橋した粒子が挙げられる。このような架橋粒子として、ポリメトキシシラン系化合物の架橋粒子、ポリスチレン系化合物の架橋粒子、アクリル系化合物の架橋粒子、ポリウレタン系化合物の架橋粒子、ポリエステル系化合物の架橋粒子、フッソ系化合物の架橋粒子、もしくはこれらの混合物が挙げられる。
上記粒子の中でも、特に、電池用セパレータとして使用した場合、電解液に対する耐久性が高いことからシリカ粒子が好ましい。
該無機粒子および有機粒子は球状で、その平均粒径は15nm〜2μmの範囲であることが好ましい。平均粒径が15nm未満では突起が十分形成されず、静摩擦係数が本発明の規定する範囲より大きくなることがあり、2μmを超えると粒子の脱落や静摩擦係数が小さくなりすぎて滑りやすくなり、巻きずれやしわが発生することがある。
該無機粒子および有機粒子は、粒子の総含有量が0.2〜15重量%となるように添加することが好ましい。含有量が0.2重量%未満では突起が十分形成されず、静摩擦係数が本発明の規定する範囲より大きくなることがあり、15重量%を超えると粒子の脱落やフィルムの伸度が低下することがある。
粒子の含有量は、製膜時の仕込量から計算できるが、フィルムから測定する場合は、フィルムを灰化後、塩酸を加えて加熱溶解した容液について、ICP発光分光分析法(例えばセイコー電子工業製ICP発光分光分析装置SPS1200VRを用いて測定できる)により求めることができる。
上記のようにして調製された製膜原液は、いわゆる溶液製膜法により、多孔質フィルムとすることができる。
まず、製膜原液は、口金やダイコーターを用いて、エンドレスベルト、ドラム、フィルム等の支持体上に吐出させて、芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドの薄膜を形成する。この時、吐出量と支持体の走行速度で薄膜の厚みを制御できる。
次に、多孔質化を行うが、多孔質化の方法としては、湿式浴への導入、高湿度雰囲気下での吸湿、冷却等により、ポリマーの溶解性を低下させて、相分離または析出させることが好ましい。特に、溶解性の制御が難しい芳香族ポリアミド及び芳香族ポリイミドでは、均一な多孔質構造を短時間で形成できることから、高湿度雰囲気下で吸湿させる方法が特に好ましい。
湿式浴を用いて多孔質化する方法では、芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドの良溶媒である有機極性溶媒を20重量%以上添加した浴、または塩化カルシウム、塩化リチウム、臭化リチウム等の無機塩を10重量%以上添加した浴を用いることが好ましい。水のみの浴では、急激に脱溶媒が進み、表面に緻密な層ができて多孔質構造が形成されないことがある。浴の通過時間は、3〜60分にすることが好ましい。時間が長くなるほど孔径が大きくなるが、60分程度で一定の値となる。3分未満の場合、ガーレ透気度が本発明の範囲外になることがあり、60分を超えると製膜速度が遅く、生産性が悪化する。
高湿度雰囲気下で吸湿させて多孔質化する方法では、雰囲気の温度を5〜50℃、相対湿度を50〜95%RHとすることが好ましい。温度が5℃未満では、絶対湿度が低いため吸湿が十分でなく、ポリマーの溶解性が低下しないことから、多孔質構造が形成されないことがあり、50℃を超えると表面に緻密な層ができて多孔質構造が形成されないことがある。また、相対湿度が50%未満では、吸湿が十分でなくポリマーの溶解性が低下しないことから、多孔質構造が形成されないことがあり、95%RHを超えると表面に緻密な層ができて多孔質構造が形成されないことがある。
ガーレ透気度を本発明の範囲内で、より大きくする(空孔率を小さくする)には、高温・高湿度条件で速やかに析出させることが好ましく、この様な条件として、温度:20〜50℃、相対湿度:75〜95%RHとすることが好ましい。また、ガーレ透気度を本発明の範囲内で、より小さくする場合(空孔率を大きくする場合)は、低温・低湿度条件でゆっくり析出させることが好ましく、このような条件として、温度:5〜15℃、相対湿度:50〜75%RHとすることが好ましい。
また、調温・調湿された空気は風速0.5〜3m/分で薄膜化した製膜原液の表面に吹き付けることが好ましい。風速が0.5m/分未満の場合、多孔質構造の形成が遅いために、孔径等にムラができることがあり、風速が3m/分を超えると塗布層の表面のみが固まり、多孔質構造を形成しないことがある。調温・調湿された空気に接する時間は、3〜20分にすることが好ましい。接する時間が長くなるほど孔径が大きくなるが、20分程度で一定の値となる。3分未満の場合、ガーレ透気度が本発明の範囲外になることがあり、20分を超えると製膜速度が遅く、生産性が悪化する場合がある。
冷却して芳香族ポリアミドを多孔質化する方法では、−30〜0℃の雰囲気下で冷却することが好ましい。−30℃未満の場合、ポリマーの析出が急激に起こり、ガーレ透気度が本発明の範囲を満たさないことがあり、0℃を超える場合は、ポリマーの溶解性の低下が十分でなく析出が起こらないため、多孔質構造が形成されないことがある。冷却時間は、1〜20分であることが好ましい。1分未満ではガーレ透気度が十分でなく、イオン透過性が悪化することがあり、20分を超えると製膜速度が遅く、生産性が悪化することがある。
多孔質化された芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドの薄膜は、上記いずれの方法を用いた場合も、支持体ごとあるいは支持体から剥離して水浴に導入され、残存溶媒および中和塩等の不要な添加物の除去が行われる。水浴は、残存溶媒等を効率的に除去できることから、30〜60℃であることが好ましい。導入時間は、3〜20分にすることが好ましい。3分未満の場合、除去が不十分でないことがあり、20分を超えると製膜速度が遅く、生産性が悪化することがある。
次に、水浴から引き出された多孔質フィルムは、テンター等で熱処理及び延伸が行われる。
熱処理の初期温度は、80〜100℃とし、水を十分に蒸発させた後、より高温で加熱することが好ましい。初期から100℃を超えた温度で加熱すると、急激に水分が蒸発することによってポリマー構造が破壊され、フィルム破れが発生したり、伸度が低下することがある。更にこの工程で、幅方向に2〜7%収縮させると、水分の蒸発に伴って多孔構造が若干縮んで表面にうねりが形成され、静摩擦係数を本発明の範囲内に制御することができる。粒子等の添加物のみで静摩擦係数を本発明の範囲内に制御しようとすると、添加量を極端に多くする必要があり、伸度が低下することがある。幅方向の収縮が2%未満では、静摩擦係数μsが1.8を超えることがあり、7%を超えると、μsが0.3未満になることがある。
次に、高温での熱処理は、用いたポリマーの熱分解温度以下の範囲で、できるだけ高い温度で行うことが、熱収縮等の高温時の寸法安定性が向上するため好ましい。芳香族ポリアミドは、一般に350℃以上の温度で熱分解が起こるため、200〜350℃とすることが好ましく、芳香族ポリイミドでは、一般に500℃以上の温度で熱分解が起こるため、300〜500℃とすることが好ましい。熱処理温度が200℃未満では、熱収縮が大きくなり、本発明の範囲外となることがある。
また、熱処理時に、延伸を行うことでフィルムの強度やヤング率を向上させることが可能である。ただし、初期乾燥時に形成した表面に微細な凹凸が扁平化しないように、延伸倍率を1.0〜1.2倍とすることが好ましい。
本発明の芳香族ポリアミド又は芳香族ポリイミドの多孔質フィルムは、粒子を含有する場合、そのような粒子を含む多孔性フィルムに、空気雰囲気下でコロナ処理を施すことによって粒子の一部を露出させて得ることが好ましく、これにより、フィルム巻き取り時の静電気の発生を抑制することができ、巻きずれやしわの発生をより低減でき、スリット性も良好となる。
コロナ処理の好ましい条件は、例えば、電源の周波数としては、8KHzから60KHzの範囲が好ましい。また、印加電圧は、100〜1,000Vが好ましく、150〜500Vがより好ましい。印加電圧が100V未満ではフィルム表面が充分に酸化処理されず粒子が露出しないことがあり、1,000Vを超えるとフィルムへのダメージが大きく、伸度が低下することがある。
放電電極の材質としては、アルミニウムまたはステンレスが好ましく、放電電極の形状はナイフエッジ状、バー状、またはワイヤー状であることが好ましい。また、放電電極の本数はフィルム表面を均一処理する為に、2本以上であることが好ましい。処理ロールは、コロナ放電を行う場合の対極となるものであるが、少なくとも表面の材質は誘電体である必要がある。誘電体材質としては、シリコンゴム、ハイパロンゴム、EPTゴム等を用いることが好ましく、少なくともロール表面を1mm厚以上の厚さで被覆することが好ましい。また、放電電極とフィルム処理面のギャップは0.2mm〜5mm程度の範囲内であることが好ましい。
本発明の多孔性フィルムは、フィルター、分離膜、プリント基板、電池用セパレータ等に好適に使用できるが、特に、リチウムイオン電池等の有機電解液二次電池のセパレータとして好適に使用できる。電池用セパレータとして使用される場合は、対向配置される正極と負極間に、電解液とともに設けられる。電解液としては、少なくとも100℃において引火しない電解液、より好ましくは実質的に引火点をもたない電解液とともに使用されることがより好ましい。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
実施例における物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)静摩擦係数μs
東洋精機(株)製スリップテスターを用いて、JIS−K7125(1999年)に準じて、フィルムの両面を重ねて摩擦させた時の初期の立ち上がり抵抗値を測定し、静摩擦係数μsとした。サンプルは、幅80mm、長さ200mmの長方形とし、長方形の長さ方向が製膜方向になるようにロールから3セット(6枚)切り出した。3回測定を行い、平均値を求めた。
(2)数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw
ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)に、低角度レ−ザ−光散乱光度計(LALLS)および示差屈折率計(RI)を組み入れ、GPC装置でサイズ分別された溶液の光散乱強度および屈折率差を溶出時間を追って測定することにより、溶質の分子量とその含有率を順次計算し、最終的には、高分子物質の絶対分子量分布および絶対平均分子量値を求めた。測定条件を以下に示す。
A.GPC
装置 :244型ゲル浸透クロマトグラフ(WATERS社製)
カラム :TRC−GM(2本)(東レリサ−チセンター社製),
Shodex KD−802(1本)(昭和電工社製)
溶媒 :NMP(0.01N塩化リチウム添加)
流速 :0.6ml/min
温度 :23℃
試料濃度 :0.101%((ポリマー重量/溶液重量)×100)
溶解性 :完全溶解
ろ過 :Shodex DT ED−13CR(0.45μ)(昭和電工社製)
注入量 :0.2ml
濃度検出器:示差屈折率検出器、R−401(WATERS社製)
B.LALLS
装置 :CMX−100型低角度レ−ザ−光散乱光度計
(Chromatix社製)
波長 :633nm(He−Ne)
第2ビリアル係数(A):0ml・mole/g
屈折率濃度変化(dn/dc):0.215ml/g(実測値)
ゲイン :P0=200mV
温度 :23℃
フィルタ− :0.45μ−Fluoro Pore FP−045
(住友電工社製)
C.データ処理:GPC−LALLSデ−タ処理システム(東レリサ−チセンター社製)
(3)ガーレ透気度
(3)ガーレ透気度
JIS−P8117(1998年)に規定された方法に従って、多孔質フィルムの一方向に5cm間隔で5カ所測定を行い、平均値を求めた。
測定装置として、B型ガーレーデンソメーター(安田精機製作所製)を使用した。測定手順は、各測定個所において、試料の多孔性フィルムを直径28.6mm、面積645mmの円孔に締め付け、内筒により(内筒重量567g)、筒内の空気を試験円孔部から筒外へ通過させ、空気100ccが通過する時間を測定した。
(4)熱収縮率
多孔性フィルムを、幅1cm、長さ22cmの短冊状に、長辺が測定方向になるように切り取った。長辺の両端から1cmの部分に印をつけ、200℃の熱風オーブン中で30分間、実質的に張力を掛けない状態で熱処理を行った後、印の間隔を測定し、下記の式で計算した。フィルムの長手方向および幅方向にそれぞれ5回測定し、平均値を求めた。
熱収縮率(%)=((熱処理前の間隔−熱処理し冷却後の間隔)/熱処理前の間隔)×100
(5)ヤング率および伸度
ロボットテンシロンRTA(オリエンテック社製)を用いて23℃、相対湿度65%において測定した。試験片は幅10mm、長さ100mmの短冊状に、長辺が測定方向になるように切り取った。引っ張り速度は300mm/分である。フィルムの長手方向および幅方向にそれぞれ5回測定し、平均値を求めた。
(6)長尺巻き取り性
熱処理の完了した多孔質フィルムを1m幅で5,000m巻き取ったロールの外観を見て、以下のように評価した。
◎:製品ロールの巻きずれが1mm未満、かつ、表面にしわが見られない。
○:製品ロールの端部に1mm以上3mm未満の巻きずれが見られる、又は表面に幅1mm未満のしわが見られる。
△:製品ロールの端部に3mm以上5mm未満の巻きずれが見られる、又は表面に幅1mm以上3mm未満のしわが見られる。
×:製品ロールの端部に5mm以上を超える巻きずれが見られる、又は表面に幅3mm以上のしわが見られる。
(7)高速スリット性
幅1m、長さ5,000mのロールから、速度40m/分で25cm幅のフィルムを3本スリットした(両端12.5cmは破棄した)。スリット途中でフィルム破れが発生した回数を数え、以下のように評価した。
○:フィルム破れの発生した回数が3本合計で0〜1回であった。
△:フィルム破れの発生した回数が3本合計で2〜4回であった。
×:フィルム破れが3本合計で5回目以上発生した。5回目に達した段階でテストを中止した。
(8)電池特性
A.電解液の調製
LiCSOをリン酸トリメチルに溶解させたのち、プロピレンカーボネートを加えて混合し、プロピレンカーボネートとリン酸トリメチルとの体積比が1:2の混合溶媒にLiCSOを0.6モル/リットル溶解させた有機電解液を調製した。このようにして得られた有機電解液の引火点を調べるため、この電解液を所定の温度まで加熱して液面近傍に火を近づけ、引火するかどうかを調べた。100℃、150℃、200℃におけるテストにおいて引火せず、この電解液の引火点は200℃以上であることが分かった。
B.電池の作成
リチウムコバルト酸化物(LiCoO)に黒鉛とポリフッ化ビニリデンとを加え、溶剤で分散させたスラリーを、厚さ10μmの正極集電体用アルミニウム箔の両面に均一に塗布して乾燥し、圧縮成形して帯状の正極を作製した。正極の厚みは40μm、幅200mm、長さ4,000mmであった。
また、コークスと、粘着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを混合して負極合剤とし、これを溶剤で分散させてスラリーにした。この負極合剤スラリーを、負極集電体として、厚さが10μmの帯状銅箔の両面に均一に塗布して乾燥し、圧縮成形して帯状の負極前駆体を作製した。負極前駆体の処理液として、LiCSOをリン酸トリメチルに溶解させたのち、エチレンカーボネートを加えて混合することにより、処理液を調製した。負極前駆体の両側に処理液を含浸させたセパレータを介してリード体を圧着したLiフォイルで鋏み込み、ホルダーに入れ、負極前駆体を正極、Li極を負極として、放電および充電を行った。その後、ホルダーを分解し、分解し、負極前駆体をジメチルカーボネートで洗浄し、乾燥して、負極を作製した。負極の厚みは50μm、幅200mm、長さ4,000mmであった。
次に、上記の帯状正極を、各実施例・比較例のセパレータ用フィルムを介して、上記シート状負極と重ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体としたのち、有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負極のリード体の溶接を行った後、上記電解液を電池ケース内に注入した。電池ケースの開口部を封口し、電池の予備充電を行い、筒形の有機電解液二次電池を作製した。各実施例・比較例につき、電池を5個ずつ作成した。
C.電池特性
作成した各二次電池について、50℃の雰囲気下、充電を1,600mAで4.2Vまで3.5時間、放電を1,600mAで2.7Vまで1.0時間とする充放電操作を繰り返した。1サイクル目と1,000サイクル目の放電容量を、1サイクル目の放電容量を基準とし、1,000サイクル目の放電容量を以下の基準で評価した。△、○が実用範囲である。
○:95%以上
△:90%以上95%未満
×:90%未満
以下に実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでないことは言うまでもない。
(実施例1)
脱水したN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記す)に、ジアミン全量に対して80モル%に相当する2−クロルパラフェニレンジアミンと、ジアミン全量に対して20モル%に相当する4、4’−ジアミノジフェニルエーテルとを溶解させ、これにジアミン全量に対して98.5モル%に相当する2−クロルテレフタル酸クロリド(以下、CTPCと記す)を添加し、2時間撹拌により重合し、芳香族ポリアミドの溶液を得た。重合開始時の溶液温度は4℃で、CTPCを10等分し、10分間隔で添加することにより、重合中の温度上昇を28℃までに抑えた。この溶液を水とともにミキサーに投入し、攪拌しながらポリマーを沈殿させて、取り出した。
このポリマーを、一次粒径80nmのコロイダルシリカを分散させたN−メチル−2−ピロリドンに溶解させた後、平均分子量が200のポリエチレングリコール(以下、PEGと記す)を加え、均一に完全相溶した製膜原液を得た。それぞれの添加量は、ポリマー10重量%、NMP69.97重量%、PEG20重量%、コロイダルシリカ0.03重量%となるように調製した。
この製膜原液を、ダイコーターで100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に厚み約75μmの膜状に塗布し、温度15℃、相対湿度70%RHの調湿空気中で10分間処理した。調湿空気は風速1.5m/分で膜表面に吹き付けた。次に、失透した多孔質層を剥離後、30℃の水浴に3分間導入し、溶媒の抽出を行った。続いて、テンター中で最初は80℃で1分、幅方向に4.5%収縮させながら熱処理を行った。最後に、幅方向はそのままで、250℃で2分間の熱処理を行い、多孔質フィルムを得た。
この後、以下の条件でコロナ処理を行った。高周波電源装置は春日電機社製装置を使用し、発振周波数は45KHzプラスマイナス3KHz、処理電極はアルミニウム製のバー型電極、処理電極とフィルム間のギャップは0.5mm、処理ロールは表面材質がシリコンゴム製のものを使用し、処理ロール表面温度は40℃であった。
コロナ処理後の多孔質フィルムを用いて、上記の方法で評価した結果、特性は全て良好であった。
主な製造条件を表1に、評価結果を表2に示した。表1において、延伸倍率が1倍未満のものは、収縮させたことを表し、延伸倍率0.955倍は4.5%収縮させることを表す。
(実施例2)
コロナ処理を行わない以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例3)
製膜原液を、ポリマー10重量%、NMP69.99重量%、PEG20重量%、コロイダルシリカ0.01重量%となるように調製し、コロナ処理を行わない以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例4)
製膜原液を、ポリマー10重量%、NMP56重量%、PEG20重量%、コロイダルシリカ14重量%となるように調製し、コロナ処理を行わない以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例5〜8)
製膜原液を、ポリマー10重量%、NMP70重量%、PEG20重量%となるように調製し、多孔質化条件を表1のとおりに変更し、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例9〜14)
ポリマー重合条件を表1のとおりに変更し、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例15)
2段階目の熱処理温度を180℃に変更し、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例16、17)
1段階目の熱処理時の延伸倍率を表1のとおりに変更し、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例18)
添加する粒子をポリエステル系架橋粒子に、添加量を2重量%に変更した以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(実施例19)
脱水したN−メチル−2−ピロリドンに100モル%に相当するパラフェニレンジアミンを溶解させ、これに98.5モル%に相当する3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を添加し、2時間撹拌により重合後、ポリマー濃度が13重量%の芳香族ポリアミド酸溶液を得た。この溶液を水とともにミキサーに投入し、攪拌しながらポリマーを沈殿させて取り出した。
以後、2段階目の熱処理温度を400℃に変更した以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は全て実用範囲内であった。
(比較例1〜3)
製膜原液を、ポリマー10重量%、NMP70重量%、PEG20重量%となるように調製し、1段階目の熱処理時の延伸倍率を表1のとおりに変更し、コロナ処理を行わなかった以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。電池の特性は実用範囲を満たさなかった。
(比較例4)
製膜原液を、ポリマー10重量%、NMP68.4重量%、PEG20重量%、コロイダルシリカ1.6重量%となるように調製し、コロナ処理を行わない以外は実施例1と同様な方法で多孔質フィルムを得た。伸度が低いため、電池特性の評価は行えなかった。
(比較例5)
実施例1と同様にして得た沈澱ポリマーを用いて、ポリマーを10重量%、N−メチル−2−ピロリドンを90重量%として製膜溶液を作成した。この溶液をエンドレスベルト上に厚みが約130μmになるように流延し、180℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次に、50℃の水槽内へフィルムを導入して残存溶媒と中和で生じた無機塩の水抽出を行った。この後、テンターでまず80℃で30秒予備乾燥を行った後、280℃で1.5分間熱処理しながら横方向に1.1倍の延伸を行い、厚さ12μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
このフィルムを、50〜60μmの粒径で鋭い角部を有する多数の合成ダイアモンド粒子が表面に電着された鉄製ロールとシリコーンゴム製ロール間を圧力下で通過させ、芳香族ポリアミド多孔性フィルムを得た。
SEMの観察から、ストレートホールが形成されていることが分かった。特性は全て悪かった。
Figure 2007204518
Figure 2007204518
本発明は、フィルター、分離膜、プリント基板等、電池用セパレータとして好適に使用することができる芳香族ポリアミド及び/又は芳香族ポリイミドを主成分とする多孔質フィルムである。

Claims (8)

  1. 芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔質フィルムであって、フィルム同士の静摩擦係数μsが0.3〜1.8の範囲である多孔質フィルム。
  2. 無機粒子または有機粒子を合計で0.2〜15重量%含有する、請求項1に記載の多孔質フィルム。
  3. シリカ粒子を含有する、請求項2に記載の多孔質フィルム。
  4. 芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドの数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが、
    5×10≦Mn≦1×10
    1.3≦Mw/Mn≦4.5
    を満足している、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質フィルム。
  5. ガーレ透気度が5〜800秒である、請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質フィルム。
  6. 少なくとも一方向の200℃における熱収縮率が0〜2%である、請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質フィルム。
  7. 粒子を含有した芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイミドを含む多孔性フィルムに、空気雰囲気下でコロナ処理を施し、粒子の一部を露出させる、請求項2〜6のいずれかに記載の多孔質フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の多孔質フィルム、または請求項7に記載の製造方法により得られた多孔質フィルムを用いてなる電池用セパレータ。
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